JPH05202712A - 内燃機関の油圧式弁駆動装置 - Google Patents

内燃機関の油圧式弁駆動装置

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JPH05202712A
JPH05202712A JP4015067A JP1506792A JPH05202712A JP H05202712 A JPH05202712 A JP H05202712A JP 4015067 A JP4015067 A JP 4015067A JP 1506792 A JP1506792 A JP 1506792A JP H05202712 A JPH05202712 A JP H05202712A
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JP
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valve
hydraulic
engine
pressure side
control valve
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JP4015067A
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Hideo Saruhashi
秀男 猿橋
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は油圧式の弁駆動装置に関し、低負荷・
高回転時に小リフトとすることにより油圧ポンプの駆動
力を軽減することを目的とする。 【構成】油圧ポンプ20は可変容量型として構成され、斜
板等の容量可変手段を具備し、エンジン回転数に応じた
目標油圧が得られるように斜板の角度が制御回路61によ
って制御される。油圧ポンプ20からの作動油の油圧室1
6,16'への導入制御用の高圧側制御弁32と、油圧室16,1
6'からの作動油の排出制御用の低圧側制御弁42とが設け
られる。吸気弁10,10'をリフトさせるときは高圧側制御
弁32は開弁、低圧側制御弁42は閉弁され、吸気弁10,10'
のリフト量は高圧側制御弁32の開弁時間で制御される。
高圧側制御弁32は吸気弁10,10'のリフト量がエンジンの
低回転時及び高回転でも負荷の小さいときは小さく、高
回転で高負荷時に大きくなるように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、可変容量ポンプから
の油圧を用いて油圧式弁駆動装置によって吸気弁を駆動
する内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式の弁駆動装置においてはオイルポ
ンプからの作動油を制御弁を介して油圧室に導き、制御
弁の開弁時間を制御することにより吸気弁又は排気弁の
リフトを制御している。特開昭第61−223209号
公報では油圧式の弁駆動装置において機関の低回転時に
吸気弁及び排気弁のリフト(揚程)を他の運転時より小
さくすることによって低回転時に燃焼室に形成されるス
ワールを強めて、この運転時の燃焼状態の改善を図って
いる。
【0003】上述従来技術では油圧ポンプとしては定容
量の油圧ポンプを使用しており、その出口にリリーフ弁
を設けている。リリーフ弁は作動油の圧力が所定値を超
えると開弁され、オイル量が少なくてすむエンジンの低
回転時は余分な作動油はオイルタンク側に戻されるよう
になっている。そのため、低回転側では油圧ポンプが無
駄な仕事をしている結果となり、燃料消費率が悪化する
ことになる。そこで、定容量型の油圧ポンプの代りに可
変容量ポンプを採用することが考えられる。可変容量ポ
ンプを使用した場合油圧ポンプの出口での圧力は回転数
の増大と共に増大するように設定される。そのため油量
はエンジンの回転数の増大とともに増大するため、リリ
ーフ弁を設けることなく低回転時にも高回転時にも丁度
良い量の作動油の供給が行われる。可変容量ポンプの採
用は低回転時の油圧系の応答性の低下を招くが低回転時
