JPH05209732A - 表面状態検査装置 - Google Patents

表面状態検査装置

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JPH05209732A
JPH05209732A JP4015883A JP1588392A JPH05209732A JP H05209732 A JPH05209732 A JP H05209732A JP 4015883 A JP4015883 A JP 4015883A JP 1588392 A JP1588392 A JP 1588392A JP H05209732 A JPH05209732 A JP H05209732A
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一基 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度が漸変的に変化する明暗光を用いた表面
状態検査装置において、被検査面領域と背景領域との境
界を検出して検査精度の向上を図る。 【構成】 輝度が一方向に沿って漸変的に変化する明暗
光を被検査面に照射し、該被検査面から反射された反射
光を受光して受光画像36を形成し、該受光画像36におけ
る輝度変化に基づいて上記被検査面の表面状態を検査す
る表面状態検査装置であって、境界検出手段を備え、該
境界検出手段により、上記受光画像36中における被検査
面領域44のうち背景領域46の輝度との差が大きい輝度を
有する顕在被検査面領域44a を検出し、該顕在被検査面
領域44a に関する位置情報に基づいて、上記被検査面領
域44のうち背景領域46の輝度との差が小さい輝度を有す
る潜在被検査面領域44b と上記背景領域との境界qを検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輝度が一方向に沿って
漸変的に変化する明暗光を被検査面に照射し、該被検査
面から反射された反射光を受光して受光画像を形成し、
該受光画像における輝度変化に基づいて上記被検査面の
表面状態を検査する表面状態検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被検査面に光を照射し、被検
査面からの反射光に基づいて被検査面の表面状態例えば
凹凸等の表面欠陥有無の検査を行う方法が知られてい
る。例えば、特開昭62-233710 号公報には、非検査面に
光を照射し、被検査面からの反射光をスクリーン上に投
影させ、その投影像の鮮映度から被検査面の表面欠陥を
自動的に検出する技術が開示されている。
【0003】ところで、上記のような表面状態検査方法
の一つとして、被検査面に光を照射し、被検査面からの
反射光を受光して受光画像を形成し、該受光画像におけ
る輝度変化に基づいて被検査面の表面状態を検査する方
法であって、検査効率の向上及び検査精度の向上を図る
ため、上記被検査面に照射する光として、輝度が一様な
均一光ではなく、輝度が一方向に向かって徐々に変化す
る輝度勾配を有する明暗光を用いる方法が考えられてい
る(特願平3-134092号、特願平3-225038号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、被検査面に光
を照射し、被検査面からの反射光を受光して受光画像を
形成した場合、通常は、被検査面からの反射光量は大き
くまた背景(被検査面以外の部分)からの反射光量は小
さいので、受光画像のうち被検査面に対応する被検査面
領域の輝度は大きく(明るく)、背景に対応する背景領
域の輝度は小さく(暗く)なり、従って被検査面に照射
する光が一様な輝度の均一光である場合には、輝度差に
よって被検査面領域と背景領域とを明確に識別すること
ができ、両者の境界も明瞭となる。
【0005】しかるに、被検査面に照射する光が上記の
如く輝度が一方向に沿って漸変的に変化する明暗光であ
る場合には、受光画像中の被検査面領域のうち明光(輝
度の大きい光)が反射した被検査面領域の輝度は大であ
るが、暗光(輝度の小さい光)が反射した被検査面領域
