JPH05209232A - 加熱炉の炉内温度制御装置 - Google Patents
加熱炉の炉内温度制御装置Info
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- JPH05209232A JPH05209232A JP1480292A JP1480292A JPH05209232A JP H05209232 A JPH05209232 A JP H05209232A JP 1480292 A JP1480292 A JP 1480292A JP 1480292 A JP1480292 A JP 1480292A JP H05209232 A JPH05209232 A JP H05209232A
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- Control Of Combustion (AREA)
- Feeding And Controlling Fuel (AREA)
- Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 炉内温度推定精度を高くし加熱炉の温度制御
精度を向上する。 【構成】 燃料流量Vから炉内温度Tを推定演算する熱
平衡モデル式(3)を炉内温度Tが学習パラメ−タαの非
線形関数として表現されるものとし、熱平衡モデル式
(3)の学習パラメ−タαの最適値αaを算出するための評
価関数(4)は、熱平衡モデル式(3)に実績流量Viを導入
して得られる炉内温度推定値ETiと実績炉内温度Tiと
の各時刻の誤差の総和を表わすものとし、パラメ−タ更
新手段(51)は、この総和を最小とする値αaに学習パラ
メ−タαの値を更新する。 【効果】 多種多様な材料の加熱にも最適な燃料を精度
良く推定でき、材料焼き上げ品質の確保と大きな省エネ
ルギー効果が得られる。
精度を向上する。 【構成】 燃料流量Vから炉内温度Tを推定演算する熱
平衡モデル式(3)を炉内温度Tが学習パラメ−タαの非
線形関数として表現されるものとし、熱平衡モデル式
(3)の学習パラメ−タαの最適値αaを算出するための評
価関数(4)は、熱平衡モデル式(3)に実績流量Viを導入
して得られる炉内温度推定値ETiと実績炉内温度Tiと
の各時刻の誤差の総和を表わすものとし、パラメ−タ更
新手段(51)は、この総和を最小とする値αaに学習パラ
メ−タαの値を更新する。 【効果】 多種多様な材料の加熱にも最適な燃料を精度
良く推定でき、材料焼き上げ品質の確保と大きな省エネ
ルギー効果が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱炉の温度制御に関
し、特に、熱平衡モデル式に基づいて所要炉温をもたら
す燃料流量を演算し該燃料流量を加熱炉に設定して該所
要炉温を得る炉温制御に関する。
し、特に、熱平衡モデル式に基づいて所要炉温をもたら
す燃料流量を演算し該燃料流量を加熱炉に設定して該所
要炉温を得る炉温制御に関する。
【0002】
【従来技術】加熱炉の温度は、熱収支すなわちそれへの
入熱量とそれからの放熱量により定まる。特開平2−1
56017号公報には、加熱炉の入熱量,温度および放
熱量の関係を表わす熱平衡モデル式を用いて炉温および
現在炉内にある材料(加熱対象材)の温度を推定演算
し、これを基点に将来の各時刻の材料温度を各時刻の操
業条件をかえながら推定演算しかつ目標温度に対する推
定演算値の偏差を所定の評価関数を用いて評価値に換算
しこの評価値が小さくなるように各時刻の操業条件は変
更し、変更に伴ってまた推定演算を繰返して、評価値が
最小となる材料温度推移すなわち時系列の操業条件を設
定する。熱平衡モデル式は、線形的な損失熱係数なるパ
ラメータを含むものとして、熱平衡モデル式に実績燃料
流量と実績炉内温度を代入して該パラメ−タの値を算出
し、熱平衡モデル式の該パラメ−タを該算出した値に定
め、そしてこのようにして更新した熱平衡モデル式を、
炉温および材料温度の算出に用いる。このように更新す
る熱平衡モデル式は、有る程度の炉内状態変化には、追
従するためそれなりの効果が上がっている。
入熱量とそれからの放熱量により定まる。特開平2−1
56017号公報には、加熱炉の入熱量,温度および放
熱量の関係を表わす熱平衡モデル式を用いて炉温および
現在炉内にある材料(加熱対象材)の温度を推定演算
し、これを基点に将来の各時刻の材料温度を各時刻の操
業条件をかえながら推定演算しかつ目標温度に対する推
定演算値の偏差を所定の評価関数を用いて評価値に換算
しこの評価値が小さくなるように各時刻の操業条件は変
更し、変更に伴ってまた推定演算を繰返して、評価値が
最小となる材料温度推移すなわち時系列の操業条件を設
定する。熱平衡モデル式は、線形的な損失熱係数なるパ
ラメータを含むものとして、熱平衡モデル式に実績燃料
流量と実績炉内温度を代入して該パラメ−タの値を算出
し、熱平衡モデル式の該パラメ−タを該算出した値に定
め、そしてこのようにして更新した熱平衡モデル式を、
炉温および材料温度の算出に用いる。このように更新す
る熱平衡モデル式は、有る程度の炉内状態変化には、追
従するためそれなりの効果が上がっている。
【0003】図1の(a)に1つの加熱炉の平面概略
を、(b)に縦断面概略を示す。このような加熱炉の燃
焼制御系においては、加熱炉の炉内温度、特に将来の炉
内温度を推定をするために、熱平衡モデル式を用いてお
り、そのモデルの精度を向上させるには炉況の変化に追
