JPH05209879A - ヘモグロビンの免疫学的検出方法 - Google Patents

ヘモグロビンの免疫学的検出方法

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JPH05209879A
JPH05209879A JP4078592A JP4078592A JPH05209879A JP H05209879 A JPH05209879 A JP H05209879A JP 4078592 A JP4078592 A JP 4078592A JP 4078592 A JP4078592 A JP 4078592A JP H05209879 A JPH05209879 A JP H05209879A
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hemoglobin
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human
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Masato Nagata
正人 永田
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Godo Shusei KK
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GODO SHIYUSEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 多孔性膜等の固相に結合した抗ヒト・ヘモグ
ロビン抗体と、金コロイドに結合した抗ヒト・ヘモグロ
ビン抗体とを、ヘモグロビンを含む検体溶液中で接触さ
せることにより、ヘモグロビンを介して固相の抗体が、
金コロイドと反応して、赤桃色に発色することにより、
検体中のヘモグロビンを検出する。 【効果】 診断に十分な感度をもち、操作が簡便で、判
定のため習熟も特に必要でなく、反応時間は短時間で、
しかも時間の厳密な管理を要しないため、多数検体の処
理に適した、糞便中および尿中の潜血の免疫学的検出法
が確立され、これを応用した検出用キットの提供が可能
となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人の糞便中あるいは尿
中のヘモグロビンを検出する方法に関するものである。
糞便中の潜血の検出は、消化管出血を伴う、潰瘍、癌、
結核等の疾患の診断に重要であり、また、尿中の潜血の
検出は、腎炎その他の尿路系疾患の診断に有用である。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】糞便中の潜血の検出
は、化学的検出法によって古くから行われてきた。その
原理は、ヘモグロビンがパ−オキシダ−ゼ作用を有する
ことに基づくもので、過酸化物からパ−オキシダ−ゼ作
用により分解して生ずる酸素によって、色原体であるベ
ンチジン、o−トリジン、グアヤク脂等を酸化呈色させ
るものである。しかし、この方法はヒトのヘモグロビン
ばかりでなく、肉類や血液を含む食物に由来する、他の
動物のヘモグロビンに反応したり、葉緑素含有野菜に由
来するパ−オキシダ−ゼの影響も受ける。また、鉄、
銅、ヨウ化カリウム、アスコルビン酸等の投薬の影響に
も配慮が必要であり、検査前の食事の管理が不可欠であ
った。これらの問題点を解決するために、抗ヒト・ヘモ
グロビン抗体を用いた免疫学的ヘモグロビン検査方法
が、推奨されるようになった。
【0003】この分野の従来の技術を見ると、特開昭54
-158995号公報には、固定化ヒト・ヘモグロビン抗体を
筒状あるいは平板状にセットし、ヘモグロビンが吸着し
て生ずる赤色の吸着部分の長さ、あるいは面積から計測
する方法が記載されている。しかし、糞便のような、雑
多な夾雑物を含む試料中のヘモグロビンの測定について
は、全く意図されていない。特開昭56-106154公報に
は、ヒト・ヘモグロビンに対する特異抗体を固相に結合
して使用し、試料糞便中のヒト・ヘモグロビンを抗原抗
体反応を利用して、この特異抗体に結合させて単離した
後、抗体と結合したヒト・ヘモグロビンを、サンドイッ
チ法による酵素免疫定量法(EIA)、またはグアヤク反応
により検出するか、あるいは、検体とともに酵素標識ヒ
ト・ヘモグロビンをインキュベ−トする、競合的EIA法
により、ヘモグロビンを検出する方法が記載されてい
る。しかし、この方法では抗原と抗体のインキュベ−シ