の輝度は小となり、従って上記明光が反射した被検査面
領域と背景領域とは輝度差に基づき明確に識別すること
ができそれら両者の境界も明瞭であるが、上記暗光が反
射した被検査面領域と背景領域とは輝度差が小さいので
輝度差に基づいて両者を明確に識別することができず、
両者の境界も不明瞭となり、その結果、次の様な問題が
生じる。
【0006】即ち、受光画像中に被検査面領域と背景領
域とが存在する場合、被検査面領域のみでなく背景領域
からもノイズ等の種々の原因により欠陥検出がなされる
ことがあるが、その様な場合には被検査面領域内で検出
された欠陥のみを真の欠陥情報として出力する必要があ
る。しかしながら、上記の様に被検査面領域と背景領域
との境界が不明瞭な場合には、その不明瞭な境界近傍で
検出された欠陥がいずれの領域内の欠陥であるのかを正
確に判別することができず、そのため検査精度が低下す
るという問題がある。
【0007】また、例えば検査ステーションに搬入され
た自動車の塗装表面をロボットの表面状態検査装置によ
って検査する場合のように被検査物と検査装置との相対
的位置関係が予め既知であるときは、計算により受光画
像中における被検査面領域と背景領域との境界を求める
ことができる。しかしながら、その様な境界検出方法
は、被検査物が常に予め設定された所定の検査位置に位
置せしめられていることを前提とするものであり、実際
には所定の検査位置への搬入誤差や搭載誤差等が生じ、
その結果境界検出精度が低く、欠陥検査精度の低下につ
ながるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、上記事情に鑑み、上記の
如き明暗光を用いた表面状態検査装置において、被検査
面領域と背景領域との境界を精度良く検出し、それによ
って検査精度の向上を図るようにした表面状態検査装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる表面状態
検査装置は、上記目的を達成するために、輝度が一方向
に沿って漸変的に変化する明暗光を被検査面に照射し、
該被検査面から反射された反射光を受光して受光画像を
形成し、該受光画像における輝度変化に基づいて上記被
検査面の表面状態を検査する表面状態検査装置であっ
て、上記受光画像中における被検査面領域のうち背景領
域の輝度との差が大きい輝度を有する顕在被検査面領域
を検出し、該顕在被検査面領域に関する位置情報に基づ
いて、上記被検査面領域のうち背景領域の輝度との差が
小さい輝度を有する潜在被検査面領域と上記背景領域と
の境界を検出する境界検出手段を備えていることを特徴
とする。
【0010】上記表面状態検査装置においては、上記境
界検出手段を、上記受光画像中における被検査面領域の
うち背景領域の輝度との差が大きくかつ背景領域の輝度
よりも大きい輝度を有する顕在被検査面領域を検出し、
該顕在被検査面領域に関する位置情報に基づいて、上記
被検査面領域のうち背景領域の輝度との差が小さい輝度
を有する潜在被検査面領域と上記背景領域との境界を検
出するものとして構成することができる。
【0011】上記輝度が一方向に沿って漸変的に変化す
る明暗光は、輝度の漸変的変化が一回のみの明暗光であ
っても良いしあるいは輝度の漸変的変化を複数回繰り返
すような明暗光であっても良い。
【0012】
【作用】上述のように明暗光を照射した場合、被検査面
領域と背景領域とを明確に識別できる顕在被検査面領域
と明確に識別できない潜在被検査面領域とが生じる。し
かるに、本発明にかかる表面状態検査装置によれば、上
記境界検出手段により、背景領域との輝度差に基づいて
顕在被検査面領域を検出し、該顕在被検査面領域の位置
情報特に顕在被検査面領域と背景領域との境界位置情報
に基づき潜在被検査面領域と背景領域との不明確な境界
を検出することができるので、被検査面領域と背景領域
との境界全体を知ることができ、それによって検査精度
の向上を図ることができる。
【0013】上記顕在被検査面領域の位置情報に基づく
潜在被検査面領域と背景領域との不明確な境界の検出
