JPH0210862Y2 - - Google Patents

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JPH0210862Y2
JPH0210862Y2 JP1984092226U JP9222684U JPH0210862Y2 JP H0210862 Y2 JPH0210862 Y2 JP H0210862Y2 JP 1984092226 U JP1984092226 U JP 1984092226U JP 9222684 U JP9222684 U JP 9222684U JP H0210862 Y2 JPH0210862 Y2 JP H0210862Y2
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spool
pressure
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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、スプール弁形成とされて、スプール
が第1位置と第2位置との間で摺動変位する際に
ヒステリシスを有するようにされた、自動変速機
の油圧制御弁の改良に関するものである。
(従来技術) 自動変速機の油圧制御弁の中には、例えば、自
動変速機の動力伝達経路を切換えるブレーキ、ク
ラツチ等の油圧アクチユエータに対する油圧供給
を制御するシフトバルブのように、スプール弁形
式とされて、摺動変位されるスプールが第1位置
にあるときは例えばシフトダウンを制御する一
方、第2位置にあるときはシフトアツプを制御す
るようにしたものがある。そして、エンジンの運
転状態に応じてシフトダウンとシフトアツプとの
変速特性を異ならせるため、この第1位置と第2
位置との間でヒステリシスをもたらせる必要があ
る。すなわち、変速特性が、車速とアクセル開度
によつて決定されるものであるとすれと、同じア
クセル開度であれば、シフトアツプのときの車速
がシフトダウンのときの車速よりも大きくするこ
とが要求され、このアクセル開度に対する車速の
相違をヒステリシスとしてもたらす必要がある
(車速に対するアクセル開度の相違とみることも
できる)。
このようなヒステリシスの点について具体的に
説明すると、上記シフトバルブにあつては、スプ
ールが摺動自在に嵌挿される本体のスプール案内
孔に対して、車速に応じたガバナ圧が導入される
ガバナ圧導入口と、アクセル開度に応じたスロツ
トル圧が導入される2つのスロツトル圧導入口
と、を形成する一方、スプールには、このガバナ
圧を常時受けるガバナ圧用ランド部(大径部)の
他、2つのスロツトル圧導入口のうち一方の導入
口から常時受圧される第1スロツトル圧用ランド
部と他方のスロツトル圧導入口を開閉してこれを
開いたときに受圧作用を受ける第2スロツトル圧
用ランド部とを形成してある。そして、スプール
のガバナ圧による一方向への押圧力に対するスロ
ツトル圧による他方向への押圧力のバランス作用
によつて、前記第1位置と第2位置とを切換える
が、第1位置においては、2つのスロツトル導入
口が共に開となるため2つのスロツトル圧用ラン
ド部の端面(段差部端面)の両方に対してスロツ
トル圧が作用し、逆に第2位置においては、一方
のスロツトル圧導入口が閉じられることとなつて
第1スロツトル圧用ランド部の端面にのみスロツ
トル圧が作用するようになつており、このような
スロツトル圧が作用する受圧面積を異ならせるこ
とにより、前述したヒステリシスをもたせるよう
になつている。
ところで、自動変速機においてはは、アクセル
開度が大きく踏み込まれることにより設定開度以
上になると、いわゆるキツクダウン領域となつ
て、この設定開度以下の通常シフト領域とは異な
る変速特性、すなわち加速性を重視した変速特性
となるようにされている。このようなキツクダウ
ン領域においても、前述したようなシフトアツプ
とシフトダウンとでは変速特性を異ならせてヒス
テリシスをもたらせる必要がある。そして、従
来、このヒステリシスをもたらせるには、前述し
たように、スプール案内孔に対して、更に、キツ
クダウン時にスロツトル圧が導入されるキツクダ
ウン用のスロツトル圧導入口を開口させる一方、
これに対応した2つのランド部を設けることによ
つて行つていた(特開昭55−36612号公報参照)。
しかしながら、前述したように、従来のもので
は、スプールの第1位置と第2位置との間で1つ
の種類のヒステリシスをもたせるのに、少なくと
も2つの制御のための専用の油口(上記公報のも
のではキツクダウン圧導入口と排出口)とこれに
対応した2つのランド部を必要としていたので、
