JPH05209077A - 1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方法 - Google Patents
1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方法Info
- Publication number
- JPH05209077A JPH05209077A JP4014306A JP1430692A JPH05209077A JP H05209077 A JPH05209077 A JP H05209077A JP 4014306 A JP4014306 A JP 4014306A JP 1430692 A JP1430692 A JP 1430692A JP H05209077 A JPH05209077 A JP H05209077A
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- dichloro
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- foaming agent
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンを発
泡剤として製造したウレタンフォームの気泡中に残存し
た1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンを安定化する
ことにより、ウレタンフォームの形状、断熱特性の経時
的変化を防止する。 【構成】 本発明は、発泡剤、あるいはプレミックスに
ジケトン類またはキノン類を添加することより成ってい
る。
泡剤として製造したウレタンフォームの気泡中に残存し
た1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンを安定化する
ことにより、ウレタンフォームの形状、断熱特性の経時
的変化を防止する。 【構成】 本発明は、発泡剤、あるいはプレミックスに
ジケトン類またはキノン類を添加することより成ってい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1、1−ジクロロ−1
−フルオロエタン(以下HCFC−141bという。)
を発泡剤として用いて発泡生成したウレタンフォームの
気泡中に存在するHCFC−141bの分解を抑制する
方法に関するものである。
−フルオロエタン(以下HCFC−141bという。)
を発泡剤として用いて発泡生成したウレタンフォームの
気泡中に存在するHCFC−141bの分解を抑制する
方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】ウレタンフォームはポリオー
ル、発泡剤、触媒、整泡剤等を配合したプレミックスに
ポリイソシアネートを加えて製造されるのが一般的であ
る。
ル、発泡剤、触媒、整泡剤等を配合したプレミックスに
ポリイソシアネートを加えて製造されるのが一般的であ
る。
【0003】発泡剤としては、クロロフルオロカーボン
(以下CFCという。)が使用されてきたが、オゾン層
の破壊及び地球温暖化等の環境問題の原因物質として使
用量の削減計画が実行されつつある。
(以下CFCという。)が使用されてきたが、オゾン層
の破壊及び地球温暖化等の環境問題の原因物質として使
用量の削減計画が実行されつつある。
【0004】そこで、ウレタンフォームの製造法におけ
る発泡方法として、CFCを使用せず、ポリイソシアネ
ートと水との反応により発生する炭酸ガスを発泡剤の一
部として用いる方法が検討されたが、この方法により製
造されたウレタンフォームは断熱性においてCFCを用
いた製品に劣るため用途が限られるという問題点が見出
された。一方、HCFC−141bや2,2−ジクロロ
−1,1,1−トリフルオロエタンなどのハイドロクロ
ロフルオロカーボン類で代替する方法についても検討さ
れ、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン類自体の
毒性、貯蔵安定性、プレミックスの状態での貯蔵安定
性、ウレタンフォームの断熱性などについて詳細な試験
が行われ、いずれも解決策が提案されている。特に、断
熱性においてCFC−11を使用した製品に近い性能を
示すことから、硬質ウレタンフォーム製造においてはハ
イドロクロロフルオロカーボン類による方法が要望され
ている。
る発泡方法として、CFCを使用せず、ポリイソシアネ
