JP3100449B2 - 表面状態検査装置 - Google Patents

表面状態検査装置

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JP3100449B2
JP3100449B2 JP04017103A JP1710392A JP3100449B2 JP 3100449 B2 JP3100449 B2 JP 3100449B2 JP 04017103 A JP04017103 A JP 04017103A JP 1710392 A JP1710392 A JP 1710392A JP 3100449 B2 JP3100449 B2 JP 3100449B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輝度もしくは波長が一
方向に沿って漸変的に変化する検査光を被検査面に照射
し、該被検査面から反射された反射光を受光して受光画
像を形成し、該受光画像における輝度変化もしくは波長
変化に基づいて上記被検査面の表面状態を検査するもの
であって、特に被検査面上の欠陥種類の判別を行う表面
状態検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被検査面に光を照射し、被検
査面からの反射光に基づいて被検査面の表面状態例えば
凹凸等の表面欠陥の検査を行う方法が知られている。例
えば、特開昭62-233710 号公報には、非検査面に光を照
射し、被検査面からの反射光をスクリーン上に投影さ
せ、その投影像の鮮映度から被検査面の表面欠陥を自動
的に検出する技術が開示されている。
【0003】また、上記のような表面状態検査方法の一
つとして、被検査面に光を照射し、被検査面からの反射
光を受光して受光画像を形成し、該受光画像における輝
度変化に基づいて被検査面の表面状態を検査する方法で
あって、検査能率の向上及び検査精度の向上を図るた
め、上記被検査面に照射する光として、一方向に向かっ
て輝度が徐々に変化するつまり輝度勾配を有する検査光
を用いる方法が考えられている(例えば特願平3-134092
号、特願平3-225038号)。なお、この検査光として輝度
ではなく波長が徐々に変化するつまり波長勾配を有する
光を用いることも考えられる。
【0004】従来の上記の如き表面状態検査は、通常表
面欠陥の有無及び該欠陥の位置を検出するものであり、
検査後その検査データに基づいて作業者が目視により欠
陥の種類、例えば凸状欠陥であるか、凹状欠陥であるか
あるいはキズやピンホールであるか等を判別し、その欠
陥の種類に応じて表面を研磨して補修を行うのが一般的
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な表面検査においては、単に表面欠陥の有無や位置を検
査するだけではなく、さらにその欠陥の種類も判別する
ことができれば、その欠陥の種類に応じた研磨補修まで
も自動化することができ、好都合である。
【0006】さらに、上記欠陥種類の判別にあたって
は、例えば凸状欠陥や凹状欠陥の場合それぞれに応じて
受光画像上における輝度変化や波長変化のパターンが異
なるので、その輝度変化や波長変化のパターンに着目し
て欠陥種類の判別を行うことが考えられる。しかしなが
ら、単に輝度や波長そのもののつまり輝度や波長自体の
変化パターンに基づいて欠陥種類の判別を行おうとする
と、後に詳述するように例えば輝度や波長の変化が正負
正であるかあるいは負正負であるかというように変化方
向の正負の配列パターンを検出しなければならず、判別
のためのアルゴリズムが複雑となるので、更に簡単に判
別を行う方法が望まれる。
【0007】本発明の目的は、上記事情に鑑み、輝度勾
配もしくは波長勾配を有する検査光を用いた表面状態検
査装置において、欠陥種類の判別が可能でありまたその
欠陥種類の判別をより簡単にかつ正確に行うことができ