構造が極めて複雑になつのは勿論のこと、油圧制
御弁が大型化(特にスプールの軸方向長さが長尺
になる)すると共に、これに伴つてスプールの摺
動や慣性が大きくなつて応答性(スプールの応答
性)が悪くなる等問題が生じる。
(考案の目的) 本考案は以上のような問題点を解決するもの
で、スプールの第1位置と第2位置との間でヒス
テリシスをもたらせるのに、全体として構造が簡
単であつ小型化できるようにした自動変速機の油
圧制御弁を提供することを目的とする。
(考案の構成) 本考案は従来のものが、ランド部の端面換言す
ればスプール外周部分のみを制御圧の受圧部とし
て用いていたために前述したような問題が生じる
ことを勘案して、スプールの内部にのこの制御圧
の受圧部を構成するようにしたものである。
具体的には、スプールには、この内部に中空部
を形成する一方、この中空部に連なつてスプール
外周面に開口する連通口を形成してある。そし
て、スプールが第1位置にあるときは、連通口が
制御圧導入口に連通され、逆に第2位置にあると
きは連通口が制御圧導入口に対して遮断されるよ
うに、すなわち第1位置にあるときは中空部の内
端面に制御圧を作用させる一方、第2位置にある
ときは中空部の内端面に制御圧を作用させないよ
うな構成としてある。
(実施例) 以下本考案の実施例を添付した図面基づいて説
明するが、本実施例では、2速と3速とを切換え
るための2,3シフトバルブに本考案を適用した
場合を示してある。
先づ、2速と3速との間での変速特性につき、
第5図により説明すると、図中実線で示す特性線
Xが2速→3速へのシフト(アツプシフト)の場
合を、また図中破線で示す特性線Yが3速→2速
へのシフト(ダウンシフト)の場合を示してあ
る。そして、この両特性線XとYとでは、同じア
クセル開度に対してはシフトされるときの車速が
異なるようにヒステリシスをもたせてあり、この
ヒステリシスは、アクセル開度が設定開度となる
7/8未満における通常シフト領域と、7/8以上のキ
ツクダウン領域とでは異なるようにされ、キツク
ダウン領域では加速要求に応えるため、通常シフ
ト領域よりも大きな車速でシフトされるようにな
つている。
次に、本考案が適用された2,3シフトバルブ
について、第1図、第2図により説明する。図中
1は本体で、該本体1には、左右方向に長く伸び
るスプール案内孔2が形成されると共に、それぞ
れスプール案内孔にに開口する9個のポート3〜
11が形成されている。この複数のポート3〜1
1のうち、ポート3は制御圧としての車速に応じ
たガバナ圧PGが常時導入されるものであり、ポ
ート5,9は他の制御圧としてのアクセル開度に
応じたスロツトル圧PTHが常時導入されるもの
であり、ポート10は、制御圧としてのスロツト
ル圧PTHが前述したキツクダウン領域において
のみ導入されるものであり、ポート4,6,11
はドレン用とされている。また、ポート7は、自
動変速機の動力伝達連絡路を切換えるための油圧
アクチユエータ(図示略)へ連なるものであり、
ポート8はこの油圧アクチユエータに対する作動
油圧としてのライン圧PLが導入されるものとな
つている。
前記スプール案内孔2には、スプール12が図
中左右方向に摺動自在として嵌挿され、このスプ
ール12は、第1から第5の5個のランド部13
〜17を有している。このようなスプール12
は、第1図に示す左方スロツトル端に位置する第
1位置と、第2図に示す右方スロツトル端に位置
する第2位置と、をとり得るようになつている。
この5つのランド部13〜17のうち、第1ラン
ド部13はガバナ圧PGを常時受ける受圧用とさ
れ、第2ランド部14はポート5を開閉するもの
でこれを開いた第2位置ではスロツトル圧PTH
を受圧するものとされている。また第3ランド部
15はポート6と7との連通、遮断用とされて、
このポート6と7とを第1位置では遮断し、第2
位置では連通させるものとなつている。さらに、
第4ランド部16は、ポート9からのスロツトル
圧PTHを常時受けると共に、ポート8の開閉を
行うものとされて、このポート8を第1位置では
ポート7に連通させ、第2位置ではポート7と遮
断するものとなつている。そして、ポート7がポ
ート8に連通された第1位置では、2速状態とさ
れ(ダウンシフト)、またポート7がポート6に
連通された第2位置では3速状態とされる(アツ
ポシフト)ようになつている。
スプール12の第5ランド部17には、第3
図、第4図にも示すように、その内部に中空部1
8が形成され、この中空部18は、スプール12
の左端面に開口されて、第1位置においては該中
空部18内がポート11と遮断され、また第2位
置においてはポート12に連通されるようになつ
