JPH05206898A - エコー消去装置 - Google Patents
エコー消去装置Info
- Publication number
- JPH05206898A JPH05206898A JP1430292A JP1430292A JPH05206898A JP H05206898 A JPH05206898 A JP H05206898A JP 1430292 A JP1430292 A JP 1430292A JP 1430292 A JP1430292 A JP 1430292A JP H05206898 A JPH05206898 A JP H05206898A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- echo
- average power
- average
- signal power
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エコー路の大きな変動が起こった場合の通話
品質の劣化を防ぐ。 【構成】 平均化回路25、平均化回路27および平均
化回路29は、それぞれ、平均送信信号電力、平均受信
信号電力および平均誤差信号電力を算出し、リセット発
生回路30に供給する。リセット発生回路30は、平均
送信信号電力と平均受信信号電力から双方向通話状態か
どうかを判定する。また、平均誤差信号電力の差分を求
め、双方向通話状態でない場合に、平均誤差信号電力差
分値がある値以上になったとき、エコー路の急な変動が
起こったと判定し、アダプティブフィルタ21に係数ク
リア信号105を発生する。これにより、エコー路変動
時の通話品質劣化を防ぐことができる。
品質の劣化を防ぐ。 【構成】 平均化回路25、平均化回路27および平均
化回路29は、それぞれ、平均送信信号電力、平均受信
信号電力および平均誤差信号電力を算出し、リセット発
生回路30に供給する。リセット発生回路30は、平均
送信信号電力と平均受信信号電力から双方向通話状態か
どうかを判定する。また、平均誤差信号電力の差分を求
め、双方向通話状態でない場合に、平均誤差信号電力差
分値がある値以上になったとき、エコー路の急な変動が
起こったと判定し、アダプティブフィルタ21に係数ク
リア信号105を発生する。これにより、エコー路変動
時の通話品質劣化を防ぐことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2線・4線変換回路の
4線側にて送信回路から受信回路へ漏れ込むエコーをア
ダプティブフィルタを用いて消去するエコー消去装置に
利用する。
4線側にて送信回路から受信回路へ漏れ込むエコーをア
ダプティブフィルタを用いて消去するエコー消去装置に
利用する。
【0002】
【従来の技術】従来、2線・4線変換回路の4線側にて
送信回路から受信回路へ漏れ込むエコーを消去するエコ
ー消去装置として、エコーキャンセラが知られている。
送信回路から受信回路へ漏れ込むエコーを消去するエコ
ー消去装置として、エコーキャンセラが知られている。
【0003】この種のエコーキャンセラは、エコー路の
インパルス応答長以上の長さのタップ係数を持つアダプ
ティブ(適応)フィルタを用いて、送信信号に対応した
擬似エコー(エコーレプリカ)を生成することにより、
2線・4線変換回路の4線側にて送信回路から受信回路
へ漏れ込むエコーを抑圧するように動作する。このと
き、アダプティブフィルタの各タップ係数は、エコーと
受信信号が混在した混在信号からエコーレプリカを差し
引いた誤差信号と送信信号との相関をとることにより修
正される。
インパルス応答長以上の長さのタップ係数を持つアダプ
ティブ(適応)フィルタを用いて、送信信号に対応した
擬似エコー(エコーレプリカ)を生成することにより、
2線・4線変換回路の4線側にて送信回路から受信回路
へ漏れ込むエコーを抑圧するように動作する。このと
き、アダプティブフィルタの各タップ係数は、エコーと
受信信号が混在した混在信号からエコーレプリカを差し
引いた誤差信号と送信信号との相関をとることにより修
正される。
【0004】このようなアダプティブフィルタの係数修
正すなわち収束アルゴリズムの代表的なものとして、
「LMS ALGORITHM」(PROCEEDIN
GSOF IEEE 63巻12号、1975年、16
92〜1716ページ参照;以下「文献1」という。)