従して、自動的にモデルパラメータを修正する学習方式
が有効とされている。加熱炉をいくつかの制御領域に分
けてそれぞれの領域について熱平衡を考慮し、時間的非
定常項は小さいとして無視すると、燃焼ガスについて、
従来の方式では、各加熱帯についての熱平衡モデルは、 fa (T,V)+α1 ・V+α0 =0 ・・・(1) と表現される。Tは炉内温度、Vは燃料流量(流速)、
α1およびα0がモデルパラメ−タすなわち学習パラメ−
タである。i=1〜nの各時点についての、上記(1)式
に基づいて燃料流量Vei(目標値)を定め、炉内温度を
Teiと推定して炉温制御したときすなわち各時点で加熱
炉にVeiを目標値として燃料を供給したとき、各時点で
炉温がTi(測定値)、燃料流量がVi(測定値)であっ
たとすると、評価関数Pを、 ここで右辺第1項は推定演算式、右辺第2項は実績演算
式であり、右辺第1項の推定演算式{fa (Tei,
Vei)+α1 ・Vei+α0 }は(1)式より零であるので と定めて、この評価関数Pを最小にするα1 およびα0
を求める。
を、(b)に縦断面概略を示す。このような加熱炉の燃
焼制御系においては、加熱炉の炉内温度、特に将来の炉
内温度を推定をするために、熱平衡モデル式を用いてお
り、そのモデルの精度を向上させるには炉況の変化に追
従して、自動的にモデルパラメータを修正する学習方式
が有効とされている。加熱炉をいくつかの制御領域に分
けてそれぞれの領域について熱平衡を考慮し、時間的非
定常項は小さいとして無視すると、燃焼ガスについて、
従来の方式では、各加熱帯についての熱平衡モデルは、 fa (T,V)+α1 ・V+α0 =0 ・・・(1) と表現される。Tは炉内温度、Vは燃料流量(流速)、
α1およびα0がモデルパラメ−タすなわち学習パラメ−
タである。i=1〜nの各時点についての、上記(1)式
に基づいて燃料流量Vei(目標値)を定め、炉内温度を
Teiと推定して炉温制御したときすなわち各時点で加熱
炉にVeiを目標値として燃料を供給したとき、各時点で
炉温がTi(測定値)、燃料流量がVi(測定値)であっ
たとすると、評価関数Pを、 ここで右辺第1項は推定演算式、右辺第2項は実績演算
式であり、右辺第1項の推定演算式{fa (Tei,
Vei)+α1 ・Vei+α0 }は(1)式より零であるので と定めて、この評価関数Pを最小にするα1 およびα0
を求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合(2)式の評価
関数Pを最小とするα1 ,α0 の決定は、線形回帰計算
である。ところが、炉内温度Tがα1 ,α0 の関数であ
り非線形性があるので、炉内状況が大きく変化する場
合、α1 ,α0 の推定誤差が大きくなり、そのため炉内
温度の推定精度は良くならない。さらに、熱平衡モデル
式自体も誤差が存在するため推定温度そのものが、必ず
しも実際の温度と一致しない。
関数Pを最小とするα1 ,α0 の決定は、線形回帰計算
である。ところが、炉内温度Tがα1 ,α0 の関数であ
り非線形性があるので、炉内状況が大きく変化する場
合、α1 ,α0 の推定誤差が大きくなり、そのため炉内
温度の推定精度は良くならない。さらに、熱平衡モデル
式自体も誤差が存在するため推定温度そのものが、必ず
しも実際の温度と一致しない。
【0005】本発明は、炉内温度推定精度を高くし加熱
炉の温度制御精度を向上することを目的とする。
炉の温度制御精度を向上することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、前述の問題
点を改善するために、熱平衡モデル式を非線形関数 Q=fb (T ,V ,α)=0 ・・・(3) α:モデルパラメ−タすなわち学習パラメ−タ に定め、この(3)式のパラメ−タαを、熱平衡モデル式
に燃料流量(実績値)Viを導入して得られる炉内温度
推定値Tieと炉内温度実績値(実測値)Tiに基づいて
学習処理して、両者の差が小さくなるように修正する。
点を改善するために、熱平衡モデル式を非線形関数 Q=fb (T ,V ,α)=0 ・・・(3) α:モデルパラメ−タすなわち学習パラメ−タ に定め、この(3)式のパラメ−タαを、熱平衡モデル式
に燃料流量(実績値)Viを導入して得られる炉内温度
推定値Tieと炉内温度実績値(実測値)Tiに基づいて
学習処理して、両者の差が小さくなるように修正する。
【0007】すなわち、まずは(3)式のパラメ−タαを
ある値αa(最新の学習値)に設定して、すなわち、 fb (Tei ,Vei ,αa)=0 ・・・(3a) としてこの関数に基づいて所要炉温(推定値)Tei
をもたらす燃料流量Vei(目標値)を算出する。具体的に
は、将来の各時刻(i=1〜n)のそれぞれにつき、(3
a)式に燃料流量各値(仮定値)Veieを与えて各値に対
する炉内温度Teieを推定演算しこの炉内温度Teieに基
づいて炉壁温度および材料温度を推定演算して燃料流量
各値Veieに対する炉内各材料(および各材料内各部)
の目標温度に対する誤差を算出しこれらの誤差の総和
(燃料流量各値Veie宛て)が最小の燃料流量を、最適
な燃料流量Vei(これに対応する炉内温度推定値は
Tei)すなわち目標流量Veiに定める。
ある値αa(最新の学習値)に設定して、すなわち、 fb (Tei ,Vei ,αa)=0 ・・・(3a) としてこの関数に基づいて所要炉温(推定値)Tei
をもたらす燃料流量Vei(目標値)を算出する。具体的に
