JPH05202796A - 多気筒エンジンのノック検出方法 - Google Patents

多気筒エンジンのノック検出方法

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JPH05202796A
JPH05202796A JP1305592A JP1305592A JPH05202796A JP H05202796 A JPH05202796 A JP H05202796A JP 1305592 A JP1305592 A JP 1305592A JP 1305592 A JP1305592 A JP 1305592A JP H05202796 A JPH05202796 A JP H05202796A
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knock
cylinder
sensor
judgement
output
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JP1305592A
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Masaru Kurihara
優 栗原
Yoichi Saito
陽一 斉藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多気筒エンジンの気筒毎に取り付けたノック
センサの出力に混入する隣接気筒の吸気バルブの着座振
動に伴なうノイズを排除し、正確なノック判定を行な
う。 【構成】 該当気筒に対するノック判定レベルKNLVLi
と第1のノック判定用出力側のノック強度データKNP1
i とを比較し(S223)、KNP1i <KNLVLiの場合、ノッ
ク発生無しと判別し、KNP1i ≧KNLVLiの場合、第1
のノック判定用出力側のノック強度データKNP1i と、
吸気バルブの着座振動を検出するための第2のノック判
定用出力側のノック強度データKNP2i とを比較する(S
225)。そして、KNP1i ≦KNP2i の場合には、ノック
判定不能とし、KNP1i >KNP2i の場合には、ノック
発生有りと判定する。これにより、吸気バルブの着座振
動によるノックの誤判定を未然に回避することができ、
正確なノック制御を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気筒毎にノック発生の
有無を検出する多気筒エンジンのノック検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、エンジン制御において
は、混合気の異常燃焼により発生するノックを、例えば
シリンダブロックなどに伝達する機械的振動として検出
し、点火時期を制御するノック制御の技術が採用されて
おり、例えば、特開昭61−164076号公報には、
ノッキング検出手段によるノッキング信号から得られる
検出ノッキングレベルとノッキング限界近傍の目標ノッ
キングレベルとの偏差がなくなるように、フィードバッ
ク制御手段により基本点火時期を進角あるいは遅角する
技術が開示されている。
【0003】このエンジンのノック発生は、シリンダブ
ロックに磁歪式あるいは圧電式のノックセンサを取り付
けることにより、シリンダブロックの機械的振動として
検出することができるが、最近では、例えば圧電素子を
点火プラグの座金部に組み込むことにより、燃焼圧力が
点火プラグを押し上げる力を検知してノック発生を検出
する、いわゆるプラグワッシャタイプのノックセンサが
利用されるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、多気筒エンジンでは、ある気筒が圧縮行程にあると
き隣接する気筒が吸入行程にあり、吸気バルブは、吸気
行程始めの上死点前より吸気バルブが開き始め、吸気行
程終わりの下死点を過ぎてから閉じるタイミングを有す
るものが多い。
【0005】従って、1つの気筒に着目すると、この着
目気筒の燃焼行程初期に隣接気筒の吸気バルブが閉弁す
るため、上述したプラグワッシャタイプのノックセンサ
を気筒毎に取り付けて気筒別のノック制御を行なう場
合、隣接気筒の吸気バルブの着座振動がノックセンサ出
力に混入してしまう。
【0006】特に、最近では動弁系にハイドロリックラ
ッシュアジャスタ(HLA)を設けてバルブ打音の発生
を防止するものが多く、このHLAに空気が混入する
と、その空気混入度合いによって上記吸気バルブの着座
振動の大きさが変化する。
【0007】このため、予め吸気バルブの着座振動によ
るノックセンサ出力のノイズを特定することができず、
吸気バルブの着座振動が原因となってノック判定に誤判
定を生じ、正確なノック制御が困難となる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、気筒毎に取り付けたノックセンサの出力に混入する
隣接気筒の吸気バルブの着座振動に伴なうノイズを排除
し、正確なノック判定を行なうことのできる多気筒エン
ジンのノック検出方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による多気筒エン
ジンのノック検出方法は、多気筒エンジンの気筒毎に取
り付けたノックセンサからの出力に基づいて、気筒毎に
ノック発生の有無を検出するエンジンのノック検出方法
において、互いに隣接し、一方の気筒が燃焼行程中に他
方の気筒の吸気バルブが閉となるタイミングを有する2
