JPH05204021A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH05204021A
JPH05204021A JP4034297A JP3429792A JPH05204021A JP H05204021 A JPH05204021 A JP H05204021A JP 4034297 A JP4034297 A JP 4034297A JP 3429792 A JP3429792 A JP 3429792A JP H05204021 A JPH05204021 A JP H05204021A
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camera
shake
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detecting
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Tadao Kai
糾夫 甲斐
Nobuhiko Terui
信彦 照井
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラにおいて被写体を見難くすることな
く、かつ、ブレの方向を直感的に認識できるようにブレ
を表示させる。 【構成】 ブレ表示部9の上下左右の辺に沿って、LC
Dよりなるエレメントを設け、カメラのブレに対応して
このエレメントのうち、所定のものを着色表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影時における手ブレ
を使用者に知らしめることができるカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラで被写体を撮影する場合、手ブレ
が起きると、意図した画角と異なる画角が撮影されてし
まったり、撮影した画像がボケてしまうようなことがあ
る。そこで、カメラのブレを検出し、これを表示するよ
うにしたものが例えば特開平2−126250号公報、
特開平2−126253号公報などに開示されている。
【0003】上記公報記載のカメラにおいては、カメラ
のファインダ内にブレの軌跡が表示されるようになされ
ている。従って、使用者はこの軌跡が所定の範囲内にな
るようにカメラを操作することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカメラはブレの軌跡をファインダの中央に表
示させるようにしているため、被写体が見にくくなる課
題があった。また軌跡としてブレが表示されるため、こ
のブレを補正するにはカメラをどの方向にどの程度戻し
たらよいのか直感的に判りにくく、操作性が悪い課題が
あった。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、被写体が見にくくなるのを防止し、かつ、
操作性を良好なものにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のカメラ
は、所定の視野枠内から被写体を観察する観察手段とし
てのファインダ15と、カメラのブレを検出するブレ検
出手段としてのブレセンサ1と、ブレに対応してファイ
ンダ15の視野枠を制限する制限枠を表示する表示手段
としてのブレ表示部9とを備えることを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載のカメラは、所定の視
野枠内から被写体を観察する観察手段としてのファイン
ダ15と、カメラのブレを検出するブレ検出手段として
のブレセンサ1と、ブレに対する中立点を検出する中立
点検出手段としてのプログラム上のステップS2と、ブ
レセンサ1により検出したブレと、ステップS2におい
て検出した中立点との差から、ブレ量を演算する演算手
段としてのプログラム上のステップS3と、ステップS
3の演算結果に対応してファインダ15の視野枠を制限
する制限枠を表示する表示手段としてのブレ表示部9と
を備えることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載のカメラは、所定の視野枠
内から被写体を観察する観察手段としてのファインダ1
5と、カメラのブレを検出するブレ検出手段としてのブ
レセンサ1と、ブレセンサ1の出力に対応してブレを補
正する補正手段としての結像レンズ2と、結像レンズ2
による補正量を検出する補正量検出手段としての補正光
学系位置センサ4と、補正光学系位置センサ4の出力に
対応してブレに対する補正量を表示する表示手段として
のブレ表示部9とを備えることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載のカメラは、所定の視野枠
内から被写体を観察する観察手段としてのファインダ1
5と、カメラのブレを検出するブレ検出手段としてのブ
レセンサ1と、ブレに対する中立点を検出する中立点検
出手段としてのプログラム上のステップS54と、ブレ
センサ1により検出したブレと、ステップS54におい
て検出した中立点との差から、ブレ量を演算する演算手
段としてのプログラム上のステップS55と、ブレセン
サ1の出力に対応してブレを補正する補正手段としての
補正駆動部3と、補正駆動部3による補正量を検出する
補正量検出手段としての補正光学系位置センサ4と、ス
テップS55の演算結果と補正光学系位置センサ4の出
力に対応してブレと補正量を表示する表示手段としての
ブレ表示部9とを備えることを特徴とする。
【0010】このカメラにおけるブレ表示部9は、ファ
インダ15の視野枠を制限する制限枠により補正量を表
示することができる。
【0011】請求項6に記載のカメラは、所定の視野枠
内から被写体を観察する観察手段としてのファインダ1
5と、カメラのブレを検出するブレ検出手段としてのブ
レセンサ1と、フィルム露光の直前、フィルム露光の終
了の直後、またはフィルム露光時におけるブレを記憶す
る記憶手段としてのRAM23と、RAM23に記憶さ
れたブレとブレセンサ1により検出されたブレからフィ
ルム露光後のブレ量を演算する演算手段としてのプログ
ラム上のステップS103,S104,S167,S1
68と、これらのステップの演算結果に対応してブレを
表示する表示手段としてのブレ表示部9とを備えること
を特徴とする。
【0012】このカメラは、ブレに対する中立点を検出
する中立点検出手段としてのプログラム上のステップS
2,S118をさらに備えることができ、ステップS1
03,S104,S167,S168はブレセンサ1に
より検出したブレと、ステップS2,S118により検
出した中立点との差からブレ量を演算するとともに、R
AM23は中立点としての所定の基準値を記憶するよう
にすることができる。
【0013】この基準値は、フィルム露光開始直前の中
立点の値に対応して設定したり(ステップS91〜S9
7)、フィルム露光終了後、中立点の値をリセットする
ことにより設定する(ステップS161)ことができ
る。
【0014】また、このカメラは、ファインダ15の視
野枠を制限する制限枠によりブレ量を表示させるように
することができる。
【0015】また、ブレセンサ1には、カメラ光軸を含
む垂直な面内および水平な面内の角度変化量、ならびに
カメラ光軸の回りの回転量の少なくともいずれか1つを
検出させるようにすることができる。
【0016】さらにこのカメラは、ブレに対応して所定
の警告を発生する警告手段としての警告音発生部10を
さらに備えることができる。
【0017】また、ブレを補正する場合においては、補
正量が補正駆動部3による補正可能な範囲のうちの所定
の値に達したとき、警告音発生部10により警告を発生
させるようにすることができる。
【0018】さらに、ブレ表示部9は、露光動作中にお
いてもブレまたは補正量を表示させるようにすることが
できる。
【0019】
【作用】請求項1に記載のカメラにおいては、ファイン
ダ15において視野枠を制限する制限枠がブレに対応し
て表示される。従って、被写体の特に中央部が見にくく
なるようなことが防止され、なおかつ、ブレに対応して
視野枠が制限されるので、直感的にフレの方向、従って
それを補正する方向を認識することができ、操作性が改
善される。
【0020】請求項2に記載のカメラにおいては、ブレ
の中立点が求められ、この中立点との差としてブレ量が
演算される。従って、時々刻々と変化するブレ量を簡
単、かつ、確実に表示することが可能となる。
【0021】請求項3に記載のカメラにおいては、ブレ
に対応して補正駆動部3によりブレが補正される。そし
てこの補正量がブレ表示部9に表示される。従って、ブ
レが補正される場合においても、使用者にブレの量を認
識させることが可能となる。
【0022】請求項4に記載のカメラにおいては、カメ
ラのブレとブレの補正量がともに表示される。従って、
例えばカメラの光軸方向と垂直な面内と水平な面内にお
いてはブレを補正し、かつ、補正量を表示し、光軸を中
心とする回転に対しては補正を行なわず、ブレのみを表
示させるようにすることが可能となる。
【0023】請求項3または4に記載のカメラにおいて