と、「LEARNING IDENTIFICATIO
N METHOD;LIM」(IEEE TRANSA
CTIONS ONAUTOMATIC CONTRO
L 12巻3号、1967年、282〜287ページ参
照;以下、「文献2」という。)が知られている。
正すなわち収束アルゴリズムの代表的なものとして、
「LMS ALGORITHM」(PROCEEDIN
GSOF IEEE 63巻12号、1975年、16
92〜1716ページ参照;以下「文献1」という。)
と、「LEARNING IDENTIFICATIO
N METHOD;LIM」(IEEE TRANSA
CTIONS ONAUTOMATIC CONTRO
L 12巻3号、1967年、282〜287ページ参
照;以下、「文献2」という。)が知られている。
【0005】図3は従来のエコーキャンセラを示すブロ
ック構成図である。送信信号入力端子11より入力され
た送信信号101は、アダプティブフィルタ21に入力
されるとともに、送信信号出力端子12より伝送路へ送
出される。伝送路へ送出された送信信号は、2線・4線
変換回路(HYB)22により、2線側に伝送される。
このとき、2線・4線変換回路22におけるインピーダ
ンス不整合により受信回路へ一部漏れ込み、受信信号1
02として受信信号入力端子14に入力される。アダプ
ティブフィルタ21は、入力された送信信号101をフ
ィルタ入力としてフィルタ積和演算を実施し、フィルタ
演算結果としてエコーレプリカ103を出力する。減算
回路23は、受信信号入力端子14より入力された受信
信号102から、アダプティブフィルタ21の出力する
エコーレプリカ103を減算し、減算結果を誤差信号1
04としてアダプティブフィルタ21に供給するととも
に、エコー消去後の受信信号として受信信号出力端子1
3に出力する。アダプティブフィルタ21では、入力さ
れた誤差信号104を基に、前述した「文献1」や「文
献2」の係数修正アルゴリズムを用いてフィルタ係数の
修正が行われる。
ック構成図である。送信信号入力端子11より入力され
た送信信号101は、アダプティブフィルタ21に入力
されるとともに、送信信号出力端子12より伝送路へ送
出される。伝送路へ送出された送信信号は、2線・4線
変換回路(HYB)22により、2線側に伝送される。
このとき、2線・4線変換回路22におけるインピーダ
ンス不整合により受信回路へ一部漏れ込み、受信信号1
02として受信信号入力端子14に入力される。アダプ
ティブフィルタ21は、入力された送信信号101をフ
ィルタ入力としてフィルタ積和演算を実施し、フィルタ
演算結果としてエコーレプリカ103を出力する。減算
回路23は、受信信号入力端子14より入力された受信
信号102から、アダプティブフィルタ21の出力する
エコーレプリカ103を減算し、減算結果を誤差信号1
04としてアダプティブフィルタ21に供給するととも
に、エコー消去後の受信信号として受信信号出力端子1
3に出力する。アダプティブフィルタ21では、入力さ
れた誤差信号104を基に、前述した「文献1」や「文
献2」の係数修正アルゴリズムを用いてフィルタ係数の
修正が行われる。
【0006】ここで、フィルタ係数の修正アルゴリズム
として、「文献1」の「LMS ALGORITHM」
を仮定し、係数修正方法を詳細に説明する。いま、送信
信号Xk 、エコー信号(受信信号)をYk 、エコーレプ
リカをEYk 、誤差信号をEk (ただし、kは時間を示
す指標)と表すものとする。また、時間kにおけるjタ
ップ目のフィルタ係数をWj k と表すものとする。この
とき、アダプティブフィルタの出力であるエコーレプリ
カEYk は次の式(1)〔数1〕で表現される。ここ
で、Nはアダプティブフィルタのタップ数を示す。
として、「文献1」の「LMS ALGORITHM」
を仮定し、係数修正方法を詳細に説明する。いま、送信
信号Xk 、エコー信号(受信信号)をYk 、エコーレプ
リカをEYk 、誤差信号をEk (ただし、kは時間を示
す指標)と表すものとする。また、時間kにおけるjタ
ップ目のフィルタ係数をWj k と表すものとする。この
とき、アダプティブフィルタの出力であるエコーレプリ
カEYk は次の式(1)〔数1〕で表現される。ここ
で、Nはアダプティブフィルタのタップ数を示す。
【0007】
【数1】 また、誤差信号Ek は、次の式(2)で表現される。
