JPH05206078A - 処理装置 - Google Patents

処理装置

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JPH05206078A
JPH05206078A JP3850792A JP3850792A JPH05206078A JP H05206078 A JPH05206078 A JP H05206078A JP 3850792 A JP3850792 A JP 3850792A JP 3850792 A JP3850792 A JP 3850792A JP H05206078 A JPH05206078 A JP H05206078A
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gas
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学系に通過する発光強度の損失量を大幅に
減少させる。 【構成】 処理手段2からの発光をモニタするモニタ手
段4を有する処理装置において、上記モニタ手段4の前
段に、集光レンズ40を有する光学系3を設ける。そし
て、この集光レンズ40にて集めた光を、光ファイバ等
の光吸収性を有する光案内媒体を何ら通過させることな
く直接光電変換器48,52へ導入する。これにより、
発光量の途中での損失を大幅に減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程において、例えばプラズ
マ処理装置を用いて行われるドライエッチングは微細な
パターンを形成するために欠くことができない技術とな
っている。このエッチングは、真空中で反応ガスを用い
てプラズマを生成し、プラズマ中のイオン、中性ラジカ
ル、原子、分子などを用いて対象物を除去して行く方法
である。ところで、エッチング対象物が完全に取り去ら
れた後においてもエッチングが継続されると、下地材料
が不必要に削られていったり、或いはエッチング形状が
変わってしまうため、これを防止するためにエッチング
の終点を正確に検出することは非常に重要な事項であ
る。
【0003】そこで、エッチングの終点を検出するため
に従来行なわれていた代表的な方法は、エッチングによ
る反応生成物の発光強度を監視レンズ等を備えた光学系
により、この発光強度の変化を基に終点を判断してい
た。具体的には、プラズマ電極を備えた反応容器の外側
に、例えば直径数cmの石英ガラス製の観察窓を設け、
この外側にレンズを含む光学系を固定的に設置してい
る。そして、プラズマによる例えばエッチング処理時に
発生する発光を上記光学系により集光してこれを光ファ
イバにより光電変換素子等に導き、この出力を判定部等
で処理することにより例えばエッチングの終点検出等を
行っていた。例えば二酸化珪素膜をCF系のエッチング
ガスによりエッチングする場合には、反応生成物である
一酸化炭素の発光を、上記レンズを含む光学系を介して
集光して光電変換素子により電気信号へ変換し、この信
号を処理することにより発光強度を監視し、この強度変
化を基にエッチングの終点を判断していた。すなわち、
反応生成物はエッチング中には反応容器内に存在するが
エッチング対象物がなくなると生成されなくなるので、
この発光強度は減少し、従って、この減少を捉えればエ
ッチングの終点を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エッチング
を行なうにあたって、プラズマの安定性を得るために、
或いは下地膜やレジストに対する選択性を大きくするた
めに、エッチングガス以外の添加ガスを、エッチングガ
スに比べて多量に加えることが行なわれている。例えば
プラズマの安定性を図るためにアルゴンを用いることが
あるが、このアルゴンガス自体の発光スペクトルは帯状
に広がっており、このスペクトル中に反応生成物である
一酸化炭素のスペクトルが重なって埋もれてしまうこと
がある。このような重なりの起こる理由は、アルゴンと
一酸化炭素の強い発光波長範囲はともに300〜800
nmであって、両範囲が非常に近似しているためであ
る。しかも、エッチングによる化学反応が生ずることに
なるエッチング対象領域は非常に小さいことから発生す
る一酸化炭素のガス量は微量であるが、これに対して導
入するアルゴンガス量はエッチングガス量の数倍〜10
倍も多く、このために、アルゴンガスの発生強度は一酸
化炭素の発光強度に比べて非常に大きくなり、結果的に
前述したように一酸化炭素の発光スペクトルは、プラズ
マ自体の発光スペクトル中に埋もれてしまい、一酸化炭
素の発光強度を正確に検出することができないので例え
ばエッチングの終点を特定することが困難であった。
【0005】そこで、本発明者は、先の出願において、
反応生成物の発光スペクトルに代えて、発光スペクトル
領域がアルゴンガスとは全く異なるエッチングガスの発
光スペクトルを監視し、エッチング対象物がなくなって
エッチングガス量が増加してこの発光量が増加したとき
をもって例えばエッチング終了点とする方法を開示し
た。しかしながら、微細化の傾向の推進によって、或い
は、コンタクトホールのみ、トレンチのみ、配線パター
ンのみのエッチングなどの特殊なエッチング工程の必要
性の増加によって、ウエハ全面積に対するエッチング対
象域の面積比を示す開口率が1%或いはそれ以下に小さ
くなる傾向にある昨今にあっては、エッチング終点前後
におけるエッチングガス量の変動すなわちエッチングガ
スの発光スペクトルの強度変化も非常に小さなものとな
り、また、発光量も非常に少ないので先に開示した方法
であっても十分なものでなくなった。
【0006】更に、各ガスからの発光スペクトルの強度
は、電源電圧のわずかな変動、質量流量コントローラの
影響、処理圧力の変動、プラズマに起因する基板温度の
上昇等により絶えずゆらいでおり、このゆらぎが原因
で、上述のようにエッチングガスの発光スペクトルの強
度変化を監視していても例えばエッチング終点を特定す
るには比較的むずかしかった。このような状況におい
て、観測すべき発光強度の周波数は、アルゴンガスの発
光スペクトルを考慮してより短い波長、例えば200n
mへと移行する傾向にあるが、この波長領域においては
光学系にて使用する光ファイバの光吸収率がかなり大き
くなり、例えば導入した発光量の50%も吸収してしま
う場合もある。
【0007】更には、処理中において反応容器内にて発
生する反応生成物等が観察窓の内側に付着して曇ってし
まい、これより取り出すことができる発光量がより少な
くなってしまい、僅かな発光強度の変化自体も検出する
ことが要求される今日の状況において、上記した理由と
相俟ってエッチングの終点等の検出を更に一層困難にし
ている、という改善点があった。本発明は、以上のよう
な問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案された
