JPH05203653A - アスペルギルス菌の分類および同定用試薬 - Google Patents

アスペルギルス菌の分類および同定用試薬

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JPH05203653A
JPH05203653A JP4016890A JP1689092A JPH05203653A JP H05203653 A JPH05203653 A JP H05203653A JP 4016890 A JP4016890 A JP 4016890A JP 1689092 A JP1689092 A JP 1689092A JP H05203653 A JPH05203653 A JP H05203653A
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aspergillus
hybridoma
cells
derivative
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JP4016890A
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Inventor
Kenichi Matsunaga
謙一 松永
Katsuo Sakurai
勝雄 桜井
Isamu Motokawa
勇 元川
Yoshiharu Oguchi
義春 小口
Tomoko Chiku
友子 知久
Takao Ando
隆雄 安藤
Chikao Yoshikumi
親雄 吉汲
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 抗アスペルギルス菌抗体産生細胞とインビト
ロにおいて長期継代培養可能な細胞との間のハイブリド
ーマにより分泌されるIgGまたはIgM抗体に、放射
活性物質、螢光色素、酵素、電子顕微鏡観察のためのマ
ーカーまたはそれらを二次的に結合させるための構造を
含む基が化学的に結合されて成るIgGまたはIgM抗
体の誘導体。 【効果】 迅速、正確、簡易にアスペルギルス菌の同定
・分類ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、アスペルギルス菌に対する抗体
産生細胞とインビトロにおいて長期継代培養可能な細胞
との間の融合細胞(以下、ハイブリドーマと称する)よ
り分泌される抗体の誘導体と、これを含むアスペルギル
ス菌の分類、同定用試薬に関する。
【0002】ここでいう「抗体の誘導体」とは、該抗体
に放射活性物質、螢光色素、酵素、電子顕微鏡観察の為
のマーカーまたはそれらを二次的に結合させるための構
造を含む基を化学的に結合させた生成物である。
【0003】
【従来の技術】近年、細菌による感染症は予防医学の発
達と抗生物質の普及によって著しく減少してきたが、真
菌による疾患は世界的にかえって増加の傾向にある。こ
れら真菌の多くは通常の環境下に常在している菌であ
り、健康者の口腔、消化管、咽頭、皮膚、膣などに存在
している。真菌症としては心内膜炎、肺炎、尿路疾患、
髄膜炎、骨、関節疾患および皮膚疾患等が報告されてい
る。真菌症はまた、結核や癌など慢性消耗性疾患に併発
して著しく症状を悪化させることも知られている。一
方、真菌症に有効な抗生物質等の治療法は少なく、その
副作用は強い。従って、真菌の迅速な検出とその正確な
同定は臨床上重要な意味を持っていると共に、真菌症に
対する有効な治療法が切望されている。
【0004】本発明の抗体は、上記のような要請のある
真菌の代表的な1つであるアスペルギルス菌の分類、同
定およびアスペルギルス症の治療剤に極めて有効な手段
を提供するものである。
【0005】従来、真菌の分類、同定は形態学的および
色素生産など生化学的性状をもとに行なわれていたが、
これらは迅速性に欠けている上、熟練を必要とした。ま
た、ウサギ等の動物に免疫を行ない、免疫に用いたのと
は異なる種の菌体で吸収して得た因子血清を用いた血清
学的同定法も行なわれている。しかし、この因子血清
は、動物を免疫して得られる血清であり、多種類の特異
性を持つ抗体の混合物である。従って、その特異性や力
価がロット毎にある程度のバラツキを持つことは避けら
れない。また夾雑物によって予期せぬ副反応が生じ、同
定を誤らせる虞れがあった。加えて同一の属に属する真
菌は、抗原的に互いに似かよっているため、一般に得ら
れる因子血清の力価は低い。従って、このような因子血
清を用いた真菌の分類、同定法の信頼性には限界があ
り、同定の誤りを生ずる可能性を否定できなかった。
【0006】本発明者等は、信頼性の高いアスペルギル
ス菌の分類、同定法について研究を重ねた結果、アスペ
ルギルス菌に対する抗体産生細胞とインビトロにおいて
長期継代培養可能な細胞との間のハイブリドーマにより
分泌される抗体がアスペルギルス菌の血清学的な分類、
同定に使用できることを見出し、更にそれらを用いた分
類、同定方法について検討を重ね、本発明を完成するに
至った。
【0007】
【手段及び作用・効果】本発明で利用する抗体(本項で
は以下、抗体Aと記す)は、抗原に対する高度に特異的
な反応性のために、本発明は従来法に比べて繁雑な手順
を踏むことなく、迅速でしかも信頼性の高い同定が可能
になる。
【0008】本発明を適用できる検体はアスペルギルス
菌菌体であればよく、その由来は問わない。たとえば臨
床的にはアスペルギルス症が疑われる患者から得た臨床
材料たとえば喀痰または組織よりアスペルギルス菌菌体
を分離培養して用いることができる。
【0009】同定にあたっては、アスペルギルス菌菌体
を含む検体と本発明の抗体Aの誘導体とを含む試薬を接
触させ、免疫螢光顕微鏡法、免疫電子顕微鏡法、放射活
性結合法、酵素免疫法、補体結合反応法などを使用する
ことができる。
【0010】免疫螢光顕微鏡法の直接法による場合に
は、該抗体をフルオレッセイン、ローダミン等で螢光標
識したもの、免疫電子顕微鏡法を用いる場合には、フェ
リチン等のマーカーで標識したもの、放射活性結合法に
よる場合には、 125I, 125I等でラジオアイソトープ
ラベルしたもの、酵素免疫法による場合には、ペルオキ
シダーゼ、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシ
ダーゼ等で酵素ラベルしたものを用いるのが便利であ
る。勿論、2次抗体またはこれに代わる結合物を用いて
