JPH05205254A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH05205254A
JPH05205254A JP13815892A JP13815892A JPH05205254A JP H05205254 A JPH05205254 A JP H05205254A JP 13815892 A JP13815892 A JP 13815892A JP 13815892 A JP13815892 A JP 13815892A JP H05205254 A JPH05205254 A JP H05205254A
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magnetic
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carbon
carbon protective
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JP13815892A
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English (en)
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Katsumi Onodera
克己 小野寺
Yoshifumi Matsui
良文 松井
Yoshiaki Ishizawa
義明 石澤
Yoshiharu Kashiwakura
良晴 柏倉
Hiroshi Kusafuka
浩志 草深
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体において、磁性層を保護するカ
ーボン保護層の硬度を高くし、磨耗量の減少を図ると同
時に、硬度の高いスライダー材料を用いてもクラッシュ
の発生の少ない磁気記録媒体を実現する。 【構成】 シリコンを埋め込まれたターゲットを用いて
カーボン保護層をスパッタリング成膜すると、カーボン
保護層の硬度が高くなり、磨耗量の減少が図られる。カ
ーボン保護層中のダイヤモンド結合の比率を増加させる
ことにより、硬度を高くすることができると考えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータのハード
ディスク装置などに用いられる磁気ディスク等の磁気記
録媒体の構成に関するものであり、特に、磁気記録媒体
の磁性層を保護するために形成される保護層に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータなどの情報処理装置
の外部記録装置として固定磁気ディスク装置が多く用い
られている。図14に、この固定磁気ディスク装置に用
いられている一般的な磁気記録媒体の構成を示してあ
る。この磁気記録媒体は、非磁性基板11上に非磁性金
属層12を形成し、非磁性の基体1とし、この基体1の
上に、非磁性の金属下地層2を積層してある。そして、
この金属下地層2上に、強磁性合金体であるCo−Cr
−Ta(コバルト−クロム−タンタル)、またはCo−
Cr−Pt(コバルト−クロム−白金)などにより磁性
層3を薄膜状に積層形成し、さらに、これらの磁性層上
にアモルファスカーボン保護層4を形成する。そして、
この保護層4の上に、必要に応じて液体潤滑剤からなる
潤滑層5を設けて磁気ディスクを形成している。
【0003】非磁性の基体1としては、例えばAl−M
g合金の非磁性基板11に無電解メッキによりNi−P
メッキ層12を形成したもの、アルマイト基体、ガラス
基体、セラミック基体、などが用いられる。そして、こ
の基体1を必要に応じて研磨し、テクスチャーなどによ
り凹凸を形成する場合もある。この非磁性の基体1を〜
200°Cに加熱しながらAr雰囲気下のスパッタリン
グによりCrからなる非磁性金属下地層2、Co−Cr
−Taなどからなる磁性層3、およびアモルファスカー
ボンからなる保護層4を順次スパッタ法により積層成形
する。そして、保護層4上に、フロロカーボン系の液体
潤滑剤を塗布して潤滑層を形成し、磁気ディスクを製造
する。
【0004】このような磁気ディスクがハードディスク
装置などに実装されると、装置の記録ヘッドとの接触動
作を繰り返すこととなる。これは、一般に、ハードディ
スク装置などにおいて、停止時にヘッドと磁気記録ディ
スク表面が接触する状態であり、この状態から稼動時に
のみにヘッドが磁気記録ディスク表面から空気ベアリン
グの作用により僅かに浮上して、情報の読み取り動作ま
たは書込み動作が行われるCSS(コンタクトスタート
ストップ)方式が採用されているためである。
【0005】従って、CSS方式では、電源のオン・オ
フ、およびヘッドのシーク動作に伴いヘッドと磁気ディ
スクの間には、瞬間的にエネルギーの高いヘッドタッチ
が発生する。このような物理的な衝撃などから磁性層を
保護するために磁性層の表面に保護層を形成しており、
また、場合によっては、液体潤滑膜も形成する。一般的
に、5インチ以下の少口径のディスクの場合は、保護層