ものである。本発明の目的は、発光強度の僅かな変化で
も確実に検出することができる処理装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記問題
点を解決するために、処理手段からの発光をモニタする
モニタ手段を有する処理装置において、前記モニタ手段
の前段に、前記処理手段からの発光を集光する集光レン
ズと前記集光レンズからの光を光案内媒体を用いること
なく直接導入して光電変換する光電変換器とを有する光
学系を備えるように構成したものである。第2の発明
は、上記問題点を解決するために、処理手段からの発光
を、外部のモニタ手段へ向けて通過せしめる観察窓を有
する処理装置において、前記観察窓に、これに付着する
付着物を除去するための付着物除去手段を設けるように
構成したものである。
【0009】
【作用】第1の発明によれば、処理手段から観察窓を通
して放出された発光は光学系の集光レンズにて集光され
て、光ファイバ等の光吸収率の高い媒体を通ることな
く、大気中或いは真空中を通過して直接光電変換器に導
入されることになる。従って、発光量の損失が極力抑制
されるので発光強度の僅かな変動でもほぼ確実に捕える
ことが可能となる。また、第2の発明によれば、処理中
或いは処理後において付着物除去手段を駆動させること
により、処理領域に臨んで設けられた観察窓は加熱され
たり、或いはここに局所的なプラズマが立てられたりす
る。このために、観察窓の内側に付着する或いは付着し
ようとする反応生成物等の付着が排除され、結果的に処
理手段の観察窓を通過するときの発光量の損失は極力抑
制されるので、発光強度の僅かな変動でもほぼ確実に捕
えることができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係るドライエッチング方法
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明に係る処理装置を示す構成図である。本実施例にあっ
ては、処理装置としてプラズマによるエッチング装置を
例にとって説明する。図示するようにこのエッチング装
置は、実際に被処理体をエッチングする処理手段として
のプラズマ処理手段2と、この処理手段2からの発光強
度乃至発光をモニタするモニタ手段4とにより主に構成
されている。そして、上記モニタ手段4は、エッチング
時の発光を捕える光学系3と、この光学系3からの電気
信号を処理する処理系5とにより主に構成されている。
このプラズマ処理手段2は反応容器を構成する、例えば
アルミニウムよりなる真空チャンバ6を有しており、こ
の真空チャンバ6内には、平板状の電極8、10が上下
に対向配置されており、例えば上部電極10は接地され
ると共に、下部電極8はコンデンサ12を介して高周波
電源14に接続されている。
【0011】これら電極8、10は、平行平板電極を構
成しており、これら電極8、10が真空チャンバ6を兼
用する場合もある。図示例にあっては、説明のために両
電極8、10間を広く記載しているが、実際は両電極間
は5mm前後である。そして、上記下部電極8は、その
上面に被処理体である半導体基板16が載置され、この
基板16を確実に固定するように、例えばクランパ等が
設けられている。また、真空チャンバ6の側壁には、ガ
ス導入管20が接続されており、このチャンバ内にCF
系のエッチングガスやアルゴンなどのプラズマ安定化ガ
スを導入するように構成されている。また、他の側壁に
は真空排気管22が接続されており、図示しない真空ポ
ンプ等により上記真空チャンバ6内を任意の圧力に真空
引きできるように構成されている。
【0012】更に、この真空チャンバ6の側壁には、ゲ
ートベン24を介してロードロック室26が接続されて
おり、上記真空チャンバ6内を大気開放することなくこ
の中に図示しないアームにより半導体基板16を搬出入
し得るように構成されている。また更に、この真空チャ
ンバ6の側壁には、前記電極8、10間に発生したプラ
ズマの発光を外部に透過させるために、例えば短い波長
域の光を通す石英ガス等よりなる直径約20mm程度の
観察窓28が前記電極間に臨ませて設けられている。
【0013】この観察窓28には、図3にも示すように
エッチング処理時等にこの観察窓28の内側に付着する
反応生成物等を除去して曇りをなくすための本願の第2
の発明の特長とする付着物除去手段30が設けられてい
る。具体的には、この付着物除去手段30は、上記観察
窓28の周辺部にその周方向に沿って形成された加熱手
段、例えばセラミックヒータ32を有している。このセ
ラミックヒータ32にはこれに加熱電力を付与するため
のヒータ電源34が接続されている。また、このセラミ
ックヒータ32の近傍には、熱検知器、例えば熱電対3
6が設置されており、上記ヒータ32及び観察窓28の
加熱温度を測定し得るように構成されている。そして、
この熱電対36には、例えばマイクロコンピュータ等よ
りなる制御部38が接続されており、熱電対36からの
出力値に応じて上記ヒータ電源34を制御することによ
り上記観察窓28を必要に応じて所定の温度に加熱維持
するように構成されている。従って、エッチング処理中
或いはエッチング処理後にこの付着物除去手段30を駆
動することにより、観察窓28を加熱してこれに付着物
が付くことを阻止している。
【0014】一方、プラズマ処理手段2の処理領域Aか
らの発光をモニタするモニタ手段4は、本願の第1の発
明の特長とする光学系3を有している。この光学系3
は、上記観察窓28に接近させて臨ませた集光レンズ4
0を有しており、上記観察窓28を透過した光を集光す
るように構成されている。この集光レンズ40は円筒体
状のレンズ容器42内の一端部に収容されると共にこの
集光レンズ40から下流の光路には、例えば光ファイバ
のような多少なりとも光吸収特性を有する光案内媒体を
一切使用しない。すなわち、レンズ容器42内の他端部
側であって上記集光レンズ40からの光路Lには、集光
された光を約半分に分割して2つに分岐させるために光
路Lに対して45゜に傾斜させたハーフミラー44が設
けられており、透過光の光路L1とこれと直角になる反
射光の光路L2とを形成するように構成される。
【0015】そして、上記透過光の光路L1上であっ
て、上記レンズ容器42の他端部には、例えばプラズマ
エッチング時の活性種であるCF2 ガスからの発光を通
すために特定波長、例えば波長259.5nm程度の領
域の光を選択的に透過する第1干渉フィルタ46及びこ
のフィルタ46を通過した光を電気信号に変換するため
の、例えばホトダイオードのような第1光電変換素子4
8が設けられており、透過した光を電気信号に変えるよ
うに構成されている。また、上記反射光の光路L2であ
って、上記レンズ容器42の他端部側の側壁上には、プ
ラズマエッチング時の反応生成物である例えばCOガス
からの発光を通すために特定波長、例えば波長482.