は応答速度が低下しても、吸気弁又は排気弁はこれに充
分追従することができるので問題はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では機関の高
回転時には負荷の大小に関わらず吸気弁のリフトは低回
転時より大きくされていた。負荷の大きい高回転時はリ
フトを大きくすることで吸気効率を上げることができ
る。しかしながら、エンジン回転速度が大きくても負荷
が小さいときはリフトを大きくとる必要はなく、また、
リフトを大きくとることによって可変容量ポンプの仕事
量(=圧力×オイル量)が増大し、その駆動に要する動
力が大きくなり、燃料消費率が悪化することになる。そ
して、油圧ポンプとして可変容量ポンプを採用したもの
では高回転側での圧力が高いため油量が多いことによっ
て損失が大きくなる問題点がある。
【0005】この発明は可変容量ポンプの不必要な駆動
力の消費を低減し、燃料消費率を改善することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の内燃機関の油
圧式弁駆動装置は、図1に示すように、油圧駆動の吸気
弁Aと、可変容量ポンプBと、該可変容量ポンプBより
吸気弁Aへの油圧の供給を制御するための油圧供給手段
Cと、機関の運転条件に応じた吸気弁のリフトを得るた
め油圧供給手段Cへの制御信号を形成する弁リフト制御
手段Dとを具備した内燃機関の油圧式弁駆動装置におい
て、弁リフト制御手段Dは、機関の回転速度検出する手
段Eと、機関の負荷を検出する手段Fと、機関の回転速
度が所定値より低い運転時又は機関の回転速度が所定値
より大きくても機関の負荷が所定値より小さい運転時に
バルブAのリフトを小さく、機関の高回転で高負荷時に
リフトが大きくなるように油圧供給手段Cへの制御信号
を形成する弁リフト制御信号形成手段Gとより構成され
ることを特徴とする。
【0007】
【作用】油圧供給手段Cは可変容量ポンプBより吸気弁
Aへの油圧の供給を制御する。弁リフト制御手段Dは、
機関の運転条件に応じた吸気弁Aのリフトを得るため油
圧供給手段Cへの制御信号を形成する。回転速度検出手
段Eは機関の回転速度検出し、機関負荷検出手段Fは機
関の負荷を検出し、弁リフト制御信号形成手段Gは機関
の回転速度が所定値より低い運転時又は機関の回転速度
が所定値より大きくても機関の負荷が所定値より小さい
運転時にバルブAのリフトを小さく、機関の高回転で高
負荷時にバルブAのリフトが大きくなるように油圧供給
手段Cへの制御信号を形成する。
【0008】
【実施例】図2はこの発明の油圧式弁駆動装置を備えた
内燃機関の上面概略図である。この内燃機関は4気筒と
して構成され、各気筒8に吸気弁10,10′及び排気
弁11,11′が設けられた所謂4バルブ内燃機関を構
成している。吸気弁10,10′及び排気弁11,1
1′はこの実施例ではいずれも油圧駆動型として構成さ
れる。この発明では排気弁11,11′は必ずしも油圧
駆動である必要はなく、通常のカム駆動のものであって
もよい。
【0009】図3は油圧式の弁駆動装置の全体概略図で
あり、バルブステムに固定されるスプリングシート10
aにバルブスプリング12の上端が着座され、吸気弁1
0はバルブスプリング12によって吸気弁10の弁体部
がバルブシート13に着座されるように閉弁方向に付勢
される。バルブステムの上端は油圧シリンダ14に対し
て出没自在とされ、バルブステムの上端と油圧シリンダ
14との間に油圧室16が形成される。油圧室16内の
圧力が増大すると吸気弁10はバルブスプリング12の
力に抗して下降される。従って、吸気弁10のリフト
(揚程)は油圧室16の圧力に応じて変化される。吸気
弁10′についても同様にスプリングシート10a′、
バルブスプリング12′、油圧シリンダ14′、油圧室
16′が具備される。
【0010】油圧ポンプ20は可変容量型であり、例え
ば斜板型として構成される。従来技術では定容量型の油
圧ポンプが使用され、この場合油圧ポンプからの作動油
の容量はエンジンの回転数にかかわらず一定であった。
そこで低回転側の過剰な作動油に対処するため、油圧ポ