【0008】 Ek =Yk −EYk …(2) また、係数修正は次の式(3)で表現される。
【0009】 Wj k-1 =Wj k +μ・Ek ・Xk-j …(3) 式(3)において、μはステップサイズと呼ばれる定数
であり、係数の収束時間や収束後の残留エコー量を決定
するパラメータである。ステップサイズμが大きいと、
収束は速いが残留エコー量は大きくなる。逆に、ステッ
プサイズμが小さいとき、収束は遅くなるが残留エコー
量は小さくなる。つまり、収束時間と残留エコー量はト
レードオフの関係にある。
であり、係数の収束時間や収束後の残留エコー量を決定
するパラメータである。ステップサイズμが大きいと、
収束は速いが残留エコー量は大きくなる。逆に、ステッ
プサイズμが小さいとき、収束は遅くなるが残留エコー
量は小さくなる。つまり、収束時間と残留エコー量はト
レードオフの関係にある。
【0010】以上が、「文献1」に示された「LMS
ALGOLITHM」による係数修正方法である。も
し、式(3)ステップサイズμの代わりに、μを入力信
号電力で割った値を用いることにより、「文献2」に示
された「LIM」を適用したことになる。
ALGOLITHM」による係数修正方法である。も
し、式(3)ステップサイズμの代わりに、μを入力信
号電力で割った値を用いることにより、「文献2」に示
された「LIM」を適用したことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のエコー
キャンセラには、次のような課題がある。アダプティブ
フィルタが近似しようとするエコー路の特性は、一般に
ほぼ定常であり、特性変動があるにしても温度特性等に
よるゆっくりとしたものであると言われている。しか
し、搬送回線等では位相反転(フェーズロール)現象な
どによりエコー路の特性が急に変化することがある。ま
た、通話中に回線自動切替えが行われる回線では、エコ
ー路特性および固定遅延等の大きい変化が生ずる。こう
したエコー路の大きな変動が起こった場合、従来のエコ
ーキャンセラでは、アダプティブフィルタの係数がある
程度収束するまでは、エコー路特性変化後のエコー信号
とは大きく異なるエコーレプリカをアダプティブフィル
タが出力してしまう。結果として、受信信号からエコー
信号と異なる信号を減算することになり、エコー信号が
重畳されている場合より通話品質を劣化させてしまうこ
とがある。フィルタ係数の収束時間が十分に速ければこ
の現象は問題にならない。しかし、収束後の残留エコー
量を小さく抑えるため、一般にステップサイズは小さな
値が使われており、そのために集束時間はそれほど速く
ないことが多い。
キャンセラには、次のような課題がある。アダプティブ
フィルタが近似しようとするエコー路の特性は、一般に
ほぼ定常であり、特性変動があるにしても温度特性等に
よるゆっくりとしたものであると言われている。しか
し、搬送回線等では位相反転(フェーズロール)現象な
どによりエコー路の特性が急に変化することがある。ま
た、通話中に回線自動切替えが行われる回線では、エコ
ー路特性および固定遅延等の大きい変化が生ずる。こう
したエコー路の大きな変動が起こった場合、従来のエコ
ーキャンセラでは、アダプティブフィルタの係数がある
程度収束するまでは、エコー路特性変化後のエコー信号
とは大きく異なるエコーレプリカをアダプティブフィル
タが出力してしまう。結果として、受信信号からエコー
信号と異なる信号を減算することになり、エコー信号が
重畳されている場合より通話品質を劣化させてしまうこ
とがある。フィルタ係数の収束時間が十分に速ければこ
の現象は問題にならない。しかし、収束後の残留エコー
量を小さく抑えるため、一般にステップサイズは小さな
値が使われており、そのために集束時間はそれほど速く
ないことが多い。
【0012】本発明の目的は、前記の課題を解決し、エ
コー路の大きな変動が起こった場合でも、通話品質を劣
化させないエコー消去装置を提供することにある。
コー路の大きな変動が起こった場合でも、通話品質を劣
化させないエコー消去装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、送信信号と誤
差信号に基づいてエコー路のインパルス応答を推定して
擬似エコーを生成するアダプティブフィルタと、受信信
号から前記擬似エコーを減算して前記誤差信号を生成す
る減算回路とを含むエコー消去装置において、前記送信
