JPH05209621A - 磁気軸受装置のタッチダウン軸受 - Google Patents
磁気軸受装置のタッチダウン軸受Info
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- JPH05209621A JPH05209621A JP4016439A JP1643992A JPH05209621A JP H05209621 A JPH05209621 A JP H05209621A JP 4016439 A JP4016439 A JP 4016439A JP 1643992 A JP1643992 A JP 1643992A JP H05209621 A JPH05209621 A JP H05209621A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/58—Raceways; Race rings
- F16C33/583—Details of specific parts of races
- F16C33/586—Details of specific parts of races outside the space between the races, e.g. end faces or bore of inner ring
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多数回のタッチダウンにも耐える高い耐久性
を備えた磁気軸受装置のタッチダウン軸受を提供する。 【構成】 内輪（１）、外輪（２）、ボール（３）、保
持器（４）といった軸受構成部品をＳＵＳ４４０Ｃ等で
構成する。また、タッチダウン時に回転軸（11）と接触
する内輪（１）の内径面及び幅面に、多数の微小なくぼ
み（６）を形成しておき、その上に固体潤滑被膜（５）
を形成する
を備えた磁気軸受装置のタッチダウン軸受を提供する。 【構成】 内輪（１）、外輪（２）、ボール（３）、保
持器（４）といった軸受構成部品をＳＵＳ４４０Ｃ等で
構成する。また、タッチダウン時に回転軸（11）と接触
する内輪（１）の内径面及び幅面に、多数の微小なくぼ
み（６）を形成しておき、その上に固体潤滑被膜（５）
を形成する
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ分子ポンプ等の
磁気軸受装置の制御不能時に回転軸を支持するタッチダ
ウン軸受に関するものである。
磁気軸受装置の制御不能時に回転軸を支持するタッチダ
ウン軸受に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の磁気軸受装置においては、図３に
示すように、磁気軸受（10）により非接触支持された回
転軸（11）の両端部にタッチダウン軸受（12）（13）を
配置し、突然の断線や停電等によって磁気軸受（10）が
制御不能となった場合に、上下一対のタッチダウン軸受
（12）（13）が回転軸（11）を支持して、磁気軸受（1
0）や回転軸（11）の損傷を防止するように構成されて
いる。特に下側のタッチダウン軸受（12）は、図４
（ａ）に示すように、正面組合せとした２個のアンギュ
ラ玉軸受（14）（15）で構成され、回転軸（11）の段部
（11ａ）に径方向及び軸方向に隙間（16）（17）をもっ
て装着されている。各アンギュラ玉軸受（14）（15）
は、内輪（１）、外輪（２）、内輪（１）・外輪（２）
間に介在する複数のボール（３）、各ボール（３）を所
定位置で保持する保持器（４）といった軸受部品で構成
され、この各軸受部品は、ＳＵＪ２、ＳＵＳ３０４等の
軸受材料で形成されている。また、内輪（１）の内径面
及び幅面には、二硫化モリブデン等からなる固体潤滑被
膜（９）が形成され、同様にボール（３）の表面にも固
体潤滑被膜（9'）が形成されている。
示すように、磁気軸受（10）により非接触支持された回
転軸（11）の両端部にタッチダウン軸受（12）（13）を
配置し、突然の断線や停電等によって磁気軸受（10）が
制御不能となった場合に、上下一対のタッチダウン軸受
（12）（13）が回転軸（11）を支持して、磁気軸受（1