る表面状態検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる表面状態
検査装置は、上記目的を達成するため、輝度もしくは波
長が一方向に沿って漸変的に変化する検査光を被検査面
に照射し、該被検査面から反射された反射光を受光して
受光画像を形成し、該受光画像における輝度変化もしく
は波長変化に基づいて上記被検査面の表面状態を検査す
る表面状態検査装置であって、上記受光画像中における
走査ライン上の輝度もしくは波長の微分状態に基づいて
被検査面上の欠陥の種類を判別する欠陥種類判別手段を
備えていることを特徴とする。
【0009】上記欠陥種類判別手段は、上記走査ライン
上の輝度もしくは波長の微分状態における基準ラインか
らの突出部の数に基づいて欠陥の種類の判別を行うもの
として構成することができる。
【0010】上記欠陥種類判別手段は、さらに、上記走
査ライン上の輝度もしくは波長の微分状態における基準
ラインからの突出部の数と該突出部の近接度とに基づい
て欠陥の種類の判別を行うものとして構成することがで
きる。
【0011】上記走査ライン上の輝度もしくは波長の微
分状態とは、走査ライン上の輝度の微分値もしくは波長
の微分値そのものの状態あるいは輝度もしくは波長の値
とそれらの微分値とを足し合わせた微分強調値の状態で
あっても良い。
【0012】
【作用および発明の効果】輝度もしくは波長が一方向に
沿って漸変的に変化するつまり所定の輝度勾配もしくは
波長勾配を有する検査光を被検査面に照射し、該被検査
面から反射された反射光を受光して形成した受光画像
は、基本的に上記検査光の輝度もしくは波長の勾配に対
応する輝度勾配もしくは波長勾配を有すると共に、上記
被検査面上に欠陥がある場合は、この欠陥によって検査
光の正反射方向が変化し、それによって受光画像中の欠
陥に対応する欠陥対応領域における輝度もしくは波長は
周囲の輝度もしくは波長とは異なると共に輝度変化状態
もしくは波長変化状態も周囲の輝度変化状態もしくは波
長変化状態とは異なることとなり、さらに後に詳述する
ように、その輝度変化状態もしくは波長変化状態も欠陥
の種類によって異なるつまり各欠陥はその欠陥の種類に
応じてそれぞ固有の輝度変化パターンもしくは波長変化
パターンを呈する。従って、受光画像中の上記欠陥を通
る走査ライン上の輝度もしくは波長の微分状態にはその
欠陥の種類に固有の特徴が表れる。
【0013】本発明にかかる表面状態検査装置は、上記
の如き欠陥種類判別手段を備えているので、該欠陥種類
判別手段により、上記走査ライン上の輝度もしくは波長
の微分状態に含まれている欠陥の種類に固有の特徴に基
づいて欠陥の種類を判別することができる。
【0014】また、上記欠陥種類の判別は、輝度もしく
は波長そのものに基づいて行うのではなく、輝度の微分
状態もしくは波長の微分状態に基づいて行うので、以下
に詳述するように、例えば走査ライン上の輝度もしくは
波長の微分状態における基準ラインからの突出部の数に
基づいて欠陥の種類の判別を行うことができ、輝度や波
長の変化が正負正であるかあるいは負正負であるかとい
うように変化方向の正負の配列パターン検出が要求され
る輝度もしくは波長そのものに基づいて行う場合に比べ
て、より簡単に欠陥種類の判別を行うことができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【0016】図1は本発明にかかる表面状態検査装置の
一実施例を示す斜視図である。図示の表面状態検査装置
2は、自動車4の車体塗装面6の表面状態を検査するつ
まり塗装表面に存在する凹凸等の塗装欠陥を検出する装
置であり、塗装検査ステーションKに搬送された自動車
4の近傍に配置されている。上記表面状態検査装置2
は、台座8上に載置されたロボット10と、該ロボット10
の先端アーム12に取り付けられた光照射手段14およびC