ンプの出口にリリーフ弁が設けられ、低回転時の過剰な
作動油はリリーフ弁よりオイルタンクに戻すようになっ
ていた。そのため、油圧ポンプが無駄な仕事を行う結果
となって動力損失の増大の結果を招いていた。この発明
では可変容量型の油圧ポンプ20を使用することで回転
数の増大に応じて増大する流量特性を持たせ、油圧ポン
プ20の無駄な仕事を排除し、効率の増大を狙ったもの
である。このような回転数に応じたポンプ容量の変化を
行わしめるためエンジンの回転数に応じた目標油圧が設
定され、この目標油圧が得られるように油圧ポンプ20
の斜板(図示しない)の角度を変える制御が行われる。
即ち、図4に示すように目標油圧PTは回転数の増大に
応じて増大する設定となっている。後述の制御回路はそ
のときの回転数に応じた目標油圧が得られるようにフィ
ードバック制御を行う。図3において油圧ポンプ20は
その吸入口が配管22を介してオイルタンク24に接続
される。油圧ポンプ20の出口は配管26を介して高圧
側アキュムレータ28に接続され、この高圧側アキュム
レータ28は配管30を介して、2ポート開閉弁として
の高圧側制御弁32に接続される。高圧側制御弁32は
配管34,36,38,40を介して吸気弁10,1
0′の油圧室16,16′に接続される。42は2ポー
ト開閉弁としての低圧側制御弁であり、配管44を介し
て高圧側制御弁32からの配管34と36との接続点に
接続されている。また低圧側制御弁42は配管46を介
して低圧側アキュムレータ48に接続され、低圧側アキ
ュムレータ48は配管50を介してオイルタンク24に
接続される。
【0011】吸気弁10,10′を開弁させる場合は高
圧側制御弁32が開放され、一方低圧側制御弁42は閉
鎖され、オイルタンク24からのオイルは油圧ポンプ2
0より配管26、高圧側アキュムレータ28、配管3
0、高圧側制御弁32、配管34,36,38又は40
を介して油圧室16、16′に導入され、吸気弁10,
10′はバルブスプリング12,12′に抗して下降移
動される。所定のリフトが得られたとき高圧側制御弁3
2は閉鎖され、低圧側制御弁42は閉鎖状態を維持する
ので吸気弁10,10′はそのリフトを確保する。吸気
弁10,10′を閉弁させる場合は低圧制御弁42は開
弁され、一方高圧側制御弁32は閉鎖状態を維持する。
そのため、油圧室16、16′からオイルが配管38又
は40、配管36,44、低圧側制御弁42、配管4
6、低圧側アキュムレータ48、配管50を介してオイ
ルタンク24に戻される。
【0012】高圧側制御弁32及び低圧側制御弁42は
共に圧電素子アクチュエータに32A,42Aで駆動さ
れる高速応答型の開閉弁として構成され、吸気弁10,
10′の高速のリフト制御を行うことができるものであ
る。排気弁11,11′の油圧駆動装置は吸気弁10,
10′の駆動用の油圧駆動装置と同様であり、高圧側制
御弁32、低圧側制御弁42と同様な高圧側制御弁32
−1、低圧側制御弁42−1(図2参照)を備えてお
り、夫々高圧側アキュムレータ28−1、低圧側アキュ
ムレータ48−1に接続され、高圧側アキュムレータ2
8−1、低圧側アキュムレータ48−1は配管52,5
4を介して油圧ポンプ20からの配管26、オイルタン
ク24への配管50に接続されている。
【0013】図2における矢印は各気筒の吸気弁10,
10′及び排気弁11,11′への開閉作動のための作
動油の流れを説明している。高圧側アキュムレータ2
8,低圧側アキュムレータ48はエンジン本体の気筒が
並ぶ方向に延びており、一端にエンドプレート56が位
置する。エンドプレート56に油圧ポンプ20からの配
管26が接続される入口孔57が形成され、高圧側アキ
ュムレータ28に接続され、かつエンドプレート56に
低圧側アキュムレータ48と接続する出口孔58が形成
され、この出口孔はオイルタンク24への配管50に接
続されている。高圧側アキュムレータ28からの油圧は
矢印f1 のようにその気筒の高圧側制御弁32の開弁時
に吸気弁10,10′の油圧室に導入され、開弁が行わ
れ、所定リフトに到達後高圧制御弁32が閉弁され、そ
の後低圧側制御弁42の開弁によって作動油は低圧側ア