つの気筒に対し、この2つの気筒の各ノックセンサから
の出力を同じ区間でサンプリングして比較することによ
り、上記吸気バルブの着座振動に伴うノイズを排除して
気筒毎にノック発生の有無を検出することを特徴とす
る。
【0010】
【作用】本発明による多気筒エンジンのノック検出方法
では、互いに隣接し、一方の気筒が燃焼行程中に他方の
気筒の吸気バルブが閉となるタイミングを有する2つの
気筒の各ノックセンサからの出力を同じ区間でサンプリ
ングして比較し、上記吸気バルブの着座振動に伴うノイ
ズを排除して気筒毎にノック発生の有無を検出する。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例を示し、図1はノック検
出及びバックグランドレベル設定手順を示すフローチャ
ートの1、図2はノック検出及びバックグランドレベル
設定手順を示すフローチャートの2、図3はノック検出
及びバックグランドレベル設定手順を示すフローチャー
トの3、図4はノック判定レベル設定サブルーチンを示
すフローチャート、図5はノックセンサ出力のサンプル
開始設定手順を示すフローチャート、図6はメインコン
ピュータにおけるノック判定結果の読込み手順を示すフ
ローチャート、図7は#1気筒及び#2気筒の点火時期
設定手順を示すフローチャート、図8は#3気筒及び#
4気筒の点火時期設定手順を示すフローチャート、図9
はエンジン制御系の概略図、図10はクランクロータと
クランク角センサの正面図、図11はカムロータとカム
角センサの正面図、図12は制御装置の回路構成図、図
13はノック信号の処理を示す説明図、図14はノック
検出の時系列を示すタイムチャートである。
【0012】[エンジン制御系の構成]図9において、
符号1はエンジン本体であり、図においては水平対向4
気筒型エンジンを示す。このエンジン本体1は、シリン
ダブロック1aがクランクシャフト1bを中心として両
側のバンク(図の右側が左バンク、左側が右バンク)に
2分割されており、例えば、右バンクに#1,#3気筒
が配置され、左バンクに#2,#4気筒が配置されてい
る。
【0013】上記各バンクの各シリンダヘッド2には、
それぞれ吸気ポート2aが形成され、各吸気ポート2a
にインテークマニホルド3が連通されている。さらに、
このインテークマニホルド3にエアチャンバ4を介して
スロットルチャンバ5が連通され、このスロットルチャ
ンバ5上流側に吸気管6を介してエアクリーナ7が取付
けられている。
【0014】また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7
の直下流に吸入空気量センサ(図においては、ホットワ
イヤ式吸入空気量センサ)8が介装され、さらに、上記
スロットルチャンバ5に設けられたスロットルバルブ5
aに、スロットル開度センサ9aとスロットルバルブ全
閉を検出するアイドルスイッチ9bとが連設されてい
る。
【0015】また、上記スロットルバルブ5aの上流側
と下流側とを連通するバイパス通路10に、アイドルス
ピードコントロールバルブ(ISCV)11が介装さ
れ、上記インテークマニホルド3の各気筒の各吸気ポー
ト2a直上流側に、インジェクタ12が臨まされてい
る。さらに、先端を燃焼室に露呈する点火プラグ13a
が、ワッシャ形状のノックセンサ20a〜20d(以
下、#1気筒のノックセンサを#1ノックセンサ20
a、#2気筒のノックセンサを#2ノックセンサ20
b、#3気筒のノックセンサを#3ノックセンサ20
c、#4気筒のノックセンサを#4ノックセンサ20d
とし、図においては、#2ノックセンサ20bを示す)
を介して上記シリンダヘッド2の各気筒毎に取付けら
れ、上記点火プラグ13aに連設される点火コイル13
bにイグナイタ14が接続されている。
【0016】上記#1〜#4ノックセンサ20a〜20
dは、圧電素子などからなり、燃焼室内の燃焼圧力によ
って上記点火プラグ13aが押し上げられる力を検知し
て電気信号に変換するものであり、エンジンの爆発行程
における異常燃焼圧力波をノック信号として出力する。
【0017】上記インジェクタ12は、燃料供給路15
を介して燃料タンク16に連通されており、この燃料タ
ンク16内にはインタンク式の燃料ポンプ17が設けら
れている。この燃料ポンプ17からの燃料は、上記燃料
供給路15に介装された燃料フィルタ18を経て上記イ
ンジェクタ12、プレッシャレギュレータ19に圧送さ
れ、このプレッシャレギュレータ19から上記燃料タン
ク16にリターンされて所定の圧力に調圧される。
【0018】また、上記エンジン本体1のシリンダブロ
ック1aに形成された冷却水通路(図示せず)に冷却水
温センサ21が臨まされ、さらに、上記シリンダヘッド
2の排気ポート2bに連通するエグゾーストマニホルド
22の集合部に、O2 センサ23が臨まされている。
尚、符号24は触媒コンバータである。
【0019】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bに、クランクロータ25が軸
着され、このクランクロータ25の外周に、所定のクラ
ンク角に対応する突起(あるいはスリット)を検出する
電磁ピックアップなどからなるクランク角センサ26が
対設されている。
【0020】上記クランクロータ25は、図10に示す
ように、その外周に突起25a,25b,25cが形成
され、これらの各突起25a,25b,25cが、各気
筒(#1,#2と#3,#4) の圧縮上死点前(BTD
C)θ1,θ2,θ3 の位置(例えば、θ1 =97°,θ2