ョン、ヘモグロビン結合後の固相の洗浄、酵素標識抗体
あるいは酵素標識抗原とのインキュベ−ション、標識酵
素結合後の洗浄、標識酵素と基質との酵素反応等、煩雑
な操作が必要であり、また、測定は長時間を必要として
いる。
【0004】特開昭58-23796公報にも、抗ヒト・ヘモグ
ロビン抗体の担体としてビ−ズを用いた、サンドイッチ
法によるEIA法が記載されているが、前記特開昭56-1061
54公報の例と同様、操作が煩雑で測定に長時間を要す
る。特開昭58-205854号公報には、変性度の異なる ヒト
・ヘモグロビンのそれぞれに対応する、特異抗体を固定
化した潜血反応検査用の、固定化抗体について述べられ
ている。この方法では、固定化抗体に結合されたヘモグ
ロビンは、そのパ−オキシダ−ゼ反応により発色させる
か、あるいは放射性同位元素で標識した、未変性または
変性ヘモグロビンとの、競合的反応を利用して放射免疫
測定法により測定している。 しかし、この方法も前述
の特開昭56-106154号公報と同様、操作が煩雑である。
特開昭59-125064号公報には、免疫学的ラテックス凝集
反応を用いた、糞便中のヘモグロビンの検出方法につい
て記載されている。この方法は、糞便試料と抗体感作ラ
テックスを、数分間混ぜ合わせると、試料中のヘモグロ
ビンによりラテックス粒子が凝集するという簡便な方法
である。しかし、反応時間を厳格に管理する必要があ
り、判定も紛らわしいので、多数検体を同時に処理する
には、不向きな方法である。また、スライドグラス板上
での反応は、臭気、不潔感のため作業者にとって不快で
ある。
【0005】特開昭59-182367号公報には、ヒト・ヘモ
グロビンに特異的なモノクロ−ナル抗体を、プラスチッ
ク材で形成されたスティックの一部に被覆し、これを固
定化担体としたサンドイッチEIAについて述べられてい
る。この方法も前記方法と同様操作が煩雑である。特開
昭60-173471号公報には、液体不浸透性支持体上の固定
化抗体と抗原を反応させ、この領域に洗浄液を滴下して
未反応成分を周辺部に拡散し、次いで、抗体と結合した
ヒト・ヘモグロビンを触媒法により検出する方法が記載
されている。しかし、この方法でも洗浄、発色の操作は
免れない。 特開昭61-228351号公報には、糞便中のヘ
モグロビンを検出する方法において、高分子材料製の採
取器の表面に、糞便中のヘモグロビンを、物理的に吸着
させて分離し、このヘモグロビンを酵素標識抗ヒト・ヘ
モグロビン抗体を用いて、特異的に検出する方法が述べ
られている。この方法では、ヘモグロビン吸着後の洗
浄、酵素標識抗体とのインキュベ−ション、発色反応等
複雑な操作を必要としている。 特開昭63-289453号公
報には、ヒト・ヘモグロビンを結合させたラテックスと
抗ヒト・ヘモグロビン抗体との凝集反応が、測定対象で
あるヒト・ヘモグロビンにより阻害されることを利用し
た、ヒト・ヘモグロビンの測定方法が述べられている。
これは、プロゾ−ン現象がなく簡便な方法ではあるが、
スライド板上での凝集反応であることの欠点と、反応時
間の厳密な管理が必要である。
【0006】特開平2-141665号公報において、本発明者
らは、抗ヒト・ヘモグロビンモノクロ−ナル抗体結合金
コロイドを用いた凝集反応を利用して、ヘモグロビンの
検出を行う方法を述べた。この方法は、反応が1ステッ
プであり、操作が簡単であるが、反応を十分進行させ、
肉眼で凝集反応を判別するまでに、数10分の反応時間を
必要とするため、反応時間の短縮が望まれていた。一
方、尿中のヘモグロビンの検出も、ヘモグロビンのパ−
オキシダ−ゼ作用による、過酸化物の分解を、色原体と
してo−トリジン、テトラメチルベンチジン等を用いて
検出する化学的方法で行われており、試験紙法が一般的
である。しかし、便潜血反応同様、アスコルビン酸等の
還元性物質による妨害を受け易く、その対策としてアス
コルビン酸酸化酵素や各種酸化剤の添加が考案されてい
るが、未だ十分なものには至っていない。免疫学的方法
としては、特開昭63-289453号公報および特開平3-22045
5号公報において、ラテックス凝集法による尿中のヘモ
グロビンの検出方法が述べられているが、便潜血の検出
法同様、スライド板上での凝集反応では、反応時間を厳
守する必要があり、また、判定には習熟を要する等の困
難を伴うものであった。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、免疫学
的便潜血検出法および尿潜血検出法における前記問題
点、即ち、検出感度の向上と安定、操作性の改善、反応