間接法とすることもできる。たとえば、ビオチンラベル
した抗アスペルギルス菌抗体を用い、2次抗体の代りに
アビジンを用いることによって間接法を行なうことがで
きる。これが、本発明にいう誘導体の具体例である。な
お、抗体Aそのものの代わりに抗体Aを化学的および/
または酵素的処理によって限定分解して得た抗体Aの部
分、たとえばF(ab′)2 を用いることも可能である。
ただし、これは本発明とは直接関係ない。
【0011】本発明を適用できるアスペルギルス菌の種
はいずれでもよくたとえば次のものが例示できる。
【0012】Aspergillus fumigatusAspergillus flavus Aspergillus oryzae Aspergillus niger
【0013】また、本発明に使用できる抗体Aも、アス
ペルギルス菌に対する抗体産生細胞とインビトロにおい
て長期継代培養可能な細胞との間のハイブリドーマより
分泌される抗体で、アスペルギルス菌と反応する抗体A
であればいずれでもよく、後記表−1に示すようなハイ
ブリドーマによって分泌される抗体Aが例示できる。
【0014】本発明に使用する抗体Aは、例えば以下の
ようにして製造される。
【0015】A.抗体産生細胞の調製 所望のハイブリドーマおよび抗体Aを得る為には、親細
胞として、アスペルギルス菌に対する抗体産生細胞とイ
ンビトロにおける長期継代培養可能な細胞を必要とす
る。両者の融合により、アスペルギルス菌に対する抗体
Aを産生し、しかもインビトロにおいて長期継代培養可
能なハイブリドーマを得ることができるわけである。
【0016】アスペルギルス菌に対する抗体産生細胞
は、ヒトを含めたいずれの動物種から得てもよく、ま
た、あらかじめ免疫を行なうことは必須ではないが、こ
れを行なうことによって目的とするハイブリドーマの採
取効率を著しく上げることができる。
【0017】ヒトの細胞を用いる場合には、アスペルギ
ルス感染症の病歴のある者や、血清中のアスペルギルス
菌に対する抗体価が高い者を選ぶことができる。人為的
に免疫した生体から得ようとする場合、免疫に用いる免
疫原としては、アスペルギルス菌体そのものまたはグル
タルアルデヒド処理、マイトマイシン処理もしくは加熱
処理などによって増殖性を失わせた菌体を用いてもよ
く、また菌体より表面抗原を酵素処理などの適当な方法
で分離精製したものを用いてもよい。また菌種としては
次に挙げる菌種の中から選ぶことができる。菌糸、胞子
などその形態はいずれでもよい。
【0018】Aspergillus fumigatus Aspergillus niger Aspergillus flavus Aspergillus oryzae 免疫に際し、フロイント完全または不完全アジュバント
のような助剤を免疫原に混合して用いることができる。
免疫の際の免疫原投与法は皮下注射、腹腔内注射、静脈
内注射、皮内注射、筋肉内注射等いずれでもよいが、皮
下注射または腹腔内注射が好ましい。免疫は1回、また
は適当な間隔、好ましくは1週乃至5週をおいて繰り返
し行なってもよい。免疫した動物の血清中のアスペルギ
ルス菌に対する抗体価を測定し抗体価が充分高くなった
動物から抗体産生細胞を得れば、その後の操作の効率を
上げることができる。融合には最終免疫後3〜5日後の
動物由来の抗体産生細胞を用いるのが好ましい。該抗体
産生細胞は形質細胞およびその前駆細胞であるリンパ球
であり、これは個体のいずれの部位から得てもよいが、
一般には脾臓、リンパ節、末梢血またはそれらの組み合
わせから得ることができる。
【0019】B.細胞融合 もう一方の親細胞であるインビトロにおいて長期継代培
養可能な細胞は、抗体産生細胞と融合して目的にかなっ
たハイブリドーマを生ずるものであればいずれでもよい
が、その確率の高いのは骨髄腫等の白血病細胞である。
由来の種もヒト、ラット、マウス等いずれでもよい。後
述するように、融合後混在する親細胞を除くためにはヒ
ポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラー
ゼ欠損株細胞またはチミジンキナーゼ欠損株細胞を用い
るのが好ましい。
【0020】例えば、ヒト由来のGM−1500 6TG−A
l-2,RPMI8226、マウス由来のP3-X63−Ag8,P3-
NSI/1-Ag4-1,Sp2/0-Ag14,X63−Ag 8.653 な
どを用いることができる。
【0021】上述の抗体産生細胞の由来する種と長期継
代培養可能な細胞の由来する種は同一であることが不可
欠ではないが、融合の効率、融合後の細胞の性質の安定
性、生体内で培養する際の簡便さなどの点から一般には
同一のものを用いる方が有利である場合が多い。特に長
期継代培養可能な細胞としてマウス由来のP3-X63−A
g8,P3-NSI/1-Ag4-1,Sp2/0-Ag14 またはX63
−Ag8.653を用いる場合には同系マウスであるBALB
/c またはその交雑マウスを用いるのが有利である。
【0022】融合に際してはセンダイウィルス,ポリエ
チレングリコール等の融合促進剤を用いるのがよく、特
にポリエチレングリコール1000,1540,2000,4000また
は6000などを用いるのが好ましい。これを約30〜55%含
む溶液中で融合を行なわせる。助剤として更にジメチル
スルホキシドを添加してもよい。
【0023】C.ハイブリドーマの樹立 融合後の混合物中には、ハイブリドーマの他、親細胞で
ある抗体産生細胞とインビトロで長期継代培養可能な細
胞等が残存している。前者は通常長期間のインビトロの
培養に耐えられないので問題はないが、後者は目的とす
るハイブリドーマと共に増殖する可能性があるのでこれ
を除くことが望ましい。このため後者として、ヒポキサ
ンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼまた
はチミジンキナーゼ欠損株細胞を用い、融合させた後、
ヒポキサンチン,アミノプテリンおよびチミジンを含む
培地中で培養する。これによりハイブリドーマのみを選
択的に生育させることができる。親細胞としてヒポキサ
ンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼまた
はチミジンキナーゼ欠損株細胞を用いない場合には、融
合に先だって該細胞をエメチンおよびアクチノマイシン
Dで処理して細胞の増殖性を失わせておくことにより、