=65°,θ3 =10°)に形成されている。
【0021】すなわち、突起25a,25b間の通過時
間からエンジン回転数NE が算出され、突起25b、突
起25cが、それぞれ、点火時期及び燃料噴射タイミン
グ設定の際の基準クランク角、固定点火時期を示す基準
クランク角となる。
【0022】また、上記シリンダヘッド2のカムシャフ
ト1cによって駆動されるロッカーアーム1dにハイド
ロリックラッシュアジャスタ(HLA)1eが取り付け
られて、吸気バルブ2c及び排気バルブ2dとロッカー
アーム1dとのバルブクリアランスが常に0に保たれる
ようになっており、さらに、上記カムシャフト1cにカ
ムロータ27が連設され、このカムロータ27に電磁ピ
ックアップなどからなる気筒判別用のカム角センサ28
が対設されている。
【0023】上記カムロータ27の外周には、図11に
示すように、気筒判別用の突起27a,27b,27c
が形成され、例えば、突起27aが#3,#4気筒の圧
縮上死点後(ATDC)θ4 の位置(例えばθ4 =20
°)に形成され、突起27bが3個の突起で構成されて
最初の突起が#1気筒のATDCθ5 の位置(例えばθ
5 =5°)に形成されている。さらに、突起27cが2
個の突起で形成され、最初の突起が#2気筒のATDC
θ6 の位置(例えばθ6 =20°)に形成されている。
【0024】尚、上記クランク角センサ26、カム角セ
ンサ28は、電磁ピックアップなどの磁気センサに限ら
ず、光センサなどでも良い。
【0025】[制御装置の回路構成]一方、図12にお
いて、符号40は、マイクロコンピュータなどからなる
制御装置(ECU)であり、このECU40は、点火時
期制御、燃料噴射制御などを行なうメインコンピュータ
41と、ノック検出処理を行なう専用のサブコンピュー
タ42との2つのコンピュータから構成されている。
【0026】また、上記ECU40内には定電圧回路4
3が内蔵され、この定電圧回路43から各部に安定化電
圧が供給されるようになっている。この定電圧回路43
は、ECUリレー44のリレー接点を介してバッテリ4
5に接続され、上記ECUリレー44のリレーコイルが
キースイッチ46を介して上記バッテリ45に接続され
ている。また、上記バッテリ45に、燃料ポンプリレー
47のリレー接点を介して燃料ポンプ17が接続されて
いる。
【0027】上記メインコンピュータ41は、メインC
PU48、ROM49、RAM50、タイマ51、シリ
アルインターフェース(SCI)52、及び、I/O
インターフェース53がバスライン54を介して互いに
接続されている。
【0028】上記I/O インターフェース53の入力
ポートには、吸入空気量センサ8、スロットル開度セン
サ9a、冷却水温センサ21、O2 センサ23が、A/
D変換器55aを介して接続されるとともに、アイドル
スイッチ9b、クランク角センサ26、カム角センサ2
8が接続され、さらに、上記バッテリ45が接続されて
バッテリ電圧がモニタされる。
【0029】また、上記I/O インターフェース53
の出力ポートには、イグナイタ14が接続され、さら
に、駆動回路55bを介して、ISCV11、インジェ
クタ12、燃料ポンプリレー47のリレーコイルが接続
されている。
【0030】一方、サブコンピュータ42は、サブCP
U56、ROM57、RAM58、タイマ59、SCI
60、及び、I/Oインターフェース61がバスライン
62を介して互いに接続されて構成されている。
【0031】上記I/Oインターフェース61は、入力
ポートに、クランク角センサ26、カム角センサ28が
接続されており、出力ポートに、アナログスイッチなど
からなるセレクタ63a,63bの制御端子が接続され
ている。
【0032】一方のセレクタ63aは、入力端子に#1
ノックセンサ20aと#2ノックセンサ20bとが接続
され、出力端子がアンプ64a、周波数フィルタ65
a、A/D変換器66aを介して上記I/Oインターフ
ェース61の入力ポートに接続されており、制御端子に
入力される信号に応じて、#1ノックセンサ20a及び
#2ノックセンサ20bのうちの一方の信号を第1のノ
ック判定用出力として出力する。
【0033】また、他方のセレクタ63bは、入力端子
に#3ノックセンサ20cと#4ノックセンサ20dと
が接続され、出力端子がアンプ64b、周波数フィルタ
65b、A/D変換器66bを介して上記I/Oインタ
ーフェース61の入力ポートに接続されており、制御端
子に入力される信号に応じて、#3ノックセンサ20c
及び#4ノックセンサ20dのうちの一方の信号を第2
のノック判定用出力として出力する。
【0034】この場合、上記セレクタ63aの第1のノ
ック判定用出力が#1ノックセンサ20aからの信号で
あるときには、上記セレクタ63bの第2のノック判定
用出力が#3ノックセンサ20cからの信号となり、上
記セレクタ63aの第1のノック判定用出力が#2ノッ
クセンサ20bからの信号であるときには、上記セレク
タ63bの第2のノック判定用出力が#4ノックセンサ
20dからの信号となるよう、上記I/Oインターフェ
ース61から各セレクタ63a,63bの各制御端子に
切換信号が出力される。
【0035】尚、図11においては、I/Oインターフ
ェース61から各セレクタ63a,63bの各制御端子
に個々に2系統の切換信号が出力されるようになってい
るが、1系統の切換信号でセレクタ63a,63bに同
じ切換動作をさせ、第1,第2のノック判定用出力が、
上述の組み合わせとなるようにしても良い。
【0036】上記各セレクタ63a,63bからの第
