JPH0520837Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、簡易ガレージの縦樋の構造に関し、
詳しくは施工性を容易になしながら外観を高め、
かつ縦樋本体のずれを阻止し、支柱の下端部へ雨
水が流下するのを回避し、かかる個所の劣化を回
避しようとする技術に関する。

［背景技術］ 従来、簡易ガレージの縦樋の構造は屋根を支持
する柱に沿わせて縦樋を控え具のような樋保持具
を使つて保持するのであるが、樋保持具を柱に固
定し、これに縦樋を保持させる作業が面倒とな
り、かつ柱と縦樋とは一体感がなくて外観も低い
ものとなつていた。

［考案の目的］ 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、施工性を高め
ながら外観も向上させることができ、かつ縦樋本
体のずれを阻止し、支柱の下端部へ雨水が流下す
るのを回避し、かかる個所の劣化を回避すること
ができる簡易ガレージの縦樋の構造を提供するこ
とにある。

［考案の開示］ 本考案の簡易ガレージの縦樋の構造は、屋根８
を支持する柱７の一側外面に横方向に間隔を隔て
て掛止め受部１２の一対を縦方向に長く形成し、
断面略コ字状の縦樋本体１０の両端に掛止め部１
３を形成し、掛止め部１３が掛止め受部１２にシ
ール性をもつて弾性的に掛止めされて柱７と縦樋
本体１０とで縦樋を構成し、柱７の下端に排水口
部材２１を連結し、この排水口部材２１に縦樋本
体１０を敷設支持させるとともに排水口部材２１
に縦樋内を流下する雨水を縦樋から離れる側に流
出させる傾斜面２３が形成されて成ることを特徴
とするものであり、このように構成することによ
つて、上記目的を達成したものである。つまり、
断面略コ字状の縦樋本体１０の両端の掛止め部１
３が柱７の一側外面に形成された掛止め受部１２
にシール性をもつて弾性的に掛止めされて柱７と
縦樋本体１０とで縦樋を構成することによつて、
別途に縦樋の保持のための保持具を要することが
なく、掛止め部１３を掛止め受部１２に掛止めす
るだけでよく、その施工を容易に行え、しかも断
面コ字状の縦樋本体１０を柱７の一側外面に掛止
めして柱７とコ字状の縦樋本体１０とで縦樋を構
成する故、柱７と縦樋本体１０とを外観上一体化
でき、外観を高め、かつ、柱７の下端に排水口部
材２１を連結し、この排水口部材２１に縦樋本体
１０を敷設支持させるとともに排水口部材２１に
縦樋内を流下する雨水を縦樋から離れる側に流出
させる傾斜面２３が形成されることによつて、柱
７に連結した排水口部材２１にて縦樋本体１０を
支持して縦樋本体１０が下方へずれるのを阻止
し、縦樋本体１０の位置決めがおこなえ、しかも
傾斜面２３において排水を柱から離れる側へ流出
させることができて柱の劣化を回避するようにし
たものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

簡易ガレージＡはその入口に跳ね上げて開放す
ることができる扉６を設け、柱７……にて保持さ
れた屋根８にはアクリル樹脂板のような合成樹脂
製の薄板屋根材１が張られている。屋根８の外周
部には梁９が柱７に保持されて設けられ、これら
外周の梁９に縦横に接続した多数本の骨組み材
２，３……が接続支持されている。簡易ガレージ
Ａの巾方向に施工される上記骨組み材２は例えば
１本物で、緩やかなアーチ状に曲成されている。
そしてこれらの骨組み材２……間に他方の骨組み
材３……が突合わせ状態に接続されている。

屋根８の外周に配された梁９には第１０図に示
すように樋部９ａが形成され、薄板屋根材１上の
雨水を梁９の樋部９ａに集めることができるよう
にしてある。梁９の樋部９ａに集められた雨水は
集水器１９を介して柱７に沿つて形成した縦樋Ｂ
を経て排水することができるようにしてある。以
下縦樋Ｂの構成を説明する。

