JPH05208961A - イミダゾール誘導体 - Google Patents

イミダゾール誘導体

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JPH05208961A
JPH05208961A JP4016215A JP1621592A JPH05208961A JP H05208961 A JPH05208961 A JP H05208961A JP 4016215 A JP4016215 A JP 4016215A JP 1621592 A JP1621592 A JP 1621592A JP H05208961 A JPH05208961 A JP H05208961A
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博憲 生田
Makoto Matsui
誠 松井
Yoshio Fukuda
吉男 福田
Motoharu Ogushi
基治 小串
Yoji Yamagishi
洋二 山岸
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 プロスタグランジンI2 受容体アゴニスト作
用を有する化合物を提供する。 【構成】 一般式(I)で表されるイミダゾール誘導体
またはその薬理学的に許容できる塩、ならびに該誘導体
を有効成分とする治療剤。 (式中、 R1,R2は水素原子、水酸基、低級アルキル基、
ハロゲン原子、低級アルコキシ基等の基、R3は水素原
子、低級アルキル基、ハロゲン原子、フェニル基、ピリ
ジル基等の基、 Xは−CH2−、−O−等の基、 Yは−CH2
−、−O−等の基、 Zはカルボキシル基または保護され
ていてもよいカルボキシル基、 nは2〜9の整数を意味
する。) 【効果】 一般式(I)で表されるイミダゾール誘導体
はPGI受容体アゴニストとして、血小板凝集阻害作
用、血管拡張作用、胃酸分泌抑制作用等の疾患を治療・
予防する効力を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイミダゾール誘導体に関
する。さらに詳しくは、医薬として有用なイミダゾール
誘導体に関する。
【0002】
【発明の背景および先行技術】欧米化する食生活、複雑
化する社会構造を背景に、血栓症などの循環器系成人病
患者の数は増加の一途をたどっている。それに伴い、毎
年かなりの数の新薬が開発され、世に送り出されている
が、薬剤に反応しない患者や合併症を持つ患者など様々
なタイプの患者に対応するためには未だ十分とは言え
ず、異なったタイプの薬剤が尚渇望されている。
【0003】このような状況に鑑み、本発明者等は循環
改善作用について研究を開始し、プロスタグランジンI
2 (以下PGI2 と略す)受容体アゴニスト作用に着目
するに至った。PGI2 は現在では広く知られている
が、簡単に説明すれば、オータコイドの1つであり、血
小板や血管壁にその受容体が存在し、血管拡張や血小板
凝集阻害に関与するものである。本発明者等はこのPG
2 受容体アゴニスト作用を持つ化合物の探索研究に着
手し、その結果以下に示すイミダゾール誘導体が所期の
目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
【0004】医薬として有用なイミダゾール誘導体とし
ては、特開昭60−45563号、特開昭59−512
69号、西独特許第3504677号、西独特許第35
04678号、西独特許第3504679号、西独特許
第3504680号などを挙げることができるが、いず
れも本発明化合物とは構造が異なる。
【0005】
【発明の構成】本発明化合物は次の一般式(I)で表さ
れるイミダゾール誘導体およびその薬理学的に許容でき
る塩である。
【0006】
【化7】
【0007】{式中、 R1,R2は同一または相異なる水素
原子、水酸基、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、アシル基、アミノ基、アシルア
ミノ基またはアルキルスルホニルアミノ基を意味する。
R3は水素原子、水酸基、低級アルキル基、ハロゲン原
子、低級アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アシル
基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、
【0008】
【化8】
【0009】(式中R4は水素原子、水酸基、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ニトロ基、ア
シル基、アミノ基、アシルアミノ基またはアルキルスル
ホニルアミノ基を意味する。)で示される基、または
【0010】
【化9】
【0011】(式中R5は水素原子、水酸基、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ニトロ基、ア
シル基、アミノ基、アシルアミノ基またはアルキルスル
ホニルアミノ基を意味する。)で示される基を意味す
る。Xは式−CH2−で示される基、式−O−で示される
基、または
【0012】
【化10】
【0013】(式中 mは0または1〜2の整数を意味す
る。)で示される基を意味する。Yは式−CH2−で示され
る基、式−O−で示される基または式−S−で示される基
を意味する。Zはカルボキシル基または保護されていて
もよいカルボキシル基を意味する。nは2〜9の整数を
意味する。
【0014】
【化11】
【0015】で示される基、若しくは式−O−で示され
る基であって、かつ Yが式−CH2−で示される基である
場合は、R3
【0016】
【化12】
【0017】(式中R4は前記の意味を有する。)で示さ
れる基は除くものとする。}上記一般式(I)の定義に
おいて、 R1,R2,R3,R4およびR5にみられる低級アルキル
基とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝状のアルキル
基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、 sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基(アミル基)、イソペンチル
基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブ
チル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、
1,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、
3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、
1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル
基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチ
ル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル
基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロ
ピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチ
ル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプ
ロピル基などを意味する。これらのうち好ましい基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基などを挙げることができる。
【0018】R1,R2,R3,R4およびR5にみられる低級アル
コキシ基とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝状のア
ルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブ
トキシ基、 sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、1−
メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、1,2−ジ
メチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基などを意味す
る。これらのうち好ましい基としては、メトキシ基、エ
トキシ基などを挙げることができる。
【0019】R1,R2,R3,R4およびR5にみられるアシル基
とは、脂肪族、芳香族あるいは複素環から誘導されたア
シル基のいずれでもよいが、これらのうち好ましいアシ
ル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなどの低
級アルカノイル基、ベンゾイル、トルオイル、ナフトイ
ルなどのアロイル基、フロイル、ニコチノイル、イソニ
コチノイルなどのヘテロアロイル基などを挙げることが
できる。
【0020】R1,R2,R3,R4およびR5の定義にみられるア
シルアミノ基とは、上記アシル基がアミノ基にモノ−ま
たはジ−置換しているものを指すが、好ましくはモノ置
換のものである。R1,R2,R3,R4およびR5の定義にみられ
るアルキルスルホニルアミノ基とは、上記低級アルキル
基から誘導される基を意味する。
【0021】Zの定義にみられる保護されていてもよい
カルボキシル基において、カルボキシル基の保護基と
は、メチル、エチル、t−ブチルなどの低級アルキル
基;p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、3,
