JPH0520921Y2 - - Google Patents

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JPH0520921Y2
JPH0520921Y2 JP1987083538U JP8353887U JPH0520921Y2 JP H0520921 Y2 JPH0520921 Y2 JP H0520921Y2 JP 1987083538 U JP1987083538 U JP 1987083538U JP 8353887 U JP8353887 U JP 8353887U JP H0520921 Y2 JPH0520921 Y2 JP H0520921Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 油圧作動変速機クラツチを有する歯車式変速機
が設けられた車両変速装置においては、そのクラ
ツチデイスク枚数の減少による省資源化や歯車式
変速機のコンパクト化等を企るために、車両のエ
ンジンとトルクコンバータとの間にメインクラツ
チが介装されている。
本考案は上記の如き車両変速装置における油圧
制御装置に関するものである。
〈従来技術〉 従来の車両用変速装置、たとえば特開昭62−
20920号公報記載のものは、変速時のシヨツクを
実質的には1回しか感じず、そのシヨツクも小さ
くできる利点があり、オペレータは不快感なく操
作できる。
すなわち、第9図の如く、エンジンENとトル
クコンバータTCとの間に油圧作動形メインクラ
ツチMCが介装され、油圧作動形変速機クラツチ
1〜4およびF,Rを有する歯車式変速機TMが
設けられた車両変速装置において、前記メインク
ラツチMCと変速機クラツチTMとの間に油圧制
御装置5が設けられている。
この油圧制御装置5は、変速機クラツチ1〜4
およびF,Rの油圧を制御する変速機クラツチ制
御弁6と、前記メインクラツチMCの油圧を制御
するメインクラツチ制御弁7と、前記変速機TM
の切換電磁弁1b,2b,3bおよびFbの切換
による油圧変動で作動するフローセンシングバル
ブ8と、該変速機クラツチ1〜4およびF,Rの
圧油により前記メインクラツチ制御弁7が作動す
るタイミングをとるためのタイミングバルブ9
と、ブレーキ作動時に前記メインクラツチを切る
ためのインチングバルブ10とが設けられてい
る。
なお、図中11はレギユレータバルブ、12は
リリーフ弁、Pはポンプである。
上記構成において、前後進切換電磁弁Fbをニ
ユートラル(図示)位置からF位置としたとき絞
り14によりフローセンシングバルブ8が右方に
動作し、変速機クラツチ制御弁6のロードピスト
ン13を図示位置にリセツトし、変速機クラツチ
Fの油圧を初期の小さな油圧に低下させる。この
とき同時に変速機クラツチFの油圧を感知するタ
イミングバルブ9も図示位置にリセツトし、メイ
ンクラツチ制御弁7の油圧も初期の小さな油圧に
下がる。その後、タイミングバルブ9の作動によ
りメインクラツチMCおよび変速機クラツチTM
に徐々に圧油が供給され、クラツチがつながる。
〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、この油圧制御装置では、絞りT1を通
つてクラツチに油を充填するため、クラツチがフ
イルアツプするまでの時間はある程度要する。こ
のため、フイルアツプタイムが長くなるとオペレ
ータは変速時のタイムラグを感じ、自分の意思に
反して遅く反応するため、クラツチスリツプから
エンゲージまでの挙動が滑らかであつても不快と
感じる。
本考案は、オペレータは変速時のシヨツクを実
質的に1回しか感じず、かつフイルアツプまでの
タイムも短縮できる車両変速装置の提供を目的と
する。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案による問題点解決手段は、上記のごとき
車両変速装置において、油圧制御装置5は、変速
機クラツチ1〜4およびF,Rの油圧を制御する
変速機クラツチ制御弁6と、前記メインクラツチ
MCの油圧を制御するメインクラツチ制御弁7
と、前記変速機クラツチ1〜4およびF,Rの油
圧により作動し前記変速機クラツチ制御弁6およ
び前記メインクラツチ制御弁7を作動させるため
のパイロツト弁18とを具えている。
そしてパイロツト弁18のスプール作動路Cc
を開閉する電磁弁20と、該電磁弁20を切換え
制御する制御装置21とが設けられている。
前記制御装置21は、変速機クラツチ切換用の