ハイブリドーマを親細胞との混合物から選択してもよ
い。
【0024】このようにして得たハイブリドーマ群は、
一般には2個以上のクローンを含むことが多く、完全に
同一の性質を有する細胞の集団ではない。個々のクロー
ンを分離したい場合には、クローン化を行なうことが必
要である。クローン化は、単一の特異性をもつ抗体Aを
製造する為には勿論であるが、多種類のクローンが混在
する系において長期間培養を行なっている間にしばしば
起こるポピュレーションの変化を防ぐ意味からも有効で
あり、行なうことが望ましい。クローン化の方法として
は、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法等を用い
ることができる。また螢光活性化細胞選別装置を用いて
クローン化の際の細胞の分離を行なうことも可能であ
る。また、長期間培養の間に起こる変異株の出現に対
し、時々クローン化を行なうことで元の細胞の性質をも
った細胞を保存することができる。
【0025】以上のような製造法に従って作製したアス
ペルギルス菌に対する抗体Aを産生するハイブリドーマ
の例として、後述の実施例にも示すように、AS-1,A
S-2,AS-3,AS-4またはAS-5が挙げられる。
【0026】ハイブリドーマの維持法としては、インビ
トロおよびインビボで継代する他に常法に従って凍結保
存することができる。
【0027】D.抗体Aの製造 抗体Aの製造にあたっては、アスペルギルス菌に対する
抗体Aを産生するハイブリドーマをインビトロまたは生
体内で培養する。
【0028】インビトロの培養の場合には、所望のハイ
ブリドーマのために適当な栄養培地、例えば10%(V/
V)の牛胎児血清、 5×10-5Mのβ−メルカプトエタノ
ール、1mMのピルビン酸ナトリウムおよび抗生物質を添
加したRPMI1640培地を用いることができる。RPM
I1640培地に代えて、 4.5g /Lのグルコースを含むDu
lbecco′s modified Eagle′s MEM(以下、Dulbeccos
MEM と略す)培地を用いてもよい。細胞を増殖させる時
適当な初期濃度は、各々のハイブリドーマによって異な
るが、一般に約105 個/mlであり、培養中の細胞濃度は
2×106 個/mlを超えないことが望ましい。
【0029】ハイブリドーマを生体に移植して、固型ま
たは腹水型で増殖させ、その生体より体液、望ましくは
血清または腹水を採取することにより、該ハイブリドー
マが分泌する抗体Aを製造することもできる。この方法
によって得られる粗製抗体液は、不純物として宿主とな
った生体由来の種々の物質を含むという欠点をもつ一
方、生体外の培養によって得られる抗体液に比べて著し
く高濃度の目的抗体を含むという点で優れている。ハイ
ブリドーマを腹腔に移植して増殖させる場合においては
移植の前、好ましくは 3〜9 週間前にプリスタン(2,6,
10,14-テトラメチルペンタデカン)を腹腔内に投与して
おくことにより、粗製抗体液の収量を高めることができ
るが、この処置は必須ではない。なお、宿主として用い
る生体は移植するハイブリドーマの親細胞と同種同系の
動物が望ましい。この場合には通常特別の処置をしなく
てもハイブリドーマはその生体内で増殖するが、ハイブ
リドーマと宿主の組織適合性抗原型が一致しない場合、
一般に宿主生体に抗リンパ球抗体投与、X線照射等の処
置をあらかじめ施しておくことが必要である。移植後、
細胞が成長してくるまでに通常 1週間から 3週間を要す
る。
【0030】以上のような製造法に従って作製したアス
ペルギルス菌に対する抗体Aの例として、後述の実施例
に示すように、Aspergillus fumigatusと反応する抗体
A、Aspergillus属のAspergillus flavus Aspergi
llus oryzae ,およびAspergillus nigerとも反応する
抗体A、および他の真菌類とも反応する抗体Aが挙げら
れる。その特異性と免疫グロブリンのクラスは後記表−
1に示す通りである。
【0031】なお、従来法により、ウサギをAspergill
us fumigatusで免疫して得られた抗血清をAspergillus
flavus で吸収して作製した抗体AはAspergillus fum
igatusと特異的に反応せず他のAspergillus属の種とも
反応した。また、Aspergillus flavus Aspergillus
oryzae ,およびAspergillus nigerで吸収した抗体A
は力価が極めて低く、Aspergillus fumigatusとほとん
ど反応しなかった。
【0032】本発明の抗体Aは、粗製抗体液のまま使用
してもよいが、硫酸アンモニウム分画法やイオン交換ク
ロマトグラフィーなど免疫グロブリン精製の常法に従っ
て、或いはProtein Aや抗原によるアフィニティクロ
マトグラフィー法等により、精製して用いることができ
る。
【0033】又、得られた抗体Aは前述の如く、Asper
gillus fumigatusの分類・同定およびアスペルギルス症
の治療や予防に有効であり、アフィニティクロマトグラ
フィー等によって抗原物質の精製を行なう場合など、広
範囲に使用できる。
【0034】また、必要に応じて上記抗体A、その誘導
体および/または限定分解物を混合して用いても差し支
えない。更に、担体または希釈剤とともに組成物として
用いることもできる。
【0035】
【実施例】以下、具体的な実施例を述べる。
【0036】実施例1 (1)免疫原の調製Aspergillus fumigatusIAM
3006株をポテトデキストロース培地を含む斜面寒天に接
種し、25℃のふ卵器で 2週間培養を行なった。培養終了
後、白金耳にて菌体および胞子を回収し、0.01%ツィー
ン80(登録商標)を含むリン酸緩衝生理食塩水(以下、
PBSと略、 pH 7.2)に懸濁せしめ、菌体を除去後、
遠心分離(1000×g, 4℃, 10分間)を行ない、沈渣(胞
子)を得た。この洗浄操作を 4回繰り返した後、PBS
で 5×105 個/mlの濃度に調整し、免疫原懸濁液として
以下の実験に用いた。
【0037】(2)抗体産生細胞の調製: 8週令の雌
性BALB/c マウス(日本チャールズリバー)に上記
免疫原懸濁液 0.2mlを静脈内投与することにより免疫を
行なった。さらに、14日目に再度免疫を行ない、免疫開
始後42日目に、上記免疫原懸濁液 0.2mlを静脈内投与す
