JPH05206332A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物Info
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- JPH05206332A JPH05206332A JP4035669A JP3566992A JPH05206332A JP H05206332 A JPH05206332 A JP H05206332A JP 4035669 A JP4035669 A JP 4035669A JP 3566992 A JP3566992 A JP 3566992A JP H05206332 A JPH05206332 A JP H05206332A
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Abstract
なるエポキシ樹脂組成物において、充填剤として平均粒
径が0.8〜2.5μm、比表面積が1〜7m2/g、
かつ平均粒径をa(μm)、比表面積をb(m2/g)
としたとき6.0−3a≦b≦10−3aの関係を満た
す溶融シリカを全充填剤のうち1〜30重量%含有する
と共に、粒径75μm以上の粒子の含有量が充填剤全体
の2重量%以下である充填剤を使用することを特徴とす
る半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【効果】 上記組成物は、流動性が良好で、優れた成形
性を有すると共に、膨張係数が小さく、耐湿特性が良好
な硬化物を与える。
Description
を与える上、流動性が高く、未充填やワイヤー流れ等の
成形不良が少ない成形性に優れた半導体封止用エポキシ
樹脂組成物及びその硬化物に関する。
半導体封止用として使用するエポキシ樹脂組成物として
は、エポキシ樹脂に硬化剤としてフェノール樹脂など、
無機充填剤としてシリカなどを配合したものが一般的で
ある。このようなエポキシ樹脂組成物は、例えばフェノ
ール樹脂組成物等の他の熱硬化性樹脂組成物に比較し
て、溶融時の粘度が低く流動性に富んでいるため、LS
IやIC、トランジスター等の微細なパターンやワイヤ
ーの損傷を抑えて耐湿性を向上させるのに有効で、この
ため半導体封止用として好適に使用されている。
の大型化や配線幅の微細化に伴い、半導体封止材の膨張
係数をシリコンチップのそれに近づけることが要望され
ており、このためエポキシ樹脂組成物への充填剤配合量
を増やしてその硬化物の膨張係数を低くすることが行わ
れている。
大型化や多ピン化が進んでいることから封止材の高流動
化も望まれているが、一般に充填剤を増量すればするほ
どエポキシ樹脂組成物の流動性は悪くなり、成形時に未
充填やワイヤー流れが発生し易く、成形性が低下して、
得られる硬化物の耐湿性が劣るといった問題があった。
従って、低膨張係数の硬化物を与え、かつ高い流動性を
有し、成形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物
の開発が望まれていた。
膨張係数が低い硬化物を与える上、流動性が高く、成形
時に未充填やワイヤー流れ等の成形不良がほとんど発生
しない成形性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物
及びその硬化物を提供することを目的とする。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ
樹脂と硬化剤と充填剤とを含有してなるエポキシ樹脂組
成物において、充填剤として平均粒径が0.8〜2.5
μm、比表面積が1〜7m2/g、かつ平均粒径をa
(μm)、比表面積をb(m2/g)としたとき6.0
−3a≦b≦10−3aの関係を満たす溶融シリカを全
充填剤のうち1〜30重量%含有すると共に、粒径75
μm以上の粒子の含有量が充填剤全体の2重量%以下で
ある充填剤を使用することが有効であることを知見し
た。
ポキシ樹脂組成物の流動性が悪くなるものであるが、上
記一定範囲の粒径と比表面積を有し、かつこれらの粒径
と比表面積とが上記関係を満たす溶融シリカを配合した
場合、かかる半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化
物の膨張係数を低くするために充填剤配合量を増やして
も組成物の流動性が低下せず、エポキシ樹脂と硬化剤と
の合計量100部に対し250部以上、特に450部以
上の大量を配合しても成形時に未充填やワイヤー流れ等
の成形不良が発生することもほとんどなく、耐湿性の良
好な硬化物が得られること、それ故、低膨張係数の硬化
物を与えると共に、高い流動性を有し、成形性に優れた
半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られることを見出
し、本発明をなすに至ったものである。
と充填剤とを含有してなるエポキシ樹脂組成物におい
て、充填剤として平均粒径が0.8〜2.5μm、比表
面積が1〜7m2/g、かつ平均粒径をa(μm)、比
表面積をb(m2/g)としたとき6.0−3a≦b≦
10−3aの関係を満たす溶融シリカを全充填剤のうち
1〜30重量%含有すると共に、粒径75μm以上の粒
子の含有量が充填剤全体の2重量%以下である充填剤を
使用することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組
成物及び該組成物を硬化することにより得られる硬化物
を提供する。
明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、上述したよう
にエポキシ樹脂と硬化剤と充填剤とを主成分として含有
する。
知られている種々のものを使用することができ、例え
ば、エポキシ化オルソクレゾールノボラック樹脂、エポ
キシ化フェノールノボラック樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、エポキシ化ビスフェノール樹脂、置換又は非置換の
トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂やこれらにハロ
ゲン原子を導入したエポキシ樹脂などを挙げることがで
きる。なお、これらエポキシ樹脂は、その使用に当たっ
ては必ずしも1種類の使用に限定されるものではなく、
2種類又はそれ以上を混合して配合してもよい。
く、使用するエポキシ樹脂に応じて適宜選定することが
でき、例えばアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェ
ノールノボラック型硬化剤などが挙げられるが、中でも
フェノールノボラック型硬化剤が組成物の成形性、耐湿
性の面でより望ましく、好適に使用できる。なお、フェ
ノールノボラック型硬化剤としては、具体的にフェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などが例
示される。
ことができ、フェノールノボラック型硬化剤を用いた場
合、好ましくはエポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤中
のOH基との比がモル比で1:0.5〜1:1.5とな
るように配合する。
との反応を促進させる目的で各種硬化促進剤、例えばイ
ミダゾール類、3級アミン類、ホスフィン系化合物、シ
クロアミジン化合物などを併用することが望ましい。
させる目的で組成物中にシリコーン系ポリマーを配合し
てもよい。シリコーン系ポリマーを配合すると、硬化物
の熱衝撃テストにおけるパッケージクラックの発生を著
しく少なくすることが可能である。シリコーン系ポリマ
ーとしては、例えばエポキシ基、アミノ基、カルボキシ
ル基、水酸基、ヒドロシリル基、ビニル基などを有する
シリコーンオイル、シリコーンレジン、シリコーンゴム
等やこれらシリコーンポリマーと有機重合体、例えば置
換又は非置換のフェノールノボラック樹脂等との共重合
体を挙げることができる。
に限定されないが、通常エポキシ樹脂と硬化剤との合計
使用量100部(重量部、以下同様)に対し1〜50部
とすることが好ましい。
に平均粒径が0.8〜2.5μm、比表面積が1〜7m
2/g、かつ平均粒径をa(μm)、比表面積をb(m2
/g)としたとき6.0−3a≦b≦10−3aの関係
を満たす溶融シリカ(以下、微細溶融シリカという)を
全充填剤のうち1〜30重量%含有すると共に、粒径7
5μm以上の粒子の含有量が充填剤全体の2重量%以下
である充填剤を使用するもので、かかる充填剤を使用す
ることにより、多量に充填剤を配合しても流動性が良好
で、しかも膨張係数が低い硬化物を与える半導体封止用
エポキシ樹脂組成物を得ることができる。
0.8μm未満では、微細溶融シリカが凝集し易くなっ
てしまうため、均一分散がし難くなるという不利があ
り、一方2.5μmを超えると優れた流動性を有する半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を得ることができない。
また、かかる範囲の溶融シリカであっても、平均粒径を
aμm、比表面積をb(m2/g)としたとき6.0−
3a≦b≦10−3aの関係を満たすことが必要であ
り、この関係を満たさない溶融シリカは十分な流動性を
与えることができない。
のうち1〜30%(重量%、以下同様)、好ましくは3
〜20%とすることが必要である。配合量が1%未満又
は30%を超えるといずれも本発明の目的である高流動
性が得られない。
えば溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、
三酸化アンチモン等各種のものを使用することができる
が、粒径75μm以上の粒子が2%以下、好ましくは1
%以下である必要がある。粒径75μm以上の粗粒子が
2%より多く存在すると、硬化物のチップ表面へのダメ
ージが大きくなり、耐湿性に支障をきたす。
ましくは平均粒径が5〜35μm、特に8〜32μmで
あると共に、比表面積が1.4m2/g以下、特に1m2
/g以下であるような球状シリカが好適なものとして挙
げられる。平均粒径が5μmより小さいと硬化物のヒー
トサイクル時の耐クラック性が悪くなる場合があり、一
方、平均粒径が35μmを超えると成形時にワイヤー流
れを引き起こす場合がある。更に、比表面積が1.4m
2/gより大きいと組成物の流動性が著しく低下する場
合がある。この球状シリカの配合量は、充填剤全体の0
〜99%、特に40〜97%が好ましい。
あらかじめシランカップリング剤で表面処理した後に使
用すると、より一層耐湿性の高い硬化物を与える組成物
を得ることができる。
と硬化剤との合計量100部に対して250〜850
部、特に450〜700部とすることが好ましい。
の添加剤を添加することができ、例えばカルナバワック
ス等のワックス類、ステアリン酸等の脂肪酸やその金属
塩等の離型剤(中でも接着性、離型性の面からカルナバ
ワックスが好適に用いられる);有機ゴム系等の可撓性
付与剤;カーボンブラック、コバルトブルー、ベンガラ
等の顔料;酸化アンチモン、ハロゲン化合物等の難燃化
剤;γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の
表面処理剤;エポキシシラン、ホウ素化合物、アルキル
チタネート等のシランカップリング剤;老化防止剤、そ
の他の添加剤の1種又は2種以上を配合することができ
る。
の製造に際し、上述した成分の所定量を均一に攪拌、混
合し、予め70〜95℃に加熱してあるニーダー、ロー
ル、エキストルーダー等で混練、冷却し、粉砕する等の
方法で得ることができるが、特にミキシングロール、押
出機を用いた溶融混合法が好適に採用される。ここで、
成分の配合順序に特に制限はない。
成物はIC、LSI、トランジスター、サイリスタ、ダ
イオード等の半導体装置の封止用に使用するものであ
り、プリント回路版の製造などにも有効に使用できる。
従来より採用されている成形法、例えばトランスファー
成形、注型法などを採用して行うことができる。この場
合、エポキシ樹脂組成物の成形温度は150〜180
℃、ポストキュアーは150〜180℃で2〜16時間
行うことができる。
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。なお、以下の例において部はいずれも重量部
を示す。
当量170のエポキシ化トリフェノールメタン樹脂34
部、エポキシ当量280の臭素化エポキシ化フェノール
ノボラック樹脂6部、フェノール当量が110で軟化点
80℃のフェノールノボラック樹脂35部、下記式
(a)で示される化合物60部と下記式(b)で示され
る化合物40部との反応生成物25部、トリフェニルホ
スフィン0.7部、三酸化アンチモン10部、カルナバ
ワックス1.5部、γーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン1.6部、カーボン1部を混合したベース
に、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.