キュムレータ48を介して矢印f2 のようにオイルタン
ク側に抜け、油圧室の圧力が降下し、吸気弁10,1
0′は閉弁される。排気弁11,11′の作動について
も同様であり、エンドプレート56に油圧ポンプ20か
らの配管52が接続される入口孔57−1が形成され、
高圧側アキュムレータ28−1に接続され、かつエンド
プレート56に低圧側アキュムレータ48−1と接続す
る出口孔58−1が形成され、この出口孔はオイルタン
ク24への配管54に接続されている。高圧側アキュム
レータ28−1からの油圧は矢印f3 のようにその気筒
の高圧側制御弁32−1の開弁時に排気弁11,11′
の油圧室に導入され、開弁が行われ、所定リフトに到達
後高圧制御弁32−1が閉弁され、その後低圧側制御弁
42−1の開弁によって作動油は低圧側アキュムレータ
48−1を介して矢印f4 のようにオイルタンク側に抜
け、油圧室の圧力が降下し、排気弁11,11′は閉弁
される。
【0014】図3において制御回路61はマイクロコン
ピュータにより構成され、エンジンの負荷及び回転数に
応じて吸気弁のリフト量を算出し、算出された量のリフ
トが得られるように高圧側制御弁32の圧電型のアクチ
ュエータ32A及び低圧制御弁42の圧電型アクチュエ
ータ42Aの駆動信号を形成する作動を行う。また、制
御回路61はエンジン回転数に応じた目標油圧が得られ
るように油圧ポンプ20の出口側の油圧を制御する。
【0015】クランク角度センサ62はクランク軸が所
定角度、例えば30゜及び720゜回転する毎にパルス
信号を発生し、30゜毎の信号は周知のようにそのパル
ス信号の間隔から機関回転数を知るのに利用することが
できると共に、バルブリフトの制御信号の形成のための
割込ルーチンを開始させるトリガ信号となる。また72
0゜毎のパルス信号はクランク軸の基準位置を知るため
に使用することができる。更に、油圧センサ63が油圧
ポンプ20の出口における配管26に設けられ、油圧ポ
ンプ20の出口側の油圧を知ることができる。
【0016】図5は制御回路61による目標圧の制御の
ためのルーチンのフローチャートを示す。このルーチン
は一定時間毎に実行されるものとする。ステップ70で
はエンジン回転数が入力され、ステップ72では油圧セ
ンサ63によって計測される油圧ポンプ20の出口側の
油圧PRが入力される。ステップ74ではエンジン回転
数に応じた目標油圧PTが算出される。即ち、図4に示
すように回転数と目標油圧PTとのマップが備えられ、
現在の回転数に応じた目標油圧PTが補間演算される。
ステップ76では計測油圧PR>目標油圧PTが成立す
るか否か判別される。ステップ76で計測油圧PR>目
標油圧PTのときは現在の油圧が目標油圧より高いと判
定され、ステップ78に進み、油圧ポンプ20の斜板角
度が減少され、油圧が下がる方向に制御される。テップ
76で計測油圧PR>目標油圧PTが成立しないときは
ステップ80に進み、計測油圧PR<目標油圧PTが成
立するか否か判別されるされ。ステップ80で計測油圧
PR<目標油圧PTのときは現在の油圧が目標圧より低
いと判定され、ステップ82に進み、油圧ポンプ20の
斜板角度が増加され、油圧が増加する方向に制御され
る。ステップ80で計測油圧PR<目標油圧PTでない
とき(即ち、計測油圧PR=目標油圧PTであるとき)
は何もせず現在の斜板角度を維持する。このような制御
によってエンジン回転数に応じて図4に示すような目標
圧力に制御することが可能である。
【0017】図6は吸気弁10及び10′のリフトを制
御するための高圧側制御弁32及び低圧側制御弁42の
圧電アクチュエータ32A,42Aの制御ルーチンを概
略的に示している。このルーチンはエンジンの1サイク
ル(720゜CA)における所定のタイミングにおいて
実行開始され、そのようなタイミングは、周知の通り、
クランク角度センサ62からの30゜CA信号の到来毎
にインクリメントされ、720゜CA信号の到来によっ
てクリヤされるカウンタの値によって知ることができ
る。図7の(イ) はエンジンの1サイクル(720゜C
A)で各気筒毎に1回起こる制御弁作動演算のタイミン