ている。また、この第5ランド部17には、その
軸方向ほぼ中間部において、径方向に伸びる連通
口19が形成されている。この連通口19は、そ
の一端が上記中空部18に開口されると共に、他
端は第5ランド部17の外周面に開口されて、ス
プール12が第1位置にあるときはポート10と
連通される一方、第2位置にあるときはポート1
0と遮断されるようになつている。
ここで、スプール案内孔12の内径は、第1図
に示すようにD1〜D6のようにされており、その
大きさは、大きい方から小さい方へ順次、D1
D2,D3,D5,D4,D6とされている。また、各ラ
ンド部13〜17の外径は、第1ランド部13が
D1、第2ランド部14がD2、第3、第4ランド
部15,16がD3とされ、第5ランド部17が
D4とされている。そして、第5ランド部17よ
り左方側へ伸びる筒状部20の外径がD6とされ
ている。なお、D5を設けたのは、第1位置と第
2位置との両位置において、第5ランド部17の
左端面17aに対してポート10からの圧力が作
用するようにするための連通部10aを確保する
ためであり、換言すれば、ポート10のスプール
案内孔2に対する開口幅を大きくするためのもの
である。
さて次に、スプール12を摺動変位させるため
の力のバランス関係について、通常シフト領域に
おいける3速→2速へのダウンシフトおよび2速
→3速へのアツプシフトと、キツクダウン領域に
おける3速→2速へのダウンシフトおよび2速→
3速へのアツプシフトとの4つの場合に分けて説
明するが、この説明に先立つて、スプール12を
図中左または右へ押す個々の力について説明す
る。
先ず、スプール12は、スプリング21により
常時右方すなわち第2位置へ向けてFの力で付勢
されているものである。また、ガバナ圧PGは、
スプール12を左方向すなわち第1位置へ向けて
押圧するもので、第1ランド部13の外径D1
応じた全段面積A1に作用する。スロツトル圧
PTH(キツクダウン時をも含む)は、つまるとこ
ろスプール12を右方向へ押圧するためのもの
で、これを順次説明すると、ポート5からのスロ
ツトル圧PTHは、第2位置においてのみ、第2
ランド部14の全断面積から第3ランド部15の
全断面積を差し引いた受圧面積A2に対して作用
するものである。ポート9からのスロツトル圧
PTHは、第4ランド部16の全断面積から第5
ランド部17の全断面積を差し引けた受圧面積
A3に対して作用するものである。
ここでポート10からのスロツトル圧PTHは、
キツクダウン領域においてのみ導入されるもので
あるが、第1位置においては、第5ランド部17
の全断面積A4に対して作用するものである。す
なわち、ポート10からのスロツトル圧PTHが、
連通口19を介して中空部18内に導入される結
果、該中空部18の内端面18aと筒状部20の
左端面20aとに対しても作用する一方、第5ラ
ンド部17の左端面17aにも作用するので、上
述のようになる。第2位置においても、連通口1
9がポート10と遮断されて、第5ランド部17
の端面17aに対してのみ当該ポート10が臨ま
せることとなるので、結局、この端面17aの面
積A5に対して作用するものとなる。なお、ライ
ン圧PLは、左右方向の押圧力としては互いに相
殺されて、スプール12を押圧する力としては何
等関与しないものである。
上述のように、ガバナ圧PGに対抗してスプー
ル12を右方向すなわち第2位置へ向けて押圧す
る力は、まとめると次のようになる。
通常シフト領域における3速→2速へのダウ
ンシフトのとき PTH×A3+F 通常シフト領域における2速→3速へのアツ
プシフトのとき PTH×(A2+A3)+F キツクダウン領域における3速→2速へのダ
ウンシフトのとき PTH×(A3+A4)+F キツクダウン領域における2速→3速へのア
ツプシフトのとき PTH×(A2+A3+A5)+F この〜に示した関係式から明らかなよう
に、通常シフト領域におけるシフトにおいては、
受圧面積A2が作用するか否かによりヒステリシ
スがもたせられる。またキツクダウン領域におけ
るシフトにおいては、受圧面積A3に加えて、A4
が作用するかあるいはA2+A5が作用するかによ
つてヒステリシスがもたせられる(A2+A5
A4)。
以上実施例について説明したが、本考案はこれ
に限らず例えば次のような場合をも含むものであ
る。
2,3シフトバルブに限らず、1,2シフト
バルブ等他のシフトバルブにも同様に適用し得
る。
シフトバルブに限らず、例えば油圧アクチユ
エータにより自動的に断続されるようなクラツ
チを備えた自動変速機において、この自動クラ
ツチを切断するときと、専属するときとの速さ
を変えるための軸圧制御弁に対して適用する