は、将来の各時刻(i=1〜n)のそれぞれにつき、(3
a)式に燃料流量各値(仮定値)Veieを与えて各値に対
する炉内温度Teieを推定演算しこの炉内温度Teieに基
づいて炉壁温度および材料温度を推定演算して燃料流量
各値Veieに対する炉内各材料(および各材料内各部)
の目標温度に対する誤差を算出しこれらの誤差の総和
(燃料流量各値Veie宛て)が最小の燃料流量を、最適
な燃料流量Vei(これに対応する炉内温度推定値は
Tei)すなわち目標流量Veiに定める。
【0008】しかして、このVeiを目標値として燃料を
加熱炉に与えたときの炉内温度実績値(測定値)Tiと燃
料流量実績値(測定値)Viに基づいて、 ただし、ETi は、(3)式に燃料流量実績値Viを導入し
て得られる炉内温度推定値であって、ETi =fT(V
i ,α)であり、これは(3)式をTを算出する関数に変形
したものである。すなわち、fb (fT(Vi,α),Vi,
α)=0である。
加熱炉に与えたときの炉内温度実績値(測定値)Tiと燃
料流量実績値(測定値)Viに基づいて、 ただし、ETi は、(3)式に燃料流量実績値Viを導入し
て得られる炉内温度推定値であって、ETi =fT(V
i ,α)であり、これは(3)式をTを算出する関数に変形
したものである。すなわち、fb (fT(Vi,α),Vi,
α)=0である。
【0009】なる評価関数Pの値を算出し、これが最小
となるαの値αaを算出する。そして、αaを(3)式に代
入して、 fb (Tei ,Vei ,αa)=0 ・・・(3a) に基づいて、次回の、所要炉温(推定値)Tei をもた
らす燃料流量Vei(目標値)を算出する。以下同様であ
る。
となるαの値αaを算出する。そして、αaを(3)式に代
入して、 fb (Tei ,Vei ,αa)=0 ・・・(3a) に基づいて、次回の、所要炉温(推定値)Tei をもた
らす燃料流量Vei(目標値)を算出する。以下同様であ
る。
【0010】
【作用】評価関数Pを温度そのものについての2乗誤差
積算値としており、これによりモデル誤差によって生じ
る実績温度との誤差分がパラメ−タα自身の変化におき
かわる。すなわち該誤差分が最小になるようにパラメ−
タαが修正される。
積算値としており、これによりモデル誤差によって生じ
る実績温度との誤差分がパラメ−タα自身の変化におき
かわる。すなわち該誤差分が最小になるようにパラメ−
タαが修正される。
【0011】これにより、パラメータαの非線形性によ
る温度推定値誤差が低減する。従って、熱平衡モデル式
が炉内の状況変化に追従し、これに基づいて推定した炉
温の推定精度が高く、加熱炉の温度制御精度が向上す
る。本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以
下の実施例の説明より明らかになろう。
る温度推定値誤差が低減する。従って、熱平衡モデル式
が炉内の状況変化に追従し、これに基づいて推定した炉
温の推定精度が高く、加熱炉の温度制御精度が向上す
る。本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以
下の実施例の説明より明らかになろう。
【0012】
【実施例】図1に本発明の一実施例の概要を示す。加熱
炉1は、平面を示す図1の(a)に示すように、炉尻1
1,予熱帯12,第2加熱帯13,第3加熱帯14およ
び均熱帯15を有する。縦断面を示す図1の(b)に示
すように、各帯には、炉内温度検出器21〜24および
炉壁温度検出器31〜35が装備されている。予熱帯1
2〜均熱帯15のそれぞれには燃料流量制御装置40が
各帯別に燃料を供給する。燃料流量制御装置40には、
最適制御装置50のスケジュ−ル計算機51が、各帯の
燃料流量目標値を与え、燃料流量制御装置40は、各帯
の燃料流量検出器(図示せず)の検出値を参照して、検
出値が目標値に合致するように各帯の燃料流量を制御す
る。炉内温度検出器21〜24および炉壁温度検出器3
1〜35による各帯の検出温度はスケジュ−ル計算機5
1に与えられる。
炉1は、平面を示す図1の(a)に示すように、炉尻1
1,予熱帯12,第2加熱帯13,第3加熱帯14およ
び均熱帯15を有する。縦断面を示す図1の(b)に示
すように、各帯には、炉内温度検出器21〜24および
炉壁温度検出器31〜35が装備されている。予熱帯1
2〜均熱帯15のそれぞれには燃料流量制御装置40が
各帯別に燃料を供給する。燃料流量制御装置40には、
最適制御装置50のスケジュ−ル計算機51が、各帯の
燃料流量目標値を与え、燃料流量制御装置40は、各帯
の燃料流量検出器(図示せず)の検出値を参照して、検
出値が目標値に合致するように各帯の燃料流量を制御す
る。炉内温度検出器21〜24および炉壁温度検出器3
1〜35による各帯の検出温度はスケジュ−ル計算機5
1に与えられる。
【0013】最適制御装置50には、燃料流量制御装置
40とデ−タを交換しかつ検出温度を読込むための入/
出力装置52,読込んだデ−タを所定期間保存するため
の入力デ−タメモリ53,出力したデ−タを所定期間保
存するための出力デ−タメモリ54,演算したデ−タを
所定期間保存するための演算値デ−タメモリ55、およ
び、加熱炉1の材料装入および抽出を管理する制御計算
機60とデ−タを交換するための入/出力装置56が備
わっている。
40とデ−タを交換しかつ検出温度を読込むための入/
出力装置52,読込んだデ−タを所定期間保存するため
の入力デ−タメモリ53,出力したデ−タを所定期間保