は、例えば顕在被検査面領域と背景領域との境界位置情
報に基づきその境界を直線的に延長したり、あるいは複
数の顕在被検査面領域が存在する場合にはそれらの顕在
被検査面領域と背景領域との境界が複数存在するのでそ
れらをむすぶことにより検出することができる。
【0014】また、上記境界検出は、受光画像中の画像
データに基づいて行なうものであるので、被検査物と検
査装置との相対的位置関係に基づいて境界検出を行なう
方法の様な被検査物の検査位置への搬入、搭載誤差によ
る境界検出誤差が生じる虞れはなく、高精度の境界検出
が可能である。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【0016】図1は本発明にかかる表面状態検査装置の
一実施例を示す斜視図である。図示の表面状態検査装置
2は、自動車4の車体塗装面6の表面状態を検査するつ
まり塗装表面に存在する凹凸等の塗装欠陥を検出する装
置であり、塗装検査ステーションKに搬送された自動車
4の近傍に配置されている。上記表面状態検査装置2
は、台座8上に載置されたロボット10と、該ロボット10
の先端アーム12に取り付けられた光照射手段14およびC
CDカメラ等の撮像手段16と、上記ロボットの作動制御
を行なうロボット制御手段18と、上記撮像手段16によっ
て形成された受光画像の画像データを処理する画像処理
手段20と、上記ロボット制御手段18および画像処理手段
20に接続されてそれらを制御するホストコンピュータ
(総合制御手段)22とを備えて成る。
【0017】上記ホストコンピュータ22によって与えら
れる指令に基づき上記ロボット制御手段18が上記ロボッ
ト10に内蔵された所定のアクチュエータ(図示せず)を
駆動制御し、それによってロボット10は光照射手段14と
撮像手段16とを被検査面である自動車の車体塗装面6に
沿って移動させ、その際光照射手段14から被検査面6に
光を照射し、鏡面として作用する被検査面6から反射さ
れた反射光を撮像手段16が受光し、撮像手段16はこの受
光した反射光に基づく受光画像を形成し、この受光画像
の画像データを画像処理手段20に出力し、画像処理手段
20は入力された画像データを処理して受光画像中におけ
る被検査面領域(被検査面6に対応する領域)と背景領
域(背景つまり被検査面6以外の部分例えば検査ステー
ションKにおける自動車4が載置されている載置台や床
部分に対応する領域)との境界を検出すると共に該境界
の検出によって確定された被検査面領域内の表面欠陥の
検出つまり凹凸等の塗装欠陥の有無、欠陥位置、欠陥形
状等の検出を行なう。
【0018】上記光照射手段14は、輝度が光射出面14a
上の一方向に沿って漸変的に変化する明暗光を発する。
具体的には、上記光照射手段14は、図2に示す様に、前
面(光射出面)側が開放されたボックス24内に設けられ
た光源としての複数の蛍光灯(特に蛍光灯に限定される
ものではない)26と、これらの蛍光灯26の前面側に設け
られてボックス24の前面を閉塞する光フィルタ28および
拡散スクリーン30とで構成されている。上記光フィルタ
28は、各蛍光灯26から射出される光を光射出面14a の一
方向(本実施例では図中のX方向)に沿って輝度が漸変
的に変化するつまり明から暗にもしくは暗から明に徐々
に変化する明暗光に変換すべく、X方向の各位置によっ
て光の透過率が徐々に変化する(Y方向の各位置におい
ては光透過率は同一である)様に構成されている。従っ
て、本実施例の光照射手段14から発せられる光は、例え
ば図3に示す様に光射出面14a 上のX方向の一端(図2
に示す拡散スクリーン30の左端)から他端(図2に示す
拡散スクリーン30の右端)に向けて輝度が大から小に徐
々に変化する明暗光となる。
【0019】なお、上記拡散スクリーン30は、光フィル
タ28を透過した光を拡散させて自動車の塗装面(被検査
面)6にムラなく明暗光を照射するためのものである。
また、上記光フィルタ28によって形成される明暗光の輝
度勾配は、欠陥検出の精度を向上させるため、予め所定
の勾配となる様に設定されているが、塗装面6が曲面形
状の場合は、その曲率の大小により反射光量が変化して