0）や回転軸（11）の損傷を防止するように構成されて
いる。特に下側のタッチダウン軸受（12）は、図４
（ａ）に示すように、正面組合せとした２個のアンギュ
ラ玉軸受（14）（15）で構成され、回転軸（11）の段部
（11ａ）に径方向及び軸方向に隙間（16）（17）をもっ
て装着されている。各アンギュラ玉軸受（14）（15）
は、内輪（１）、外輪（２）、内輪（１）・外輪（２）
間に介在する複数のボール（３）、各ボール（３）を所
定位置で保持する保持器（４）といった軸受部品で構成
され、この各軸受部品は、ＳＵＪ２、ＳＵＳ３０４等の
軸受材料で形成されている。また、内輪（１）の内径面
及び幅面には、二硫化モリブデン等からなる固体潤滑被
膜（９）が形成され、同様にボール（３）の表面にも固
体潤滑被膜（9'）が形成されている。
【０００３】上記構造のタッチダウン軸受では、固体潤
滑被膜（９）を形成した内輪（１）の内径面及び幅面が
タッチダウン面になる。これとは反対に、図３におい
て、ハウジング（18）側を回転させ、静止状態の回転軸
（11）に装着した磁気軸受（10）でハウジング（18）を
支持するようにした磁気軸受装置では、タッチダウン軸
受（12）の外輪（２）が回転部材であるハウジング（1
8）に対向し、その外径面及び幅面がタッチダウン面に
なる。従って、このようなタッチダウン軸受では、外輪
（２）の外径面及び幅面に固体潤滑被膜（９）が形成さ
れている。
滑被膜（９）を形成した内輪（１）の内径面及び幅面が
タッチダウン面になる。これとは反対に、図３におい
て、ハウジング（18）側を回転させ、静止状態の回転軸
（11）に装着した磁気軸受（10）でハウジング（18）を
支持するようにした磁気軸受装置では、タッチダウン軸
受（12）の外輪（２）が回転部材であるハウジング（1
8）に対向し、その外径面及び幅面がタッチダウン面に
なる。従って、このようなタッチダウン軸受では、外輪
（２）の外径面及び幅面に固体潤滑被膜（９）が形成さ
れている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】図４（ｂ）は、タッチ
ダウン時の内輪（１）と回転軸（11）との接触状態を示
す。図示のように、タッチダウン時には、回転する回転
軸（11）が内輪（１）の内径面及び幅面と急激に摺動接
触し、これらの面に大きな滑り摩擦力が発生する。固体
潤滑被膜（９）は、この滑り摩擦力を緩和し、軸受の耐
久性を向上させる目的で形成されるものであるが、この
被膜は滑り摩擦力を受けて数回程度のタッチダウンで摩
耗してしまうため、満足のいく耐久性が得られていない
のが実状である。使用不能となったタッチダウン軸受を
交換するには、磁気軸受装置を分解し、軸受を交換した
後、内輪と回転軸の間の隙間を高精度に調整しつつ磁気
軸受装置を組み立てる必要があり、組み立て作業に著し
く手間がかかる。このような手間をなくすため、耐久性
が高く、交換頻度の少ないタッチダウン軸受の提供が従
来より要望されていた。
ダウン時の内輪（１）と回転軸（11）との接触状態を示
す。図示のように、タッチダウン時には、回転する回転
軸（11）が内輪（１）の内径面及び幅面と急激に摺動接
触し、これらの面に大きな滑り摩擦力が発生する。固体
潤滑被膜（９）は、この滑り摩擦力を緩和し、軸受の耐
久性を向上させる目的で形成されるものであるが、この
被膜は滑り摩擦力を受けて数回程度のタッチダウンで摩
耗してしまうため、満足のいく耐久性が得られていない
のが実状である。使用不能となったタッチダウン軸受を
交換するには、磁気軸受装置を分解し、軸受を交換した
後、内輪と回転軸の間の隙間を高精度に調整しつつ磁気
軸受装置を組み立てる必要があり、組み立て作業に著し
く手間がかかる。このような手間をなくすため、耐久性
が高く、交換頻度の少ないタッチダウン軸受の提供が従
来より要望されていた。
【０００５】一方、軸受材料としては、ＳＵＪ２、ＳＵ
Ｓ３０４、ＳＵＳ４４０Ｃ等が一般的であるが、ＳＵＪ
２は、脱ガス性、耐腐食性の点で問題があり、磁気軸受
装置のような真空雰囲気下で使用する軸受の材料として
は好適とはいえない。
Ｓ３０４、ＳＵＳ４４０Ｃ等が一般的であるが、ＳＵＪ
２は、脱ガス性、耐腐食性の点で問題があり、磁気軸受
装置のような真空雰囲気下で使用する軸受の材料として
は好適とはいえない。
【０００６】これらの問題点に鑑み、本発明は、多数回
のタッチダウンにも耐え得る高い耐久性を備えた磁気軸
受装置のタッチダウン軸受を提供することを目的とす
る。
のタッチダウンにも耐え得る高い耐久性を備えた磁気軸
受装置のタッチダウン軸受を提供することを目的とす
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明では、ボールと軌
道輪との間に介在する固体潤滑被膜を備え、磁気軸受で
非接触支持される回転部材に隙間をもって装着されるタ
ッチダウン軸受において、この軸受を構成する軸受部品
をＳＵＳ４４０Ｃ等で形成すると共に、前記軸受部品の
少なくともタッチダウン時に回転部材と接触する表面に
多数の微小なくぼみを形成し、且つ、この表面に固体潤
滑被膜を形成した。
道輪との間に介在する固体潤滑被膜を備え、磁気軸受で
非接触支持される回転部材に隙間をもって装着されるタ
ッチダウン軸受において、この軸受を構成する軸受部品
をＳＵＳ４４０Ｃ等で形成すると共に、前記軸受部品の
少なくともタッチダウン時に回転部材と接触する表面に
多数の微小なくぼみを形成し、且つ、この表面に固体潤
滑被膜を形成した。
【０００８】
【作用】軸受部品の少なくともタッチダウン時に回転部
材と接触する表面に形成した固体潤滑被膜は、回転部材
との摺動接触による滑り摩擦力によって削り取られて潤
滑粉となる。この潤滑粉は、回転部材の表面等に転着し
て再び潤滑被膜を形成する。このように、固体潤滑被膜
は剥離・転着を繰り返しながら潤滑作用をなす。一方、
回転部材と接触する表面には多数の微小なくぼみが形成
されており、固体潤滑被膜は回転部材から荷重を受ける
と、その一部分がくぼみの中に深く入り込む。そして、
この入り込んだ被膜部分がアンカー効果を発揮し、固体
潤滑被膜の必要以上の剥離を防止する。
材と接触する表面に形成した固体潤滑被膜は、回転部材
との摺動接触による滑り摩擦力によって削り取られて潤
滑粉となる。この潤滑粉は、回転部材の表面等に転着し
て再び潤滑被膜を形成する。このように、固体潤滑被膜
は剥離・転着を繰り返しながら潤滑作用をなす。一方、
回転部材と接触する表面には多数の微小なくぼみが形成
されており、固体潤滑被膜は回転部材から荷重を受ける
と、その一部分がくぼみの中に深く入り込む。そして、
この入り込んだ被膜部分がアンカー効果を発揮し、固体
潤滑被膜の必要以上の剥離を防止する。
【０００９】さらに、ＳＵＳ４４０Ｃは、脱ガス性、耐
腐食性に優れ、高い転がり寿命を有するので、この材料
で軸受部品を構成することにより、真空雰囲気下におい
て高い耐久性を備えるタッチダウン軸受の提供が可能と
なる。
腐食性に優れ、高い転がり寿命を有するので、この材料
で軸受部品を構成することにより、真空雰囲気下におい
て高い耐久性を備えるタッチダウン軸受の提供が可能と
なる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例を図１に基づいて説明
する。
する。
【００１１】図１は、本発明にかかわるタッチダウン軸
受（12）の断面図及び部分拡大図を示す。このタッチダ
ウン軸受（12）は、従来品と同様に内輪（１）、外輪
（２）、ボール（３）、保持器（４）といった軸受部品
で構成される。これらの軸受部品は、ＳＵＳ４４０Ｃ、
ＳＵＳ３０４材で形成されており、内輪（１）の内径面
及び幅面、ボール（３）の表面には、焼成処理或いはス
パッタリング処理による二硫化モリブデンの固体潤滑被
膜（５）（5'）が夫々形成されている。同図に拡大して
示すように、内輪（１）の内径面及び幅面には予め多数
の微小なくぼみ（６）がアトランダムに設けられてい
る。このくぼみ（６）は、バレル加工等で形成したもの
で、その深さは0.1〜1.0μｍ程度であり、その形状は母
材内部に向いたくさび状をなしている。このように多数
のくぼみ（６）を設けた表面上に固体潤滑被膜（５）を
形成すると、被膜（５）の一部分（5a）がくぼみ（６）
内に深く入り込んで一種のアンカーとなり、固体潤滑被
膜（５）を強固に保持する。従って、固体潤滑被膜
（５）は、タッチダウン時に回転軸（11）との摺動接触
によって大きな滑り摩擦力を受けた場合でも、被膜形成
面から容易に剥離・脱落せず、その良好な潤滑性を発揮
する。また、被膜形成面の実質上の表面積が増大するの
で、被膜形成時の被膜成分の付着性が良くなり、4〜10
μｍ程度の厚い被膜を形成することも可能となる。これ
により、固体潤滑被膜（５）は、長期にわたって安定し
た潤滑作用を発揮することができる。
受（12）の断面図及び部分拡大図を示す。このタッチダ
ウン軸受（12）は、従来品と同様に内輪（１）、外輪
（２）、ボール（３）、保持器（４）といった軸受部品
で構成される。これらの軸受部品は、ＳＵＳ４４０Ｃ、
ＳＵＳ３０４材で形成されており、内輪（１）の内径面
及び幅面、ボール（３）の表面には、焼成処理或いはス
パッタリング処理による二硫化モリブデンの固体潤滑被
膜（５）（5'）が夫々形成されている。同図に拡大して
示すように、内輪（１）の内径面及び幅面には予め多数
の微小なくぼみ（６）がアトランダムに設けられてい
る。このくぼみ（６）は、バレル加工等で形成したもの
で、その深さは0.1〜1.0μｍ程度であり、その形状は母
材内部に向いたくさび状をなしている。このように多数
のくぼみ（６）を設けた表面上に固体潤滑被膜（５）を
形成すると、被膜（５）の一部分（5a）がくぼみ（６）
内に深く入り込んで一種のアンカーとなり、固体潤滑被
膜（５）を強固に保持する。従って、固体潤滑被膜
（５）は、タッチダウン時に回転軸（11）との摺動接触
によって大きな滑り摩擦力を受けた場合でも、被膜形成
面から容易に剥離・脱落せず、その良好な潤滑性を発揮
する。また、被膜形成面の実質上の表面積が増大するの
で、被膜形成時の被膜成分の付着性が良くなり、4〜10
μｍ程度の厚い被膜を形成することも可能となる。これ
により、固体潤滑被膜（５）は、長期にわたって安定し
た潤滑作用を発揮することができる。
【００１２】図２は、ピンオンディスク試験機を用い
て、二硫化モリブデン系の焼成被膜とスッパタリング被
膜の夫々について、真空中での滑り摩擦に対する耐久性
をくぼみの有無で比較実験した結果を示す。ディスク
は、ＳＵＳ４４０Ｃ製のφ50円板であり、ピンはＳＵＳ
４４０Ｃ製の5/16''ボール（無処理）である。また、す
べり速度は１m/s、荷重は9.81Nとし、被膜の寿命は滑り
摩擦係数が0.27に達した時点としている。同図に示すよ
うに、焼成膜及びスパッタ膜の何れにおいても、くぼみ
（６）有りの方が無しの場合に比べて3〜5倍程度の高い
耐久性を示した。なお、くぼみ（６）有りの焼成膜で膜
厚が５〜10μmのものは、くぼみ（６）無しの膜厚4μm
のものに比べて10倍程度、くぼみ（６）有りの膜厚4μm
のものに比べて２倍程度の耐久性を示しており、膜厚の
増大が耐久性向上に効果を発揮することが確認できる。
しかし、膜厚があまり厚すぎるとアンカー効果が低減
し、却って剥離・脱落しやすくなる。
て、二硫化モリブデン系の焼成被膜とスッパタリング被
膜の夫々について、真空中での滑り摩擦に対する耐久性
をくぼみの有無で比較実験した結果を示す。ディスク
は、ＳＵＳ４４０Ｃ製のφ50円板であり、ピンはＳＵＳ
４４０Ｃ製の5/16''ボール（無処理）である。また、す
べり速度は１m/s、荷重は9.81Nとし、被膜の寿命は滑り
摩擦係数が0.27に達した時点としている。同図に示すよ
うに、焼成膜及びスパッタ膜の何れにおいても、くぼみ
（６）有りの方が無しの場合に比べて3〜5倍程度の高い
耐久性を示した。なお、くぼみ（６）有りの焼成膜で膜
厚が５〜10μmのものは、くぼみ（６）無しの膜厚4μm
のものに比べて10倍程度、くぼみ（６）有りの膜厚4μm
のものに比べて２倍程度の耐久性を示しており、膜厚の
増大が耐久性向上に効果を発揮することが確認できる。
しかし、膜厚があまり厚すぎるとアンカー効果が低減
し、却って剥離・脱落しやすくなる。
【００１３】また、タッチダウン軸受（12）は、内・外
輪（１）（２）、ボール（３）、保持器（４）といった
各軸受部品が脱ガス性に優れたＳＵＳ４４０Ｃ等で構成
されているので、真空中で使用された場合にも、各軸受