も、ファインダ15の視野枠を制限する制限枠により補
正量を表示するようにした場合においては、被写体の観
察がし難くなるようなことが防止されるばかりでなく、
補正の方向を直感的に認識することが容易となる。
【0024】請求項6に記載のカメラにおいては、実質
的にフィルム露光時におけるブレが記憶される。従っ
て、実際に撮影した画角を露光後において確認すること
が可能となる。
【0025】請求項7に記載のカメラにおいては、フィ
ルム露光時におけるブレとして、中立点として用いられ
る所定の基準値が記憶される。従って、フィルム露光後
のブレを簡単に演算することができる。
【0026】この基準値を、フィルム露光開始直前の中
立点の値に対応して設定したり、中立点をリセットする
ことにより設定すると、露光前の処理に関連して、基準
値を容易に記憶させることができる。
【0027】請求項6乃至9に記載のカメラにおいて、
ファインダ15にその視野枠を制限する制限枠によりブ
レ量を表示させるようにした場合、被写体の観察がし難
くなるようなことが防止されるとともに、操作性が改善
される。
【0028】請求項1乃至10のいずれかに記載のカメ
ラにおいて、カメラ光軸を含む垂直な面内および水平な
面内の角度変化量、ならびにカメラ光軸の回りの回転量
の少なくともいずれか1つを検出するようにした場合、
カメラのブレを確実に検出することができる。
【0029】請求項1乃至11のいずれかに記載のカメ
ラにおいて、ブレに対応して所定の警告を発生するよう
にした場合、使用者に撮影時におけるブレを確実に警告
することができる。
【0030】請求項3または4に記載のカメラにおい
て、補正量が補正可能な範囲のうちの所定の値に達した
とき警告を発生するようにした場合、使用者は補正可能
な範囲に対する余裕度を認識することができる。
【0031】請求項1乃至13のいずれかに記載のカメ
ラにおいて、露光動作中においても、ブレまたは補正量
の表示を行なうようにした場合、長秒動作時におけるブ
レも確実に認識することができる。
【0032】
【実施例】図1は本発明のカメラの一実施例の光学的な
構成を示しており、図2が電気的な構成を示している。
図示せぬ被写体の像は、結像レンズ2および主ミラー7
を介してファインダスクリーン8に結像されるようにな
されている。そしてファインダスクリーン8上の像は、
ブレ表示部9とプリズム14を介してファインダ15に
より観察されるようになされている。ブレ表示部9は、
例えばLCDにより構成され、通常、光をそのまま透過
するように構成されている。レリーズボタン12が全押
し状態とされた場合においては、図示せぬ駆動部により
主ミラー7が図中上方に跳ね上げられ、結像レンズ2よ
り入射された光によってフィルム6上に被写体の像が結
像されるようになされている。
【0033】この実施例においては、結像レンズ2が補
正光学系の一部を構成しており、ブレが発生した場合、
補正駆動部3によりそのブレを補正するように結像レン
ズ2が駆動されるようになされている。補正光学系位置
センサ4は、この結像レンズ2の補正量(補正位置)を
検出し、CPUユニット5に供給するようになされてい
る。ブレセンサ1は、カメラボディ11の光軸の垂直な
面内におけるブレ(ピッチブレ)、水平面内におけるブ
レ(ヨーブレ)および光軸方向を中心とする回転ブレ
(ロールブレ)を検出するようになされている(図12
参照)。このブレセンサ1は、角度変位センサ、角加速
度センサなどを単体で、あるいは組合せて用いることが
できる。
【0034】補正光学系は複数の結像レンズ群の一部を
構成する補正系レンズのみをシフトさせたり、あるいは
液体を満たした可変頂角プリズムで光束偏向させるよう
に構成することもできる。補正光学系位置センサ4は、
例えばリニアエンコーダなどを用いることができる。警
告音発生部10は、この実施例の場合、CPUユニット
5に制御され、所定の警告音を発生するが、視覚的に警
告を発生させるようにすることも可能である。この場
合、例えば警告ランプなどが用いられる。
【0035】ブレ補正表示切換スイッチ13は、ブレ表
示のモードを切換えるとき操作される。第1のモードの
ときブレ表示部9にブレが表示され、第2のモードのと
きブレ表示部9に補正量が表示される。また第3のモー
ドのとき、ブレ表示部9にはブレも補正量も表示されな
い。以上の構成はいずれもカメラボディ(筐体)11の
内部に組み込まれているか、あるいは外部に装着されて
いる。
【0036】図2に示すようにCPUユニット5は、C
PU21、ROM22およびRAM23により構成され
ている。ROM22にはCPU21がブレの検出および
補正動作を制御するとともに、撮影動作を制御するプロ
グラムが記憶されている。RAM23には随時必要なデ
ータが書き込まれる。レリーズボタン12は半押し状態
のときスイッチ12hをオンさせ、全押し状態のときス
イッチ12fをオンさせるようになされている。ブレセ
ンサ1はロールブレを検出するロールセンサ1R、ピッ
チブレを検出するピッチセンサ1P、ヨーブレを検出す
るヨーセンサ1Yにより構成されている。これらのブレ
センサ1の出力および補正光学系位置センサ4の出力
は、いずれもCPU21に供給されるようになされてい
る。また、スイッチ12h,12f,13の制御信号も
CPU21に出力されるようになされている。さらにC
PU21は、補正駆動部3、ブレ表示部9および警告音
発生部10にそれぞれ所定の制御信号を出力するように
なされている。
【0037】図3は、ブレ表示部9の構成例を示してい
る。同図に示すようにブレ表示部9は、その上下の辺と
左右の辺に沿った所定の範囲の部分が複数のエレメント
に区分されている。この実施例の場合、上辺にはT1乃
至T6の6本のエレメントが設けられ、これらはさら
に、それぞれs乃至wの5つのエレメントに区分されて
いる。同様に、下辺にはB1乃至B6で示す6本のエレ
メントが設けられ、これもさらにs乃至wの5つのエレ
メントに区分されている。また左辺にはL1乃至L9の
9本のエレメントが設けられ、これらはさらにa乃至e
の5つのエレメントに区分されている。さらに、その右
側の辺にはR1乃至R9の9本のエレメントが設けら
れ、これらはa乃至eの5つのエレメントに区分されて
いる。
【0038】これらの上下左右の辺に配列した各エレメ
ントは、この実施例の場合、左右方向にs乃至wの5つ
のエレメントに、また、垂直方向にa乃至eの5つのエ
レメントにそれぞれ分割したが、後述するように(例え
ば図11、図24)、ロールブレを表示しない場合にお
いては各辺を5つに区分する必要がない。逆に、ロール
ブレをより直線的に表示したい場合には、この分割する
数を5つよりもっと多くすることができる。またブレ表
示部9の四角においては、縦方向の分割線と横方向の分
割線とが交差するため、各エレメントが小さく分割され
ることになるが、構成が複雑になることを避けるため、
これら垂直方向と水平方向とが交差する領域においては
LCDを設けないようにすることも可能である。
【0039】次に図4および図5のフローチャートを参
照して、カメラブレを検出し、それを表示させる動作の
うち、第1のモードについて説明する。図4は大まかな
処理フローを示し、図5はより詳細なフローを示してい
る。これらの処理は、例えばレリーズボタン12を半押
し状態にしてスイッチ12hをオンしたとき、CPU2
1によって開始されることになる。
【0040】最初に図4のステップS1において、カメ
ラブレの検出が行なわれる。この処理は、より詳細には
図5に示すようにステップS11乃至S13により構成
されている。即ち、最初にRAM23の所定の領域がク
リアされる。RAM23は、ピッチブレとしてΦp1乃
至Φp10の10個のデータを記憶するようになされて
いるが、これらのデータもクリアされる。10個のヨー
ブレのデータΦy1乃至Φy10や、10個のロールブ
レデータΦr1乃至Φr10も同様にクリアされる。ま
た、図5に示すフローの処理回数を示す変数nが0にセ
ットされる。
【0041】次に、ピッチセンサ1Pの出力から角速度
ω(P)が検出される。同様にして、ヨーセンサ1Yお
よびロールセンサ1Rの出力から角速度ω(Y),ω
(R)が検出される。次にステップS13に進み、ピッ
チブレ、ヨーブレおよびロールブレの角変位量θ
(P),θ(Y),θ(R)の算出が行なわれる。この
角変位量の算出は、ステップS12において求めた角速
度ω(P),ω(Y),ω(R)に時間dtを乗算し
て、次式より求められる。 θ(P)=ω(P)×dt θ(Y)=ω(Y)×dt θ(R)=ω(R)×dt この時間dtは、図5に示す処理が繰り返し実行される
周期に対応している。1番最初のサイクルにいては、こ
のdtは例えば0に設定しておくこともできる。
【0042】次に、ステップS1からステップS2に進
み、ブレ平均位置算出処理が行なわれる。このブレ平均
位置算出処理ステップS2は、図5においてはステップ
S14乃至S18により構成されている。ステップS1
4においては変数nが1だけインクリメントされる。い
まの場合、ステップS11において変数nは0に設定さ
れているため、結果的に変数nは1に設定されることに
なる。次にステップS15において変数nが10より大