7nm程度の領域の光を選択的に透過する第2干渉フィ
ルタ50及びこのフィルタ50を通過した光を電気信号
に変換するための、例えばホトダイオードのような第2
光電変換素子52が連続的に設けられており、反射した
光を電気信号に変えるように構成されている。尚、上記
した比較的安価な干渉フィルタ46,50に替えて、分
光精度の良好な分光器を設けるようにしてもよい。
【0016】このようにこの光学系3には、比較的短い
波長域の光を吸収する傾向にある光案内媒体を何ら使用
していないので、発光強度の弱い光或いは僅かな強度変
化も確実に検知することが可能となる。そして、上記レ
ンズ40を収容するレンズ容器42は、図2にも示すよ
うにこれを真空チャンバ6内の処理領域Aすなわち観察
窓28に対して上下(Z)方向、左右(Y)方向及び前
後(X)方向へ移動可能とするために、移動機構54に
取り付けられている。具体的には、この移動機構54
は、基台56上にX方向レール66を介してリニアモー
タ等によりX方向、すなわちレンズ40の焦点方向へ移
動可能に設置されたXテーブル68と、このXテーブル
68上にY方向レール62を介してリニアモータ等によ
りY方向へ移動可能に設置されたYテーブル64と、こ
のYテーブル64上にボールネジ等の昇降手段58を介
して取り付けられて上下動可能になされたZテーブル6
0とにより主に構成されており、このXテーブル68上
に上記レンズ容器42を取り付け固定して各テーブルを
移動することにより処理領域A内の所望の位置、すなわ
ち発光強度のピーク点にレンズ40の焦点Fを位置させ
得るように構成されている。
【0017】そして、上記各テーブルの移動は、移動機
構制御部53からの制御信号により行われる。上記レン
ズ容器42及び第1フィルタ46、第2フィルタ50の
X,Y,Zテーブル上の移動により、光路L,L1,L
2が上下、左右方向に移動することになるが、実際には
これらの移動距離は僅かであり、光路がハーフミラー面
や干渉フィルタ46,50の面から外れることはない
し、また、光路が外れないような大きさにハーフミラー
や干渉フィルタを設定しておく。また、本実施例のよう
にレンズ40、ハーフミラー44、第1及び第2干渉フ
ィルタ46,50、第1及び第2光電交換器48,52
のすべて、すなわち光学系3の全体は、テーブル上に取
り付けて一体的に動くようになされているので、上記し
たようにレンズ40を通過した光は、確実にハーフミラ
ー44に届くことになる。
【0018】一方、上記光学系3の第1光電変換器48
から出力される出力線70は、処理系5の信号増幅用の
第1増幅器72へ接続されると共にこの第1増幅器72
の出力は、観測帯域以外の周波数成分を除去するため
に、例えば10Hz程度の第1ローパスフィルタ74に
接続されている。そして、この第1ローパスフィルタ7
4の出力はアナログ信号をデジタル化するための第1A
/D変換器76へ入力されると共にこの変換器76の出
力は、例えばマイクロコンピュータよりなる判定部78
へ入力されている。また、上記第2光電変換器52から
出力される出力線80は、処理系5の信号増幅用の第2
増幅器82へ接続されると共にこの第2増幅器82の出
力は、前記と同様に観測帯域以外の周波数成分を除去す
るために、例えば10Hz程度の第2ローパスフィルタ
84に接続される。そして、この第2ローパスフィルタ
84の出力はアナログ信号をデジタル化するための第2
A/D変換器86へ入力されると共にこの変換器86の
出力は、上記判定部78へ入力され、この変換器86か
ら入力される反応生成物の発光強度を示す信号と上記第
1A/D変換器76から入力される活性種の発光強度を
示す信号との比をとっており、この比の変化量が所定量
以上になったときにエッチングの終点を検出するように
構成されている。
【0019】ここで上記の第1及び第2ローパスフィル
タ74,84の帯域は10Hzに限定されるものではな
く、この帯域周波数は後段のA/D変換器76,86の
サンプリング周波数との関係で設定されるものであり、
原信号を忠実に表現するためにはローパスフィルタの帯
域周波数の少なくとも4倍以上のサンプリング周波数、
例えば本実施例においては約40Hz以上のサンプリン
グ周波数でA/D変換を行う。これにより、発光強度の
変化を正確に捕らえることができ、更に平均化すること
で直流成分のみを取り出すことが可能となる。一方、上
記判定部78の出力は、オーバエッチングを行う時間を
設定するためのオーバエッチングタイマ回路88へ接続
されており、エッチング終了後に所定時間だけオーバエ
ッチングを施して例えばエッチング時のテーパ角度を適
宜調整し得るように構成されている。このように、オー
バエッチングを施す理由は、例えば円形の半導体基板の
周辺部と中心部とではガス濃度が異なることからエッチ
ング速度に差が生じてエッチングの程度が不均一になっ
たり、或いは、レジストによりエッチングされない部分
とエッチングされる部分との接線にダレ等が生じたりす
ることから、これらを是正するために行うのである。
【0020】そして、このオーバエッチングタイマ回路
88の出力は、高周波電源14のオン,オフ制御等を行
うための高周波制御回路90へ接続されており、上記オ
ーバエッチングタイマ回路88からのオーバエッチング
終了信号を受けたときに、上記高周波電源14の駆動を
完全に停止し得るように構成されている。次に、以上の
ように構成された本実施例の動作について説明する。ま
ず、プラズマ処理手段2においてすでにロードロック室
26内に搬入されている半導体基板16を、ゲートベン
24を介して図示しないアームにより下部電極8上に載