存するための出力デ−タメモリ54,演算したデ−タを
所定期間保存するための演算値デ−タメモリ55、およ
び、加熱炉1の材料装入および抽出を管理する制御計算
機60とデ−タを交換するための入/出力装置56が備
わっている。
【0014】図2に、最適制御装置50のスケジュ−ル
計算機51の制御動作の概要を示し、図3に、図2に示
す「Veiの算出」(2)の内容を示し、図4に、図2に示す
「熱平衡モデル式の更新」(10)の内容を示す。
計算機51の制御動作の概要を示し、図3に、図2に示
す「Veiの算出」(2)の内容を示し、図4に、図2に示す
「熱平衡モデル式の更新」(10)の内容を示す。
【0015】まず図2を参照して最適制御装置50の制
御動作の概要を説明する。加熱炉1の炉温制御を開始す
る最初には、スケジュ−ル計算機51は、「初期値設
定」(1)で、制御計算機60から表1および表2に示す
材料情報,加熱炉設備定数等を受けて入力デ−タメモリ
53に書込み、かつ温度測定値を読込んでデ−タメモリ
53に書込む。
御動作の概要を説明する。加熱炉1の炉温制御を開始す
る最初には、スケジュ−ル計算機51は、「初期値設
定」(1)で、制御計算機60から表1および表2に示す
材料情報,加熱炉設備定数等を受けて入力デ−タメモリ
53に書込み、かつ温度測定値を読込んでデ−タメモリ
53に書込む。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】なお、スケジュ−ル計算機51は、予熱帯
12〜均熱帯15のそれぞれについて温度制御を行なう
が、以下においては均熱帯15の温度制御のみを説明す
る。他の帯の温度制御は均熱帯15の温度制御と同様で
ある。
12〜均熱帯15のそれぞれについて温度制御を行なう
が、以下においては均熱帯15の温度制御のみを説明す
る。他の帯の温度制御は均熱帯15の温度制御と同様で
ある。
【0019】スケジュ−ル計算機51は次に、現在時刻
(i=1),それからdt1経過後の時刻(i=2),
それから更にdt1経過後の時刻(i=3),・・・終
端時刻(i=n)、のそれぞれにおいて均熱帯15に設
定すべき燃料流量Veiを算出して(ステップ2:以下カ
ッコ内ではステップという語を省略)、これらn個のデ
−タを、各時刻の燃料流量目標値として燃料流量制御装
置40に与え、かつ、これらのデ−タを出力デ−タメモ
リ54に、また算出過程の所要の演算デ−タを演算値デ
−タメモリ55に書込む(3)。燃料流量制御装置40
は与えられた各時刻の目標値デ−タを読込んで、第1時
刻(i=1)のものを参照値に設定し、その後時間経過
に連動して参照値を経過時間対応のもの(i=2,3,4・・・)に
更新して、流量検出器(図示せず)が検出する燃料流量
(実績値)が参照値に合致するように、均熱帯15の燃
料流量を制御する。
(i=1),それからdt1経過後の時刻(i=2),
それから更にdt1経過後の時刻(i=3),・・・終
端時刻(i=n)、のそれぞれにおいて均熱帯15に設
定すべき燃料流量Veiを算出して(ステップ2:以下カ
ッコ内ではステップという語を省略)、これらn個のデ
−タを、各時刻の燃料流量目標値として燃料流量制御装
置40に与え、かつ、これらのデ−タを出力デ−タメモ
リ54に、また算出過程の所要の演算デ−タを演算値デ
−タメモリ55に書込む(3)。燃料流量制御装置40
は与えられた各時刻の目標値デ−タを読込んで、第1時
刻(i=1)のものを参照値に設定し、その後時間経過
に連動して参照値を経過時間対応のもの(i=2,3,4・・・)に
更新して、流量検出器(図示せず)が検出する燃料流量
(実績値)が参照値に合致するように、均熱帯15の燃
料流量を制御する。
【0020】スケジュ−ル計算機51は、このように制
御装置40が燃料流量を制御している間、dt1周期で
(正確には制御装置40が参照値を切換える直前に)炉
内温度Tsiおよび炉壁温度Twi、ならびに燃料流量実績
値Vi(流量検出器の検出値)を読込んで入力デ−タメ
モリ53に書込む(5,6)。そしてn回の温度読込み
を行なうと、熱平衡モデル式のパラメ−タαを更新する
(10)。そして制御計算機60から炉内材料情報(装
入,抽出,炉内位置)を受けて入力デ−タメモリの対応
情報をこれに更新する(11)。そして、また、現在時
刻からn×dt1までの各時刻iのそれぞれにおいて均
熱帯15に設定すべき燃料流量Veiを算出して(2)、
これらn個のデ−タを、各時刻の燃料流量目標値として
燃料流量制御装置40に与える(3)。以下同様であ
る。
御装置40が燃料流量を制御している間、dt1周期で
(正確には制御装置40が参照値を切換える直前に)炉
内温度Tsiおよび炉壁温度Twi、ならびに燃料流量実績
値Vi(流量検出器の検出値)を読込んで入力デ−タメ
モリ53に書込む(5,6)。そしてn回の温度読込み
を行なうと、熱平衡モデル式のパラメ−タαを更新する
(10)。そして制御計算機60から炉内材料情報(装
入,抽出,炉内位置)を受けて入力デ−タメモリの対応
情報をこれに更新する(11)。そして、また、現在時
刻からn×dt1までの各時刻iのそれぞれにおいて均
熱帯15に設定すべき燃料流量Veiを算出して(2)、
これらn個のデ−タを、各時刻の燃料流量目標値として
燃料流量制御装置40に与える(3)。以下同様であ
る。
【0021】次に、図3を参照して「Veiの算出」
(2)の内容を説明する。ここではスケジュ−ル計算機
51は、まず現時刻の燃料流量目標値Vei(i=1)を算出
