JPH05208203A - 継目無クラッド金属管の製造方法 - Google Patents
継目無クラッド金属管の製造方法Info
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- JPH05208203A JPH05208203A JP4217492A JP4217492A JPH05208203A JP H05208203 A JPH05208203 A JP H05208203A JP 4217492 A JP4217492 A JP 4217492A JP 4217492 A JP4217492 A JP 4217492A JP H05208203 A JPH05208203 A JP H05208203A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 難加工性金属を内層に配した二重中空素管の
熱間圧延加工による継目無クラッド金属管の製造におけ
る内面カブレ疵の発生を防止する。 【構成】 難加工性金属を内層に配した二重中空素管を
マンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延して継目
無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延温
度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以
下で、１回目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー
圧延、またはピアサー圧延したのち、マンドレルミルに
より延伸圧延する。 【効果】 高Ｎｉ合金を内層とする継目無クラッド金属
管を、マンネスマン製管法により内面のカブレ疵なく製
造できる。
熱間圧延加工による継目無クラッド金属管の製造におけ
る内面カブレ疵の発生を防止する。 【構成】 難加工性金属を内層に配した二重中空素管を
マンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延して継目
無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延温
度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以
下で、１回目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー
圧延、またはピアサー圧延したのち、マンドレルミルに
より延伸圧延する。 【効果】 高Ｎｉ合金を内層とする継目無クラッド金属
管を、マンネスマン製管法により内面のカブレ疵なく製
造できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、マンネスマン製管法
により二重中空素管を熱間圧延して継目無クラッド金属
管を製造する方法に関する。
により二重中空素管を熱間圧延して継目無クラッド金属
管を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、石油、天然ガスの需要が増加し、
世界各国で油田、ガス田の開発が進められてきたが、そ
れに伴って採掘し易い鉱床の数が減少し、最近では採掘
の困難な深く、しかも産出物中に湿潤な硫化水素や二酸
化炭素の含まれる腐食性雰囲気の油井、ガス井の割合が
多くなってきている。硫化水素や炭酸ガスなどの腐食性
環境下では、耐食性、特に耐硫化物応力腐食割れ性に優
れた油井管やガス井管（以下油井管という）が要求され
る。このため、油井、ガス井の掘削および採油、採ガス
などの油井管やラインパイプとして使用する継目無鋼管
は、高耐食性に対する要求が従来にも増して厳しくなっ
てきている。このため、二相ステンレス鋼継目無管や高
Ｎｉ合金継目無管の需要が増加している。ステンレス鋼
や高Ｎｉ合金等の難加工性金属からなる継目無管は、素
材が高価であるだけでなく、その合金成分が高くなる
と、変形抵抗が大きくなり、また変形能が小さくなるた
め、マンネスマン穿孔圧延機等による傾斜ロール穿孔圧
延が困難となり、熱間押出し式製管法等によって製造し
なければならず、製造コストが高価となっている。
世界各国で油田、ガス田の開発が進められてきたが、そ
れに伴って採掘し易い鉱床の数が減少し、最近では採掘
の困難な深く、しかも産出物中に湿潤な硫化水素や二酸
化炭素の含まれる腐食性雰囲気の油井、ガス井の割合が
多くなってきている。硫化水素や炭酸ガスなどの腐食性
環境下では、耐食性、特に耐硫化物応力腐食割れ性に優
れた油井管やガス井管（以下油井管という）が要求され