4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチル、トリチ
ル、フェネチルなどの置換基を有していても良いフェニ
ル基で置換された低級アルキル基;2,2,2−トリク
ロロエチル、2−ヨードエチルなどのハロゲン化低級ア
ルキル基;ピバロイルオキシメチル、アセトキシメチ
ル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチ
ル、バレリルオキシメチル、1−アセトキシエチル、2
−アセトキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、2
−ピバロイルオキシエチルなどの低級アルカノイルオキ
シ低級アルキル基;パルミトイルオキシエチル、ヘプタ
デカノイルオキシメチル、1−パルミトイルオキシエチ
ルなどの高級アルカノイルオキシ低級アルキル基;メト
キシカルボニルオキシメチル、1−ブトキシカルボニル
オキシエチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキ
シ)エチル等の低級アルコキシカルボニルオキシ低級ア
ルキル基;カルボキシメチル、2−カルボキシエチル等
のカルボキシ低級アルキル基;3−フタリジル等の複素
環基;4−グリシルオキシベンゾイルオキシメチル、4
−〔N−(t−ブトキシカルボニル)グリシルオキシ〕
ベンゾイルオキシメチル等の置換基を有していても良い
ベンゾイルオキシ低級アルキル基;(5−メチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル等の
(置換ジオキソレン)低級アルキル基;1−シクロヘキ
シルアセチルオキシエチル等のシクロアルキル置換低級
アルカノイルオキシ低級アルキル基、1−シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシエチル等のシクロアルキルオ
キシカルボニルオキシ低級アルキル基などが挙げられ
る。更に、種々の酸アミドとなっていてもよい。要する
に、生体内で何らかの手段で分解されて、カルボン酸と
なり得る保護基であればいかなる基でもよい。
【0022】R1,R2,R3,R4およびR5の定義にみられるハ
ロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などを意
味する。また、薬理学的に許容できる塩とは、例えば、
塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩、
例えば酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩
等の有機酸塩、または例えばアルギニン、アスパラギン
酸、グルタミン酸等のアミノ酸との塩などを挙げること
ができる。更に化合物によっては、Na,K,Ca,M
g等の金属塩をとることがあり、本発明の薬理学的に許
容できる塩に包含される。
【0023】以下に本発明化合物の代表的な製造方法を
示す。製造方法1 一般式(I)において、 Xが式−CH2−で示される基の
とき、以下の方法で製造することができる。
【0024】
【化13】
【0025】(式中、 R2,R3,n,Y,Zは前記の意味を有す
る。Xa は式−CH2−で示される基を示す。)すなわち、
塩基存在下、一般式(II)で表されるアミンと一般式(II
I) で表されるカルボン酸またはその活性誘導体を反応
させて、一般式(IV)で表されるアミドを生成させる工程
である。塩基としてはあらゆるものが用いられるが、ト
リエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、炭酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基が好ましい。反
応溶媒としては反応を阻害しないすべての溶媒が使用で
きるが、好ましい例として、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム
などを挙げることができる。
【0026】また、カルボン酸の活性誘導体としては、
酸クロライド、酸無水物、混合酸無水物などを挙げるこ
とができる。さらに、場合によっては縮合剤を用いても
よく、その好例としてジシクロヘキシルカルボジイミド
などを挙げることができる。反応温度は約−20℃〜50℃
が好ましい。
【0027】
【化14】
【0028】(一連の式中、R1,R2,R3,Xa,Y,Z,nは前記
の意味を有する。)すなわち、三塩化リンなどの活性化
剤存在下、一般式(V)で表されるアニリン誘導体と第
1工程で得た化合物(IV)を反応させて、イミダゾール環
を形成する反応である。反応温度は約50〜 200℃であ
る。
【0029】製造方法2 一般式(I)において、 Xが式−CH2−で示される基
で、かつ Yが式−O−で示される基のとき、以下の方法
で得ることができる。
【0030】
【化15】
【0031】(一連の式中、R1,R2,R3,Xa,nは前記の意
味を有する。 R6はカルボキシル基とエステル結合しう
るあらゆる基を意味する。)すなわち、一般式(VII) で
表されるエステルを還元して、相当するアルコール(VII
I)を得る反応である。還元剤は通常用いられるものであ
れば使用できるが、好ましくは水素化アルミニウム、水
素化ホウ素ナトリウムなどを挙げることができる。反応
溶媒は反応に関与しないあらゆる溶媒を使用できるが、
好ましくはテトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオ
キサンなどのエーテル系溶媒を挙げることができる。反
応温度は約−20℃〜 100℃が好ましい。
【0032】
【化16】
【0033】(式中、R1,R2,R3,Xa,Z,nは前記の意味を
有する。)すなわち、第1工程で得られたアルコール(V
III)をアルキル化剤と塩基の存在下で酢酸化する反応で
ある。アルキル化剤としては、例えばモノクロル酢酸、
ブロモ酢酸エチルなどを挙げることができる。塩基とし
ては、例えばカリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウ
ムなどの無機強塩基が好ましい。反応溶媒としては反応
に関与しないあらゆる溶媒が使用できるが、テトラヒド
ロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、t−ブタノ
ールが好ましく用いられる。反応温度は約0℃〜 140℃
が好ましい。また必要に応じて、通常用いられる方法で
脱保護、官能基変換、塩形成反応等を行うこともでき
る。
【0034】製造方法3 一般式(I)において、 Xが式−CH2−で示される基以
外の基のとき、以下の方法で製造することができる。
【0035】
【化17】
【0036】(一連の式中、R1,R2,R3は前記の意味を有
する。)すなわち、一般式(X)で示されるアミンと一
般式(XI)で示されるイソシアネートを反応させて、一般
式(XII) で表される化合物を得る反応である。アミンを
塩酸塩として用いる場合、これを遊離させる目的で塩基
を使用する。塩基は反応に関与しないあらゆる塩基が用
いられるが、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩
基が主として用いられる。反応溶媒としては、反応を阻
害しないあらゆる溶媒が用いられるが、好ましくはテト
ラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドを挙げ
ることができる。反応温度は約−20℃〜 100℃が好まし
い。
【0037】
【化18】
【0038】(一連の式中、R1,R2,R3は前記の意味を有
する。)すなわち、第1工程で得られた化合物(XII) を
触媒存在下環化して、化合物(XIII)を得る反応である。
触媒としては、通常用いられる塩基性触媒または酸性触
媒のあらゆるものが使用可能であるが、例をあげればナ
トリウムエトキシドなどやパラトルエンスルホン酸など
を挙げることができる。反応溶媒は反応に関与しないあ
らゆる溶媒が使用できるが、好ましくはエタノール、t
−ブタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、トルエンなどを挙げることができる。第
2工程で得られた化合物は、第3−1工程または第3−
2工程によって目的化合物(XV)または(XVIII) とするこ
とができる。
【0039】
【化19】
【0040】(一連の式中、R1,R2,R3,Y,Z,nは前記の意
味を有する。 Lはハロゲン原子、パラトルエンスルホニ
ルオキシ基などの脱離基を意味する。)すなわち、第2
工程で得られた化合物(XIII)を直接アルキル化して、目
的化合物(XV)を得る反応である。反応溶媒としては、反
応に関与しないあらゆるものが使用できる。反応温度は
約20〜 150℃が好ましい。また必要に応じて、目的化合
物(XV)に脱保護、官能基変換、塩形成反応を加えること
ができる。
【0041】
【化20】
【0042】(一連の式中、R1,R2,R3は前記の意味を有
する。 Mは塩素原子、アルキルスルフィニル基またはア
ルキルスルホニル基を意味する。)すなわち、第2工程
で得られた化合物(XIII)を活性誘導体(XVI) とする反応
である。活性誘導体(XVI) としては、クロル体、アルキ
ルスルフィニル体、アルキルスルホニル体などが考えら
れる。クロル体はオキシ塩化リンと化合物(XIII)を反応
させることによって得られる。アルキルスルフィニル
体、アルキルスルホニル体は、化合物(XIII)に五硫化リ
ンなどを反応させチオンを得、さらに適当なアルキル化
剤と反応させてアルキルチオ基とし、最後に酸化して得
ることができる。アルキル化剤としては通常使用するあ
らゆるものが使用できる。反応溶媒としては反応に関与