する(21〜30)。
(2)の内容を説明する。ここではスケジュ−ル計算機
51は、まず現時刻の燃料流量目標値Vei(i=1)を算出
する(21〜30)。
【0022】現時刻の燃料流量目標値Vei(i=1)の算出
(21〜30)においてまずVei(i=1)を、現在の燃料
流量実績値(ステップ6で読込んだ直近値)Veipより設
定量Vai小さい値Veieと仮定して(22)、(3)式とし
て示す熱平衡モデル式(そのパラメ-タαは最新の学習値
αa)にVeieを与えて公知のニュートン法で解いて、燃
料流量Veie対応の炉内温度Teiを算出する(23)。
(21〜30)においてまずVei(i=1)を、現在の燃料
流量実績値(ステップ6で読込んだ直近値)Veipより設
定量Vai小さい値Veieと仮定して(22)、(3)式とし
て示す熱平衡モデル式(そのパラメ-タαは最新の学習値
αa)にVeieを与えて公知のニュートン法で解いて、燃
料流量Veie対応の炉内温度Teiを算出する(23)。
【0023】この実施例では、上記(3)式を次の(5)式で
具体化している。
具体化している。
【0024】 Qi=Qqi-1+Qhi+Qai−Qsi−Qwi−Qqi−QLi=0 ・・・(5) 但し、単位は(Kcal/h)。
【0025】Qqi-1:燃焼ガス持ち込み熱量 Qqi-1=Cqi-1・Vi-1・Θqi-1 ・・・(6) Cqi-1:ガス熱容量(Kcal/°C・Nm3) Vi-1 :領域(i-1)から流れ込むガス流量(Nm3/h) Θqi-1:領域(i-1)のガス温度(°C) Qhi :燃焼発熱量 Qhi =hi ・Fi ・・・(7) hi:発熱率(Kcal/Nm3) Fi:燃料流量(Nm3/h) Qai :予熱空気持ち込み熱量 Qai =Cai ・Fai ・Θai ・・・(8) Cai :空気熱容量(Kcal/°C・Nm3) Fai =Ari ・Fi ・・・(9) Ari:空燃比 Θai :空気温度(℃) Qsi :材料への移動熱量 σ:シュテファンボルツマン定数、 Sij:材料の表面積、 Φ:総括熱吸収率、 T:温度(°K) 小文字はそれぞれ、gはガス、sは材料、uは上面、l
は下面を意味する。
は下面を意味する。
【0026】Qwi :炉壁持ち出し熱量 Qwi =σ・Swi・Φgwi・(Tgi 4−Twi 4) ・・・(11) Sw:炉壁の面積(m2)、小文字のwは炉壁を意味す
る。 Qqi :燃焼ガス持ち出し熱量 Qqi =Cgi・Vi・Θgi ・・・(12) Vi=G・ΣFk ・・・(13) G:燃焼ガス発生率 QLi :損失熱量及び補正項 QLi =α ・・・(14) α:学習パラメ−タ 燃料流量Veie対応の炉内温度Teiを算出する(23)
と、この炉内温度Teiによる炉壁温度Twiを算出する
(24)。この炉壁温度Twiの算出は後述する材料温度
の算出と同様な演算で行なう。次に炉内の各材料の各部
の加熱温度を推定する(25)。これにおいてはまず上
下部熱流束を以下の式で、計算する。
る。 Qqi :燃焼ガス持ち出し熱量 Qqi =Cgi・Vi・Θgi ・・・(12) Vi=G・ΣFk ・・・(13) G:燃焼ガス発生率 QLi :損失熱量及び補正項 QLi =α ・・・(14) α:学習パラメ−タ 燃料流量Veie対応の炉内温度Teiを算出する(23)
と、この炉内温度Teiによる炉壁温度Twiを算出する
(24)。この炉壁温度Twiの算出は後述する材料温度
の算出と同様な演算で行なう。次に炉内の各材料の各部
の加熱温度を推定する(25)。これにおいてはまず上
下部熱流束を以下の式で、計算する。
【0027】 qsuij =σ・Φgsui ・(Tgij 4−Tsuij 4) ・・・(17) qslij =σ・Фgsli ・(Tgij 4−Tslij 4) ・・・(18) 但し、 Φ:総括熱吸収率、 T:温度(°K) 小文字はそれぞれgはガス、sは材料、uは上面、lは
下面を意味する。 次に、この熱流束を境界条件とし
て、上下面方向(材料の厚み方向)の1次元熱伝導モデ
ルより、重み付き残差法を用いて解いた以下の近似式に
て材料各部の温度を計算する。
下面を意味する。 次に、この熱流束を境界条件とし
て、上下面方向(材料の厚み方向)の1次元熱伝導モデ
ルより、重み付き残差法を用いて解いた以下の近似式に
て材料各部の温度を計算する。
【0028】 T(t,x)=f00 +Ka ・α・t +〔(f01 −Kb )・g1 (t)+Kb 〕・f1 (x) +〔(f02 −Ka /2)・g2 (t)+Ka /2〕 ・f2 (x)−(5/12)・(f01 −Kb ) ・ g1 (t)・f3 (x)−(7/8) ・(f02 −Ka /2)・g2 (t)・f4 (x) ・・・(19) 但し、 g1 (t)=exp〔(−5/2)・α・t〕 ・・・(20) g2 (t)=exp〔(−(60/7)・α・t〕 ・・・(21) f1 (x)=x ・・・(22) f2 (x)=x2−1/3 ・・・(23) f3 (x)=x3−(3/5)・x ・・・(24) f4 (x)=x4−(6/7)・x2 +3/35 ・・・(25) ここでf00 ,f01 ,f02 ,Ka ,α,Kb は定数と
し、厚み方向の位置xは領域内で(−1〜+1)を取る
ように正規化されている。
し、厚み方向の位置xは領域内で(−1〜+1)を取る
ように正規化されている。
【0029】ここで、温度計算単位時間dt1 では、境
界での熱流束を一定と考えて、定数を決める。炉壁の厚