の材料としてカーボンが用いられ、アルゴン雰囲気中で
のスパッタリングにより層を形成することが多いが、こ
の他にも酸化物系、例えば、酸化ジルコニアなどが使用
されることもある。保護層としてカーボンが採用される
理由の一つとして、スパッタリングにより形成されるア
モルファスカーボン層は、比較的グラファイト性が強い
ため、グラファイト特有の水を含んだ大気下において低
い摩擦係数を示すという特徴を有する点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカーボン保護膜は、記録ヘッドのスライダー材料で
あるAl2 3 TiCやCaTiO3 と比較すると硬度
が低く、MnZnフェライトとは同程度の硬度である。
従って、MnZnフェライトスライダーに対しては良好
な耐CSS特性を示すが、Al2 3 TiCスライダー
やCaTiO3 スライダーに対しては、磨耗を引き起こ
すし易く、場合によっては、ヘッドがクラッシュするこ
ともある。
【0007】此れに対し、硬度の高い酸化物系の保護層
を用いた場合は、磨耗は起こしにくいが、その硬すぎる
性質と、摩擦係数が高い点が問題となる。すなわち、シ
ーク動作に伴う浮上動作中、あるいはCSS動作中にデ
ィスク表面の異物や突起物によって起きる瞬間的なエネ
ルギーの高い状態でのヘッドタッチにより、瞬時にヘッ
ドがクラッシュしてしまうのである。
【0008】さらに、近年の情報量の増加に伴い、磁気
記録媒体の高記録密度化が求められており、このために
は、磁気ヘッドの浮上量を低減、およびカーボン保護層
の薄膜化が要求される。しかし、従来のカーボン保護層
では、硬度が不足しているため、耐久性が高くなく、磨
耗等を考慮すると保護層の薄膜化が困難である。一方、
硬度の高い酸化物系の保護層では、摩擦係数が高いた
め、テクスチャーなどの凹凸を導入して摩擦を下げる必
要があることから磁気ヘッドの浮上量の低減が難しい。
【0009】そこで、本発明においては、上記の問題点
に鑑みて、カーボン保護層の特質を保持しながら、硬度
の高いスライダー材料に対応できる保護層の形成された
磁気記録媒体を実現することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、グラファイト的なカーボンの
摩擦係数が低いという性質を残しながら、硬度の高いA
2 3 TiCスライダーやCaTiO3 スライダーに
対応するために、スパッタリングにより形成されるカー
ボン保護層の性質のうち、硬度の高いダイヤモンド的な
性質を増長するようにしている。すなわち、本発明に係
る非磁性の基体上に積層された磁性層を保護するカーボ
ン保護層を少なくとも有する磁気記録媒体においては、
カーボン保護層の主成分である炭素のラマンスペクトル
解析におけるダイヤモンド結合状態が、グラファイト結
合状態に比して高いことを特徴としている。このような
磁気記録媒体としては、カーボン保護層を主成分である
炭素に、ダイヤモンド構造を取る第2成分を添加するこ
とにより形成できる。そして、この2成分としてシリコ
ンを採用する場合は、その添加量を5〜20アトミック
%とすることが望ましい。
【0011】また、カーボン保護層の主成分である炭素
に水素が添加されていることを特徴とする磁気記録媒
体、カーボン保護層の微小硬度が4〜5GPaであるこ
とを特徴とする磁気記録媒体も含む。カーボン保護層の
表面に液体潤滑層が形成されていても良い。
【0012】このような磁気記録媒体は、非磁性の基体
上に積層された磁性層の表面に、Arガスを主成分とす
るスパッタリングガス雰囲気下のスパッタリングにより
カーボン保護層を形成する保護層形成工程を有する磁気
記録媒体の製造方法において、スパッタリングに用いら
れるターゲットが、炭素にシリコンを埋設した混合ター
ゲットであることを特徴とする製造方法により製造する
ことができる。さらに、スパッタリング中の前記基体温
度を100°C以下に保持することによっても製造する
ことが可能である。また、スパッタリングガスとしてメ
タン(CH4 )を3〜30モル%含有した混合ガスを用
いることによっても製造することが可能であり、特に、
硬度が高く、摩擦係数が小さなカーボン保護層の形成に
は、3〜12モル%のメタンを含有したスパッタリング
ガスを用いることが有効である。
【0013】さらに、3〜12モル%のメタンに加え1
〜8モル%の水素を含有するスパッタリングガスを用い
ることも有効である。また、これらの方法のいずれかを
組み合わせることも可能である。
【0014】
【作用】スパッタリングにより形成されたカーボン保護
層は、アモルファス状態に近く、微視的には、すなわち
短周期的には、グラファイト結合とダイヤモンド結合を
有し、全体として、すなわち長周期的にはこれらの結合
の混合状態である。従って、ダイヤモンド結合の比率を
高めることによりカーボン保護層の硬度を高めることが
できる。そして、硬度の高いAl2 3 TiCスライダ
ーやCaTiO3スライダーに対応可能なカーボン保護
層を実現することができる。
【0015】このようなカーボン保護層を形成するため
には、幾つかの手段が考えられるが、ダイヤモンド構
造、すなわち、立体対角線の方向に1/4だけずれた2
