JPH05202052A - 6−オキソ−アゼピノインドール化合物、該化合物を含有する、胃の運動機能を調整する作用を有する医薬品および抗偏頭痛作用するセロトニン拮抗作用を有する医薬品並びに該化合物を製造する方法および該化合物を製造するための中間生成物 - Google Patents

6−オキソ−アゼピノインドール化合物、該化合物を含有する、胃の運動機能を調整する作用を有する医薬品および抗偏頭痛作用するセロトニン拮抗作用を有する医薬品並びに該化合物を製造する方法および該化合物を製造するための中間生成物

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JPH05202052A JP4203770A JP20377092A JPH05202052A JP H05202052 A JPH05202052 A JP H05202052A JP 4203770 A JP4203770 A JP 4203770A JP 20377092 A JP20377092 A JP 20377092A JP H05202052 A JPH05202052 A JP H05202052A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 胃の運動機能を調整する作用を有し、かつ抗
偏頭痛処置に有効なセロトニン拮抗作用を有する新規6
−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロ−1H−アゼ
ピノ[5,4,3−cd]インドール化合物。 【構成】 一般式Iで示される化合物および該化合物の
生理的に認容性の酸付加塩、それらの製造方法ならびに
該化合物またはその生理的に認容性の酸付加塩を含有す
る医薬品。又式Iの化合物を製造するための中間体化合
物も本発明の一部を構成する 〔式中RはH、低級アルキル基、シクロアルキルアル
キル基、(置換)フェニル低級アルキル基等を;R
H、(アルコキシ置換)低級アルキル基を;RはH、
低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を;
,RはH,C1〜5アルキル基等を表わし、ある
いはR,Rはそれが結合しているNと共に6員の異
項環を形成し;Dは単結合又は−N=CH−(R,R
がH以外の場合)を表し、n=1,2である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環骨格の3位または4
位で場合によっては置換されたアミノアルキル基を有す
る新規の6−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロ−
1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール誘導体
およびその塩並びに前記化合物を含有した製薬調剤およ
び前記化合物を製造する方法および前記化合物を製造す
るための中間生成物に関する。
【0002】特開平1−034988号公報には、6−
オキソ−テトラヒドロアゼピノインドールが、利尿作用
を有するテトラヒドロアゼピノインドールの製造のため
の中間生成物として記載されている。特開昭57−14
4286号公報の記載より、冠状血管の血管拡張の性質
を有するテトラヒドロアゼピノインドールは、公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明には、有用な薬
理学的性質を有する新規6−オキソ−3,4,5,6−
テトラヒドロ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イ
ンドール化合物を製造するという課題が課された。
【0004】
【課題を解決するための手段】ところで、環骨格の3位
または4位で場合によっては置換されたアミノメチルま
たはアミノエチル基を有しているような新規6−オキソ
−3,4,5,6−テトラヒドロ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール誘導体は、有用な薬理
学的性質を有し、殊に胃腸路での好ましい薬理的作用を
示し、かつ胃の運動機能を促進する作用に顕著であるこ
とが見出された。その上、前記化合物は、偏頭痛状態に
好ましい影響を及ぼす性質ための証拠であるような、5
−HT1−種の受容体でのセロトニン拮抗作用を有して
いる。本発明の化合物は、その作用に基づき、胃の運動
機能の障害の処置並びに偏頭痛の処置に適している。
【0005】従って、本発明は、一般式I:
【0006】
【化41】
【0007】{式中、R1は、水素原子を表し、低級ア
ルキル基またはシクロアルキルアルキル基を表すかまた
は場合によってはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒド
ロキシ、ハロゲン原子または低級アルキルによってモノ
−またはジ置換されていてもよいフェニル低級アルキル
基を表し、R2は、水素原子を表すかまたは場合によっ
ては窒素原子に対するα位で低級アルコキシによって置
換された低級アルキル基を表し、R3は、水素原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表す
かまたは置換基R1、R2、R4および/またはR5が低級
アルコキシ基を有していない場合には、ヒドロキシ基を
も表し、nは、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環
骨格の4位に配置されている場合には、2をも表し、R
4は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
表し、R5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するア
ルキル基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル
基、炭素原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル
基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で低級ア
ルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原
子によってモノ−またはジ置換されたフェニル低級アル
キル基を表し、またはR4およびR5は、これらが結合し
ている窒素原子と一緒になって、一般式a:
【0008】
【化42】
【0009】〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、
酸素原子またはイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素
原子、低級アルキル基を表すかまたは場合によってはフ
ェニル環中で低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキ
シまたはハロゲン原子によって置換されたフェニル基ま
たはベンジル基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式
基を形成し、Dは、1つの結合を表すかまたはR4およ
びR5が水素原子を表さない場合には、−N=CH−基
をも表す}で示される新規化合物並びに該化合物の生理
的に認容性の酸付加塩に関する。
【0010】式Iの化合物中で、置換基が低級アルキル
基を有する場合には、前記アルキル基は、直鎖状または
分枝鎖状であってよく、殊に炭素原子1〜4個、有利に
1〜2個を有することができ、有利にはメチル基を表す
ことができる。置換基が、ハロゲン原子を表すかまたは
ハロゲン置換基を有する場合には、殊にフッ素原子、塩
素原子または臭素原子、有利に塩素原子が該当する。
【0011】置換基R1は、有利に水素原子を表す。R1
が、低級アルキル基を表す場合には、前記直鎖状、分枝
鎖状または環式であってよく、有利には炭素原子1〜4
個を有することができ、殊にメチル基を表すことができ
る。R1が、フェニル低級アルキル基を表す場合には、
そのアルキレン鎖は炭素原子1〜4個を有することがで
きる。フェニル環は、非置換でもよいかまたは低級アル
コキシ、有利にメトキシあるいはまたハロゲン原子、ヒ
ドロキシまたは低級アルキルによってモノ−またはジ置
換されていてもよい。シクロアルキルアルキル基R
1は、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基およ
び炭素原子1〜3個を有するアルキレン鎖を有すること
ができる。
【0012】置換基R2は、有利に水素原子を表す。R2
が、低級アルキル基を表す場合には、前記R2は、炭素
原子1〜4個、殊に1〜2個を有することができ、有利
には低級アルコキシ、殊にメトキシによって置換されて
おり、かつ例えばメトキシメチル基を表す。
【0013】アゼピン環中に置換基は、有利に、3位に
配置されている。R4および/またはR5は、水素原子を
表すかまたは炭素原子5個までを有する直鎖状もしくは
分枝鎖状アルキル基、炭素原子3〜6個までを有するシ
クロアルキル基、例えばシクロプロピル基またはシクロ
ヘキシル基を表すかまたは炭素原子4〜9個、殊に4〜
7個を有するシクロアルキルアルキル基、例えばシクロ
プロピルメチル基もしくはシクロヘキシルメチル基を表
すかあるいはまた場合によっては置換されたフェニル低
級アルキル基を表してよく、前記フェニル低級アルキル
基のアルキレン鎖は炭素原子1〜4個を有することがで
き、そのフェニル環は置換されているかまたは低級アル
コキシ、殊にメトキシによってかあるいはまたハロゲン
原子、ヒドロキシもしくは低級アルキルによってモノ−
またはジ置換されていてよい。アゼピン環の置換基(但
し、Dが1つの結合を表し、R4およびR5のいずれか1
つが水素原子であり、例えばR4が水素原子または炭素
原子5個までを有するアルキル基、シクロアルキル基ま
たはシクロアルキルアルキル基を表し、R5が水素原子
を表す)は、好ましいことが判明した。R4が、場合に
よっては置換されたフェニル低級アルキル基、殊に場合
によっては置換されたベンジル基を表す場合には、R5
は、有利に水素原子である。R4およびR5は、これらが
結合している窒素原子と一緒になって1つのヘテロ環式
基を形成する場合には、該ヘテロ環式基は、ピロリジン
環、ピぺリジン環、モルホリン環または場合によっては
置換されたピペラジン環であってもよい。こうして、例
えば非置換のピペラジン環環または場合によっては置換
されたフェニルによって置換されたピペラジン環は、適
当である。
【0014】本発明によれば、式Iの新規化合物および
その酸付加塩は、自体公知の方法で、 a)一般式Ia:
【0015】
【化43】
【0016】〔式中、R1は、上記の意味を有し、R3
は、ヒドロキシ基を除いてR3に関して記載した意味を
有する〕で示される化合物の製造のために、一般式I
I:
【0017】
【化44】
【0018】〔式中、R1およびR3′は、上記の意味を
有し、R7は、低級アルコキシカルボニル基またはCN
基を表す〕で示される化合物を還元条件下に環化する
か、 b)一般式Ib:
【0019】
【化45】
【0020】〔式中、R1、R3′、R4、R5およびn
は、上記の意味を有し、R2′は、水素原子または低級
アルキル基を表す〕で示される化合物の製造のために、
一般式III:
【0021】
【化46】
【0022】〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、
上記の意味を有し、Xは、求核的に脱離可能な逃出基を
表す〕で示される化合物と、一般式IV:
【0023】
【化47】
【0024】〔式中、R4およびR5は、上記の意味を有
する〕で示される化合物とを反応させるか、 c)一般式Ic:
【0025】
【化48】
【0026】〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、
上記の意味を有する〕で示される化合物の製造のため
に、一般式V:
【0027】
【化49】
【0028】〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、
上記の意味を有し、Yは、アジド基またはフタルイミド
基を表すかまたはnが1の場合には、シアン基をも表
す〕で示される化合物中で、基Yをアミノ基に変換する
か、 d)一般式Id:
【0029】
【化50】
【0030】〔式中、R1、R2、R3′、R5およびn
は、上記の意味を有し、R4′′は、水素原子を除いて
4に関して記載した意味を有する〕で示される化合物
の製造のために、一般式VI:
【0031】
【化51】
【0032】〔式中、R1、R2、R3′およびnは、上
記を意味を有し、R8は、水素原子、炭素原子1〜5個
を有するアルキル基、炭素原子3〜6個を有するシクロ
アルキル基、炭素原子4〜9個を有するシクロアルキル
アルキル基、場合によってはフェニル環中で低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子に
よってモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル
基を表すかまたはアミノ保護基を表す〕で示される化合
物をアルキル化し、場合によってはアミノ保護基R8
再度脱離するか、 e)一般式Ie:
【0033】
【化52】
【0034】〔式中、R1、R3′、R4、R5およびn
は、上記の意味を有し、R2′′は、窒素原子に対する
α位で低級アルコキシによって置換された低級アルキル
基を表す〕で示される化合物の製造のために、一般式V
II:
【0035】
【化53】
【0036】〔式中、R3′およびnは、上記の意味を
有し、R1′は、R1に関して記載した意味を有するかま
たはアミノ保護基を表し、R4′およびR5′は、R4
よびR5に関して記載した意味を有し、この場合、しか
しながらNR45基(但しR4および/またはR5は水素
原子を表す)は、少なくとも1つの容易に脱離可能なア
ミノ保護基によって、アシル化剤またはアルキル化剤と
は反応しないような程度に保護され、およびR9は、低
級1−ヒドロキシアルキル基を表す〕で示される化合物
中で、1−ヒドロキシアルキル基を、基R2′′に変換
し、場合によってはアミノ保護基を再度脱離するか、 f)一般式If:
【0037】
【化54】
【0038】〔式中、R1、R3′、R4、R5およびn
は、上記の意味を有し、R2′′′は、低級アルキル基
を表す〕で示される化合物の製造のために、一般式VI
II:
【0039】
【化55】
【0040】〔式中、R3′およびnは、上記の意味を
有し、R1′′′、R4′′′およびR5′′′は、水素
原子を除いてR1、R4およびR5に関して記載した意味
を有するかまたはアミノ保護基を表す〕で示される化合
物と、一般式XII: R2′′′−X XII 〔式中、R2′′′およびXは、上記の意味を有する〕
で示される化合物とを反応させ、引続き場合によって
は、アミノ保護基を再度脱離するか、 g)一般式Ig:
【0041】
【化56】
【0042】〔式中、R2、R3′、R4、R5およびn
は、上記の意味を有し、R1′′は、水素原子を除いて
1に関して記載した意味を有する〕で示される化合物
の製造のために、一般式IX:
【0043】