1,第2のノック判定用出力は、それぞれ、上記各アン
プ64a,64bで所定のレベルに増幅された後、上記
各周波数フィルタ65a,65bにより必要な周波数成
分が抽出され、上記各A/D変換器66a,66bでア
ナログデータからデジタルデータに変換される。
【0037】また、上記メインコンピュータ41と上記
サブコンピュータ42とは、SCI52,60を介した
シリアル回線により接続されるとともに、上記サブコン
ピュータ42のI/Oインターフェース61の出力ポー
トが、上記メインコンピュータ41のI/Oインターフ
ェース53の入力ポートに接続されている。
【0038】上記メインコンピュータ41では、クラン
クパルスに基づいて点火時期などを演算し、所定の点火
時期に達すると、該当気筒に点火信号を出力し、一方、
上記サブコンピュータ42では、クランクパルスの入力
間隔からエンジン回転数を算出し、このエンジン回転数
とエンジン負荷とに基づいて各ノックセンサ20a〜2
0dからの信号のサンプル区間を設定し、このサンプル
区間で各ノックセンサ20a〜20dからの信号を高速
にA/D変換して振動波形を忠実にデジタルデータに変
換し、ノック発生の有無を判定する。
【0039】このノック発生の有無の判定結果は、サブ
コンピュータ42のI/Oインターフェース61に出力
され、ノック発生の場合には、SCI60,52を介し
たシリアル回線を通じてサブコンピュータ42から上記
メインコンピュータ41にノックデータが読込まれ、上
記メインコンピュータ41では、このノックデータに基
づいて直ちに該当気筒の点火時期を遅らせ、ノックを回
避する。
【0040】[動 作]まず、サブコンピュータ42に
おけるノック検出処理について説明する。サブコンピュ
ータ42では、基準クランクパルスが入力される度に、
図5に示すサンプル開始設定ルーチンが割込みスタート
する。
【0041】この基準クランク角は、例えば、BTDC
10°であり、BTDC10°のクランクパルスがサブ
コンピュータ42に入力されて割込み処理が起動される
と、まず、ステップS101で、点火対象となる気筒#iを
判別し、この判別した点火気筒の番号#iをRAM58
の所定アドレスにストアする。
【0042】図14のタイムチャートに示すように、例
えば、上記カム角センサ28からθ5 (突起27b)の
カムパルスが出力された場合、次の圧縮上死点は#3気
筒であり、この#3気筒が点火対象気筒となり、また、
上記θ5 のカムパルスの後にθ4 (突起27a)のカム
パルスが出力された場合、次の圧縮上死点は#2気筒で
あり、この#2気筒が点火対象気筒となることが判別で
きる。
【0043】同様にθ6 (突起27c)のカムパルスが
出力された後の圧縮上死点は#4気筒であり、この#4
気筒が点火対象気筒となり、θ6 のカムパルスの後にθ
4 (突起27a)のカムパルスが出力された場合、その
後の圧縮上死点は#1気筒であり、この#1気筒が点火
対象気筒となることが判別できる。
【0044】すなわち、本実施例の4サイクル4気筒エ
ンジンでは、燃焼行程は#1→#3→#2→#4の気筒
順であり、点火が#1→#3→#2→#4の気筒順に行
われる。
【0045】次いで、ステップS102へ進み、上記ステッ
プS101で判別した点火対象気筒#iが#1気筒あるいは
#3気筒のときには、セレクタ63a,63bからの第
1,第2のノック判定用出力が、#1ノックセンサ20
aの信号と#3ノックセンサ20cの信号となり、点火
対象気筒#iが#2気筒あるいは#4気筒のときには、
#2ノックセンサ20bの信号と#4ノックセンサ20
dの信号となるよう、I/Oインターフェース61の出
力ポートから切換信号をセレクタ63a,63bに出力
し、ノックセンサを選択する。
【0046】その後、ステップS103で、クランクパルス
入力間隔時間(例えばクランク角センサ26から出力さ
れるBTDC97°〜65°のクランクパルスの入力間
隔時間)T0 にサンプル開始角θSTA を乗算した値をク
ランクパルス間の角度θ(例えばBTDC97°〜65
°間の角度32°)で除算することにより、サンプル開
始角θSTA を基準クランク角からのサンプル開始時間T
STA に変換する(TSTA ←T0 ×θSTA /θ)。
【0047】上記サンプル開始角θSTA は、予めROM
57に最適な値がストアされている。すなわち、ノック
発生位置は点火時期により影響され、この点火時期は、
エンジン回転数NE 、エンジン負荷Lをベースとした運
転条件によって設定されるため、ノック検出の適正なサ
ンプル開始角θSTA を、例えば、エンジン回転数NE、
エンジン負荷Lなどを考慮して実験などにより求め、予
め、ROM57にストアしておくのである。
【0048】その後、ステップS104へ進み、上記ステッ
プS103で変換したサンプル開始時間TSTA をサンプル開
始タイマTM1 にセットし、このサンプル開始タイマT
M1による割込みを許可してルーチンを抜ける。
【0049】このサンプル開始設定ルーチンによりセッ
トされたサンプル開始タイマTM1の計時がサンプル開
始時間TSTA になると、図1〜図3に示すノック検出及
びバックグランドレベル設定ルーチンがタイマ割込みに
より起動する。
【0050】そして、ノック検出及びバックグランドレ
ベル設定ルーチンが起動されると、ステップS201で、第
1のノック判定用出力(#1ノックセンサ20aあるい
は#2ノックセンサ20bからの信号)に対する後述す
る振幅データ積分値P1 及びノック積分値P2 の前回の