CDカメラ等の撮像手段16と、上記ロボットの作動制御
を行なうロボット制御手段18と、上記撮像手段16によっ
て形成された受光画像の画像データを処理する画像処理
手段20と、上記ロボット制御手段18および画像処理手段
20に接続されてそれらを制御するホストコンピュータ
(総合制御手段)22とを備えて成る。
【0017】上記ホストコンピュータ22によって与えら
れる指令に基づき上記ロボット制御手段18が上記ロボッ
ト10に内蔵された所定のアクチュエータ(図示せず)を
駆動制御し、それによってロボット10は光照射手段14と
撮像手段16とを被検査面である自動車の車体塗装面6に
沿って移動させ、その際光照射手段14から被検査面6に
検査光を照射し、鏡面として作用する被検査面6から反
射された反射光を撮像手段16が受光し、撮像手段16はこ
の受光した反射光に基づく受光画像を形成し、この受光
画像の画像データを画像処理手段20に出力し、画像処理
手段20は入力された画像データを処理して被検査面6上
の表面欠陥の検出を行なう。
【0018】上記光照射手段14は、検査光として輝度が
光射出面14a 上の一方向に沿って漸変的に変化する明暗
光を発する。具体的には、上記光照射手段14は、図2に
示す様に、前面(光射出面)側が開放されたボックス24
内に設けられた光源としての複数の蛍光灯(特に蛍光灯
に限定されるものではない)26と、これらの蛍光灯26の
前面側に設けられてボックス24の前面を閉塞する光フィ
ルタ28および拡散スクリーン30とで構成されている。上
記光フィルタ28は、各蛍光灯26から射出される光を光射
出面14a の一方向(本実施例では図中のX方向)に沿っ
て輝度が漸変的に変化するつまり明から暗にもしくは暗
から明に徐々に変化する明暗光に変換すべく、X方向の
各位置によって光の透過率が徐々に変化する(Y方向の
各位置においては光透過率は同一である)様に構成され
ている。従って、本実施例の光照射手段14から発せられ
る光は、例えば図3に示す様に光射出面14a 上のX方向
の一端(図2に示す拡散スクリーン30の左端)から他端
(図2に示す拡散スクリーン30の右端)に向けて輝度が
小から大に徐々に変化する明暗光となる。
【0019】なお、上記拡散スクリーン30は、光フィル
タ28を透過した光を拡散させて自動車の塗装面(被検査
面)6にムラなく明暗光を照射するためのものである。
また、上記光フィルタ28によって形成される明暗光の輝
度勾配は、欠陥検出の精度を向上させるため、予め所定
の勾配となる様に設定されているが、塗装面6が曲面形
状の場合は、その曲率の大小により反射光量が変化して
受光画像中の輝度勾配が変化するので、その受光画像中
の輝度勾配が欠陥検出精度を低下させることのない様
に、塗装面6の曲率の大小に応じて所定の輝度勾配の明
暗光を照射すべく光フィルタ28の透過率変化勾配を設定
することが望ましい。
【0020】次に、上記撮像手段16による受光画像の形
成およびその受光画像に基づく表面欠陥の検出について
説明する。表面欠陥は、一般に、凸状をなす凸状欠陥、
鈍角的な凹状をなす凹状欠陥、および鋭角的な凹状をな
すキズ・ピンホール欠陥の3つに大別される。図4,図
5および図6はそれぞれ被検査面(塗装面)6上に凸状
欠陥32、凹状欠陥34およびキズ・ピンホール欠陥35が存
在する場合の光照射手段14による光照射状態および撮像
手段16による撮像状態を示す図である。
【0021】上述の様に、光照射手段14からは光射出面
14a におけるX方向に沿って輝度が徐々に変化する(本
実施例では図4,5,6中においてX方向左端から右端
に向けて輝度が大きくなる、なお図中線分mの長さは輝
度の大きさを表わす)明暗光が被検査面6上に照射さ
れ、該被検査面6からの反射光が撮像手段16によって受
光されてその反射光による被検査面6の画像(受光画
像)が形成される。図中Sは光照射手段14による光照射