ることによりブースターを行ない、 3日後にマウスを脱
血死せしめ、クリーンベンチ(日立製作所)内で脾を無
菌的に摘出した。次に、RPMI1640培地を含むシャー
レに脾を入れ、ピンセットにて細片にほぐし、おだやか
にピペッティングを行なった後、上記脾懸濁液をステン
レス製金網で濾過して、脾細胞懸濁液を得た。この懸濁
液を遠心分離( 500×g,10分間)して得た細胞ペレット
に対して 0.747%の塩化アンモニウムを含む 1.7 mMト
リス・塩酸緩衝液( pH 7.65 )を加え、懸濁すること
により赤血球を破壊・除去した。そして、この脾細胞懸
濁液を遠心分離( 500×g, 3分間)して得た細胞ペレッ
トをRPMI1640培地で 3回洗浄し、RPMI1640培地
で108 個/mlの濃度に調製した。
【0038】(3)細胞融合およびハイブリドーマの調
: 前もってインビトロで培養したマウス骨髄腫細胞
Sp2/0-Ag14 1×107 個と、上記脾細胞懸濁液( 1×
108 個)とを混合し、遠心分離( 500×g, 5分間)を行
ない、上清を除去して細胞ペレットを得た。容器の底を
おだやかにたたくことによりペレットをほぐした後、37
℃に保温した50%(V/V)のポリエチレングリコール
4000を含むRPMI1640培地1ml を添加し、 1分間放置
した。次に、37℃の恒温槽に入れ、 1分間容器をおだや
かにまわすことによりポリエチレングリコール溶液と細
胞ペレットを混合させた。次に37℃に保温したRPMI
1640培地を 1ml/30秒の速度で合計10ml加えた後、遠心
分離( 500×g, 5分間)を行なった。上清を除去した
後、細胞ペレットをRPMI1640培地に懸濁させ、遠心
分離( 500×g, 5分間)を行ない、細胞ペレットを得
た。この洗浄操作を再度繰り返した後、細胞ペレットに
37℃に保温したHAT培地、すなわち20%牛胎児血清,
2mMグルタミン,1mMピルビン酸, 4.5g /Lのグルコ
ース, 5×10-5Mのβ−メルカプトエタノール, 1×10
-4Mヒポキサンチン, 4×10-7Mアミノプテリン, 1.6
×10-5Mチミジンおよび50mg/Lの硫酸カナマイシンを
含むRPMI1640培地20mlを加え、よく懸濁させた。こ
の細胞懸濁液を96ウェルの組織培養用プレート(Nunc
167008,Nunc 社,デンマーク)の各ウェルに 100μl
ずつ分注し、37℃で 5%の炭酸ガスを含む炭酸ガス培養
器中で培養を開始した。培養開始24時間後に、HAT培
地を 100μlずつ添加した。その後、 2〜3 日間隔で各
ウェル中の培地 100μl を除き、新たにHAT培地 100
μl を加えることにより培養を行ない、HAT培地中で
増殖能力を有するハイブリドーマを選択した。
【0039】培養開始 2週間以後、ハイブリドーマの増
殖を観察すると共に、各ウェル中の培養上清中の抗体の
有無を下記(4)に記載の方法で検査した。
【0040】(4)抗体産生ハイブリドーマの樹立
上記により得られた培養上清中の抗体の有無は酵素免疫
測定法により調べた。すなわち、Aspergillus fumig
atusIAM3006株をサブローデキストロースブロスに接
種し、25℃で 3週間振盪培養を行なった。培養終了後、
遠心分離(1000×g,15分間)により培養上清を回収し、
メンブレンフィルター(0.45μ)を用いて濾過し、濾液
を透析チューブに入れ、蒸溜水に対して、 4℃で 4日間
透析を行なった。透析外液は 1日 1回新しい蒸溜水と交
換した。透析終了後、透析内液を凍結乾燥し、粗抗原粉
末を得た。この抗原をPBSに溶解し、 100μg /mlの
濃度に調整し、その50μl 量を96ウェルプレート(Nun
c-Immunoplate I,Nunc 社,デンマーク)の各ウェ
ルに分注し、 4℃で 1晩放置後、0.05%ツィーン20(登
録商標)を含むPBSで 3回洗浄し、抗原プレートを作
製した。
【0041】洗浄後の抗原プレートの各ウェルに被検体
(各ウェルの培養上清)を 100μl加え、37℃で 1時間
反応させた。そして 0.05 %ツィーン20(登録商標)を
含むPBSで 3回洗浄後、西洋ワサビ由来ペルオキシダ
ーゼ結合ヤギ抗マウス免疫グロブリン抗体(カッペル
社,アメリカ)を馬血清で1000倍に希釈した溶液50μl
を各ウェルに分注し、37℃で 1時間反応させた。反応終
了後、0.05%ツィーン20(登録商標)を含むPBSで各
ウェルを 5回洗浄し、 1mg/mlのo-フェニレンジアミン
および0.04%(V/V)の31%過酸化水素水を含む 0.1
Mクエン酸緩衝液( pH 4.5) 100μl を各ウェルに加
え、室温で30分間反応させた。各ウェルに12.5%硫酸を
50μl 加えることにより酵素反応を停止させ、492nm に
おける吸光度測定により同定を行なった。その結果、 1
92ウェル中15個のウェルで抗体産生が認められた。
【0042】次いで、抗体産生が認められたウェル中の
ハイブリドーマのクローン化を行なった。すなわち、栄
養供給細胞(feeder cells)として無処置の 8週令雌性
BALB/c マウスから脾を摘出し、上記(2)と同様
の方法で脾細胞を得、HAT培地で 5×106 個/mlの濃
度に調整した。そして、この脾細胞懸濁液に上記ハイブ
リドーマを 2個/mlになるように加え、よく攪拌した
後、96ウェルの組織培養用プレート(Nunc 167008,N
unc 社,デンマーク)の各ウェルに 100μl ずつ分注し
た。24時間後に、各ウェルにHAT培地を 100μl ずつ
分注し、37℃で、5%の炭酸ガスを含む培養器中で培養
を行なった。
【0043】クローン化 2週間以後、ハイブリドーマの
増殖を観察すると共に、各ウェル中の培養上清中の抗体
の有無を上記(4)の方法で検査した。その結果、各ウ
ェルのクローン化につき、 2個から70個の抗体産生ハイ
ブリドーマが得られた。このハイブリドーマの中から、
抗体分泌能が高く、増殖性に優れ、しかも安定な細胞で
あるクローンを選び、上と同様の方法で再度クローン化
を行ない、抗体産生ハイブリドーマAS-1, AS-2およ
びAS-3を樹立した。
【0044】(5)抗体の生産: (インビトロ培養による生産);ハイブリドーマAS-
1, AS-2またはAS-3を20%牛胎児血清,2mMグルタ
ミン,1mMピルビン酸, 4.5g /Lのグルコース,5×1