置する。この半導体基板の二酸化珪素膜上には所定のパ
ターン形状になされたマスクが露光工程を経て形成され
ている。
【0021】このように半導体基板16を真空チャンバ
6内に導入したならば、この内部を真空排気管22を介
して所定の圧力まで真空引きし、ガス導入管20より、
エッチングガスとしてCF系ガス、例えばCHF3ガス
及びCF4ガスをいずれも60SCCMの流量で導入す
ると共に、プラズマ安定化ガスとして、例えばアルゴン
ガスを1000SCCMの流量で導入し、所定の真空
度、例えば1.2Torr程度に設定する。そして、高
周波電源14を駆動することにより真空チャンバ6内の
電極8、10間に周波数13.56MHz或いは380
KHz、電力値750Wの高周波電力を印加してプラズマ
を発生させ、基板16の二酸化珪素膜のエッチングを行
う。この時、基板4の温度は例えば−50〜40℃に設
定する。
【0022】チャンバ6内へ導入されたCHF3ガスや
CF4ガスは、プラズマ中にて解離して多種類の活性種
を発生し、これがエッチング反応に関与する。例えば、
活性種としてCF2 ラジカルを例にとると、このCF2
ラジカルは下記式のように二酸化珪素と反応する。 Si2+2CF2→Si4+2CO ここで、プラズマ安定化ガスであるアルゴンガス、エッ
チングガスであるCF2ガスおよび反応生成物であるC
Oガス等はプラズマ中にてそれぞれ特有のスペクトルを
もって発光するが、観察窓28を透過した発光は、光学
系3の集光レンズ40により集められて光ファイバ等の
光案内媒体を何ら通過することなく大気中を、或いはこ
の光学系3全体が真空系になされている場合には真空中
を光路Lに沿って通過してハープミラー44に当たり、
ここで透過光と反射光の2つに分岐される。
【0023】透過光は、大気中或いは真空中の光路L1
を通ってCF系ガスの活性種用の第1干渉フィルタ46
に入り所定の波長の光が取り出され、その光の強度、す
なわち発光強度は第1光電変換器48により電気信号へ
変換される。そして、この活性種の発光強度を示す電気
信号は、処理系5の第1増幅器72にて増幅された後第
1ローパスフィルタ74を通過して低周波成分、例えば
周波数10Hz以下の成分のみが取り出され、この信号
は、第1A/D変換器76にて上記周波数の例えば4倍
以上の周波数でサンプリングされてデジタル化され、判
定部78へ入力される。一方、上記ハーフミラー44に
おける反射光は、大気中或いは真空中の光路L2を通っ
て反応生成物用の第2干渉フィルタ50に入り所定の波
長の光が取り出され、その光の強度、すなわち発光強度
は第2光電変換器52により電気信号へ変換される。
【0024】そして、反応生成物の発光強度を示す電気
信号は、処理系5の第2増幅器82にて増幅された後第
2ローパスフィルタ84を通過して前記と同様に低周波
数成分例えば10Hz以下の成分のみが取り出され、こ
の信号は第2A/D変換器86にて上記周波数の例えば
4倍以上の周波数でサンプリングされてデジタル化さ
れ、判定部78へ入力される。そして、マイクロコンピ
ュータ等よりなるこの判定部78では、入力された発光
強度の比の変動に基づいて、エッチングの終点を検出す
る。この判定部78では、上記変動値が所定値以上変動
したことに応じてエッチング操作が終了したものと見な
してエッチング終了信号を後段のオーバエッチング回路
88へ出力する。このオーバエッチング回路88は、エ
ッチング終了信号を受信すると、これをオーバエッチン
グ開始信号として認識し、このタイマ回路に予め設定さ
れた時間だけ更にオーバエッチング処理を行う。実際に
は、エッチング終了の判定は、例えば常に最新の10秒
間の変動値の平均を基準にして行われることから、エッ
チング終了の判定が出た場合にはすでに10秒間のオー
バエッチング操作を行っていることになるが、実際のオ
ーバエッチング操作は10秒間以上行うことから問題は
生じない。
【0025】そして、所定の時間オーバエッチングがな
されたならば、この回路88は、後段の高周波電源制御
回路90に向けてオーバエッチング終了信号を出力す
る。このオーバエッチング終了信号を受けると、この高
周波電源制御回路90は電周波電源14の電源を直ちに
遮断し、エッチング操作を完全に終了する。本実施例に
おいては、CF系ガスの活性種としてCF2ラジカルの
発光スペクトルを第1干渉フィルタ46にて分光し、反
応生成物としてのCOガスの発光波長のスペクトル領域
とアルゴンガスの発光波長のスペクトル領域は、ともに
300〜800nmであってほぼ完全に重なってしま
い、且つアルゴンガスは多量に流されていてその発光強
度も大きいので、COガスの発光は埋もれてしまってこ
れを取り出すことは困難であるが、ミクロ的に見れば上
記スペクトル領域中に多数の発光ピークが存在する。従
って、COガスの発光強度を検出するために、アルゴン
ガスの発光ピークの谷間で発光量が少なく、しかもCO
ガスの発光量が多くなるような特定の波長にて、COガ
スの発光強度を測定する。例えば図4は、分解能を高く
した場合のアルゴンガスの発光スペクトルを示すグラフ
であるが、ピーク波長480.6nmとピーク波長48
4.6nmとの間においてアルゴンガスの発光量が極端
に少ないところ、すなわち谷が存在し、しかもこの部
分、すなわち波長483.5nm或いは482.7nm
はCOガスの発光が存在するところである。
【0026】従って、本実施例にあっては、第2干渉フ
ィルタ50を波長482.7nmに設定してこの波長の
光を取出し、反応生成物であるCOガスからの発光強度
を測定した。また、活性種であるCF2ガスは、アルゴ