ルーチン実行時における値をクリアすると(P1 ←0、
P2 ←0)、ステップS202で、第2のノック判定用出力
(#3ノックセンサ20cあるいは#4ノックセンサ2
0dからの信号)に対する後述する振幅データ積分値P
3 及びノック積分値P4 の前回のルーチン実行時におけ
る値をクリアする(P3 ←0、P4 ←0)。
【0051】次いで、ステップS203へ進み、サンプル区
間内でのサンプリング回数をカウントするためのカウン
ト値Nをクリアし(N←0)、ステップS204で、エンジ
ン回転数NE をパラメータとしてサンプル区間終了時刻
をタイマセットし、ステップS205へ進む。
【0052】ステップS205では、第1のノック判定用出
力をA/D変換して全波整流したデータを読込み、この
A/D変換データを第1のノック判定用データKNAD1
としてRAM58にストアし、ステップS206で、第2の
ノック判定用出力をA/D変換して全波整流したデータ
を読込み、このA/D変換データを第2のノック判定用
データKNAD2 としてRAM58にストアする。
【0053】次いで、ステップS207,S208 で、それぞ
れ、第1,第2のノック判定用出力のA/D変換データ
を、第1,第2のバックグランドレベル設定用データB
GAD1,BGAD2 としてRAM58にストアする。
【0054】そして、ステップS209で、第1のバックグ
ランドレベル設定用データBGAD1と、第1のノック判
定用出力側のノックセンサ(#1ノックセンサ20aあ
るいは#2ノックセンサ20b)の中心電圧ADCNT1i
との差(絶対値)を振幅データ積分値P1 に加算し(P
1 ←P1 +|BGAD1 −ADCNT1i |)、ステップS210
で、第2のバックグランドレベル設定用データBGAD2
と、第2のノック判定用出力側のノックセンサ(#3ノ
ックセンサ20cあるいは#4ノックセンサ20d)の
中心電圧ADCNT2i との差(絶対値)を振幅データ積分
値P3 に加算する(P3 ←P3 +|BGAD2 −ADCNT2
i |)。
【0055】その後、ステップS211へ進み、カウント値
Nをカウントアップすると(N←N+1)、ステップS2
12で、第1のノック判定用データKNAD1 とノックセン
サ中心電圧ADCNT1i との差(絶対値)を、第1のノッ
ク判定用出力側の該当気筒の前回までのバックグランド
レベルBGLi と比較し、このバックグランドレベルB
GLi に対して所定量を越えているか否かを判別する。
【0056】上記ステップS212で、|KNAD1 −ADCN
T1i |<BGLi の場合には、上記ステップS212からス
テップS215へジャンプし、|KNAD1 −ADCNT1i |≧
BGLi の場合には、上記ステップS212からステップS2
13へ進んで、第1のノック判定用データKNAD1 とノッ
クセンサ中心電圧ADCNT1i との差(絶対値)から、バ
ックグランドレベルBGLi を減算した値を変数K1 に
ストアし(K1 ←|KNAD1 −ADCNT1i |−BGLi
)、ステップS214で、この変数K1 の値をノック積分
値P2 に加算する(P2 ←P2 +K1 )。
【0057】次に、ステップS215で、第2のノック判定
用データKNAD2 とノックセンサ中心電圧ADCNT2i と
の差(絶対値)を、第2のノック判定用出力側の該当気
筒の前回までのバックグランドレベルBGLi と比較
し、|KNAD2 −ADCNT2i |<BGLi の場合には、
上記ステップS215からステップS218へジャンプし、|K
NAD2 −ADCNT2i |≧BGLi の場合には、上記ステ
ップS215からステップS216へ進んで、第2のノック判定
用データKNAD2 とノックセンサ中心電圧ADCNT2i と
の差(絶対値)から、バックグランドレベルBGLi を
減算した値を変数K2 にストアし(K2 ←|KNAD2 −
ADCNT2i |−BGLi )、ステップS217で、この変数
K2 の値をノック積分値P4 に加算して(P4 ←P4 +
K2 )、ステップS218へ進む。
【0058】すなわち、図13に示すように、ノックセ
ンサからのノック信号データを中心電圧に対して全波整
流した振幅データ|KNAD1 −ADCNT1i |(|KNAD
2 −ADCNT2i |)のうち、バックグランドレベルBG
Li を越えるデータを積分し、ノック積分値P2 (P4
)とするのである。
【0059】ステップS218では、サンプル区間が終了し
たか否かを判別し、サンプル区間が終了していない場合
には、前述のステップS205へ戻って第1,第2のノック
判定用出力のA/D変換を継続し、サンプル区間が終了
した場合には、ステップS219へ進んで、ノック積分値P
2 を第1 のノック判定用出力側の該当気筒に対するノッ
ク強度データKNP1i とする(KNP1i ←P2 )ととも
に、ステップS220で、ノック積分値P4 を第2のノック
判定用出力側の該当気筒に対するノック強度データKN
P2i とする(KNP2i ←P4 )。
【0060】次に、ステップS221へ進み、現在の点火気
筒の番号#iをRAM58から読出して点火気筒が#1
気筒あるいは#2気筒であるか否かを判別し、点火気筒
が#1気筒あるいは#2気筒であり、第1のノック判定
用出力が点火気筒#iのノックセンサ信号であるときに
は、ステップS222以下へ進んでノック判定を行ない、点
火気筒が#3気筒あるいは#4気筒であり、第2のノッ
ク判定用出力が点火気筒#iのノックセンサ信号である
ときには、ステップS232以下へ進んでノック判定を行な
う。