しないあらゆる溶媒を使用できる。反応温度は約0〜 1
50℃が好ましい。
【0043】
【化21】
【0044】(式中、R1,R2,R3,Y,Z,Mは前記の意味を有
する。Xbは前記Xの定義から式−CH2−で示される基を除
いたものから選択される基を意味する。)すなわち、化
合物(XVII)と第3−2工程(i) で得られた化合物(XVI)
を反応させて、目的化合物(XVIII) を得る方法である。
反応溶媒は、テトラヒドロフランなど反応に関与しない
あらゆる溶媒を使用することができる。反応温度は約50
〜 200℃が好ましい。また、化合物(XVIII) は必要に応
じて通常用いられる方法で脱保護、官能基変換、塩形成
反応を加えることができる。
【0045】
【発明の効果】次に本発明化合物の効果を詳述するため
に薬理実験例を掲げる。実験例1 血小板凝集阻害作用の評価 検体は、50mMとなるようにジメチルスルホキシドに溶解
し、生理食塩液を用いて各種濃度に希釈した。血小板凝
集の測定は、Bornらの比濁法(Born, G.V.andM.J.Cros
s,(1968), J.Physiol. 168, 178)に準じ、アグリゴメー
ター(PAC−8S、二光バイオサイエンス)を用いて
以下の方法で行った。濁度測定の対照として生理食塩液
50μl と乏血小板血漿 200μl を入れた小試験管を用
い、血小板凝集測定として、生理食塩液(コントロー
ル)あるいは各種濃度に希釈した検体の溶液25μl およ
び多血小板血漿 200μl を凝集測定用小試験管に入れ、
3分間プレインキュベーションを行った。血小板凝集惹
起剤として、10〜50μM の濃度のADP溶液を25μl 添
加し、6分間インキュベートし、凝集反応を測定した。
インキュベーション時間に応じた、凝集強度に対応する
濁度の変化曲線より求められる面積値(A)を用いて、
凝集抑制率を算出した。また、比較実験例として、Octi
mibateを用いた実験も行った。
【0046】
【数1】
【0047】それぞれの検体について、検体の濃度−凝
集抑制率の関係より、50%凝集を阻害する濃度(IC50
値) を求めた。実験結果を表1に示す。
【0048】実験例2 血小板PGI2 受容体に対する作用 下記の方法で調製したヒト多血小板血漿に対し、クエン
酸・ブドウ糖溶液(ACD−A液、テルモ)を15%容加
え、室温下にて2000xgで10分間遠心操作を行い血小板沈
査を得た。この血小板沈査を、 0.1%のEDTAを含む
生理食塩液に浮遊させ、再度遠心操作を行った後、アッ
セイ緩衝液(Assay Buffer)(130mM NaCl,5.6mM KCl, 0.5
mM NaH2PO4, 2.5mM NaHCO3, 5mM MgCl2, 13mM スクロー
ス, 11mMグルコース, 10mM Hepes(pH7.4), 0.1%アルブ
ミン) に 3.0×108cells/ml の濃度に浮遊させ、洗浄血
小板浮遊液とした。
【0049】<ヒト多血小板血漿の調製>薬物を1週間
以上服用していない健常男子から前腕静脈より採血を行
い、3.8%クエン酸溶液を血液量に対し1/10容添加し
転倒混和した。この血液を、室温下で10分間100xg で遠
心を行い、上清を多血小板血漿として分取した。多血小
板血漿を分取した残りの血液をさらに、室温下で10分
間、2000xgで遠心を行い、上清を乏血小板血漿として分
取した。
【0050】PGI2 受容体バインディングアッセイ
は、放射性リガンドとして〔3H〕アイロプロスト(Amers
ham, England) を用い、生理食塩液で100nM に希釈し
た。各種濃度に希釈した検体溶液および〔3H〕アイロプ
ロスト溶液をポリプロピレン製試験管に100μlずつ入
れ、さらに洗浄血小板浮遊液を800μl添加し、室温下に
5分間インキュベーションを行った。Total Binding(T.
B.) 、Non Specific Binding(N.S.B.)を求めるために、
検体溶液のかわりにそれぞれ生理食塩液、非放射性アイ
ロプロスト(100μM)を 100μl 入れた。
【0051】インキュベーション終了後直ちに、血小板
に結合した〔3H〕アイロプロストを吸引濾過によりガラ
スフィルター(GF/C, Whatman, England) 上に分離
し、0.1%アルブミンを含有する氷冷したリン酸緩衝液
(10mM, pH7.4) により緩衝化された生理食塩水で3回ガ
ラスフィルターを洗浄し、液体シンチレーションカウン
ターを用いて、ガラスフィルターの放射活性(dpm) を求
めた。検体のそれぞれの濃度における、血小板に対する
3H〕アイロプロストの特異的結合の抑制率(%)は、
以下の計算式により求めた。
【0052】
【数2】
【0053】それぞれの検体に対し、濃度−特異的結合
抑制率曲線より、50%特異的結合を抑制する濃度(IC
50) を求めた。実験結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】上記実験例から、本発明化合物はPGI2
受容体アゴニストとして働くことがわかった。よって、
本発明化合物はPGI2 受容体アゴニストとして働くこ
とによる作用、すなわち、抗血小板作用、血管拡張作
用、細胞保護作用、胃酸分泌抑制作用または胃粘膜血流
増加作用が有効な疾患の予防・治療剤として有効であ
る。これらの作用が有効な疾患を例に挙げれば、慢性四
肢動脈閉塞症、レイノー症候群、バージャー病、血行再
建術後の血行維持、閉塞性動脈硬化症における四肢潰瘍
・壊死、体外循環、心筋梗塞における心筋壊死などを含
む虚血性心疾患、高血圧症、糖尿病性末梢神経障害、脳
血管痙縮、DIC、胃・十二指腸潰瘍等を挙げることが
できる。
【0056】本発明化合物をこれらの疾患の治療・予防
剤として投与する場合、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤、シロップ剤、吸入剤として投与する。投与量は症状
の程度、年令、疾患の種類などにより著しく異なるが、
通常成人1日当たり約0.01mg〜1000mg、好ましくは 0.1
mg〜500mg を1日1〜数回にわけて投与する。注射の場
合は、通常1μg/kg〜3000μg/kgであり、好ましく
は約3μg/kg〜1000μg/kgである。
【0057】製剤化の際は通常の製剤担体を用い、常法
により製造する。すなわち、経口用固形製剤を調製する
場合は、主薬に賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩
壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常
法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤な
どとする。賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスター
チ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二
酸化ケイ素などが、結合剤としては、例えばポリビニル
アルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、
メチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチ
ン、シュラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウ
ム、デキストリン、ペクチン等が、滑沢剤としては、例
えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレン
グリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色剤としては
医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯
臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ
油、龍脳、桂皮末等が用いられる。これらの錠剤、顆粒
剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーテ
ィングすることは勿論差し支えない。注射剤を調製する
場合には、主薬に必要によりpH調整剤、緩衝剤、安定化
剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内、
静脈内用注射剤とする。
【0058】
【実施例】次に本発明の実施例を掲げるが、本発明がこ
れらのみに限定されることがないことはいうまでもな
い。尚、以下の実施例の中で、Meはメチル基、Etはエチ
ル基を意味する。
【0059】実施例1 9−(1,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−2−
イル)ノナン酸
【0060】
【化22】
【0061】a) N−フェナシル−9−(メトキシカル
ボニル)ノナン酸アミド セバシン酸モノメチルエステル10.8gをベンゼン75mlに
溶解させ、氷冷下オキザリルクロライド10mlを滴下後室
温で2時間攪拌した。減圧濃縮後、乾燥テトラヒドロフ
ラン 200mlに溶解させ、2−アミノアセトフェノン塩酸
塩10gを加え、氷冷下トリエチルアミン30mlを滴下後2
時間攪拌し、氷水中に分散させた。酢酸エチルで抽出
し、1N−塩酸、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマ
ト後、酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、標題化合物
6.9gを得た。
【0062】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.31(8H,br.