さ方向の温度は、式(19)〜(25)を使用する。なお、炉壁
温度についても、同じように考えて計算するが熱流束は
前述の(11)式より、 qw =σ・Φgwi ・(Tgi 4−Twi 4) ・・・(26) となる。
界での熱流束を一定と考えて、定数を決める。炉壁の厚
さ方向の温度は、式(19)〜(25)を使用する。なお、炉壁
温度についても、同じように考えて計算するが熱流束は
前述の(11)式より、 qw =σ・Φgwi ・(Tgi 4−Twi 4) ・・・(26) となる。
【0030】このようにして得た材料各部の温度(推定
値)と目標値との差すなわち誤差(各材料の各部)を算
出し、「誤差の総和」を算出する(図3の26,27)。
値)と目標値との差すなわち誤差(各材料の各部)を算
出し、「誤差の総和」を算出する(図3の26,27)。
【0031】以上に説明した上記「誤差の総和」の算出
を、同様に、燃料流量仮定値Veieを1ステップ(Δ)
づつVeip+Vaiまで大きくし、各ステップ(各燃料流量
仮定値)について同様に実行する(図3の28,29,
23〜27の繰返し)。そして、これらの各ステップの
「誤差の総和」の内最小のものが得られた燃料流量仮定
値を、i=1(現時刻)の燃料流量目標値Vei(i=1)と
定める(30)。なお、この「Veiの算出」(2)にお
いて燃料流量の最適値は、演算速度を高くするため、公
知の急降下法を用いてもよい。例えば、Veie=Veip−
Vai,Veie=Veip−Vai/2,Veie=Veip,Veie=
Veip+Vai/2およびVeie=Veip+Vaiの5点につ
いて上述の「誤差の総和」を算出してそれらの内最小値
をもたらしたものがVeie=Veip−Vai/2であると、
次にはVeie=Veip−(3/4)VaiおよびVeie=Veip−
(1/4)Vaiの「誤差の総和」を算出して、それを最小と
する燃料流量が、Veie=Veip−VaiからVeie=Veip
−(3/4)Vaiの領域,Veie=Veip−(3/4)VaiからVei
e=Veip−Vai/2の領域,Veie=Veip−Vai/2か
らVeie=Veip−(1/4)Vaiの領域およびVeie=Veip
−(1/4)VaiからVeie=Veipの領域、のいずれにある
か判定し、このように最小値が存在する領域を順次狭く
して最後には燃料流量の最小単位で「誤差の総和」が最
小値となった燃料流量を、最適値と決定する。このよう
な急降下法を用いると、最適燃料流量を算出する演算時
間が短くなる。
を、同様に、燃料流量仮定値Veieを1ステップ(Δ)
づつVeip+Vaiまで大きくし、各ステップ(各燃料流量
仮定値)について同様に実行する(図3の28,29,
23〜27の繰返し)。そして、これらの各ステップの
「誤差の総和」の内最小のものが得られた燃料流量仮定
値を、i=1(現時刻)の燃料流量目標値Vei(i=1)と
定める(30)。なお、この「Veiの算出」(2)にお
いて燃料流量の最適値は、演算速度を高くするため、公
知の急降下法を用いてもよい。例えば、Veie=Veip−
Vai,Veie=Veip−Vai/2,Veie=Veip,Veie=
Veip+Vai/2およびVeie=Veip+Vaiの5点につ
いて上述の「誤差の総和」を算出してそれらの内最小値
をもたらしたものがVeie=Veip−Vai/2であると、
次にはVeie=Veip−(3/4)VaiおよびVeie=Veip−
(1/4)Vaiの「誤差の総和」を算出して、それを最小と
する燃料流量が、Veie=Veip−VaiからVeie=Veip
−(3/4)Vaiの領域,Veie=Veip−(3/4)VaiからVei
e=Veip−Vai/2の領域,Veie=Veip−Vai/2か
らVeie=Veip−(1/4)Vaiの領域およびVeie=Veip
−(1/4)VaiからVeie=Veipの領域、のいずれにある
か判定し、このように最小値が存在する領域を順次狭く
して最後には燃料流量の最小単位で「誤差の総和」が最
小値となった燃料流量を、最適値と決定する。このよう
な急降下法を用いると、最適燃料流量を算出する演算時
間が短くなる。
【0032】以上に説明した「i=1(現時刻)の燃料流
量目標値Vei(i=1)」の決定と同様にして、dt1後
(i=2)の燃料流量目標値Vei(i=2)からn×dt1
後の燃料流量目標値Vei(i=n)まで、それぞれを決定す
る(31,32,22〜30)。
量目標値Vei(i=1)」の決定と同様にして、dt1後
(i=2)の燃料流量目標値Vei(i=2)からn×dt1
後の燃料流量目標値Vei(i=n)まで、それぞれを決定す
る(31,32,22〜30)。
【0033】次に、図4を参照して「熱平衡モデル式の
更新」(10)の内容を説明する。なお、「熱平衡モデ
ル式の更新」(10)は、n×dt1前にステップ2
(図2:詳細は図3)で与えた各時点(i=1〜n)の
燃料流量目標値Veiと、それによって現われた結果すな
わち実績値(図2のステップ4〜8による検出値:燃料流
量Vi,炉内温度Ti)とを、時系列の対応付けをして、
(4)式に示す評価関数Pに基づいて(3)式(具体的には
(5)式:以下単に(3)式と表現する)に示す熱平衡モデル式
の学習パラメ−タαを更新するものである。図4は学習
パラメ−タαの更新処理の論理を示す。
更新」(10)の内容を説明する。なお、「熱平衡モデ
ル式の更新」(10)は、n×dt1前にステップ2
(図2:詳細は図3)で与えた各時点(i=1〜n)の