変速機レバー22の切換え動作を感知する切換感
知子23と、該切換感知子23の切換信号入力時
から所定時間をカウントするタイマー装置24
と、前記切換感知子23およびタイマー装置24
の出力信号により前記電磁弁20を制御する制御
回路25とから成る。
また第二実施例のごとく、制御装置21に、ク
ラツチ圧を感知する圧力センサ27を付設しても
よい。
〈作用〉 上記問題点解決手段において、変速機クラツチ
への油の充填はパイロツト弁18で行なう。
このとき、パイロツト作動路Ccの電磁弁20
の制御は、車両の変速レバー等から出される信号
を読み込み、変速の状態を判定し、タイマ装置2
4を動作させる。同時に、電磁弁20を開とし、
パイロツト弁18を作動させる。そして所定時間
経過後、電磁弁20を閉とする。このように、パ
イロツト弁18の作動は電磁弁20およびタイマ
装置24により制御されるので、フイルアツプま
での時間も短縮でき、変速時のフイーリングも良
好となる。
さらに第二実施例のごとく、圧力センサを使用
すれば、クラツチ油圧の充填時間のバラツキにも
対応性が良い。
〈実施例〉 以下に、本考案実施例の車両変速装置を図面に
より説明する。
まず本考案の第一実施例について説明する。第
1図は本考案の第一実施例を示す油圧制御装置の
要部構成図、第2図は同全体図、第3図は制御フ
ローチヤートである。
図示の如く、本考案の車両変速装置は、エンジ
ンENとトルクコンバータTCとの間に油圧作動
形メインクラツチMCが介装され、油圧作動形変
速機クラツチ1〜4およびF,Rを有する歯車式
変速機TMが設けられ、前記メインクラツチMC
と変速機クラツチ1〜4およびF,Rとの間に油
圧制御装置5が設けられている。
この油圧制御装置5は、変速機クラツチ1〜4
およびF,Rの油圧を制御する変速機クラツチ制
御弁6と、前記メインクラツチMCの油圧を制御
するメインクラツチ制御弁7と、前記変速機クラ
ツチ1〜4およびF,Rの油圧により作動するス
プールを有し前記変速機クラツチ制御弁6および
前記メインクラツチ制御弁7を作動させるための
パイロツト弁18とを具えている。
このパイロツト弁18は、前記変速機クラツチ
1〜4およびF,Rに接続されたスプール作動路
Ccと、前記変速機クラツチ制御弁6に接続され
た第一作動路CAと、前記メインクラツチ制御弁
7に接続された第二作動路CBとを有する5ポー
ト3位置切換弁である。そして該パイロツト弁に
は、リセツト位置に付勢するばね19が設けられ
ている。
メインクラツチMCは、インチングバルブ10
を介して前記メインクラツチ制御弁7に接続され
る。
インチングバルブ10は、3ポート2位置切換
弁で、ブレーキ油圧またはエアー圧によりブレー
キ動作時にメインクラツチMCを切り、ブレーキ
解除時にメインクラツチMCの圧力の最高値でフ
イルアツプする。
前記変速機クラツチ1〜4,F,Rは、夫々電
磁弁1b,2b,3bおよびFbにより作動する
多板形のものであつて、前記変速機クラツチ制御
弁6に接続される。変速機クラツチ制御弁6は3
ポート2位置切換弁であつて、パイロツト弁18
の作動圧により作動する。
前記メインクラツチ制御弁7は、3ポート2位
置切換弁であつて、パイロツト弁18の作動圧に
より作動する。
そしてパイロツト弁18のスプール作動路Cc
を開閉する電磁弁20と、該電磁弁20を切換え
制御する制御装置21とが設けられている。前記
電磁弁20は、4ポート2位置切換弁であつて、
1ポートはプラグで、閉鎖されている。
前記制御装置21は、変速機クラツチ切換用の
変速機レバー22の切換え動作を感知する切換感
知子23と、該切換感知子23の切換信号入力時
から所定時間をカウントするタイマー装置24
と、前記切換感知子23の出力信号により前記電
磁弁20を制御する制御回路25とから成る。
前記変速機レバー22は、前後進切換用レバー
22aと、速度段切換レバー22bとからなる。
前記切換感知子23は、前後進切換用レバー23
aと、速度段切換レバー23bとからなる。
前記制御回路25は、一般的なワンチツプマイ
クロコンピユータで、前記切換感知子23の出力
信号により変速機クラツチ切換用電磁弁1〜4,
Fbを制御する。
前記タイマー装置24は、電磁弁の動き、すな
わち変速と同時にONまたはOFFした後、OFFま
たはONまでの時間を設定する。この電磁弁の動
きは1パツク充填の場合であつて、変速の要求で
2パツク充填となる場合は、第一タイマ24aと
別の第一タイマ24bとを有し、これら作動させ
