JPH052051B2 - - Google Patents
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- JPH052051B2 JPH052051B2 JP29060087A JP29060087A JPH052051B2 JP H052051 B2 JPH052051 B2 JP H052051B2 JP 29060087 A JP29060087 A JP 29060087A JP 29060087 A JP29060087 A JP 29060087A JP H052051 B2 JPH052051 B2 JP H052051B2
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- segments
- steel sheet
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- sheet pile
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Landscapes
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野]
本発明はダブルウオール構造物に関する。本発
明は特に治山治水に使うダブルウオール構造物に
応用して価値あるものである。
明は特に治山治水に使うダブルウオール構造物に
応用して価値あるものである。
[発明の目的]
我が国においては台風等による集中豪雨に見舞
われることが多く、また急峻な山岳地帯をもつの
で、急斜面を落下する水流が斜面および河床を浸
蝕して荒廃させるだけでなく土砂流となつて森
林、河川、土木工作物、耕作地そして集落を襲い
大きな被害をもたらす。また火山の噴火により堆
積した火山灰や火山れきの降雨または崩落に伴う
泥流または土砂くずれなどの被害も大きい。本発
明は特にこのような被害を防ぐためのダブルウオ
ール構造物たとえばダブルウオール式の砂防ダム
を提供することを目的とする。
われることが多く、また急峻な山岳地帯をもつの
で、急斜面を落下する水流が斜面および河床を浸
蝕して荒廃させるだけでなく土砂流となつて森
林、河川、土木工作物、耕作地そして集落を襲い
大きな被害をもたらす。また火山の噴火により堆
積した火山灰や火山れきの降雨または崩落に伴う
泥流または土砂くずれなどの被害も大きい。本発
明は特にこのような被害を防ぐためのダブルウオ
ール構造物たとえばダブルウオール式の砂防ダム
を提供することを目的とする。
[従来技術]
従来、このようなダブルウオール構造物とし
て、鉄筋コンクリート製または金属のスキンセグ
メントとストリツプとを使うテールアルメ工法に
よるものおよびエキスパンドメタル製のスキンセ
グメントとタイロツドとを使うTUV工法による
ものが知られている。しかしながら、テールアル
メ工法はストリツプと中詰土砂との間の摩擦力に
頼るものであるので、中詰土砂材料に対する限定
およびストリツプ長さに基づく壁間距離に対する
制限が大である。すなわち、掘削に伴う現地発生
土砂を中詰に転用できない場合はそれを拾土し別
途購入した土砂を用いるか、発生土砂を安定化処
理して用いることが必要となる。また壁間距離を
充分なものとするために大規模な掘削を行なうこ
とが必要となる場合が多い。エキスパンドメタル
製のものは、迅速な構築が可能であり、また準備
し運搬する資材も少量ですむので非常に有利であ
るが、施工後に中詰材が流出または沈下するとタ
イロツドが変形しその結果壁面が変形することが
あるので、中詰材の選定、締固め、吸出防止材併
用等の諸条件を慎重に検討して設計する必要があ
る。
て、鉄筋コンクリート製または金属のスキンセグ
メントとストリツプとを使うテールアルメ工法に
よるものおよびエキスパンドメタル製のスキンセ
グメントとタイロツドとを使うTUV工法による
ものが知られている。しかしながら、テールアル
メ工法はストリツプと中詰土砂との間の摩擦力に
頼るものであるので、中詰土砂材料に対する限定
およびストリツプ長さに基づく壁間距離に対する
制限が大である。すなわち、掘削に伴う現地発生
土砂を中詰に転用できない場合はそれを拾土し別
途購入した土砂を用いるか、発生土砂を安定化処
理して用いることが必要となる。また壁間距離を