領域であり、Fは撮像手段16の視野であり、撮像手段16
においてはこの視野Fの受光画像が形成される。
【0022】なお、上記光照射手段14は図示の様に被検
査面6上に明暗光を照射すべく被検査面6に対向して配
置され、撮像手段16は被検査面6から反射された光を受
光して受光画像を形成すべく被検査面6に対向して配置
され、かつ両者14,16は相互に一定の位置関係を保つと
共に被検査面6に対しても適切な位置関係を確保した状
態で該被検査面6に沿って移動せしめられ、欠陥検査が
行なわれる。
【0023】図7,図8および図9はそれぞれ図4,図
5および図6における受光画像を示す図である。これら
の図に示す様に、受光画像36は、光照射手段14の光射出
面14a から射出される光の輝度が小から大に変化するX
方向に対応するX1 方向に沿って、輝度が小から大に徐
々に変化する。なお、図7,8,9においては縦線nの
密度が疎である程輝度が大であり、縦線nの密度が密で
ある程輝度が小である。
【0024】上記の如き受光画像36において、被検査面
6上に欠陥32,34,35が存在すると、この欠陥32,34,
35によって光照射手段14からの光の正反射方向が変化
し、それによって受光画像36中の欠陥32,34,35に対応
する領域32A,34A,35Aにおける輝度は周囲の輝度と
は異なると共に輝度変化状態も周囲の輝度変化状態とは
異なることとなる。
【0025】即ち、欠陥が凸状欠陥32の場合、図4に示
す様に、その凸状欠陥32はいわゆる凸面鏡として作用
し、欠陥32の左面32a からは光照射手段14の輝度が小さ
い部分38からの暗光が正反射して撮像手段16に入射し、
一方欠陥32の右面32b からは光照射手段14の輝度の大き
い部分40からの明光が正反射して撮像手段16に入射し、
その結果図7に示す様に受光画像36中の凸状欠陥対応領
域32Aは、受光画像36全体の輝度がX1 方向に向って大
きくなっていく中で該領域32Aの左側領域(凸状欠陥32
の左面32a 対応領域)は周囲よりも輝度が小さくなり、
領域32Aの右側領域(凸状欠陥32の右面32b 対応領域)
は周囲よりも輝度が大きくなる。
【0026】また、欠陥が凹状欠陥34の場合、図5に示
す様に、その凹状欠陥34はいわゆる凹面鏡として作用
し、欠陥34の左面34a からは光照射手段14の輝度が大き
い部分40からの明光が正反射して撮像手段16に入射し、
一方欠陥34の右面34b からは光照射手段14の輝度の小さ
い部分38からの暗光が正反射して撮像手段16に入射し、
その結果図8に示す様に受光画像36中の凹状欠陥対応領
域34Aは、受光画像36全体の輝度がX1 方向に向って大
きくなっていく中で該領域34Aの左側領域(凹状欠陥34
の左面34a 対応領域)は周囲よりも輝度が大きくなり、
領域34Aの右側領域(凸状欠陥34の右面34b 対応領域)
は周囲よりも輝度が小さくなる。
【0027】さらに、欠陥がキズ・ピンホール欠陥35の
場合、図6に示す様に、その欠陥35は鋭角的な凹状をな
すものであるため、該欠陥表面から正反射して撮像手段
16に入射する光は殆んどなく、その結果図9に示す様に
受光画像36中のキズ・ピンホール欠陥対応領域35Aは、
受光画像36全体の輝度がX1 方向に向かって大きくなっ
ていく中で周囲に対して輝度が著るしく小さいものとな
る。
【0028】上記の如き受光画像36は撮像手段16から画
像処理手段20に入力され、該画像処理手段20は入力され
た受光画像データに基づいて欠陥検出を行なう。
【0029】即ち、画像処理手段20は、入力された受光
画像36をX1 方向に沿って主走査すると共にX1 方向に
直角なY1 方向に沿って副走査を行なうことにより全面
走査を行なう。この場合、図6,7,8に示す受光画像
36において欠陥対応領域32A,34A,35Aを通らない主
走査ライン(画素列)L1 における輝度(画像信号レベ