ンガスのスペクトル領域から外れた波長259.5nm
に発光ピークを有しているので、第1干渉フィルタ46
をこの波長に設定してCF2ガスの発光強度を測定し
た。図5は、前記条件により実際のエッチングを行った
ときの各ガスの発光強度及びその比を示すグラフであ
る。尚、グラフ中においては両ガスの発光強度の変化を
パーセントに補正して記載している。図示するようにエ
ッチングが進行するに従ってCF2ガス及びCOガスの
発光強度は徐々に小さくなって行く。この発光強度の低
下の原因は、エッチングの進行に従って基板温度が上昇
するからである考えられている。そして、CF2 ガスの
発光強度は、エッチングの終点と思われるポイントを過
ぎると僅かに増加するが、この発光強度のみを監視して
いたのでは、上記増加量はCF2ガスの発光強度のゆら
ぎの大きさとそれほど差がなく、エッチング終点を正確
に把握することは困難である。また、COガスの発光強
度は、エッチング終点を思われるポイントを過ぎると、
僅かではあるが傾斜が急になってはいるが、この発光強
度単独では上記と同様にエッチング終点を正確に把握す
ることができない。
【0027】これに対して、上記COガスとCF2ガス
の発光強度の比をとった値は、エッチング過程において
は、ゆらぎつつもほぼ一定であるが、あるポイントを過
ぎると急激に上昇し、この値のゆらぎの幅以上の大きさ
の増加量を示している。その後、比の値は再度一定とな
り、エッチングが終わった事を示している。SEM(走
査型電子顕微鏡)による測定の結果、このエッチング終
点と思われるポイント、すなわちエッチング時間約12
8秒の点が、実際のエッチング終点であることが判明
し、従って、COガスとCF2 ガスの発光強度の比をと
って、この変化量を監視することにより、正確に、しか
も確実にエッチング終点を検出することが可能となる。
このように、活性種と反応生成物の発光強度の比の変化
を監視することにより、エッチングの終点を検出するよ
うにしたので、両発光強度のゆらぎが相殺されてしま
い、しかも感度を理論上2倍にすることができ、従来検
出することが困難であった開口率10%以下の半導体基
板のエッチング終点も確実に検出することが可能とな
る。
【0028】そして、例えばオーバエッチング時間を例
えば30秒に設定していた場合には、上記したエッチン
グ終点がオーバエッチングの開始点となることからエッ
チング時間約158秒の点がオーバエッチング終点とな
る。また、スペクトルの重なりとは、完全に重なる場合
のみならず、例えば分光測定の際に一方の裾に他方のス
ペクトルが重なる場合のような一部の重なりも含まれ
る。ところで、このようなエッチング過程においては、
半導体基板16のサイズ、処理工程またはガス条件等の
相異によりチャンバ6内のプラズマの立ち方が異なり、
その結果、電極8,10間の処理領域Aにおける発光強
度のピーク点が、図2にて示すように例えばP1,P
2,P3と僅かではあるが移動する場合があり、これを
放置して集光レンズ40の焦点Fを常に点P1に設定し
ておくと、全体としてのプラズマの発光強度が弱い場合
或いは発光強度の変動が少ない場合には、発光強度の変
動を十分に捕えることができない場合がある。
【0029】このような場合には、光学系3の移動機構
54を移動機構制御部53からの制御信号により或いは
自動的に駆動することにより、集光レンズ40の焦点F
を常に発光ピーク点P1,P2,P3に位置させる。例
えば、発光ピーク点が点P1からその上方の点P2に移
動した場合にはZテーブル60を上昇させることにより
集光レンズ40の焦点Fを点P2に移す。また、発光ピ
ーク点が点P1から水平方向遠方(焦点深度方向)の点
P3に移動した場合にはXテーブル68をチャンバ6側
に水平移動させて集光レンズ40の焦点Fを点P3に移
す。同様に、発光ピーク点が点P1から図面垂直方向に
移動した場合には、Yテーブル64を移動させて焦点F
を常に発光ピーク点に位置させる。
【0030】このように、XYZ方向へ移動可能な移動
機構54により集光レンズ40を移動させてこの焦点F
を常に処理領域Aの発光ピーク点に位置させることがで
きるので、僅かな発光強度の変化でも確実に捕えること
ができ、従って、エッチング終点等を確実に求めること
が可能となる。尚、上記実施例において、発光強度のピ
ーク点を求めるための検出器を別途設けてこの出力を上
記移動機構制御部53に入力することにより自動的に焦
点位置制御を行うことが可能となる。また、従来装置に
おいては、プラズマの発光強度を捕える光学系に、光案
内媒体として例えば光ファイバを用いていたが、この光
ファイバは光の透過率が良いといえども本実施例におい
て選択されるような短い波長域においては光の吸収率も
比較的高くなってしまい、例えば50%程度も光が吸収
されてしまって発光強度の変動を十分に捕えることがで
きない場合があった。
【0031】このような場合には、第1の発明の特長と
する光学系3は、何ら光ファイバ等を用いることなく空
気中、或いは真空中を直進する発光をフィルタ等を介し
て直接光電変換器48,52へ導入させているので光路
途中における光の損失がほとんどなく、従って、低い発
光強度でも感度良く検知することができるので発光強度
の微小な変動もほぼ確実に捕えることができ、エッチン
グの終点等を確実に求めることが可能となる。また、更
に、エッチング過程においては、エッチングガスの性質
上、その装置の一番温度の低いところに生成物等が付着
する傾向にあるが、一般的にはチャンバ6に設けた観察
窓28は他の部分と比較して温度が低いことからこの観