きいか否か判定され、10より大きければ変数nは10
に固定され、10以下であれば変数nはそのままの値と
される。この変数nは、後述するステップS18におい
て中立点を算出する場合の分母の数として用いられる。
そしてこの実施例の場合、記憶するサンプルデータの数
は最大10個とされているため、変数nはここで最大1
0に規制されるのである。
【0043】次にステップS16に進み、ブレ位置メモ
リシフト処理が行なわれる。即ち、ステップS11にお
いて説明したように、ピッチブレ、ヨーブレおよびロー
ルブレの各データはそれぞれ10個ずつ記憶されるので
あるが、このステップS16において、時間的に1つ後
のデータが1つ前のデータに(新しいデータが古いデー
タに)シフトされることになる。そして10個目のデー
タは捨てさられることになる。そして最初のデータとし
ては、次のステップS17において演算された値が設定
される。即ち、次式で示すように、最初のデータΦp
1,Φy1,Φr1には、それぞれ第2番目のデータΦ
p2,Φy2,Φr2にステップS13で求めた角変位
量θ(P),θ(Y),θ(R)が加算された値が設定
される。 Φp1=Φp2+θ(P) Φy1=Φy2+θ(Y) Φr1=Φr2+θ(R)
【0044】次にステップS18において、次式に従っ
て中立点が演算される。 Φpc=ΣΦpi/n Φyc=ΣΦyi/n Φrc=ΣΦri/n 即ち、RAM23に記憶されている最大10個のデータ
の平均値が演算され、この平均値が中立点とされること
になる。
【0045】以上のようなステップS2の次に、ステッ
プS3に進み、ブレ量の算出処理が行なわれる。このブ
レ量算出処理は、図5に示すようにステップS19とS
20により構成されている。ステップS19においては
次式より、ブレ量(ブレ角)が算出される。 Φpd=Φp1−Φpc Φyd=Φy1−Φyc Φrd=Φr1−Φrc
【0046】即ち、ステップS17により演算された最
新のブレ位置からステップS18で演算された中立点が
減算され、その差がブレ量として求められる。さらにス
テップS20に進み、次式より像ブレ量(ファインダー
上での像ブレ量を示す)の算出が行なわれる。 D(P)=−Φpd×f D(Y)=−Φyd×f ここでfは、撮影光学系(本実施例の場合、ブレ補正光
学系(結像レンズ2)に等しい)の焦点距離である。ま
た本実施例においては、ロールブレに関しては、ステッ
プS19で求めたブレ量(ブレ角)Φrdを表示するよ
うにしているために、像ブレ量Drの算出は行なわれな
い。これはロールブレに関しては、焦点距離fを乗算し
ただけでは正確な像ブレ量を演算することができないか
らである。
【0047】ステップS3の次にステップS4に進み、
警告を必要とするか否かが判定される。警告を必要とす
る場合、ステップS5に進み、警告音発生部10より警
告が発せられることになる。このステップS4とS5の
処理は、図5におけるステップS21とS22に対応し
ている。
【0048】ステップS21においては、ステップS2
0で演算された像ブレ量DpまたはDy、あるいはブレ
角Φrdが予め設定した基準値より小さいか否かが判定
される。像ブレ量またはブレ角が基準値以上であると
き、ステツプS22に進み、警告音が発生される。像ブ
レ量またはブレ角が基準値より小さい場合においては警
告音は発生されない。即ち、像ブレが発生すると、次の
ステップS6(S23)においてブレ量が表示されるの
であるが、ブレ量が基準値より大きい場合においてはブ
レを無くすように、使用者の注意を喚起する意味で警告
音を発生するのである。この警告音を発生するか否かの
境界となる基準値は、例えばシャッター速度に対応して
自動的に変化させたり、所定の任意の値に設定変更する
ことができるようにすることもできる。
【0049】ステップS4,S5の次にステップS6に
進み、像ブレ量が表示される。そしてステップS6の次
にステップS7に進み、処理を終了させるべき条件が発
生したか否かが判定され、発生している場合においては
処理が終了され、発生していない場合においてはステッ
プS1に戻り、それ以降の処理が再び繰り返されること
になる。このステップS6,S7は、図5におけるステ
ップS23とS24に対応している。ステップS23に
おける像ブレ量とブレ角の表示は、ステップS20また
はS19において求められた像ブレ量DpとDyまたは
ブレ角Φrdに対応して行なわれる。またステップS2
4において、例えばレリーズボタン12が全押し状態と
され、スイッチ12fがオンされた場合、あるいはブレ
補正表示切換スイッチ13が操作され、表示中止が指令
された場合においてはルーチンの処理が終了される。
【0050】図6は、ステップS23において、ピッチ
ブレに対応してブレ表示部9のエレメントを駆動(着
色)する例を示しており、また図7は、ヨーブレに対応
してエレメントを駆動する例を示している。図6の実施
例においては、ステップS20において演算されたファ
インダー上での像ブレ量D(P)が−0.3(mm)か
ら+0.3(mm)の間の値であるとき、ブレ表示部9
の上方のエレメントT1乃至T6はもとより、また下方
のエレメントB1乃至B6のいずれも着色されない。ま
たD(P)の値が0.3と0.9の間の値であるとき、
1番下方のエレメントB1が着色される。さらにD
(P)が0.9から1.5の間の値であるとき、下2本
のエレメントB1とB2が着色される。以下、図6に示
すようにD(P)の値が大きくなるにつれて、より内側
のエレメントも着色されるようになる。そしてD(P)
の値が3.3より大きくなると、6本のエレメントB1
乃至B6がすべて着色されることになる。
【0051】また同様に、D(P)が−0.9から−
0.3の間の値であるとき、最も上側のエレメントT1
が着色される。そしてD(P)の値がさらに小さく(負
の方向に大きく)なるに従って、より内側のエレメント
も着色され、D(P)の値が−3.3より小さくなる
と、6本のエレメントT1乃至T6がすべて着色される
ことになる。
【0052】また図7に示すように、ヨーブレに関して
はD(Y)の値が−0.2(mm)と+0.2(mm)
の間の値であるとき、ブレ表示部9の左側のエレメント
はもとより、右側のエレメントも着色されない。D
(Y)が0.2と0.6の間の値であるとき、左側のエ
レメントのうち、最も外側のエレメントL1が着色され
る。そしてD(Y)が大きくなるにつれて、順次、より
内側のエレメントも着色されるようになり、D(Y)が
3.4より大きくなると、9本のエレメントL1乃至L
9のすべてが着色されることになる。
【0053】またD(Y)が−0.6から−0.2の間
の値であるとき、最も右側のエレメントR1が着色され
る。そしてD(Y)がさらに小さく(負の方向に大き
く)なるにつれて、より内側のエレメントが順次着色さ
れ、D(Y)が−3.4より小さくなると、9本のエレ
メントR1乃至R9のすべてが着色されることになる。
【0054】このようにして、例えば図10に示すよう
に、ピッチブレに対応してエレメントT1乃至T6また
はB1乃至B6が着色される。また、ヨーブレに対応し
てL1乃至L9またはR1乃至R9が着色されることに
なる。図10の例においては、エレメントT1乃至T3
とL1乃至L3が着色されている。図中、実線はファイ
ンダ15を介して見た画面(ブレ画面)を表しており、
図中、破線は中立画面(ステップS18において求めた
中立点における画面)をそれぞれ表している。即ち、前
者がステップS20において求めたデータD(P)ある
いはD(Y)に対応しており、後者がステップS18に
おいて求めたデータΦpc,Φycにそれぞれ対応して
いることになる。
【0055】図10から明らかなように、ファインダの
画面(実線の画面)を各エレメントの着色により制限す
る制限枠を表示することにより、カメラのブレが表示さ
れることになる。従って、使用者はこのファインダの画
面が中立画面と一致するようにカメラボディ11を移動
させることでブレを補正することができる。図10の例
の場合、カメラボディ11を垂直面内で若干下方向に回
動するとともに、水平面内で若干右方向に回動すること
でブレを補正することができる。図より明らかなよう
に、ファインダの中央は画面のブレに関わりなく、着色
されないようになされているため、被写体が観察し難く
なるようなことが防止される。また、上下(実施例の場
合、上方)のエレメント、または左右(実施例の場合、
左)のエレメントが着色されるため、使用者はカメラボ
ディ11をいずれの方向に回動させればブレが解除され
るのかを直感的に認識することができる。
【0056】図8および図9は、図5におけるステップ
S19において得られたブレ角に対して、ブレ表示部9
のエレメントを駆動する例を示している。この例におい
ては、ブレ角Φrdが−0.02から+0.02の間の
値であるとき、ロールブレに関する表示は行なわれな
い。即ち、いずれのエレメントも着色されない。Φrd
が0.02(ラジアン)から0.07(ラジアン)の範
囲であるとき、左側の6本のエレメントLにおいては、
エレメントaのうち、最も左側のエレメントL1からL
α+1までのエレメントが着色され、エレメントb乃至