る。このため、油井、ガス井の掘削および採油、採ガス
などの油井管やラインパイプとして使用する継目無鋼管
は、高耐食性に対する要求が従来にも増して厳しくなっ
てきている。このため、二相ステンレス鋼継目無管や高
Ｎｉ合金継目無管の需要が増加している。ステンレス鋼
や高Ｎｉ合金等の難加工性金属からなる継目無管は、素
材が高価であるだけでなく、その合金成分が高くなる
と、変形抵抗が大きくなり、また変形能が小さくなるた
め、マンネスマン穿孔圧延機等による傾斜ロール穿孔圧
延が困難となり、熱間押出し式製管法等によって製造し
なければならず、製造コストが高価となっている。
【０００３】一方、例えばボイラーチューブ等のよう
に、ステンレス鋼等の難加工性金属が継目無管の外表面
にあれば良い用途の場合には、外側に難加工性金属、内
側に加工性の良好な鋼材を配したクラッド管を使用すれ
ば、高価なステンレス鋼等の素材を節約することができ
る。また、油井管、ラインパイプあるいは化学工業プラ
ント用配管のように、ステンレス鋼や高Ｎｉ合金等の難
加工性金属が継目無管の内表面にあれば良い用途の場合
は、内層に難加工性金属、外層に加工性の良好な鋼材を
配した継目無クラッド金属管を使用すれば、高価なステ
ンレス鋼、高Ｎｉ合金等の素材を節約することができ、
耐食性能の経済的確保という点において有利である。
に、ステンレス鋼等の難加工性金属が継目無管の外表面
にあれば良い用途の場合には、外側に難加工性金属、内
側に加工性の良好な鋼材を配したクラッド管を使用すれ
ば、高価なステンレス鋼等の素材を節約することができ
る。また、油井管、ラインパイプあるいは化学工業プラ
ント用配管のように、ステンレス鋼や高Ｎｉ合金等の難
加工性金属が継目無管の内表面にあれば良い用途の場合
は、内層に難加工性金属、外層に加工性の良好な鋼材を
配した継目無クラッド金属管を使用すれば、高価なステ
ンレス鋼、高Ｎｉ合金等の素材を節約することができ、
耐食性能の経済的確保という点において有利である。
【０００４】このような油井管やラインパイプ用途向け
の継目無クラッド金属管としては、外層材と内層材が冶
金的に完全結合していることが要求される。このような
高品質の継目無クラッド金属管を工業的規模で製造する
方法としては、図４に示すとおり、外層形成用外管１と
内層形成用内管２からなる二重中空素管３を素材とし、
この二重中空素管３の外管１と内管２とをその両端にお
いてシール溶接４し、ついでこれを所定の温度に加熱
し、図５に示すとおり、マンネスマン穿孔圧延機５を通
し、続いて図６のようにプラグミル、アッセルミル、ピ
ルガーミル等の延伸圧延機６を用い、熱間延伸圧延（圧
着圧延）を行う方法が知られている。この方法によれ
ば、外層材と内層材が完全かつ強固に圧着した継目無ク
ラッド金属管を得ることが可能である。
の継目無クラッド金属管としては、外層材と内層材が冶
金的に完全結合していることが要求される。このような
高品質の継目無クラッド金属管を工業的規模で製造する
方法としては、図４に示すとおり、外層形成用外管１と
内層形成用内管２からなる二重中空素管３を素材とし、
この二重中空素管３の外管１と内管２とをその両端にお
いてシール溶接４し、ついでこれを所定の温度に加熱
し、図５に示すとおり、マンネスマン穿孔圧延機５を通
し、続いて図６のようにプラグミル、アッセルミル、ピ
ルガーミル等の延伸圧延機６を用い、熱間延伸圧延（圧
着圧延）を行う方法が知られている。この方法によれ
ば、外層材と内層材が完全かつ強固に圧着した継目無ク
ラッド金属管を得ることが可能である。
【０００５】この場合に使用する二重中空素管として
は、大別して爆発圧着法、圧入法、冷間抽伸法、特開昭
５９−１６３０８８号公報に開示の水圧拡管法、あるい
は特開昭６１−１７２６６７号公報に開示の遠心鋳造法
等が知られている。また、特開昭６１−１７２６６７号
公報には、外層形成用中空金属管内にこれと異種の内層
形成用の溶融金属を注入し、周方向に回転させて二層中
空素管を得、その後この二層中空素管を所定寸法に熱間
圧延加工し、継目無クラッド金属管を製造する方法が開
示されている。しかし、マンネスマン製管法による継目
無管の製造において、ステンレス鋼や高Ｎｉ合金は難加
工性で、変形抵抗が大きく、延伸圧延において加工発熱
が大きいことから、管内面にカブレ疵が発生し易い。特
にＭｏを含有するＳＵＳ３１６系や、Ｎｉ≧３０％の高
Ｎｉ合金については、特にその傾向が顕著である。
は、大別して爆発圧着法、圧入法、冷間抽伸法、特開昭
５９−１６３０８８号公報に開示の水圧拡管法、あるい
は特開昭６１−１７２６６７号公報に開示の遠心鋳造法
等が知られている。また、特開昭６１−１７２６６７号