充分なものとするために大規模な掘削を行なうこ
とが必要となる場合が多い。エキスパンドメタル
製のものは、迅速な構築が可能であり、また準備
し運搬する資材も少量ですむので非常に有利であ
るが、施工後に中詰材が流出または沈下するとタ
イロツドが変形しその結果壁面が変形することが
あるので、中詰材の選定、締固め、吸出防止材併
用等の諸条件を慎重に検討して設計する必要があ
る。
また、いずれの工法においても、ストリツプま
たはタイロツドは、中詰土砂とスキンセグメント
との間に圧力をかけ、またその圧力を支えるため
のものであるので、相当に密度高く配置する必要
がある。さらに、ダブルウオール構造物の上下流
方向垂直断面において、上下流方向のせん断力に
対するせん断強度は、中詰土砂とスキンセグメン
トとの間の圧力にのみ頼つており、強度計算上こ
れを評価することはできない。
たはタイロツドは、中詰土砂とスキンセグメント
との間に圧力をかけ、またその圧力を支えるため
のものであるので、相当に密度高く配置する必要
がある。さらに、ダブルウオール構造物の上下流
方向垂直断面において、上下流方向のせん断力に
対するせん断強度は、中詰土砂とスキンセグメン
トとの間の圧力にのみ頼つており、強度計算上こ
れを評価することはできない。
そこで本発明者は研究を重ね、設計施工のより
容易な、そしてより強固な新しいダブルウオール
構造物を見出し、本発明を完成した。
容易な、そしてより強固な新しいダブルウオール
構造物を見出し、本発明を完成した。
[発明の構成]
すなわち本発明は、
側端部において相互に接続可能な鋼矢板セグメ
ント複数個を、横方向に隣接するセグメントは相
互に縦方向にずれた位置関係にあるように、側端
部において相互に接続し縦横方向に並べて成る垂
直な板部材をタイ部材として使用して、上流壁と
下流壁とを結合し、内部に土砂を詰めて成る、ダ
ブルウオール構造物を提供する。
ント複数個を、横方向に隣接するセグメントは相
互に縦方向にずれた位置関係にあるように、側端
部において相互に接続し縦横方向に並べて成る垂
直な板部材をタイ部材として使用して、上流壁と
下流壁とを結合し、内部に土砂を詰めて成る、ダ
ブルウオール構造物を提供する。
[発明の作用]
鋼矢板を使つた二重仕切壁工法はそれ自体知ら
れている。しかしながらこの工法は鋼矢板すなわ
ち鋼製の板状杭を地中に二重壁状になるように打
込む工法であつて、あくまでも板状杭としての鋼
矢板の利用の1形態に留まる。本発明は、隣接す
る板状杭同志の両側端面の突合わせ目の相互接続
が成されるという、鋼矢板の特性を利用する一方
で、杭としての基本的特性をブロツクのようなセ
グメント化したユニツトに変更するという独特の
発想に基づく。このような、地中に打込む杭をセ
グメント化し地上に多段に組上げるユニツトとす
る発想は、本発明者が既に提案した特開昭62−
139311に記載の鋼矢板セグメントダブルウオール
構造物の構築方法の発明と共通するものである。
れている。しかしながらこの工法は鋼矢板すなわ
ち鋼製の板状杭を地中に二重壁状になるように打
込む工法であつて、あくまでも板状杭としての鋼
矢板の利用の1形態に留まる。本発明は、隣接す
る板状杭同志の両側端面の突合わせ目の相互接続
が成されるという、鋼矢板の特性を利用する一方
で、杭としての基本的特性をブロツクのようなセ
グメント化したユニツトに変更するという独特の
発想に基づく。このような、地中に打込む杭をセ
グメント化し地上に多段に組上げるユニツトとす
る発想は、本発明者が既に提案した特開昭62−
139311に記載の鋼矢板セグメントダブルウオール
構造物の構築方法の発明と共通するものである。
この特開昭62−139311に記載の発明は鋼矢板セ
グメントをダブルウオール構造物の上流壁および
下流壁に用いるものであるが、本発明は鋼矢板セ
グメントをダブルウオール構造物のタイ部材とし
て用いるものである。
グメントをダブルウオール構造物の上流壁および
下流壁に用いるものであるが、本発明は鋼矢板セ
グメントをダブルウオール構造物のタイ部材とし
て用いるものである。
本発明によりタイ部材として鋼矢板セグメント
から成る垂直な板部材を用いることにより、次の
ような作用が得られる。
から成る垂直な板部材を用いることにより、次の
ような作用が得られる。