s), 1.55〜1.75(4H,m), 2.30(4H,t,J=9Hz), 3.66(3H,
s),4.78(2H,d,J=5Hz), 6.54(1H,br.s), 7.51(2H,t,J=9H
z),7.63(1H,t,J=9Hz), 7.99(2H,d,J=9Hz) b) 9−(1,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−
2−イル)ノナン酸メチルエステル クロルベンゼン25ml中にアニリン 5.5ml、三塩化燐0.88
mlを加え、1時間還流後、a)で得られたアミド体 3.3g
を加え、3時間還流した。室温に冷却後、氷水、1N−
水酸化ナトリウム水溶液75mlを加え、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトで精製し、標題
化合物 2.2gを得た。
【0063】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.24(8H,m),
1.50〜1.75(4H,m), 2.26(2H,t,J=9Hz), 2.57(2H,t,J=9H
z),3.63(3H,s), 7.01〜7.06(2H,m), 7.08〜7.20(6H,
m), 7.35〜7.43(3H,m) c) 9−(1,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−
2−イル)ノナン酸
【0064】
【化23】
【0065】b)で得られたメチルエステル体1.15gをエ
タノール50mlに溶解させ、1N−水酸化ナトリウム水溶
液5mlを加え、50℃1時間攪拌した。減圧濃縮し、得ら
れた残渣を水20mlに溶解させ、2N−塩酸でpH4に調整
した。析出した結晶を濾取し、水洗後、酢酸エチル−ヘ
キサンで再結晶し、標題化合物 780mgを得た。
【0066】・融 点 ;113〜114 ℃ ・Mass M/Z;377(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O2 1H−NMR(CDCl3) δ;1.22〜1.41(8H,m), 1.57〜
1.72(4H,m), 2.35(2H,t,J=7Hz),2.62(2H,t,J=7Hz), 7.0
1〜7.07(2H,m), 7.13〜7.20(5H,m),7.23〜7.27(1H,m),
7.41〜7.46(3H,m)実施例2〜4 実施例1に記載した方法に準じて、実施例2〜4の化合
物を得た。実施例2 9−〔1−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−
1H−イミダゾール−2−イル〕ノナン酸
【0067】
【化24】
【0068】・融 点 ;90〜91℃ ・Mass M/Z;407(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.23〜1.40(8H,m), 1.55〜
1.72(4H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz),2.60(2H,t,J=7Hz), 3.8
5(3H,s), 6.90〜6.94(2H,m), 7.04〜7.10(4H,m),7.16
〜7.27(6H,m)実施例3 9−〔1−(4−メチルフェニル)−5−フェニル−1
H−イミダゾール−2−イル〕ノナン酸
【0069】
【化25】
【0070】・融 点;125〜126 ℃ ・Mass M/Z;391(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O2 1H−NMR(CDCl3) δ;1.22〜1.40(8H,m), 1.58〜
1.72(4H,m), 2.34(2H,t,J=7Hz), 2.41(3H,s),2.64(2H,
t,J=7Hz), 7.02〜7.08(4H,m), 7.16〜7.27(6H,m)実施例4 9−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メトキ
シフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ノナン
【0071】
【化26】
【0072】・融 点;114〜115 ℃ ・Mass M/Z;421(M+1) ・分子式 ;C26H32N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.22〜1.41(8H,m), 1.56〜
1.73(4H,m), 2.34(2H,t,J=7Hz), 2.40(3H,s),2.61(2H,
t,J=7Hz), 3.61(3H,s), 6.55〜6.58(1H,m), 6.63〜6.67
(1H,m),6.70〜6.74(1H,m), 7.03〜7.12(3H,m), 7.20〜
7.27(3H,m)実施例5 9−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ヒドロ
キシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ノナ
ン酸
【0073】
【化27】
【0074】実施例4で得られた化合物1.05gを乾燥ジ
クロルメタン50mlに溶解させ、氷冷下 1.0M−三臭化ホ
ウ素ジクロルメタン溶液 7.5mlを滴下し、氷冷下1時間
攪拌した。氷冷下1N−水酸化ナトリウム水溶液25mlを
加え30分、1N−塩酸5mlを加え10分間攪拌後、クロロ
ホルムで抽出、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトで精製し、標題
化合物 600mgを得た。
【0075】・融 点 ;アモルファス ・Mass M/Z;407(M+1) ・分子式 ;C2530 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.10〜1.30(8H,br.s),
1.40〜1.60(4H,m), 2.18(2H,t,J=7Hz),2.38(3H,s), 2.4
5(2H,t,J=7Hz), 6.40〜6.60(3H,m), 6.95〜7.35(6H,
m),9.38(1H,s), 12.0(1H,s)実施例6 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メトキ
シフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ヘキシ
ルオキシ酢酸
【0076】
【化28】
【0077】a) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−
5−(3−メトキシフェニル)−1H−イミダゾール−
2−イル〕ヘキサン酸エチルエステル 実施例1−a)及びb)に記載した方法に準じて、標題化合
物を得た。 ・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.23(3H,t,J=7Hz), 1.26〜
1.36(2H,m), 1.52〜1.62(2H,m),1.65〜1.75(2H,m), 2.2
3(2H,t,J=8Hz), 2.40(3H,s), 2.55(2H,t,J=8Hz),3.60
(3H,s), 4.10(2H,q,J=7Hz), 6.55〜6.71(3H,m), 7.03〜
7.37(6H,m) b) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メ
トキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ヘ
キサノール a)で得られたエステル体 1.9gを乾燥テトラヒドロフラ
ン50mlに溶解させ、氷冷下水素化リチウムアルミニウム
0.19gを加え、同温で1時間攪拌した。水 0.2ml、15%
水酸化ナトリウム水溶液 0.2ml、水 0.6mlを順次滴下
後、不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルクロマトで精製し、標題化合物1.61gを得た。
【0078】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.27〜1.40(4
H,m), 1.47〜1.58(2H,m), 1.62〜1.72(2H,m),1.84(1H,b
r.s), 2.40(3H,s), 2.60(2H,t,J=8Hz), 3.60(3H,s),3.6
1(2H,t,J=8Hz), 6.56〜6.73(3H,m), 7.04〜7.27(6H,m) c) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メ
トキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ヘ
キシルオキシ酢酸
【0079】
【化29】
【0080】b)で得られたアルコール体1.61gをt−ブ
タノール35mlに溶解させ、カリウムt−ブトキシド 2.5
gを加え、80℃に加熱攪拌下、モノクロロ酢酸0.84gを
t−ブタノール10mlに溶解させた溶液を滴下した。その
後5時間加熱還流し、氷水中に分散させた。塩酸酸性と
した後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、水、1N−塩酸、水で順次洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルクロマトで精製し、標題化合物 510mgを得た。
【0081】・融 点 ;アモルファス ・Mass M/Z;423(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O4 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.11〜1.26(4H,m), 1.34
〜1.46(2H,m), 1.46〜1.58(2H,m), 2.36(3H,s),2.44(2
H,t,J=7Hz), 3.37(2H,t,J=7Hz), 3.56(3H,s), 3.67(2H,
s),6.53〜6.57(1H,m), 6.63〜6.74(2H,m), 7.08〜7.20
(4H,m),7.25〜7.33(2H,m)実施例7 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ヒドロ
キシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕ヘキ
シルオキシ酢酸
【0082】
【化30】
【0083】a) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−
5−(3−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾール
−2−イル〕ヘキサン酸エチルエステル 実施例6−a)で得られた化合物 8.8gを乾燥ジクロルメ
タン 200mlに溶解させ、氷冷下 1.0M三臭化ホウ素ジク
ロルメタン溶液65mlを滴下し、氷冷下1時間攪拌した。
氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを滴下後、1
時間攪拌し、クロロホルムで抽出した。水洗後無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルクロマト精製し、標題化合物 6.6gを得た。
【0084】・ 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.15(3H,t,
J=7Hz), 1.15〜1.25(2H,m), 1.35〜1.47(2H,m),1.47〜
1.57(2H,m), 2.18(2H,t,J=8Hz), 2.36(3H,s), 2.44(2H,
t,J=8Hz),4.02(2H,q,J=7Hz), 6.42〜6.60(6H,m), 9.37
(1H,s) b) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ベ
ンジルオキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル〕ヘキサン酸エチルエステル a)で得られたフェノール体 5.8g、無水炭酸カリウム
4.1gを乾燥N,N−ジメチルホルムアミド50ml中に懸
濁させ、室温で臭化ベンジル 2.7mlを滴下後、室温で一
晩攪拌した。氷水中に分散し、酢酸エチルで抽出し、水
洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残
渣をシリカゲルクロマト精製し、標題化合物 4.9gを得
た。
【0085】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.23(3H,t,J=
7Hz), 1.27〜1.37(2H,m), 1.52〜1.63(2H,m),1.64〜1.7
5(2H,m), 2.24(2H,t,J=8Hz), 2.40(3H,s), 2.56(2H,t,J
=8Hz),4.10(2H,q,J=7Hz), 4.80(2H,s), 6.64〜6.80(3
H,m),7.02〜7.40(11H,m) c) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ベ
ンジルオキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル〕ヘキサノール b)で得られた化合物を実施例6−b)と同様の操作を行い
標題化合物を得た。
【0086】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.24〜1.40(4
H,m), 1.42〜1.57(2H,m), 1.58(2H,m), 1.80(1H,br.s),
2.41(3H,s), 2.58(2H,t,J=8Hz), 3.60(2H,t,J=8Hz), 4.