ートと水との反応により発生する炭酸ガスを発泡剤の一
部として用いる方法が検討されたが、この方法により製
造されたウレタンフォームは断熱性においてCFCを用
いた製品に劣るため用途が限られるという問題点が見出
された。一方、HCFC−141bや2,2−ジクロロ
−1,1,1−トリフルオロエタンなどのハイドロクロ
ロフルオロカーボン類で代替する方法についても検討さ
れ、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン類自体の
毒性、貯蔵安定性、プレミックスの状態での貯蔵安定
性、ウレタンフォームの断熱性などについて詳細な試験
が行われ、いずれも解決策が提案されている。特に、断
熱性においてCFC−11を使用した製品に近い性能を
示すことから、硬質ウレタンフォーム製造においてはハ
イドロクロロフルオロカーボン類による方法が要望され
ている。
【0005】ハイドロクロロフルオロカーボン類は大気
中で分解され易く、オゾン層まで到達しにくいためにC
FC−11と比較して1/10程度しかオゾン層への影
響がないといわれ、環境問題の点からその使用は好まし
い。
中で分解され易く、オゾン層まで到達しにくいためにC
FC−11と比較して1/10程度しかオゾン層への影
響がないといわれ、環境問題の点からその使用は好まし
い。
【0006】その反面、ハイドロクロロフルオロカーボ
ン類により製造したウレタンフォームを製品の点から見
ると、ハイドロクロロフルオロカーボン類の分解し易さ
は、ウレタンフォームの長期安定性を損う要因となるこ
とが危惧される。
ン類により製造したウレタンフォームを製品の点から見
ると、ハイドロクロロフルオロカーボン類の分解し易さ
は、ウレタンフォームの長期安定性を損う要因となるこ
とが危惧される。
【0007】これまで、CFC−11が比較的安定であ
ったこともあり、ウレタンフォームの独立気泡中の発泡
剤の反応性あるいは安定性についてはあまり検討されて
いなかった。しかしながら、ハイドロクロロフルオロカ
ーボン類は分子内に水素原子を有することから比較的反
応性に富み、脱ハロゲン化水素反応、還元反応を受ける
ことが知られている。また、発泡を行った後のウレタン
フォーム中に残存する触媒や未反応ポリイソシアネート
等の活性残基は同様の反応を促進し、分解生成物を生じ
ることも充分予想される。
ったこともあり、ウレタンフォームの独立気泡中の発泡
剤の反応性あるいは安定性についてはあまり検討されて
いなかった。しかしながら、ハイドロクロロフルオロカ
ーボン類は分子内に水素原子を有することから比較的反
応性に富み、脱ハロゲン化水素反応、還元反応を受ける
ことが知られている。また、発泡を行った後のウレタン
フォーム中に残存する触媒や未反応ポリイソシアネート
等の活性残基は同様の反応を促進し、分解生成物を生じ
ることも充分予想される。
【0008】例えば、HCFC−141bは、高温かつ
塩基性の特殊条件の下では、脱塩化水素または、脱フッ
化水素反応を受け、1−クロロ−1−フルオロエチレン
または1,1−ジクロロエチレンに分解することが知ら
れている。この様な現象よりしてみれば、ウレタンフォ
ーム製品の気泡中においても同様の反応が起こり、有害
な物質を生じるのみならず、形状や断熱性などの基本的
物性の劣化をきたし、ひいては製品の応用分野の制限を
もたらすことも憂慮される。
塩基性の特殊条件の下では、脱塩化水素または、脱フッ
化水素反応を受け、1−クロロ−1−フルオロエチレン
または1,1−ジクロロエチレンに分解することが知ら
れている。この様な現象よりしてみれば、ウレタンフォ
ーム製品の気泡中においても同様の反応が起こり、有害
な物質を生じるのみならず、形状や断熱性などの基本的
物性の劣化をきたし、ひいては製品の応用分野の制限を
もたらすことも憂慮される。
【0009】したがって、ウレタンフォームの発泡剤と
してHCFC−141bを使用するに当たっては、ウレ
タンフォームに残存したHCFC−141bが、分解反
応を受けないようにすることは必要不可欠である。
してHCFC−141bを使用するに当たっては、ウレ
タンフォームに残存したHCFC−141bが、分解反
応を受けないようにすることは必要不可欠である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、少なくとも主たる原料がポリオール類と
ポリイソシアネート類であるウレタンフォームの製造に
おけるHCFC−141bの反応性について検討を加え
た結果、ウレタンフォームの生成反応における活性残基