等、ヒステリシスを必要とする適宜の油圧制御
弁に対して本考案を適用することができる。
ガバナ圧とスロツトル圧というように2つの
制御圧によつて制御されるものに限らず、スプ
ールを一方向に押圧するバランススプリングに
対して、1つの制御圧を用いてこの制御圧によ
りスプールを他方に押圧するようなものにも同
様に適用することができる。
実施例では、中空部18を、バランススプリ
ング21の装着用の穴を利用して形成するよう
にしたが、この装着用の穴とは別個に形成する
ようにしてもよいものである。もつても、この
装着用の穴を利用して中空部18を構成すれ
ば、その分より一層スプール12の長さを短く
することが可能となる。
(考案の効果) 本考案は以上述べたことから明らかなように、
スプールにその端面に開口する中空部を形成し
て、この中空部の内端面をヒステリシスをもたら
せるための受圧面として作用させるようにしたの
で、このヒステリシスをもたらせるためのランド
部の数を少なくでき、かつこれに開閉される制御
するための排出口は通常スプール端面部をドレン
する排出口を利用できそれ専用の油口の数を少な
くして、構造を簡単化することができ、またスプ
ールをその軸方向において短尺なものとして小型
化することができるので、スプールの摺動抵抗や
慣性が小さくなつて応答性の良いものが得られる
ことになる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本考案をシフトバルブに適用
した場合の一実施例を示すもので、第1図はスプ
ールが第1位置にあるときをまた第2図は第2位
置にあるときを示してある。第3図は第1図の要
部拡大断面図。第4図は第2図の要部拡大断面
図。第5図は第1図、第2図に示すシフトバルブ
によつて得られる変速特性線図。 1:本体、2:スプール案内孔、10:スロツ
トル圧導入口(制御圧導入口)、12:スプール、
18:中空部、18a:内端面、19:連通口。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 スプール案内孔および該スプール案内孔に開口
    する制御圧導入口が形成された本体と、前記スプ
    ール案内孔に摺動自在に嵌挿されその摺動変位に
    より第1位置と第2位置とをとり得るようにされ
    たスプールと、を備え、 前記スプールには、その端面に開口する中空部
    が形成されると共に、該中空部に連なつて該スプ
    ール外周面に開口する連通口が形成され、 前記連通口は、前記スプールが前記第1位置に
    あるときは前記制御圧導入口に連通されると共
    に、前記第2位置にあるときは制御圧導入口と遮
    断される位置に開口されるとともに、前記スプー
    ルの端部は該スプールが前記第1位置にあるとき
    には排出口を閉塞し、前記第2位置にあるときに
    は排出口を開口するように設定されて、該連通口
    を介した前記中空部の内端面に対する制御圧の作
    用、非作用により、該第1位置と第2位置との間
    での該スプールの摺動変位にヒステリシスを有す
    るようにされている、 ことを特徴とする自動変速機の油圧制御弁。
JP1984092226U 1984-06-20 1984-06-20 自動変速機の油圧制御弁 Granted JPS617656U (ja)

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JP1984092226U JPS617656U (ja) 1984-06-20 1984-06-20 自動変速機の油圧制御弁

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JP1984092226U JPS617656U (ja) 1984-06-20 1984-06-20 自動変速機の油圧制御弁

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Publication Number Publication Date
JPS617656U JPS617656U (ja) 1986-01-17
JPH0210862Y2 true JPH0210862Y2 (ja) 1990-03-16

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JP1984092226U Granted JPS617656U (ja) 1984-06-20 1984-06-20 自動変速機の油圧制御弁

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