グを示しており、このタイミングで高圧側制御弁32及
び低圧側制御弁42の作動タイミングの演算が行われ、
(ハ) 、(ニ) にて示すように高圧側制御弁32の開閉作
動、及び低圧側制御弁42の開閉作動が行われ、(ロ) で
示すように吸気弁10,10′の作動が行われる。ステ
ップ100はエンジンの回転数の入力を示しており、ク
ランク角度センサ62からの30゜CA信号の間隔より
別ルーチンによって算出されているものとする。ステッ
プ102では機関の負荷が入力される。機関の負荷とし
ては例えばエンジン1回転あたりの吸入空気量を採用す
ることができる。ステップ104は回転数及び負荷に応
じたバルブリフトの算出を示している。図8はエンジン
回転数と負荷との組み合せに対するバルブリフトの設定
を模式的に示しており、エンジン回転数が所定値r1
下のときは負荷に関わらずまたエンジンが高回転のとき
は負荷が所定値L1 より低いときバルブリフトは低い値
に設定される(領域(a) )。また、エンジンの負荷が所
定値L1 より大きいときはエンジン回転数がr1 〜r2
の中回転域にあるときは中間のバルブリフトが設定され
る(領域(b) )。エンジンの負荷が所定値L1 より大き
いときでエンジン回転数が所定値r2 以上の高回転域に
あるときは大きいバルブリフトが設定される(領域(c)
)。ステップ104では現在のエンジン回転数と、負
荷とから選定すべきバルブリフトの値が大、中、小のい
ずれか否か決定される。
【0018】ステップ106,108ではステップ10
4で決定されたバルブリフトを得るための高圧側制御弁
の作動タイミングT1及びT2、低圧側制御弁の作動タ
イミングT3,T4が算出される。図7において(ロ) は
バルブのリフトの変化を模式的に示しており、高圧側制
御弁32を開放することにより線m1 に沿ってリフトは
大きくなり、設定されたバルブリフト値Lが得られた時
点T1で高圧側制御弁32を閉鎖すると圧力が油圧室1
6、16′内に保持され、バルブリフトは線m 2 にて示
すようにLの値を保持する。バルブの閉鎖時期が到来す
ると低圧側制御弁42が閉鎖され、バルブリフトはm3
のラインに沿って小さくなる。(ハ) は高圧側制御弁32
の作動タイミングを模式的に示しており、時刻T1が到
来すと制御弁32は開弁され、時刻T2が到来すると制
御弁32は閉鎖される。時刻T1、T2は設定されたバ
ルブリフト値Lが得られるように演算される。即ち、開
弁タイミングは基準点からのクランク角度θとして与え
られており、この基準点に対する現在のクランク角度、
即ち現時刻T0は既知であるから、設定開弁タイミング
θで開弁開始させるための時刻T1を知ることができ
る。また、演算されたバルブリフトを得るために必要と
なる高圧側制御弁32の開弁時間δ1 も知ることがで
き、これより高圧側制御弁32を閉鎖するべき時刻T2
も知ることができる。また、低圧側制御弁42の開弁開
始時刻については吸気弁10、10′のクランク角度と
しての開弁期間Θが与えられていることから、この期間
後に吸気弁10、10′を閉弁開始させるための低圧側
制御弁42の開弁時刻T3は計算することができ、ま
た、この状態から吸気弁を閉弁せしめるのに必要となる
低圧側制御弁42の開弁時間δ2 よりその開弁終了時刻
T4も知ることができる。
【0019】ステップ106、108で設定された作動
時刻は比較レジスタ(図示せず)にセットされ、各時刻
の到来によって制御弁32,42の開弁、閉弁を周知の
ように行うことができる。図8のような吸気弁のリフト
量の設定は大きな空気量が必要となる高回転の高負荷域
でリフトを大きくし、エンジン回転数が大きくても低負
荷域では吸気弁のリフトは押えられ、油圧室へ導入する
べき作動油量が減少され、可変容量ポンプ20を使用し
ていることと相乗されて、油圧ポンプの仕事動力負荷を
大いに軽減することができる。即ち、油圧ポンプ20
は、従来のリリーフ弁を有した定圧型の油圧ポンプでは
低回転側で余分な油をリリーフさせるため動力負荷の損
失があったことに鑑み、回転数の増大に応じて油量を増
加させて各回転数に応じた油量を得るようにしたもので