信号の平均電力を求める第一の平均電力計測手段と、前
記受信信号の平均電力を求める第二の平均電力計測手段
と、前記誤差信号の平均電力を求める第三の平均電力計
測手段と、前記第一、第二および第三の平均電力計測手
段の出力に基づき前記アダプティブフィルタに対してフ
ィルタ係数をクリアするための係数クリア信号を発生す
るクリア信号発生手段とを含むことを特徴とする。
差信号に基づいてエコー路のインパルス応答を推定して
擬似エコーを生成するアダプティブフィルタと、受信信
号から前記擬似エコーを減算して前記誤差信号を生成す
る減算回路とを含むエコー消去装置において、前記送信
信号の平均電力を求める第一の平均電力計測手段と、前
記受信信号の平均電力を求める第二の平均電力計測手段
と、前記誤差信号の平均電力を求める第三の平均電力計
測手段と、前記第一、第二および第三の平均電力計測手
段の出力に基づき前記アダプティブフィルタに対してフ
ィルタ係数をクリアするための係数クリア信号を発生す
るクリア信号発生手段とを含むことを特徴とする。
【0014】また、本発明は、前記クリア信号発生手段
は、前記送信信号の平均電力と前記受信信号の平均電力
とを比較し通話状態が双方向通話状態であると判定する
手段と、前記誤差信号の差分を算出する手段と、通話状
態が双方向通話状態でかつ前記誤差信号の差分が所定値
以上のとき前記係数クリア信号を出力する手段とを含む
ことができる。
は、前記送信信号の平均電力と前記受信信号の平均電力
とを比較し通話状態が双方向通話状態であると判定する
手段と、前記誤差信号の差分を算出する手段と、通話状
態が双方向通話状態でかつ前記誤差信号の差分が所定値
以上のとき前記係数クリア信号を出力する手段とを含む
ことができる。
【0015】
【作用】本発明では、送信信号電力の平均値と受信信号
電力の平均値から双方向通話状態を検出する。一方、誤
差信号電力の平均値の差分を算出することによって、誤
差信号電力の平均値の急激な増加を検出する。クリア信
号発生回路は、双方向通話状態でないときに平均化誤差
信号電力が急増したときは、エコー路が大きく変化した
と判断し、アダプティブフィルタの全係数を零にリセッ
トする。これによって、エコー路変動時の通話品質劣化
を防ぐことができる。
電力の平均値から双方向通話状態を検出する。一方、誤
差信号電力の平均値の差分を算出することによって、誤
差信号電力の平均値の急激な増加を検出する。クリア信
号発生回路は、双方向通話状態でないときに平均化誤差
信号電力が急増したときは、エコー路が大きく変化した
と判断し、アダプティブフィルタの全係数を零にリセッ
トする。これによって、エコー路変動時の通話品質劣化
を防ぐことができる。
【0016】リセット後に改めて再設定の動作をさせる
ことができる。
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0018】図1は本発明の一実施例を示すブロック構
成図である。
成図である。
【0019】本実施例は、送信信号101と誤差信号1
04に基づいてエコー路のインパルス応答を推定して擬
似エコーとしてのエコーレプリカ103を生成するアダ
プティブフィルタ21と、受信信号102からエコーレ
プリカ103を減算して誤差信号104を生成する減算
回路23とを含むエコー消去装置において、本発明の特
徴とするところの、送信信号101の平均電力を求める
第一の平均電力計測手段としての乗算回路24および平
均化回路25と、受信信号102の平均電力を求める第
二の平均電力計測手段としての乗算回路26および平均
化回路27と、誤差信号104の平均電力を求める第三
の平均電力計測手段としての乗算回路28および平均化
回路29と、平均化回路25、27および29の出力に
基づきアダプティブフィルタ21に対してフィルタ係数
をクリアするための係数クリア信号105を発生するク
リア信号発生手段としてのリセット発生回路30とを含
んでいる。
04に基づいてエコー路のインパルス応答を推定して擬
似エコーとしてのエコーレプリカ103を生成するアダ
プティブフィルタ21と、受信信号102からエコーレ
プリカ103を減算して誤差信号104を生成する減算
回路23とを含むエコー消去装置において、本発明の特
徴とするところの、送信信号101の平均電力を求める
第一の平均電力計測手段としての乗算回路24および平
均化回路25と、受信信号102の平均電力を求める第
