JPH052039U - 荷重試験機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被試験バネに対して負荷シリンダからの圧力
はロードセルを介して下向きに掛けられ、バネ自体の重
量が発生荷重に影響することがなく、また、プリセット
バネによって移動台を上向きにロードセルに押付け、プ
リロードを与え、測定基準点を設定して発生荷重を正確
に測定できる。 【構成】 ベッド1 と、該ベッド上に立設したコラム2
に上下動自在に配装され、クランプ機構4 ならびに上下
駆動機構5 に連結したクロスヘッド3 と、該クロスヘッ
ドに配装した負荷シリンダ6 と、クロスヘッド下方にお
いて負荷シリンダのロッドに連結した取付け台7 と、該
取付け台に装着したロードセル8 と、該ロードセルとベ
ッド間において前記コラムに上下動自在に配装した移動
台9 と、該移動台と取付け台間に介装され、移動台を引
き上げ方向に付勢して移動台をロードセルに押付けるプ
リセットバネ11を備えたことを特徴とする荷重試験機で
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主にバネの荷重試験に用いる荷重試験機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

バネの荷重試験には、ベッド上においてロードセルと負荷シリンダとの間に被 試験バネをセットし、負荷シリンダによる圧力で被試験バネを撓ませることによ って発生する荷重とバネ高さを測定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記する従来の荷重試験機では、ロードセルがベッド側に装着して あって被試験バネをロードセル上に載せるようにセットするため、重量的に大き なバネを試験する場合は、バネ自体の重量による荷重が発生するので各被試験バ ネごとにこれを補正する必要がある。

【０００４】 また、ロードセル上に載せるようにセットされた被試験バネに対して負荷シリ ンダにより高圧力を掛けた状態でバネ高さを測定する場合は、ロードセルには歪 みが生じるため、この歪み分に対する補正を必要とするもので、これらの補正は バネの荷重試験における精密な測定を実現する上からはなはだ厄介なものである 。

【０００５】 この考案は上述の点に鑑みなされたものであって、上記するような補正の必要 がなく、直接的に精密な測定を可能にした荷重試験機を提供することを目的とす る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するためのこの考案の要旨とするところは、ベッドと、該ベ ッド上に立設したコラムに上下動自在に配装され、上下駆動機構ならびにクラン プ機構に連結したクロスヘッドと、該クロスヘッドに配装した負荷シリンダと、 クロスヘッド下方において負荷シリンダのロッドに連結した取付け台と、該取付 け台に装着したロードセルと、該ロードセルとベッド間において前記コラムに上 下動自在に配装した移動台と、該移動台と取付け台間に介装され、移動台を引き 上げ方向に付勢してロードセルに押付けるプリセットバネを備えたことを特徴と する荷重試験機にある。

【０００７】

【作用】

ベッドに載せて負荷シリンダとの間にセットした被試験バネに対して、負荷シ リンダからの圧力はロードセルを介して下向きに掛けられ、バネの重量が発生荷 重に影響することがない。予め、プリセットバネによって移動台を上向きにロー ドセルに押付け、プリロードを与えて測定基準を設定するので、発生荷重が正確 に測定できる。一方、バネ高さはベッドと移動台との間隔を計測して正確に測定 できる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１はこの考案の一部を欠除した正面図である。

【００１０】 図において、1 はベッド、2 はベッド1 上に立設したコラム、3 はコラム2 に 上下動自在に配装したクロスヘッド、４はクロスヘッド３をコラム2 に固定する ためのクランプ機構、5 はクロスヘッド3 に連結され、これを上下動させるため の上下駆動機構、6 はクロスヘッド3 の中央部に下向きに配装した負荷シリンダ 、7 はクロスヘッド3 下方において負荷シリンダ6 のロッド6aに連結した取付け 台、8 は取付け台7 に装着したロードセル、9 はロードセル8 とベッド1 間にお いてコラム2 に上下動自在に配装した移動台、10は移動台9 に取付けたワーク押 付け板で、下面は当て面を形成してベッド1 上に設けた載置台1aに対向させてい る。11は前記取付け台7 と移動台9 間に介装したプリセットバネで、移動台9 を 引き上げ方向に付勢してワーク押付け板10をロードセル8 に押付けるもので、バ ネ力は適宜調整可能にしている。

【００１１】 なお、前記ワーク押付け板10は移動台9 と一体のものであってもよく、また、 移動台9 がこのワーク押付け板10の機能を持つものであってもよい。

【００１２】 上記構成において、使用法を説明する。

【００１３】 無負荷の状態で、プリセットバネ11のバネ力を調整してワーク押付け板10をロ ードセル8 に押付け、プリロードを与えて荷重測定の基準点を設定する。また、 上下駆動機構5 を作動させて被試験バネA に合わせてクロスヘッド3 を動かして 初期位置を設定し、クランプ機構4 によりクロスヘッド3 をコラム2 に固定する 。

【００１４】 ベッド1 の載置台1a上に被試験バネA を載せてワーク押付け板10との間にセッ トし、負荷シリンダ6 を作動させてロードセル8 と移動台9 とを一体に下降動さ せ、ワーク押付け板10を介して被試験バネA に対して圧力を掛ける。こうして、 バネA が撓んで発生する荷重をロードセル8 で測定する。

【００１５】 また、ベッド1 面と移動台9 下面との離隔距離をストロークセンサ12で計測し 、この値からバネ高さを算出する。

【００１６】

【効果】

上記構成からなるこの考案によれば、次のような効果を奏する。

【００１７】 （ａ） ロードセルは被試験バネの上方にあるので、バネの自重による荷重の 影響が全くなく、この面からの補正を必要としない。

【００１８】 （ｂ） プリセットバネのバネ力の調整で、移動台 (ワーク押付け板) をロー ドセルに押付け、プリロードを与えて荷重測定の基準点を設定するから、被試験 バネの発生荷重は直接的に正確に測定できる。

【００１９】 （ｃ） バネ高さの測定は、ベッド1 面と移動台9 下面との離隔距離から測定 されるので、ロードセルの歪み、コラムの伸び、またはクロスヘッドの歪みなど の影響を受けることなく正確、且つ、簡単に測定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一部を欠除した正面図である。

【符号の説明】

1 …ベッド 2 …コラム 3 …クロスヘッド 4 …クランプ機構 5 …上下駆動機構 6 …負荷シリンダ 7 …取付け台 8 …ロードセル 9 …移動台 10…ワーク押付け板 11…プリセットバネ 12…ストロークセンサ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベッドと、該ベッド上に立設したコラム
   に上下動自在に配装され、上下駆動機構ならびにクラン
   プ機構に連結したクロスヘッドと、該クロスヘッドに配
   装した負荷シリンダと、クロスヘッド下方において負荷
   シリンダのロッドに連結した取付け台と、該取付け台に
   装着したロードセルと、該ロードセルとベッド間におい
   て前記コラムに上下動自在に配装した移動台と、該移動
   台と取付け台間に介装され、移動台を引き上げ方向に付
   勢してロードセルに押付けるプリセットバネを備えたこ
   とを特徴とする荷重試験機。
2. 【請求項２】 請求項１のベッドと移動台との間隔を計
   測する手段を設けたとこを特徴とする請求項１の荷重試
   験機。