【0061】まず、点火気筒が#1気筒あるいは#2気
筒である場合のノック判定について説明すると、ステッ
プS222で、図4に示すノック判定レベル設定サブルーチ
ンにより、該当気筒#iに対するノック判定レベルKN
LVLiを設定する。すなわち、まずステップS301で、エン
ジン回転数NE に基づき、該当気筒#iに対応するノッ
クセンサ用ノック判定レベル基本データテーブルを参照
して#iノックセンサ用ノック判定レベル基本データK
NLVLBi を設定する。
【0062】上記#iノックセンサ用ノック判定レベル
基本データKNLVLBi は、それぞれ、予め各ノックセン
サ20aないし20dの特性及び取付位置を考慮し、ス
テップS301に図示されるように、エンジン回転数NE を
パラメータとして実験などにより求められてROM57
のテーブルにストアされており、エンジン低回転時はノ
ック以外の振動が大きいため、大きい値とされ、ノック
の誤判定を回避するようになっている。
【0063】尚、エンジン低回転時を除く他の領域で
は、エンジン特性によって基本データの傾向が異なり、
一概にはいえない。
【0064】その後、ステップS302へ進むと、SCI6
2,50を介したシリアル回線によりメインコンピュー
タ41にエンジン負荷としての基本燃料噴射量Tp のデ
ータを要求し、ステップS303で基本燃料噴射量Tp のデ
ータを受信し、ステップS304で、基本燃料噴射量Tp に
基づいてテーブルを参照し、上記ノック判定レベル基本
データKNLVLBi を補正するための補正係数KTPを設定
する。
【0065】尚、上記補正係数KTPは、基本燃料噴射量
Tp (エンジン負荷)に応じて上記ノック判定レベル基
本データKNLVLBi を補正するためのものであり、予め
基本燃料噴射量Tp をパラメータとして実験などにより
最適値を求め、ROM57にテーブルとしてストアされ
ており、例えば、基本燃料噴射量Tp に応じ0.5〜
2.0に設定されている。
【0066】次いで、ステップS305へ進み、上記ノック
判定レベル基本データKNLVLBi に上記補正係数KTPを
乗算し、該当気筒#iに対するノック判定レベルKNLV
Liを設定して(KNLVLi←KNLVLBi ×KTP)RAM5
8の所定アドレスにストアする。
【0067】そして、ノック判定レベルKNLVLiの設定
後、ステップS223へ進み、該当気筒#iに対するノック
判定レベルKNLVLiをRAM58から読出し、このノッ
ク判定レベルKNLVLiとノック強度データKNP1i とを
比較する。
【0068】そして、KNP1i <KNLVLiの場合、ノッ
ク発生無しと判別して、ステップS223からステップS224
へ進んで該当気筒#iに対するノック判定フラグFLA
GKNi をクリアして(FLAGKNi ←0)ステップS229
へ進み、KNP1i ≧KNLVLiの場合、ステップS223から
ステップS225へ進んで、第1のノック判定用出力側のノ
ック強度データKNP1i と第2のノック判定用出力側の
ノック強度データKNP2i とを比較する。
【0069】上記ステップS225で、KNP1i ≦KNP2i
の場合には、ノック判定不能としてステップS226でノッ
ク判定フラグFLAGKNi に負の値をセットして(FL
AGKNi ←−1)ルーチンを抜け、KNP1i >KNP2i
の場合には、ノック発生有りと判定してステップS227で
ノック判定フラグFLAGKNi をセットし(FLAGKN
i ←1)、ステップS228で、ノック強度データKNP1i
を点火気筒#iのノック強度データKNPiとして(KN
Pi←KN1Pi )ステップS229へ進む。
【0070】すなわち、図14に示すように、エンジン
1の右バンクにおける#1気筒の燃焼行程初期で、この
#1気筒に隣接する#3気筒の吸気バルブ2cが閉弁
し、また、左バンクにおける#2気筒の燃焼行程初期
で、この#2気筒に隣接する#4気筒の吸気バルブ2c
が閉弁するため、#1気筒の#1ノックセンサ20a及
び#2気筒の#2ノックセンサ20bの各出力には、そ
れぞれ、吸気バルブ2cの閉弁に伴う着座振動がノイズ
として混入し、そのノイズレベルが変化する。
【0071】従って、点火気筒が#1気筒あるいは#2
気筒であり、第1のノック判定用出力である#1ノック
センサ20aあるいは#2ノックセンサ20bの出力が
ノック判定レベルKNLVLi以上となった場合には、吸気
バルブ2cの着座振動の影響を排除するため、第1のノ
ック判定用出力と、吸気バルブ2cの着座振動を検出す
るための第2のノック判定用出力である#3ノックセン
サ20cあるいは#4ノックセンサ20dの出力とを比
較し、第1のノック判定用出力が第2のノック判定用出
力を越えたときノック発生と判定し、第1のノック判定
用出力が第2のノック判定用出力以下のときには、着座
振動によるノイズ混入としてノック判定不能とするので
ある。
【0072】これにより、吸気バルブ2cの着座振動に
よるノックの誤判定を未然に回避することができ、正確
なノック制御を行なうことができる。
【0073】次に、ステップS229では、振幅データ積分
値P1 をカウント値Nで除算してサンプル区間内での平
均値BGAVE を算出し(BGAVE ←P1 /N)、ステッ
プS230で、このサンプル区間内での平均値BGAVE を、
バックグランドレベル加重平均率(加重平均の重み)X
により加重平均し、RAM58の所定アドレスにストア
されている該当気筒の加重平均後振幅期間内平均値BG
AVEXi を更新する(BGAVEXi ←(BGAVE +(X−