【化57】
【0044】〔式中、R2、R3′、R4′、R5′および
nは、上記の意味を有する〕で示される化合物と、一般
式X: R1′′−X X 〔式中、R1′′およびXは、上記の意味を有する〕で
示される化合物とを反応させ、引続き場合によっては、
アミノ保護基を再度脱離するか、 一般式Ih:
【0045】
【化58】
【0046】〔式中、R1、R2、R3′、R4′′および
nは、上記の意味を有し、R5′′は、水素原子を除い
てR5に関して記載した意味を有する〕で示される化合
物の製造のために、一般式Ii:
【0047】
【化59】
【0048】〔式中、R1、R2、R3′およびnは、上
記の意味を有する〕で示される化合物中で、一般式b:
【0049】
【化60】
【0050】〔式中、R4′′およびR5′′は、上記の
意味を有する〕で示されるアミノメチレン基を導入し、
望ましい場合には、式I(式中、R3′は、メトキシ基
を表しおよび/またはR1、R4および/またはR5は、
メトキシフェニル基を含有する)の得られた化合物中
で、メトキシ基を分割してヒドロキシ基に変えおよび/
または式I(式中、R1、R4、R5および/またはR6
場合によっては置換されたベンジル基を表す)の得られ
た化合物中で、前記ベンジル基を水添分解的に脱離し、
望ましい場合には式Iの遊離化合物をその酸付加塩に変
換するかまたは酸付加塩を式Iの遊離化合物に変換する
ことにより得られる。
【0051】処理変法a)による式IIの化合物から式
Iaの化合物への還元的環化は、自体公知の方法で、式
IIの化合物を、選択的に脂肪ニトロ基をアミノ基に還
元でき、シアン−またはアルコキシカルボニル基を還元
的に攻撃しないことができるような還元剤を用いて、反
応条件下で不活性の溶剤中で処理することにより行うこ
とができる。還元剤としては、例えばラネーニッケルの
存在下でヒドラジンが適するかまたはR7が、シアノ基
ではない場合には、水素添加触媒の存在下の水素原子、
殊にパラジウム/炭素も適する。溶剤としては、殊に低
級アルコール、例えばメタノールまたはエタノールが適
し、この低級アルコールは、水素原子を用いた水素添加
処理の場合に、また水との混合物中でも使用することが
できる。ラネーニッケル触媒の存在下でのヒドラジンを
用いた還元は、室温ないし約80℃の間の温度で、有利
に溶剤の沸点で行うことができる。触媒を用いた水素添
加による還元は、3〜120バールの水素圧および室温
ないし約120℃の間の温度で実施することができる。
水素添加条件の種類に応じて、場合によっては置換され
たベンジル基R1は、触媒を用いた水素添加の際に、同
様に脱離することができ、その結果、前記の場合に好ま
しくは、ヒドラジンを用いた還元が選択される。
【0052】処理変法b)による式IIIの化合物と、
式IVのアミノ化合物の変換は、自体アミノアルキル化
のための常法により、実施することができる。この変換
は、好ましくは、反応条件下で不活性の溶剤中で、塩基
性の条件下で実施される。
【0053】式IIIの化合物中で求核的に脱離可能な
基Xとしては、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子の
ようなハロゲン原子が適当であるかあるいはまたアシル
オキシ基O−E(但し、Eは低級アルカノイル基または
有機スルホン酸基、例えばメタンスルホン酸のような例
えば低級アルカンスルホン酸の基またはベンゾールスル
ホン酸または低級アルキルによってかあるいはハロゲン
原子によって置換されたベンゾールスルホン酸、例えば
トルオールスルホン酸またはブロムベンゾールスルホン
酸のような芳香族スルホン酸の基を表す)が適当であ
る。不活性有機溶剤としては、殊にジメチルホルムアミ
ド、エタノールのような低級アルカノール、ジオキサン
のような環式エーテルまたはテトラヒドロフラン、ハロ
ゲン化された炭化水素、芳香族炭化水素または記載され
た溶剤からの混合物が適当である。反応の間に形成され
た酸の捕捉のために、変換は、好ましくは有機または無
機塩基を添加しながら実施される。しかしながらまた、
式IVのアミンの過剰量も使用でき、かつこれは不活性
塩基として使用することができる。例えば有機塩基は、
有機第三アミン、殊に第三低級アルキルアミン、例えば
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N−低級アル
キルモルホリンまたはN−低級アルキルピペリジンであ
る。適当な無機塩基は、殊にアルカリ金属炭酸塩または
アルカリ金属重炭酸塩である。反応温度は、室温ないし
100℃の間でよく、有利には、高められた温度で、例
えば50〜80℃の間の温度で処理される。
【0054】式Vの相応するアジ化物、シアン化物また
はフタルイミドからの処理変法c)による式Icのアミ
ン化合物の取得は、自体公知の方法で、アジ化物、シア
ン化物またはフタルイミドから相応するアミンへの変換
のための常法により行われる。こうして、例えば式Vの
フタルイミドは、自体公知の方法で加水分解することが
でき、例えばヒドラジンを用いた処理により分解して、
式Icの化合物に変えることができる。式Vのアジ化物
およびシアン化物は、自体公知の方法で、反応条件下で
不活性の溶剤中で還元して、相応するアミン化合物に変
えることができる。この場合、還元条件は、環骨格のラ
クタム官能基を損なわないような程度に選択されなけれ
ばならない。式Vのアジ化物の還元のためには、例えば
ラネーニッケルの存在下でヒドラジンを用いて処理し、
メタノール中で塩化亜鉛を用いて処理し、相変換触媒、
例えばテトラオクチルアンモニウムアセテートのような
テトラアルキルアンモニウム塩の存在下で、水相と、水
と混合不可能な有機溶剤、例えばジクロルメタンのよう
なハロゲン化された炭化水素、トルオールのような芳香
族炭化水素とからなる2相系中で水素化硼素ナトリウム
を用いて処理し、水性媒体中でトリホスフィンを用いて
処理しまたは触媒を用いた水素添加するのが適当であ
る。触媒を用いた水素添加は、自体公知の方法で、反応
条件下で不活性の溶剤、例えば低級アルカノール中で、
水素添加触媒の存在下に、1〜50バールの水素圧で実
施することができる。水素添加触媒として、ラネーニッ
ケルは適当であるかまたは、R1が場合によっては置換
されたベンジル基を表さない場合には、炭素上のパラジ
ウムも適当である。式Vのシアン化物の還元は、有利に
触媒を用いた水素添加によって、ラネーニッケルの存在
下に、低級アルコールおよびアンモニアからなる混合物
中で、水素圧50〜150バールで実施される。
【0055】処理変法d)による式VIの化合物のアル
キル化による式Idの化合物の製造は、自体アミンのア
ルキル化のための常法により行われる。こうして、式I
dの化合物は、式VIの化合物と、一般式XIIIa:
【0056】
【化61】
【0057】の化合物との反応によってかまたはR
8が、式VIの化合物中で水素原子を表す場合には、一
般式: X−CH2−CH2−B−CH2−CH2−X XIIIb 〔式中、BおよびXは、上記の意味を有し、R4IV
は、炭素原子3〜6個を有するアルキル基、炭素原子3
〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個を
有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合に
よってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表す〕で示さ
れる化合物との反応によって、アミノアルキル化のため
の常用の条件下で得ることができるかまたは式XIII
c:
【0058】
【化62】
【0059】〔式中、R4Vは、基R4IVに相応するが
しかし水素原子を殆んど有しない少なくとも炭素原子2
個を有する基を表す〕で示されるアルデヒドまたはケト
ンを用いた式VIの化合物の還元的アルキル化によって
得ることができる。
【0060】式VIの化合物と、式XIIIaまたはX
IIIbの化合物との反応は、自体アミンのアルキル化
のための常法により、反応条件下で不活性の溶剤中で、
塩基性の条件下で実施することができる。該反応は、例
えば式IIIの化合物と、式IVの化合物との反応のた
めに記載された方法で行われる。R8が、アミノ保護基
を表す場合には、これは、自体公知の水添分解的にかま
たは加水分解的に脱離可能な保護基であってよい。水添
分解的に脱離可能な保護基として、殊に場合によっては
置換されたベンジル基またはベンジルヒドリル基が適
し、これは、引続き、例えばパラジウム/炭素触媒の存
在下で、容易に脱水素化できる。加水分解的に脱離可能
なアミノ保護基の例として、ホルミル、アセチルまたは
トリフルオルアセチルのような低級アシル基が適してい
る。R8が、式VIの化合物中で水素原子を表す場合に
は、一般に式XIIIaの化合物との反応の際に、モノ
−またはジ置換された化合物の混合物が得られ、この場
合、ジ置換された化合物の含量は、使用された式XII
Iaの化合物の量および反応条件に応じて変動すること
ができる。モノ置換された化合物およびジ置換された化
合物は、自体公知の方法で、例えばシリカゲルを用いた
クロマトグラフィ処理により、互いに分離することがで
きる。
【0061】式VIの化合物の還元的アルキル化は、自
体公知の方法で、式VIの化合物と、式XIIIcのア
ルデヒドまたはケトンとの反応によって、還元条件下で
行うことができる。例えば、式VIの化合物と式XII
Icの化合物とは、還元剤、例えば蟻酸の存在下で、反
応条件下で不活性の溶剤、ボラン−ジ低級アルキルアミ
ン錯体またはナトリウムシアノ硼素水素化物中で反応す
ることができる。しかしながら、式VIの化合物は、式
XIIIaの化合物とも、まず反応条件下で不活性の溶
剤中で反応することができ、中間的に発生したシッフ塩
基は、環骨格のラクタム官能基を損なわない還元剤を用
いた処理によって、引続きその場でかまたは単離後に還
元することができる。中間体のイミン化合物の還元は、
例えば自体公知の方法で、ボラン−ジ低級アルキルアミ
ン錯体、例えばボラン−ジメチルアミンを用いるかまた
はジボラン/ピリジン錯体を用いて処理するか、氷酢酸
中の水素化硼素ナトリウムまたは酸性もしくは中性媒
体、例えば酢酸または低級アルコール中のナトリウムシ
アン硼素水素化物を用いて処理して行うことができる。
望ましい場合には、シッフ塩基の還元は、触媒による水
素添加によっても行うことができる。触媒による水素添
加は、低級アルコール中の例えばラネーニッケルまたは
パラジウム/炭素の存在下に、温和な条件で、例えば水
素圧1〜3バールで、室温で実施することができる。
【0062】式Ieの化合物製造のための処理変法e)
により、基R2′′への式VIIの化合物の1−ヒドロ
キシアルキル基R9の変換は、自体公知の方法で行うこ
とができる。こうして、ヒドロキシアルキル基R9は、
自体公知の方法で還元して、相応するアルキル基に変え
ることができるかまたはヒドロキシアルキル基R9は、
自体公知の方法で、酸性条件下で低級アルコールを用い
てエーテル化することができる。
【0063】アルキル基へのヒドロキシアルキル基の還
元は、反応条件下で不活性の有機溶剤中で、水素化還元
剤を用いて行うことができ、これは、ラクタム官能基を
損なうことなくヒドロキシアルキル基を還元することが
できる。還元剤として、殊に、水素化硼素ナトリウム
は、有機強酸の存在下、例えばトリフルオル酢酸のよう
なハロゲン化酢酸あるいはまたトリエチルシランの存在
下で適当である。溶剤として、例えば開鎖または環式エ
ーテル、殊に、テトラヒドロフランまたはジオキサンの
ような環式エーテルあるいはジクロルメタンのようなハ
ロゲン化された炭化水素は、適当である。この反応は、
僅かに高めた温度で、例えば約30〜100℃の間の温
度で、有利に反応混合物の還流温度で実施することがで
きる。
【0064】ヒドロキシアルキル基R9の低級アルコー
ルを用いたエーテル化は、自体酸によって促進されたエ
ーテル形成に常用の条件下で実施することができる。こ
うして、式VIIの化合物は、例えば低級アルコール中
で、強酸の触媒作用を有する量を添加しながら、反応す
ることができる。この反応は、好ましくは、僅かに高め
た温度で、例えば低級アルコール中の式VIIの化合物
の加熱により、反応混合物の還流温度で行われる。酸と
して、硫酸のような無機酸または有機強酸、好ましくは
有機スルホン酸、例えばメタンスルホン酸のような低級
アルカンスルホン酸が適当であるかまたはベンゾールス
ルホン酸もしくは低級アルキルによってかまたはハロゲ
ン原子によって置換されたベンゾールスルホン酸のよう
な芳香族スルホン酸が適当であるかあるいはまたハロゲ
ン化酢酸が適当である。
【0065】基R2′′への基R9の行われた変換後に、
場合によるアミノ保護基は、自体公知の方法で脱離され
る。
【0066】処理変法f)による式VIIIの化合物
と、式XIIの化合物との反応は、自体公知の方法で、
アミドのアルキル化に常用の条件下に行うことができ
る。こうして、この反応は、反応条件下で不活性の溶剤
中で、ラクタム基の窒素原子を脱プロトンかすることが
できるような強塩基の存在下に実施することができる。
塩基として、例えばリチウム有機塩基、例えば低級アル
キルリチウム、殊にブチルリチウムが適するかまたはリ
チウムジイソプロピルアミド、またはカリウム第三ブチ
ラートが適する。溶剤として、例えば開鎖または環式エ
ーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
またはジオキサンが適当である。この反応は、好ましく
は、−78℃ないし室温の範囲内の温度で実施される。
完結した反応後に、場合によるアミノ保護基は、自体公
知の方法で、再度脱離される。
【0067】処理変法g)による式IXの化合物と、式
Xの化合物との反応は、自体インドールのアルキル化の
ための常法で行われる。式Xの化合物の場合、求核的に
脱離可能な基Xは、式IIIの化合物のために記載され
た前記の意味を有していてよい。殊に、ハロゲン原子、
有利にヨウ素原子または臭素原子が適当であるかあるい
はまた有機スルホン酸基が適当である。この反応は、好
ましくは、反応条件下で不活性の有機溶剤中で、強塩基
の存在下に実施される。強塩基として、例えばアルカリ
金属水素化物、例えば水素化ナトリウムまたはリチウム
有機塩基、例えば低級アルキルリチウム、殊にブチルリ
チウム、またはリチウムジイソプロピルアミドまたはカ
リウム第三ブチラートが適当である。R2が、水素原子
を表す場合には、より強力な求核的インドール窒素原子
が、第1に反応する。ラクタム窒素原子での付加的なア
ルキル化を回避するために、塩基の量は、好ましくは、
その量が第2のアルキル化のために十分ではないような
程度に制限される。望ましい場合にはまた、遊離アミド
基は、自体公知の方法で、引続く後処理の際に再度加水
分解的に脱離されるようなホルミル保護基の導入により
保護することができる。溶剤として、ジメチルホルムア
ミドが適当であるかあるいはジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランまたはジオキサンのような開鎖または環式
エーテルが適当である。この反応は、好ましくは、高め
られた温度で、例えば30〜100℃の間の温度で実施
される。場合によるアミノ保護基は、反応後に、自体公
知の方法で脱離することができる。
【0068】処理変法h)による式Iiのアミノ化合物