受光画像中の輝度勾配が変化するので、その受光画像中
の輝度勾配が欠陥検出精度を低下させることのない様
に、塗装面6の曲率の大小に応じて所定の輝度勾配の明
暗光を照射すべく光フィルタ26の透過率変化勾配を設定
することが望ましい。
【0020】次に、上記撮像手段16による受光画像の形
成およびその受光画像に基づく表面欠陥の検出について
説明する。図4および図5はそれぞれ被検査面(塗装
面)6上に凸状欠陥32および凹状欠陥34が存在する場合
の光照射手段14による光照射状態および撮像手段16によ
る撮像状態を示す図である。
【0021】上述の様に、光照射手段14からは光射出面
14a におけるX方向に沿って輝度が徐々に変化する(本
実施例では図4,5中においてX方向左端から右端に向
けて輝度が小さくなる、なお図中線分mの長さは輝度の
大きさを表わす)明暗光が被検査面6上に照射され、該
被検査面6からの反射光が撮像手段16によって受光され
てその反射光による被検査面6の画像(受光画像)が形
成される。図中Sは光照射手段14による光照射領域であ
り、Fは撮像手段16の視野であり、撮像手段16において
はこの視野Fの受光画像が形成される。
【0022】なお、上記光照射手段14は図示の様に被検
査面6上に明暗光を照射すべく被検査面6に対向して配
置され、撮像手段16は被検査面6から反射された光を受
光して受光画像を形成すべく被検査面6に対向して配置
され、かつ両者14,16は相互に一定の位置関係を保つと
共に被検査面6に対しても適切な位置関係を確保した状
態で該被検査面6に沿って移動せしめられ、欠陥検査が
行なわれる。
【0023】図6および図7はそれぞれ図4および図5
における受光画像を示す図である。これらの図に示す様
に、受光画像36は、光照射手段14の光射出面14a から射
出される光の輝度が大から小に変化するX方向に対応す
るX1 方向に沿って、輝度が大から小に徐々に変化す
る。なお、図6,7においては縦線nの密度が疎である
程輝度が大であり、縦線nの密度が密である程輝度が小
である。
【0024】上記の如き受光画像36において、被検査面
6上に欠陥32,34が存在すると、この欠陥32,34によっ
て光照射手段14からの光の正反射方向が変換し、それに
よって受光画像36中の欠陥32,34に対応する領域32A,
34Aにおける輝度は周囲の輝度とは異なると共に輝度変
化状態も周囲の輝度変化状態とは異なることとなる。
【0025】即ち、欠陥が凸状欠陥32の場合、図4に示
す様に、その凸状欠陥32はいわゆる凸面鏡として作用
し、欠陥32の左面32a からは光照射手段14の輝度が大き
い部分38からの明光が正反射して撮像手段16に入射し、
一方欠陥32の右面32b からは光照射手段14の輝度の小さ
い部分40からの暗光が正反射して撮像手段16に入射し、
その結果図6に示す様に受光画像36中の凸状欠陥対応領
域32Aは、受光画像36全体の輝度がX1 方向に向って小
さくなっていく中で該領域32Aの左側領域(凸状欠陥32
の左面32a 対応領域)は周囲よりも輝度が大きくなり、
領域32Aの右側領域(凸状欠陥32の右面32b 対応領域)
は周囲よりも輝度が小さくなる。
【0026】また、欠陥が凹状欠陥34の場合、図5に示
す様に、その凹状欠陥34はいわゆる凹面鏡として作用
し、欠陥34の左面34a からは光照射手段14の輝度が小さ
い部分40からの暗光が正反射して撮像手段16に入射し、
一方欠陥34の右面34b からは光照射手段14の輝度の大き
い部分38からの明光が正反射して撮像手段16に入射し、
その結果図7に示す様に受光画像36中の凹状欠陥対応領
域34Aは、受光画像36全体の輝度がX1 方向に向って小
さくなっていく中で該領域34Aの左側領域(凹状欠陥34
の左面34a 対応領域)は周囲よりも輝度が小さくなり、
領域34Aの右側領域(凸状欠陥34の右面34b 対応領域)
は周囲よりも輝度が大きくなる。
【0027】上記の如き受光画像36は撮像手段16から画
像処理手段20に入力され、該画像処理手段20は入力され
た受光画像データに基づいて欠陥検出を行なう。