dにおいては、その最も左側のエレメントL1からLα
までの各エレメントが着色され、エレメントeにおいて
は、最も左側のエレメントL1からLα−1までが着色
される。
【0057】ここで、α(後述するβ,γ,δも同様)
は、上述したD(P),D(Y)で着色されるエレメン
トの数である。即ち、例えば図10においてはαは3で
あり、βは−3相当(図10例では0と扱われる)であ
り、γは3であり、δは−3相当(図10例では0と扱
われる)である。また、αもしくはα−1(場合により
α+1も)が1よりも小さい数値となる条件では、左側
エレメントLの各エレメントの着色は行わない。
【0058】また、右側のエレメントRにおいては、エ
レメントaの場合、最も右側のエレメントR1からRβ
−1までの各エレメントが着色される。エレメントb乃
至dにおいては、最も右側のエレメントR1からRβの
エレメントまでが着色される。そしてエレメントeにお
いては、最も右側のエレメントR1からRβ+1までの
エレメントが着色されることになる。
【0059】上辺のエレメントTにおいては、エレメン
トsの場合、最も上方のエレメントT1からTγ−1ま
でのエレメントが着色される。そしてエレメントt乃至
vにおいては、最も上方のエレメントT1からTγまで
のエレメントが着色され、エレメントwにおいては、最
も上方のエレメントT1からTγ+1までのエレメント
が着色される。そして下辺のエレメントBにおいては、
エレメントsの場合、最も下側のエレメントB1からB
δ+1までのエレメントが着色される。そしてエレメン
トt乃至vにおいては、最も下側のエレメントB1から
Bδまでのエレメントが着色され、エレメントwにおい
ては、最も下側のエレメントB1からBδ−1までのエ
レメントが着色される。
【0060】以下、同様にして、ブレ量Φrdの大きさ
に対応して、所定のエレメントが着色されることにな
る。
【0061】図11は、このようにしてロールブレに対
応して着色が行なわれた状態を示している。この実施例
の場合、エレメントsにおいてはT1乃至T5のエレメ
ントが着色され、エレメントtにおいてはT1乃至T
4、エレメントuにおいてはT1乃至T3、エレメント
vにおいてはT1およびT2、そしてエレメントwにお
いてはT1のみがそれぞれ着色されている。また、エレ
メントaにおいてはエレメントL1、エレメントbにお
いてはエレメントL1およびL2、エレメントcにおい
てはエレメントL1乃至L3、エレメントdにおいては
エレメントL1乃至L4、エレメントeにおいてはエレ
メントL1乃至L5がそれぞれ着色されている。これに
より、実線で示すファインダ画面(ブレ画面)に対して
破線で示す中立画面が、各エレメントの着色により表示
されていることが理解される。この実施例の場合、水平
方向および垂直方向にLCDを5つの領域に区分したの
で、このロール表示が若干ステップ上に表示されること
になるが、この分割数を必要に応じて多くすることで、
より滑らかな表示にすることができることはもとよりで
ある。
【0062】この実施例の場合、カメラボディ11が光
軸(図12参照)を中心として、時計方向に若干回動し
ていることが直感的に理解される。従って、使用者はフ
ァインダ画面(ブレ画面)を各エレメントの着色により
制限枠として表示された中立画面に合わせるように、カ
メラボディ11の姿勢を直すようにすればロールブレを
補正することができる。
【0063】図12はカメラボディ11のブレの方向と
極性を示している。ピッチブレω(P)は光軸を含む垂
直な面内における上方向が+、下方向が−方向とされて
いる。ヨーブレω(Y)は光軸を含む水平な面内におけ
る左方向が−、右方向が+方向とされている。またロー
ルブレRdは光軸を中心として時計方向が−、反時計方
向が+方向とされている。
【0064】次に図13および図14を参照して、第2
のモードの動作について説明する。図14は、図13に
示したステップのより詳細な処理を示している。最初に
図13のステップS31においてカメラブレが検出され
る。このステップS31は、図14におけるステップS
41に対応している。即ち、ステップS41において
は、ピッチブレの角速度ω(P)と、ヨーブレの角速度
ω(Y)が検出される。次にステップS31からステッ
プS32に進み、ブレ補正駆動が行なわれる。このブレ
補正駆動は、図14においてはステップS42とS43
により構成されている。即ち、ステップS42において
は、ピッチブレおよびヨーブレの補正系駆動速度V
(P),V(Y)が次式により演算される。 V(P)=−f×ω(P) V(Y)=−f×ω(Y) ブレ補正光学系としての結像レンズ2のシフトと、それ
に対応する像シフトは1対1に対応しているので、像ブ
レ速度(ファインダー上での像ブレ速度を示す)−f×
ω(P),−f×ω(Y)を打ち消すには、結像レンズ
2のシフト速度は−f×ω(P),−f×ω(Y)とな
る。
【0065】次にステップS43において、補正系駆動
制御が行なわれる。即ち、CPU21は補正駆動部3を
制御し、結像レンズ2をステップS42で演算された速
度で移動させる。
【0066】ステップS32の次にステップS33に進
み、ステップS32で駆動した補正位置が検出される。
このステップS33は、図14におけるステップS44
に対応している。このステップS44においては、補正
光学系位置センサ4により結像レンズ2のピッチブレ方
向およびヨーブレ方向のシフト位置Δ(P),Δ(Y)
が検出される。
【0067】次にステップS33からS34に進み、警
告の必要性が判定され、警告が必要であると判定された
場合においてはステップS35に進み、警告が発生され
ることになる。このステップS34とS35は、図14
のステップS45とS46に対応している。ステップS
45においては、ステップS44で検出されたシフト位
置Δ(P)またはΔ(Y)の絶対値が、ステップS43
におけるブレの補正可能量の8割の値に比べて、それよ
り大きいか否かが判定される。シフト量の絶対値が補正
可能量の8割の値と等しいか、それより大きいと判定さ
れた場合、ステップS46に進み、警告音発生部10よ
り警告音が発生される。即ち、上述したように、カメラ
ブレが発生したとしてもステップS43においてそのブ
レが補正されるのであるが、その補正できる範囲にも限
界がある。そこで、この補正可能範囲の8割を越えるシ
フト(補正)が行なわれた場合においては、これ以上ブ
レが大きくなると補正不能になる恐れがあることを使用
者に知らしめるために警告音が発生されるのである。
【0068】ステップS34またはS35の次にステッ
プS36に進み、補正位置の表示が行なわれる。このス
テップS36は、図14におけるステップS47に対応
している。ここにおける表示は、図4におけるステップ
S6および図5におけるステップS23の場合における
ブレ量ではなく、このブレを補正するシフト量(シフト
位置)に対して行われることになる。ブレが発生したと
しても、ブレを補正する場合には、結局、画角に影響を
与えるブレは発生していないことになるので、ブレを表
示することができない。そこでこの場合には、実施例の
ように補正量を表示するのである。
【0069】そしてステップS36の次にステップS3
7に進み、処理ルーチンを終了させる条件が発生したか
否かが判定され、発生していなければステップS31に
戻り、発生していれば処理が終了される。このステップ
S37は、図14におけるステップS48に対応してい
る。処理ルーチンを終了させる条件は、図4のステップ
S7、図5のステップS24における場合と同様であ
る。
【0070】尚、上記実施例においては、ロールブレは
補正しないようにしたが、例えばイメージローテータな
どを用いればロールブレを補正することも可能となる。
【0071】図15と図16は、図14におけるステッ
プS44で検出されたシフト位置Δ(P),Δ(Y)に
対応して、ブレ表示部9の各エレメントを駆動する例を
示している。図15の例においては、ピッチ方向のブレ
を補正するためのシフト量Δ(P)が−0.3(mm)
から+0.3(mm)の間の値であるとき、いずれのエ
レメントも着色されず、その値が+0.3と+0.9の
間の値であるとき、エレメントT1が着色される。そし
てΔ(P)が0.9から1.5の間の値であるとき、エ
レメントT1とT2が着色され、以下、Δ(P)の値が
大きくなるにつれて、より内側のエレメントが着色さ
れ、その値が3.3より大きくなったとき、6本のエレ
メントT1乃至T6のすべてが着色されることになる。
【0072】また、Δ(P)の値が−0.9と−0.3
の間の値であるとき、エレメントB1が着色される。そ
して以下、Δ(P)の値が小さく(負の方向に大きく)
なるに従って着色されるエレメントの数が増加し、−
3.3より小さくなるとB1乃至B6のすべてのエレメ
ントが着色されることになる。
【0073】また図16の例においては、ヨーブレを補
正するためのシフトΔ(Y)が−0.2(mm)と+
0.2(mm)の間の値であるとき、いずれのエレメン
トも着色されないようになされている。そしてΔ(Y)
の値が0.2と0.6の間にあるとき、R1が着色され
る。以下、Δ(Y)の値が大きくなるに従って、着色さ