80(2H,s),6.64〜6.80(3H,m),7.02〜7.40(11H,m) d) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ベ
ンジルオキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル〕ヘキシルオキシ酢酸 c)で得られたアルコール体を実施例6−c)と同様の操作
を行い標題化合物を得た。
【0087】・ 1H−NMR(CDCl3) δ;1.18〜1.35(6
H,m), 1.45〜1.65(2H,m), 2.35(3H,s), 2.48〜2.58(2H,
m),3.55〜3.65(2H,m), 3.95(2H,s), 4.76(2H,s), 6.59
〜6.77(3H,m),6.95〜7.37(11H,m) (e) 6−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ヒ
ドロキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕
ヘキシルオキシ酢酸
【0088】
【化31】
【0089】d)で得られた化合物 470mgをエタノール50
mlに溶解させ、10%パラジウム/カーボン50mgを加え、
室温で一晩加水素分解した。触媒を濾去後、濾液を減圧
濃縮し、標題化合物 370mgを得た。
【0090】・融 点 ;アモルファス ・Mass M/Z;409(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O4 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.15〜1.34(4H,m), 1.38
〜1.50(2H,m), 1.50〜1.64(2H,m), 2.4(3H,s),2.48(2H,
t,J=7Hz), 3.30〜3.60(3H,m), 3.74(2H,s), 6.48(1H,d,
J=8Hz),6.57(1H,s), 6.64(1H,d,J=8Hz), 7.02(t,J=8H
z), 7.10(1H,s),7.18(2H,d,J=8Hz), 7.33(2H,d,J=8Hz)実施例8 8−(1,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−2−
イル)オキシオクタン酸
【0091】
【化32】
【0092】a) N−フェナシル−N’−フェニルウレ
2−アミノアセトフェノン塩酸塩5gをジメチルホルム
アミド 100ml中に懸濁し、フェニルイソシアネート 3.5
gを加え、次いでトリエチルアミン 4.1mlを滴下する。
一晩攪拌した後、水を加え、析出した結晶を濾取し、水
洗後、酢酸エチルで洗い、乾燥して、標題化合物 5.1g
を得た。
【0093】b) 1,5−ジフェニル−3H−2−イミ
ダゾロン a)で得られたN−フェナシル−N’−フェニルウレア
4.0gを、キシレン 100ml中触媒量のパラトルエンスル
ホン酸一水和物と共に水抜きしながら加熱還流した。冷
後、析出した結晶を濾取し、ベンゼンで洗い、乾燥し
て、標題化合物 3.3gを得た。
【0094】c) 8−(1,5−ジフェニル−1H−イ
ミダゾール−2−イル)オキシオクタン酸エチルエステ
b)で得られた1,5−ジフェニル−3H−2−イミダゾ
ロン470mg をジメチルホルムアミド15mlに溶解し、室温
で水素化ナトリウム90mgを加え、発泡が収まったら 140
℃のオイルバスで加熱し、10分後8−ブロモオクタン酸
エチルエステル550mgを加え、同温で30分反応させる。
冷後水を加え、酢酸エチルで抽出し、N−アルキル体と
分離するために7〜30%酢酸エチル−ヘキサンでシリカ
ゲルカラムクロマトに付し、標題化合物54mgを得る。
【0095】d) 8−(1,5−ジフェニル−1H−イ
ミダゾール−2−イル)オキシオクタン酸
【0096】
【化33】
【0097】c)で得られたエステル体54mgをエタノール
5ml、水2mlの混合溶媒中、水酸化ナトリウム50mgを加
え、3時間加熱還流する。反応液を冷却後、水を加え、
濃塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル−
ヘキサンで再結晶して、標題化合物43mgを得た。
【0098】・融 点 ;121〜122 ℃ ・Mass M/Z;379(M+1) ・分子式 ;C23H26N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.62(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.74(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.34(2
H,t,J=7.5Hz), 4.41(2H,t,J=6.8Hz),6.91(1H,s), 7.0〜
7.4(10H,m)実施例9〜26 実施例8に記載した方法に準じて、実施例9〜26の化
合物を得た。実施例9 8−〔1−(4−(メトキシフェニル)−5−フェニル
−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0099】
【化34】
【0100】・融 点 ;114〜115 ℃ ・Mass M/Z;409(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.74(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.34(2
H,t,J=7.3Hz), 3.83(3H,s),4.42(2H,br.t,J=6.2Hz), 6.