二の平均電力計測手段としての乗算回路26および平均
化回路27と、誤差信号104の平均電力を求める第三
の平均電力計測手段としての乗算回路28および平均化
回路29と、平均化回路25、27および29の出力に
基づきアダプティブフィルタ21に対してフィルタ係数
をクリアするための係数クリア信号105を発生するク
リア信号発生手段としてのリセット発生回路30とを含
んでいる。
【0020】そして、リセット発生回路30は、送信信
号101の平均電力と受信信号102の平均電力とを比
較し通話状態が双方向通話状態であると判定する手段
と、誤差信号104の差分を算出する手段と、通話状態
が双方向通話状態でかつ誤差信号104の差分が所定値
以上のとき係数クリア信号105を出力する手段とを含
んでいる。
号101の平均電力と受信信号102の平均電力とを比
較し通話状態が双方向通話状態であると判定する手段
と、誤差信号104の差分を算出する手段と、通話状態
が双方向通話状態でかつ誤差信号104の差分が所定値
以上のとき係数クリア信号105を出力する手段とを含
んでいる。
【0021】次に、本実施例の動作について図2に示す
流れ図を参照して説明する。送信信号入力端子11より
入力された送信信号101は、アダプティブフィルタ2
1と乗算回路24に入力されるとともに、送信信号出力
端子12より伝送路へ送出される(ステップS1)。伝
送路へ送出された送信信号は、2線・4線変換回路22
によって、2線側へ送出される。このとき、2線・4線
変換回路22におけるインピーダンス不整合により受信
回路へ送信信号の一部が漏れ込み、受信信号入力端子1
4にエコー信号として入力される。アダプティブフィル
タ21は、送信信号101を入力しエコーレプリカ10
3を発生出力する(ステップS2)。
流れ図を参照して説明する。送信信号入力端子11より
入力された送信信号101は、アダプティブフィルタ2
1と乗算回路24に入力されるとともに、送信信号出力
端子12より伝送路へ送出される(ステップS1)。伝
送路へ送出された送信信号は、2線・4線変換回路22
によって、2線側へ送出される。このとき、2線・4線
変換回路22におけるインピーダンス不整合により受信
回路へ送信信号の一部が漏れ込み、受信信号入力端子1
4にエコー信号として入力される。アダプティブフィル
タ21は、送信信号101を入力しエコーレプリカ10
3を発生出力する(ステップS2)。
【0022】減算回路23は、エコー信号の重畳された
受信信号102からアダプティブフィルタ21の出力す
るエコーレプリカ103を減算し、誤差信号104を出
力する(ステップS3)。この誤差信号104は、エコ
ー除去後の受信信号として受信信号出力端子13に供給
されるとともに、係数修正のためにアダプティブフィル
タ21にも供給される。
受信信号102からアダプティブフィルタ21の出力す
るエコーレプリカ103を減算し、誤差信号104を出
力する(ステップS3)。この誤差信号104は、エコ
ー除去後の受信信号として受信信号出力端子13に供給
されるとともに、係数修正のためにアダプティブフィル
タ21にも供給される。
【0023】乗算回路24は送信信号101を自乗して
送信信号電力を求め、平均化回路25に供給する。平均
化回路25は、送信信号電力を平均化し、その結果をリ
セット発生回路30に出力する(ステップS4)。一
方、乗算回路26は、受信信号102を自乗して受信信
号電力を求め、平均化回路27に供給する。平均化回路
27は、受信信号電力を平均化し、その結果をリセット
発生回路30に出力する(ステップS5)。乗算回路2
8は、誤差信号104を自乗して誤差信号電力を求め、
平均化回路29に供給する。平均化回路29は、誤差信
号電力を平均化し、その結果をリセット発生回路30に
出力する(ステップS6)。
送信信号電力を求め、平均化回路25に供給する。平均
化回路25は、送信信号電力を平均化し、その結果をリ
セット発生回路30に出力する(ステップS4)。一
方、乗算回路26は、受信信号102を自乗して受信信
号電力を求め、平均化回路27に供給する。平均化回路
27は、受信信号電力を平均化し、その結果をリセット
発生回路30に出力する(ステップS5)。乗算回路2
8は、誤差信号104を自乗して誤差信号電力を求め、
平均化回路29に供給する。平均化回路29は、誤差信
号電力を平均化し、その結果をリセット発生回路30に