れるエレメントの数が増加し、3.4より大きくなると
9本のエレメントR1乃至R9のすべてが着色されるこ
とになる。逆に、Δ(Y)の値が−0.6と−0.2の
間の値にあるとき、エレメントL1のみが着色される。
そして、その値がさらに小さくなると着色されるエレメ
ントの数が増加し、−3.4より小さくなると9本のエ
レメントL1乃至L9のすべてが着色されることにな
る。
【0074】図17は、このようにしてシフト位置が表
示された例を示している。この実施例においては、右側
のエレメントR1乃至R3と、下側のエレメントB1乃
至B3がそれぞれ着色されている。図中、実線はファイ
ンダ画面(中立画面)を示しており、点線が駆動範囲中
点対応画面(ブレ画面)を示していることになる。この
図17におけるカメラのブレ方向およびブレ量は、上述
した図10におけるカメラのブレ方向およびブレ量と同
じである。両図を比較して明らかなように、同じブレが
発生した場合においても表示が逆になっている。
【0075】即ち、図17(図10も同様)の場合、カ
メラが上方向、かつ左方向に若干ブレたのであるが、補
正駆動部3が動作する結果、補正動作が行なわれ、ファ
インダ15を介して見る画角はブレがない状態と同じに
なっている。このようにブレを補正する補正光学系を有
する場合においては、ブレが発生したとしても、これが
最終的に補正されてしまうため、ブレを表示しようとす
るとそれができないことになる。しかしながらブレは実
際には発生している。そこで、このような場合において
は、ブレそのものを表示するのではなく、ブレを補正し
た補正量を表示するようにするのである。これにより、
使用者にファインダ15より観察する被写体の画角は変
化しないにしても、使用者にブレが発生していることを
認識せしめることができる。使用者は駆動範囲中点対応
画面(ブレ画面)をファインダ画面(中立画面)に合わ
せるように、カメラボディ11の姿勢を調整すればよい
ことになる。
【0076】図10と図17とを比較して明らかなよう
に、ブレを表示する場合と補正量を表示する場合とで、
同一のブレに対しても表示が逆になされるため、カメラ
ボディ11の姿勢を正すときの方向が図10と図17に
おける場合とでは感覚的に逆になることになる。そこ
で、これを使用者に明確に知らしめるために、例えばラ
ンプ等により、ブレ表示と補正量表示を識別させるため
に、所定の表示を行なうようにすることもできる(図2
9の表示方法警告部32を参照)。
【0077】図14の実施例においては、ピッチブレ、
ヨーブレに関して、その検出、補正および表示を速度制
御方式によって行なうようにしているが、図5における
場合と同様に中立点制御方式とすることもできる。図1
8は、この場合の例を示している。この実施例の場合、
結局、ピッチブレ、ヨーブレおよびロールブレのすべて
について、図5における場合と同様の中立点制御方式が
適用されるため、ステップS111乃至S120におい
て図5のステップS11乃至S20と同様の処理が実行
される。即ち、これらの処理によって、ピッチブレ量Φ
pd、ヨーブレ量Φydおよびロールブレ量Φrdが演
算される。そしてさらにピッチブレとヨーブレに関して
は、焦点距離fをブレ量に乗算することによって、ファ
インダー上での像ブレ量Dp,Dyが演算される。
【0078】そしてステップS121において、結像レ
ンズ2の位置が補正駆動される。この駆動は、ステップ
S120において求めた像ブレ量Dp,Dyの値に1を
乗算した結果に対応して行なわれる。即ち、補正系のピ
ッチブレ方向およびヨーブレ方向のシフト位置Δp,Δ
yはそれぞれ次式より演算される。 Δp=Dp Δy=Dy
【0079】このようにして中立点制御方式により補正
系が駆動された後のステップS122乃至S126の処
理は、図14におけるステップS44乃至S48の処理
と同様である。
【0080】図19乃至図21は、第2のモードにおけ
るさらに他の動作例を示している。図20、図21は、
図19のステップのより詳細な処理を示している。最初
にステップS51においてカメラブレが検出される。こ
のステップS51は、図20のステップS71とS72
に対応している。ステップS71においては、RAM2
3の10個のロールブレデータΦr1乃至Φr10がク
リアされる。さらに変数nが0に初期設定される。この
実施例の場合、ロールブレは中立点制御方式とされる
が、ピッチブレとヨーブレは速度制御方式とされるた
め、ピッチブレとヨーブレのデータはRAM23に記憶
されない。従って、図5のステップS11における場合
のようなΦpi,Φyiのクリアは不要となる。そして
ステップS72においてピッチブレの角速度ω(P)、
ヨーブレの角速度ω(Y)、ロールブレの各速度ω
(R)が検出される。
【0081】次にステップS51からステップS52に
進み、このブレを補正する駆動が行なわれる。このブレ
補正駆動の処理は、図20においてはステップS73と
S74により構成されている。ステップS73において
は、ピッチブレとヨーブレの補正系駆動速度V(P),
V(Y)が次式より算出される。 V(P)=−f×ω(P) V(Y)=−f×ω(Y) このfは、上述したように撮像光学系(結像レンズ2)
の焦点距離であり、ω(P),ω(Y)はステップS7
2で検出された値である。次にステップS74に進み、
補正系駆動制御が行なわれる。即ち、ステップS73で
求められた速度Vに対応して、補正駆動部3を介して結
像レンズ2が駆動されることになる。
【0082】ステップS52の次にステップS53に進
み、補正位置検出動作が行なわれる。この補正位置検出
動作は、図20におけるステップS75に対応してい
る。即ち、このステップS75において補正光学系位置
センサ4の出力より、結像レンズ2のピッチブレに対応
するシフト位置Δ(P)と、ヨーブレに対応するシフト
位置Δ(Y)が検出される。
【0083】次にステップS53からステップS54に
進み、ブレ平均位置の演算が行なわれる。このステップ
S54は、図20におけるステップS76乃至S81に
対応している。ステップS76においては、次式よりロ
ールブレの角変位量θ(R)の演算が行なわれる。 θ(R)=ω(R)×dt
【0084】次にステップS77において変数nが1だ
けインクリメントされ、さらにステップS78において
変数nが10以下のとき、そのままの値とされ、10を
越えるとき変数nは10に設定される。次にステップS
79において、ロールブレの10個のデータが順次後段
に転送される。そして10個目のデータは捨てられ、最
初のデータとしては次のステップS80で演算された値
が用いられる。即ち、第2番目のデータΦr2にθ
(R)が加算され、最初のデータΦr1が求められる。
これを式で示すと次のようになる。 Φr1=Φr2+θ(R) このθ(R)は、ステップS76で求められた値であ
る。さらにステップS81において、次式より中立点が
演算される。 Φrc=ΣΦri/n 即ち、n個(ステップS78において説明したように、
最大10個)の値の平均値が求められるのである。
【0085】次にステップS54からステップS55に
進み、ブレ量(ブレ角)の演算が行なわれる。このステ
ップS55は、図20のステップS82に対応してい
る。ブレ量(ブレ角)は次式より演算される。 Φrd=Φr1−Φrc 即ち、最初のデータ(現在のデータ)Φr1から、ステ
ップS81において求めた中立点のデータΦrcが減算
されて、ブレ角Φrdが求められる。
【0086】次にステップS55からステップS56に
進み、警告の必要性の有無が判定され、警告が必要と判
定された場合においてはステップS57に進み、警告が
行なわれる。このステップS56,S57は、図21の
ステップS83,S84,S85に対応している。ステ
ップS83においては、ステップS82において求めた
ブレ角Φrdが、予め設定した所定の警告レベルより大
きいか否かが判定される。ブレ角が警告レベルに達して
しないときステップS84に進み、ステップS75にお
いて検出した補正系のシフト量の絶対値が、補正系の制
御により補正可能な範囲の8割を越えているか否かが判
定される。ステップS83においてブレ角が警告レベル
を越えていると判定された場合、あるいはステップS8
4においてシフト量の絶対値が補正可能な範囲の8割を
越えていると判定された場合、ステップS85に進み、
警告音が発生されることになる。ブレ角が警告レベルを
越えておらず、またシフト量の絶対値が補正可能な範囲
の8割を越えていない場合においては警告音は発生され
ない。
【0087】次にステップS56またはS57の処理の
後、ステップS58に進み、補正位置の表示が行なわれ
る。さらにステップS59に進み、ブレ量の表示が行な
われる。その後、さらにステップS60に進み、処理ル
ーチンを終了させる条件が成立しているか否かが判定さ
れ、成立していなければステップS51に戻り、それ以
降の処理が繰返し実行される。そしてステップS60に
おいて処理ルーチンを終了させる条件が成立していると
判定された場合、処理が終了される。このステップS5
8乃至S60は、図21のステップS86乃至S88に
対応している。ステツプS86のピッチブレおよびヨー
ブレに対するシフト位置の表示は、ステップS75の検