(イ) 中詰土砂材料に対する限定および壁間距離に
対する制限が殆んどない。
対する制限が殆んどない。
(ロ) 中詰土砂材料の流出または沈下があつたとし
ても、上流壁および下流壁の壁面にその影響は
殆んど及ばない。
ても、上流壁および下流壁の壁面にその影響は
殆んど及ばない。
(ハ) タイ部材の配置間隔を相当に大きくすること
ができる。
ができる。
(ニ) ダブルウオール構造物の上下流方向のせん断
強度を飛躍的に高めると共に、せん断強度を計
算した設計をすることが可能となる。
強度を飛躍的に高めると共に、せん断強度を計
算した設計をすることが可能となる。
(ホ) タイ部材の隔壁としての作用を利用し、隔壁
で仕切られた区分に異なるスキンセグメントを
配置することによつて、各区分の機能を独立し
て変化させることができる。
で仕切られた区分に異なるスキンセグメントを
配置することによつて、各区分の機能を独立し
て変化させることができる。
(ヘ) 軟弱地盤に構築する場合には、鋼矢板をその
本来の用途である杭として地盤中に打込んで基
礎を補強した上に、そのまま続けて鋼矢板セグ
メントを接続して構築することも可能となり、
岩盤まで掘削する手間を省くことができる。
本来の用途である杭として地盤中に打込んで基
礎を補強した上に、そのまま続けて鋼矢板セグ
メントを接続して構築することも可能となり、
岩盤まで掘削する手間を省くことができる。
鋼矢板セグメントとしては、予め所望の長さに
作つたものでもよいが、市販の鋼矢板を適当な長
さに切断して使う方がコストが低く有利である。
タイ部材として使うものであるので市販の鋼矢板
の中でも平板状鋼矢板を使うのが好ましい。接続
部の継手の形状構造は任意であつて、公知のもの
の中から適宜に選定することができる。
作つたものでもよいが、市販の鋼矢板を適当な長
さに切断して使う方がコストが低く有利である。
タイ部材として使うものであるので市販の鋼矢板
の中でも平板状鋼矢板を使うのが好ましい。接続
部の継手の形状構造は任意であつて、公知のもの
の中から適宜に選定することができる。
各セグメントは、横方向に隣接するもの同志
が、相互に縦方向にずれた位置関係にあるよう
に、接続する。これを繰返して、セグメント複数
個が縦方向に並んだセグメント列の複数列が横方
向に接続されるようにする。隣接するセグメント
列間でセグメント縦方向位置をずらすことにより
段間の接続が成される。ずらす距離は長さの1/2
とすることが好ましい。この場合、天端および床
の高さをそろえるためには、別に長さ1/2のセグ
メントを準備しておけばよい。
が、相互に縦方向にずれた位置関係にあるよう
に、接続する。これを繰返して、セグメント複数
個が縦方向に並んだセグメント列の複数列が横方
向に接続されるようにする。隣接するセグメント
列間でセグメント縦方向位置をずらすことにより
段間の接続が成される。ずらす距離は長さの1/2
とすることが好ましい。この場合、天端および床
の高さをそろえるためには、別に長さ1/2のセグ
メントを準備しておけばよい。
セグメント列を延ばす方向は垂直方向に限られ
ない。設計上の理由で任意の傾斜をもたせること
ができる。
ない。設計上の理由で任意の傾斜をもたせること
ができる。
タイ部材の配置間隔は従来のタイロツドの数倍
以上に広げることができる。例えばタイロツドを
1m間隔で配置していた場合であれば、その間隔
を4〜5m以上とすることができる。従つて作業
空間が増し、大型土木機械が使い易くなる。
以上に広げることができる。例えばタイロツドを
1m間隔で配置していた場合であれば、その間隔
を4〜5m以上とすることができる。従つて作業
空間が増し、大型土木機械が使い易くなる。
上流壁および下流壁は、タイ部材と同様の鋼矢
板セグメント、エキスパンドメタル製のスキンセ
グメント、アングル、鉄筋、その他任意の壁材料
で構成することが可能である。
板セグメント、エキスパンドメタル製のスキンセ
グメント、アングル、鉄筋、その他任意の壁材料
で構成することが可能である。
タイ部材と上流壁および下流壁との結合は、結
合用のアングル、プレート等を使つてまたは使わ
ずに、溶接、リベツト締、ボルトナツト締、その
他任意の手段を用いて行うことができる。
合用のアングル、プレート等を使つてまたは使わ
ずに、溶接、リベツト締、ボルトナツト締、その
他任意の手段を用いて行うことができる。