個の面心立方格子の核となる第2成分を添加すること、
6炭素環の層状構造であるグラファイト構造をなす炭素
原子間の2重結合を断ち切ることが有効である。従っ
て、ダイヤモンド構造を有するシリコンなどを第2成分
として添加することにより硬度の高いカーボン保護層を
形成できる。また、水素を添加することにより2重結合
を断ち切ることが可能であり、これによっても硬度の高
いカーボン保護層を形成できる。また、スパッタリング
中の基体温度を低下させることにより成膜時の条件を変
えた場合であっても、ダイヤモンド結合の比率の高く硬
度の高いカーボン保護層を形成することができる。
【0016】さらに、スパッタリングガスにメタンを添
加することによっても、カーボン保護層を構成するカー
ボン中のダイヤモンド結合の比率を増加させることが可
能である。メタンに加えて、スパッタリングガスに水素
を添加することにより、炭素原子間の2重結合を断ち切
り、一層ダイヤモンド結合の比率を増加させることがで
きる。
【0017】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0018】〔実施例1〕図1に、実施例1に係るシリ
コン(Si)を添加してカーボン保護層を形成した磁気
ディスクの磨耗特性を示してある。本例の磁気ディスク
は、先に図9に基づき説明した従来の磁気ディスクと同
様の構成で、同様の製造方法により製造したディスクで
あり、共通する部分の説明は省略する。なお、本例の磁
気ディスクは、Al−Mg合金の基板11にNi−Pメ
ッキ12を施して基体1を製造しており、この基体表面
はテープ研磨により、Ra80Å(2μm探針スタイラ
スによる)程度に調整した後、各層のスパッタリングを
行っている。また、本例の磁気ディスクにおいては、カ
ーボン保護層4をスパッタリングにより形成する際に、
カーボンにシリコンを埋め込んだターゲットを用いてい
る。そして、炭素を主成分としながらシリコン添加量を
変えてカーボン保護層4を成膜し、磨耗量のSi添加量
に対する変化を調査している。なお、カーボン保護層4
の成膜条件は、基体温度を200°C、スパッタリング
ガスであるAr圧を5mmTorrの一定条件としてい
る。
【0019】図1に示す磨耗量は、カーボン保護層4の
形成されたディスク表面を、液体潤滑剤を塗布せずに2
μmのアルミナの砥粒で覆われた研磨テープにより3分
間研磨し、その前後で測定した膜厚の差を示している。
図1にて判るように、シリコンの添加量が増加するに連
れて磨耗量が減少しており、カーボン保護層4の硬度が
増加していることが想定される。
【0020】一方、同時に、このディスクを用いてCS
Sの繰り返し試験を行っており、その結果、シリコン添
加量が20at%を越えると、CSSを10000〜1
5000回繰り返したところでヘッドのクラッシュが発
生する。この試験は、CaTiO3 の薄膜型ヘッド、お
よびAl2 3 −TiCのコンポジット型ヘッドを用い
て98mNの荷重によりCSS動作を繰り返す試験であ
り、25000〜30000回の繰り返し耐力が通常要
求される。しかしながら、シリコン添加量が20at%
を越えると、保護層4の硬度が上がりすぎ、ヘッドに対
して硬すぎるため、クラッシュが起きやすい状態となっ
ていると思われる。以上の結果より、シリコンを添加し
たカーボン保護層においては、シリコンの添加量は5〜
20at%が有効であり、また、15at%程度のシリ
コン添加量が望ましい添加量と言える。
【0021】図2に、炭素のみによる保護層のラマンス
ペクトルと、シリコンを添加した場合の保護層のラマン
スペクトルを示してある。炭素のみにより形成された保
護層のラマンスペクトル(図2(a))においては、グ
ラファイト結合(SP2)を示すピークと、ダイヤモン
ド結合(SP3)を示すピークとが略等しい。これに対
し、シリコンが8%添加された保護層のラマンスペクト
ル(図2(b))においては、SP3のピークがSP2
のピークと比較し大きく、シリコンを添加することによ
り、ダイヤモンド結合の比率が増加していることが判
る。この結果より、ダイヤモンド構造の結晶構造を有す
るシリコンを添加してカーボン保護層を形成することに
より、アモルファス状のカーボン保護層の形成過程にお
いて、短周期範囲におけるダイヤモンド結合の比率が増
加する。そのため、カーボン保護層の硬度が高くなって
いると考えられる。勿論、本例の保護層においても、グ
ラファイト結合も多く残っているので、グラファイト特
有の水を含んだ大気下において低い摩擦係数を示すとい
う長所も有している。
【0022】〔実施例2〕図3に、スパッタリングの際
の基体温度を変えてカーボン保護層を成膜し、その基体
温度と、磨耗量との関係を示してある。本例の磁気ディ
スクは、実施例1と同様の構成、および同様の製造方法
により製造されたものであり、共通する部分の説明は省
略する。カーボン保護層のスパッタリングの条件は、タ
ーゲットとしてはシリコンを含まない炭素のみのターゲ
ットを用い、基体温度の他は実施例1と同様の条件であ
る。スパッタリングガスであるAr圧も5mmTorr
の一定条件としている。また、磨耗量の測定条件も実施