への式bのアミノメチレン基の導入は、自体アミジン形
成のための常法により行うことができる。こうして、式
Iiの化合物は、自体公知の方法で、一般式XIa:
【0069】
【化63】
【0070】〔式中、R4′′およびR5′′は、上記の
意味を有し、Halは、塩素原子または臭素原子を表
し、A-は、酸の陰イオンを表す〕で示されるハロゲン
化イミニウム塩と反応することができるかまたは一般式
XIb:
【0071】
【化64】
【0072】〔式中、R4′′およびR5′′は、上記の
意味を有し、R13は、低級アルキル基を表す〕で示され
るアセタールと反応することができる。
【0073】式Iiの化合物と式XIaのハロゲンイミ
ニウム塩との反応させて式Ihの化合物へ変えること
は、自体公知の方法で、アミジンの形成のための常用の
条件下で行うことができる。式XIaの塩の中で、A-
は、ハロゲン化水素の酸、殊に塩化物の陰イオンを表す
ことができる。この反応は、好ましくは反応条件下で不
活性の有機溶剤、例えばジメチルホルムアミド中で、開
鎖または環式エーテル、ハロゲン化された炭化水素また
は前記溶剤の混合物中で、室温ないし100℃の温度で
行うことができる。
【0074】式Iiの化合物と式XIbのアセタールと
の反応は、自体公知の方法で、アミジンの形成のための
常用の条件下で、例えば式Iiの化合物と式XIaの化
合物との反応のために記載された前記条件下で行うこと
ができる。
【0075】前記化合物中のアミノ保護基として、引続
き自体公知の方法で、加溶媒分解的にかまたは水添分解
的に再度脱離することができるような自体公知の保護基
は、選択することができる。アミノ基のための適当な容
易に再度脱離可能な保護基は、例えば、E.McOmi
e“Protective Groups in Or
ganic Chemistry”Plenum Pr
ess 1971年の記載により公知である。アミノ保
護基として、例えば加水分解的に脱離可能なアシル基、
有利にトリフルオルアセチル基が適当であるかあるいは
また場合によっては置換されたベンジル基が適当であ
り、自体公知の方法で、水添分解的に再度脱離すること
ができる。勿論、このアミノ保護基は、保護すべき化合
物中に含まれる他の基を考慮に入れて、アミノ基が化合
物の製造および/または後処理のために主要な反応条件
下で十分に保護されているような程度並びに前記保護基
が、分子中に含まれる別の基が損なわれないような条件
下で、十分容易に脱離可能であるような程度に、それぞ
れ選択されなければならない。水添分解的に脱離可能な
保護基として、有利にベンジル基が使用される。加水分
解的に脱離可能な基として、有利にトリフルオルアセチ
ル基が使用される。NR45基が、NH2基を表す場合
には、トリフルオルアセチル保護基の使用の際に、水素
原子の1つを、前記保護基によって代替することで十分
である。トリフルオルアセチル保護基の導入のために、
保護すべき化合物は、トリフルオル無水酢酸と、自体公
知の方法で反応することができる。R2が、水素原子を
表す場合には、前記アシル化の際にも、部分的にアミド
−窒素原子でのアシル化が行われ、この場合、ラクタム
イミド官能基が形成される。しかしながら、この種のラ
クタムイミド官能基は、アシル化生成物の引続く処理の
際に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて、形成さ
れた酸および過剰量の無水酸の中和のために、再度分解
される。置換基R1、R4および/またはR5が、フェノ
ール性ヒドロキシ基を有する場合には、好ましくは前記
反応の際に引続き再度脱離可能な自体公知の前記エーテ
ル保護基、例えばベンジル基は、保護できる。
【0076】式Iの化合物(但し、R3はメトキシ基を
表しおよび/またはR1および/またはR4および/また
はR5はメトキシフェニル基を有す)の場合、メトキシ
基は、メトキシアリールエーテルの分解のために適当な
手段を用いて、自体公知の方法で分解して、ヒドロキシ
基に変えることができる。例えば、エーテル分解は、反
応条件下で不活性の溶剤中で、例えば無水酢酸または酢
酸中で、ヨウ化水素または臭化水素を用いた処理によっ
て行うことができるかあるいはまた塩基の存在下でヨウ
化トリメチルシランを用いてかまたはジクロルメタンの
ようなハロゲン化された炭化水素中で三臭化硼素を用い
た処理によって行うことができる。
【0077】式Iの化合物(但し、R1および/または
4および/またはR5および/またはR6は、場合によ
ってはフェニル環中で置換されたベンジル基を表す)の
場合、前記の基は、望ましい場合には自体公知の方法
で、水添分解的に脱離することができる。水添分解は、
反応条件下で不活性の溶剤中で、例えば低級アルコール
中で、触媒を用いた水素添加によって、3〜50バール
の水素圧および室温ないし約120℃の間の温度で、水
素添加触媒、例えばパラジウム/炭素の存在下で行うこ
とができる。また、ベンジル基の脱離は、蟻酸を用いた
処理により、パラジウム/炭素の存在下で、低級アルコ
ール中で行うことができるかまたはアンモニア液中のナ
トリウムを用いた処理により行うことができる。
【0078】式Iの化合物は、自体公知の方法で、反応
混合物から単離し、かつ精製することができる。酸付加
塩は、常法で、遊離塩基へ変換することができ、これ
は、望ましい場合には、公知方法で、薬理的に認容性の
酸付加塩へ変換することができる。
【0079】式Iの化合物の薬理的に受容可能な酸付加
塩として、無機酸、例えばハロゲン化水素酸、殊に、塩
化水素酸、硫酸または燐酸を有する前記酸付加塩が適当
であるかまたは有機酸、例えば低級脂肪族モノカルボン
酸またはジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、
乳酸、酒石酸または酢酸またはスルホン酸、例えばメタ
ンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸または場
合によってはp−トルオールスルホン酸のようなベンゾ
ール環中でハロゲン原子もしくは低級アルキルによって
置換されたベンゾールスルホン酸またはシクロヘキシル
アミンスルホン酸が適当である。
【0080】式Iの化合物は、側鎖−(CH2n−D−
NR45が、アゼピン環に結合しているようなキラル中
心を有し、かつより多くの光学活性のエナンチオマーの
形でかまたはラセミ体として存在することができる。本
発明は、式Iの化合物のラセミ体混合物並びに純粋な光
学異性体を包含している。
【0081】合成の際に、式III、V、VI、VI
I、VIIIまたはIXの出発化合物のラセミ体が使用
される場合には、式Iの化合物は、ラセミ体の形で得ら
れる。前記出発化合物の光学活性の形から開始して、式
Iの光学活性化合物を得ることができる。式Iの光学活
性化合物は、ラセミ体の混合物から、自体公知の方法
で、例えばキラル分離材料を用いたクロマトグラフィ分
離によるかまたは適当な光学活性の酸、例えば酒石酸ま
たはりんご酸との反応および取得した塩を分別結晶;化
によって光学活性対掌体へ引続き分離することにより得
ることができる。
【0082】式IIの出発化合物は、薬理作用を有する
化合物の製造のための有用な中間生成物、例えば式Iの
化合物を製出する。式IIの化合物は、自体公知の方法
で、一般式XIV:
【0083】
【化65】
【0084】〔式中、R1、R3′およびR7は、上記の
意味を有する〕で示されるインドールから出発して、式
XIVの化合物を、まず、ホルミル化して、一般式X
V:
【0085】
【化66】
【0086】〔式中、R1、R3′およびR7は、上記の
意味を有する〕で示されるアルデヒドに変え、式XVの
得られたアルデヒド化合物をニトロメタンと反応させる
ことにより得ることができる。
【0087】式XIVのインドール化合物のホルミル化
は、公知のホルミル化剤を用いた反応により、芳香族の
ホルミル化のための常法により行うことができる。ジメ
チルホルムアミドまたはN−メチルホルムアニリドのよ
うなN,N−ジ置換されたホルムアミドを用いてオキシ
塩化燐またはホスゲンの存在下にフィルスマイヤー法に
よるホルミル化は、有利であることが判明した。この場
合、溶剤として、ジメチルホルムアミドの過剰量が、使
用することができるかあるいはまたベンゾールまたはク
ロルベンゾールのような芳香族炭化水素も使用すること
ができる。この反応は、室温ないし約80℃の間の温度
で実施することができる。
【0088】式XV(但し、R1は水素原子を表す)の
得られたアルデヒド化合物は、望ましい場合には、式X
の化合物との反応によって、式XV(但し、R1
1′′基を表す)のかかる化合物に変換することがで
きる。この反応は、自体インドールのアルキル化のため
の常法により行うことができ、かつ例えば式IXの化合
物と式Xの化合物との反応のために記載された前記条件
下で実施することができる。
【0089】式XVの化合物とニトロメタンとの反応
は、塩基の存在下で、アルデヒドと、C−H−酸化合物
との反応のための常用の条件下で実施することができ
る。溶剤として、ニトロメタンの過剰量を使用すること
ができる。望ましい場合にはまた、たの有機溶剤、例え
ば低級アルコール、ハロゲン化された炭化水素、例えば
ジクロルメタンまたは環式エーテル例えばテトラヒドロ
フランを添加することもできる。この反応は、室温ない
し約80℃の間の温度で行うことができる。塩基とし
て、無機または有機塩基性反応性化合物を使用すること
ができる。従って、例えばアルカリ金属水酸化物、アル
カリ金属炭酸塩またはアルカリ金属酢酸塩、酢酸アンモ
ニウムまたは炭酸アンモニウム、塩基性イオン交換体ま
たは第三有機塩基、例えばトリ−低級アルキルアミンま
たはことに、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデケ−7−エン(1,5−5)(=DBU)または
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5−エ
ン(=DBN)が適当である。反応の際には、式IIの
3−(1,3−ジニトロプロパン−2−イル)インドー
ル化合物および一般式XVI:
【0090】
【化67】
【0091】〔式中、R1、R3′およびR7は、上記の
意味を有する〕で示される相応する3−(2−ニトロエ
チレン)インドール化合物とからなる混合物を形成する
ことができる。式IIの化合物と、式XVIの化合物と
からなる混合物は、自体公知の方法で、例えば蒸留によ
るかまたはカラムクロマトグラフィによって分離するこ
とができる。反応混合物中での式XVIの化合物の、式
IIの化合物に対する割合は、使用された塩基の種類お
よび強さ並びに反応条件に応じて変動することができ
る。式IIの化合物または式IIの化合物の極めて高い
含量を有する混合物を直接得るために、塩基として、好
ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デセ−7−エン(1,5−5)または1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノネン−5−エンが使用される。
式XVIの化合物または式XVIの化合物の極めて高い
含量を有する混合物を得るために、好ましくは、弱塩
基、殊に、酢酸アンモニウムが使用される。
【0092】式XVI(式中、R1は、水素原子を表
す)の化合物は、望ましい場合には、式Xの化合物との
反応により、式XVI(式中、R1は、基R1′′を表
す)の化合物へ変換することができる。この反応は、自
体インドールのアルキル化のための常法によって行うこ
とができ、例えば式IXの化合物と、式Xの化合物との
反応のために前記された条件下で実施することができ
る。
【0093】式XVIの化合物は、他のニトロメタンと
の反応によって、式IIの化合物の製造のために特に適
するものとして前記された塩基の存在下に式IIの化合
物へ変換することができる。
【0094】また、式XVIの化合物は、式XIVの化
合物を、1−ニトロ−2−ジメチルアミノエチレンと反
応させることによっても得ることができる。
【0095】式XIVのインドール化合物は、公知であ
るかまたは自体公知の方法あるいは自体公知の方法と同
様にして製造することができる。式XIVの化合物の製
造は、例えば米国特許第3732245号明細書に記載
されている。
【0096】式IIIの出発化合物は、新規化合物であ
り、薬理作用を有する化合物、例えば式Iの化合物の製
造のための有用な中間生成物を製出する。式IIIの化
合物は、自体公知の方法で、一般式XVII:
【0097】
【化68】
【0098】〔R1、R3′、R2′およびnは、上記の
意味を有する〕で示される相応するアルコールから、ヒ
ドロキシ基を、自体公知の方法で、逃出基Xへ変換する
ことにより得ることができる。こうして、式XVIIの
化合物は、例えばハロゲン基Xの導入のために、塩化チ
オニルまたは燐ハロゲン化物、例えば三臭化燐と、自体
公知の方法で、反応条件下で不活性の溶剤中で、例えば
クロロホルムのようなハロゲン化した炭化水素中で反応
させることができる。スルホン酸基Xは、自体公知の方
法で、式XVIIの化合物を、相応するスルホン酸を用
いてアシル化することにより導入することができる。こ
うして、式XVIIのアルコールは、スルホン酸ハロゲ
ン化物、有利にスルホン酸塩化物と、自体エステル形成
のための常法で、反応させることができる。例えば、こ
の反応は、塩基の存在下で、ほぼ室温ないし100℃の
間の温度で、反応条件下で不活性の溶剤中で実施するこ
とができる。塩基として、例えば有機第三アミン、例え
ばトリエチルアミンまたはピリジンが適当であり、この
アミンは、同時に、反応のための溶剤としても使用する
ことができる。
【0099】式XVIIの化合物は、新規化合物であ
り、薬理作用を有する化合物、例えば式Iの化合物の製
造のための有用な中間生成物を製出する。一般式XVI
Ia:
【0100】
【化69】
【0101】〔式中、R1、R2′およびR3′は、上記
の意味を有する〕で示されるアルコールは、自体公知の
方法で、一般式XVIII:
【0102】
【化70】
【0103】〔式中、R1、R2′およびR3′は、上記
の意味を有し、R10は、低級アルキルを表す〕で示され
る相応するエステル中で、エステル基を選択的に還元す
ることにより得ることができる。還元剤として、例えば
エステルを還元できる水素化物還元剤が適当であるが、
しかしながら、これは環骨格のラクタム官能基を損なう
ものではない。こうして、例えばテトラヒドロフランま
たはジオキサンのような環式エーテルおよび低級アルコ
ールからなる溶剤混合物中で、室温ないし反応混合物の
還流温度の間の温度で、ジイソブチルアルミニウム硼素
水素化物を用いるかまたはアルカリ金属硼素水素化物、
例えば硼素水素化ナトリウム、硼素水素化リチウムまた
はリチウムトリ低級アルキル硼素水素化物を用いるかま
たはナトリウムトリエトキシアルミニウム水素化物を用
いた還元は、有利であることが判明した。還元剤として
のジイソブチルアルミニウム水素化物の使用の場合、還
元は、テトラヒドロフランのような環式エーテル中でか
またはベンゾールもしくはトルオールのような芳香族炭
化水素中で、−20℃ないし室温の間の温度で行うこと
ができる。
【0104】一般式XVIIb:
【0105】
【化71】
【0106】〔式中、R1、R2′およびR3′は、上記