時間の短縮等を図るため、鋭意研究を重ね、改良された
本件ヒト・ヘモグロビンの特異的検出方法を完成させる
に至った。本発明は、抗体の保持が可能で、肉眼による
判定に十分な面積をもつ固相(後に詳記する多孔性膜が
好適であるので、以下「多孔性膜等」と略記するが、こ
れに限定されるものではない)に結合された抗ヒト・ヘ
モグロビン抗体と、金コロイドに結合された抗ヒト・ヘ
モグロビン抗体を、検体を含む同一の液相内で接触させ
ることを特徴とする、ヘモグロビンの免疫学的検出方法
である。具体的には、ヘモグロビンを含む試料溶液中
に、抗ヒト・ヘモグロビン抗体を結合した金コロイドを
加え、これに抗ヒト・ヘモグロビン抗体を結合した多孔
性膜等を浸漬すると、ヘモグロビンを介して多孔性膜等
に結合した抗体に、金コロイドが付着し、赤桃色のスポ
ットとして、ヘモグロビンが容易に検出される。この場
合、ヘモグロビン(検体)溶液、抗ヒト・ヘモグロビン抗
体結合金コロイド、および抗ヒト・ヘモグロビン抗体結
合多孔性膜等の、添加順序は問わない。この方法によれ
ば、未反応の抗原や抗体を除去するための分離・洗浄等
の付加的操作は、全く必要とせず、3乃至5分の短時間
で、ヘモグロビンは高感度で検出される。
【0008】多孔性膜等に結合する抗体は、ポリクロ−
ナル抗体、モノクロ−ナル抗体のいずれでもよく、また
両者の混合物であっても利用可能である。また、金コロ
イドに結合する抗体についても、同様にポリクロ−ナル
抗体、モノクロ−ナル抗体、あるいは両者の混合物のい
ずれであっても使用できる。また、多孔性膜等に結合す
る抗体の種類と、金コロイドに結合する抗体の種類との
組合せは、特に制限されるものではなく、いずれの組合
せも可能である。本発明に用いる抗ヒト・ヘモグロビン
モノクロ−ナル抗体、およびこの抗体を結合した金コロ
イドは、特開平2-141665号公報記載の方法と同様の方法
により、調製されたものが使用可能である。またポリク
ロ−ナル抗体の金コロイドへの結合は、例えば、Geoghe
gan および Ackermanらの方法 (J. Histochem. Cytoche
m., vol.25, p.1187-1200(1977))で行うことができる。
ポリクロ−ナル抗体およびモノクロ−ナル抗体の調製方
法は、改めて言及するまでもなく、一般的実験書に記載
されている方法が可能である。また使用する金コロイド
の調製は、公知の方法で可能であり、例えば、Frens の
方法(Nature Phys. Sci., vol.241, p.20-22(1973))
や、Slot および Geuze の方法 (Eur. J. Cell Biol.,
vol. 38, p.87-93(1985))で作ることができるが、本発
明では、平均粒径が 5-100nm のものが好適である。
【0009】抗ヒト・ヘモグロビン抗体を結合する多孔
性膜等としては、蛋白質や核酸のブロッティングに使用
される膜が利用できるが、例えば、ニトロセルロ−ス
膜、ナイロン66を基材としたバイオダイン(ポ−ル社製)
等の膜、ポリビニリデン・ダイフルオライド(PVDF)膜で
あるイモビロン(ミリポア社製)等が使用される。多孔性
膜等への抗体の結合は、抗体溶液を膜に添着させるだけ
でよく、特殊な方法を必要としない。膜への添着は毛細
管等で点状にスポットしてもよく、あるいはペン等で線
を描いてもよい。さらには、膜を適当な大きさに切り取
り、適宜な接着方法で、スティック状あるいは細長い板
状の支持体の一端に固定すると、使用時の操作性は向上
する。この場合、膜への抗体の結合と、支持体への膜の
固定の前後関係は、任意であって、同様の結果が得られ
る。本発明で利用する免疫反応は、適宜な緩衝液あるい
は塩類溶液中で、pH 5-10の範囲、反応温度は 5-50℃が
可能であるが、より好ましい温度は 18-37℃である。反
応時間については、多孔性膜等上の抗体と金コロイドに
結合した抗体との付着の進行にともない、時間とともに
多孔性膜等の表面上の赤桃色スポットは濃度を増すの
で、反応時間を長くとれば、より低濃度の抗原検出に有
利であるが、実用上特に限定する必要はない。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。
【0011】実施例1 ヒト溶血液からヘモグロビンAo分画を調製し、アジュバ
ントとともにBalb/cマウスの腹腔内に注射し、追加免疫
を行った後脾臓を摘出し、脾臓細胞とミエロ−マ P3-NS
-1-1-Ag4-1 (ATCC: TIB-18)を融合する、通常の方法に
よって、ヒト・ヘモグロビンに対するマウス・モノクロ