例1と同様である。
【0023】図3から判るように、基体温度を下げる
程、磨耗量は減少する。従って、基体温度を下げてカー
ボン保護層を成膜すると、硬度の高い保護層が形成され
ると想定される。基体温度を100°Cに下げて成膜さ
れたカーボン保護層のラマンスペクトルを図4に示して
ある。本例の保護層のスペクトルにおいても、図2
(a)に示す基体温度が200°Cで成膜されたカーボ
ン保護層のラマンスペクトルと比較し、SP3のピーク
がSP2のピークより高く、ダイヤモンド結合の比率が
増加していることが判る。これらの結果より、基体温度
が低い状態でスパッタリングを行い保護層を成膜するこ
とによりダイヤモンド結合の比率が高く、硬度の高い保
護層を形成できることが判る。
【0024】〔実施例3〕図5に、スパッタリングガス
中に、メタン(CH4 )を混入してカーボン保護層を形
成した場合の磨耗量とメタンの混入量との関係を示して
いる。本例の磁気ディスクも実施例1と同様の構成であ
り、また、同様の製造方法により製造されたものである
ので、共通する部分については説明を省略する。スパッ
タリングの条件は、メタンを混入する以外は同様の条件
であり、ターゲットとしてはシリコンを含まない炭素を
用い、基体温度は200°C、スパッタリングガスの主
成分であるAr圧も5mmTorrの一定条件としてい
る。
【0025】図4にて判るように、メタンの混入量を増
加させると、磨耗量が減少する。そして、混入量が20
モル%を越えると、再び磨耗量が増加してくる。図6
に、メタンの混入量を10モル%としてカーボン保護層
を成膜した場合(図6(a))と、メタンの混入量を3
0モル%としてカーボン保護層を成膜した場合のラマン
スペクトル(図6(b))を示してある。図2(a)に
示したメタンを混入しないでスパッタリング成膜した保
護層のラマンスペクトルと比較すると、ダイヤモンド結
合であるSP3の比率がSP2と比較し増加しているこ
とが判る。メタンをスパッタリングガスに混入すること
により、水素原子によりグラファイト結合の2重結合が
断ち切られ、ダイヤモンド結合の比率が増加すると想定
される。また、メタンの混入量が30モル%の保護層に
おいては、顕著なピークが表れておらず、ポリマー性が
強い保護層となっていることが判る。このため、メタン
の混入量が30モル%程度となると、硬度が低下し、磨
耗量が増加してしまうと考えられる。
【0026】これらの結果から、スパッタリングガスに
メタンを混入することにより、ダイヤモンド結合が増加
し、カーボン保護層の硬度が増加すると考えられる。そ
して、再度磨耗量が増加することを避けるために、メタ
ンの混入量は、3〜30%が有効であり、10%前後の
範囲が望ましいと言える。
【0027】〔実施例4〕図7に、実施例1と実施例3
の条件を組み合わせて成膜したカーボン保護層のラマン
スペクトルを示してある。本例の磁気ディスクは、実施
例1において説明したものと同様の構成および同様の製
造過程により製造されたものであり、共通する部分につ
いての説明は省略する。本例においては、実施例1と3
の条件を組み合わせており、シリコンの埋め込まれたタ
ーゲットを用い、スパッタリングガスとしてArに10
モル%のメタンを混入させたガスを用いて成膜してい
る。そして、カーボン保護層中のシリコンの添加量をa
t8%に制御している。
【0028】図7において判るように、本例のディスク
のカーボン保護層においては、ダイヤモンド結合を示す
SP3のピークが、グラファイト結合を示すSP2のピ
ークと比して大きく、硬度が高くなっていることが予想
される。
【0029】図8に、カーボン保護層の硬度を検証する
ために、微小硬度の測定を行った結果を示してある。本
図には、従来のスパッタリング条件下で成膜したカーボ
ン保護層の微小硬度(a)、基体温度を25°Cとして
成膜したカーボン保護層の微小硬度(b)、シリコンが
at8%添加されたカーボン保護層の微小硬度(c)、
スパッタリングガス中にメタンを10モル%混入して成
膜されたカーボン保護層の微小硬度(d)、そして上記
のシリコンがat8%添加され、スパッタリングガス中
にメタンを10モル%混入して成膜されたカーボン保護
層の微小硬度(e)の測定結果を示している。微小硬度
は、ピッカースの四角錐圧子と押し込まれた体積が等し
くなるように形成さえた三角錐状のダイアモンド圧子を
用いて測定されており、そのダイアモンド圧子の対稜角
は115°である。そして、この圧子をカーボン保護層
に押し込み、以下の式より微小硬度を算出している。
【0030】 P = h2 ×(tan2 α・π)×H ・・・ (1) ここで、Pは圧子の押し込み荷重であり、hは押し込み
深さである。また、角度αは、圧子の先端半角であり、
tan2 α・πの値は、23.882となる。そして、
Hが微小硬度である。
【0031】図8および先の磨耗量の測定結果より、磨
耗量の少ないもの程、微小硬度が高いことが判る。従っ
て、上記の各実施例の条件を組み合わせてカーボン保護
層の硬度を上げることにより磨耗量を減少させることが
できると考えられる。しかしながら、石英ガラス(微小
硬度5.5GPa)、コーニングガラス(微小硬度5.