察窓28の内面に生成物が付着して曇り、十分な発光量
を取り出せないことからエッチング終点を検出できなか
ったり、十分な発光強度を取り出すためにしばしば観察
窓28のクリーニング操作をしなければならなった。
【0032】このような場合には、本実施例における観
察窓28には図3にも示すような第2の発明の特長とす
る付着物除去手段30が設けられているので、この除去
手段30を駆動することによりヒータ電源34からセラ
ミックヒータ32に通電し、この観察窓28の全体を生
成物等が付かないような温度、例えば100℃前後に加
熱する。この時の加熱温度は熱電対36によりモニタさ
れて、フィードバックが掛けられており、この熱電対3
6からの信号を受けた制御部38は観察窓28の温度が
常に上記所定値を維持するようにヒータ電源34を制御
することになる。この観察窓28の加熱操作は、エッチ
ング処理中常時行ってもよいし、また、エッチング処理
が完全に終了してからでもよい。このように、エッチン
グ処理中における観察窓28への生成物等の付着を防止
することにより、プラズマの発光量を損失させることな
く観察窓28の外方へ放出せしめることができ、従っ
て、発光強度の僅かな変動でも確実に捕えることができ
るのでエッチング終点等を確実に検地することができ、
しかも人的な観察窓のクリーニング操作も行う必要がな
い。
【0033】尚、上記実施例にあっては付着物除去手段
30として、セラミックヒータ32等の加熱器を設けた
が、これに限定されず、図6に示すように局所的プラズ
マ発生機構100を設けるようにしてもよい。具体的に
は、チャンバ6の側壁に開口部102を形成し、この部
分に石英ガラス等により直径約20mm、長さ例えば約
数10mmの断面凹部状に成形された円筒体状の観察窓
104をOリング106を介して気密に取り付け固定す
る。そして、この円筒体状の観察窓104の外周に高周
波コイル108を巻回し、これにマッチング回路110
を備えたRF発生器112を接続してこの凹部状の観察
窓104内のみにクリーニング用プラズマを発生し得る
ように構成する。このRF発生器112の駆動は、RF
制御部114によって行われ、例えばエッチング処理が
完全に終了した後に、クリーニング用ガス、例えばO2
ガスをチャンバ6内へ導入し、RF発生器112を駆動
することによりこの凹部状の観察窓104内のみに局所
的にプラズマを立てる。この時の処理条件は、例えば1
3.56MHzの高周波を40Wの出力で約30秒程行
う。
【0034】これにより、エッチング処理時に観察窓1
04内に付着した生成物は局所的に発生したプラズマに
よりスパッタされて除去される。従って、前述と同時に
窓104の曇りがなくなってチャンバ内の発光量を損失
することがなく外に取り出すことができる。このような
クリーニング操作は、プロセスの終了毎、またはロット
毎に行われ、例えば窓104の外側に設けた図示しない
モニタ装置により生成物の付着具合を認識しつつ行う。
特に、このクリーニング用のプラズマは局所的にしか発
生しないのでこれがチャンバ6内をスパッタすることも
ない。また、上記したRF発生器112は、これを単独
で用いることなくプラズマ処理時に用いる高周波電源1
4を切り換え可能として共用するようにしてもよい。更
に、この種の付着物除去手段30は、本実施例にて説明
したプラズマエッチング装置に限らず、アッシャー装
置、CVD装置等の生成物等が容器内壁に付着する可能
性がある処理装置には全て適用することができる。
【0035】尚、上記実施例にあっては、活性種の発光
強度と反応生成物の発光強度の比に基づいてエッチング
終点等を検出した。しかしながら、エッチング中に発光
量が減少し、更に2波長で減少率が異なる場合には、単
なる2波長の比をとっても終点の判定は難しい。そこ
で、以下に記すようにこれらの発光強度に所定の演算処
理、すなわち両者の発光強度の変化曲線の傾きを一致さ
せる演算処理を施した後、これらの比をとれば非常にシ
ンプルに終点を判定できる。すなわち、光の発光強度は
エッチングの経過とともに図7に示すような変化曲線を
描いて漸次変化する。図7(A)は活性種に関する発光
強度の変化(第1光電変換器48の出力CH0)及び生
成ガスに関する発光強度の変化(第2光電交換器52の
出力CH1)を示したものである。判定部78は、まず
(1)このような変化曲線の指定された区間の平均値A
VE0,AVE1を計算し、(2)指定区間内のN個の
測定値CH0,CH1と平均値AVE0,AVE1との
差の絶対値を計算し指定区間平均A0,A1をとる(面
積計算)。 A0=Σ|CH0−AVE0|/N A1=Σ|CH1−AVE1|/N (3)指定区間平均A0,A1の比Rをとる。 R=A0/A1
【0036】以上のように指定区間につき平均値AVE
0,AVE1及び比Rを演算した後、これら係数を基に
光電変換器48の出力CH0に対し、以下のような演算
を行い、求められた計算値と光電変換器52の出力CH
1との比を計算する。 (4)測定値CH0から平均値AVE0を引く。 CH0’=CH0−AVE0 CHO’は図2(B)の曲線Eで示される。 (5)CHO’を比Rで割る。これによりCH0の曲線
とCH1の曲線の傾きが一致する。 CH0’’=CH0’/R CHO’’は図2(B)の曲線Cで示される。 (6)CH0’’にCH1の平均値AVE1を加える。
これによりCH1の曲線と一致する。 CH0’’’=CH0’’+AVE1 (7)計算値CH0’’’と出力CH1との比Rを計算
する。そして比の値が予め設定された所定の閾値以上に
変化したときを判定し、これをエッチング終点とする。