柱７は中空の押出成型品製であり、この中空の
柱７の内部に中空パイプ状の補強材１４を挿入
し、両者をボルト１５にて接続して一体化してあ
る。柱７及び補強材１４の下端部はグランドライ
ン表示部１６以下の部分が地中に埋設され、そし
て補強材１４の上端には連結金具１７がボルト１
８にて取付けられ、この連結金具１７に梁９が接
続支持されている。柱７の一側外面に横方向に間
隔を隔てて鈎状の掛止め受部１２の一対を縦方向
に長く形成してある。縦樋本体１０は断面略コ字
状に形成され、この縦樋本体１０の両端に鈎状の
掛止め部１３を形成してある。しかして、掛止め
部１３が掛止め受部１２にシール性をもつて弾性
的に掛止めされて柱７と縦樋本体１０とで縦樋Ｂ
を構成してある。

このように、断面略コ字状の縦樋本体１０の両
端の掛止め部１３が柱７の一側外面に形成された
掛止め受部１２にシール性をもつて弾性的に掛止
めされて柱７と縦樋本体１０とで縦樋Ｂを構成す
るのであり、別途に縦樋の保持のための保持具を
要することがなく、その施工は掛止め部１３を掛
止め受部１２に掛止めするだけでよく、施工を容
易に行えるのである。しかも断面コ字状の縦樋本
体１０を柱７の一側外面に掛止めして柱７とコ字
状の縦樋本体１０とで縦樋を構成することで、柱
７と縦樋本体１０とを外観上一体化でき、外観を
高めている。

梁９と縦樋本体１０は蛇腹状の集水器１９にて
接続されて、梁９からの雨水を縦樋本体１０内に
導入することができるようにしてある。２４は集
水器１９の取付孔である。又、縦樋本体１０の下
端には、第８図のようにコーキング剤２０を介し
て排水口部材２１をビス２２にて柱７に取付け、
そして、第８図に示すように、排水口部材２１に
縦樋本体１０を敷設支持させてある。そしてこの
排水口部材２１に傾斜面２３を形成して、縦樋Ｂ
からの排水を柱７から離れる側に流出させること
ができるようにしてある。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、断面略コ字状の縦樋本
体の両端の掛止め部が柱の一側外面に形成された
掛止め受部にシール性をもつて弾性的に掛止めさ
れて柱と縦樋本体とで縦樋を構成するから、別途
に縦樋の保持のための保持具を要することがな
く、掛止め部を掛止め受部に掛止めするだけでよ
く、その施工を容易に行え、しかも断面コ字状の
縦樋本体を柱の一側外面に掛止めして柱とコ字状
の縦樋本体とで縦樋を構成する故、柱と縦樋本体
とを外観上一体化でき、外観を高めることがで
き、かつ柱の下端に排水口部材を連結し、この排
水口部材に縦樋本体を敷設支持させるとともに排
水口部材に縦樋内を流下する雨水を縦樋から離れ
る側に流出させる傾斜面が形成されているから、
柱に連結した排水口部材にて縦樋本体を支持して
縦樋本体が下方へずれるのを阻止することがで
き、縦樋本体の位置決めがおこなえ、しかも傾斜
面において排水を柱から離れる側へ流出させるこ
とができて柱の劣化を回避できるという利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のガレージの扉を省
いた正面図、第２図は同上の扉の動きを示す全体
側面図、第３図は同上の平面図、第４図ａ，ｂは
同上の柱に補強材を取付けた正面図、側面図、第
５図ａ，ｂは同上の柱の正面図、柱に縦樋本体を
掛止めした断面図、第６図は第５図ｂのＹ部の拡
大断面図、第７図ａ，ｂは同上の柱に縦樋本体を
取付けた正面図、側面図、第８図は第７図ａのＺ
部の拡大断面図、第９図ａ，ｂは同上の縦樋本体
の断面図、正面図、第１０図は同上の梁の断面図
であり、７は柱、８は屋根、１０は縦樋本体、１
２は掛止め受部、１３は掛止め部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋根を支持する柱の一側外面に横方向に間隔を
   隔てて掛止め受部の一対を縦方向に長く形成し、
   断面略コ字状の縦樋本体の両端に掛止め部を形成
   し、掛止め部が掛止め受部にシール性をもつて弾
   性的に掛止めされて柱と縦樋本体とで縦樋を構成
   し、柱の下端に排水口部材を連結し、この排水口
   部材に縦樋本体を載設支持させるとともに排水口
   部材に縦樋内を流下する雨水を縦樋から離れる側
   に流出させる傾斜面が形成されて成る簡易ガレー
   ジの縦樋の構造。