燃料流量目標値Veiと、それによって現われた結果すな
わち実績値(図2のステップ4〜8による検出値:燃料流
量Vi,炉内温度Ti)とを、時系列の対応付けをして、
(4)式に示す評価関数Pに基づいて(3)式(具体的には
(5)式:以下単に(3)式と表現する)に示す熱平衡モデル式
の学習パラメ−タαを更新するものである。図4は学習
パラメ−タαの更新処理の論理を示す。
【0034】まず、図4に従って説明すると、n×dt
1の間の第1時点(i=1)の流量実績値Viを(3)式に
示す熱平衡モデル式に導入してそれによってもたらされ
る炉内温度推定値ETi =fT(Vi,α)を算出し(こ
れにはαが含まれる)、炉内温度推定値ETi と第1時
点(i=1)の温度実績値Tiの差の2乗を算出する
(図4の101〜103)。同様に第2時点(i=2)
から終端時点(i=n)それぞれの炉内温度推定値ETi
と温度実績値Tiの差の2乗を算出し(102〜10
6)、これらの値の総和を算出する(108)。すなわ
ち(4)式の値を算出する。この総和はαをパラメ−タと
している。そしてこの総和が最小となるαを算出し、算
出したαを最新学習値αaとして熱平衡モデル式を更新
する(109)。この、更新したモデル式は、次回の
「Veiの算出」(図2の2)において使用する。
1の間の第1時点(i=1)の流量実績値Viを(3)式に
示す熱平衡モデル式に導入してそれによってもたらされ
る炉内温度推定値ETi =fT(Vi,α)を算出し(こ
れにはαが含まれる)、炉内温度推定値ETi と第1時
点(i=1)の温度実績値Tiの差の2乗を算出する
(図4の101〜103)。同様に第2時点(i=2)
から終端時点(i=n)それぞれの炉内温度推定値ETi
と温度実績値Tiの差の2乗を算出し(102〜10
6)、これらの値の総和を算出する(108)。すなわ
ち(4)式の値を算出する。この総和はαをパラメ−タと
している。そしてこの総和が最小となるαを算出し、算
出したαを最新学習値αaとして熱平衡モデル式を更新
する(109)。この、更新したモデル式は、次回の
「Veiの算出」(図2の2)において使用する。
【0035】実際には、公知の急降下法により誤差の2
乗の総和を最小とするαの値αaを算出する。これにお
いては、上述の「Veiの算出」で最適燃料流量Veiを算
出したように、αに適当な初期値を与えて誤差の2乗の
総和すなわち評価値を算出し、それが小さくなる方向に
αを微少分変化させ、さらに繰返す。収束の条件は、評
価値(誤差の2乗の総和)の変化が一定値より小さくな
った場合、つまり △P < ε ・・・(27) のときとする。すなわち(27)式が成立したときのαの値
αaを熱平衡モデル式の学習パラメ−タ値とする。
乗の総和を最小とするαの値αaを算出する。これにお
いては、上述の「Veiの算出」で最適燃料流量Veiを算
出したように、αに適当な初期値を与えて誤差の2乗の
総和すなわち評価値を算出し、それが小さくなる方向に
αを微少分変化させ、さらに繰返す。収束の条件は、評
価値(誤差の2乗の総和)の変化が一定値より小さくな
った場合、つまり △P < ε ・・・(27) のときとする。すなわち(27)式が成立したときのαの値
αaを熱平衡モデル式の学習パラメ−タ値とする。
【0036】本発明では、評価関数を温度そのものにつ
いての2乗誤差積算値としており、これによりモデル誤
差によって生じる実績温度との誤差分は、パラメータ自
身の変化におきかわる。
いての2乗誤差積算値としており、これによりモデル誤
差によって生じる実績温度との誤差分は、パラメータ自
身の変化におきかわる。
【0037】図5に、本発明の実施前と実施後の均熱帯
温度の変化を示している。実施前では、実績温度と推定
温度との誤差は、ゼロに収束しないが、実施後は、熱平
衡モデル式のパラメータαが実際のプロセスに適したパ
ラメータ値に更新されるのでそれを用いて推定した炉内
温度も実績値に近い値になっている。この時の操業条件
は、材料の幅760〜1420mm、厚さ250mm、
装入温度50〜900℃、抽出目標温度1100〜12
30℃である。
温度の変化を示している。実施前では、実績温度と推定
温度との誤差は、ゼロに収束しないが、実施後は、熱平
衡モデル式のパラメータαが実際のプロセスに適したパ
ラメータ値に更新されるのでそれを用いて推定した炉内
温度も実績値に近い値になっている。この時の操業条件
は、材料の幅760〜1420mm、厚さ250mm、
装入温度50〜900℃、抽出目標温度1100〜12
30℃である。
【0038】
【効果】本発明によれば、操業の変化があっても、炉内
温度推定モデル式のパラメータが自動的に更新されるた
め、常に安定した制御が実施できる。従って、多種多様
な材料の加熱にも最適な燃料を精度良く推定でき、材料
焼き上げ品質の確保と大きな省エネルギー効果が得られ
る。
温度推定モデル式のパラメータが自動的に更新されるた
め、常に安定した制御が実施できる。従って、多種多様
な材料の加熱にも最適な燃料を精度良く推定でき、材料
焼き上げ品質の確保と大きな省エネルギー効果が得られ
る。
【図1】 1つの加熱炉と加熱炉と本発明の一実施例を
示すブロック図であり、(a)は加熱炉の平面図、
(b)は縦断面図である。
示すブロック図であり、(a)は加熱炉の平面図、
(b)は縦断面図である。
【図2】 図1の(b)に示すスケジュ−ル計算機51
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トである。