1)×BGAVEXi )/X)。
【0074】上記バックグランドレベル加重平均率X
は、エンジン回転数NE に比例するとともに、加速時に
は値が小さく、さらに、ノック発生時には値が大きくな
るよう、エンジン運転状態に応じて設定されており、低
回転時、加速時のバックグランドレベルの応答性悪化を
防止するとともに、ノック発生時のバックグランドレベ
ルの安定性を向上させる。
【0075】そして、上記ステップS230からステップS2
31へ進み、上記加重平均後振幅期間内平均値BGAVEXi
に、該当気筒のバックグランドレベル係数KBGi を乗算
して該当気筒のバックグランドレベルBGLi を設定し
(BGLi ←KBGi ×BGAVEXi )、RAM58の所定
アドレスにストアしてルーチンを抜ける。
【0076】尚、上記バックグランドレベル係数KBGi
は、それぞれ、エンジン形式毎に異なる適正値が、例え
ばエンジン回転数NE をパラメータとして、予め実験な
どにより求められ、ROM57のテーブルにストアされ
ている。
【0077】また、上記ステップS221で、点火気筒が#
3気筒あるいは#4気筒であり、第2のノック判定用出
力が点火気筒#iのノックセンサ信号であるときには、
図14に示すように、吸気バルブ2cが閉となる隣接気
筒(#2気筒あるいは#1気筒)と点火対象気筒とは互
いに対向するバンクにあり、吸気バルブ2cの着座振動
の影響は無視できるレベルであるため、ステップS232
で、前述のノック判定レベル設定サブルーチンにより該
当気筒#iに対するノック判定レベルKNLVLiを設定し
た後、ステップS233へ進み、該当気筒#iに対するノッ
ク判定レベルKNLVLiをRAM58から読出してノック
強度データKNP2i と比較し、KNP2i <KNLVLiの場
合、ノック発生無しと判別して、ステップS234で該当気
筒#iに対するノック判定フラグFLAGKNi をクリア
し(FLAGKNi ←0)、ステップS237へ進む。
【0078】一方、上記ステップS233で、KNP2i ≧K
NLVLiの場合には、ノック発生有りと判別してステップ
S235でノック判定フラグFLAGKNi をセットし(FL
AGKNi ←1)、ステップS236で、ノック強度データK
NP2i を点火気筒のノック強度データKNPiとして(K
NPi←KNP2i )ステップS237へ進む。
【0079】ステップS237では、振幅データ積分値P3
をカウント値Nで除算してサンプル区間内での平均値B
GAVE を算出し(BGAVE ←P3 /N)、ステップS238
で、このサンプル区間内での平均値BGAVE を、バック
グランドレベル加重平均率(加重平均の重み)Xにより
加重平均し、RAM58の所定アドレスにストアされて
いる該当気筒の加重平均後振幅期間内平均値BGAVEXi
を更新する(BGAVEXi ←(BGAVE +(X−1)×B
GAVEXi )/X)。
【0080】そして、ステップS239で、上記加重平均後
振幅期間内平均値BGAVEXi に、該当気筒のバックグラ
ンドレベル係数KBGi を乗算して該当気筒のバックグラ
ンドレベルBGLi を設定し(BGLi ←KBGi ×BG
AVEXi )、RAM58の所定アドレスにストアしてルー
チンを抜ける。
【0081】以上の手順によるノック判定結果は、図6
に示す手順に従ってサブコンピュータ42からメインコ
ンピュータ41に読込まれ、メインコンピュータ41で
は、ステップS401で、サブコンピュータ42のI/Oイ
ンターフェース61の出力ポートからノック判定フラグ
FLAGKNi のデータを読込み、ステップS402でノック
発生の有無を判別する。
【0082】上記ステップS402で、各ノック判定フラグ
がFLAGKNi =0あるいはFLAGKNi =−1、すな
わちノック発生無しあるいはノック判定不能の場合に
は、そのままルーチンを抜け、FLAGKNi =1、すな
わちノック発生有りの場合には、上記ステップS402から
ステップS403へ進んで、サブコンピュータ42へシリア
ル回線を通してノック強度データ送信を要求し、ステッ
プS404で、ノック強度データKNPiを受信してルーチン
を抜ける。
【0083】メインコンピュータ41ではサブコンピュ
ータ42から読込んだノック判定結果に応じて気筒別に
点火時期を制御し、点火気筒が#1気筒あるいは#2気
筒の場合には、図7の点火時期設定ルーチンが実行さ
れ、点火気筒が#3気筒あるいは#4気筒の場合には、
図8の点火時期設定ルーチンが実行される。
【0084】点火対象気筒が#1気筒あるいは#2気筒
であり、図7の点火時期設定ルーチンが起動されると、
ステップS501で、基本燃料噴射量あるいは吸入空気量な
どのエンジン負荷とエンジン回転数、及び、その他のエ
ンジン運転状態パラメータに基づいて点火対象気筒#i
の点火時期θIGi を設定すると、ステップS502へ進ん
で、該当気筒#iに対するノック判定フラグFLAGKN
i の値を参照する。
【0085】上記ステップS502で、FLAGKNi =0の
ときには、ノック発生は無いため、上記ステップS502か
らステップS503へ進んで、所定の進角量θAD(例えば、
1°CA)を設定し、ステップS504で、上記ステップS5
01において設定した点火時期θIGi に進角量θADを加算
して最終的な点火時期θIGi を設定し(θIGi ←θIGi
+θAD)、ルーチンを抜ける。
【0086】一方、上記ステップS502で、FLAGKNi
=1のときには、ノック発生有りのため、上記ステップ