【0037】尚、この演算例では出力CH0を係数によ
って変換するようにしたが、出力CH1を変換してもよ
いことはいうまでもない。また、判定部78の演算は、
上述した方法に限定されるものではなく、例えば両出力
の変化曲線の近似曲線を求め、これら近似曲線の傾きを
一致させて比を求めるなど適当な変更を加えることがで
きる。以上の判定部78の判定に基づき、自動的に或い
は手動でエッチングを終了する。また、被処理体によっ
てオーバーエッチングが必要な場合には判定部78が終
点を判定したときから、オーバエッチングタイマ回路8
8で設定された所定のオーバエッチング時間の後、エッ
チングを終了する。
【0038】尚、以上の実施例にあっては、ここの発光
強度、すなわち活性種の発光強度と反応生成物の発光強
度の比等に基づいて、エッチング終点等を検出するよう
にしたが、これに限定されず、例えば活性種の発光強度
のみに基づいてエッチング終点等を検出するようにして
もよく、その実施例について以下に説明する。この原理
は、エッチング処理中にあってはエッチング対象物があ
ることから活性種が消費され、一方エッチング対象物が
なくなると、すなわちエッチング終点になると活性種が
消費されずに急激に増加することからその発光量も増大
することになることを利用している。この場合において
は、図1における反応生成物用の発光強度検出系、すな
わち光路L2を遮断して活性種用の発光強度検出系、す
なわち光路L1を使用する。また、判定部78において
は、例えば活性種の発光強度の変動が所定値以上にあっ
たときにエッチング終点を認識するように、プログラミ
ングする。
【0039】まず、シリコン基板上に二酸化珪素膜を形
成した半導体基板16を下部電極8上に載置し、真空チ
ャンバ6内に、C−F系のガスである、例えばCHF3
ガス及びCF4 ガスをいずれも60SCCMの流量でガ
ス導入管20を介して導入すると共に、プラズマを安定
させるための添加ガスとして例えばアルゴンガスを10
00SCCMの流量でガス導入管20を介して導入し、
図示しない真空ポンプにより真空引きしてガス圧を例え
ば1.2Torrに設定する。そして電極8,10間に
周波数13.56MH、電力値750Wの高周波電力を
印加してプラズマを発生させ、基板16のSiO2 膜の
エッチングを行う。この時基板16の温度は−20〜4
0℃に設定する。ここでこの実施例では、電極8,10
間に発生したプラズマ状態の活性種の中の一つであるC
2 ラジカルに着目し、このCF2 ラジカルの発光波長
の中の例えば262.8nmの波長の光を第1干渉フィ
ルタ46を用いて取り出す。そして分光された光の強度
を(発光強度)を判定部78により監視し、プラズマが
安定した時点から例えば1.4%増加した時点をエッチ
ングの終点と判定し、更に、その後所定時間オーバエッ
チングを行って電力の印加を停止する。
【0040】以上においてCF2 ラジカルの発光スペク
トルの波長は複数あるが、その中で波長262.8nm
の光(実施例で用いた波長)と波長259.5nmの光
とについて、上述と同様のエッチングを行った時の発光
強度を調べた結果を夫々図8に実線(1)及び点線
(2)に示す。ただしエッチング前後の発光強度の平均
を100としている。この結果からわかるようにCF2
ラジカルの発光スペクトルの波長に対応する光の強度
は、エッチング終了前後で大きく変化しており、その変
化率は、夫々約1.4%,0.85%である。上述のよ
うに発光強度の増加した時点がエッチング終点であると
いうことを確認するために、上述と全く同条件のエッチ
ングを行い、発光強度が大きく(例えば1.4%)増加
する直前の時点でプラズマ発生を停止した場合の基板1
6と、発光強度が大きく増加した直後の時点でプラズマ
発生を停止した場合の基板16とについて、その表面を
SEM(電子走査型顕微鏡)写真で確認したところ、前
者の(発光強度変化前)基板16については、二酸化珪
素膜が非常に薄くてその一部から下地の単結晶シリコン
基板表面が露出していたが、後者は全面に亙って単結晶
シリコン基板表面が露出していた。従って発光強度の測
定対象であるCF2 ラジカルは当該エッチングに関与し
ていること、即ち下記式の様に二酸化珪素膜と直接反応
して、これを除去していることが裏付けられており、 SiO2 +2CF2 →SiF4 +2CO
【0041】エッチング対象である二酸化珪素膜が除去
された後は、それまでエッチングで消費されていた分だ
け増加するので、この増加を捉えることによりエッチン
グの終点が検出できるのである。そして、この実施例に
おいても本発明の特長とする、光学系3を移動する移動
機構54を駆動することにより、光学系3の集光レンズ
30をX,Y,Z方向へ適宜移動し、この焦点Fを発光
ピーク点に常に維持させて、常に発光ピーク点を注視す
る。また、エッチング処理中においては、付着物除去手
段30を駆動することにより、観察窓28を所定の温度
に加熱維持し、これに反応生成物等が付着することを防
止して取り出される発光強度が低下することを防止す
る。
【0042】更に、光学系3は、光吸収の原因となる光
ファイバ等を使用しないで集光レンズ40からの光を直
接検知するようにしている。従って、発光強度の僅かな
変動もほぼ確実に認識することができ、従って、エッチ
ング終了等も確実に決定することができる。上記実施例
においては、活性種の発光強度を検出するにあたり、波
長260nm近傍の発光を追跡するようにしたが、この
波長域に限定されず、例えばCF2では240〜380
nm、CF1 では202.4,208nmの発光を測定
し、反応生成物の場合、例えば210nm〜236nm