2GPa)のように、微小硬度が5GPaを越えると、
CSSにおいてクラッシュを起こす確立が非常に高くな
り、磁気ディスクとしては好ましくない。従って、微小
硬度が5GPa程度のカーボン保護層を用いることによ
り、クラッシュの発生も少なく、同時に耐久性の高い磁
気ディスクを実現することができる。
【0032】図8に示したように、例えばメタンをスパ
ッタリングガスに混入させて、成膜しただけでは、カー
ボン保護層の微小硬度を5GPaまで向上させることは
できない。しかし、シリコンを添加することにより、所
望の微小硬度のカーボン保護層を成膜することができ
る。そして、このメタンを混入したスパッタリングガス
下において成膜されたカーボン保護層は、水素により、
保護膜中の炭素のダンブリングボンドがつぶされている
と考えられることから、高いCSS耐久性を備えてい
る。このことは、シリコンを添加したカーボン保護層
と、メタンの混入されたスパッタリング下で成膜された
カーボン保護層とを同程度の硬度、同程度の磨耗耐久性
を有するように形成した後、CSS耐久性を確認する
と、メタンの混入されたスパッタリング下で成膜された
カーボン保護層の方が優れた耐久性を示すことより確認
されている。メタン(CH4 )中の水素が成膜中にカー
ボンに取り込まれ、ダンブリングボンドをつぶして、機
械的な磨耗を抑制すると同時に酸化による磨耗を抑制す
るためであろうと想定される。
【0033】〔実施例5〕カーボン保護層の成膜過程に
おけるメタンの影響をさらに詳しく調べるために、アル
ゴンガス中のメタン濃度が0〜20モル%の範囲におい
て、電気抵抗、微小硬度、ラマンスペクトル、およびC
SS下における動摩擦係数μの変化の測定を行った。
【0034】電気抵抗および微小硬度の測定用試料は、
シリコンウェハーを基板として採用し、このシリコンウ
ェハー上に、アルゴンガスに所定の濃度のメタンを添加
した各スパッタリングガスを用いて約2000Å程度の
炭素を成膜したものである。
【0035】成膜時の条件は、スパッタリングガス圧力
が約5mTorr、基板温度が約250°C、スパッタ
電力は1500Wに設定した。また、スパッタ装置とし
ては、磁性層と炭素層とをそれぞれ独立してスパッタリ
ング可能なスパッタ室をゆうするインライン搬送式装置
を使用してDCマグネトロン式スパッタを用いた。
【0036】ラマンスペクトルおよびCSS−μの測定
用試料は、アルミ(Al)基体にニッケル・燐(Ni−
P)メッキを施し、表面粗さRa約60Å程度に仕上げ
られた基板を用いた。そして、この基板上に、下地層と
してクロム(Cr)を約1000Å、また、磁性層とし
てコバルト(Co)合金を約400Å、純アルゴンガス
(純度99.9999%)雰囲気にてスパッタリング成
膜した。さらに、この磁性層の上に、アルゴンガスに所
定の濃度のメタンを添加した各スパッタリングガスを用
いて炭素(C)保護層を約250Åの膜厚にスパッタリ
ング成膜した。
【0037】なお、スパッタリングの諸条件は電気抵抗
および微小硬度の測定用試料と同様である。そして、こ
の保護層上に液体潤滑剤を約20Å塗布し、ラマンスペ
クトルおよびCSS−μの測定に用いた。
【0038】微小硬度の測定結果を図9に示す。本図
は、カーボン保護層の成膜に用いたスパッタリングガス
中のメタン濃度に対し、カーボン保護層の微小硬度の変
化を、シリコンウェハーの微小硬度を1000とした相
対硬度として示してある。本図にて判るように、微小硬
度は、メタンの濃度が増加するとともに、増大し、メタ
ン濃度が8モル%程度にて最大値を取り、その後減少し
ていく。そして、メタン濃度が14モル%を越えると略
一定の値となる。従って、微小硬度から判断すると、硬
度の向上が見込まれる3〜13モル%のメタンを添加し
たスパッタリングガス中でカーボン保護層を成膜するこ
とが望ましく、特に、8モル%前後で最も硬度が高いカ
ーボン保護層を成膜することができると考えられる。
【0039】図10に、電気抵抗の測定値をスパッタリ
ングガス中のメタン濃度に対し示してある。この測定結
果によると、電気抵抗は、メタンガスの添加量が増加す
るに伴い急激に増加し、メタンガスの添加量が12モル
%を越えると、抵抗値が測定限界を越えてしまう。電気
抵抗が、カーボン保護層中の電気抵抗の低いグラファイ
トライクな結合と、電気抵抗の高いダイヤモンドライク
の結合との比率を反映していると考えると、スパッタリ
ングガス中にメタンガスを導入すると、ダイヤモンドラ
イクの結合の比率の増加が即座に現れているが判る。
【0040】次に、それぞれのメタンが添加されたスパ
ッタリングガス中で成膜したカーボン保護層のラマンス
ペクトルを測定し、グラファイト結合を示すSP2の強
度と、ダイヤモンド結合を示すSP3の強度の比を以下
の表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1にて判るように、メタンを添加するこ
とにより、SP3の強度は増加し、メタンの添加量が8
モル%にてSP3/SP2は最大値を取る。この測定結
果は、電気抵抗の測定結果および微小硬度の測定結果か