ル)はX1 方向に向けて単に直線的に増大していくこと
となる。
【0030】そして、図7における凸状欠陥対応領域32
Aを通る主走査ラインL2 における輝度は、図10に示す
様に凸状欠陥対応領域32A部分で一旦減少した後大きく
増大してまた減少することとなり、またその主走査ライ
ンL2 における輝度の微分値(主走査ラインL2 上の隣
接する画素の輝度同志の差)は図11に示す様に凸状欠陥
対応領域32A部分で一旦減少した後大きく増大してまた
減少し増大することとなり、さらにその主走査ラインL
2 における輝度の微分強調値(輝度値と輝度微分値とを
足し合せたもの)は図12に示す様に凸状欠陥対応領域32
A部分で上記輝度微分値をより強調増幅した状態、つま
り輝度微分値の場合よりもさらに大きく減少した後大き
く増大してまた減少し増大することとなる。
【0031】また、図8における凹状欠陥対応領域34A
を通る主走査ラインL2 における輝度は、図13に示す様
に凹状欠陥対応領域34A部分で一旦増大した後大きく減
少してまた増大することとなり、またその主走査ライン
2 における輝度の微分値は図14に示す様に凹状欠陥対
応領域34A部分で一旦増大した後大きく減少してまた増
大し減少することとなり、さらにその主走査ラインL2
における輝度の微分強調値は図15に示す様に凹状欠陥対
応領域34A部分で上記輝度微分値をより強調増幅した状
態、つまり輝度微分値の場合よりもさらに大きく増大し
た後大きく減少しまた増大し減少することとなる。
【0032】また、図9におけるキズ・ピンホール欠陥
対応領域35Aを通る主走査ラインL2 における輝度は、
図16に示す様にキズ・ピンホール欠陥対応領域35Aで一
旦減少した後増大することとなり、またその主走査ライ
ンL2 における輝度の微分値は図17に示す様にキズ・ピ
ンホール欠陥対応領域35A部分で一旦減少した後大きく
増大してまた減少することとなり、さらにその主走査ラ
インL3 における輝度の微分値強調値は図18に示す様に
キズ・ピンホール欠陥対応領域35A部分で上記輝度微分
値をより強調増幅した状態、つまり輝度微分値の場合よ
りもさらに大きく減少した後大きく増大してまた減少す
ることとなる。
【0033】上記の様に、被検査面6上に欠陥が存在す
る場合、受光画像36中におけるその欠陥を通る主走査ラ
イン上の輝度は、基本的に上記光照射手段14から発せら
れる明暗光の輝度勾配に対応した勾配を有する直線的な
基準ラインh上に位置すると共に欠陥対応領域部分にお
いては輝度がその基準ラインhから大きく変化すること
となり、かつその変化状態は欠陥の種類によって異な
り、その結果主走査ライン上の輝度微分値および輝度微
分値強調値も同様に基本的には上記明暗光の輝度勾配に
対応する直線的な基準ラインh上に位置すると共に欠陥
対応領域部分においてはその基準ラインhから変化する
こととなりかつ変化状態は欠陥の種類によって異なる。
【0034】従って、主走査ライン上の輝度の微分状態
即ち輝度微分値の状態もしくは輝度微分強調値の状態に
基づけば、欠陥検査つまり欠陥の有無検出および欠陥種
類の判別が可能となる。上記輝度の微分状態に基づく欠
陥検査は、上述の様に輝度微分値も輝度微分強調値も同
様の変化を示すので、いずれの値の状態に基づく場合も
同様の方法で実施可能であり、またその場合微分値より
は微分強調値の方が変化がより強調増幅されているの
で、微分強調値に基づけばより正確な検査が可能とな
る。
【0035】上記実施例においては、上記主走査ライン
上の微分強調値の状態における基準ラインhからの正方
向の突出部iによって欠陥の有無および欠陥位置を検出
し、かつその突出部iの数によって欠陥種類の判別を行
なう。
【0036】欠陥の有無検出は、上記画像処理手段20に
より、突出部iが存在すれば欠陥有り、存在しなければ
欠陥なしと判定することにより行なわれ、欠陥位置は突