−ナル抗体を調製した。得られた抗体のうち、ヘモグロ
ビンα鎖を認識し、特にヒトのヘモグロビンと顕著な反
応を示すが、ウシ、ヤギ、ウマ、ブタ、ウサギ、ヒツジ
のヘモグロビンには全く反応しない HH2409抗体を選定
し、その 1mg/ml 溶液の 0.5μl を、バイオラッド社製
ニトロセルロ−ス膜に、マイクロピペットを使用してス
ポットした。スポットを乾燥後、3%ゼラチン溶液に30分
間浸漬した。これを風乾し、抗体のスポットを中心とし
て、一辺 5mm の正方形に切断した。これを5mm × 50mm
×0.2mm のサイズの白色プラスチック製細片上の一端
に、両面接着テ−プを用いて固定した(抗体スティッ
ク)。
【0012】一方、ウサギ抗ヒト・ヘモグロビンポリク
ロ−ル抗体を、前述した Geogheganおよび Ackerman ら
の方法により、Jansen社製の金コロイド(平均粒径40nm)
に結合した。抗体結合金コロイドは、540nmにおいて光
路長1cmでの吸光度が、5.5となるように、1%ウシ血清ア
ルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.2)で、濃度を調整し
て反応に用いた。シグマ社製ヒト・ヘモグロビンを、リ
ン酸緩衝液で希釈し、試験管に0.5mlずつ分注し、これ
に抗ヒト・ヘモグロビンポリクロ−ナル抗体標識金コロ
イド溶液を、0.5ml加え、抗体スティックを浸した。3分
後および20分後に、抗体スティックを取り出し、抗体結
合部分の赤桃色のスポットの有無を観察した。結果は、
表1に示したように、3分後ではヘモグロビン 0.5μg/m
l以上で、また20分後では 0.25μg/ml以上で、赤桃色の
スポットが視認された。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2 実施例1において使用したHH2409抗体の 1mg/ml 溶液
を、MSI社製のニトロプラス2000膜に、マイクロピペッ
トを用いて、0.5μlずつスポットした。スポットを乾燥
後、大日本製薬製のブロック剤ブロックエ−スに5分間
浸漬し、実施例1と同様に抗体スティックを作製した。
実施例1において調製した一連のモノクロ−ナル抗体の
うち、ヘモグロビンβ鎖を認識し、特にヒトのヘモグロ
ビンと顕著な反応を示すが、ウシ、ヤギ、ウマ、ブタ、
ウサギ、ヒツジのヘモグロビンには全く反応しない HH5
326抗体を選定し、Frens の方法で作製した平均粒径50n
mの金コロイドに、実施例1と同様に操作を行い、抗体
結合金コロイドを調製した。シグマ社製ヒト・ヘモグロ
ビンを、リン酸緩衝液を用いて希釈し、試験管に0.5ml
ずつ分注し、抗体結合コロイド溶液0.5mlを加え、抗体
スティックを浸した。3分後に、抗体スティックを取り
出し、抗体結合部分の赤桃色の発色の有無を観察した。
結果は、表2に示すように、ヘモグロビン0.25μg/ml以
上で、赤桃色のスポットが認められた。
【0015】
【表2】
【0016】実施例3 ポ−ル社製多孔性膜バイオダインを、幅5mm、長さ100mm
の帯状に切り取り、白色のプラスチック製の板(100mm
× 50mm)の、一方の長辺に沿って両面接着テ−プで固定
した。固定した帯状の膜の一端から、5mm間隔にマイク
ロピペットを用いて、1mg/mlのウサギ抗ヒト・ヘモグロ
ビンポリクロ−ナル抗体溶液を、0.5μlずつスポットし
た。膜部分をブロックエ−スに10分間浸漬し、風乾した
後、板の短辺に平行に、5mm幅に切断して抗体スティッ
クとした。健常人の便1gを、リン酸緩衝化生理食塩水10
0mlに懸濁し、10分間静置後の上澄液を用いて、各濃度
のヘモグロビン溶液を調製し、試験管に0.5mlずつ分注
した。また、同様に、ヒト・ヘモグロビンを健常人の尿
に添加し、各濃度のヘモグロビン溶液を調製して、試験
管に0.5mlずつ分注した。これに、実施例2で使用し
た、HH6422抗体を結合した金コロイドの溶液 0.5mlを加
え、抗体スティックを浸した。3分後に抗体スティック
を取り出し、抗体結合部分の、赤桃色の発色の有無を観
察した。結果は、表3に示したように、いずれも対照と
したリン酸緩衝化生理食塩水に溶解したヘモグロビンと
同様に、濃度0.06μg/ml以上で、赤桃色のスポットが、
視認された。
【0017】
【表3】
【0018】実施例4 実施例3で使用したポ−ル社製多孔性膜バイオダイン
に、マイクロピペットを用いて、1mg/mlのウサギ抗ヒト
・ヘモグロビンポリクロ−ナル抗体溶液を、0.5μlずつ