である未反応ポリイソシアネートや触媒がHCFC−1
41bと反応して分解生成物を生じせしめることが本問
題点の原因であり、安定剤としてジケトン類またはキノ
ン類を加えることによりこれらの活性部位を不活性化し
てHCFC−141bとの反応を抑制できるため、HC
FC−141bの安定化効果が得られることを見出し、
本発明に到達したものである。
を解決すべく、少なくとも主たる原料がポリオール類と
ポリイソシアネート類であるウレタンフォームの製造に
おけるHCFC−141bの反応性について検討を加え
た結果、ウレタンフォームの生成反応における活性残基
である未反応ポリイソシアネートや触媒がHCFC−1
41bと反応して分解生成物を生じせしめることが本問
題点の原因であり、安定剤としてジケトン類またはキノ
ン類を加えることによりこれらの活性部位を不活性化し
てHCFC−141bとの反応を抑制できるため、HC
FC−141bの安定化効果が得られることを見出し、
本発明に到達したものである。
【0011】すなわち、本発明は、少なくとも主たる原
料がポリオール類とポリイソシアネート類であり、他の
原料の一部である発泡剤として1,1−ジクロロ−1 −
フルオロエタンを配合してウレタンフォームを製造する
際に、原料もしくは原料の混合物に少なくともジケトン
類またはキノン類から選ばれた1種以上の化合物を添加
することを特徴とする1,1−ジクロロ−1 −フルオロ
エタンの安定化方法である。
料がポリオール類とポリイソシアネート類であり、他の
原料の一部である発泡剤として1,1−ジクロロ−1 −
フルオロエタンを配合してウレタンフォームを製造する
際に、原料もしくは原料の混合物に少なくともジケトン
類またはキノン類から選ばれた1種以上の化合物を添加
することを特徴とする1,1−ジクロロ−1 −フルオロ
エタンの安定化方法である。
【0012】また、本発明においては1,1−ジクロロ
−1 −フルオロエタンの貯蔵安定性を向上させる等を目
的として、エステル類、ニトロ化合物類、フェノ−ル
類、アミン類、エ−テル類、アミレン類、有機ホスファ
イト類、エポキサイド類、フラン類、アルコ−ル類、ケ
トン類、カテコール類およびトリアゾ−ル類から選ばれ
る1種以上の化合物を添加することも可能である。
−1 −フルオロエタンの貯蔵安定性を向上させる等を目
的として、エステル類、ニトロ化合物類、フェノ−ル
類、アミン類、エ−テル類、アミレン類、有機ホスファ
イト類、エポキサイド類、フラン類、アルコ−ル類、ケ
トン類、カテコール類およびトリアゾ−ル類から選ばれ
る1種以上の化合物を添加することも可能である。
【0013】本発明の方法においては、添加した安定剤
がポリウレタンを形成するための反応すなわちポリオー
ルとポリイソシアネートの反応を阻害することはなく、
かつ、それ自体またはその分解物が経時的にウレタンフ
ォームに対して悪影響を及ぼすことはない。
がポリウレタンを形成するための反応すなわちポリオー
ルとポリイソシアネートの反応を阻害することはなく、
かつ、それ自体またはその分解物が経時的にウレタンフ
ォームに対して悪影響を及ぼすことはない。
【0014】したがって、安定剤を添加したHCFC−
141bを発泡剤として使用してもウレタンフォーム断
熱体として重要な物理的性質、化学的性質を悪化させる
ことなく、優れた発泡断熱材が得られるものである。
141bを発泡剤として使用してもウレタンフォーム断
熱体として重要な物理的性質、化学的性質を悪化させる
ことなく、優れた発泡断熱材が得られるものである。
【0015】また、本発明の方法における安定剤の添加
方法については、安定剤を発泡剤であるHCFC−14
1bに予め添加しておきプレミックスを調製するか、あ
るいはプレミックス調製時に同時に添加してもよく、ま
た発泡直前に添加してもよい。そのため、現行のウレタ
ンフォームの製造過程を大幅に変更せずに発泡断熱材を
製造することができる利点がある。
方法については、安定剤を発泡剤であるHCFC−14
1bに予め添加しておきプレミックスを調製するか、あ
るいはプレミックス調製時に同時に添加してもよく、ま
た発泡直前に添加してもよい。そのため、現行のウレタ
ンフォームの製造過程を大幅に変更せずに発泡断熱材を
製造することができる利点がある。
【0016】本発明において使用されるジケトン類とし
ては、具体的には、ジアセチル、アセチルベンゾイル、
ベンジル、ジケト琥珀酸ジエチル、ジケト酪酸メチル、
ジケト酪酸エチルなどのα−ジケトン、アセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセ
トン、ジベンゾイルメタン、フロイルアセトン、トリフ
ルオロアセチルアセトン、3,5−ジケトアジピン酸な
どのβ−ジケトン、アセトニルアセトン、フェナシルア
セトン、2,5−ジケトアジピン酸、2,5−ジケトア
ジピン酸ジメチルなどのγ−ジケトン、2,6−ヘプタ
ンジオンなどのδ−ジケトン等があるが、アセチルアセ
トンまたはそのキレートあるいはベンジルなどが好まし
い。
ては、具体的には、ジアセチル、アセチルベンゾイル、
ベンジル、ジケト琥珀酸ジエチル、ジケト酪酸メチル、
ジケト酪酸エチルなどのα−ジケトン、アセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセ
トン、ジベンゾイルメタン、フロイルアセトン、トリフ
ルオロアセチルアセトン、3,5−ジケトアジピン酸な
どのβ−ジケトン、アセトニルアセトン、フェナシルア
セトン、2,5−ジケトアジピン酸、2,5−ジケトア
ジピン酸ジメチルなどのγ−ジケトン、2,6−ヘプタ
ンジオンなどのδ−ジケトン等があるが、アセチルアセ
トンまたはそのキレートあるいはベンジルなどが好まし
い。
【0017】ジケトン類のうちβ−ジケトンは、Al、
Co、Cr、Fe、Mn、Mo、Ni、Pb、Sn、Z
rを始め各種の金属と安定なキレートを作ることが良く
知られているが、本発明においてはこの様なキレートの
形態で使用することもできる。
Co、Cr、Fe、Mn、Mo、Ni、Pb、Sn、Z
rを始め各種の金属と安定なキレートを作ることが良く
知られているが、本発明においてはこの様なキレートの
形態で使用することもできる。
【0018】また、キノンはジケトンに属するが、本発
明においては、o−、p−ベンゾキノン、o−、p−ト
ルキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、2
−メチル−1,4−ナフトキノン、6−メチル−1,4
−ナフトキノン、アントラキノン、フェナントラキノン
などが使用できるが、o−、p−ベンゾキノン、1,4
−ナフトキノンなどが好ましい。
明においては、o−、p−ベンゾキノン、o−、p−ト
ルキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、2
−メチル−1,4−ナフトキノン、6−メチル−1,4
−ナフトキノン、アントラキノン、フェナントラキノン
などが使用できるが、o−、p−ベンゾキノン、1,4
−ナフトキノンなどが好ましい。
【0019】本発明の安定剤は、組合せて用いることも
できる。組み合わせる物質としては上記のほか、エステ
ル類が特に好ましい。本発明において発泡剤に添加する
安定剤の量は、発泡剤に対し0.001〜20重量%、
好ましくは0.1〜10重量%である。添加量を0.0
01重量%より少なくした場合安定化効果が認められな
くなり、また20重量%より多量に使用した場合にはか
えって発泡剤の特性および成型フォームの物性を損う場
合があり、いずれも好ましくない。
できる。組み合わせる物質としては上記のほか、エステ
ル類が特に好ましい。本発明において発泡剤に添加する
安定剤の量は、発泡剤に対し0.001〜20重量%、
好ましくは0.1〜10重量%である。添加量を0.0
01重量%より少なくした場合安定化効果が認められな
くなり、また20重量%より多量に使用した場合にはか
えって発泡剤の特性および成型フォームの物性を損う場
合があり、いずれも好ましくない。
【0020】ポリオール類には、アミン系のものとして
N,N,N’,N’−テトラキス(2ーヒドロキシプロ
ピル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリス(2ー
ヒドロキシプロピル)ーN’−(2−ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’
−ペンタキス(2ーヒドロキシプロピル)ジエチレント
リアミンなどが挙げられる他、エチレンオキシドまたは
プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応による
ポリエーテルポリオール、またアジピン酸、フタル酸な
どとエチレングリコール、プロピレングリコールなどと
の反応によるポリエステルポリオール、さらにはポリ
(オキシプロピレン)シュークロース、ポリ(オキシプ
ロピレン)ソルビトールなどを挙げることができる。
N,N,N’,N’−テトラキス(2ーヒドロキシプロ