一般に土砂中詰は、セグメント長さを1段の高
さとしたとき、1段ごとに行うのが有利である。
中詰により各段の自立性が増し、また続く上段の
施工および上段への中詰が容易となる。1段の高
さすなわちセグメント長さは、セグメントの運搬
および組立の容易性ならびに全体の施工能率を考
慮にいれて適当に定めることができる。
さとしたとき、1段ごとに行うのが有利である。
中詰により各段の自立性が増し、また続く上段の
施工および上段への中詰が容易となる。1段の高
さすなわちセグメント長さは、セグメントの運搬
および組立の容易性ならびに全体の施工能率を考
慮にいれて適当に定めることができる。
使用するセグメントは相互に接続可能であれば
必ずしも同一寸法形状のものである必要はない。
設計上の理由で好ましい場合、寸法形状の異なる
ものを併用することは容易である。
必ずしも同一寸法形状のものである必要はない。
設計上の理由で好ましい場合、寸法形状の異なる
ものを併用することは容易である。
以下、本発明を添付の図面に示した実施例につ
いてさらに詳細に説明する。
いてさらに詳細に説明する。
[実施例]
本発明のダブルウオール構造物の1例としての
砂防ダムを第1図に模式的に斜視図で示す。この
砂防ダムは上流壁2と下流壁3とをタイ部材1に
より3個所で結合してある。タイ部材1は鋼矢板
セグメントを接続して垂直な板部材としたもので
あり、上流壁2および下流壁3は任意の壁材料か
ら成る。中詰土砂は図示してない。
砂防ダムを第1図に模式的に斜視図で示す。この
砂防ダムは上流壁2と下流壁3とをタイ部材1に
より3個所で結合してある。タイ部材1は鋼矢板
セグメントを接続して垂直な板部材としたもので
あり、上流壁2および下流壁3は任意の壁材料か
ら成る。中詰土砂は図示してない。
タイ部材1に使用する鋼矢板セグメントの例を
第2図に斜視図で示す。標準となるセグメント1
1aは平板状鋼矢板を適当な長さに切断したもの
であつて両側端部に接続用の継手をもつている。
このセグメント11aを第1図に示した位置関係
にあるように相互に接続する。天端および床の高
さをそろえるために、標準セグメントの1/2の長
さの半長セグメント11bを使う。上流壁2の斜
面部分に接する位置のセグメントは、図示してな
いが、標準セグメント11aの上部をさらに斜め
に切断したものを使う。
第2図に斜視図で示す。標準となるセグメント1
1aは平板状鋼矢板を適当な長さに切断したもの
であつて両側端部に接続用の継手をもつている。
このセグメント11aを第1図に示した位置関係
にあるように相互に接続する。天端および床の高
さをそろえるために、標準セグメントの1/2の長
さの半長セグメント11bを使う。上流壁2の斜
面部分に接する位置のセグメントは、図示してな
いが、標準セグメント11aの上部をさらに斜め
に切断したものを使う。
上流壁2および下流壁3を構成する壁材料とし
て、タイ部材1と同様の鋼矢板セグメントを使う
ことができる。このときにタイ部材1と上流壁2
および下流壁3との結合部分に使用することので
きる、結合用セグメントの例を第3図に斜視図で
示す。結合用セグメント11cは傾斜した壁面と
の結合に、そして結合用セグメント11dは直立
した壁面との結合に使用する。これら結合用セグ
メント11c,11dは鋼矢板を適当な形状寸法
に切断した切片を溶接等により接合して作ること
ができる。
て、タイ部材1と同様の鋼矢板セグメントを使う
ことができる。このときにタイ部材1と上流壁2
および下流壁3との結合部分に使用することので
きる、結合用セグメントの例を第3図に斜視図で
示す。結合用セグメント11cは傾斜した壁面と
の結合に、そして結合用セグメント11dは直立
した壁面との結合に使用する。これら結合用セグ
メント11c,11dは鋼矢板を適当な形状寸法
に切断した切片を溶接等により接合して作ること
ができる。
第2図および第3図に示したセグメントを使つ
てダブルウオール構造物を第2段まで構築した状
態を第4図に斜視図で示す。タイ部材A1,A2
により、傾斜した上流壁Bと直立した下流壁Cと
を結合してある。第4図ではセグメント側端部の
接続用継手は図示を省略してある。また、中詰土
砂も図示してない。
てダブルウオール構造物を第2段まで構築した状
態を第4図に斜視図で示す。タイ部材A1,A2
により、傾斜した上流壁Bと直立した下流壁Cと