出部iの存在位置(座標)により検出される。また、欠
陥の大きさは、突出部iの幅およびその突出部iが存在
する副走査方向(Y1 方向)における主走査ラインの数
に基づいて行なわれる。
【0037】また、欠陥の種類判別は、上記突出部iの
数等に基づいて、上記画像処理手段20中の欠陥種類判別
手段48により行なわれる。欠陥の種類判別は、欠陥種類
に応じた補修研摩をどの様に行なうかを決定するために
行なうものであるので、補修研摩の区分に応じた欠陥種
類判別が可能な態様で行なうことができれば良い。そし
て、補修研摩は、基本的には凸状欠陥とキズ・ピンホー
ル欠陥との場合は中もしくは軽研摩とされ、凹状欠陥の
場合は重研摩とされるので、欠陥は凸状欠陥もしくはキ
ズ・ピンホール欠陥であるかあるいは凹状欠陥であるか
を判別することができれば良く、この場合上記図11,1
2,14,15,17,18から明らかな様に、凸状欠陥もしく
はキズ・ピンホール欠陥の場合は突出部iが1つであ
り、凹状欠陥の場合は突出部iが2つであるので、突出
部iが1つか2つかを見ることにより上記欠陥種類の判
別を行なうことができる。
【0038】また、突出部iが2つの場合、凹状欠陥で
あるから2つなのか凸状欠陥あるいはキズ・ピンホール
欠陥が近接して2つ存在するからであるのかが不明とな
る場合があるが、その場合は凹状欠陥における2つの突
出部iは極めて近接して表われるのでそれらの2つの突
出部iの近接度を調べることにより、例えば2つの突出
部間の距離が所定値以下だと凹状欠陥であり、所定値よ
り大であれば凸状欠陥もしくはキズ・ピンホール欠陥が
2つであると判別することができる。
【0039】また、凸状欠陥の中には糸状物が存在する
ことによる細長い凸状欠陥が存在し、その場合の補修研
摩は重研摩とされるので、凸状欠陥の中でもその細長い
凸状欠陥は区別して識別することができれば好都合であ
る。このためには、例えば突出部iが1つのとき凸状欠
陥もしくはキズ・ピンホール欠陥であると判別し、かつ
その場合通常の凸状欠陥はその平面形状がほぼ円に近く
なり、またキズ・ピンホール欠陥はその平面形状が線状
となり、かつ上記糸状物の存在による細長い凸状欠陥は
その平面形状が円と線との中間の形状となるので、欠陥
の平面形状の円状係数を求め、その円状係数が大(ほぼ
円形)、中(中間形状)、小(線形)のいずれであるか
によって判別することができる。
【0040】さらに、上記細長い凸状欠陥を除く凸状欠
陥およびキズ・ピンホール欠陥の場合、その欠陥が大き
い(欠陥平面形状の面積が大きい)場合は中研摩、小さ
い場合は小研摩とすることが望ましいが、その場合は欠
陥の平面形状の面積によってそのいずれであるかを判別
することができる。
【0041】以下、上記欠陥種類判別の具体例につい
て、図19に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。なお、この具体例は微分強調値に基づいて種類判別
を行なうものである。
【0042】まず、S1において受光画像の微分強調値
を求める。これは撮像手段16から直接的に微分強調済の
画像データを出力させるようにしても良いし、撮像手段
16から出力された輝度画像データを画像処理手段20で演
算して微分強調値を求めるようにしても良い。
【0043】次に、S2において微分強調値から成る画
像データを浮動2値化する。この浮動2値化は、各主走
査ライン上の微分強調値から上記基準ラインhを減算
し、正の部分は“1”、負の部分は“0”を付すること
によって行なわれる。なお、本実施例では基準ラインに
対して正側に突出した突出部iに着目して種類判別を行
なうので、欠陥に起因する真の正側への突出部iを検出
することが重要であり、欠陥以外の要因により僅かに正
側に突出した部分は排除することが望ましく、そのため
には微分強調値から基準ラインhに所定値を加算した値
を減算することができる。