の範囲、特に、波長219.210nm〜236nmの
範囲、特に、波長219.0nm,230.0nm,2
11.2nm,232.5nm及び224〜229nm
のところで一酸化炭素またはCO+ イオンに起因する発
光を追跡するようにしてもよい。また、上記実施例にあ
っては、エッチングガスとして使用するCF系及びCH
F系ガスとしてCF4 ,CH3 を用いた場合について説
明したが、これに限定されず、本発明は他にC26
38 ,C48 ,CH22 ,CF3 Cl,C2
5 Cl,CF2 Cl2 ,CF3 Br及びC25 Br等
を、または他にCCl4 を用いる場合にも適用すること
ができる。
【0043】また、本発明は、二酸化珪素膜をエッチン
グすることに限定されるものではなく、ポリシリコン膜
や或いはアルミニウム合金膜などをエッチングする場合
にも適用でき、また、被エッチング膜の下地である材質
としては、単結晶シリコン以外の材質、例えばポリシリ
コン酸化膜などであってもよい。すなわち、被処理体と
してはSiO2 に限定されず、ポリシリコン、シリコン
ナイトライド、アモルファスシリコン、ガリウムヒ素
(GaAs)、アルミニウム(Al)等も使用でき、被
処理体としてガリウムヒ素を用いる場合には、エッチン
グガスとしてCF4 −O2 ガスが、またアルミニウムを
用いる場合には、CCl4 ,BCl4 ,SiCl4 等を
用いることができる。更に、本発明は、陰極側に基板を
置いたカソードカップリング形、陽極側に基板を置いた
アノードカップリング形のいずれのエッチング装置にも
適用することができるし、また、別途、熱電子源などに
よって反応性ガスプラズマを放電室で発生させ、これを
エッチング領域に導くようになされたエッチング方法に
も適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような優れた作用効果を発揮することができる。第1
の発明によれば、集光レンズにより集光した発光を比較
的光吸収率の高い光ファイバ等に通すことなく直接光電
交換器へ導入するようにしたので光量の損失を大幅に抑
制することができる。従って、処理領域における発光強
度の僅かな変動でもほぼ確実に捕えることができる。第
2の発明によれば、観察窓に付着する反応生成物等をほ
ぼ確実に除去することができるので、これを通過する発
光に生ずる損失を大幅に減少させることができる。従っ
て、前述と同様に処理領域における発光強度の僅かな変
動もほぼ確実に捕えることができる。以上の理由によ
り、従来検出が困難であった開口率の低い被処理体のエ
ッチング終点等も確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る処理装置を示す概略構成図であ
る。
【図2】第1の発明の特長とする移動機構を設けた光学
系を示す概略構成図である。
【図3】第2の発明の特長とする付着物除去手段を示す
概略構成図である。
【図4】アルゴンガスの発光スペクトルの一部を示すグ
ラフである。
【図5】活性種と反応生成物の発光強度とこれら発光強
度の比の時間的変化を示すグラフである。
【図6】付着物除去手段の変形例を示す概略構成図であ
る。
【図7】発光強度に特定の演算を施すときの演算を説明
するための図である。
【図8】CF2 ラジカルの発光強度の変化を示す特性図
である。
【符号の説明】
2 プラズマ処理手段(処理手段) 3 光学系 4 モニタ手段 5 処理系 6 真空チャンバ(反応容器) 8,10 電極 14 高周波電源 16 半導体基板(被処理体) 28 観察窓 30 付着物除去手段 32 セラミックヒータ(加熱手段) 34 ヒータ電源 36 熱電対 38 制御部 40 集光レンズ 42 レンズ容器 44 ハーフミラー 46 第1干渉フィルタ 48 第1光電変換器 50 第2干渉フィルタ 52 第2光電変換器 54 移動機構 56 基台 58 昇降手段 60 Zテーブル 64 Yテーブル 68 Xテーブル 78 判定部 88 オーバエッチングタイマ回路 90 高周波電源制御回路 100 局所的プラズマ発生機構 A 処理領域 F 焦点 P1,P2,P3 発光ピーク点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理手段からの発光をモニタするモニタ
    手段を有する処理装置において、前記モニタ手段の前段
    に、前記処理手段からの発光を集光する集光レンズと前
    記集光レンズからの光を光案内媒体を用いることなく直
    接導入して光電変換する光電変換器とを有する光学系を
    備えるように構成したことを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】 処理手段からの発光を、外部のモニタ手
    段へ向けて通過せしめる観察窓を有する処理装置におい
    て、前記観察窓に、これに付着する付着物を除去するた
    めの付着物除去手段を設けるように構成したことを特徴
    とする処理装置。
  3. 【請求項3】 前記付着物除去手段は、前記観察窓を加
    熱する加熱手段よりなることを特徴とする請求項2記載
    の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記付着物除去手段は、前記観察窓に巻
    回された高周波コイルを有する局所的プラズマ発生機構
    よりなることを特徴とする請求項2記載の処理装置。
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