部品がガスを発することもなく、高真空度が維持され
る。さらに、ＳＵＳ４４０Ｃは、耐腐食性、転がり寿命
等にも優れた特性を有するので、タッチダウン軸受のさ
らなる寿命向上を図ることもできる。
輪（１）（２）、ボール（３）、保持器（４）といった
各軸受部品が脱ガス性に優れたＳＵＳ４４０Ｃ等で構成
されているので、真空中で使用された場合にも、各軸受
部品がガスを発することもなく、高真空度が維持され
る。さらに、ＳＵＳ４４０Ｃは、耐腐食性、転がり寿命
等にも優れた特性を有するので、タッチダウン軸受のさ
らなる寿命向上を図ることもできる。
【００１４】なお、微小なくぼみ（６）は、内輪（１）
の内径面及び幅面だけでなく、ボール（３）の表面に形
成してもよい。これにより、ボール（３）表面に形成し
た固体潤滑被膜（5'）の耐久性が向上し、タッチダウン
軸受のより一層の寿命向上が達成できる。さらに、内・
外輪（１）（２）の転走面等にくぼみを形成し、固体潤
滑被膜を形成しても同様の効果が得られる。
の内径面及び幅面だけでなく、ボール（３）の表面に形
成してもよい。これにより、ボール（３）表面に形成し
た固体潤滑被膜（5'）の耐久性が向上し、タッチダウン
軸受のより一層の寿命向上が達成できる。さらに、内・
外輪（１）（２）の転走面等にくぼみを形成し、固体潤
滑被膜を形成しても同様の効果が得られる。
【００１５】また、外輪（２）の外径面及び幅面をタッ
チダウン面とするタッチダウン軸受では、これらの面に
くぼみ（６）を形成しておき、その上に固体潤滑被膜
（５）を形成するようにすればよい。
チダウン面とするタッチダウン軸受では、これらの面に
くぼみ（６）を形成しておき、その上に固体潤滑被膜
（５）を形成するようにすればよい。
【００１６】
【発明の効果】本発明は上述の如く、軸受部品の少なく
ともタッチダウン時に回転部材と接触する表面に微小な
くぼみを形成し、且つ、この表面に固体潤滑被膜を形成
しているので、固体潤滑被膜がアンカー効果によって強
固に保持される。従って、タッチダウン時に回転部材と
の摺動接触により大きな滑り摩擦力を受けても、固体潤
滑被膜は容易に剥離・脱落することなく長期にわたって
安定した潤滑作用をなす。また、軸受部品を耐腐食性、
転がり寿命等に優れるＳＵＳ４４０Ｃで構成しているの
で、軸受部品の耐久性が向上する。これらの点より、本
発明によれば多数回のタッチダウンにも耐え得る高い耐
久性を備えたタッチダウン軸受の提供が可能になる。
ともタッチダウン時に回転部材と接触する表面に微小な
くぼみを形成し、且つ、この表面に固体潤滑被膜を形成
しているので、固体潤滑被膜がアンカー効果によって強
固に保持される。従って、タッチダウン時に回転部材と
の摺動接触により大きな滑り摩擦力を受けても、固体潤
滑被膜は容易に剥離・脱落することなく長期にわたって
安定した潤滑作用をなす。また、軸受部品を耐腐食性、
転がり寿命等に優れるＳＵＳ４４０Ｃで構成しているの
で、軸受部品の耐久性が向上する。これらの点より、本
発明によれば多数回のタッチダウンにも耐え得る高い耐
久性を備えたタッチダウン軸受の提供が可能になる。
【００１７】さらに、ＳＵＳ４４０Ｃは、脱ガス性にも
優れた特性を有し、使用時にガスを発生することもない
ので、真空下での使用に好適なタッチダウン軸受を提供
することができる。
優れた特性を有し、使用時にガスを発生することもない
ので、真空下での使用に好適なタッチダウン軸受を提供
することができる。
【図１】本発明にかかわるタッチダウン軸受の断面図及
び部分拡大図である。
び部分拡大図である。
【図２】被膜の耐久性をくぼみの有無で比較実験した結
果を示す図である。
果を示す図である。
【図３】磁気軸受装置の断面図である。
【図４】（ａ）は従来のタッチダウン軸受を示す断面図
であり、（ｂ）はタッチダウン時の内輪（１）と回転軸
（11）との接触状態を示す断面図である。
であり、（ｂ）はタッチダウン時の内輪（１）と回転軸
（11）との接触状態を示す断面図である。
１ 内輪 ２ 外輪 ３ ボール ４ 保持器 ５ 固体潤滑被膜 ６ くぼみ 12 タッチダウン軸受
Claims (1)
- 【請求項１】 ボールと軌道輪との間に介在する固体潤