の意味を有する〕で示されるアルコールは、式V(式
中、Yは、シアン基を表す)のかかる化合物から出発し
て、シアン基を、自体公知の方法で、アルコキシカルボ
ニル基へ変換し、引続き、前記アルコキシカルボニル基
を、選択的に還元して、ヒドロキシメチル基に変えるこ
とにより得ることができる。還元剤として、式XVII
Iの化合物中のエステル基の選択的還元のために前記さ
れた水素化物還元剤は、適当である。
【0107】一般式XVIIIa:
【0108】
【化72】
【0109】〔式中、R1、R3′およびR10は、上記の
意味を有する〕で示される化合物は、自体公知の方法
で、一般式XIX:
【0110】
【化73】
【0111】〔式中、R1、R3′およびR10は、上記の
意味を有し、R7′は、低級アルコキシカルボニル基を
表す〕で示される化合物から出発して、式XIXの化合
物を、環化条件下で還元することにより製造することが
できる。このために、式XIXの化合物は、反応条件下
で不活性の溶剤中で、アルコキシカルボニル基を還元的
に損なわずに、選択的に脂肪ニトロ基を還元してアミノ
基に変えるできるような還元剤を用いて処理される。還
元剤として、例えば水素添加触媒の存在下での水素また
はラネーニッケルの存在下でのヒドラジンは、適当であ
る。触媒を用いた水素添加による還元は、好ましくは、
3〜50バールの水素圧および室温ないし約120℃の
間の温度で実施することができる。水素添加触媒とし
て、殊に、炭素上のパラジウムは、適当である。溶剤と
して、殊に、芳香族炭化水素、例えばトルオールまたは
キシロールは、適当である。水素添加条件の種類に応じ
て、場合によって置換されたベンジル環R1は、触媒を
用いた水素添加の際に、同様に一緒に分解することがで
き、その結果、前記の場合、好ましくは、ヒドラジンを
用いた還元が選択される。記載された条件下で式XIX
の化合物の還元の場合に、一般には、一般式XX:
【0112】
【化74】
【0113】〔式中、R1、R3′、R7′およびR
10は、上記の意味を有する〕で示される化合物と、式X
VIIIaの相応する環化された化合物とからなる混合
物が発生する。環化の完結化のために、前記混合物は、
好ましくは、0.5〜3時間の時間の間に、100〜1
50℃の間の温度に加熱される。
【0114】式XVIIIa(式中、R1は、水素原子
を表す)の化合物は、望ましい場合には、式Xの化合物
との反応によって、式XVIIIa(式中、R1は、基
1′′を表す)のかかる化合物へ変換することができ
る。この反応は、インドールのアルキル化のための常用
の自体公知の方法により行なうことができ、例えば式I
Xの化合物と式Xの化合物との反応のために前記された
条件下で実施することができる。
【0115】望ましい場合には、式XVIIIaの化合
物中へ、アルキル基R2′′′を、自体公知の方法で導
入することができる。こうして、式XVIIIaの化合
物は、式XIIの化合物と、アミドのアルキル化のため
の常用の条件下で反応させることができる。この反応
は、反応条件下で不活性の溶剤中で、ラクタム基の窒素
原子を脱プロトン化することができるような強塩基の存
在下で実施することができる。塩基として、例えば方法
f)記載の式VIIIの化合物のアルキル化のために前
記された塩基、殊にブチルリチウムは、適当である。溶
剤として、例えば環式または開鎖状エーテル、例えば有
利にテトラヒドロフランまたはジオキサンあるいはまた
ジエチルエーテルは、適当である。この反応は、好まし
くは、−80℃ないし室温の範囲内の温度で実施され
る。R1が、水素原子を表す場合には、インドール官能
基は、自体公知の方法で、引続き、再度脱離されるよう
な常用のアミノ保護基によって保護される。
【0116】式XIXの化合物は、自体公知の方法で、
一般式XXI:
【0117】
【化75】
【0118】〔式中、R1、R3′およびR7′は、上記
の意味を有し、R11およびR12は、それぞれ低級アルキ
ル基を表すかまたは一緒になって炭素原子4個までを有
するアルキレン鎖を表す〕で示される化合物から出発し
て、式XXIの化合物のNR11R12基を、求核的に脱離
可能な逃出基へ変換し、反応生成物を、その場で、ニト
ロ酢酸低級アルキルエステルと反応させることにより得
ることができる。こうして、例えば式XXIの化合物
は、ニトロ酢酸アルキルエステルと、反応条件下で不活
性の溶剤中で、式XXIの化合物のアミノ基と反応し
て、求核的に脱離可能な基に変えるようなトリ低級アル
キルホスフィン、殊に、トリブチルホスフィンの存在下
で反応させることができる。溶剤として、例えばアセト
ニトリル、ジメチルホルムアミドまたは環式エーテル
は、適当である。この反応は、好ましくは、高められた
温度で、例えば50〜80℃の範囲内の温度で行われ
る。望ましい場合にはまた、式XXIの化合物は、ま
ず、低級アルキルヨウ化物との反応によって、自体公知
の方法で、相応する第四アンモニウム塩へ変換してもよ
く、これを、引続き、ニトロ酢酸低級アルキルエステル
と反応させてもよい。
【0119】式XXIの化合物は、一般式XIVa:
【0120】
【化76】
【0121】〔式中、R1、R3′およびR7′は、上記
の意味を有する〕で示されるインドール化合物から、自
体公知の方法で、式XIVaの化合物を、ホルムアミド
およびアミンHNR1112(但し、R11およびR12は、
上記の意味を有する)と、アミノメチル化のための常法
により、例えばマンニッヒ反応の条件下で、反応させる
ことにより得ることができる。
【0122】また、式XIXの化合物は、一般式XXI
I:
【0123】
【化77】
【0124】〔式中、R1、R3′、R7′およびR
10は、上記の意味を有する〕で示される化合物からも、
式XXIIの化合物中の二重結合を、自体公知の方法で
還元すること、例えば式XXIIの化合物を、その場
で、テトラヒドロフラン中の硼素水素化ナトリウムおよ
びメタノールから製造されたナトリウムトリメトキシ硼
素水素化物を用いて処理することにより得ることができ
る。式XXIIの化合物は、自体公知の方法で、一般式
XVa:
【0125】
【化78】
【0126】〔式中、R1、R3′およびR7′は、上記
の意味を有する〕で示される化合物を、ニトロ酢酸低級
アルキルエステルと反応させることにより得ることがで
きる。この反応は、自体公知の方法により、塩基の存在
下で、アルデヒドと、C−H酸化合物との反応のための
常用の条件下で、例えば式XVの化合物と、ニトロメタ
ンとの反応のために前記された条件下で実施することが
できる。
【0127】式Vの化合物は、新規であり、かつ薬理的
活量を有する化合物、例えば式Iの化合物の製造のため
の有用な中間生成物を製出するものである。
【0128】式Vの化合物は、式IIIの相応する化合
物を、自体公知の方法で、アルカリ金属アジ化物、アル
カリ金属フタルイミドまたはアルカリ金属シアン化物と
反応させることにより得ることができる。
【0129】式VIの化合物は、式I(但し、R4は、
水素原子を表し、Dは、1つの結合を表し、R3は、ヒ
ドロキシ基を表さない)のかかる化合物を包含するかま
たは式I(但し、R5は、水素原子を表す)の相応する
化合物から、アミノ保護基の導入により得ることができ
る。
【0130】式VIIの化合物は、薬理作用を有する化
合物、例えば式Iの化合物の製造のために有用な中間生
成物を製出するような新規化合物を製出する。式VII
の化合物は、一般式XXIII:
【0131】
【化79】
【0132】〔式中、R1′、R3′、R4′、R5′およ
びnは、上記の意味を有する〕で示される化合物を、自
体公知の方法で、アシル化し、一般式XXIV:
【0133】
【化80】
【0134】〔式中、R1′、R3′、R4′、R5′およ
びnは、上記の意味を有し、R9′は、基R9に相応する
アシル基を表す〕で示される化合物に変え、かつ式XX
IVの得られた化合物を、引続き還元して、式VIIの
化合物に変えることにより得ることができる。
【0135】アシル化のために、式XXIIIの化合物
は、一般式XXV: R9′−X′ XXV 〔式中、R9′は、上記の意味を有し、X′は、ハロゲ
ン原子または低級アルコキシカルボニル基を表す〕で示
されるアシル化剤と、高められた温度で、例えば30〜
100℃の間の温度で反応させることができる。溶剤と
して、アシル化剤の過剰量が使用でき、これに、望まし
い場合には、他の有機溶剤、例えば開鎖状または環式エ
ーテル、ジクロルメタンのような塩素化した炭化水素ま
たはベンゾールのような芳香族炭化水素を添加してよ
い。有利に、アシル化剤として、相応する無水酸が使用
される。ホルミル化のために、好ましくは、その場で蟻
酸および低級無水カルボン酸、有利に無水酢酸から形成
され混合された無水物が使用される。
【0136】式XXIVの化合物から式VIIの化合物
への還元は、自体公知の方法で、反応条件下で不活性の
有機溶剤中で、水素化物還元剤を用いて行うことがで
き、これは、オキソ−アゼピン−環骨格のラクタム基ま
たは場合によるアミド保護基を損なわずに式XXIVの
化合物の混合されたイミド基群のアルカノイル基R9
を還元して、ヒドロキシアルキル基に変えることができ
る。例えば、低い温度、例えば−80℃ないし室温でジ
低級アルキルアルミニウム水素化物、殊に、ジイソブチ
ルアルミニウム水素化物、ジボランまたはジ低級アルキ
ル硼素水素化物を用いた還元は、有利であることが判明
した。溶剤として、例えばジエチルエーテルまたはテト
ラヒドロフランのような開鎖状または環式エーテル、ベ
ンゾールまたはトルオールのような芳香族炭化水素もし
くはジクロルメタンのようなハロゲン化された炭化水素
ないしはこの種の溶剤の混合物は、適当である。
【0137】式XXIIIの化合物は、式I(但し、R
2は、水素原子を表し、Dは、1つの結合を表し、R
3は、ヒドロキシ基を表さず、R4および/またはR
5は、水素原子を表さない)の化合物を包含するかまた
は式I(但し、R4、R5および/またはR1は、水素原
子を表す)の相応する化合物から、アミノ保護基の導入
により、自体公知の方法で得ることができる。
【0138】式VIIIの化合物は、式I(但し、R2
は、水素原子を表し、Dは、1つの結合を表し、R
3は、ヒドロキシ基を表さず、基R1、R4およびR5は、
水素原子を表さない)の化合物を包含するかまたは式I
(但し、R1、R4および/またはR5は、水素原子を表
す)の相応する化合物から、アミノ保護基の導入によ
り、自体公知の方法で得ることができる。
【0139】一般式IXの化合物は、式I(但し、R1
は、水素原子を表し、Dは、1つの結合を表し、R
3は、ヒドロキシ基を表さず、基R4およびR5は、水素
原子を表さない)の化合物を包含するかまたは式I(但
し、R4および/またはR5は、水素原子を表す)の相応
する化合物から、アミノ保護基の導入により、自体公知
の方法で得ることができる。
【0140】一般式XXVI:
【0141】
【化81】
【0142】〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、
上記の意味を有し、Zは、ヒドロキシ基を表すかまたは
前記の定義された基XおよびYの1つを表す〕で示され
る化合物は、式III、VおよびXVIIを包含し、か
つ薬理的活量を有する化合物、例えば式Iの化合物の製
造のために有用な中間生成物を製出する。
【0143】式Iの化合物およびその薬理的に認容可能
な酸付加塩は、重要な薬理的性質を有し、かつ5−HT
1受容体に対する選択的親和力を示している。該化合物
は、殊に、胃腸路、殊に胃の運動性に対する有利な作用
によって顕著である。こうして、動物実験の場合、式I
の化合物の影響下で、胃の蠕動波は増強され、この場
合、運動の周期は、特徴的には変化しない。更に、脳底
動脈中の5−HT1種の受容体に対するセロトニン拮抗
刺激作用を有し、化合物の抗偏頭痛作用の良好な証拠を
表す。
【0144】薬理的試験方法の記載: 1. 最小毒性投与量の測定。
【0145】重量20〜25gのオスのマウスに、試験
物質300mg/kgの最大投与量を経口投与する。こ
の動物を3時間に亘って注意深く中毒症状に関して観察
する。投与後72時間の時間に亘って、付加的に、すべ
ての症状および死亡例を記録する。同様に、随伴症状を
観察し、かつ記録する。死亡または強い中毒症状を観察
した場合、別のマウスに、中毒症状がもはや現れなくな
るまで、一層少ない投与量を投与する。死亡または強い
中毒症状が現れるような最小投与量は、以下の表A中
に、最小毒性投与量として記載する。表A中に記載され
た実施例No.は、以下の製造例に関連するものであ
る。
【0146】2. 麻酔をかけられたラットの胃の運動
性に対する作用の測定。
【0147】試験のために、体重220〜290gを有
する血統SIV 50の5〜6匹の食事を摂っていない
ラットのそれぞれの群れを使用し、ケタミン/キシラジ
ン混合物で麻酔をかける。この動物に、ケタミン50m
g/mlおよびキシラジン10mg/mlの溶液の1m
l/kgの初期投与量を腹腔内投与し、麻酔剤濃度を、
同一溶液の連続的腹膜内注入によって、注入速度1ml
/kg/時の注入速度で維持する。この動物を、気管切
開し、開腹する。幽門結紮を行った後、胃ゾンデを、胃
の中に導入し、別の末端部で、三路活栓を介して、較正
された圧力測定器(Statham−Element
P 23 ID)と接続する。相応するゾンデを、直腸
の8〜9cm奥の結腸中へ導入し、同様に、同じ方法
で、同じ型の較正された圧力測定器と接続する。引続
き、この動物の胃を、ゾンデを介して、水20mlで充
填する。40分間の安定化段階後に、胃および結腸中の
圧力の変動を、2時間20分の試験時間に亘って測定
し、ワタナベ・マルチレコーダ(Watanabe−M
ultirecoder)(MC 6621)を用い
て、時期性の胃の運動機能によって生じた振幅を記録す
る。個々の動物について、この振幅の幾何学的平均値
を、最初の20分間測定し、対照振幅値として使用す
る。前記の20分間の後に、試験物質を、腹膜内投与す
る。試験物質によって生じた最大振幅増大(=最高の振
幅増大が生じるような20分間からの平均値)は、試験
物質の投与前に測定された対照振幅値の%での増大を測
定し、以下の表A中に、動物群についての平均値を記載
する。更に、平均の胃の緊張の試験物質によって試験時
間の間に生じた最大の増大を、試験物質の投与前に存在
した平均の胃の緊張と比較して記載する。前記の胃の緊
張の増大を、表A中、H2O cm(動物群の平均値)
で記載する。結腸中で、試験物質は、振幅の抑制を生じ
る。
【0148】
【表1】
【0149】3. 試験管内での試験物質の抗偏頭痛作
用を示す性質の試験。
【0150】偏頭痛は、頭部血管系の過度の膨張と結び
付けられている。
【0151】この試験物質は、脳底動脈中の5−HT1
種の受容体に対する血管収縮刺激セロトニン拮抗作用を
有し、このことに基づき、物質の抗偏頭痛作用が推測さ
れる。5−HT1種の受容体に対する物質のセロトニン
拮抗作用は、試験管内で、ブタの基底動脈からの分離さ
れた臓器線条に関して定めることができる。セロトニン
は、5−HT1種の受容体の刺激により、ブタの基底動
脈の分離された臓器線条での濃度に依存した収縮を惹起
する。また、この種の収縮は、試験物質によっても惹起
され、物質の抗偏頭痛作用の良好な証拠を表すものであ
る。この試験は、van Charldorp他により
記載された方法(Naunyn−Schmiedeb.
Arch.Pharmacol.supp.第341
巻、R89、1990年およびEur.J.Pharm
acol.183、1106〜1107、1990年)
によって実施する。
【0152】ブタの分離された基底動脈の断片でのセロ
トニン拮抗収縮を誘発する作用の試験管内での測定に関
する試験の記載。この試験のために、屠殺場から供給さ
れたブタの脳から分離されたブタの基底動脈の螺旋状の
断片を使用する。すべての線条を、pH=7.4に調節
された変性されたタイロッド液10ml(=インドメタ
シン 10-8モル/l、アトロピン 10-7モル/lお
よびプロパノロール10-7モル/lの添加剤を有するタ
イロッド液*)からなる臓器浴中で、組織が10mNの
張力を下廻るような程度に固定する。(* タイロッド
液は、1l当りNaCl 150.0ミリモル、KCl
4.0ミリモル、CaCl2・2H2O 1.8ミリモ
ル、MgCl2・6H2O 1.1ミリモル、NaHCO
3 25.0ミリモル、NaH2PO4・H2O 0.3ミ
リモルおよびグルコース 11.1ミリモルを含有する
水溶液である。)この浴は、O2 95%およびCO2
%からなる混合物でガス処理する。1時間の平衡化段階
の後に、2回、それぞれ、セロトニンの添加によって、
10-5モル/lの濃度で、組織の収縮を惹起し、引続
き、試料を洗浄する。次に、収縮作用を、増大したセロ
トニン濃度の場合に測定し、セロトニンの累加濃度作用
曲線を記載する。同一の試料を、(再洗浄後に)試験物
質の累加濃度作用曲線を記載する。
【0153】以下の表B中に、試験物質によって生じた
最大収縮(=pD2)を、セロトニンによって惹起され
た最大収縮と比較して記載し、並びに前記試験物質によ
って生じることのできる最大収縮pD2の50%を生じ
るような試験物質の濃度の負の対数を記載し、同じ動脈
断片に関して測定されたpD2に対する試験物質のpD2
として評価して相対作用能を記載する。
【0154】
【表2】
【0155】式Iの化合物および該化合物の生理的に認
容性の酸付加塩は、その作用に基づき、胃腸論で、より
大きな哺乳動物、殊にヒトのための医薬品として、胃腸
路中での運動障害の予防およびの処置に適当である。こ
うして、この物質は、例えば悪心、満腹感、腹痛または
刺激腸症候群のような胃腸路の運動障害により惹起され
た種々の疾病の処置に有用である。更に、前記の化合物
は、偏頭痛の処置および予防の際に有用であり、かつ頭
部血管系の拡張により惹起された障害および頭痛に使用
されるように有用であり、この場合また、鎮痛作用も有
している。
【0156】使用すべき用量は、個別的に異なっていて
よく、勿論、処置すべき状態、使用された物質および投
与形態に応じて変動する。例えば、腸管外調製物は、経
口用製剤よりも、一般に少ない作用物質を含有する。し
かしながら一般に、より大きな哺乳動物、殊にヒトの投
与のためには、一回量当り25〜300mgの作用物質
含量を有する医薬品は、適当である。
【0157】治療薬として、式Iの化合物は、通常の製
薬学的助剤とともに、生薬の調剤で、例えば錠剤、カプ
セル剤、坐薬または溶液、例えば注射液または経口的服
用のためかあるいは舌下的服用のための溶液、例えば噴
霧形で含有していてよい。前記の生薬の調剤は、自体公
知の方法によって、通常の固体の担持剤、例えば乳糖、
澱粉または滑石または液状パラフィンの使用下および通
常の製薬学的助剤、錠剤崩壊剤、溶解助剤または保存剤
の使用下に製造することができる。
【0158】以下の実施例は、本発明を詳説するもので
あるが、しかしながら、本発明の範囲は、決して制限さ
れるものではない。
【0159】
【実施例】
例 1:3−アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドール。
【0160】A)ジメチルホルムアミド1000ml中
のインドール−4−カルボン酸メチルエステル100g
の溶液に、氷冷却しながら、オキシ塩化燐90mlを、
30分で滴加した。次に、氷浴を除去し、反応混合物
を、室温で更に3時間撹拌した。更に、後処理のため
に、この反応混合物を、氷冷却および強力に撹拌しなが
ら、ジクロルメタン1000mlで希釈した。次に、こ
れに、水200mlおよび40%の水酸化ナトリウム溶
液100mlを、温度が40℃を上廻って上昇しないよ
うな程度に緩徐に添加した。この有機相を分離し、10
%の水酸化ナトリウム溶液それぞれ50mlで2回洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、かつ合わせた。油性
残分として残留した粗製3−ホルミルインドール−4−
カルボン酸メチルエステルを、ジエチルエーテル中に収
容した。生成物は、エーテル性溶液から晶出し、これを
瀘別した。乾燥後に、134〜135℃の融点を有する
3−ホルミルインドール−4−カルボン酸メチルエステ
ル83.4gを得た。
【0161】B)前記により得られた生成物60gに、
室温で撹拌しながら、ニトロメタン350mlおよび
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−
エン(1,5−5)(=DBU)を混合し、この反応混
合物を、65℃の温度で6時間反応させた。後処理のた
めに、この反応混合物を、引続き濃縮して乾燥させ、残
分を酢酸エチルエステル中に溶解した。この溶剤を、水
で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、
かつ濃縮した。油性残分として残留した粗製3−(1,
3−ジニトロプロパン−2−イル)−インドール−4−
カルボン酸メチルエステルを、ジエチルエーテル中に溶
解した。エーテル性溶液から、生成物は、晶出した。こ
の結晶体を、瀘別し、ジエチルエーテルで後洗浄し、か
つ乾燥させた。110〜112℃の融点を有する3−
(1,3−ジニトロプロパン−2−イル)−インドール
−4−カルボン酸メチルエステル67gを得た。
【0162】C)前記により得られた生成物67gをメ
タノール1l中に溶解した。この溶液にラネーニッケル
5gを添加した。次に、この反応混合物にヒドラジン水
和物150mlを滴加した。この場合、温度は、激しく
ガスを発生しながら、40℃に上昇した。引続き、この
反応混合物を1.5時間に亘って55℃の温度に加熱し
た。後処理のために、この反応混合物を冷却し、触媒か
ら瀘別し、かつ濃縮して、乾燥物に変えた。残分として
残留した粗製目的化合物を、僅かに高めた圧力下でのシ
リカゲルを用いたカラムクロマトグラフィ(フラッシュ
クロマトグラフィ)を用いて、メタノール/25%のア
ンモニア水溶液96:4を、乳濁液として使用しながら
精製した。溶剤混合物の蒸発後に残留した気泡状残分
を、メタノール中に取り入れ、結晶化した。この結晶体
を、吸引濾過し、メタノール/ジエチルエーテル9:1
の混合物で後洗浄し、かつ乾燥させた。119〜120
℃の融点を有する3−アミノメチル−3,4,5,6−
テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,
3−cd]インドール水和物を得た。
【0163】塩酸塩へ変換するために、目的化合物の前
記により得られた水和物13gをメタノール200ml
中に溶解した。この溶液に、撹拌しながら、エーテル性
塩酸溶液の過剰量を滴加した。室温で形成された結晶体
を、瀘別し、メタノール/ジエチルエーテル9:1の混
合物で後洗浄し、かつ乾燥させた。193〜204℃の
融点を有する3−アミノメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−
cd]インドール−塩酸塩水和物を得た。
【0164】D)エナンチオマーの分離:ラセミ体の目
的化合物を、以下のようにして、その光学対掌体、 1a) 3R(+)−3−アミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール および 1b) 3S(−)−3−アミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドールに分離した。
【0165】Da1) ラセミ体の3−アミノメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール水和物8.2g
を、メタノールの還流温度で、メタノール50ml中に
溶解し、この溶液に、撹拌しながら、D(−)−酒石酸
5.12gを添加した。次に、水5mlを添加し、この
反応混合物を、清澄な溶液を得るまで、水浴温度70℃
で撹拌した。前記溶液を開放容器中で室温で24時間撹
拌した。この形成した結晶体を、母液から分離し、少量
のメタノールで洗浄した。乾燥後に、メタノール/水
9:1から再結晶し、かつ乾燥させた結晶体5.9gを
得た。比旋光度[α]D 25=+92.8°(c=水中で
0.25)を有する3R(+)−3−アミノメチル−
3,4,5,6,−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−
アゼピノ[5,4,3−cd]インドール−D−酒石酸
塩3.5gを得た。
【0166】Da2) 前記により得られた酒石酸2.
12gを水6.3ml中に95℃の温度で溶解した。こ
の溶液は、pH値3.5を有していた。25%のイソプ
ロパノール性塩酸溶液の添加により、この溶液のpH値
を、0.5に下げ、引続き、この溶液を減圧下(水流ポ
ンプによる真空)に4mlに濃縮した。形成された結晶
体を、24時間後に水性反応混合物から瀘別し、少量の
エタノールで洗浄し、かつ乾燥させた。295℃の融点
(分解)および比旋光度[α]D 25=+232.4°
(c=水中で0.25)を有する3R(+)−3−アミ
ノメチル−3,4,5,6,−テトラヒドロ−6−オキ
ソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール塩
酸塩0.94gを得た。
【0167】Da3) Da2)の場合に残留した水性
瀘液を、飽和炭酸ナトリウム水溶液の添加により、pH
値11にもたらし、引続き、減圧下(水流ポンプによる
真空)に濃縮した。残留した残分を、僅かに高めた圧力
下でのシリカゲルを用いたクロマトグラフィ(フラッシ
ュクロマトグラフィ)により、溶離剤としてのメタノー
ル/25%のアンモニア水溶液96:4を使用しながら
精製した。比旋光度[α]D 22=+104(c=メタノ
ール中で1)を有する非晶質の3R(+)−3−アミノ
メチル−3,4,5,6,−テトラヒドロ−6−オキソ
−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール0.
32gを得た。
【0168】Db1) 処理過程Da1)中で得られた
母液を、濃縮し、残分を水20ml中に、80℃の温度
で溶解した。この溶液を室温へ冷却後に、イソプロパノ
ール4mlを添加した。この溶液を、開放容器中で室温
で48時間撹拌した。形成された結晶体を、瀘別し、乾
燥させ、かつ水/イソプロパノール20:4から2回再
結晶させた。比旋光度[α]D 25=−143°(c=メ
タノール中で1)を有する3S(−)−3−アミノメチ
ル−3,4,5,6,−テトラヒドロ−6−オキソ−1
H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール−D−酒
石酸塩1.05gを得た。
【0169】Db2) 前記により得られた酒石酸塩
0.95gを、処理過程Da2)記載の方法と同様に、
相応する塩酸塩へ直接変換した。比旋光度[α]D 25
−222°(c=水中で0.25)を有する3S(−)
−3−アミノメチル−3,4,5,6,−テトラヒドロ
−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イ
ンドール塩酸塩0.3gを得た。
【0170】Db3) 処理過程Db2)の場合に残留
した水性瀘液から、処理過程Da3)記載の方法と同様
に、塩基を遊離しかつ精製した。比旋光度[α]D 25
−103°(c=メタノール中で1)を有する非晶質の
3S(−)−3−アミノメチル−3,4,5,6,−テ
トラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3
−cd]インドール0.15gを得た。
【0171】例 2:3−ベンジルアミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール。
【0172】3−ベンジルアミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール水和物6.2g(製造は、例
1Cを見よ)を、ベンゾール120ml中に添加し、こ
の混合物に、ベンズアルデヒド3.3mlを添加した。
前記反応混合物を水分離器で3時間沸騰するまで加熱し
た。油性残分として残留した粗製3−ベンジリデン−ア
ミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキ
ソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドールを
直ちに後処理した。このためこれを、氷酢酸40ml中
に溶解し、この溶液に、氷冷却および撹拌しながら、水
素化硼素ナトリウム1.2gを、少量ずつ添加した。次
に、この反応混合物を室温で30分間撹拌した。後処理
のために、氷酢酸を減圧下(水流ポンプによる真空)に
留去した。残留した油性残分を、水100ml中に取り
入れ、この混合物を、飽和炭酸ナトリウム水溶液の添加
により、pH9にまでアルカリ化した。油として分離し
た粗製目的化合物を分離し、水相を、更に3回、それぞ
れ塩化メチレン100mlを用いて抽出した。この有機
相を精製し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、か
つ濃縮して乾燥物に変えた。残留した粗製生成物を、僅
かに高めた圧力下でのシリカゲルを用いたカラムクロマ
トグラフィ(フラッシュクロマトグラフィ)を用いて、
溶離剤として酢酸エチルエステル/メタノール4:1を
使用しながら精製した。溶離剤の蒸発後に、気泡状生成
物としての3−ベンジルアミノメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール7gを得た。
【0173】前記により得られた目的化合物3gを、メ
タノール中に溶解し、例1C)記載と同様に、その塩酸
塩へ変換した。179〜181℃の融点を有する3−ベ
ンジルアミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−
6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イン
ドール塩化物2.9gを得た。
【0174】例 3:3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−
オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドー
ル。
【0175】3−ベンジルアミノメチル−3,4,5,
6,−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール6.2g(製造は、例
2を見よ)を、ジメチルホルムアミド250ml中に溶
解した。この溶液に、室温で撹拌しながら、ヨウ化メチ
ル0.81mlおよび炭酸カリウム1.81gを添加し
た。この反応混合物を室温で3時間撹拌した。引続き、
後処理のために、ジメチルホルムアミドを50℃で減圧
しながら(油ポンプによる真空)取出した。残留した油
性残分を、等量部の水とジクロルメタンとの混合物中に
取り入れ、ジクロルメタン相を分離し、水相を、更に2
回、ジクロルメタンを用いて抽出した。この有機相を精
製し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ濃縮
した。残分として、油性粗製生成物3.84gが残留し
た。これは、適度に高めた圧力下(=低圧クロマトグラ
フィ=LPLC 3〜6バールで)でシリカゲル(市販
の製品LiChroprep(登録商標)Si 60)
を用いたクロマトグラフィによって、溶離剤としてジク
ロルメタン/メタノール9:1を使用しながら精製し
た。油性の3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1
H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール3.26
gを得た。
【0176】前記により得られた目的化合物0.88g
を、僅かに加熱しながら、イソプロパノール5ml中に
溶解した。前記の溶液に、イソプロパノール9mlおよ
びメタノール1mlからなる混合物中のフマル酸0.4
4gの溶液を添加した。次に、この混合物に、僅かに混
濁するまで、メチル第三ブチルエーテル1mlを添加し
た。前記反応混合物から、フマル酸塩が晶出した。この
結晶体を瀘別し、メチル第三ブチルエーテルを用いて洗
浄し、乾燥させた後に、191〜193℃の融点を有す
る3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキシ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール−水素フマル酸
半水和物1.07gを得た。
【0177】例 4:3−メチルアミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール。
【0178】A1) 3−(N−ベンジル−N−メチル
アミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−
オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドー
ル2.38g(製造は、例3を見よ)を、メタノール1
50ml中に溶解した。この溶液に、窒素流下にへらの
先端での少量の(10%の)パラジウム/炭素触媒を添
加した。引続き、この混合物を、オートクレーブ中で、
水素圧3.5バールで温度50℃で撹拌しながら水素添
加した。3時間後に、水素を流出し、反応混合物を窒素
で洗浄し、かつ触媒を瀘別した。残留した溶液を蒸発さ
せ、残分として残留した油性粗製生成物を、シリカゲル
を用いた低圧クロマトグラフィによって、溶離剤として
メタノール/25%のアンモニア水溶液96:4を使用
しながら精製した。気泡状の生成物として、3−メチル
アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
0.9gを得た。
【0179】前記により得られた目的塩基0.62g
を、例1C)記載と同様に、塩酸塩へ変換した。274
〜277℃の融点を有する3−メチルアミノメチル−
3,4,5,6,−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−
アゼピノ[5,4,3−cd]インドール塩酸塩0.5
6gを得た。
【0180】A2)3−(N−ベンジル−N−メチルア
ミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
の代りに、出発化合物として、3−(N−ジフェニルメ
チル−N−メチルアミノ)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドール(分解下の融点192℃)を使用しても
よく、これは、例3と同様に3−[N−(ジフェニルメ
チル)−アミノメチル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]
インドール(分解下の塩酸塩の融点291℃、製造は、
例2と同様に、3−アミノメチル−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3
−cd]インドール水和物およびベンゾフェノンより出
発した)から出発して得ることができる。
【0181】B)エナンチオマーの分離:ラセミ体の目
的化合物は、例1D記載の方法と同様に、その光学対掌
体へ分離することができる。これは、 4a) 3R(+)−3−メチルアミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール塩酸塩、融点310℃(分
解)、[α]D 25=218.6°(c=メタノール中で
1)および 4b) 3S(−)−3−メチルアミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール塩酸塩、融点>280℃(分
解)、[α]D 25=−224.9°(c=メタノール中
で1)を得た。
【0182】C)エナンチオマーの分離、次の2通りの
方法: Ca1) N−エトキシカルボニル−L−ロイシン2.
14gおよびトリエチルアミン2.94mlを、無水テ
トラヒドロフラン75ml中に溶解した。この溶液を約
−15℃に冷却した。次に、これに、無水テトラヒドロ
フラン10ml中のクロル蟻酸−イソブチルエステル
1.37mlの溶液を、窒素雰囲気下で10分間の時間
に亘って、分けて添加した。この反応混合物を、更に1
0分間撹拌した。次に、これに、15分間の時間に亘っ
て、ラセミ体の3−メチルアミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール2.8gを、約−15℃の温
度で少量ずつ分けて添加した。次に、この反応混合物
を、緩徐に室温に加熱し、かつ更に3時間撹拌した。引
続き、減圧しながら乾燥蒸発させ、残分を、僅かに高め
た圧力下でのクロマトグラフィ(フラッシュクロマトグ
ラフィ)によって、溶離剤としてエチルアセテート/メ
タノール99:1を使用しながら精製した。精製された
生成物3gを、分取高圧液体クロマトグラフィ(HPL
C)により、(+)エナンチオマーおよび(−)エナン
チオマーに分離した。
【0183】Ca2) (+)エナンチオマー1.8g
を濃塩酸25ml中に溶解し、この溶液を100℃の油
浴中で加熱した。24時間後に、この溶液を減圧しなが
ら濃縮し、残分をエタノール中に取り入れ、かつもう1
度濃縮した。この残留した残分を、水性エタノール中に
取り入れ、炭酸カリウム1.18gを添加した。この混
合物を減圧しながら濃縮し、残留した残分を、僅かに高
めた圧力下でのクロマトグラフィ(フラッシュクロマト
グラフィ)によって、溶離剤としてメタノール/アンモ
ニア水溶液99.5:0.5を使用しながら精製した。
得られたシロップ状の生成物を少量の無水エタノール中
に溶解し、この溶液に、エタノール性の塩酸溶液の過剰
量を添加した。形成された沈澱物を吸引濾過し、無水エ
タノールおよびジエチルエーテルで洗浄した。得られた
3R(+)−3メチルアミノメチル−3,4,5,6−
テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,
3−cd]インドール塩酸塩は、310℃の融点(分
解)および比旋光度[α] 25=+218.6°(メ
タノール)を有していた。
【0184】Cb) 処理過程Ca1)の場合に得られ
た(−)エナンチオマーを、処理工程Ca2)記載の方
法と同様に、融点>280℃(分解)および比旋光度
[α] 25=−224.9°(メタノール)を有する
3S(−)−3−メチルアミノメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール塩酸塩へ変換した。
【0185】例 5: a) 3−エチルアミノメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−
cd]インドール。
【0186】b) 3−ジエチルアミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール。
【0187】A) 3−アミノメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール水和物6g(製造は、例1C
を見よ)を、ジメチルホルムアミド60ml中に溶解し
た。この溶液に、全部で臭化ブチル2.5mlおよびト
リエチルアミン5.1mlを、6.5時間の時間に亘っ
て、4つの等量分に分けて添加した。前記の時間の間
に、反応混合物の温度を60℃で維持した。後処理のた
めに、反応混合物を濃縮して、乾燥物質に変え、この2
つの目的化合物からなる残留した粗製混合物を、僅かに
高めた圧力下でのシリカゲルを用いたクロマトグラフィ
(フラッシュクロマトグラフィ)によって、ジクロルメ
タン/メタノール/ジエチルアミン80:17:3を使
用しながら分離した。油性モノエチルアミノメチル粗製
生成物(=化合物5a)3.4gおよび油性ジエチルア
ミノメチル粗製生成物(=化合物5b)4.1gを得
た。
【0188】油性粗製生成物5a)をメタノール中に溶
解した。この溶液から、少量のジエチルエーテルを添加
しながら、90〜92℃の融点を有する3−エチルアミ
ノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ
−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール2.
3gを結晶化した。
【0189】油性粗製生成物5b)をエタノール中に溶
解し、エーテル性塩酸溶液を添加しながら、例1C)記
載と同様に、塩酸塩を製造した。150〜153℃の融
点を有する3−ジエチルアミノメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール塩酸塩2.5gを得た。
【0190】例 6:3−イソプロピルアミノメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキシ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0191】テトラヒドロフラン80ml中の3−アミ
ノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ
−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール水和
物(製造は、例1Cを見よ)の溶液に、撹拌しながら、
ボラン−ジメチルアミン錯体0.82gを添加した。こ
の溶液を、還流下に1時間加熱し、引続き、45℃の温
度で、アセトン10mlを滴加した。この反応混合物
を、60℃の温度で、2.5時間に亘って撹拌した。後
処理のために、この反応混合物を、引続き濃縮して乾燥
物に変え、この残分を、水とジクロルメタンとからなる
混合物中に溶解した。このジクロルメタン相を分離し、
水相を、更に3回、ジクロルメタン/メタノール9:1
からなる混合物それぞれ50mlを用いて抽出した。こ
の有機相を、合わせて、かつ濃縮して、乾燥物に変え
た。残分として残留した粗製生成物を、僅かに高めた圧
力下でのシリカゲルを用いたクロマトグラフィ(フラッ
シュクロマトグラフィ)によって、溶離剤としてメタノ
ール/酢酸エチルエステル4:1を使用しながら精製し
た。目的化合物を油として得た。
【0192】油性目的化合物を、例1C)記載の方法に
より、その塩酸塩へ変換した。180〜183℃の融点
を有する3−イソプロピルアミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドール塩酸塩1.6gを得た。
【0193】例 7 4−アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6
−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インド
ール。
【0194】A) インドール−4−カルボン酸メチル
エステル100gを、氷酢酸500ml中に溶解した。
この溶液に、40%のジメチルアミン水溶液86ml、
37%のホルムアルデヒド水溶液55mlおよび氷酢酸
250mlからなる混合物を室温で滴加した。引続き、
この反応混合物を室温で20時間撹拌した。後処理のた
めに、この反応混合物に、氷冷却しながら、pH9に達
するまで、20%の水酸化ナトリウム水溶液を添加し
た。次に、ジクロルメタンを用いて3回抽出し、精製し
た有機抽出液を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濾
過し、かつ濃縮した。淡黄色の油として、粗製3−ジメ
チルアミノメチルインドール−4−カルボン酸メチルエ
ステル127gを得た。
【0195】B) 前記により得られた生成物127g
を、アセトニトリル600ml中に溶解した。この溶液
に、ニトロ酢酸エチルエステル68mlを添加した。次
に、アセトニトリル350ml中のトリブチルホスフィ
ン40mlの溶液を、室温で滴加した。この反応混合物
を、2.5時間、還流温度に加熱した。引続き、この反
応混合物を、後処理のために濃縮して、乾燥物質に変
え、この残分を10%の塩酸水溶液中に溶解した。この
溶液を、酢酸エチルエステルを用いて3回抽出し、この
精製された有機抽出液を、硫酸ナトリウム上で乾燥さ
せ、濾過し、かつ濃縮した。残留した粗製生成物を、僅
かに高めた圧力でのシリカゲルを用いたカラムクロマト
グラフィ(フラッシュクロマトグラフィ)によって、溶
離剤としてシクロヘキサン/酢酸エチルエステル2:1
を使用しながら精製した。溶離剤の蒸発乾燥後に、残留
した残分を、ジエチルエーテルから結晶化した。106
〜110℃の融点を有する3−(1−エトキシカルボニ
ル−2−ニトロプロピル)−インドール−4−カルボン
酸メチルエステル66gを得た。
【0196】C) 前記により得られた生成物66gを
トルオール2l中に溶解した。この溶液に、(10%
の)パラジウム/炭素触媒5gを添加した。引続き、こ
の反応混合物を、50バールの水素圧下で、70℃の温
度で6時間に亘って水素添加した。引続き、これを冷却
し、触媒を瀘別し、この瀘液を濃縮した。この残留した
油性残分を、環化の完結化のために、1時間に亘って1
30℃に加熱した。引続く冷却の際に形成された結晶体
を、エタノールと一緒に撹拌し、瀘別し、かつジメチル
エーテル/エタノール1:1からなる混合物を用いて後
洗浄した。乾燥後に、185〜188℃の融点を有する
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール−4−カルボン
酸エチルエステル41.5gを得た。
【0197】D) 前記により得られた生成物41.5
gを、テトラヒドロフラン1.2l中に溶解した。この
溶液に、水素化硼素ナトリウム48.7gを、撹拌しな
がら、室温で少量ずつ添加した。引続き、これに、エタ
ノール780mlを滴加し、この反応混合物を1.5時
間で50℃に加熱した。後処理のために、この反応混合
物をジクロルメタンで希釈し、この有機相を水で抽出し
た。引続き、この水相を、ジクロルメタン/メタノール
95:5からなる混合物を用いて4回抽出した。この精
製された有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過
し、この瀘液を蒸発乾燥させた。この残留した固体残分
を、メタノール中に溶解し、かつ結晶化した。この結晶
体を瀘別し、メタノール/ジエチルエーテル8:2から
なる混合物で後洗浄し、かつ乾燥させた。186〜18
7℃の融点を有する4−ヒドロキシメチル−3,4,
5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール31.3gを得た。
【0198】E) 前記により得られた生成物31.3
gをピリジン190ml中に溶解した。引続き、この溶
液に、氷冷却および撹拌しながら、p−トルオールスル
ホン酸塩化物33gを添加した。この反応混合物を、室
温で24時間撹拌した。後処理のために、この反応混合
物を、氷冷却した飽和クエン酸水溶液300ml中に注
入した。酸性の水相を、ジクロルメタンを用いて3回抽
出した。合わせた有機抽出液を、硫酸ナトリウム上で乾
燥させ、濾過し、かつ蒸発乾燥させた。この残留した残
分を、メタノール中に溶解し、ジエチルエーテルの添加
によって結晶化した。この結晶体を瀘別し、メタノール
/ジエチルエーテル7:3からなる混合物で洗浄し、か
つ乾燥させた。175〜178℃の融点を有する4−
(p−トルオールスルホニルオキシメチル)−3,4,
5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール36.5gを得た。
【0199】F) 前記により得られた生成物5gをジ
メチルホルムアミド50ml中に溶解した。この溶液
に、アジ化ナトリウム5.3gを添加した。引続き、こ
の反応混合物を、2時間撹拌しながら、100℃に加熱
した。これを、後処理のために冷却し、この反応混合物
を、蒸発乾燥し、この残分を、ジクロルメタン中に溶解
し、このジクロルメタン相を、水で2回洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ蒸発乾燥させた。
残留した油性残分を、酢酸エチルエステル中に溶解し、
ジエチルエーテルを添加しながら、結晶化した。この結
晶体を瀘別し、かつ乾燥させた。152〜153℃の融
点を有する4−アジドメチル−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドール2.8gを得た。
【0200】G) 前記により得られた生成物2.8g
をメタノール30ml中に溶解した。この溶液に、へら
の先端での少量のラネーニッケルを添加し、次に撹拌し
ながら、ヒドラジン水和物2.3mlを添加し、この反
応混合物を、室温で更に2時間撹拌した。後処理のため
に、この触媒を、アスベストスラッジ(市販の製品Th
eorit(登録商標))を介して吸引濾過し、この瀘
液を蒸発乾燥させた。残分として残留した粗製目的化合
物を、メタノール中に溶解し、例1C)記載と同様に、
その塩酸塩へ変換した。得られた結晶体を濾過し、メタ
ノール/ジエチルエーテル8:2からなる混合物で洗浄
し、かつ乾燥させた。259〜265℃の融点を有する
4−アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6
−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インド
ール塩酸塩2.8gを得た。
【0201】例 8:4−(2−アミノエチル)−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール。
【0202】A) 4−(p−トルオールスルホニルオ
キシメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
5g(製造は、例7Eを見よ)をジメチルホルムアミド
25ml中に溶解した。この溶液にシアン化カリウム9
70mgを添加した。この反応混合物を、撹拌しながら
3時間、65℃に加熱した。後処理のために、この反応
混合物を、冷却後に、水で希釈し、酢酸エチルエステル
で3回抽出した。この精製された有機相を、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させ、濾過し、かつ蒸発乾燥させた。この
油性残分をメタノール中に溶解し、この溶液に、結晶化
するまでジエチルエーテルを添加した。この結晶体を吸
引濾過し、メタノール/ジエチルエーテル8:2からな
る混合物で洗浄し、かつ乾燥させた。197〜198℃
の融点を有する4−シアノメチル−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3
−cd]インドール2.4gを得た。
【0203】B) 前記により得られた生成物1.8g
を、0℃でアンモニアで飽和したメタノール250ml
中に溶解した。この溶液に、へらの先端での少量のラネ
ーニッケルを添加した。引続き、この反応混合物を、オ
ートクレーブ中に移し、50℃で5時間撹拌しながら、
50バールの水素圧で水素添加した。後処理のために、
これを触媒から瀘別し、この瀘液を蒸発乾燥させた。こ
の残留した残分を、シリカゲルを用いた低圧クロマトグ
ラフィによって、溶離剤としてメタノール/ジクロルメ
タン/ジエチルアミン17:80:3を使用しながら精
製した。この目的化合物を油として得た。
【0204】前記により得られた目的塩基を、メタノー
ル中に溶解し、例3記載の方法と同様にマレイン酸と反
応させた。209〜210℃の融点を有する4−(2−
アミノエチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−
オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドー
ルマレイン酸水素化物を得た。
【0205】例 9:1−メチル−3−アミノメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0206】A) 無水ジメチルホルムアミド250m
l中の3−ホルミルインドール−4−カルボン酸メチル
エステル(製造は、例1Aを見よ)の溶液に、80%の
水素化ナトリウム2.1gを、室温で窒素雰囲気下で少
量ずつ添加した。この反応混合物を50℃で1時間撹拌
した。引続き、ヨウ化メチル7mlを、滴下漏斗によっ
て添加し、この反応混合物を、50℃で更に2時間撹拌
した。後処理のために、この反応混合物を、減圧しなが
ら蒸発乾燥して、乾燥物に変え、水50mlとジクロル
メタン50mlとからなる混合物中に取り入れた。この
ジクロルメタン相を分離し、更に、この水相を、ジクロ
ルメタン50mlを用いて抽出した。この有機相を合わ
せ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ蒸発乾
燥させた。残留した結晶性粗製生成物を、ジエチルエー
テルから再結晶した。この結晶体の乾燥後に、128〜
129℃の融点を有する1−メチル−3ホルミルインド
ール−4−カルボン酸メチルエステル6.9gを得た。
【0207】B) 前記により得られた生成物6.9g
を、室温で、ニトロメタン70mlおよび1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(1,5
−5)1mlと混合し、この反応混合物を、65℃の温
度で4時間撹拌した。引続き、この反応混合物を、例1
B記載と同様に、後処理した。142〜145℃の融点
を有する1−メチル−3−(1,3−ジニトロプロパン
−2−イル)−インドール−4−カルボン酸メチルエス
テル5.1gを得た。
【0208】C) 前記により得られた生成物5.1g
を、メタノール60ml中に溶解し、さじの先端での少
量のラネーニッケルの存在下に、例1C)記載の方法に
より、ヒドラジン水和物10mlと反応させた。これ
を、反応の完結後に触媒から瀘別し、この瀘液を、減圧
しながら蒸発乾燥させた。気泡状の残分として残留した
粗製目的化合物を、メタノール中に溶解し、例1C)記
載と同様に、その塩酸塩へ変換した。256〜261℃
の融点を有する1−メチル−3−アミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール塩酸塩3.2gを得
た。
【0209】例 10:1−ベンジル−3−アミノメチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H
−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0210】A) 3−ホルミルインドール−4−カル
ボン酸メチルエステル28g(製造は、例1Aを見よ)
を、ニトロメタン230ml中に溶解した。この溶液
に、酢酸アンモニウム4.2gを添加し、この反応混合
物を、還流下に1時間沸騰させた。後処理のために、こ
の反応混合物を室温へ冷却し、酢酸エチルエステル/メ
タノール9:1からなる混合物150mlで希釈し、引
続き水150ml中に注入した。この有機相を分離し、
硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ僅かに低め
た圧力下で濃縮した。濃縮された溶液から晶出した生成
物を濾過し、かつ乾燥させた。187〜190℃の融点
を有する3−(2−ニトロエチレン)−インドール−4
−カルボン酸メチルエステル25gを得た。
【0211】B) 前記により得られた生成物12g
を、無水ジメチルホルムアミド200ml中に溶解し
た。この溶液に、室温で水素化ナトリウム3gを窒素雰
囲気下で、少量ずつ添加した。引続き、この反応混合物
を60℃に加熱し、滴下漏斗を介して、臭化ベンジル
6.3mlを滴加した。更に、この反応混合物を80℃
に加熱し、前記温度で1時間撹拌した。後処理のため
に、この反応混合物を減圧しながら蒸発乾燥して、乾燥
物質に変え、この残分を水/酢酸エチルエステルからな
る混合物中に取り入れた。この有機相を分離し、かつ濃
縮した。残留した残分を、僅かに高めた圧力下でのシリ
カゲルを用いたカラムクロマトグラフィ(フラッシュク
ロマトグラフィ)を用いて、溶離剤として酢酸エチルエ
ステルを使用しながら精製した。溶離液の濃縮後に残留
した残分を、ジクロルメタン/ジエチルエーテル1:9
から結晶化した。乾燥後に、結晶性の1−ベンジル−3
−(2−ニトロエチレン)−インドール−4−カルボン
酸メチルエステル10.8gを得、直ちに後処理した。
【0212】C) 前記により得られた生成物10.8
gをメタノール150ml中に溶解した。この溶液に、
室温でニトロメタン33mlを添加し、引続きジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(1,5−
5)2mlを緩徐に添加した。引続き、この反応混合物
を室温で1時間に亘って撹拌した。後処理のために、こ
の反応混合物を、水150mlで希釈し、ジクロルメタ
ンそれぞれ100mlで3回抽出した。この有機相を合
わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ蒸発
乾燥させた。残分として残留した油性粗製生成物を、シ
リカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィを用い
て、溶離剤として酢酸エチルエステルを使用しながら精
製した。溶離液の濃縮後に残留した残分を、イソプロパ
ノール/酢酸エチルエステル2:8から結晶化した。乾
燥後に、結晶性の1−ベンジル−3−(1,3−ジニト
ロプロパン−2−イル)−インドール−4−カルボン酸
メチルエステル10.3gを得、直ちに後処理した。
【0213】D) 前記により得られた生成物10.3
gを、メタノール250ml中に溶解し、メタノールで
洗浄されたラネーニッケル3gの存在下に、例1C)記
載の方法により、ヒドラジン水和物34mlと反応させ
た。この反応生成物を、例1C)記載と同様に、後処理
した。目的化合物を油として得た。
【0214】前記により得られた油性目的塩基を、例1
C)記載の方法により、その塩酸塩へ変換した。167
〜169℃の融点を有する1−ベンジル−3−アミノメ
チル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1
H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール塩酸塩
7.4gを得た。
【0215】例 11:3−アミノメチル−5−メチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−
アゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0216】A) トリフルオル無水酢酸50mlへ、
撹拌および氷冷却しながら、3−アミノメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール水和物16g(製造
は、例1Cを見よ)を、少量ずつ30分間で添加した。
この反応混合物を、窒素雰囲気下に20℃で2時間撹拌
した。引続き、この反応混合物を、減圧しながら(水流
ポンプによる真空)蒸発乾燥して、乾燥物質に変えた。
この残分を、酢酸エチルエステル200ml中に溶解し
た。この溶液に、8.5のpH値を達成するまで飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液を添加した。飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液を用いた処理によって、形成されたトリフ
ルオル酢酸の残量および過剰量のトリフルオル無水酢酸
を中和し、同時に場合により環骨格の5位で窒素原子に
付加したトリフルオルアセチル基を再度脱離した。引続
き、この有機相を分離し、水相を、更に2回、酢酸エチ
ルエステルそれぞれ50mlを用いて抽出し、この有機
相を合わせて、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、
かつ蒸発乾燥させた。この残留した残分を、酢酸エチル
エステルから、ジエチルエーテルを添加しながら結晶化
した。乾燥後に、228〜232℃の融点を有する3−
トリフルオルアセトアミドメチル−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3
−cd]インドール18gを得た。
【0217】B) 前記により得られた生成物6gを、
室温で、蟻酸(98〜100%)40ml中に溶解し
た。この溶液に、55〜65℃の温度で8時間の時間に
亘って無水酢酸95mlを分けて滴加した。この反応混
合物を、室温で更に12時間撹拌した。引続き、この溶
液を減圧しながら(水流ポンプによる真空)蒸発乾燥さ
せ、この残分を、酢酸エチルエステル中に取り入れ、例
11A)記載と同様に、後処理した。198〜205℃
の融点を有する結晶性3−トリフルオルアセトアミドメ
チル−5−ホルミル−3,4,5,6−テトラヒドロ−
6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イン
ドールを得た。
【0218】C) 前記により得られた生成物4gを、
無水テトラヒドロフラン80ml中に溶解し、この溶液
を、窒素雰囲気下で−78℃に冷却した。前記の温度
で、トルエン中のジイソブチルアルミニウム水素化物1
モル溶液11.8mlを、緩徐に滴加した。引続き、こ
の緩冷物を除去した。2時間後に、この溶液に酢酸エチ
ルエステル80mlおよび10%のクエン酸水溶液60
mlを添加した。この有機相を分離し、水相を、更に2
回、酢酸エチルエステルそれぞれ80mlを用いて抽出
した。この有機相を合わせて、硫酸ナトリウム上で乾燥
させ、濾過し、かつ減圧しながら(水流ポンプによる真
空)蒸発乾燥させた。この残留した残分を、酢酸エチル
エステル/ジエチルエーテルから結晶化した。乾燥後
に、150〜151.5℃の融点を有する3−トリフル
オルアセトアミドメチル−5−ヒドロキシメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール3.4gを得た。
【0219】D) テトラヒドロフラン60ml中の硼
素水素化ナトリウム1.08gの懸濁液に、氷冷却しな
がらトリフルオル酢酸25.2mlを、強力に撹拌しな
がら滴加した。前記混合物に、テトラヒドロフラン60
ml中の前記により得られた生成物1.8gの溶液を、
氷冷却しながら、30分間で滴加した。引続き、この冷
却物質を除去し、この反応混合物を、1時間に亘って6
0℃に加熱した。引続き、この反応混合物を、水流ポン
プによる真空中で、10mlに濃縮し、例11A)記載
と同様に、後処理した。この得られた油性生成物を、適
当に高めた圧力下でのシリカゲルを用いたクロマトグラ
フィ(=3〜6バールでの低圧クロマトグラフィ)によ
って、溶離剤として酢酸エチルエステルを使用しながら
精製した。この精製された生成物を、酢酸エチルエステ
ル/ジエチルエーテルから結晶化した。174〜177
℃の融点を有する3−トリフルオルアセトアミドメチル
−5−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
1.2gを得た。
【0220】E) 前記により得られた生成物1.2g
をメタノール40ml中に溶解した。この溶液に、5%
の炭酸カリウム水溶液40mlを添加した。この反応混
合物を室温で8時間撹拌した。引続き、後処理のため
に、この反応混合物を、適当に高めた圧力下でのシリカ
ゲルを用いたクロマトグラフィ(=3〜6バールでの低
圧クロマトグラフィ)を用いて、溶離剤としてメタノー
ル/25%のアンモニア水溶液97:3を使用しながら
精製した。この精製された生成物を、メタノール/ジエ
チルエーテルから結晶化した。85〜87℃の融点を有
する3−アミノメチル−5−メチル−3,4,5,6−
テトラヒドロ−6−オキソ−1Hアゼピノ[5,4,3
−cd]インドール0.82gを得た。
【0221】F) また、3−アミノメチル−5−メチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H
−アゼピノ[5,4,3−cd]インドールを、1−ベ
ンジル−3−ベンジルアミノメチル−5−メチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール(製造は、例18を
見よ)を例4記載の方法と同様にではあるが10バール
の水素圧で水添分解的に脱ベンジル化することにより、
得ることもできる。
【0222】例 12:3−アミノメチル−5−メトキ
シメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ
−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0223】メタノール25ml中の3−トリフルオル
アセトアミドメチル−5−ヒドロキシメチル−3,4,
5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール1.5g(製造は、例
11Cを見よ)の溶液に、p−トルオールスルホン酸
0.1gを添加し、この溶液を、還流下に2時間加熱し
た。次に、この反応混合物を濃縮し、この残分に、11
のpH値を達成するまで飽和炭酸カリウム水溶液を添加
し、かつ室温で4時間撹拌した。飽和炭酸カリウム水溶
液を用いた処理により、トリフルオルアセチル保護基を
脱離し、引続き、後処理のために、この反応混合物を蒸
発乾燥させて、乾燥物質に変え、この残分をメタノール
中に取り入れ、非可溶性の成分から瀘別し、フィルター
残分を、更に2回、それぞれメタノール30mlを用い
て洗浄した。精製されたメタノール相を、蒸発乾燥さ
せ、この残分を、適当に高めた圧力でのシリカゲルを用
いたクロマトグラフィ(3〜6バールでの低圧クロマト
グラフィ)により、溶離剤としてメタノール/25%の
アンモニア水溶液97:3を使用しながら精製した。溶
離液の濃縮後に残留した目的化合物を、エタノール/エ
ーテル9:1から結晶化した。160〜163℃の融点
を有する3−アミノメチル−5−メトキシメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール0.5gを得た。
【0224】例 13:3−アミノメチル−1−(3−
フェニルプロピル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−
6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イン
ドール。
【0225】3−トリフルオルアセトアミドメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール2g(製造は、
例11Aを見よ)を、無水ジメチルホルムアミド40m
l中に溶解した。この溶液に、水素化ナトリウム0.8
gを添加し、この反応混合物を、窒素雰囲気下で1時間
撹拌した。引続き、3−フェニルプロピルブロミド3.