【0028】即ち、画像処理手段20は、入力された受光
画像36をX1 方向に沿って主走査すると共にX1 方向に
直角なY1 方向に沿って副走査を行なうことにより全面
走査を行なう。この場合、図6,7に示す受光画像36に
おいて欠陥対応領域32A,34Aを通らない主走査ライン
(画素列)L1 における輝度(画像信号レベル)はX1
方向に向けて単に直線的に減少していくこととなるが、
図6における凸状欠陥対応領域32Aを通る主走査ライン
2 における輝度は、図8に示す様に凸状欠陥対応領域
32A部分で一旦増大した後大きく減少してまた増大する
こととなり、またその主走査ラインL2 における輝度の
微分値(主走査ラインL2 上の隣接する画素の輝度同志
の差)は図9に示す様に凸状欠陥対応領域32A部分で一
旦増大した後大きく減少してまた増大し減少することと
なる。
【0029】また、図7における凹状欠陥対応領域34A
を通る主走査ラインL2 における輝度は、図10に示す様
に凹状欠陥対応領域34A部分で一旦減少した後大きく増
大してまた減少することとなり、またその主走査ライン
2 における輝度の微分値は図11に示す様に凹状欠陥対
応領域34A部分で一旦減少した後大きく増大してまた減
少し増大することとなる。
【0030】従って、画像処理手段20により受光画像36
を走査し、各主走査ライン上の輝度を微分し、その微分
値が所定のしきい値(+Th,−Th)を超えた場合
(図9,11参照)に、その超えた位置に欠陥が存在し、
かつ微分値が+Thを超えた場合は凸状欠陥であり、−
Thを超えた場合は凹状欠陥である旨を検出することが
できる。
【0031】次に、上記受光画像36に基づく被検査面領
域と背景領域との境界検出について説明する。図12,13
は検査対象である自動車4と受光画像36との関係を示す
平面図である。
【0032】自動車4の塗装面6を被検査面として検査
する場合、通常は自動車4を検査ステーションの床ある
いは検査台上に載置して検査を行ない、その際例えば自
動車4のボンネット上面である塗装面6を検査する場
合、受光画像36中には被検査面6に対応する被検査面領
域44と背景(被検査面6以外の部分、例えば自動車4が
載置されている床や検査台等)に対応する背景領域46と
が存在することとなる。
【0033】この場合、上記の如き方法で検出した欠陥
が被検査面領域44内に位置するものか背景領域46内に位
置するものかを調べ、背景領域46内に位置するものはノ
イズ等に起因するものであって真の欠陥ではないのでこ
れを排除し、被検査面領域44内に位置する欠陥のみを
真の欠陥として検出するもしくは被検査面領域44のみ
検査を行なうことが望ましく、そのため受光画像36内に
おいて被検査面領域44と背景領域46との境界を知る必要
がある。
【0034】しかるに、上記の如き輝度が漸変的に変化
する明暗光を用いた場合には、図13に示す様に、受光画
像36中において背景領域46の輝度は小さく、被検査面領
域44の輝度は反射する明暗光の輝度に応じてX1 方向に
向けて大から小に変化し(図13中の横線pの密度が疎で
ある程輝度は大きく、密である程輝度は小さい)、従っ
て被検査面領域44のうち輝度が大である領域44a (図12
参照)は輝度差に基づき背景領域46と明確に区別でき両
者の境界も明確に知ることができるが、被検査面領域44
のうち輝度が小である領域44b (図12参照)はその輝度
が背景領域46の輝度と大差なく、従って輝度差に基づい
て背景領域46と明確に区別することができず、両者の境
界qも明確に知ることができない。
【0035】そこで、上記表面状態検査装置2において
は、上記画像処理手段20に境界検出手段48を備え、該境
界検出手段48によって上記不明瞭な境界qを検出する様
に構成されている。
【0036】上記境界検出手段48は、受光画像36中にお
ける被検査面領域44のうち背景領域46の輝度との差が大
きい輝度を有する顕在被検査面領域(背景領域46との輝
度差が大きいので受光画像36中で顕在化している)44a
を検出し、該顕在被検査面領域44a に関する位置情報に