ら想定されるダイヤモンド結合とグラファイト結合との
状態と良く合っている。従って、これらの測定結果よ
り、メタンをスパッタリングガスに添加することによ
り、グラファイト性は低下し、絶縁性を高める構造の配
置が導入されると考えられる。そして、8モル%程度の
メタンが添加されたスパッタリングガス中で成膜される
と、この構造中にダイヤモンド結合が主力となり、高硬
度がカーボン保護層が形成され、さらに、メタンを添加
したスパッタリングガスを用いると、除々にポリマー性
の構造となり、硬度は低下してしまうと想定される。
【0043】ラマンスペクトルを測定したと同じ試料を
用いてCSS−μの測定をした結果を図11に示す。本
図は、CSS動作における動摩擦係数の変動をCSS回
数に対して示してある。メタンを添加量しないスパッタ
リングガス中で成膜したものについては、CSS回数が
30000回前において磨耗が発生し、測定の継続が不
可能となった。メタンを14モル%添加されたスパッタ
リングガス中で成膜した試料も同様である。これに対
し、メタンが3〜12モル%添加されたスパッタリング
ガス中で成膜された試料においては、初期の動摩擦係数
μが若干高い値を示すが、60000回のCSS動作を
行った場合であっても、動摩擦係数μに大きな変化は見
られず、極めて安定している。
【0044】これらの結果より、メタンが3〜12モル
%添加されたスパッタリングガス中でカーボン保護層を
成膜することにより、カーボン保護層にダイヤモンド結
合の比率を増加させることが可能であり、高硬度でCS
S動作に極めて安定したカーボン保護層を形成できるこ
とが判る。このように本実施例において成膜されたカー
ボン保護層は、耐久性が非常に高く、摩擦係数も小さ
い。このため、上記の条件で磁気記録媒体にカーボン保
護層を成膜することにより、耐久性および摩擦係数を維
持しながらカーボン保護層の膜厚を低下することが可能
である。また、摩擦係数の増加も見られないことからテ
クスチャーなどの摩擦対策を縮小することも可能と考え
られる。従って、カーボン保護層の薄膜化、および磁気
ヘッドの低浮上化を図ることが可能となり、磁性層を磁
気ヘッドとの距離を削減し高記録密度の磁気記録媒体を
実現することができる。
【0045】〔実施例6〕上記のように、メタンが3〜
12モル%添加されたスパッタリングガス中でカーボン
保護層を成膜することにより、高硬度で低摩擦のカーボ
ン保護層を形成できることが判る。これはメタンを導入
することにより、SP2結合が強いグラファイトライク
な状態から、SP3結合が強いダイヤモンドライクな状
態に移行するためと考えられる。このダイヤモンドライ
クな状態は高硬度であり、さらに、摩擦係数が小さい。
これに加え、メタン中の水素原子により、カーボン保護
層のダングリングボンドが水素におり埋められ、カーボ
ン保護層の疎水性等が向上し、一層摩擦係数が減少でき
ているもの考えられる。従って、スパッタリングガス中
へのメタンの添加量を増加することにより、さらに摩擦
係数の低減が図られるはずであるが、メタンの添加量の
増加はカーボン保護層のポリマー性を高めるこにもな
る。このため、過剰なメタンの添加は、逆に軟質化の方
向となり、摩擦係数をさらに低減することは不可能であ
る。
【0046】そこで、本実施例においては、メタンに加
え、水素をスパッタリングガスに添加することにより、
ポリマー性の増加を抑えて摩擦係数の削減を図ってい
る。本実施例において用いた試料は、実施例5の試料と
略同様に、テクスチャー処理後のNi−Pメッキが施さ
れたAl基板に、下地層として1000ÅのCr、さら
に磁性層として500ÅのCoを純アルゴンのスパッタ
リングガス中で成膜したものである。そして、この磁性
層の上に、同じく純アルゴンのスパッタリングガス中で
250Åのカーボン保護層をスパッタ成膜した試料と、
アルゴンにメタンを4モル%および水素を1.5モル%
添加されたスパッタリングガス中で250Åのカーボン
保護層をスパッタ成膜した試料とを用意した。なお、こ
れらの試料は、さらに液体潤滑剤を約21Å塗布して測
定に用いた。
【0047】図12に、両試料のラマンスペクトルを示
す。本図にて判るように、メタンおよび水素を添加した
スパッタリングガス中で成膜したカーボン保護層におい
ては、SP2結合を示す1364cm-1のピークが減少
し、逆にSP3結合を示す1552cm-1のピークが増
加している。従って、メタンおよび水素を添加したスパ
ッタリングガス中で成膜することにより、カーボン保護
層のダイヤモンド性が向上していることが判る。
【0048】図13に、この試料に対しドラッグテスト
を実行した際の摩擦係数の変動を示してある。測定条件
は試料を1rpmで回転させ、この試料に対しAl2
3 −TiCスライダーを10gfの加重を掛けて押しつ
け、ドラッグテスト前の摩擦係数を測定する。次に、こ
のスライダーを押しつけた状態で100rpmで60分
継続して回転させるドラッグテストを実施する。そし
て、このドラッグテストを行った後の摩擦係数をドラッ
グテスト前と同じ条件下で測定する。図13に示した測
定結果から判るように、メタンおよび水素を添加したス