公報には、外層形成用中空金属管内にこれと異種の内層
形成用の溶融金属を注入し、周方向に回転させて二層中
空素管を得、その後この二層中空素管を所定寸法に熱間
圧延加工し、継目無クラッド金属管を製造する方法が開
示されている。しかし、マンネスマン製管法による継目
無管の製造において、ステンレス鋼や高Ｎｉ合金は難加
工性で、変形抵抗が大きく、延伸圧延において加工発熱
が大きいことから、管内面にカブレ疵が発生し易い。特
にＭｏを含有するＳＵＳ３１６系や、Ｎｉ≧３０％の高
Ｎｉ合金については、特にその傾向が顕著である。
【０００６】また、マンネスマン製管法での継目無クラ
ッド金属管の製造においては、エロンゲータでの圧着圧
延が必要条件であることから、傾斜ロール式エロンゲー
タでの圧延条件としては、ロール傾斜角度を増してクラ
ッド素管半回転当りのロールとプラグ間での肉厚圧下量
を大きくし、延伸比を高くして肉厚加工度を大きくする
のが望ましいと考えられる。しかしながら、エロンゲー
タにおいて圧延ロールの高傾斜角度、高延伸比を達成す
るためには、難加工性で、かつ変形抵抗の大きい高Ｎｉ
合金を内管とする場合に発生する内面カブレ疵が問題と
なる。
ッド金属管の製造においては、エロンゲータでの圧着圧
延が必要条件であることから、傾斜ロール式エロンゲー
タでの圧延条件としては、ロール傾斜角度を増してクラ
ッド素管半回転当りのロールとプラグ間での肉厚圧下量
を大きくし、延伸比を高くして肉厚加工度を大きくする
のが望ましいと考えられる。しかしながら、エロンゲー
タにおいて圧延ロールの高傾斜角度、高延伸比を達成す
るためには、難加工性で、かつ変形抵抗の大きい高Ｎｉ
合金を内管とする場合に発生する内面カブレ疵が問題と
なる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭６１−１７
２６６７号公報に開示の技術は、二層中空素管を得る方
法としては優れているが、図７に示すとおり、Ｎｉ≧３
０％の高Ｎｉ合金を内層とする二重中空素管を、マンネ
スマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工するのは、
内面カブレ疵が発生して不可能である。
２６６７号公報に開示の技術は、二層中空素管を得る方
法としては優れているが、図７に示すとおり、Ｎｉ≧３
０％の高Ｎｉ合金を内層とする二重中空素管を、マンネ
スマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工するのは、
内面カブレ疵が発生して不可能である。
【０００８】この発明の目的は、難加工性金属を内層に
配した二重中空素管の熱間圧延加工による継目無クラッ
ド金属管の製造において、二重中空素管の延伸圧延にお
ける内面カブレ疵の発生を防止できる継目無クラッド金
属管の製造方法を提供することにある。
配した二重中空素管の熱間圧延加工による継目無クラッ
ド金属管の製造において、二重中空素管の延伸圧延にお
ける内面カブレ疵の発生を防止できる継目無クラッド金
属管の製造方法を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、二重中
空素管の高Ｎｉ合金の内層内面カブレ疵が発生するの
は、１２５０℃を超えると高温加工性が急激に低下する
こと、また、ピアサー圧延において延伸加工比が１．８
を超えると加工発熱が急激に大きくなることに起因する
もので、二重中空素材のピアサー圧延出口での管内面温
度および１回のピアサー圧延における延伸加工度を所定
範囲に保持することによって、内面カブレ疵の発生を防
止できることを究明し、この発明に到達した。
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、二重中
空素管の高Ｎｉ合金の内層内面カブレ疵が発生するの
は、１２５０℃を超えると高温加工性が急激に低下する
こと、また、ピアサー圧延において延伸加工比が１．８
を超えると加工発熱が急激に大きくなることに起因する
もので、二重中空素材のピアサー圧延出口での管内面温
度および１回のピアサー圧延における延伸加工度を所定
範囲に保持することによって、内面カブレ疵の発生を防
止できることを究明し、この発明に到達した。
【００１０】すなわちこの発明は、外層形成用中空金属
管内に難加工性中空金属管を内層として形成した二重中
空素管を、マンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧
延加工して継目無クラッド金属管を製造する方法におい
て、熱間圧延温度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸
加工比１．８以下で熱間圧延加工するのである。
管内に難加工性中空金属管を内層として形成した二重中
空素管を、マンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧
延加工して継目無クラッド金属管を製造する方法におい
て、熱間圧延温度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸
加工比１．８以下で熱間圧延加工するのである。
【００１１】また、外層形成用中空金属管内に難加工性
中空金属管を内層として形成した二重中空素管を、マン
ネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継目
無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延温
度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以
下で、１回目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー
圧延するのである。
中空金属管を内層として形成した二重中空素管を、マン
ネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継目
無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延温
度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以
下で、１回目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー
圧延するのである。
【００１２】さらに、外層形成用中空金属管内に難加工
性中空金属管を内層として形成した二重中空素管を、マ
ンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継
目無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延
温度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８
以下で、ピアサー圧延を行い、引続きマンドレルミルに
より延伸圧延するのである。
性中空金属管を内層として形成した二重中空素管を、マ
ンネスマン製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継
目無クラッド金属管を製造する方法において、熱間圧延
温度１２５０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８
以下で、ピアサー圧延を行い、引続きマンドレルミルに
より延伸圧延するのである。
【００１３】
【作用】この発明において使用する外層形成用中空金属
管内に難加工性中空金属管を内層として形成した二重中
空素管は、爆発圧着法、圧入法、冷間抽伸法、特開昭５
９−１６３０８８号公報に開示の水圧拡管法、あるいは
特開昭６１−１７２６６７号公報に開示の遠心鋳造法等
により、炭素鋼と難加工性金属から形成する。また、こ
の発明でいう難加工性金属とは、Ｎｉ：２５〜６０％、
Ｃｒ：１０〜３０％、Ｍｏ：１〜２０％等の成分を含む
高Ｎｉ合金、Ｍｏを含有するＳＵＳ３１６系のステンレ
ス鋼等の耐腐食性材料をいう。この発明においてマンネ
スマン製管法により、熱間圧延温度１２５０℃以下、１
回の圧延での延伸加工比１．８以下で熱間圧延加工する
のは、熱間圧延温度が１２５０℃を超えると、図１に示
すとおり、内層を形成する難加工性金属の高温加工性が
急激に低下し、また、１回の圧延での延伸加工比が１．
８を超えると、図２に示すとおり、ピアサー圧延におけ
る管内面の温度が急激に上昇し、内面カブレ疵が発生す
るからである。
管内に難加工性中空金属管を内層として形成した二重中
空素管は、爆発圧着法、圧入法、冷間抽伸法、特開昭５
９−１６３０８８号公報に開示の水圧拡管法、あるいは
特開昭６１−１７２６６７号公報に開示の遠心鋳造法等
により、炭素鋼と難加工性金属から形成する。また、こ
の発明でいう難加工性金属とは、Ｎｉ：２５〜６０％、
Ｃｒ：１０〜３０％、Ｍｏ：１〜２０％等の成分を含む
高Ｎｉ合金、Ｍｏを含有するＳＵＳ３１６系のステンレ
ス鋼等の耐腐食性材料をいう。この発明においてマンネ
スマン製管法により、熱間圧延温度１２５０℃以下、１
回の圧延での延伸加工比１．８以下で熱間圧延加工する
のは、熱間圧延温度が１２５０℃を超えると、図１に示