86〜6.92(3H,m), 7.03〜7.10(4H,m),7.16〜7.23(3H,m)実施例10 8−〔1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−
1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0101】
【化35】
【0102】・融 点 ;117〜118 ℃ ・Mass M/Z;397(M+1) ・分子式 ;C23H25FN2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.73(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.34(2
H,t,J=7.5Hz), 4.38(2H,t,J=6.8Hz),6.88(1H,s), 7.0〜
7.24(9H,m)実施例11 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−フェニル−1
H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0103】
【化36】
【0104】・融 点 ;122〜123 ℃ ・Mass M/Z;393(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.73(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.34(2
H,t,J=7.5Hz), 2.37(3H,s),4.36(2H,t,J=6.8Hz), 6.88
(1H,s), 7.0〜7.24(9H,m)実施例12 8−〔1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1
H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0105】
【化37】
【0106】・融 点 ;137〜138 ℃ ・Mass M/Z;413(M+1) ・分子式 ;C23H25ClN2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.74(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.34(2
H,t,J=7.3Hz), 4.38(2H,t,J=6.8Hz),6.87(1H,s), 7.02
〜7.06(2H,m), 7.10(2H,d,J=8.6Hz),7.15〜7.25
(3H,m), 7.33(2H,d,J=8.6H
z)実施例13 8−〔1−(4−ブチルオキシフェニル)−5−フェニ
ル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0107】
【化38】
【0108】・融 点 ;130〜131 ℃ ・Mass M/Z;451(M+1) ・分子式 ;C27H34N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;0.98(3H,t,J=7.5Hz), 1.34
(6H,br.s), 1.50(2H,sexlet,J=7.5Hz),1.63(2H,br.quin
tet,J=7Hz), 1.68〜1.82(4H,m), 2.34(2H,t,J=7.5Hz),
3.96(2H,t,J=6.6Hz), 4.36(2H,t,J=6.8Hz), 6.86(2H,d,
J=8.6Hz),6.87(1H,s), 7.03〜7.08(3H,m), 7.12〜7.22
(3H,m)実施例14 8−〔1−(4−ブチルフェニル)−5−フェニル−1
H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0109】
【化39】
【0110】・融 点 ;122〜123 ℃ ・Mass M/Z;435(M+1) ・分子式 ;C27H34N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;0.93(3H,t,J=7.5Hz), 1.30
〜1.40(8H,m), 1.55〜1.70(4H,m),1.74(2H,br.quintet,
J=7Hz), 2.34(2H,t,J=7.5Hz), 2.62(2H,t,J=7.8Hz),4.3
6(2H,t,J=6.9Hz), 6.88(1H,s), 7.02〜7.06(4H,m),7.13
〜7.20(5H,m)実施例15 8−〔1−フェニル−5−(3−メトキシフェニル)−
1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0111】
【化40】
【0112】・融 点 ;106〜107 ℃ ・Mass M/Z;409(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.30〜1.40(6H,m), 1.60〜
1.63(2H,m), 1.73〜1.76(2H,m),2.33(2H,t,J=7Hz), 3.6
0(3H,s), 4.46(2H,t,J=6Hz), 6.54(1H,s),6.64(1H,d,J=
8Hz), 6.73(1H,d,J=8Hz), 6.95(1H,s), 7.11(1H,t,J=8H
z),7.17(2H,d,J=7Hz), 7.30〜7.42(3H,m)実施例16 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メトキ
シフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシ
オクタン酸
【0113】
【化41】
【0114】・融 点 ;109〜120 ℃ ・Mass M/Z;423(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.30〜1.38(6H,m), 1.60〜
1.64(2H,m), 1.70〜1.75(2H,m),2.33(2H,t,J=8Hz), 2.3
7(3H,s), 3.61(3H,s), 4.40(2H,t,J=7Hz),6.57(1H,s),
6.64(1H,d,J=8Hz), 6.72(1H,d,J=8Hz), 6.91(1H,s),7.0
5〜7.12(3H,m), 7.17(2H,d,J=8Hz)実施例17 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ニトロ
フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0115】
【化42】
【0116】・融 点 ;110〜112 ℃ ・Mass M/Z;438(M+1) ・分子式 ;C24H27N3O5 1H−NMR(CDCl3) δ;1.35(6H,m), 1.63(2H,br.
s), 1.79(2H,br.s), 2.35(2H,t,J=7.2Hz),2.40(3H,s),
4.64(2H,br.s), 7.07〜7.50(7H,m), 7.
90(1H,s),8.08(1H,d,J=7.6H
z)実施例18 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−クロロ
フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0117】
【化43】
【0118】・融 点 ;170〜172 ℃ ・Mass M/Z;427(M+1) ・分子式 ;C24H27ClN2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,m), 1.62(2H,m),
1.80(2H,m), 2.35(2H,t,J=7.2Hz),2.41(3H,s), 4.80(2
H,t,J=6.4Hz), 6.89(1H,d,J=7.6Hz), 7.06(3H,m),7.13
(1H,s), 7.18(1H,t,J=8.0Hz), 7.27(3H,m)実施例19 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メチル
フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0119】
【化44】
【0120】・融 点 ;120〜122 ℃ ・Mass M/Z;265(Fragment) ・分子式 ;C25H30N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,m), 1.62(2H,m),
1.82(2H,m), 2.25(3H,s),2.35(2H,t,J=7.6Hz), 2.40(3
H,s), 4.90(2H,t,J=6.4Hz),6.77(1H,m), 6.93(1H,s),
7.05(2H,d,J=8.0Hz), 7.13(3H,m),7.25(2H,d,J=8.0Hz)実施例20 8−(1,5−ジフェニル−4−メチル−1H−イミダ
ゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0121】
【化45】
【0122】・融 点 ;151〜152 ℃ ・Mass M/Z;393(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.72(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.27(3
H,s), 2.34(2H,t,J=7.5Hz),4.37(2H,t,J=7.0Hz), 6.99
〜7.09(4H,m), 7.13〜7.31(6H,m)実施例21 8−〔1−(4−メチルフェニル)−4−メチル−5−
フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオク
タン酸
【0123】
【化46】
【0124】・融 点 ;118〜119 ℃ ・Mass M/Z;407(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.72(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.26(3
H,s), 2.32(3H,s),2.34(2H,t,J=7.5Hz), 4.36(2H,t,J=
6.8Hz), 6.94(2H,d,J=8.4Hz),7.0〜7.03(2H,m), 7.08(2
H,d,J=8.4Hz), 7.13〜7.24(3H,m)実施例22 8−〔1−(4−メトキシフェニル)−4−メチル−5
−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0125】
【化47】
【0126】・融 点 ;101〜102 ℃ ・Mass M/Z;423(M+1) ・分子式 ;C25H30N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.34(6H,br.s), 1.63(2H,b
r.quintet,J=7Hz),1.72(2H,br.quintet,J=7Hz), 2.27(3
H,s), 2.34(2H,t,J=7.3Hz),3.78(3H,s), 4.35(2H,t,J=
6.9Hz), 6.80(2H,d,J=8.6Hz),6.96〜7.04(4H,m), 7.13
〜7.24(3H,m)実施例23 8−〔1−(4−メチルフェニル)−4−エチル−5−
フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオク
タン酸
【0127】
【化48】
【0128】・融 点 ;115〜117 ℃ ・Mass M/Z;421(M+1) ・分子式 ;C26H32N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.26(3H,t,J=7.6Hz), 1.34
(6H,m), 1.63(2H,m), 1.72(2H,m),2.32(3H,s), 2.34(2
H,t,J=7.2Hz), 2.60(2H,q,J=7.6Hz),4.39(2H,t,J=6.8H
z), 6.94(2H,d,J=8.4Hz), 7.03(2H,m),7.07(2H,d,J=8.4
Hz), 7.17〜7.27(3H,m)実施例24 8−〔1−(4−メチルフェニル)−4−プロピル−5
−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0129】
【化49】
【0130】・融 点 ;134〜135 ℃ ・Mass M/Z;435(M+1) ・分子式 ;C27H34N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;0.92(3H,t,J=7.2Hz), 1.33
(6H,m), 1.63(2H,m), 1.69(4H,m),2.31(3H,s), 2.33(2
H,t,J=7.2Hz), 2.55(2H,t,J=8.0Hz),4.40(2H,t,J=6.8H
z), 6.94(2H,d,J=8.0Hz), 7.03(2H,m),7.07(2H,d,J=8.0
Hz), 7.17〜7.26(3H,m)実施例25 8−〔1−(4−メチルフェニル)−4−(2−ピリジ
ル)−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕
オキシオクタン酸
【0131】
【化50】
【0132】・融 点 ;54〜55℃ ・Mass M/Z;470(M+1) ・分子式 ;C29H31N3O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.40(6H,m), 1.68(2H,m),
1.85(2H,m), 2.32(3H,s),2.41(2H,t,J=6.4Hz), 4.54(2
H,t,J=7.6Hz), 6.96(2H,d,J=8.4Hz),7.08〜7.27(9H,m),
7.42(1H,m), 7.80(1H,m)実施例26 8−〔1−フェニル−5−(3−ヒドロキシフェニル)
−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオクタン酸
【0133】
【化51】
【0134】実施例15で得られた化合物を実施例5と
同様の操作で脱メチル化して標題化合物を得た。 ・融 点 ;163〜165 ℃(分解) ・Mass M/Z;395(M+1) ・分子式 ;C23H26N2O4 1H−NMR(CD3OD) δ;1.25〜1.38(6H,m), 1.50〜
1.58(2H,m), 1.66〜1.75(2H,m),2.24(2H,t,J=8Hz), 4.3
4(2H,t,J=6Hz), 6.54(1H,s), 6.60(1H,d,J=8Hz),6.68
(1H,d,J=8Hz), 6.90(1H,s), 7.15(1H,t,J=8Hz), 7.17(2
H,d,J=7Hz),7.30〜7.48(3H,m)実施例27 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ヒドロ
キシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキ
シオクタン酸
【0135】
【化52】
【0136】実施例16で得られた化合物を実施例5と
同様の操作で脱メチル化して標題化合物を得た。 ・融 点 ;157〜160 ℃(分解) ・Mass M/Z;409(M+1) ・分子式 ;C24H28N2O4 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.20〜1.30(6H,m), 1.45
(2H,quintet,J=7Hz), 1.63(2H,quintet,J=6Hz),2.18(2
H,t,J=7Hz), 2.34(3H,s), 4.03(2H,t,J=6Hz), 6.44(1H,
d,J=8Hz),6.47(d,J=2Hz), 6.58(1H,dd,J=8Hz,2Hz), 6.