出結果に対応する表示となる。またステップS87にお
けるロールブレのブレ量の表示は、ステップS82にお
いて演算された値に対応するものとなる。
【0088】図8、図9および図11に示した実施例の
場合の表示に対するロールブレを補正する方向は、図
6、図7および図10に示した実施例の表示に対するピ
ッチブレおよびロールブレを補正する方向と反対の方向
となる。すなわち、ロールブレを補正するには、ファイ
ンダ視野枠を表示枠(制限枠)に近づけるようにする必
要があるのに対し、ピッチブレおよびヨーブレを補正す
るには、表示枠(制限枠)をファインダ視野枠に近づけ
るようにする必要がある。しかしながら、図20および
図21に示した実施例のように、ロールブレをピッチブ
レおよびヨーブレと同時に表示する場合、上記実施例の
ようにローブレの補正の方向がピッチブレおよびヨーブ
レの補正の方向と反対であると、操作性が悪化する。そ
こでこのような場合においては、ピッチブレとヨーブレ
に関しては、図6および図7に示すようにして表示させ
るが、ロールブレに関しては、図22および図23に示
すようにして表示させることができる。
【0089】図8および図9と図22および図23を比
較して明かなように、これらの図においては、着色する
エレメントを指定する式の符号が反対(”+”が”
−”、”−”が”+”)になっている。例えば、Φrd
が0.12より大きい場合、図8においては、エレメン
トLのうちエレメントaは、エレメントLα+4までが
着色されるようになされているが、図22においては、
エレメントLのうちエレメントaは、エレメントLα−
4までが着色されるようになされている。
【0090】図24は、図19のステップS58,S5
9(図21のステップS86,S87)による表示例を
示している。図中、一点鎖線は中立画面を表し、破線は
駆動範囲中点対応画面(ブレ画面)を表している。そし
て実線はファインダ画面(中立画面をΦrdだけ傾けた
画面)を表している。上述したように、図19乃至図2
1に示した実施例の場合、ヨーブレおよびピッチブレは
ステップS52(S73,S74)において補正され
る。従って、ヨーブレおよびピッチブレに対してはステ
ップS58(S86)において補正位置D(Y),D
(P)が表示されることになる。さらにロールブレに対
しては補正が行なわれないため、ステップS59(S8
7)においてブレ量(ブレ角)Φrdが、ブレ表示部9
の所定のエレメントを着色することにより表示されてい
る。
【0091】図20および図21の実施例においては、
ピッチブレおよびヨーブレに関し、ブレの検出、補正お
よび表示を速度制御方式により行なうようにし、ロール
ブレに関しての検出および表示を中立点制御方式により
行なうようにしたが、ピッチブレおよびヨーブレに関し
ても図18の実施例における場合と同様に、中立点制御
方式とすることができる。図25は、その例を示してい
る。この例においては、中立点制御方式によりピッチブ
レおよびヨーブレの検出、補正および表示を行なうよう
にするため、ステップS131乃至S142において、
図18のステップS111乃至S122と同様の処理が
行なわれる。これらの処理により、ピッチブレ、ヨーブ
レおよびロールブレに関し、ブレを検出するとともに、
前2者については補正も行なう。その後は、図21のス
テップS83乃至S88と同様の処理がステップS14
3乃至S148において行なわれる。即ち、ステップS
131乃至S142により中立点制御方式により検出さ
れたロールブレが、ステップS147において表示され
るとともに、ピッチブレおよびヨーブレに関する補正シ
フト位置がステップS146において表示されることに
なる。
【0092】いままでの処理は、露光が開始されるまで
の間に行なわれるものであったが、露光中におけるブレ
を検出し、これを露光終了後に使用者に知らしめるよう
にすることもできる。図26および図27は、このよう
な場合の実施例である。図26は、ブレ補正機構を有す
る場合の実施例であり、図27は、ブレ補正機構を有し
ない場合の実施例である。
【0093】図26の実施例は、例えば露光が開始され
るまで図18の実施例に従って動作し、露光が開始され
た後、この図18の実施例に続いて開始させるようにす
ることができる。
【0094】最初にステップS91においてピッチブレ
の角速度ω(P)、ヨーブレの角速度ω(Y)およびロ
ールブレの角速度ω(R)が検出される。次にステップ
S92において、次式よりピッチブレ、ヨーブレおよび
ロールブレの角変位量θ(P),θ(Y),θ(R)が
それぞれ演算される。 θ(P)=ω(P)×dt θ(Y)=ω(Y)×dt θ(R)=ω(R)×dt
【0095】次にステップS93において、ピッチブレ
位置Φp1、ヨーブレ位置Φy1およびロールブレ位置
Φr1が次式より演算される。 Φp1=Φp1+θ Φy1=Φy1+θ Φr1=Φr1+θ 即ち、ステップS92において求めた角変位量θ
(P),θ(Y),θ(R)に、露光開始直前に図18
のステップS117で求めたブレ位置Φp1,Φy1,
Φr1を加算して、ブレ位置を求めるのである。
【0096】さらにステップS94において、ピッチブ
レ、ヨーブレおよびロールブレのブレ量Φpd,Φy
d,Φrdが次式より演算される。 Φpd=Φp1−Φpc Φyd=Φy1−Φyc Φrd=Φr1−Φrc このΦp1,Φy1,Φr1はステップS93において
求めた値であり、平均値Φpc,Φyc,Φrcは、図
18におけるステップS118において露光開始直前に
求めておいた値である。この平均値は露光動作中に更新
されず、保持される。
【0097】次にステップS95において、ピッチのフ
ァインダー視相当の像ブレ量D(P)と、ヨーのファイ
ンダー視相当の像ブレ量D(Y)が次式より演算され
る。 D(P)=−Φpd×f D(Y)=−Φyd×f
【0098】ステップS96においては、ステップS9
5において求めた像ブレ量D(P),D(Y)に1を乗
算した値がシフト位置Δ(P),Δ(Y)(総合して、
Δ(P)=−Φpd×f,Δ(Y)=−Φyd×f)と
して設定され、補正シフトが実行されることになる。次
にステップS97において露光が終了したか否かが判定
され、終了していない場合、ステップS91に戻り、そ
れ以降の処理が繰返し実行される。
【0099】ステップS97において露光が終了したと
判定された場合、ステップS98に進み、結像レンズ2
の補正駆動が停止され、結像レンズ2が初期位置にリセ
ットされる。次にステップS99において変数nが0に
リセットされる。次にステップS100乃至S104に
おいて、上述したステップS91乃至S95における場
合と同様の処理が実行される。そしてステップS103
で求めたロールブレ角Φrdと、ステップS104で求
めたファインダー視でのピッチブレ量D(P)とヨーブ
レ量D(Y)が、ステップS105において表示され
る。ステップS103において基準とされる中立点Φp
c,Φyc,Φrcは、上述したように図18のステッ
プS118において露光開始直前において得られた値で
ある。この値は、露光中および露光終了後も更新されて
いない。即ち、露光開始直前の中立点がそのまま保持さ
れており、この中立点に対するブレがステップS105
において表示されているのである。その結果、実質的に
露光した画像に対するブレ(より厳密には、露光開始直
前の画角に対するブレ)が表示されることになる。
【0100】ステップS106において変数nが1だけ
インクリメントされ、ステップS107においてこの変
数nが100以上でなければステップS100に戻り、
それ以降の処理が繰返し実行される。即ち、変数nが1
00になるまでの一定の時間(この時間はステップS1
07における値(この実施例の場合、100)を変更す
ることにより随時調整することができる)、露光直前の
中立点に対するブレが表示されることになる。その結
果、使用者は実際に露光された画角を露光後に確認する
ことができる。
【0101】図27は、上述したように、ブレ補正機構
を有しない場合の実施例である。この図27の処理は、
例えば図5に示す処理が露光開始前に行なわれていたと
き、露光終了後に開始される。最初にステップS161
において、図5におけるステップS18で求めた中立点
の値Φpc,Φyc,Φrcがすべてクリアされる。ま
た図5のステップS17におけるブレ位置Φp1,Φy
1,Φr1もクリアされる。次にステップS162にお
いて時間dtだけ待機された後、ステップS163にお
いて変数nが0にリセットされる。次にステップS16
4において、ピッチブレの角速度ω(P)、ヨーブレの
角速度ω(Y)およびロールブレの角速度ω(R)が検
出される。さらにステップS165において、次式より
ピッチブレの角変位量、ヨーブレの角変位量およびロー
ルブレの角変位量θ(P),θ(Y),θ(R)がそれ
ぞれ演算される。 θ(P)=ω(P)×dt θ(Y)=ω(Y)×dt θ(R)=ω(R)×dt
【0102】さらに、ステップS165において求めた
角変位量θ(P),θ(Y),θ(R)を利用して、ス
テップS166において次式よりブレ位置が演算され
る。 Φp1=Φp1+θ(P) Φy1=Φy1+θ(Y) Φr1=Φr1+θ(R)
【0103】次にステップS167において、ブレ量
(ブレ角)が次式より演算される。 Φpd=Φp1−Φpc Φyd=Φy1−Φyc Φrd=Φr1−Φrc Φp1,Φy1,Φr1はステップS166において求
められた値であり、またΦpc,Φyc,Φrcはステ
ップS161において0にリセットされている。即ち、
ここで求められるブレ量は、露光終了直後におけるカメ
ラボディ11の状態がΦpc,Φyc,Φrcを0にリ
セットすることにより中立点として記憶されており、こ
の中立点を基準とするブレ量が演算されているのであ
る。ステップS168において、次式によりピッチブレ
のファインダー視の像ブレ量およびヨーブレのファイン
ダー視の像ブレ量が演算される。 D(P)=−Φpd×f D(Y)=−Φyd×f
【0104】そしてステップS169において、ステッ
プS168において求められた像ブレ量に対応してロー
ルブレ角Φrdと、ステップS168で求めた像ブレ量
D(P),D(Y)が表示されることになる。ステップ
S170において変数nが1だけインクリメントされ、
ステップS171において変数nが100以上となった
か否かが判定される。変数nが100未満であるとき、
ステップS164に戻り、それ以降の処理が繰返し実行
される。このようにして、変数nが100になるまでの
一定の時間、露光終了直後の中立点を基準とするブレが
表示されることになる。これにより、使用者は実際に露
光した画角を露光終了後に確認することができる。
【0105】尚、以上においては、露光開始直前または
露光終了直後の中立点を記憶するようにしたが、露光中
のいずれかの時点における中立点を記憶するようにして
もよい。
【0106】スイッチ13を操作して第3のモードが設
定されたとき、上述したブレやその補正に対する表示は
行われない。
【0107】図28は他の実施例を示している。この実
施例においては、プリズム14を介してブレ表示部9を
照明することができるように、スクリーン照明部31が
設けられている。このようにスクリーン照明部31を設
けて、プリズム14を介してブレ表示部9を照明するよ
うにすると、露光動作時においてもブレ表示部9を観察
することが可能になる。即ち、この実施例はいわゆる一
眼レフカメラであるから、レリーズボタン12を全押し
状態にすると、主ミラー7が図中上方に回動する。これ
により、結像レンズ2を介して入射される光がフィルム
6には入射されるが、主ミラー7が跳ね上げられるた
め、ファインダスクリーン8、さらにブレ表示部9には
被写体からの光が入射されないことになる。その結果、
このままでは露光時、ブレ表示部9を確認することがで
きなくなる。
【0108】そこでスクリーン照明部31によりブレ表
示部9を照明することにより、ブレ表示部9のブレや補
正表示を露光動作中においても確認することが可能とな
る。このとき、主ミラー7がスクリーン照明部31から
の光を遮光するので、フィルム6にその光が照射される
ようなことが防止される。このような構成は、露光を長
時間行なうような場合に特に効果がある。
【0109】カメラ露光動作中のブレや補正表示は、コ
ンパクトLSカメラのビューファインダに適用すること
も可能である。このカメラは露光動作中においても視野
が暗転することがないため、スクリーン照明部31は不
要となり、レリーズボタン12を半押し状態にした場合
と同様に動作させることができる。
【0110】図29は、図28における実施例の電気的
構成を示している。この実施例においては、スクリーン
照明部31がCPU21により駆動されるようになされ
ている。また、この実施例においては表示方法警告部3
2が設けられている。即ち、上述したように、ブレを表
示する場合と補正量を表示する場合とにおいて、その表
示の方向が逆になる場合がある。これを使用者に認識せ
しめるために表示方法警告部32が設けられている。こ
の表示方法警告部32は、例えば緑色と赤色のインジケ
ーターランプ、LEDなどから構成され、ブレ量表示の
場合、緑色の点灯が行なわれ、補正量表示の場合、赤色
の点灯が行なわれる。使用者はこれを見て、いずれの表
示が行なわれているのかを確認することができる。
【0111】あるいはまた、この表示の区別は、例えば
各エレメントの着色の濃さを、ブレ量表示のときは濃く
し、シフト量表示のときは薄くしたり、色を変化させる
などして区別させるようにすることもできる。
【0112】さらにこの実施例においては、バッテリー
チェック回路33が設けられている。バッテリーチェッ
ク回路33は、内蔵するバッテリーの容量をチェック
し、その検出結果をCPU21に出力するようになされ
ている。CPU21はバッテリーの容量が充分の場合、
ブレ補正動作を実行させ、バッテリーの容量が所定の基
準値より小さくなったときブレ補正動作を行なわず、ブ
レ量表示のみを行なうように自動的に切換える。このよ
うにすることにより、バッテリーの消耗を防ぐことがで
きる。
【0113】尚、以上の実施例においては、一眼レフカ
メラのファインダ15の内部に制限枠を設けるようにし
て、ブレあるいは補正量を表示するようにしたが、コン
パクトLSカメラのビューファインダに適用することも
可能である。この場合、ファインダ視野枠がはっきりと
確認できる実像式ファインダが好ましい。実像式ファイ
ンダの一次結像位置にファインダ視野枠、およびブレ表
示部9を配置するようにすればよい。また、コンパクト
LSカメラのファインダ径は小型にできているので、ブ
レ表示部9をメカニカルに動く枠体として構成するよう
にすることもできる。さらに、ロールブレやピッチブレ
表示の中立点(原点)として公知の傾斜計を付加し、そ
の出力を用いて水平線からの傾きを表示できるようにし
てもよい。これは、例えばパノラマ写真をつなげて撮影
するような場合に特に有効となる。
【0114】
【発明の効果】以上の如く請求項1に記載のカメラによ
れば、カメラのブレを観察手段の視野枠を制限する制限
枠として表示するようにしたので、被写体を見難くする
ことなく、ブレを認識させることができる。しかも、そ
のブレの方向、従って、ブレを補正する方向を直感的に
認識することが容易となる。
【0115】請求項2に記載のカメラによれば、検出し
たブレと中立点との差からブレ量を演算するようにした
ので、ブレ量を確実、かつ正確に表示することが可能に
なる。
【0116】請求項3に記載のカメラによれば、ブレを
補正するとともに、補正量を表示するようにしたので、
ブレを補正する場合においても、ブレを使用者に認識せ
しめることが可能となる。
【0117】請求項4に記載のカメラによれば、ブレを
検出してこれを補正するとともに、ブレと補正量の両方
を表示するようにしたので、複数の方向のブレに対し
て、所定の方向に対してはブレを補正し、その方向のブ
レに対応するものとしては補正量を表示するようにし、
かつ他の方向のブレに対しては、これを補正せず、その
ブレをそのまま表示するようにすることが可能となる。
【0118】請求項5に記載のカメラによれば、請求項
3または4に記載のカメラにおいて、制限枠により補正
量を表示するようにしたので、被写体を確実に確認しつ
つ、ブレを認識することが可能になる。
【0119】請求項6に記載のカメラによれば、実質的
にフィルム露光時におけるブレを記憶するようにしたの
で、フィルム露光後に実際に撮影された状態を確認する
ことが可能となる。
【0120】請求項7に記載のカメラによれば、請求項
6に記載のカメラにおいて、フィルム露光時におけるブ
レとして、中立点として用いられる所定の基準値を記憶
するようにしたので、フィルム露光時におけるブレを確
実に記憶することが可能となる。
【0121】請求項8または9に記載のカメラによれ
ば、請求項7に記載のカメラにおいて、フィルム露光開
始直前の中立点の値に対応して基準値を設定するか、フ
ィルム露光終了後、中立点の値をリセットして基準値を
設定するようにしたので、露光前の動作と関連して、基
準値を容易に記憶させることができる。
【0122】請求項10に記載のカメラによれば、請求
項6乃至9に記載のカメラにおいて、観察手段の視野枠
を制限する制限枠によりブレ量を表示するようにしたの
で、被写体の確認が容易となり、ブレの方向を直感的に
容易に把握することが可能となる。
【0123】請求項11に記載のカメラによれば、請求
項1乃至10に記載のカメラにおいて、カメラ光軸を含
む垂直な面内、水平な面内、またはカメラ光軸の回りの
回転量の少なくともいずれか1つを検出するようにした
ので、ブレを確実に検出することが可能になる。
【0124】請求項12に記載のカメラによれば、ブレ
に対応して警告を発生するようにしたので、使用者に対
して確実にブレの発生を知らしめることができる。
【0125】請求項13に記載のカメラによれば、請求
項3または4に記載のカメラにおいて、補正量が補正可
能な範囲の所定の値に達したとき警告を発するようにし
たので、ブレの補正を行ないつつも、ブレができるだけ
大きくならないように使用者に警告することができる。
【0126】また請求項14に記載のカメラによれば、
請求項1乃至13に記載のカメラにおいて、露光動作中
においても、ブレまたは補正量の表示を行なうようにし
たので、例えば長秒動作時におけるブレも確実にこれを
認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラ一実施例の光学系の構成を示す
断面図である。
【図2】図1の実施例の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図3】図1および図2の実施例のブレ表示部9の構成
を示す正面図である。
【図4】図2の実施例の第1のモードにおける動作を説
明するフローチャートである。
【図5】図4のより詳細な処理ステップを示すフローチ
ャートである。
【図6】図5の実施例におけるステップS23において
ピッチブレを表示する場合に、ブレ表示部9のエレメン
トの駆動の範囲を説明する図である。
【図7】図5の実施例におけるステップS23において
ヨーブレを表示する場合に、ブレ表示部9のエレメント
の駆動の範囲を説明する図である。
【図8】図5の実施例におけるステップS23において
ロールブレを表示する場合に、ブレ表示部9のエレメン
トの駆動の範囲を説明する図である。
【図9】図8に続く図である。
【図10】図2の実施例においてヨーブレとピッチブレ
を表示した状態を説明する図である。
【図11】図2の実施例においてヨーブレ、ピッチブレ
およびロールブレを表示した状態を説明する図である。
【図12】ピッチブレ、ヨーブレおよびロールブレを説
明する図である。
【図13】図2の実施例における第2のモードの動作を
説明するフローチャートである。
【図14】図13のステップのより詳細な処理を説明す
るフローチャートである。
【図15】図14のステップS47において行うピッチ
ブレに対するシフト位置表示を説明する図である。
【図16】図14のステップS47において行うヨーブ
レに対するシフト位置表示を説明する図である。
【図17】図14のステップS47において行うピッチ
ブレおよびヨーブレに対するシフト位置表示を説明する
図である。
【図18】図2の実施例における第2のモードの他の例
の動作を説明するフローチャートである。
【図19】図2の実施例の第2のモードにおけるさらに
他の例の動作を説明するフローチャートである。
【図20】図19のステップのより詳細な処理を説明す
るフローチャートである。
【図21】図20に続くフローチャートである。
【図22】図21のステップS87におけるロールブレ
に対するエレメントの駆動状態を説明する図である。
【図23】図22に続く図である。
【図24】図21のステップS86,S87における表
示状態を説明する図である。
【図25】図2の実施例の第2のモードにおける他の例
の動作を説明するフローチャートである。
【図26】図2の実施例のブレ補正を行う場合に露光中
のブレを記憶するときの動作を説明するフローチャート
である。
【図27】図2の実施例のブレ補正を行わない場合に露
光中のブレを記憶する場合の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図28】本発明のカメラの他の実施例の光学系の構成
を示す断面図である。
【図29】図28の実施例の電気的構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1,1P,1Y,1R ブレセンサ 2 結像レンズ 3 補正駆動部 4 補正光学系位置センサ 5 CPUユニット 8 ファインダスクリーン 9 ブレ表示部 10 警告音発生部 12 レリーズボタン 13 ブレ補正表示切換スイッチ 14 プリズム 15 ファインダ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の視野枠内から被写体を観察する観
    察手段と、 カメラのブレを検出するブレ検出手段と、 前記ブレに対応して前記観察手段の視野枠を制限する制
    限枠を表示する表示手段とを備えることを特徴とするカ
    メラ。
  2. 【請求項2】 所定の視野枠内から被写体を観察する観
    察手段と、 カメラのブレを検出するブレ検出手段と、 前記ブレに対する中立点を検出する中立点検出手段と、 前記ブレ検出手段により検出した前記ブレと、前記中立
    点検出手段により検出した中立点との差から、ブレ量を
    演算する演算手段と、 前記演算手段の演算結果に対応して前記観察手段の視野
    枠を制限する制限枠を表示する表示手段とを備えること
    を特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 所定の視野枠内から被写体を観察する観
    察手段と、 カメラのブレを検出するブレ検出手段と、 前記ブレ検出手段の出力に対応して前記ブレを補正する
    補正手段と、 前記補正手段による補正量を検出する補正量検出手段
    と、 前記補正量検出手段の出力に対応してブレに対する補正
    量を表示する表示手段とを備えることを特徴とするカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 所定の視野枠内から被写体を観察する観
    察手段と、 カメラのブレを検出するブレ検出手段と、 前記ブレに対する中立点を検出する中立点検出手段と、 前記ブレ検出手段により検出した前記ブレと、前記中立
    点検出手段により検出した中立点との差から、ブレ量を
    演算する演算手段と、 前記ブレ検出手段の出力に対応して前記ブレを補正する
    補正手段と、 前記補正手段による補正量を検出する補正量検出手段
    と、 前記演算手段の出力と前記補正量検出手段の出力に対応
    して前記ブレと補正量を表示する表示手段とを備えるこ
    とを特徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 前記表示手段は、前記観察手段の視野枠
    を制限する制限枠により前記補正量を表示することを特
    徴とする請求項3または4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 所定の視野枠内から被写体を観察する観
    察手段と、 カメラのブレを検出するブレ検出手段と、 フィルム露光の直前、フィルム露光の終了直後、または
    フィルム露光時における前記ブレを記憶する記憶手段
    と、 前記記憶手段に記憶されたブレと前記ブレ検出手段によ
    り検出されたブレからフィルム露光後のブレ量を演算す
    る演算手段と、 前記演算手段の出力に対応して前記ブレを表示する表示
    手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  7. 【請求項7】 前記ブレに対する中立点を検出する中立
    点検出手段をさらに備え、 前記演算手段は、前記ブレ検出手段により検出した前記
    ブレと、前記中立点検出手段により検出した中立点との
    差からブレ量を演算するとともに、 前記記憶手段は、フィルム露光の直前、フィルム露光の
    終了直後、またはフィルム露光時におけるブレとして、
    前記中立点として用いられる所定の基準値を記憶するこ
    とを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 前記基準値は、前記フィルム露光開始直
    前の前記中立点の値に対応して設定されることを特徴と
    する請求項7に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 前記基準値は、前記フィルム露光終了
    後、前記中立点の値をリセットすることにより設定され
    ることを特徴とする請求項7に記載のカメラ。
  10. 【請求項10】 前記表示手段は、前記観察手段の視野
    枠を制限する制限枠により前記ブレ量を表示することを
    特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載のカメラ。
  11. 【請求項11】 前記ブレ検出手段は、カメラ光軸を含
    む垂直な面内および水平な面内の角度変化量、並びに前
    記カメラ光軸の回りの回転量の少なくともいずれか1つ
    を検出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれ
    かに記載のカメラ。
  12. 【請求項12】 前記ブレに対応して所定の警告を発生
    する警告手段をさらに備えることを特徴とする請求項1
    乃至11のいずれかに記載のカメラ。
  13. 【請求項13】 前記補正量が、前記補正手段による補
    正可能な範囲のうちの所定の値に達したとき所定の警告
    を発生する警告手段をさらに備えることを特徴とする請
    求項3または4に記載のカメラ。
  14. 【請求項14】 前記表示手段は露光動作中においても
    表示を行なうことを特徴とする請求項1乃至13のいず
    れかに記載のカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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