【0044】上記の様に浮動2値化を行なったらS3に
移行し、各主走査ライン上の浮動2値化データを副走査
方向に並べることによって、画像上における正側への突
出領域つまり“1”が付された領域を抽出し、その領域
に突出領域である旨のラベリングを行ない、S4でラベ
リング領域の重心位置、面積および円状係数を計算し、
さらにS5で隣り合うラベリング領域の近接度計算を行
なう。この近接度計算は、隣り合うラベリング領域の重
心位置間距離を求めることによって行なう。
【0045】次に、S6でその近接度が大か否かを判定
し、即ち近接度が所定のしきい値(例えば0.5mm )以下
の場合は近接度大、所定のしきい値より大のときは近接
度小と判定し、近接度大のときは凹状欠陥であると判別
してS10で重研摩を行なうべきである旨の重研摩データ
をその欠陥に付加する。
【0046】近接度が小のときは凸状欠陥かキズ・ピン
ホール欠陥であると判別し、S7で円状係数が中である
か否か、即ち円状係数が小さいしきい値と大きいしきい
値との間であるか否かを判定し、円状係数が中のときは
前述の糸状物に起因する凸状欠陥であると判別し、S11
で重研摩データをその欠陥に付加する。
【0047】上記円状係数が大もしくは小の場合は、上
記糸状物に起因する欠陥以外の凸状欠陥もしくはキズ・
ピンホール欠陥であると判別し、S8で上記ラベリング
領域の面積が大か否か、つまり面積が所定値以上か否か
を判定し、所定値以上のときは大きな欠陥であると判別
してS12で中研摩を行なうべきである旨の中研摩データ
をその欠陥に付加する。また、所定値より小のときは小
さな欠陥であると判別してS9で軽研摩をすべきである
旨の軽研摩データを付加する。
【0048】そして、上記S9,10,11,12,からS13
に移行し、全ての欠陥についての研摩データが付加され
たか否かを判定し、未だ全ての欠陥について付加されて
いない場合はS6に戻り、付加されていれば欠陥検査を
終了する。
【0049】上記実施例は光照射手段14として輝度の漸
変的変化が1回のみの明暗光を照射するものであった
が、光照射手段14は図20に示す様に輝度の漸変的変化を
複数回繰り返す様な明暗光を照射するものであっても良
い。なお、図中の線分mの長さは輝度の大きさを示す。
この場合においても、欠陥検査は上記実施例の場合と基
本的に同様の方法で行なうことが可能である。
【0050】上記実施例における欠陥種類判別は微分強
調値に基づいて行なっているが、これは微分値に基づい
て行なうことも可能であり、その場合の手順は上記微分
強調値の場合と全く同様に行なうことができる。
【0051】また、上記実施例では微分強調値における
基準ラインからの正側への突出部に着目して判別を行な
っているが、これは受光画像中の輝度勾配が図7,8,
9に示す様にX1 方向に向けて左から右に輝度が大きく
なる勾配でありかつ主走査ラインにおける微分が同じく
左から右に向けて微分を行なっていることに基づくもの
であり、もし輝度勾配の向きや微分方向が異なれば、そ
れに応じて着目すべき突出部は正側の突出部であるか負
側の突出部であるかを決定する必要がある。
【0052】さらに、上記実施例における検査は、輝度
が一方向に向けて漸変的に変化する検査光を照射して行
なうものであったが、輝度の代りに波長が一方向に向け
て漸変的に変化する検査光を照射して行なうものであっ
ても良い。この場合においても上記検査は「輝度」が
「波長」に代わるだけであり内容的には全く同様の方法
で検査を行なうことが可能である。
【0053】上記の如く構成された表面状態検査装置2
は、上記の如く走査ライン上の輝度もしくは波長の微分
状態に基づいて被検査面上の欠陥の種類を判別する欠陥
種類判別手段48を備えているので、該欠陥種類判別手段
48により、上記走査ライン上の輝度もしくは波長の微分
状態に含まれている欠陥の種類に固有の特徴に基づいて
欠陥の種類を判別することができる。