基づいて、上記被検査面領域44のうち背景領域46の輝度
との差が小さい輝度を有する潜在被検査面領域(背景領
域46との輝度差が小さいので受光画像36中で潜在化して
いる)44b と上記背景領域36との境界qを検出する。
【0037】かかる境界検出手段48による境界検出の実
施例について、図14に示すフローチャートを参照しなが
ら説明する。まず、S1において入力された受光画像36
を2値化する。つまり、各画素の画像信号レベル(輝
度)を所定のしきい値Th以上か否かで分け、Th以上
の画素は“1”、Thより小の画素は“0”とする。こ
の2値化によって上記顕在被検査面領域44a および欠陥
対応領域32A,34Aその他のノイズ等による大輝度部分
等が“1”(S1の右側の図中における白抜き部分)と
なり、潜在被検査面領域44b および背景領域46が“0”
(S1の右側の図中における斜線部分)となる。そし
て、S2において上記2値化画像における“1”領域の
うち所定値以上の面積を有する“1”領域を検出する。
これにより、“1”領域のうち顕在被検査面領域44a の
みが検出される。
【0038】上記の如くして顕在被検査面領域44a を検
出したら、該顕在被検査面領域44aの位置情報から潜在
被検査面領域44b と背景領域46との境界qを検出する。
この検出は、予め既知である撮像情報即ち受光画像36中
の大体どの部分に背景領域46が位置しまた大体どの部分
に顕在被検査面領域44a と潜在被検査面領域44b とが位
置しているという情報を参照して行なわれる。かかる情
報は、受光画像36が自動車4のどの部分の塗装面6を撮
影しているかおよびその際の光照射手段14による明暗光
はどちらに向けて明から暗に漸変しているかという情報
に基づいて得ることができ、かつ受光画像36が自動車4
のどの部分の塗装面6を撮影しているかは検査ステーシ
ョン上における自動車4の概略位置およびロボットによ
る光照射手段14と撮像手段16の位置とによって得ること
ができる。
【0039】本実施例の場合は、上記情報に基づき、S
2の右側の図に示す様に顕在被検査面領域44a は潜在被
検査面領域44b の下側に位置するものでありかつ顕在被
検査面領域44a の下側の輪部(境界)r1 と右側の輪部
(境界)r2 のうち右側の境界r2 の上方延長上に潜在
被検査面領域44b と背景領域46との境界qが存在するこ
とを知ることができるので、まずS3において顕在被検
査面領域44a の輪部を矢印D方向に追跡し、S4におい
て1回目のコーナ点c1 と2回目のコーナ点c2 を求
め、これによって顕在被検査面領域44a と背景領域46と
の境界r2 を検出し、続いてS5においてこの境界r2
を上方に延長し、つまり上記c1 とc2 の座標を結ぶ直
線を上方に向けて延長してその延長部分を上記境界qと
して検出する。
【0040】そして、境界qを検出したら、S6におい
てこのS6の右側の図に示す様に境界qに基づいて被検
査面領域44を決定し、この被検査面領域44内のみについ
てS7で上記の如き方法で欠陥検出を行ない、検出され
た欠陥データを画像処理手段20から出力する。
【0041】次に、境界検出の他の実施例について説明
する。上記実施例は光照射手段14として輝度の漸変的変
化が1回のみの明暗光を照射するものであったが、光照
射手段14は図15に示す様に輝度の漸変的変化を複数回繰
り返す様な明暗光を照射するものであっても良い。な
お、図中の線分mの長さは輝度の大きさを示す。
【0042】そして、その場合には、例えば図12,13に
示す様な受光画像36の2値化画像は、例えば図16に示す
様なものとなる。従って、この様な場合には、例えば検
出された3つの顕在被検査面領域44a の右側の境界r2
を結ぶことによって、例えば3つの境界r2 上の任意の
点の座標を求め、それらの複数点を含む線分を最小二乗
法によって求め、その線分上に各潜在被検査面領域44b
と背景領域46との境界qが位置するものとしてそれらの
境界qを検出する。
【0043】
【発明の効果】本発明にかかる表面状態検査装置は、上
記の如く、受光画像中における被検査面領域のうち背景