92(1H,s),7.00(1H,t,J=8Hz), 7.12(2H,d,J=8Hz), 7.25
(2H,d,J=8Hz)実施例28 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−アミノ
フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオ
クタン酸
【0137】
【化53】
【0138】実施例17で得られた化合物 280mgの20ml
エタノール懸濁液にパラジウム/カーボン 280mgを加
え、水素を導入する。室温で20時間攪拌した後、セライ
ト濾過し、濾液を溶媒留去する。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製
し、標題化合物 120mgを得た(収率:46%)。
【0139】・融 点 ;75〜78℃ ・Mass M/Z;408(M+1) ・分子式 ;C24H29N3O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,m), 1.62(2H,m),
1.79(2H,m), 2.33(2H,t,J=7.6Hz),2.37(3H,s), 4.35(2
H,t,J=7.6Hz), 6.38〜6.60(4H,m), 6.84(1H,s),6.95(1
H,m), 7.05(2H,d,J=8.0Hz), 7.11(1H,m), 7.16(2H,d,J=
8.0Hz)実施例29 〔5−(1,4,5−トリフェニル−1H−イミダゾー
ル−2−イル)オキシペンチル〕オキシ酢酸
【0140】
【化54】
【0141】(5−ヒドロキシペンチル)オキシ酢酸
1.8gのN,N−ジメチルホルムアミド 100ml溶液にカ
リウムt−ブトキシド3gを加え、 100℃に加熱して10
分後2−クロロ−1,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル 3.3gを加え、さらに2時間同温で加熱する。冷後水
を加え、濃塩酸で酸性にして、酢酸エチルで抽出する。
濃縮残渣をヨウ化メチル−炭酸水素ナトリウム−N,N
−ジメチルホルムアミドでメチルエステルにして、酢酸
エチル−ヘキサン−シリカゲルクロマトで精製し、メチ
ルエステル 3.2gを得た。これを実施例8−d)と同様の
操作で加水分解し、標題化合物 2.4gを得た。
【0142】・融 点 ;125〜126 ℃ ・Mass M/Z;457(M+1) ・分子式 ;C28H28N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.47(2H,quintet,J=7Hz),
1.65(2H,quintet,J=7Hz),1.80(2H,quintet,J=7Hz), 3.5
4(2H,t,J=6.4Hz), 4.04(2H,s),4.53(2H,t,J=6.6Hz), 7.
06〜7.11(4H,m), 7.14〜7.32(9H,m),7.49(2H,d,J=7.5H
z)実施例30 〔5−〔1−(4−メチルフェニル)−4,5−ジフェ
ニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシペンチ
ル〕オキシ酢酸
【0143】
【化55】
【0144】実施例29に記載された方法に準じて、標
題化合物を得た。 ・融 点 ;133〜134 ℃ ・Mass M/Z;471(M+1) ・分子式 ;C29H30N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.46(2H,quintet,J=7Hz),
1.66(2H,quintet,J=7Hz),1.79(2H,quintet,J=7Hz), 2.3
2(3H,s), 3.54(2H,t,J=6.5Hz),4.04(2H,s), 4.48(2H,t,
J=6.7Hz), 6.96(2H,d,J=8.2Hz),7.06〜7.10(4H,m), 7.1
2〜7.24(6H,m), 7.45〜7.49(2H,m)実施例31 8−〔1−(4−クロロフェニル)−4−クロロ−5−
フェニル−1H−イミダゾール−2−イル〕オキシオク
タン酸
【0145】
【化56】
【0146】1−(4−クロロフェニル)−5−フェニ
ル−1H−2−イミダゾロン 1.5gの50mlジオキサン溶
液にN−クロロスクシンイミド 777mgを加え20分還流す
る。反応液に水を加え、析出した結晶を濾取し、4−ク
ロロ−1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−3
H−2−イミダゾロン1.59gを得た(収率:94%)。実
施例8−c),d) と同様な操作で標題化合物を得た。
【0147】・融 点 ;86〜88℃ ・Mass M/Z;447(M+1) ・分子式 ;C23H24Cl2N2O3 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,m), 1.61(2H,m),
1.73(2H,m), 2.35(2H,t,J=7.6Hz),4.38(2H,t,J=6.8Hz),
7.04(2H,m), 7.14(2H,m), 7.22〜7.32(5H,m)実施例32 8−〔1−(4−クロロフェニル)−4−クロロ−5−
(3−メトキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−
イル〕オキシオクタン酸
【0148】
【化57】
【0149】実施例31の1−(4−クロロフェニル)
−5−フェニル−1H−2−イミダゾロンの代わりに1
−(4−クロロフェニル)−5−(3−メトキシフェニ
ル)−3H−2−イミダゾロンを用いて、以降実施例3
1と同様の操作で標題化合物を得た。
【0150】・融 点 ;黄色油状物 ・Mass M/Z;477(M+1) ・分子式 ;C24H26Cl2N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,m), 1.61(2H,m),
1.73(2H,m), 2.34(2H,t,J=7.6Hz),3.68(3H,s), 4.40(2
H,t,J=6.8Hz), 6.69(2H,m),6.77(1H,dd,J=8.0Hz,2.8H
z), 7.05(2H,m), 7.16(1H,t,J=8.0Hz),7.31(2H,m)実施例33 8−〔1−(4−(クロロフェニル)−4−クロロ−5
−(3−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾール−
2−イル〕オキシオクタン酸
【0151】
【化58】
【0152】実施例32で得られた化合物を実施例5と
同様の操作で脱メチル化して標題化合物を得た。 ・融 点 ;75〜77℃ ・Mass M/Z;463(M+1) ・分子式 ;C23H24Cl2N2O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.31(6H,m), 1.60(2H,m),
1.70(2H,m), 2.33(2H,t,J=7.6Hz),4.36(2H,t,J=6.8Hz),
6.63〜6.73(3H,m), 7.05(2H,m),7.11(1H,t,J=8.0Hz),
7.29(2H,m)実施例34 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−アセト
アミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オ
キシオクタン酸
【0153】
【化59】
【0154】8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−
(3−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル〕オキシオクタン酸エチルエステル 1.8gの20mlジク
ロルメタン、20mlテトラヒドロフラン溶液にトリエチル
アミン 628mgを加える。0℃にてアセチルクロライド 3
57mgを加え、室温で30時間攪拌する。反応液に水を加
え、酢酸エチルで2回抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−
酢酸エチル)で精製し、標題化合物のエチルエステル 8
20mgを得た(収率:42%)。これを実施例8−d)と同様
の方法により加水分解し、標題化合物を得た。
【0155】・融 点 ;105〜107 ℃ ・Mass M/Z;450(M+1) ・分子式 ;C26H31N3O4 1H−NMR(CDCl3) δ;1.33(6H,m), 1.63(2H,m),
1.72(2H,m), 2.14(3H,s),2.33(2H,t,J=7.6Hz), 2.37(3
H,s), 4.37(2H,t,J=6.8Hz),6.65(1H,d,J=8.0Hz), 6.87
(1H,s), 7.03(2H,d,J=8.0Hz),7.10(1H,t,J=8.0Hz), 7.1
6(2H,d,J=8.0Hz), 7.20(1H,s),7.36(1H,br.s), 7.48(1
H,d,J=8.0Hz)実施例35 8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−メタン
スルホンアミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−
イル〕オキシオクタン酸
【0156】
【化60】
【0157】8−〔1−(4−メチルフェニル)−5−
(3−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル〕オキシオクタン酸エチルエステル 1.2gの20mlジク
ロルメタン溶液にトリエチルアミン 419mgを加え、次い
で0℃にてメタンスルホニルクロライド 348mgを加え
る。室温で3日間攪拌した後、クロロホルム20mlを加え
1時間還流する。反応液に水を加え、クロロホルムで2
回抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒留去する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製
し、標題化合物のエチルエステル 321mgを得た(収率:
23%)。これを実施例8−d)と同様の方法により加水分
解し、標題化合物を得た。
【0158】・融 点 ;175〜176 ℃ ・Mass M/Z;486(M+1) ・分子式 ;C25H31N3O5S ・ 1H−NMR(CDCl3+CD3OD) δ;1.32(6H,
m), 1.59(2H,m), 1.72(2H,
m), 2.28(2H,t,J=7.6Hz),2.