ほぼ5mm間隔でスポットした。この膜をブロックエ−ス
に10分間浸漬し、風乾した後、直径5mmの円形に切断し
て、96-ウェルマイクロプレ−トの底部に、両面接着テ
−プで固定した。健常人の尿100mlを10分間静置し、沈
渣を含まない上澄液を用いて、各濃度のヘモグロビン溶
液を調製し、前記マイクロプレ−トの各ウェルに0.1ml
ずつ分注した。これに、実施例2で使用した、HH6422抗
体を結合した金コロイドの溶液 0.1mlを添加した。3分
後に反応液を除き、ウェル底部に固定した膜の抗体結合
部分に生ずる、赤桃色の有無を観察した。実施例3の表
3と実質的に同一の結果が得られ、対照としたリン酸緩
衝化生理食塩水に溶解したヘモグロビンと同様に、濃度
0.06μg/ml以上で、赤桃色のスポットが、確認された。
【0019】
【発明の効果】本発明により、免疫学的方法による、糞
便中および尿中の潜血の検出法における、検出感度の向
上と安定、操作性の改善、反応時間の短縮がはかられた
結果、診断に十分な感度をもち、操作が簡便で、判定の
ための習熟も特に必要でなく、反応時間は短時間で、し
かも厳密な管理を要しないため、多数検体の処理に適し
た検出方法が確立され、これを応用した検出用キットの
提供が可能となった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】実施例2 実施例1において使用したHH2409抗体の 1mg/ml 溶液
を、MSI社製のニトロプラス2000膜に、マイクロピペッ
トを用いて、0.5μlずつスポットした。スポットを乾燥
後、大日本製薬製のブロック剤ブロックエ−スに5分間
浸漬し、実施例1と同様に抗体スティックを作製した。
実施例1において調製した一連のモノクロ−ナル抗体の
うち、ヘモグロビンβ鎖を認識し、特にヒトのヘモグロ
ビンと顕著な反応を示すが、ウシ、ヤギ、ウマ、ブタ、
ウサギ、ヒツジのヘモグロビンには全く反応しない
HH6422 抗体を選定し、Frens の方法で作製した平均粒
50nmの金コロイドに、実施例1と同様に操作を行い、
抗体結合金コロイドを調製した。シグマ社製ヒト・ヘモ
グロビンを、リン酸緩衝液を用いて希釈し、試験管に0.
5mlずつ分注し、抗体結合コロイド溶液0.5mlを加え、抗
体スティックを浸した。3分後に、抗体スティックを取
り出し、抗体結合部分の赤桃色の発色の有無を観察し
た。結果は、表2に示すように、ヘモグロビン0.25μ
g/ml以上で、赤桃色のスポットが認められた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体の保持が可能で、肉眼による判定に
    十分な面積をもつ固相に結合させた抗ヒト・ヘモグロビ
    ン抗体、および金コロイドに結合させた抗ヒト・ヘモグ
    ロビン抗体を、ヘモグロビンを含む同一検体溶液中で接
    触させることを特徴とするヘモグロビンの免疫学的検出
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1における、抗体の保持が可能
    で、肉眼による判定に十分な面積をもつ固相に結合させ
    た抗ヒト・ヘモグロビン抗体が、長方形あるいは棒状の
    支持体に固定された形態で、提供されるヘモグロビンの
    免疫学的検出キット。
  3. 【請求項3】 請求項1における、抗体の保持が可能
    で、肉眼による判定に十分な面積をもつ固相に結合させ
    た抗ヒト・ヘモグロビン抗体が、検体溶液を収納する容
    器の内壁に固定された形態で、提供されるヘモグロビン
    の免疫学的検出キット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6531323B1 (en) 1999-01-28 2003-03-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Agglutination assay method and element in a dry system
WO2024053586A1 (ja) * 2022-09-05 2024-03-14 栄研化学株式会社 遊離ヘモグロビン測定試薬、遊離ヘモグロビン測定方法および抗ヘモグロビン抗体
WO2024106336A1 (ja) * 2022-11-16 2024-05-23 栄研化学株式会社 遊離ヘモグロビン測定方法および遊離ヘモグロビン測定試薬

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