を結合してある。第4図ではセグメント側端部の
接続用継手は図示を省略してある。また、中詰土
砂も図示してない。
壁材料として、エキスパンドメタル製のスキン
セグメント、アングルまたは鉄筋を使うこともで
きる。上流壁にアングルまたはアングルとエキス
パンドメタル板との組合わせを、そして下流壁に
鉄筋とエキスパンドメタル板との組合わせを、各
各使用する例を第5図に斜視図で示す。第5図の
例では、第2図に示したセグメントを使つて第1
図および第4図と同様に構成した5個のタイ部材
A1,A2,A3,A4,A5により上流壁Bと
下流壁Cとを結合してダブルウオール式砂防ダム
を構築している。この砂防ダムは鋼矢板Dとコン
クリートEとによる基礎の上に構築してあるが、
コンクリートEを省略して鋼矢板Dに直接にタイ
部材A1〜A5を接続することもできる。
セグメント、アングルまたは鉄筋を使うこともで
きる。上流壁にアングルまたはアングルとエキス
パンドメタル板との組合わせを、そして下流壁に
鉄筋とエキスパンドメタル板との組合わせを、各
各使用する例を第5図に斜視図で示す。第5図の
例では、第2図に示したセグメントを使つて第1
図および第4図と同様に構成した5個のタイ部材
A1,A2,A3,A4,A5により上流壁Bと
下流壁Cとを結合してダブルウオール式砂防ダム
を構築している。この砂防ダムは鋼矢板Dとコン
クリートEとによる基礎の上に構築してあるが、
コンクリートEを省略して鋼矢板Dに直接にタイ
部材A1〜A5を接続することもできる。
タイ部材A1〜A5と上流壁Bとの結合部分に
使用することのできる、結合用セグメントの例を
第6図に斜視図で示す。結合用セグメント11e
は傾斜面用のものであり、ボルト穴を設けた鋼板
を上部を斜めに切断した鋼矢板セグメントに溶接
して成る。結合用セグメント11fは直立面用の
ものであり、鋼矢板セグメントをその一方の側端
部に沿つて切断した切片と2個のアングルとから
成る。これら切片とアングルとは構築時にその場
でボルトナツトにより接合することができる。
使用することのできる、結合用セグメントの例を
第6図に斜視図で示す。結合用セグメント11e
は傾斜面用のものであり、ボルト穴を設けた鋼板
を上部を斜めに切断した鋼矢板セグメントに溶接
して成る。結合用セグメント11fは直立面用の
ものであり、鋼矢板セグメントをその一方の側端
部に沿つて切断した切片と2個のアングルとから
成る。これら切片とアングルとは構築時にその場
でボルトナツトにより接合することができる。
第6図に示した結合用セグメント11eおよび
結合用セグメント11fを使つた結合部分の拡大
正面図をそれぞれ第7図および第8図に示す。第
7図の例では壁材料は対向する一対のアングル2
1,22の間にエキスパンドメタル板23を溶接
した壁ユニツト24から成り、この壁ユニツト2
4を結合用セグメント11eの裏側から当てがつ
てボルトナツトにより結合してある。第8図の例
では壁材料はアングル25のみから成る。第8図
のA−A線断面図を第9図に示す。なお、中詰土
砂の粒子寸法を考慮して、第7図の例においても
エキスパンドメタル板23を省略することができ
るし、第8〜9図の例においてもエキスパンドメ
タル板を使うことができる。
結合用セグメント11fを使つた結合部分の拡大
正面図をそれぞれ第7図および第8図に示す。第
7図の例では壁材料は対向する一対のアングル2
1,22の間にエキスパンドメタル板23を溶接
した壁ユニツト24から成り、この壁ユニツト2
4を結合用セグメント11eの裏側から当てがつ
てボルトナツトにより結合してある。第8図の例
では壁材料はアングル25のみから成る。第8図
のA−A線断面図を第9図に示す。なお、中詰土
砂の粒子寸法を考慮して、第7図の例においても
エキスパンドメタル板23を省略することができ
るし、第8〜9図の例においてもエキスパンドメ
タル板を使うことができる。
第5図のタイ部材A1〜A5と下流壁Cとの結
合部分に使用することのできる、結合用セグメン
トの例を第10図に断面図で示す。結合用セグメ
ント11gは第6図に示した結合用セグメント1
1fと類似のものであるが、アングルの角度が大
きい点で異なる。結合用セグメント11gのアン
グルにネジ節付異形棒を折曲げ加工して作つた鉄
筋31をナツトで結合する。