出力する(ステップS6)。
【0024】リセット発生回路30は、まず、平均送信
信号電力と平均受信信号電力とから、双方向通話状態を
検出する(ステップS7)。具体的には、以下の方法に
よって行われる。いま、平均送信信号電力をPS 、平均
受信信号電力をPR 、ある固定値をP0 とする。このと
き、双方向通話状態は、次の式(4)によって判定でき
る。
信号電力と平均受信信号電力とから、双方向通話状態を
検出する(ステップS7)。具体的には、以下の方法に
よって行われる。いま、平均送信信号電力をPS 、平均
受信信号電力をPR 、ある固定値をP0 とする。このと
き、双方向通話状態は、次の式(4)によって判定でき
る。
【0025】 (PS −P0 )<PR …(4) ここで、P0 はエコーリターンロスと呼ばれるもので、
エコー路の損失を表すものである。式(4)の意味する
ところは、平均受信信号電力PR が戻るべきエコー信号
の電力より大きい場合を示していることになる。双方向
通話状態では、エコー信号のほかに近端話者の信号が含
まれるため、式(4)を満足することになる。
エコー路の損失を表すものである。式(4)の意味する
ところは、平均受信信号電力PR が戻るべきエコー信号
の電力より大きい場合を示していることになる。双方向
通話状態では、エコー信号のほかに近端話者の信号が含
まれるため、式(4)を満足することになる。
【0026】また、リセット発生回路30は、平均化回
路29から供給された平均誤差信号電力の差分ΔPE を
算出する(ステップS8)。もし、誤差信号104が急
に増加した場合、差分値は非常に大きくなる。リセット
発生回路30は、双方向通話状態ではないときにこの差
分値があらかじめ定められたある値ΔPE0を越えたと
き、エコー路の急な変化が起こったと判断して(ステッ
プS9)、アダプティブフィルタ21に対して係数クリ
ア信号105を発生する(ステップS10)。アダプテ
ィブフィルタ21は、リセット発生回路30から係数ク
リア信号が供給されたとき、フィルタの全係数をクリア
する(ステップS11)。
路29から供給された平均誤差信号電力の差分ΔPE を
算出する(ステップS8)。もし、誤差信号104が急
に増加した場合、差分値は非常に大きくなる。リセット
発生回路30は、双方向通話状態ではないときにこの差
分値があらかじめ定められたある値ΔPE0を越えたと
き、エコー路の急な変化が起こったと判断して(ステッ
プS9)、アダプティブフィルタ21に対して係数クリ
ア信号105を発生する(ステップS10)。アダプテ
ィブフィルタ21は、リセット発生回路30から係数ク
リア信号が供給されたとき、フィルタの全係数をクリア
する(ステップS11)。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
双方向通話状態でないときに平均化誤差信号電力が急増
したときは、エコー路が大きく変化したと判断し、アダ
プティブフィルタの全係数を零にすることによって、エ
コー路変動時の通話品質劣化を防ぐことができ、その効
果は大である。
双方向通話状態でないときに平均化誤差信号電力が急増
したときは、エコー路が大きく変化したと判断し、アダ
プティブフィルタの全係数を零にすることによって、エ
コー路変動時の通話品質劣化を防ぐことができ、その効
果は大である。
【図1】本発明の一実施例を示すブロック構成図。
【図2】その動作を示す流れ図。
【図3】従来例を示すブロック構成図。
11 送信信号入力端子 12 送信信号出力端子 13 受信信号出力端子 14 受信信号入力端子 21 アダプティブフィルタ 22 2線・4線変換回路 23 減算回路 24、26、28 乗算回路 25、27、29 平均化回路 30 リセット発生回路 101 送信信号 102 受信信号 103 エコーレプリカ 104 誤差信号 105 係数クリア信号 S1〜S11 ステップ
Claims (2)
- 【請求項1】 送信信号と誤差信号に基づいてエコー路
のインパルス応答を推定して擬似エコーを生成するアダ
プティブフィルタと、受信信号から前記擬似エコーを減
算して前記誤差信号を生成する減算回路とを含むエコー
消去装置において、 前記送信信号の平均電力を求める第一の平均電力計測手
段と、前記受信信号の平均電力を求める第二の平均電力
計測手段と、前記誤差信号の平均電力を求める第三の平
均電力計測手段と、前記第一、第二および第三の平均電