すとおり、内層を形成する難加工性金属の高温加工性が
急激に低下し、また、１回の圧延での延伸加工比が１．
８を超えると、図２に示すとおり、ピアサー圧延におけ
る管内面の温度が急激に上昇し、内面カブレ疵が発生す
るからである。
【００１４】この発明において、熱間圧延温度１２５０
℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以下で、１回
目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー圧延する
か、あるいは熱間圧延温度１２５０℃以下、１回の圧延
での延伸加工比１．８以下で、ピアサー圧延を行い、引
続きマンドレルミルにより延伸圧延するのは、従来の継
目無製管機の前工程である素材の加熱炉（通常装入素材
長さは最大５ｍ）を使用すると、ラインパイプ用として
常用されている約１２ｍの継目無クラッド金属管を製造
するためには、１回の圧延での延伸加工比１．８以下を
満足すると、最低２回の圧延が必要だからである。
℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以下で、１回
目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー圧延する
か、あるいは熱間圧延温度１２５０℃以下、１回の圧延
での延伸加工比１．８以下で、ピアサー圧延を行い、引
続きマンドレルミルにより延伸圧延するのは、従来の継
目無製管機の前工程である素材の加熱炉（通常装入素材
長さは最大５ｍ）を使用すると、ラインパイプ用として
常用されている約１２ｍの継目無クラッド金属管を製造
するためには、１回の圧延での延伸加工比１．８以下を
満足すると、最低２回の圧延が必要だからである。
【００１５】ピアサー圧延に供する二重中空素管の製造
方法については、特に限定されないが、難加工性のステ
ンレス鋼、高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の外管
に挿入したのち、内管を内側から加圧・塑性変形させて
外管内面に接合させたもの、難加工性のステンレス鋼、
高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の外管に挿入した
のち、合せ引き抽伸により接合させたもの、難加工性の
ステンレス鋼、高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の
外管に挿入したのち、加熱して拡散接合させたもの、あ
るいは外層形成用外管に難加工性のステンレス鋼、高Ｎ
ｉ合金等の溶融金属を注入し、円周方向に回転させて二
重中空管としたもの等いずれでもよい。
方法については、特に限定されないが、難加工性のステ
ンレス鋼、高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の外管
に挿入したのち、内管を内側から加圧・塑性変形させて
外管内面に接合させたもの、難加工性のステンレス鋼、
高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の外管に挿入した
のち、合せ引き抽伸により接合させたもの、難加工性の
ステンレス鋼、高Ｎｉ合金等からなる内管を、普通鋼の
外管に挿入したのち、加熱して拡散接合させたもの、あ
るいは外層形成用外管に難加工性のステンレス鋼、高Ｎ
ｉ合金等の溶融金属を注入し、円周方向に回転させて二
重中空管としたもの等いずれでもよい。
【００１６】
実施例１ Ｃ：０．０６％、Ｍｎ：１．４０％、Ｎｂ：０．０３０
％、Ｖ：０．０５％を含有する炭素鋼の外径２１０ｍ
ｍ、肉厚４４ｍｍ、長さ４．５ｍの外管に、Ｎｉ：４２
％、Ｃｒ：２２％、Ｍｏ：３％を含有する高Ｎｉ合金の
外径１１６ｍｍ、肉厚１２ｍｍ、長さ４．８ｍの内管を
装入し、水圧拡管により密着させ、かつ両端をシール溶
接して二重中空素管を形成した。該二重中空素管を回転
加熱炉で加熱温度を変えて加熱したのち、通常のマンネ
スマン製管機のピアサーに供給して延伸加工比を変えて
熱間圧延加工した。この場合におけるピアサー圧延出口
での管内面温度と、延伸加工比（１回のピアサー圧延に
おける圧延前後の管の長さの比［圧延後長さ／圧延前長
さ］）と、管内面カブレ疵の発生状況を調査した。その
結果を図３に示す。図３に示すとおり、製管時の加工温
度が１２５０℃以下、延伸加工比が１．８以下で内面カ
ブレ疵発生のない良好な熱間圧延加工が可能であった。
％、Ｖ：０．０５％を含有する炭素鋼の外径２１０ｍ
ｍ、肉厚４４ｍｍ、長さ４．５ｍの外管に、Ｎｉ：４２
％、Ｃｒ：２２％、Ｍｏ：３％を含有する高Ｎｉ合金の