滑被膜を備え、磁気軸受で非接触支持される回転部材に
隙間をもって装着されるタッチダウン軸受において、こ
の軸受を構成する軸受部品がＳＵＳ４４０Ｃ等で形成さ
れると共に、前記軸受部品の少なくともタッチダウン時
に回転部材と接触する表面に多数の微小なくぼみが形成
され、且つ、この表面に固体潤滑被膜が形成されている
ことを特徴とする磁気軸受装置のタッチダウン軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4016439A JPH05209621A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 磁気軸受装置のタッチダウン軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4016439A JPH05209621A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 磁気軸受装置のタッチダウン軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05209621A true JPH05209621A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=11916268
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4016439A Pending JPH05209621A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 磁気軸受装置のタッチダウン軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05209621A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006183867A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-07-13 | Jtekt Corp | タッチダウン軸受 |
| JP2006250158A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Nsk Ltd | トロイダル型無段変速機 |
| JP2007100870A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Nsk Ltd | 転動装置 |
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| JP2011102642A (ja) * | 2010-12-28 | 2011-05-26 | Ntn Corp | 転がり軸受 |
| CN113423961A (zh) * | 2019-03-27 | 2021-09-21 | 大金工业株式会社 | 轴承构造 |
| CN114962466A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-08-30 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 一种便装拆轴驱式回转支承结构、装配方法及其工作性能检测方法 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4016439A patent/JPH05209621A/ja active Pending
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| CN114962466B (zh) * | 2022-06-30 | 2023-11-10 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 一种便装拆轴驱式回转支承结构、装配方法及其工作性能检测方法 |
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