てその合計の時間、電磁弁20をONまたはOFF
しておくことでタイムラグを短縮するものであ
る。ここで、2パツク充填とは、変速機TMが前
進と後進を選択するクラツチパツクと、1速、2
速等の速度段を選択するクラツチパツクとを有す
る場合に、たとえば前進1速から後進2速に切換
えた場合、後進と2速の2個のパツクに油を充填
しなければならないような状態をいう。
上記構成において、エンジンENのONでチヤ
ージングポンプPからP1ポートに油が供給され
ると、変速機クラツチ制御弁6を通つて絞りT1
を通つた油は変速機クラツチポートから変速機の
クラツチパツクへと供給される。このとき油圧は
リリーフ弁12のセツト圧まで上昇しているた
め、パイロツト弁18は3位置(左、中、右)の
うち右位置となつている。従つて変速機クラツチ
制御弁6、メインクラツチ制御弁7の大ピストン
はスプリングを押して比較的左側(図中点線位
置)に位置している。
インチング弁10はメインクラツチMC(マス
タークラツチ)のON,OFFをブレーキエア圧力
等に比例したパイロツト圧PLによつて制御する。
また、リリーフ弁12でリリーフした油はT/C
ポートを通つてトルクコンバータTC、ラジエー
タクーラを通つて変速機クラツチへ潤滑される。
変速機クラツチは、2個所の変速機クラツチポ
ートT/M以降に設けられた電磁弁1〜4,Fb
を、車両の運転席に設けられた変速レバー22等
の信号によつて操作する。
たとえばN1からF1に変速したとき、ライン
絞りT1から下流の変速機クラツチ1〜4,F,
Rのクラツチパツクまでの油圧が低下する。従つ
てパイロツト弁18は図示位置に急激に動き、変
速機クラツチ1〜4,F,Rおよびメインクラツ
チMCの大ピストン側回路CAをドレン(図中D)
に連ぐ。そのため大ピストンは比較的右側に位置
(図の位置)に急激に動く。
このときメインクラツチMCはその車両にマツ
チした初期圧にセツトして最良のメインクラツチ
伝達トルク特性を得るように調整してある。
メインクラツチMCが初期圧にあるとき、変速
機クラツチ1〜4,F,Rはライン絞りT1を介
して油が供給され、フイルアツプを完了する。す
ると変速機クラツチのクラツチ圧力は変速機クラ
ツチ制御弁6で決まる最低油圧まで上昇する。
この油圧はパイロツト弁18を電磁弁20を介
して徐々に左から中、中から右の位置へと動作さ
せる。中位置までくると変速機クラツチ制御弁6
の大ピストンへの回路をドレンから切り離し、絞
りT4を介してクラツチ油圧と連通させる。しか
るに、変速機クラツチ制御弁6の大ピストンは左
方向に徐々に動きクラツチ油圧を徐々に上昇させ
る。
パイロツト弁18が右位置となるようなクラツ
チ油圧となると、メインクラツチ制御弁7の大ピ
ストンへの回路をドレンから切り離し、絞りT5
を介してメインクラツチMCのクラツチ油圧と連
通させる。メインクラツチ制御弁7の大ピストン
は左方向に徐々に動き、変速機クラツチ1〜4,
F,Rより少し遅れてメインクラツチ油圧を徐々
に上昇させる。そのためオペレータが変速時にシ
ヨツクを1回しか感じず、そのシヨツクも小さく
できる。
この油圧制御装置で、絞りT1を通つてクラツ
チに油を充填するため、クラツチがフイルアツプ
するまでの時間はある一定の値までしか短かくす
ることは不可能である。フイルアツプタイムが長
くなると、オペレータは変速時のタイムラグを感
じ、自分の意思に反して遅く反応するため、クラ
ツチスリツプからエンゲージまでの挙動がなめら
かであつても不快と感じる。
この問題を解決するために、電磁弁20を用い
てパイロツト弁18の作動路Ccを、変速直後の
一定時間(0.1〜0.3秒程度)ドレンする。
このときライン絞りT1は取り除くことができ
るが、フイルアツプタイム後の昇圧カーブに滑ら
かにつなげるにはほんの少し絞つておいた方が良
好である。
また、この絞りの大きさによつてフイルアツプ
タイムの調整もできる。フイルアツプタイムはま
た電磁弁20の動作時間によつても調整できる。
この電磁弁20の動作時間はタイマ装置24を使
用して設定する。設定時間は車両の特性に応じ任
意に設定できる。
ここで、タイマ装置24の設定時間をあるひと
つの変速で設定してしまうと、他の変速では車両
にマツチした設定とならない場合がある。これは
変速の種類によつて1パツク充填と2パツク充填
の場合があるためである。2パツク充填のときは
1パツク充填で設定された時間ではフイルアツプ
が終了していないため、この時間でパイロツト弁