外径１１６ｍｍ、肉厚１２ｍｍ、長さ４．８ｍの内管を
装入し、水圧拡管により密着させ、かつ両端をシール溶
接して二重中空素管を形成した。該二重中空素管を回転
加熱炉で加熱温度を変えて加熱したのち、通常のマンネ
スマン製管機のピアサーに供給して延伸加工比を変えて
熱間圧延加工した。この場合におけるピアサー圧延出口
での管内面温度と、延伸加工比（１回のピアサー圧延に
おける圧延前後の管の長さの比［圧延後長さ／圧延前長
さ］）と、管内面カブレ疵の発生状況を調査した。その
結果を図３に示す。図３に示すとおり、製管時の加工温
度が１２５０℃以下、延伸加工比が１．８以下で内面カ
ブレ疵発生のない良好な熱間圧延加工が可能であった。
【００１７】実施例２ 実施例１で使用したと同じ二重中空素管を使用し、加熱
温度１２５０℃に加熱したのち、通常のマンネスマン製
管機のピアサーに供給して延伸加工比１．６でピアサー
圧延を実施し、得られた外径２１９．１ｍｍ、肉厚２３
ｍｍ、長さ７．２ｍの管を、引続きエロンゲータに供給
して延伸加工比１．７５で延伸圧延を実施し、外径２１
９．１ｍｍ、肉厚１４．２ｍｍ、長さ１２．６ｍの継目
無クラッド金属管を得た。なお、この場合において、ピ
アサーでの加工発熱のため温度変化はほとんどなく、エ
ロンゲータでの圧延前の加熱は不要であった。この継目
無クラッド金属管は、内面カブレ疵の有無を検査したと
ころ、内面カブレ疵発生は皆無であった。
温度１２５０℃に加熱したのち、通常のマンネスマン製
管機のピアサーに供給して延伸加工比１．６でピアサー
圧延を実施し、得られた外径２１９．１ｍｍ、肉厚２３
ｍｍ、長さ７．２ｍの管を、引続きエロンゲータに供給
して延伸加工比１．７５で延伸圧延を実施し、外径２１
９．１ｍｍ、肉厚１４．２ｍｍ、長さ１２．６ｍの継目
無クラッド金属管を得た。なお、この場合において、ピ
アサーでの加工発熱のため温度変化はほとんどなく、エ
ロンゲータでの圧延前の加熱は不要であった。この継目
無クラッド金属管は、内面カブレ疵の有無を検査したと
ころ、内面カブレ疵発生は皆無であった。
【００１８】実施例３ 実施例１で使用したと同じ二重中空素管を使用し、加熱
温度１２５０℃に加熱したのち、通常のマンネスマン製
管機のピアサーに供給して延伸加工比１．６でピアサー
圧延を実施し、得られた外径２１９．１ｍｍ、肉厚２３
ｍｍ、長さ７．２ｍの管を、引続きマンドレルミルに供
給して延伸加工比１．８で延伸圧延を実施し、外径１９
３．７ｍｍ、肉厚１５．８ｍｍ、長さ１３．０ｍの継目
無クラッド金属管を得た。この継目無クラッド金属管
は、内面カブレ疵の有無を検査したところ、内面カブレ
疵の発生は皆無であった。
温度１２５０℃に加熱したのち、通常のマンネスマン製
管機のピアサーに供給して延伸加工比１．６でピアサー
圧延を実施し、得られた外径２１９．１ｍｍ、肉厚２３
ｍｍ、長さ７．２ｍの管を、引続きマンドレルミルに供
給して延伸加工比１．８で延伸圧延を実施し、外径１９
３．７ｍｍ、肉厚１５．８ｍｍ、長さ１３．０ｍの継目
無クラッド金属管を得た。この継目無クラッド金属管
は、内面カブレ疵の有無を検査したところ、内面カブレ
疵の発生は皆無であった。
【００１９】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、二重中空素管の熱間圧延加工において、圧延温度を
１２５０℃以下、延伸比を１．８以下とすることによっ
て、マンネスマン製管機での二重中空素管の熱間圧延加
工における内面カブレ疵の発生を防止することができ、
継目無クラッド金属管の内面不良による歩留低下や、製
管能率、稼働率の低下を抑制できる。
ば、二重中空素管の熱間圧延加工において、圧延温度を
１２５０℃以下、延伸比を１．８以下とすることによっ
て、マンネスマン製管機での二重中空素管の熱間圧延加
工における内面カブレ疵の発生を防止することができ、
継目無クラッド金属管の内面不良による歩留低下や、製
管能率、稼働率の低下を抑制できる。
【図１】高Ｎｉ合金の加熱温度と高温ねじり試験の捩じ
り回数との関係を示すグラフである。
り回数との関係を示すグラフである。
【図２】高Ｎｉ合金の延伸加工比と１回のピアサー圧延
における管内面温度上昇との関係を示すグラフである。
における管内面温度上昇との関係を示すグラフである。
【図３】実施例１における延伸加工比と圧延温度と表面
カブレ疵発生の有無との関係を示すグラフである。
カブレ疵発生の有無との関係を示すグラフである。
【図４】二重中空素管の縦断面図である。
【図５】二重中空素管のピアサー圧延の概念図である。
【図６】二重中空素管のピアサー圧延後のマンドレルミ
ルでの延伸圧延の概念図である。
ルでの延伸圧延の概念図である。