あるが、可変容量型の油圧ポンプ20を使用したとして
も高負荷時における低回転側でリフトを大きくとったと
すると、油圧室16,16′への油量が多くなり、油圧
ポンプ20の駆動のための仕事量が依然として大きい欠
点があるが、この発明のように高回転でも負荷の小さい
ときには吸気弁のリフトを小さな値に抑制することで、
油圧ポンプ20が行う無駄が排除され、燃料消費性能の
改善を図ることができる。
【0020】またエンジン低回転時又は高回転でも低負
荷時に吸気弁10、10′のリフトが小さくなるため吸
気ポートが絞られることとなるため燃焼室への吸気の流
速が増大され、吸気圧力の変動を大きくすることがで
き、この圧力変動を利用して低中速域の体積効率の向上
に寄与することができ、燃焼効率の向上を図ることがで
きる。
【0021】尚、排気弁11,11′については吸気弁
10,10′と同様に油圧制御され、そのリフト作動が
制御される。
【0022】
【発明の効果】エンジンの高回転であっても負荷が小さ
いときに吸気弁のリフト量を小さくすることにより油圧
ポンプ20からの必要油圧量が小さくなり、油圧ポンプ
の仕事量が小さくなるので、油圧ポンプの駆動損失が小
さくなり、燃料消費率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の構成を示す線図である。
【図2】図2は実施例の内燃機関の上面概略図である。
【図3】図3は油圧式弁駆動装置の概略図である。
【図4】図4はエンジン回転数に対する目標油圧の関係
を示す概略図である。
【図5】図5は油圧ポンプの駆動ルーチンのフローチャ
ートである。
【図6】図6は吸気弁の駆動のためのルーチンのフロー
チャートである。
【図7】図7は図6のルーチンによって得られる作動の
タイミングを示す図である。
【図8】図8はエンジン回転数とエンジン負荷との組み
合せに対する吸気弁のリフト量の設定を説明する図であ
る。
【符号の説明】
10,10′…吸気弁 11,11′…排気弁 12,12′…バルブスプリング 14,14′…油圧シリンダ 16,16′…油圧室 20…油圧ポンプ 24…オイルタンク 28…高圧側アキュムレータ 32…高圧側制御弁 42…低圧側制御弁 48…低圧側アキュムレータ 61…制御回路 62…クランク角度センサ 63…圧力センサ 64…吸入空気量センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧駆動の吸気弁と、可変容量ポンプと、
    該可変容量ポンプより吸気弁への油圧の供給を制御する
    ための油圧供給手段と、機関の運転条件に応じた吸気弁
    のリフトを得るため油圧供給手段への制御信号を形成す
    る弁リフト制御手段とを具備した内燃機関の油圧式弁駆
    動装置において、弁リフト制御手段は、機関の回転速度
    検出する手段と、機関の負荷を検出する手段と、機関の
    回転速度が所定値より低い運転時又は機関の回転速度が
    所定値より大きくても機関の負荷が所定値より小さい運
    転時に吸気弁のリフトを小さく機関の高回転で高負荷時
    にリフトが大きくなるように油圧供給手段への制御信号
    を形成する弁リフト制御信号形成手段とより構成される
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式弁駆動装置。
JP4015067A 1992-01-30 1992-01-30 内燃機関の油圧式弁駆動装置 Pending JPH05202712A (ja)

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WO1999066178A1 (de) * 1998-06-12 1999-12-23 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur steuerung eines gaswechselventils für brennkraftmaschinen
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