【0054】また、上記欠陥種類の判別は、輝度もしく
は波長そのものに基づいて行なうのではなく、輝度の微
分状態もしくは波長の微分状態に基づいて行なうので、
例えば走査ライン上の輝度もしくは波長の微分状態にお
ける基準ラインhからの突出部iの数に基づいて欠陥の
種類の判別を行なうことができ、これに対して輝度もし
くは波長そのものに基づいて欠陥種類の判別を行なう場
合には、図10,13,16から理解される様に、欠陥対応領
域32A,34A,35Aにおける輝度や波長の変化パターン
が負正負であるか正負正であるかあるいは負正であるか
というように変化方向の正負の配列パターン検出が要求
され、従ってその様な場合に比してより簡単に欠陥種類
の判別を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図
【図2】図1における光照射手段を示す分解斜視図
【図3】図2の光照射手段における輝度分布を示す図
【図4】図1における光照射手段と撮像手段との関係の
一例を示す図
【図5】図1における光照射手段と撮像手段との関係の
他の例を示す図
【図6】図1における光照射手段と撮像手段との関係の
さらに他の例を示す図
【図7】図4における撮像手段によって形成された受光
画像を示す図
【図8】図5における撮像手段によって形成された受光
画像を示す図
【図9】図6における撮像手段によって形成された受光
画像を示す図
【図10】図7におけるラインL2 上の輝度を示す図
【図11】図7におけるラインL2 上の輝度の微分値を
示す図
【図12】図7におけるラインL2 上の輝度の微分強調
値を示す図
【図13】図8におけるラインL2 上の輝度を示す図
【図14】図8におけるラインL2 上の輝度の微分値を
示す図
【図15】図8におけるラインL2 上の輝度の微分強調
値を示す図
【図16】図9におけるラインL2 上の輝度を示す図
【図17】図9におけるラインL2 上の輝度の微分値を
示す図
【図18】図9におけるラインL2 上の輝度の微分強調
値を示す図
【図19】欠陥種類判別の手順を示すフローチャート
【図20】光照射手段の他の例を示す図
【符号の説明】
6 被検査面 14 光照射手段 16 撮像手段 20 画像処理手段 48 欠陥種類判別手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/84 - 21/91 G06T 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度もしくは波長が一方向に沿って漸変
    的に変化する検査光を被検査面に照射し、該被検査面か
    ら反射された反射光を受光して受光画像を形成し、該受
    光画像における輝度変化もしくは波長変化に基づいて上
    記被検査面の表面状態を検査する表面状態検査装置であ
    って、 上記受光画像中における走査ライン上の輝度もしくは波
    長の微分状態に基づいて被検査面上の欠陥の種類を判別
    する欠陥種類判別手段を備えていることを特徴とする表
    面状態検査装置。
  2. 【請求項2】 上記欠陥種類判別手段が、上記走査ライ
    ン上の輝度もしくは波長の微分状態における基準ライン
    からの突出部の数に基づいて欠陥の種類の判別を行うも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の表面状態検
    査装置。
  3. 【請求項3】 上記欠陥種類判別手段が、上記走査ライ
    ン上の輝度もしくは波長の微分状態における基準ライン
    からの突出部の数と該突出部の近接度とに基づいて欠陥
    の種類の判別を行うものであることを特徴とする請求項
    2に記載の表面状態検査装置。
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