パッタリングガス中で成膜したカーボン保護層は、アル
ゴンガスのみのスパッタリングガス中で成膜したものと
比較し、摩擦係数の増加は小さく、略1/3〜1/4に
低下する。
【0049】なお、スパッタリングガス中に添加する水
素量としては、添加量が増加するとメタンと同様にポリ
マー性がでてくること、また、爆発性等からスパタリン
グガスの取り扱いが困難となることから1〜8モル%程
度までが有効な範囲と考えられる。
【0050】このように、メタンに加えてさらに水素を
スパッタガスに添加することにより、摩擦係数の小さな
カーボン保護層を成膜することが可能となる。従って、
このようなカーボン保護層を用いて磁気記録媒体を製造
することにより、カーボン保護層の膜厚を削減でき、高
密度化に対応することが可能となる。そして、高密度化
に必要な、Al2 3 −TiC等の硬度の高いスライダ
ーを用いられる場合であっても、摩擦係数の増加の少な
く、耐久性に富んだ磁気記録媒体を実現することができ
る。
【0051】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係る磁気記録媒体においては、その表面に、ダイヤモン
ド結合の比率の高く、硬度の高いカーボン保護層を形成
することができる。従って、優れた耐磨耗性を得ること
ができると同時に、Al2 3TiCやCaTiO3
いった硬度の高いスライダー材料の用いられたヘッドに
対応可能することができる。そして、これらのヘッドに
対して良好な磨耗性と、ヘッドをクラッシュすることの
少ない磁気記録媒体を実現することができる。
【0052】さらに、ダイヤモンド結合の比率の高いカ
ーボン保護層を成膜する製造方法を幾つか開示してお
り、これらの製造方法により、あるいは、これらの製造
方法を組み合わせることにより、所望の硬度のカーボン
保護層を容易に形成することができる。従って、安価で
高い耐久性を有し、さらに、硬度の高いスライダー材料
を用いられたヘッドに対してもクラッシュなどの不具合
の発生することのない磁気記録媒体を実現することが可
能となる。
【0053】さらに、本発明に係るカーボン保護層は、
耐磨耗性および耐久性にも優れているため、カーボン保
護層の膜厚を減少でき、同時にヘッドの低浮上化も実現
することが可能である。従って、ヘッドと磁性層との距
離の減少を図ることができ、高密度化が要求される磁気
記録媒体に最適のカーボン保護層を提供することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコンを添加したカーボン保護層の磨耗量を
シリコンの添加量に対し示すグラフ図である。
【図2】シリコンを添加していないカーボン保護層と、
シリコンを添加したカーボン保護層のラマンスペクトル
を示すグラフ図である。
【図3】基体の温度を変化させて成膜したカーボン保護
層の磨耗量を基体の温度に対し示すグラフ図である。
【図4】図3に示すカーボン保護層のラマンスペクトル
を示すグラフ図である。
【図5】スパッタリングガスにメタンを混入させて成膜
したカーボン保護層の磨耗量をメタンの混入量に対して
示すグラフ図である。
【図6】図5に示すカーボン保護層のラマンスペクトル
を示すグラフ図である。
【図7】シリコンを添加し、メタンの混入されたスパッ
タリングガス中にて成膜されたカーボン保護層のラマン
スペクトルと示すグラフ図である。
【図8】実施例1〜4におけるカーボン保護層の微小硬
度を示すグラフ図である。
【図9】本発明の実施例5に係るカーボン保護層の微小
硬度の変化をスパッタリングガス中のメタンの添加量に
対して示すグラフ図である。
【図10】本発明の実施例5に係るカーボン保護層の電
気抵抗の変化をスパッタリングガス中のメタンの添加量
に対して示すグラフ図である。
【図11】本発明の実施例5に係る磁気記録媒体の動摩
擦係数CSS−μの変化をCSSの回数に対して示すグ
ラフ図である。
【図12】本発明の実施例6に係るカーボン保護層のラ
マンスペクトルを示すグラフ図である。
【図13】本発明の実施例6に係る磁気記録媒体のドラ
ッグテスト前後の摩擦係数の変化を示すグラフ図であ
る。
【図14】一般的な磁気記録媒体の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ・・・ 基体 2 ・・・ 金属下地層 3 ・・・ 磁性層 4 ・・・ 保護層 11・・・ 非磁性基板 12・・・ 非磁性金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏倉 良晴 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 草深 浩志 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性の基体上に積層された磁性層を保
    護するカーボン保護層を少なくとも有する磁気記録媒体
    において、前記カーボン保護層の主成分である炭素のラ
    マンスペクトル解析におけるダイヤモンド結合状態の比
    率が、グラファイト結合状態に比して高いことを特徴と