ピル)エチレンジアミン、N,N,N’−トリス(2ー
ヒドロキシプロピル)ーN’−(2−ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’
−ペンタキス(2ーヒドロキシプロピル)ジエチレント
リアミンなどが挙げられる他、エチレンオキシドまたは
プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応による
ポリエーテルポリオール、またアジピン酸、フタル酸な
どとエチレングリコール、プロピレングリコールなどと
の反応によるポリエステルポリオール、さらにはポリ
(オキシプロピレン)シュークロース、ポリ(オキシプ
ロピレン)ソルビトールなどを挙げることができる。
【0021】一方、ポリイソシアネートはトルエンジイ
ソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)およびこれらのプレポリマ
ーなど、触媒としては、トリアルキルアミン、トリエチ
レンジアミンなどの塩基性化合物、オクチル酸カリウム
などの金属石鹸またはこれらの組合せが挙げられる。
ソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)およびこれらのプレポリマ
ーなど、触媒としては、トリアルキルアミン、トリエチ
レンジアミンなどの塩基性化合物、オクチル酸カリウム
などの金属石鹸またはこれらの組合せが挙げられる。
【0022】以下、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるも
のではない。
に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0023】
【実施例】実施例1 シュークロース系ポリオール(水酸基価450mgKO
H/g)100重量部に、整泡剤として東レダウコーニ
ングシリコーン(株)製SH−193を2重量部、触媒
としてジメチルシクロヘキシルアミン2重量部、純水2
重量部に発泡剤としてHCFC−141b40重量部と
安定剤としてアセチルアセトン1.2重量部を加えプレ
ミックスを調整した。攪拌機を設けた100mlガラス
製容器に、20.0gのプレミックスとジフェニルメタ
ン−ジイソシアネートおよびポリフェニル−ポリメチレ
ン−ポリイソシアネートからなる粗製MDIの20.0
gを混合し、3000rpmの回転速度で8秒間攪拌し
て、ウレタンフォームを得た。
H/g)100重量部に、整泡剤として東レダウコーニ
ングシリコーン(株)製SH−193を2重量部、触媒
としてジメチルシクロヘキシルアミン2重量部、純水2
重量部に発泡剤としてHCFC−141b40重量部と
安定剤としてアセチルアセトン1.2重量部を加えプレ
ミックスを調整した。攪拌機を設けた100mlガラス
製容器に、20.0gのプレミックスとジフェニルメタ
ン−ジイソシアネートおよびポリフェニル−ポリメチレ
ン−ポリイソシアネートからなる粗製MDIの20.0
gを混合し、3000rpmの回転速度で8秒間攪拌し
て、ウレタンフォームを得た。
【0024】プレミックスと粗製MDIの混合後、発泡
容積が最大になった時間(ライズタイム)は120秒で
あり、安定剤を添加しないときと変わらなかった。発泡
後、開放したまま24時間放置し、その後ゴム栓で密封
して60℃で5日間のHCFC−141bの安定性の加
速試験を行なった。
容積が最大になった時間(ライズタイム)は120秒で
あり、安定剤を添加しないときと変わらなかった。発泡
後、開放したまま24時間放置し、その後ゴム栓で密封
して60℃で5日間のHCFC−141bの安定性の加
速試験を行なった。
【0025】ガラス容器の気相部をサンプリングしガス
クロマトグラフィーで分析することにより、ウレタンフ
ォームより放出されたガスの組成を求め、結果を表1に
示した。表1においては、HCFC−141bを100
とした比率で表す。分解生成物は1−クロロ−1−フル
オロエチレンのみが認められ、1−クロロ−1−フルオ
ロエタン、1,1−ジクロロエチレンは検出されなかっ
た。
クロマトグラフィーで分析することにより、ウレタンフ
ォームより放出されたガスの組成を求め、結果を表1に
示した。表1においては、HCFC−141bを100
とした比率で表す。分解生成物は1−クロロ−1−フル
オロエチレンのみが認められ、1−クロロ−1−フルオ
ロエタン、1,1−ジクロロエチレンは検出されなかっ
た。
【0026】実施例2〜6 アセチルアセトンの代わりに表1に示した安定剤を添加