【図７】高Ｎｉ合金のマンネスマン製管法法の不可能領
域を示すグラフである。
域を示すグラフである。
１ 外管 ２ 内管 ３ 二重中空素管 ４ シール溶接 ５ 穿孔圧延機 ６ 延伸圧延機
Claims (3)
- 【請求項１】 外層形成用中空金属管内に難加工性中空
金属管を内層として形成した中空素管を、マンネスマン
製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継目無クラッ
ド金属管を製造する方法において、熱間圧延温度１２５
０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以下で熱間
圧延加工することを特徴とする継目無クラッド金属管の
製造方法。 - 【請求項２】 外層形成用中空金属管内に難加工性中空
金属管を内層として形成した中空素管を、マンネスマン
製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継目無クラッ
ド金属管を製造する方法において、熱間圧延温度１２５
０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以下で、１
回目のピアサー圧延に引続き２回目のピアサー圧延する
ことを特徴とする圧延クラッド継目無管の製造方法。 - 【請求項３】 外層形成用中空金属管内に難加工性中空
金属管を内層として形成した中空素管を、マンネスマン
製管法により所定寸法に熱間圧延加工して継目無クラッ
ド金属管を製造する方法において、熱間圧延温度１２５
０℃以下、１回の圧延での延伸加工比１．８以下で、ピ
アサー圧延に引続き、マンドレルミルにより延伸圧延す
ることを特徴とする圧延クラッド継目無管の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4042174A JP2595856B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 継目無クラッド金属管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4042174A JP2595856B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 継目無クラッド金属管の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05208203A true JPH05208203A (ja) | 1993-08-20 |
| JP2595856B2 JP2595856B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=12628617
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4042174A Expired - Fee Related JP2595856B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 継目無クラッド金属管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2595856B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006011378A (ja) * | 2004-05-21 | 2006-01-12 | Hitachi Cable Ltd | 中空導波路及びその製造方法 |
| JP2009009154A (ja) * | 2004-05-21 | 2009-01-15 | Hitachi Cable Ltd | 中空導波路 |
| CN106475436A (zh) * | 2016-11-15 | 2017-03-08 | 江松伟 | 一种金属管材的加工方法 |
| JP6669323B1 (ja) * | 2019-07-23 | 2020-03-18 | 中国電力株式会社 | 伝熱管及び伝熱管の製造方法 |
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-
1992
- 1992-01-30 JP JP4042174A patent/JP2595856B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2595856B2 (ja) | 1997-04-02 |
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