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トである。
【図3】 図1の(b)に示すスケジュ−ル計算機51
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トであり、図2に示
す「Veiの算出」(2)の内容を示す。
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トであり、図2に示
す「Veiの算出」(2)の内容を示す。
【図4】 図1の(b)に示すスケジュ−ル計算機51
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トであり、図2に示
す「熱平衡モデル式の更新」(10)の内容を示す。
の演算処理内容を示すフロ−チャ−トであり、図2に示
す「熱平衡モデル式の更新」(10)の内容を示す。
【図5】 均熱帯の炉内温度の変化を示すグラフであ
る。
る。
1:加熱炉 11:炉尻 12:予熱帯 13:第
2加熱帯 14:第3加熱帯 15:均
熱帯 21〜24:炉内温度検出器(温度検出手段) 31〜35:炉壁温度検出器 40:燃料流量制御装置(燃料流量制御手段) 50:最適制御装置 51:スケジュ−ル計算機(燃料流量算出手段,パラメ
−タ更新手段)
2加熱帯 14:第3加熱帯 15:均
熱帯 21〜24:炉内温度検出器(温度検出手段) 31〜35:炉壁温度検出器 40:燃料流量制御装置(燃料流量制御手段) 50:最適制御装置 51:スケジュ−ル計算機(燃料流量算出手段,パラメ
−タ更新手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 9/40 7516−4K F27D 19/00 A 6977−4K
Claims (1)
- 【請求項1】加熱炉の入熱量,温度および放熱量の関係
を表わす熱平衡モデル式を用いて、将来の各時刻の炉内
温度および加熱対象材の温度を各時刻の燃料流量をかえ
ながら推定演算して加熱対象材を目標温度に焼上げるに
要する各時刻の燃料流量を算出する燃料流量算出手段;
加熱炉の燃料流量を該各時刻の算出された燃料流量に制
御する燃料流量制御手段;加熱炉の炉内温度すなわち実
績炉内温度を検出する温度検出手段;加熱炉の燃料流量
すなわち実績流量を検出する流量検出手段;および、評
価関数を用いて、各時刻の前記実績炉内温度および実績
流量より前記熱平衡モデル式の学習パラメ−タをこれら
の実績炉内温度および実績流量に整合するものに更新す
るパラメ−タ更新手段;を備える加熱炉の炉内温度制御
装置において、 熱平衡モデル式は、炉内温度が学習パラメ−タの非線形
関数として表現されるものとし、評価関数は、熱平衡モ
デル式に実績流量を導入して得られる炉内温度推定値と
実績炉内温度との各時刻の誤差の総和を表わすものと
し、パラメ−タ更新手段は、この総和を最小とする値に
学習パラメ−タの値を更新する、ことを特徴とする加熱
炉の炉内温度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1480292A JPH05209232A (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 加熱炉の炉内温度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1480292A JPH05209232A (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 加熱炉の炉内温度制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05209232A true JPH05209232A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=11871178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1480292A Withdrawn JPH05209232A (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 加熱炉の炉内温度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05209232A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210117031A (ko) * | 2020-03-18 | 2021-09-28 | 재단법인 포항산업과학연구원 | Ai 기반 비선형 학습 모델을 이용한 가열로의 최적 온도 설정 장치 및 설정 방법 |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP1480292A patent/JPH05209232A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210117031A (ko) * | 2020-03-18 | 2021-09-28 | 재단법인 포항산업과학연구원 | Ai 기반 비선형 학습 모델을 이용한 가열로의 최적 온도 설정 장치 및 설정 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |