JPH0520249U - 偏向ヨーク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏向ヨークの尾部側に装着する裏蓋ボビンに
設けた補正コイルの引き出しリードが、たるんだり、は
み出したりしてショートや断線の問題を引き起こすこと
のない偏向ヨーク装置を提供する。 【構成】 偏向ヨークの尾部側に装着する裏蓋ボビン１
に補正コイル３を配設し、この補正コイル３の引き出し
リード５を裏蓋ボビン１に設けたリブ６に止め、引き出
しリード５のたるみやはみ出しを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は偏向ヨークの尾部側に裏蓋ボビンを装着した偏向ヨーク装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、テレビジョン受像機やディスプレイ装置の陰極線管に装着され る偏向ヨークは、半割り状のボビンを合わせて朝顔状をしたボビンの内周面に沿 ってトップ側とボトム側に一対の水平偏向コイルを装着し、ボビンの外側には一 対の垂直偏向コイルを装着したものである。通常、この種の偏向ヨークのボビン の尾部側の拡大径部には補正コイルとして一対あるいは二対のＦＣ（Field Cont rol ）コイルが取り付けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ＦＣコイルをボビンに取り付けるときには、前述したようにボ ビンが半割り状になっているため、上下両側のボビンに水平偏向コイルを装着し 、上側，下側のボビンを合わせて組み立てた後でなければ拡大径部に補正コイル を取り付けることができないという不便がある。この場合には、補正コイルの取 り付けや配線作業が非常に複雑かつ煩雑となり、作業性が非常に悪いという問題 がある。

【０００４】 出願人はこのような問題を解消するために研究を重ね、画期的な偏向ヨーク装 置を開発するのに成功した。この開発した偏向ヨーク装置は偏向ヨークのボビン の尾部側拡大径部に裏蓋ボビンを着脱自在に装着し、この裏蓋ボビンに補正コイ ルを取り付けたものである。この開発装置では裏蓋ボビンに前もって補正コイル を取り付けておくことができるので、裏蓋ボビンを偏向ヨークのボビンに装着す るだけで補正コイルの偏向ヨークへの取り付けが完了し、その配線作業も非常に 容易となるものである。しかしながら、この開発装置においては、裏蓋ボビンに 取り付けられた補正コイルの引き出し線はフリーな状態となっているため、たる んだり、裏蓋ボビンから外にはみ出したりし、裏蓋ボビンをボビンの拡大径部に 嵌め込むときに、補正コイルの引き出し線を前記拡大径部の壁面と裏蓋ボビンの 壁面との間に挟んでしまったり、手に引っ掛けたりして断線させたり、たるんだ 引き出しリードが偏向コイル等に接触してショートするという問題があった。

【０００５】 本考案は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、 偏向ヨークの尾部側に装着する裏蓋ボビンに設けた補正コイルの引き出し線がた るんだり、はみ出したりして断線やショートの問題を引き起こすことのない偏向 ヨーク装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、 本考案の偏向ヨーク装置は、偏向ヨークの尾部側に裏蓋ボビンが装着され、この 裏蓋ボビンには補正コイルが配設されるとともに、裏蓋ボビンの壁面には補正コ イルの引き出しリードを止めるリブが設けられていることを特徴として構成され ている。

【０００７】

【作用】

上記構成の本考案において、偏向ヨークの尾部側に装着される裏蓋ボビンに補 正コイルを配設し、この補正コイルの引き出しリードを裏蓋ボビンに設けたリブ に止め、引き出しリードのたるみやはみ出しを防止する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図２には本考案の一実施例 の偏向ヨークが示されている。周知のように、偏向ヨーク10は朝顔状ボビン11の 内周面に沿ってトップ側とボトム側に一対の水平偏向コイル（図示せず）を装着 し、ボビン11の外側には一対の垂直偏向コイル（図示せず）を装着したものであ る。このボビン11の頭部側には拡大径部13が設けられ、尾部側には拡大径部12が 形成されている。この偏向ヨーク10の拡大径部12には裏蓋ボビン１が装着され、 この裏蓋ボビン１の背板16に左右一対の補正コイル３が配設されている。

【０００９】 この裏蓋ボビン１の外周の先端部には係合爪14が設けられており、前記尾部側 の拡大径部12と嵌め合いによって着脱自在に装着される構成となっている。

【００１０】 図１には前記裏蓋ボビン１を内側から見た要部構成が示されており、例えばト ップ側には端子板２が取り付けられており、この裏蓋ボビン１の背板（図示せず ）には上下、左右に各々一対計４個の補正コイル３が配設されている。この補正 コイル３の引き出しリード５は裏蓋ボビン１の内壁面15に設けた複数個のリブ６ によって止められ、このリブ６に引っ掛けたり、からげたりして、所望の方向に 最短距離で導いて、フリーな状態をなくしたので、この引き出しリード５はたる んだり、裏蓋ボビン１の外側へはみ出したりすることがなく、端子板２と接続さ れている。

【００１１】 図３には本実施例における補正コイル３の引き出しリード５を止めるリブ６の 一例の形状が示されており、引き出しリード５はこのリブ６の先端部の爪８に引 っ掛けて止めるようになっている。また図４には別の形状のリブ６が示され、引 き出しリード５は図４（ｂ）のようにリブ６の先端部の爪９にからげて使用でき る構造になっている。

【００１２】 本実施例では偏向ヨークの尾部側に装着する裏蓋ボビン１の内壁面15に補正コ イル３の引き出しリード５を止めるリブ６を設けたので、この引き出しリード５ はリブ６によって適宜に止められて端子板２へ導かれるので、たるんだり、裏蓋 ボビン１の外側にはみ出すことはなく、裏蓋ボビン１を前記拡大径部に嵌め込む 際に両者の壁面に挟んだり、手に引っ掛けたりすることがなくなるので、ショー トや断線を防止することができる。

【００１３】 なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り 得る。例えば上記実施例では、補正コイル３の引き出しリード５を止めるリブ６ の形状を図３，図４に示すように線を引っ掛けたり、からげたりするのに適した 形状としたが、これを例えば図５に示すように、引き出しリード５を抑えながら 沿わせて導くのに適した形状とする如く、仕様に応じ任意に設計できるものであ る。

【００１４】 また、リブ６は裏蓋ボビン１と一体成型しているが、これを接着固定や嵌合固 定としてもよい。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は偏向ヨークの尾部側に装着する裏蓋ボビンに補正コイルを配設すると ともに、補正コイルの引き出しリードを止めるリブを設けた構造にしたので、引 き出しリードはこのリブによって適宜に止められて導かれ、たるんだり、はみ出 したりすることがないので、裏蓋ボビンを偏向ヨークの尾部側に装着する際に両 者の壁面に挟んだり、手や物に引っ掛けたりすることがなく、ショートや断線を 防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る偏向ヨーク装置を構成する裏蓋ボ
ビンの要部構成例の説明図である。

【図２】本実施例の偏向ヨーク装置の説明図である。

【図３】同実施例の裏蓋ボビンに設けるリブ形状の説明
図である。

【図４】同実施例のリブの別の形状の説明図である。

【図５】同実施例のリブのさらに別の形状の説明図であ
る。

【符号の説明】

１ 裏蓋ボビン ２ 端子板 ３ 補正コイル ５ 引き出しリード ６ リブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 偏向ヨークの尾部側に裏蓋ボビンが装着
   され、この裏蓋ボビンには補正コイルが配設されるとと
   もに、裏蓋ボビンの壁面には補正コイルの引き出しリー
   ドを止めるリブが設けられている偏向ヨーク装置。