    する磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性の基体上に積層された磁性層を保
    護するカーボン保護層を少なくとも有する磁気記録媒体
    において、前記カーボン保護層は主成分である炭素に、
    ダイヤモンド構造を取る第2成分が添加されていること
    を特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記第2成分はシリ
    コンであって、添加量が5〜20アトミック%であるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 非磁性の基体上に積層された磁性層を保
    護するカーボン保護層が少なくとも形成された磁気記録
    媒体において、前記カーボン保護層は主成分である炭素
    に水素が添加されていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 請求項2または3において、前記カーボ
    ン保護層は主成分である炭素に水素が添加されているこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 非磁性の基体上に積層された磁性層を保
    護する炭素を主成分とするカーボン保護層が少なくとも
    形成された磁気記録媒体において、前記カーボン保護層
    の微小硬度が4〜5GPaであることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 非磁性の基体上に積層された磁性層の表
    面に、Arガスを主成分とするスパッタリングガス雰囲
    気下のスパッタリングによりカーボン保護層を形成する
    保護層形成工程を有する磁気記録媒体の製造方法におい
    て、前記スパッタリングに用いられるターゲットが、炭
    素にシリコンを埋設した混合ターゲットであることを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 非磁性の基体上に積層された磁性層の表
    面に、Arガスを主成分とするスパッタリングガス雰囲
    気下のスパッタリングによりカーボン保護層を形成する
    保護層形成工程を有する磁気記録媒体の製造方法におい
    て、前記スパッタリング中の前記基体温度を100°C
    以下に保持することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記スパッタリング
    中の前記基体温度を100°C以下に保持することを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 非磁性の基体上に積層された磁性層の
    表面に、Arガスを主成分とするスパッタリングガス雰
    囲気下のスパッタリングによりカーボン保護層を形成す
    る保護層形成工程を有する磁気記録媒体の製造方法にお
    いて、前記スパッタリングガスはメタンを3〜12モル
    %含有した混合ガスであることを特徴とする磁気記録媒
    体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7または9において、前記スパ
    ッタリングガスはメタンを3〜12モル%含有した混合
    ガスであることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 非磁性の基体上に積層された磁性層の
    表面に、Arガスを主成分とするスパッタリングガス雰
    囲気下のスパッタリングによりカーボン保護層を形成す
    る保護層形成工程を有する磁気記録媒体の製造方法にお
    いて、前記スパッタリングガスは、3〜12モル%のメ
    タンと、1〜8モル%の水素とを含有した混合ガスであ
    ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項7または9において、前記スパ
    ッタリングガスは、3〜12モル%のメタンと、1〜8
    モル%の水素とを含有した混合ガスであることを特徴と
    する磁気記録媒体の製造方法。
JP13815892A 1991-11-26 1992-05-29 磁気記録媒体およびその製造方法 Pending JPH05205254A (ja)

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JP3-310913 1991-11-26
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008051867A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング方法、クリーニング装置及び画像形成装置

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