合部分に使用することのできる、結合用セグメン
トの例を第10図に断面図で示す。結合用セグメ
ント11gは第6図に示した結合用セグメント1
1fと類似のものであるが、アングルの角度が大
きい点で異なる。結合用セグメント11gのアン
グルにネジ節付異形棒を折曲げ加工して作つた鉄
筋31をナツトで結合する。
下流壁Cの結合部分の拡大正面図およびそのB
−B線断面図をそれぞれ第11図および第12図
に示す。壁材料は鉄筋31とこれにワイヤクリツ
プ32で係止したエキスパンドメタル板33とか
ら成り、その内側は中詰土砂の吸出しを防止する
ためのマツト34が置いてある。中詰土砂の粒子
寸法が大きいときはマツト34は不要であり、ま
たエキスパンドメタル板33を省略することもで
きる。
−B線断面図をそれぞれ第11図および第12図
に示す。壁材料は鉄筋31とこれにワイヤクリツ
プ32で係止したエキスパンドメタル板33とか
ら成り、その内側は中詰土砂の吸出しを防止する
ためのマツト34が置いてある。中詰土砂の粒子
寸法が大きいときはマツト34は不要であり、ま
たエキスパンドメタル板33を省略することもで
きる。
第1図に示したダブルウオール式砂防ダムは下
流壁3が直立壁のものであるが、傾斜壁のもので
あつてもよい。傾斜壁のものである場合に、タイ
部材1のセグメントの配列は、第1図の場合のよ
うにセグメント列を延ばす方向を垂直方向とする
こともできるが、第13図に側面図で示したよう
に傾斜した方向とすることも可能である。望むな
ら、逆に傾斜方向に延ばしたセグメント列で第1
図のタイ部材1を構成することも可能である。設
計上の理由に基づいて、セグメント列を延ばす方
向は適宜に選択することができるのである。
流壁3が直立壁のものであるが、傾斜壁のもので
あつてもよい。傾斜壁のものである場合に、タイ
部材1のセグメントの配列は、第1図の場合のよ
うにセグメント列を延ばす方向を垂直方向とする
こともできるが、第13図に側面図で示したよう
に傾斜した方向とすることも可能である。望むな
ら、逆に傾斜方向に延ばしたセグメント列で第1
図のタイ部材1を構成することも可能である。設
計上の理由に基づいて、セグメント列を延ばす方
向は適宜に選択することができるのである。
[発明の効果]
上記実施例からも明らかなように、本発明に従
い鋼矢板セグメントから成る垂直な板部材をタイ
部材として用いることにより、前記した作用(イ)〜
(ヘ)をもつ実に有用なダブルウオール構造物が得ら
れる。
い鋼矢板セグメントから成る垂直な板部材をタイ
部材として用いることにより、前記した作用(イ)〜
(ヘ)をもつ実に有用なダブルウオール構造物が得ら
れる。
第1図は本発明によるダブルウオール式砂防ダ
ムの斜視図である。第2図は第1図の砂防ダムの
タイ部材を構成する鋼矢板セグメントの例を示す
斜視図である。第3図は壁材料としても鋼矢板セ
グメントを使うときにタイ部材と壁材料との結合
部分に使用する結合用セグメントの例を示す斜視
図である。第4図は第2図および第3図に示した
セグメントを使つて第2段まで構築したダブルウ
オール構造物の斜視図である。第5図は壁材料と
してエキスパンドメタル製のスキンセグメント、
アングルおよび鉄筋を使つて構築したダブルウオ
ール式砂防ダムの斜視図である。第6図は第5図
の砂防ダムの上流壁に使用する結合用セグメント
の例を示す斜視図である。第7図および第8図
は、第6図の結合用セグメントを使用した第5図
の砂防ダム上流壁の、結合部分の拡大正面図であ
り、第9図は第8図のA−A線断面図である。第
10図は第5図の砂防ダムの下流壁に使用する結
合用セグメントの例を示す断面図である。第11
図は第10図の結合用セグメントを使用した第5
図の砂防ダム下流壁の、結合部分の拡大正面図で
あり、第12図はそのB−B線断面図である。第
13図はタイ部材のセグメント配列の変形例を示
す砂防ダム側面図である。 1……タイ部材、2……上流壁、3……下流
壁、11a,11b……鋼矢板セグメント、11
c〜11g……結合用セグメント。
ムの斜視図である。第2図は第1図の砂防ダムの
タイ部材を構成する鋼矢板セグメントの例を示す
斜視図である。第3図は壁材料としても鋼矢板セ
グメントを使うときにタイ部材と壁材料との結合
部分に使用する結合用セグメントの例を示す斜視
図である。第4図は第2図および第3図に示した