37(3H,s), 2.74(3H,s), 4.3
4(2H,t,J=6.8Hz), 6.85(2H,
m),6.91(1H,d,J=6.8Hz), 7.
05(3H,m), 7.18(3H,m)実施例36 〔5−〔1−(4−メチルフェニル)−5−(3−ヒド
ロキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕オ
キシペンチル〕オキシ酢酸
【0159】
【化61】
【0160】a) 1−(4−メチルフェニル)−5−
(3−ベンジルオキシ)フェニル−3H−イミダゾロン 実施例8−a)の2−アミノアセトフェノン塩酸塩の代わ
りに2−アミノ−3'−ベンジルオキシアセトフェノン塩
酸塩を、フェニルイソシアネートの代わりに4−メチル
フェニルイソシアネートを用いて、同様の操作で標題化
合物を得た。
【0161】b) 〔5−〔1−(4−メチルフェニル)
−5−(3−ベンジルオキシフェニル)−1H−イミダ
ゾール−2−イル〕オキシペンチル〕オキシ酢酸 実施例8−c)の1,5−ジフェニル−3H−2−イミダ
ゾロンの代わりに1−(4−メチルフェニル)−5−
(3−ベンジルオキシ)フェニル−3H−イミダゾロン
を、8−ブロモオクタン酸エチルエステルの代わりに
(5−ブロモペンチル)オキシ酢酸メチルエステルを用
い、以降実施例8と同様の操作で標題化合物を得た。
【0162】c) 〔5−〔1−(4−メチルフェニル)
−5−(3−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾー
ル−2−イル〕オキシペンチル〕オキシ酢酸
【0163】
【化62】
【0164】b)で得られた〔5−〔1−(4−メチルフ
ェニル)−5−(3−ベンジルオキシフェニル)−1H
−イミダゾール−2−イル〕オキシペンチル〕オキシ酢
酸を、触媒量の10%パラジウム/カーボン存在下、エタ
ノール中室温1気圧の水素で加水分解して標題化合物を
得た。
【0165】・融 点 ;143〜145 ℃(分解) ・Mass M/Z;411(M+1) ・分子式 ;C23H26N2O5 1H−NMR(CDCl3) δ;1.48(2H,quintet,J=7Hz),
1.59(2H,quintet,J=7Hz),1.84(2H,quintet,J=7Hz), 2.3
9(3H,s), 3.50(2H,t,J=6.0Hz),4.05(2H,s), 4.78(2H,t,
J=6.4Hz), 6.41(1H,d,J=7.7Hz),6.86(1H,dd,J=2.2Hz,8.
2Hz), 6.90〜7.09(4H,m),7.10(1H,s),7.22(2H,d,J=8.4
Hz)実施例37 〔5−〔1−(4−メトキシフェニル)−5−(3−ヒ
ドロキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル〕
オキシペンチル〕オキシ酢酸
【0166】
【化63】
【0167】実施例36−a)の4−メチルフェニルイソ
シアネートの代わりに4−メトキシフェニルイソシアネ
ートを用いて、以降実施例36と同様の操作で標題化合
物を得た。
【0168】・融 点 ;アモルファス ・Mass M/Z;427(M+1) ・分子式 ;C23H26N2O6 1H−NMR(DMSO-d6) δ;1.32(2H,br.quintet,J=7
Hz), 1.49(2H,br.quintet,J=7Hz),1.65(2H,br.quintet,
J=7Hz), 3.40(2H,t,J=6.4Hz), 3.78(3H,s),3.95(2H,s),
4.27(2H,t,J=6.5Hz), 6.4〜6.5(2H,m),6.
55(1H,dd,J=2.4Hz,8.1Hz),
6.79(1H,s), 6.98(2H,d,J=
8.8Hz),6.99(1H,t,J=8.1H
z), 7.12(2H,d,J=8.8Hz)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 233/64 104 233/70 401/04 233 8829−4C (72)発明者 小串 基治 茨城県つくば市天久保2−23−5 メゾン 学園208 (72)発明者 山岸 洋二 茨城県新治郡千代田町上稲吉2010−46

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 {式中、 R1,R2は同一または相異なる水素原子、水酸
    基、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
    基、ニトロ基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基ま
    たはアルキルスルホニルアミノ基を意味する。R3は水素
    原子、水酸基、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級ア
    ルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、アシルア
    ミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、 【化2】 (式中R4は水素原子、水酸基、低級アルキル基、ハロゲ
    ン原子、低級アルコキシ基、ニトロ基、アシル基、アミ
    ノ基、アシルアミノ基またはアルキルスルホニルアミノ
    基を意味する。)で示される基、または 【化3】 (式中R5は水素原子、水酸基、低級アルキル基、ハロゲ
    ン原子、低級アルコキシ基、ニトロ基、アシル基、アミ
    ノ基、アシルアミノ基またはアルキルスルホニルアミノ
    基を意味する。)で示される基を意味する。Xは式−CH2
    −で示される基、式−O−で示される基、または 【化4】 (式中 mは0または1〜2の整数を意味する。)で示さ
    れる基を意味する。Yは式−CH2−で示される基、式−O
    −で示される基または式−S−で示される基を意味す
    る。Zはカルボキシル基または保護されていてもよいカ
    ルボキシル基を意味する。nは2〜9の整数を意味す
    る。 【化5】 で示される基、若しくは式−O−で示される基であっ
    て、かつYが式−CH2−で示される基である場合は、R3は 【化6】 (式中R4は前記の意味を有する。)で示される基は除く
    ものとする。}で表されるイミダゾール誘導体またはそ
    の薬理学的に許容できる塩。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイミダゾール誘導体また
    はその薬理学的に許容できる塩を有効成分とするプロス
    タグランジンI2 受容体作動薬としての作用が有効な疾
    患の予防・治療剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のイミダゾール誘導体また
    はその薬理学的に許容できる塩を有効成分とする抗血小
    板剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のイミダゾール誘導体また
    はその薬理学的に許容できる塩を有効成分とする血管拡
    張治療剤。
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