18の作動路Ccを開いてしまうと、フイルアツ
プタイム後の滑らかフイーリングが得られないた
めである。これを解決するために、タイマ装置2
4では第一タイマ24aおよび第二タイマ24b
により、2パツク充填のときは第一タイマ24a
に引き続き第二タイマ24bで設定された時間だ
け電磁弁20の動作時間を伸ばすと良好になる。
この電磁弁20の制御を第3図のフローチヤー
トで示す。車両の変速レバー等から出される信号
を読み込み、変速の状態を判定し、タイマ装置2
4を動作させる。
なお、本実施例に限らず、クラツチパツクへ油
を充填するとき抵抗となるような絞りあるいは絞
りに相当するものがあり、クラツチ油圧制御弁を
一瞬リセツトするような構造のものには適用でき
る。
次に、本考案の第二実施例を第4図に基づいて
説明する。第4図はパイロツト弁と電磁弁との構
成図である。
図示のごとく、本実施例では、電磁弁20が断
線やシヨートその他の理由で動作しなかつたとき
に、変速時フイーリングを確保すると同時にクラ
ツチ等の損傷を防止するため、電磁弁20のスプ
ールまたはボデイに絞りTAを内蔵するものであ
る。このTAはパイロツト弁18が作動する範囲
で最大の大きさにする。
上記構成において、何らかの理由で電磁弁20
が動作しなくても従来程度のクラツチフイルアツ
プのタイムラグとはなるが、変速時フイーリング
のなめらかさが確保され、クラツチ等が損傷する
ことは無い。
第5図は本考案の第三実施例を示す。これは、
パイロツト弁18そのものを電磁弁としたもので
ある。この場合は、電磁弁が動作しなかつたとき
でもメインクラツチMCが初期圧まで低下するた
め、クラツチ等の損傷が防止できる。
次に本考案の第四実施例を第6図ないし第8図
に基づいて説明する。第6図は油圧制御装置の要
部構成図、第7図は同フローチヤート、第8図は
圧力センサの感知圧力挙動を示す図である。
図示の如く、本考案制御装置21は、クラツチ
圧力に相当する部分の圧力を感知する圧力センサ
27と、変速機クラツチ切換用変速機レバー22
の切換え動作を感知する切換感知子23と、該切
換感知子23の切換信号入力時から所定時間をカ
ウントするタイマー装置24と、前記切換感知子
23および圧力センサ27の出力信号により電磁
弁20を制御する制御回路25とから成る。
電磁弁20の動作時間、すなわち変速直後変速
レバー等からの信号でON(またはOFF)して
OFF(またはON)するまでの時間の制御は、圧
力センサ27の信号を取り込むことにより行な
う。そして、電磁弁20のON,OFFは設定され
た圧力値によつて定まる。
圧力センサ27は、アナログ出力式でも、圧力
スイツチ式でもよく、第6図のごとく、クラツチ
圧力に相当する部分から取るようにし、変速と同
時に電磁弁を動作させるものである。
また、タイマー装置24は圧力センサ27が故
障したとき、強制的に電磁弁20を動作させる。
上記構成において、クラツチを切換えると、第
8図の如く、センサ部圧力はクラツチ圧に対応し
て一度Pminまで低下する。このPminの圧力に低
下する間にクラツチパツクのフイルアツプは終了
する。この充填時間は前述のように絞りT1を除
くかあるいは従来より相当大きく設定してあるた
め、従来よりはるかに短かい。この低下する圧力
をPminより高いP1の圧力で検知する。このこと
で電磁弁20の動作が正常であることを確認でき
る。
Pminの圧力の後、圧力は変速機クラツチ制御
弁6の初期圧設定値まで上昇する。この上昇する
途中のPminより高いP2の圧力を検知し、電磁弁
20の動作を終了する。このときタイマ装置24
もリセツトする。P1とP2はP1≦P2の関係となる
ように設定してある。このときP1<P2と2種の
設定値を設ける場合の圧力スイツチ27は2個必
要となる。
以上のように圧力センサ27で電磁弁20の動
作時間を設定する場合、車両の製造品質のバラツ
キによつて同じ絞り径のT1でもフイルアツプタ
イムに差がでる、あるいは変速の方法によつてフ
イルアツプまでの時間が伸びる場合も適確な対応
がなされる。
変速機TMが前進と後進を選択するクラツチパ
ツクと速度段(1速、2速等)を選択するクラツ
チパツクを有する場合、N1からF1等は1パツ
クに、F2からR2等の場合は2パツクに油を充
填しなければならない。1パツクと2パツクとで
はフイルアツプタイムに差がでる。
これらの制御において、タイマ装置24を使用
するのは、経時変化によつてPminが上昇してき
た、あるいは変速機クラツチの故障等によつてク