セグメントを使つて第2段まで構築したダブルウ
オール構造物の斜視図である。第5図は壁材料と
してエキスパンドメタル製のスキンセグメント、
アングルおよび鉄筋を使つて構築したダブルウオ
ール式砂防ダムの斜視図である。第6図は第5図
の砂防ダムの上流壁に使用する結合用セグメント
の例を示す斜視図である。第7図および第8図
は、第6図の結合用セグメントを使用した第5図
の砂防ダム上流壁の、結合部分の拡大正面図であ
り、第9図は第8図のA−A線断面図である。第
10図は第5図の砂防ダムの下流壁に使用する結
合用セグメントの例を示す断面図である。第11
図は第10図の結合用セグメントを使用した第5
図の砂防ダム下流壁の、結合部分の拡大正面図で
あり、第12図はそのB−B線断面図である。第
13図はタイ部材のセグメント配列の変形例を示
す砂防ダム側面図である。 1……タイ部材、2……上流壁、3……下流
壁、11a,11b……鋼矢板セグメント、11
c〜11g……結合用セグメント。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 側端部において相互に接続可能な鋼矢板セグ
メント複数個を、横方向に隣接するセグメントは
相互に縦方向にずれた位置関係にあるように、側
端部において相互に接続し縦横方向に並べて成る
垂直な板部材をタイ部材として使用して、上流壁
と下流壁とを結合し、内部に土砂を詰めて成る、
ダブルウオール構造物。 2 鋼矢板セグメントとして市販の鋼矢板をセグ
メントとして適当な長さになるように横方向に切
断したものを使つた、前項(1)に記載の構造物。 3 横方向に隣接するセグメントが相互に縦方向
に長さの1/2だけずれた位置関係にあるように、
各セグメント側端部において相互に接続した、前
項(1)に記載の構造物。 4 上流壁または下流壁として、タイ部材と同様
の鋼矢板セグメント板部材を使つた、前項(1)に記
載の構造物。 5 上流壁または下流壁として、エキスパンドメ
タル製のセグメントを使つた、前項(1)に記載の構
造物。 6 上流壁または下流壁として、アングルまたは
鉄筋を使つた、前項(1)に記載の構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29060087A JPH01137009A (ja) | 1987-11-19 | 1987-11-19 | 鋼矢板セグメントをタイ部材とするダブルウオール構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29060087A JPH01137009A (ja) | 1987-11-19 | 1987-11-19 | 鋼矢板セグメントをタイ部材とするダブルウオール構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01137009A JPH01137009A (ja) | 1989-05-30 |
JPH052051B2 true JPH052051B2 (ja) | 1993-01-11 |
Family
ID=17758104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29060087A Granted JPH01137009A (ja) | 1987-11-19 | 1987-11-19 | 鋼矢板セグメントをタイ部材とするダブルウオール構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01137009A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6138528B2 (ja) * | 2013-03-14 | 2017-05-31 | 日鐵住金建材株式会社 | 堤体の外壁に用いられる鋼矢板の連接構造及び連接方法 |
-
1987
- 1987-11-19 JP JP29060087A patent/JPH01137009A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01137009A (ja) | 1989-05-30 |
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