力計測手段の出力に基づき前記アダプティブフィルタに
対してフィルタ係数をクリアするための係数クリア信号
を発生するクリア信号発生手段とを含むことを特徴とす
るエコー消去装置。 - 【請求項2】 前記クリア信号発生手段は、前記送信信
号の平均電力と前記受信信号の平均電力とを比較し通話
状態が双方向通話状態であると判定する手段と、前記誤
差信号の差分を算出する手段と、通話状態が双方向通話
状態でかつ前記誤差信号の差分が所定値以上のとき前記
係数クリア信号を出力する手段とを含む請求項1記載の
エコー消去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1430292A JP2949989B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | エコー消去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1430292A JP2949989B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | エコー消去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05206898A true JPH05206898A (ja) | 1993-08-13 |
JP2949989B2 JP2949989B2 (ja) | 1999-09-20 |
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ID=11857307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1430292A Expired - Fee Related JP2949989B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | エコー消去装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2949989B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007080758A1 (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-19 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | エコーキャンセラ |
JP2007274714A (ja) * | 2007-05-07 | 2007-10-18 | Matsushita Electric Works Ltd | エコーキャンセラ |
-
1992
- 1992-01-29 JP JP1430292A patent/JP2949989B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007080758A1 (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-19 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | エコーキャンセラ |
JP2007189543A (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-26 | Oki Electric Ind Co Ltd | エコーキャンセラ |
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JP2007274714A (ja) * | 2007-05-07 | 2007-10-18 | Matsushita Electric Works Ltd | エコーキャンセラ |
JP4600423B2 (ja) * | 2007-05-07 | 2010-12-15 | パナソニック電工株式会社 | エコーキャンセラ |
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---|---|
JP2949989B2 (ja) | 1999-09-20 |
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