ラツチ回路からの油もれが大きくなつて圧力が変
速機クラツチ制御弁6の初期設定圧力まで上昇し
ない等のとき、強制的に電磁弁20の動作を停止
するようにする。このタイマ装置24によつて電
磁弁20の動作が終了するとき、フイルアツプタ
イムが終了してもタイマ装置24がタイムアツプ
するまでクラツチ圧力は上昇しないため、タイマ
セツト時間まで、ほんの少しフイルアツプが長く
なるが、本来のクラツチ油圧制御装置の動作が損
われることはない。
タイマ装置24の設定時間はP2圧力に上昇し
てくるまでの時間よりほんの少し長くする。
このような状態になつた後は制御装置の圧力設
定値P1,P2を変更すれば元の状態で良好な変速
フイーリングが得られる。
なお、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。
〈効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案において
は、変速機クラツチへの油の充填はパイロツト弁
で行なうが、そのパイロツト作動路の作動は電磁
弁およびタイマ装置により制御されるので、フイ
ルアツプまでの時間も短縮でき、変速時のフイー
リングも良好となる。さらにクラツチ油圧を圧力
センサを感知して制御すれば、クラツチ油圧の充
填時間のバラツキにも対応性が良いといつた優れ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第一実施例を示す油圧制御装
置の要部構成図、第2図は同全体図、第3図は制
御フローチヤート、第4図は本考案の第二実施例
を示すパイロツト弁と電磁弁との構成図、第5図
は本考案の第三実施例を示すパイロツト電磁弁の
構成図、第6図は本考案の第四実施例を示す油圧
制御装置の要部構成図、第7図は同フローチヤー
ト、第8図は圧力センサの感知圧力挙動を示す
図、第9図は従来の圧制御装置の油圧回路図であ
る。 EN……エンジン、TC……トルクコンバータ、
MC……メインクラツチ、F……前進クラツチ、
R……後進クラツチ、TM……歯車式変速機、Cc
……スプール作動路、CA……第一作動路、CB…
…第二作動路、1〜4……変速機クラツチ、5…
…油圧制御装置、6……変速機クラツチ制御弁、
7……メインクラツチ制御弁、18……パイロツ
ト弁、19……ばね、20……電磁弁、21……
制御装置、22……変速レバー、23……切換感
知子、24……タイマ装置、25……制御回路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 エンジンとトルクコンバータとの間に油圧作
    動形メインクラツチが介装され、油圧作動形変
    速機クラツチを有する歯車式変速機が設けら
    れ、前記メインクラツチと変速機クラツチとの
    間に油圧制御装置が設けられた車両変速装置に
    おいて、、該油圧制御装置は、変速機クラツチ
    の油圧を制御する変速機クラツチ制御弁と、前
    記メインクラツチの油圧を制御するメインクラ
    ツチ制御弁と、前記変速機クラツチの油圧によ
    り作動し前記変速機クラツチ制御弁および前記
    メインクラツチ制御弁を作動させるためのパイ
    ロツト弁とを具え、該パイロツト弁のスプール
    作動路を開閉する電磁弁と該電磁弁を切換え制
    御する制御装置とが設けられたことを特徴とす
    る車両変速装置。 2 前記制御装置は、変速機クラツチ切換用の変
    速機レバーの切換え動作を感知する切換感知子
    と、該切換感知子の切換信号入力時から所定時
    間をカウントするタイマー装置と、前記切換感
    知子およびタイマー装置の出力信号により前記
    電磁弁を制御する制御回路とから成ることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の
    車両変速装置。 3 制御装置は、変速機クラツチ圧力を感知する
    圧力センサと、変速機クラツチ切換用の変速機
    レバーの切換え動作を感知する切換感知子と、
    該切換感知子および圧力センサの出力信号によ
    り前記電磁弁を制御する制御回路とから成るこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の車両変速装置。
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