0-5Mのβ−メルカプトエタノールおよび50mg/Lの硫
酸カナマイシンを含むRPMI1640培地に 1×105 個/
mlになるように懸濁させ、この細胞懸濁液25mlを75cm2
組織培養用フラスコ(コーニング社,アメリカ)に分注
し、37℃で 5%炭酸ガスを含む炭酸ガス培養器中で培養
を行なった。増殖がほぼ定常に達した4日目に、培養上
清を採取した。この時の細胞数は約 2×106 個/mlであ
り、上清の抗体含量は各々 2.5μg /ml, 3.1μg /m
l, 1.4μg /mlであった。
【0045】(インビボ培養による生産);プリスタン
(2,6,10,14-テトラメチルペンタデカン) 0.5mlを腹腔
内に投与後10日から30日目のBALB/c マウスの腹腔
内にインビトロで増殖させたハイブリドーマAS-1, A
S-2またはAS-3を 5×106 個接種した。接種後 2ない
し 3週目に腹水を採取し、遠心分離(1000×g, 4℃, 15
分間)により腹水上清を得た。各ハイブリドーマにつき
10匹のマウスから約30mlの腹水上清が得られ、その抗体
含量は各々 1.5mg/ml, 3.1mg/ml, 2.7mg/mlであっ
た。
【0046】(6)抗体の特異性および性状: (特異性の検討);Aspergillus fumigatusIAM3006
株,Aspergillus fumigatusIFO5840株,Aspergill
us fumigatusIFO4057株,Aspergillus flavus IA
M3003株,Aspergillus nigerIAM2093株およびAsp
ergillus oryzaeIAM2600株を、ポテトデキストロー
ス培地に接種し、25℃で 3週間振盪培養を行ない、培養
上清を得、以下、上記(4)に記載の方法に準じて抗原
プレートを作製し、ハイブリドーマAS-1,AS-2また
はAS-3のインビトロ培養上清との反応性を調べた。そ
の結果を後記表−1に示した。
【0047】(性状の検討);抗マウスIg G抗体、抗
マウスIg A抗体および抗マウスIgM抗体(Miles
社,アメリカ)を 0.1M炭酸ナトリウムで 100倍希釈し
た溶液50μl を96ウェルプレート(Nunc-Immunoplate
I,Nunc 社,デンマーク)に分注し、 4℃で24時間
放置した。0.05%ツィーン20(登録商標)を含むPBS
で各ウェルを充分に洗浄後、上記(5)で得たハイブリ
ドーマAS-1,AS-2またはAS-3の培養上清を 100μ
l 加え、37℃で 1時間反応させた。反応終了後、0.05%
ツィーン20(登録商標)を含むPBSで 3回洗浄し、次
いで西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ結合抗マウス免疫
グロブリン抗体(カッペル社,アメリカ)を馬血清で10
00倍に希釈した溶液50μl を各ウェルに分注し、37℃で
1時間反応させた。反応終了後、0.05%ツィーン20(登
録商標)を含むPBSで各ウェルを 5回洗浄し、次い
で、 1mg/mlのo-フェニレンジアミンおよび0.04%(V
/V)の31%過酸化水素水を含む 0.1Mクエン酸緩衝液
( pH 4.5) 100μl を各ウェルに加え、室温で30分間
反応させた。各ウェルに12.5%硫酸を加えることにより
酵素反応を停止させ、 492nmにおける吸光度測定により
同定を行なった。その結果を後記表−1に示した。
【0048】実施例2 (1)免疫原の調製Aspergillus fumigatusIAM
3006株をツアペックドックスブロスに接種し、25℃で 3
週間振盪培養を行なった。培養終了後、遠心分離(1000
×g,15分間)により培養上清を回収し、メンブレンフィ
ルター(0.45μ)を用いて濾過し、濾液を透析チューブ
に入れ、蒸溜水に対して、 4℃で 4日間透析を行なっ
た。透析外液は 1日 1回新しい蒸溜水と交換した。透析
終了後、透析内液を凍結乾燥し、粗抗原粉末を得た。こ
の抗原をPBSに溶解し、 100μg /mlの濃度に調整
し、免疫原溶液として以下の実験に用いた。
【0049】(2)抗体産生細胞の調製: 8週令の雌
性CDF1 マウス(日本クレア)に上記免疫原溶液とフ
ロイント完全アジュバントとの混和液 0.2mlを皮下投与
することにより免疫を行なった。さらに、14日間隔で免
疫を 2回繰り返し、免疫開始後70日目に、上記免疫原溶
液 0.2mlを静脈内投与することによりブースターを行な
い、 3日後にマウスを脱血死せしめ、クリーンベンチ
(日立製作所)内で脾および腸間膜リンパ節を無菌的に
摘出した。次に、Dulbecco′s MEM培地を含むシャー
レに脾及び腸間膜リンパ節を入れ、実施例1(2)と同
様の方法により 1×108 個/mlの脾細胞懸濁液を得た。
【0050】(3)細胞融合およびハイブリドマの調
: 前もってインビトロで培養したマウス骨髄腫細胞
P3-X63−Ag8 1×107 個と、上記脾細胞懸濁液( 1×
108 個)とを混合し、遠心分離( 500×g, 5分間)を行
ない、上清を除去して細胞ペレットを得た。容器の底を
おだやかにたたくことによりペレットをほぐした後、37
℃に保温した。これに、37℃に保温した45%ポリエチレ
ングリコール4000を含むDulbecco′s MEM培地 1mlを
約 1分間かけて徐々に加えた。37℃に 7分間保った後、
容器をゆっくりと回転させながら、37℃に保温したDulb
ecco′s MEM培地15mlを容器壁面に伝わらせながら約
5分間かけて加えた。更に約25mlのDulbecco′s MEM
培地を加えた後、遠心分離( 500×g, 5分間)を行な
い、上清を除いた。
【0051】細胞ペレットに、37℃に保温した10%牛胎
児血清を含むDulbecco′s MEM培地を加え、 1×106
個/mlに調整し、おだやかにピペットで混和した後、24
ウェルの組織培養用プレート(Nunclon,Nunc 社,デ
ンマーク)の各ウェルに 1×106 個分注し、37℃で 5%
の炭酸ガスを含む炭酸ガス培養器中で培養を開始した。
培養開始24時間後に、HAT培地を 1mlずつ添加した。
その後、 2〜3 日間隔で各ウェル中の培地 1mlを除き、
新たにHAT培地 1mlを加えることにより培養を行な
い、HAT培地中で増殖能力を有するハイブリドーマを
選択した。
【0052】培養開始 2週間以後、ハイブリドーマの増
殖を観察すると共に、各ウェル中の培養上清中の抗体の
有無を実施例1(4)に記載の方法で検査した。その結
果、48ウェル中21個のウェルで抗体産生が認められた。
【0053】(4)抗体産生ハイブリドーマの樹立:次
いで、抗体産生が認められたウェル中のハイブリドーマ
のクローン化を軟寒天法により行なった。すなわち、45
℃に保温した 2.5%寒天(Difco,ドイツ)30mlと10倍
濃度のDulbecco′s MEM培地 3mlを混合させ、これに
45℃保温のDulbecco′s MEM培地 117mlを加えた。こ
の寒天溶液に栄養供給細胞(feeder cells)として無処
置の 8週令雌性CDF1 マウス脾細胞を 5×105 個/ml
になるように加えた後、直径10cmのペトリ皿(Falcon
3003, Becton-Dickinson社,アメリカ)に10mlずつ分
注し、室温で15分間放置することによりゲル化させた。
そして、抗体産生陽性のウェル中のハイブリドーマ懸濁
液約 2mlと、等量の 0.5%寒天を含むDulbecco′s ME
M培地を混合し、 2mlずつ上記ゲル化層上に細胞が均一
に分布するように分注した。37℃で 5%炭酸ガスを含む
炭酸ガス培養器中で培養を行なった。培養開始後10日目
以降、軟寒天上に生じた細胞のコロニーをパスツールピ
ペットにて採取し、96ウェルの組織培養用平底プレート
に移し、さらにDulbecco′s MEM培地を 0.2ml加え、
37℃で 5%炭酸ガスを含む炭酸ガス培養器中で培養を行
なった。そして、ハイブリドーマの増殖を観察すると共
に、各ウェル中の培養上清中の抗体の有無を実施例1
(4)に記載の方法で検査した。
【0054】抗体産生が陽性のハイブリドーマの中か
ら、抗体分泌能が高く、増殖性に優れ、しかも安定なク
ローンを選び、上述と同様の方法で再度クローン化を行
ない、抗体産生ハイブリドーマAS-4およびAS-5を樹
立した。
【0055】(5)抗体の生産: (インビトロ培養による生産);実施例1(5)に記載
の方法によりハイブリドーマAS-4およびAS-5の培養
を行ない、培養上清を得た。
【0056】(インビボ培養による生産);実施例1
(5)に記載の方法によりCDF1 マウス腹腔内にハイ
ブリドーマAS-4およびAS-5を移植し、 2ないし 3週
目に腹水を採取し、腹水上清を得た。10匹のマウスから
約30mlの上清が得られた。
【0057】(6)抗体の特異性および性状: 実施例
1(6)に記載の方法でハイブリドーマAS-4およびA
S-5の培養上清の特異性および免疫グロブリンのクラス
を調べた。その結果を表−1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】実施例3 実施例1および2で得られた抗体を、1群10匹のICR
マウスに2g/kg経口、400mg/kg腹腔内または 200mg/k
g静脈内投与し、14日間観察したところ、これら抗体に
よる死亡は全く認められなかった。
【0060】また、実施例1および2で得られたハイブ
リドーマAS-1乃至AS-5の形態、大きさ、性状を表−
2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】実施例4 アスペルギルス菌の同定 (i )検体: 肺アスペルギルス症が疑われる患者 3名
から喀痰を採取し、サブロー・デキストロース寒天培地
を含むシャーレに塗抹し、25℃のふ卵器中で 2週間培養
を行なった。そして寒天平板上に出現した糸状菌様コロ
ニーを被検体とした。
【0063】(ii)同定法: ハイブリドーマAS-1ま
たはAS-4により分泌される抗体(腹水上清)を用い、
螢光抗体法により同定を行なった。すなわち、被検コロ
ニーより白金耳でかきとった菌をスライドグラス上に塗
抹し、 1.0%ホルマリンで 4℃、1晩固定後、PBS
( pH 7.2)で充分に洗浄した。次いで、上記抗体溶液
を1滴滴下し、37℃で 1時間反応せしめた。PBS( p
H 7.2)で充分に洗浄して、未反応の抗体を除いた後、
フルオレッセイン結合抗マウス免疫グロブリン(カッペ
ル社,アメリカ)溶液を1滴滴下し、37℃で 1時間反応
させた。次に、PBS( pH 7.2)で洗浄することによ
り、未反応のフルオレッセイン結合抗体を除き、スライ
ド上の被検菌の螢光の有無を螢光顕微鏡(Olympus V
anox, オリンパス社,日本)を用いて観察した。
【0064】また、同時に形態学的な同定も行なった。
すなわち、被検コロニー中の分生子柄の形態、梗子の列
数およびコロニーの色調の変化について観察した。
【0065】(iii )成績: 表−3に示す如く、本発
明の抗体を用いたアスペルギルス菌の同定結果は、形態
学的同定結果と完全に一致した。
【0066】
【表3】
【0067】実施例5 (1) ハイブリドーマAS-1およびAS-4分泌抗体の
ペルオキシダーゼ標識:4mg の西洋ワサビペルオキシダ
ーゼ(Sigma Type VI, Sigma, アメリカ)を 1mlの
蒸溜水に溶解し、使用直前に作製した 0.1M Na IO
4 液を60μl 加えて室温で20分間混和した。反応液を1m
M酢酸ナトリウム緩衝液( pH 4.4)に対して1晩透析
した後、 0.2M炭酸ナトリウム液20mlを加えた。直ち
に、0.01M炭酸緩衝液( pH 9.5) 1mlに溶解させたハ
イブリドーマAS-1またはAS-4分泌抗体(腹水上清を
精製した抗体、タンパク質含量として10mg)を加え、室
温で攪拌しながら 2時間反応させた。反応終了後、新し
く調製したNa BH4 水溶液(4mg を 1mlの蒸溜水に溶
解させたもの) 0.1mlを加え、 2時間 4℃で放置し、更
にPBSに対して一夜透析した。
【0068】こうして得た混合液をSephadex G-100
(登録商標)(ファルマシア,スウェーデン)のカラム
にかけ、PBSで溶出して 280nmの吸光と 403nmの吸光
が一致する最初の画分を採取した。この画分(酵素・抗
体結合物) 1mlにウサギ血清アルブミンを10mg加えて溶
解し、使用時まで−70℃で保存した。
【0069】(2) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体のアルカリフォスファターゼ標識:あらかじ
めPBSに対して透析し、硫安を充分に除いたアルカリ
フォスファターゼType VII (Sigma, U.S.A.)
5mg とハイブリドーマAS-1またはAS-4分泌抗体(腹
水上清を精製した抗体)17mgをPBSに溶解して全量 1
mlとした。これに20%グルタルアルデヒド溶液10μl を
加え、室温で 2時間攪拌しながら反応させた。反応終了
後、反応液を、トリス・塩酸緩衝液( pH 7.6)で平衡
化させたSephadex G-200(登録商標)(ファルマシ
ア,スウェーデン)カラムにかけ、同緩衝液で溶出させ
た。Void Volume からIg G流出位置までの高分子画
分を採取し、この画分に牛血清アルブミンを 5%(W/
V)になるように加え、ミリポアフィルター(0.22μ,
ミリポア)を通して除菌した後、使用時まで4℃で遮光
保存した。
【0070】(3) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体のβ−ガラクトシダーゼ標識:上記(2)と
同様の操作により、ハイブリドーマAS-1およびAS-4
分泌抗体のβ−ガラクトシダーゼ標識を行ない、β−ガ
ラクトシダーゼ標識抗体を得た。この場合、β−ガラク
トシダーゼは、β−ガラクトシダーゼSigma grade IV
(Sigma,アメリカ)を用いた。
【0071】(4) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体の 125 I標識:100mCi /mlのNa 125
(無担体、アマーシャム社,アメリカ)溶液10μlに、
ハイブリドーマAS-1またはAS-4分泌抗体(腹水上清
を精製した抗体、タンパク質含量として 1.0mg/ml)溶
液50μl , 0.30 mg/mlのクロラミンTを含む 0.5Mリ
ン酸緩衝液( pH 7.2)30μl を加えて、よく混和し、
15秒後にL−チロシンを飽和させたPBS 100μl を加
え、直ちに混和させた。得られた反応液をアンバーライ
トIRA 400を詰めたカラムにかけ、 1%牛血清アルブ
ミンを含むPBSで溶出した。溶出画分を採取し、 4℃
にて使用時まで保存した。なお、得られた標識物の比放
射活性は 1.0μCi /mg抗体タンパク質であった。
【0072】(5) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体のフルオレッセイン標識:10mg/mlのハイブ
リドーマAS-1またはAS-4分泌抗体(腹水上清を精製
した抗体)溶液 1mlに 0.5M炭酸緩衝液( pH 9.3)
0.1mlを加え、さらにフルオレッセイン・イソチオシア
ネート粉末 0.1mgを添加した。泡立てないように攪拌し
ながら 4℃で 6時間反応させた。反応終了後、直ちにS
ephadex G-25 (登録商標)(ファルマシア,スウェー
デン)のカラムにかけて、未反応の低分子物質を除去
し、高分子画分の目的とするフルオレッセイン標識抗体
を得た。使用時まで4℃で遮光保存した。
【0073】(6) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体のテトラメチルローダミン標識:10mg/mlの
ハイブリドーマAS-1またはAS-4分泌抗体(腹水上清
を精製した抗体)溶液 1mlに 0.5M炭酸緩衝液( pH
9.3) 0.1mlを加え、さらにテトラメチルローダミン・
イソチオシアネート粉末 0.2mgを添加した。泡立てない
ように攪拌しながら 4℃で20時間反応させた。反応終了
後、直ちにSephadex G-25 (登録商標)(ファルマシ
ア,スウェーデン)のカラムにかけて、未反応の低分子
物質を除去し、高分子画分の目的とするテトラメチルロ
ーダミン・イソチオシアネート標識抗体を得た。使用時
まで 4℃で遮光保存した。
【0074】(7) ハイブリドーマAS-1およびAS
-4分泌抗体のビオチン標識:244mg (1mM)のd-ビオチ
ン(和光純薬)と173mg ( 1.5 mM)のN -ヒドロキシ
サクシンイミド(Eastman kodak, アメリカ)を、ジメ
チルスルホキシド(和光純薬) 8mlと1,2-ジメトキシエ
タン(半井化学) 5mlの混合液に溶解し、この溶液に 2
06mg(1mM)のN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(関東化学)を 0.5mlの1,2-ジメトキシエタンに溶
解させた溶液を加え、 4℃にて1晩反応させた。生じた
沈澱を濾過して除き、濾液を得た。濾液中の溶媒を減圧
濃縮により除き、残存した油状物質をジクロロメタン
(和光純薬)10mlに溶解し、 4℃に冷却した。 4℃に冷
却した 0.1M Na HCO3 溶液10mlをこれに加え、よ
く振盪混和した。生成したジクロロメタン層をとり除
き、 0.1M Na HCO3 10mlを、次いで 4℃に冷却し
た蒸溜水10mlを加え、同じ操作を繰り返した後、生成し
たジクロロメタン層に無水硫酸ナトリウム粉末(小泉化
学)を加え、脱水処理した。粉末を濾別した後、n-ヘキ
サンを濁りが生じるまで徐々に加えた。この溶液を−20
℃に冷却し、析出した結晶をデシケーター中に入れ、溶
媒を除去して乾燥させ、ビオチン−N−ヒドロキシサク
シンイミドエステルを得た。
【0075】このビオチン−N−ヒドロキシサクシンイ
ミドをジメチルスルホキシドに溶解させ、 1mg/mlの濃
度に調整後、この溶液60μl とハイブリドーマAS-1ま
たはAS-4分泌抗体(腹水上清を精製した抗体、タンパ
ク質含量として 1mg/ml)溶液 1mlを混和して、室温で
4時間反応させた。反応終了後、PBSに対して 4℃,
3 日間透析した。透析外液は 3回交換した。透析終了後
の透析チューブ内液をビオチン標識抗体として 4℃で使
用時まで保存した。
【0076】実施例6 肺アスペルギルス症が疑われる患者 3名の喀痰および
spergillus fumigatusIAM3006株をそれぞれサブロー
・デキストロース寒天培地に接種し、25℃のふ卵器で 2
週間培養した。寒天板上に出現した糸状菌様コロニーを
白金耳でかきとり、0.05%のツィーン20(登録商標)を
含むPBS 3mlに懸濁させ、ホモゲナイザーにてホモゲ
ナイズし、得られた菌体懸濁液を被検菌とした。
【0077】(1)酵素免疫測定法による同定:菌浮遊
液 0.3mlを直径 1.2cmのシリコン化処理した試験管に分
注し、遠心分離(1000×g, 5分間)して上清を除いた
後、実施例5(1),(2)または(3)で調製したペ
ルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼまたはβ−
ガラクトシダーゼ結合抗体を馬血清で 100倍に希釈した
溶液を 0.5ml加え、37℃で 1時間反応させた。反応終了
後、0.05%ツィーン20(登録商標)を含むPBSで 5回
洗浄し、次いで基質溶液を 1ml加えた。
【0078】すなわち、ペルオキシダーゼ結合抗体の場
合、 1mg/mlのo-フェニレンジアミンおよび0.04%(V
/V)の31%過酸化水素水を含む 0.1Mクエン酸緩衝液
( pH 4.5) 1mlを加え、室温で30分間反応させた後、
反応停止剤として12.5%硫酸を 0.5ml加え、492nm の吸
収を測定した。
【0079】アルカリフォスファターゼ結合抗体の場
合、 1mg/mlのp-ニトロフェニルホスフェート(Sigm
a,アメリカ)、 9.7%(V/V)ジエタノールアミン
および0.01%塩化マグネシウム 6水塩を含む基質溶液
( pH 9.8)を 1ml加え、室温で30分間反応後、反応停
止剤として 5M水酸化ナトリウムを 0.5ml加え、405nm
の吸収を測定した。
【0080】β−ガラクトシダーゼ結合抗体の場合、 1
mg/mlの4-メチルウムベリフェリル−β−ガラクトシダ
ーゼを含むホウ酸緩衝液( pH 8.5)を 1ml加え、30℃
で10分間反応後、反応停止剤として 0.1Mグリシン・水
酸化ナトリウム緩衝液( pH10.3 )を 0.5ml加え、日
立螢光分光光度計(励起波長 360nm, 螢光波長 450nm)
で遊離した4-メチルウムベリフェロン量を測定した。
【0081】これらの結果をまとめて表−4に示す。
【0082】(2)螢光抗体法による同定:菌浮遊液を
スライドグラス上に塗抹し、 1.0%ホルマリンで 1晩固
定後、PBSで洗浄した。次に、実施例5(5),
(6)または(7)で調製したフルオレッセイン、ロー
ダミンまたはビオチン結合抗体を馬血清で 100倍希釈し
た溶液を検体上に 1滴滴下し、37℃で 1時間反応後、P
BSで充分に洗浄し、未反応抗体を除去した。
【0083】フルオレッセインまたはローダミン結合抗
体の場合、スライド上の被検菌の螢光の有無を螢光顕微
鏡(Olympus Vanox, オリンパス社,日本)を用いて
観察した。
【0084】ビオチン結合抗体の場合、 5μg /mlのフ
ルオレッセイン結合アビジンD(フナコシ薬品)を1滴
滴下し、室温で1時間反応後、PBSで充分に洗浄し
た。スライド上の被検菌の螢光の有無を螢光顕微鏡を用
いて観察した。
【0085】これらの結果をまとめて表−4に示す。
【0086】
【表4】
【0087】同時に行なった分生子柄の形態や梗子の列
数およびコロニーの色調変化観察によると、患者D,E
の喀痰由来コロニーはAspergillus fumigatusと同定さ
れた。また、患者Fの喀痰由来コロニーはFusarium s
p. と同定された。表−4に示されるように、本発明抗
体を用いた同定結果と全く一致した。
【0088】実施例7 肺アスペルギルス症が疑われる患者2名の喀痰および
spergillus fumigatusIAM3006株を 1白金耳かきと
り、0.05%ツィーン20(登録商標) を含むPBSに懸
濁させた溶液をそれぞれ 1ml採取し、直径 1.2cmのシリ
コン化処理した試験管に分注し、0.05%ツィーン20 を
含むPBS 4mlを加え、よく攪拌振盪後、遠心分離(15
00×g,20分間)により沈渣を得た。
【0089】この沈渣を0.05%ツィーン20(登録商標)
を含むPBSで 2回洗浄した後、実施例5(4)で得た
125I標識抗アスペルギルス抗体( 125I−AS-1由来
抗体および I−AS-4由来抗体,比活性 1μCi /mg
抗体)50μl を加え、37℃で1時間反応させた。反応終
了後、0.05%ツィーン20(登録商標)を含むPBSで5
回洗浄後、γ−カウンター(Beckman Gamma 8500,
ベックマン社,アメリカ)にて放射活性を測定した。同
時に上記検体をサブロー・デキストロース寒天培地に接
種し、25℃のふ卵器で培養を行ない、形態学的な同定も
行なった。その結果、表−5に示すように、これら検体
はいずれの 125I−標識抗体とも反応し、Aspergillus
fumigatus菌体が含まれていることが判明した。一方、
同時に行なった形態学的な検索によると、これら検体か
ら分生子柄が円柱状で 1段の梗子列数の形態を有する青
ないし青緑色のコロニーが得られた。すなわち、Asper
gillus fumigatusと同定された。
【0090】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 Y 8310−2J 33/533 8310−2J 33/534 8310−2J 33/535 8310−2J // C12N 5/20 15/06 C12P 21/08 8214−4B C12Q 1/04 6807−4B (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 小口 義春 東京都練馬区練馬3−10−13 第一呉羽荘 22号 (72)発明者 知久 友子 千葉県流山市木1410−2 (72)発明者 安藤 隆雄 東京都練馬区練馬3−10−13 第一呉羽荘 24号 (72)発明者 吉汲 親雄 東京都国立市東2−19−46

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗アスペルギルス菌抗体産生細胞とイン
    ビトロにおいて長期継代培養可能な細胞との間のハイブ
    リドーマにより分泌されるIgGまたはIgM抗体に、
    放射活性物質、螢光色素、酵素、電子顕微鏡観察のため
    のマーカーまたはそれらを二次的に結合させるための構
    造を含む基が化学的に結合されて成るIgGまたはIg
    M抗体の誘導体。
  2. 【請求項2】 放射活性物質が 125Iであることを特徴
    とする請求項1に記載の誘導体。
  3. 【請求項3】 螢光色素がフルオレッセインまたはロー
    ダミンであることを特徴とする請求項1に記載の誘導
    体。
  4. 【請求項4】 酵素がペルオキシダーゼ、アルカリホス
    ファターゼまたはβ−ガラクトシダーゼであることを特
    徴とする請求項1に記載の誘導体。
  5. 【請求項5】 放射活性物質、螢光色素、酵素または電
    子顕微鏡観察のためのマーカーを二次的に結合させるた
    めの構造がビオチンであることを特徴とする請求項1に
    記載の誘導体。
  6. 【請求項6】 該抗アスペルギルス菌がAspergillus f
    umigatusであることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の誘導体。
  7. 【請求項7】 該抗体がAspergillus fumigatusに対す
    る抗体であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の誘導体。
  8. 【請求項8】 該抗体がハイブリドーマAS−1 ,AS
    −2,AS−3,AS−4またはAS−5により分泌さ
    れる抗体であることを特徴とする請求項7に記載の誘導
    体。
  9. 【請求項9】 抗抗アスペルギルス菌抗体産生細胞とイ
    ンビトロにおいて長期継代培養可能な細胞との間のハイ
    ブリドーマにより分泌されるIgGまたはIgM抗体
    に、放射活性物質、螢光色素、酵素、電子顕微鏡観察の
    ためのマーカーまたはそれらを二次的に結合させるため
    の構造を含む基が化学的に結合されているIgGまたは
    IgM抗体の誘導体を含有する抗アスペルギルス菌の分
    類および同定用試薬。
  10. 【請求項10】 担体または希釈剤を含有することを特
    徴とする請求項9に記載の試薬。
  11. 【請求項11】 放射活性物質が 125Iであることを特
    徴とする請求項9に記載の試薬。
  12. 【請求項12】 螢光色素がフルオレッセインまたはロ
    ーダミンであることを特徴とする請求項9に記載の試
    薬。
  13. 【請求項13】 酵素がペルオキシダーゼ、アルカリホ
    スファターゼまたはβ−ガラクトシダーゼであることを
    特徴とする請求項9に記載の試薬。
  14. 【請求項14】 放射活性物質、螢光色素、酵素または
    電子顕微鏡観察のためのマーカーを二次的に結合させる
    ための構造がビオチンであることを特徴とする請求項9
    に記載の試薬。
  15. 【請求項15】 該抗アスペルギルス菌がAspergillus
    fumigatusであることを特徴とする請求項9乃至14の
    いずれかに記載の試薬。
  16. 【請求項16】 該抗体がAspergillus fumigatusに対
    する抗体であることを特徴とする請求項9乃至15のい
    ずれかに記載の試薬。
  17. 【請求項17】 該抗体がハイブリドーマにAS−1 ,
    AS−2,AS−3,AS−4またはAS−5より分泌
    される抗体であることを特徴とする請求項16に記載の
    試薬。
  18. 【請求項18】 ヒトまたは動物のアスペルギルス菌感
    染症の同定用であることを特徴とする請求項9乃至17
    のいずれかに記載の試薬。
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J MED MICROBIOL=1973 *

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