した以外は、実施例1と同様の実験を行った。いずれの
実施例においてもライズタイムは120秒と比較例1と
変わらなかった。結果を表1に示す。
した以外は、実施例1と同様の実験を行った。いずれの
実施例においてもライズタイムは120秒と比較例1と
変わらなかった。結果を表1に示す。
【0027】比較例1 同時に比較例として安定剤を添加しないで実施例1と同
様の実験を行った。結果を表1に示す。
様の実験を行った。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】表1から明らかなように、ポリオール、
ポリイソシアネート、触媒および発泡剤を用いてウレタ
ンフォームを製造する場合において、本発明の方法にし
たがい原料もしくは原料の混合物に少なくともジケトン
類またはキノン類から選ばれた1種以上の化合物を添加
することにより、発泡剤であるHCFC−141bの分
解を抑制することができた。
ポリイソシアネート、触媒および発泡剤を用いてウレタ
ンフォームを製造する場合において、本発明の方法にし
たがい原料もしくは原料の混合物に少なくともジケトン
類またはキノン類から選ばれた1種以上の化合物を添加
することにより、発泡剤であるHCFC−141bの分
解を抑制することができた。
【0030】したがって、本発明の方法により製造され
たウレタンフォームは、長期間にわたって形状の変化が
なく、また断熱性においても初期の良好な特性を保持し
うるという、顕著な効果を示す。
たウレタンフォームは、長期間にわたって形状の変化が
なく、また断熱性においても初期の良好な特性を保持し
うるという、顕著な効果を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも主たる原料がポリオール類と
ポリイソシアネート類であり、他の原料の一部である発
泡剤として1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンを配
合してウレタンフォームを製造する際に、原料もしくは
原料の混合物に少なくともジケトン類またはキノン類か
ら選ばれた1種以上の化合物を添加することを特徴とす
る1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4014306A JPH05209077A (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4014306A JPH05209077A (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05209077A true JPH05209077A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=11857420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4014306A Pending JPH05209077A (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 1,1−ジクロロ−1 −フルオロエタンの安定化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05209077A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994011329A1 (en) * | 1992-11-10 | 1994-05-26 | Daikin Industries, Ltd. | Hydrofluorohalocarbon decomposition inhibitor and method |
JP5590024B2 (ja) * | 2009-02-26 | 2014-09-17 | ダイキン工業株式会社 | 温暖化係数の低いハイドロフルオロプロペンを含む冷媒組成物 |
JP2022513670A (ja) * | 2018-12-21 | 2022-02-09 | ハンツマン・インターナショナル・エルエルシー | 放出アルデヒドが低減化されたフォームの製造に適した反応混合物 |
-
1992
- 1992-01-29 JP JP4014306A patent/JPH05209077A/ja active Pending
Cited By (5)
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