S502からステップS505へ進み、サブコンピュータ42か
ら受信したノック強度データKNPiの値に応じてノック
コントロールのための遅角量θRDを設定し、ステップS5
06へ進んで、上記ステップS501において設定した点火時
期θIGi から遅角量θRDを減算して最終的な点火時期θ
IGi を設定し(θIGi←θIGi −θRD)、ルーチンを抜
ける。
【0087】また、上記ステップS502で、FLAGKNi
=−1のときには、隣接気筒(点火対象気筒が#1気筒
のときには#3気筒、点火対象気筒が#2気筒のときに
は#4気筒)の吸気バルブ2cの着座振動が大きくノッ
ク判定不能のため、ステップS507へ進み、該当気筒#i
の点火時期θIGi を次の点火対象気筒#i(+1)の前回の
点火時期θIGi(+1)OLDとして(θIGi ←θIGi(+1)OL
D)、ルーチンを抜ける。一方、点火対象気筒が#3気
筒あるいは#4気筒である場合には、図8の点火時期設
定ルーチンが実行され、ステップS601で、基本燃料噴射
量あるいは吸入空気量などのエンジン負荷とエンジン回
転数、及び、その他のエンジン運転状態パラメータに基
づいて点火対象気筒#iの点火時期θIGi を設定する
と、ステップS602で、該当気筒#iに対するノック判定
フラグFLAGKNi の値を参照する。上記ステップS602
で、FLAGKNi =0のときにはノック発生は無いた
め、ステップS603で、所定の進角量θAD(例えば、1°
CA)を設定し、ステップS604で、上記ステップS601に
おいて設定した点火時期θIGi に進角量θADを加算して
最終的な点火時期θIGi を設定し(θIGi ←θIGi +θ
AD)、ルーチンを抜ける。
【0088】一方、上記ステップS602で、FLAGKNi
=1のときにはノック発生有りのため、ステップS605
で、サブコンピュータ42から受信したノック強度デー
タKNPiの値に応じてノックコントロールのための遅角
量θRDを設定し、ステップS606で、上記ステップS601に
おいて設定した点火時期θIGi から遅角量θRDを減算し
て最終的な点火時期θIGi を設定し(θIGi ←θIGi −
θRD)、ルーチンを抜ける。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、気
筒毎に取り付けたノックセンサの出力に混入する隣接気
筒の吸気バルブの着座振動に伴なうノイズを排除するこ
とができ、ノック判定における誤判定を未然に回避して
気筒毎のノック検出を正確に行なうことができるなど優
れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノック検出及びバックグランドレベル設定手順
を示すフローチャートの1
【図2】ノック検出及びバックグランドレベル設定手順
を示すフローチャートの2
【図3】ノック検出及びバックグランドレベル設定手順
を示すフローチャートの3
【図4】ノック判定レベル設定サブルーチンを示すフロ
ーチャート
【図5】ノックセンサ出力のサンプル開始設定手順を示
すフローチャート
【図6】メインコンピュータにおけるノック判定結果の
読込み手順を示すフローチャート
【図7】#1気筒及び#2気筒の点火時期設定手順を示
すフローチャート
【図8】#3気筒及び#4気筒の点火時期設定手順を示
すフローチャート
【図9】エンジン制御系の概略図
【図10】クランクロータとクランク角センサの正面図
【図11】カムロータとカム角センサの正面図
【図12】制御装置の回路構成図
【図13】ノック信号の処理を示す説明図
【図14】ノック検出の時系列を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 エンジン本体 2c 吸気バルブ 20a〜20d ノックセンサ KNP1i ,KNP2i ノック強度データ KNLVLi ノック判定レベル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンの気筒毎に取り付けたノ
    ックセンサからの出力に基づいて、気筒毎にノック発生
    の有無を検出するエンジンのノック検出方法において、 互いに隣接し、一方の気筒が燃焼行程中に他方の気筒の
    吸気バルブが閉となるタイミングを有する2つの気筒に
    対し、この2つの気筒の各ノックセンサからの出力を同
    じ区間でサンプリングして比較することにより、上記吸
    気バルブの着座振動に伴うノイズを排除して気筒毎にノ
    ック発生の有無を検出することを特徴とする多気筒エン
    ジンのノック検出方法。
JP1305592A 1992-01-28 1992-01-28 多気筒エンジンのノック検出方法 Pending JPH05202796A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100513512B1 (ko) * 2002-11-20 2005-09-07 현대자동차주식회사 엔진의 밸브 타이밍 모니터링 제어장치 및 방법
JP2012154228A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関のノック制御装置
JP2017031818A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 富士重工業株式会社 内燃機関のノック検出装置

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