領域の輝度との差が大きい輝度を有する顕在被検査面領
域を検出し、該顕在被検査面領域に関する位置情報に基
づいて、上記被検査面領域のうち背景領域の輝度との差
が小さい輝度を有する潜在被検査面領域と上記背景領域
との境界を検出する境界検出手段を備えているので、該
境界検出手段により、背景領域との輝度差に基づいて顕
在被検査面領域を検出し、該顕在被検査面領域の位置情
報特に顕在被検査面領域と背景領域との境界位置情報に
基づき潜在被検査面領域と背景領域との不明確な境界を
検出することができ、それによって被検査面領域内の真
の欠陥のみを検出可能となり、検査精度の向上を図るこ
とができる。
【0044】また、上記境界検出は、受光画像の画像デ
ータに基づいて検出するものであるので、被検査物の検
査位置への搬入誤差や搭載誤差等に影響されることな
く、高精度で境界検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図
【図2】図1における光照射手段を示す分解斜視図
【図3】図2の光照射手段における輝度分布を示す図
【図4】図1における光照射手段と撮像手段との関係の
一例を示す図
【図5】図1における光照射手段と撮像手段との関係の
他の例を示す図
【図6】図4における撮像手段によって形成された受光
画像を示す図
【図7】図5における撮像手段によって形成された受光
画像を示す図
【図8】図6におけるラインL2 上の輝度を示す図
【図9】図6におけるラインL2 上の輝度の微分値を示
す図
【図10】図7におけるラインL2 上の輝度を示す図
【図11】図7におけるラインL2 上の輝度の微分値を
示す図
【図12】受光画像における被検査面領域と背景領域と
の関係を示す図
【図13】受光画像における輝度を示す図
【図14】境界検出の手順を示すフローチャート
【図15】光照射手段の他の例を示す図
【図16】図15に示す光照射手段を用いた場合の受光画
像の2値化状態を示す図
【符号の説明】
6 被検査面 14 光照射手段 16 撮像手段 20 画像処理手段 48 境界検出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度が一方向に沿って漸変的に変化する
    明暗光を被検査面に照射し、該被検査面から反射された
    反射光を受光して受光画像を形成し、該受光画像におけ
    る輝度変化に基づいて上記被検査面の表面状態を検査す
    る表面状態検査装置であって、 上記受光画像中における被検査面領域のうち背景領域の
    輝度との差が大きい輝度を有する顕在被検査面領域を検
    出し、該顕在被検査面領域に関する位置情報に基づい
    て、上記被検査面領域のうち背景領域の輝度との差が小
    さい輝度を有する潜在被検査面領域と上記背景領域との
    境界を検出する境界検出手段を備えていることを特徴と
    する表面状態検査装置。
  2. 【請求項2】 上記境界検出手段が、上記受光画像中に
    おける被検査面領域のうち背景領域の輝度との差が大き
    くかつ背景領域の輝度よりも大きい輝度を有する顕在被
    検査面領域を検出し、該顕在被検査面領域に関する位置
    情報に基づいて、上記被検査面領域のうち背景領域の輝
    度との差が小さい輝度を有する潜在被検査面領域と上記
    背景領域との境界を検出するものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の表面状態検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008046103A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Shimatec:Kk 表面検査装置
JP2008268041A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Lasertec Corp 欠陥検査装置

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