6%で表面処理した表1に示すシリカを表2に示す量で
配合し、80℃のミキシングロールで5分間溶融混合し
た後、シート状で取り出し、これを冷却粉砕して組成物
を得た。
った。結果を表2に併記する。 (イ)スパイラルフロー EMMI規格に準じた金型を使用して175℃、70K
gf/cm2の条件で測定した。
アーした5×5×5mmの試験片を用い、アグネ(真空
理工社製)を用いて昇温スピード5℃/minで測定し
た。
75℃、70Kgf/cm2、プレヒート温度85℃で
成形し、組成物の充填性を測定した。この場合、0.5
mm以上の未充填があるものを不良とした。
トパッケージのフレームを用い、175℃、70Kgf
/cm2、プレヒート温度85℃で成形した時の金線の
流れを軟X線で測定し、金線流れの状況を観察した。そ
の結果、流れの良い場合は○、やや悪い場合は△、悪い
場合は×と判定した。
ップを用い、14PIN DIP型半導体装置を用いて
評価した。175℃、2分で成形し、180℃、4時間
ポストキュアーし、260℃の半田浴に10秒間浸漬
し、次いで130℃のプレッシャークッカーに1000
時間放置した後のアルミニウム配線の断線不良率を測定
した。
のみを使用した場合(比較例4、5)、流動性が悪く、
ワイヤー流れが発生し、耐湿性が劣る。
リカに本発明に係る微細溶融シリカを配合した場合(実
施例)、流動性が良好で、充填不良、ワイヤー流れが発
生せず、耐湿性が良好になることが認められる。
面積と平均粒径が本発明外の球状シリカを配合した場合
(比較例1)、流動性が悪く、充填不良、ワイヤー流れ
が発生すると共に、耐湿性が悪く、また、平均粒径が本
発明の範囲内であるが比表面積が範囲外である球状シリ
カを配合した場合(比較例2)、比表面積が本発明の範
囲内であるが平均粒径が範囲外である球状シリカを配合
した場合(比較例3)、いずれも流動性が悪く、ワイヤ
ー流れが発生すると共に、耐湿性が悪いことが認められ
る。
物は、流動性が高く、成形時に未充填やワイヤー流れが
ほとんど発生しない優れた成形性を有するもので、膨張
係数が低くかつ耐湿特性が良好な硬化物を与える。従っ
て、IC、LSI、トランジスター等の封止材として微
細なパターンやワイヤーの損傷を抑えて耐湿性を向上さ
せる等のために有効に使用できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填剤とを含有
してなるエポキシ樹脂組成物において、充填剤として平
均粒径が0.8〜2.5μm、比表面積が1〜7m2/
g、かつ平均粒径をa(μm)、比表面積をb(m2/
g)としたとき6.0−3a≦b≦10−3aの関係を
満たす溶融シリカを全充填剤のうち1〜30重量%含有
すると共に、粒径75μm以上の粒子の含有量が充填剤
全体の2重量%以下である充填剤を使用することを特徴
とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹
脂組成物を硬化することにより得られる硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3566992A JP2639275B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3566992A JP2639275B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05206332A true JPH05206332A (ja) | 1993-08-13 |
JP2639275B2 JP2639275B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=12448285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3566992A Expired - Lifetime JP2639275B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2639275B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10120878A (ja) * | 1996-08-29 | 1998-05-12 | Mitsubishi Electric Corp | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2007204511A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2007204510A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP3566992A patent/JP2639275B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10120878A (ja) * | 1996-08-29 | 1998-05-12 | Mitsubishi Electric Corp | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2007204511A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
JP2007204510A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2639275B2 (ja) | 1997-08-06 |
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