9mlを添加し、この反応混合物を、還流下に6時間加
熱した。更に、この反応混合物を、減圧しながら(水流
ポンプによる真空)、蒸発乾燥させ、この油性残分を、
酢酸エチルエステル40mlと、5%のクエン酸水溶液
40mlとからなる混合物中に溶解した。この有機相を
分離し、この水相を、更に2回、酢酸エチルエステルそ
れぞれ30mlを用いて抽出した。この精製された有機
抽出液を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、かつ
濃縮した。得られた油性粗製3−トリフルオルアセトア
ミドメチル−1−(3−フェニルプロピル)−3,4,
5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドールを、適当に高めた圧力
でのシリカゲルを用いたクロマトグラフィ(低圧クロマ
トグラフィ)により、溶離剤としてシクロヘキサン/酢
酸エチルエステル1:1を使用しながら精製した。精製
された生成物を含有する画分を補集し、かつ濃縮した。
トリフルオルアセチル保護基の脱離のために、得られた
生成物をメタノール40ml中に溶解し、この溶液に、
飽和炭酸カリウム水溶液40mlを添加し、かつ室温で
8時間撹拌した。引続き、この反応混合物を、例11E
記載の方法により、後処理した。この得られた油性の目
的塩基を、イソプロパノール中に溶解し、この溶液に、
エーテル性塩酸溶液を添加した。118℃の融点を有す
る3−アミノメチル−1−(3−フェニルプロピル)−
3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−ア
ゼピノ[5,4,3−cd]インドール塩酸塩1.0g
を得た。
【0226】例 14:3−(ピペリジニ−1−イルメ
チル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−
1Hアゼピノ[5,4,3−cd]インドール。
【0227】3−アミノメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−
cd]インドール水和物4g(製造は、例1Cを見よ)
を、ジメチルホルムアミド40ml中に溶解した。この
溶液に、トリエチルアミン2.6mlを添加し、引続き
室温で撹拌しながら、1,5−ジブロムペンタン2.4
mlを添加した。この反応混合物を3.5時間に亘って
50℃に加熱した。後処理のために、この反応混合物
を、減圧しながら(水流ポンプによる真空)、乾燥蒸発
させ、この残分を、ジクロルメタン/メタノール9:1
〜なる混合物中に取り入れた。次に、飽和炭酸ナトリウ
ム水溶液を、pH11の達成まで添加した。この有機相
を分離し、この水相を、更に2回、ジクロルメタン/メ
タノール混合物それぞれ50mlを用いて洗浄した。こ
の精製された有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、
濾過し、かつ蒸発乾燥させた。この残分を、エタノール
中に溶解し、この溶液に、僅かな混濁を生じるまでジエ
チルエーテルを添加した。生じた結晶体を瀘別し、かつ
乾燥させた。119〜122℃の融点を有する結晶性3
−(ピペリジニ−1−イルメチル)−3,4,5,6−
テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,
3−cd]インドール3.5gを得た。
【0228】例 15:3−(ジメチルアミノメチリデ
ンアミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6
−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インド
ール。
【0229】3−アミノメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−
cd]インドール水和物2g(製造は、例1Cを見よ)
を、室温でジメチルホルムアミド20ml中に溶解し
た。この溶液に、撹拌しながら、ジメチルホルムアミド
−ジメチルアセタール2.6mlを添加した。この反応
混合物を室温で4時間撹拌した。引続き、この反応混合
物を、減圧しながら(水流ポンプによる真空)、濃縮
し、この油性残分を、酢酸エチルエステル50ml中に
溶解した。この溶液に、僅かな混濁を形成するまでジエ
チルエーテルを添加した。粗製の目的塩基2.2gが、
晶出した。
【0230】前記により得られた粗製の目的塩基2.2
gをメタノール中に溶解し、この溶液を、エーテル性塩
酸溶液の添加により、約1のpH値に調節した。次に、
この溶液を蒸発乾燥させ、目的化合物の残留した塩酸塩
を、酢酸ブチルから、イソプロパノールを添加しなが
ら、結晶化した。この結晶体の乾燥後に、178〜17
9℃の融点を有する3−(ジメチルアミノメチリデンア
ミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
塩酸塩1.3gを得た。
【0231】例 16:3−(ジメチルアミノメチリデ
ンアミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6
−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インド
ール。
【0232】3−アミノメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−
cd]インドール水和物1g(製造は、例1Cを見よ)
を、室温でジメチルホルムアミド10ml中に溶解し
た。前記溶液に、N−クロルメチレン−N,N−ジメチ
ルイミニウムクロリド1gを添加した。引続き、この反
応混合物を室温で2時間撹拌した。後処理のために、こ
の反応混合物を、減圧しながら(水流ポンプによる真
空)、蒸発乾燥させ、この残分を、等量部の水と酢酸エ
チルエステルとからなる混合物中に取り入れた。飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液の添加により、この水相を、
8.5のpH値にもたらし、次に、この有機相を分離
し、この水相を、更に3回、酢酸エチルエステルそれぞ
れ50mlを用いて抽出した。この精製した有機抽出液
を、25mlまでに濃縮した。目的化合物のこうして得
られた溶液を、例15記載と同様に、更に後処理した。
178〜179℃の融点を有する3−(ジメチルアミノ
メチリデンアミノメチル)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドール塩酸塩0.5gを得た。
【0233】例 17:4−(4−フェニルピペラジニ
−1−イルメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−
6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イン
ドール。
【0234】4−(p−トルオールスルホニルオキシメ
チル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−
1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール2.2
g(製造は、例7Eを見よ)を、1−フェニルピペラジ
ン9mlと混合し、この混合物を、80℃の温度で4時
間撹拌した。引続く冷却の際に、粗製目的化合物が晶出
した。該目的化合物を、瀘別し、かつ等量部のメタノー
ルと水とからなる混合物で洗浄した。乾燥後に、184
〜185℃の融点を有する4−(4−フェニルピペラジ
ニ−1−イルメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ
−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]イ
ンドール1.7gを得た。
【0235】例 18:1−ベンジル−3−ベンジルア
ミノメチル−5−メチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]
インドール。
【0236】A) 油性1−ベンジル−3−アミノメチ
ル−5−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−
オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドー
ル4g(製造は、例10を見よ)を、例2記載の方法に
より、ベンズアルデヒドと反応させ、得られたシッフ塩
基を、例2記載の方法により還元した。この反応混合物
を、例2記載と同様に、後処理した。1−ベンジル−3
−ベンジルアミノメチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]
インドール4.3gを得た。
【0237】B) 前記により得られた生成物4.3g
を、例11A記載の方法により、トリフルオル無水酢酸
と反応させ、この反応混合物を、例11A記載と同様
に、後処理した。気泡状の生成物として、1−ベンジル
−3−[N−(ベンジル)−トリフルオルアセトアミド
メチル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ
−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール4.
1gを得た。
【0238】C) 前記により得られた生成物4.1g
を無水テトラヒドロフラン100ml中に溶解した。こ
の溶液に、窒素雰囲気下で−20℃の温度で、テトラヒ
ドロフラン10ml中のカリウム第三ブチラート1.1
5gの溶液を滴加した。この反応混合物を、−20℃で
1時間撹拌し、引続き、前記温度で、テトラヒドロフラ
ン5ml中のジメチルスルフェート0.85mlの溶液
を滴加した。この反応混合物を、窒素雰囲気下で−20
℃で、更に1時間撹拌した。引続き、この冷却物質を除
去した。室温に到達後、この反応混合物を、減圧しなが
ら(水流ポンプによる真空)、約20mlまでに濃縮
し、引続き、水100mlおよびジクロルメタン50m
lで希釈した。次に、この2相混合物に、飽和炭酸カリ
ウム水溶液を、ほぼ11のpH値を達成するまで添加し
た。引続き、この混合物を、4時間に亘って、強力に撹
拌し、その結果、2つの相の良好な混和が生じ、この場
合また、トリフルオルアセチル保護基も、加水分解的に
脱離した。引続き、この有機相を分離し、この水相を、
更に2回、ジクロルメタンそれぞれ50mlを用いて抽
出した。この精製された有機相を、硫酸ナトリウム上で
乾燥させ、濾過し、かつ蒸発乾燥させた。この残留した
粗製生成物を、僅かに高めた圧力でのシリカゲルを用い
たクロマトグラフィ(フラッシュクロマトグラフィ)に
よって、溶離剤として酢酸エチルエステル/シクロヘキ
サン7:3を使用しながら精製した。気泡状の生成物と
して、1−ベンジル−3−ベンジルアミノメチル−5−
メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−
1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール2.1
gを得た。
【0239】例 19:3−[N−(4−ヒドロキシベ
ンジル)−アミノメチル]−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドール。
【0240】3−[N−(4−メチルオキシベンジル)
−アミノメチル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−6
−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インド
ール1.5g(製造は、例21を見よ)と、1,4−ジ
アザビシクロ[2,2,2]オクタン(=DABCO)
2.5gとからなる混合物に、トリメチルシリルヨウジ
ド2mlを添加した。この反応混合物を、窒素雰囲気下
で24時間に亘って150℃に加熱した。室温への冷却
後に、この反応混合物を、メタノール25mlで希釈
し、20%の塩酸水溶液で洗浄した。次に、この混合物
を、室温で2時間、強力に撹拌した。後処理のために、
この反応混合物を水30mlで希釈し、この水相を分離
し、かつこの有機相を、更に2回、水それぞれ20ml
で洗浄した。この精製された水相を、薄められた苛性ソ
ーダ液で中和し、引続き減圧しながら(水流ポンプによ
る真空)蒸発乾燥させた。油性残分として残留した粗製
生成物を、僅かに高めた圧力でのシリカゲルを用いたク
ロマトグラフィ(フラッシュクロマトグラフィ)によっ
て、溶離剤としてメタノール/25%のアンモニア水溶
液98:2を使用しながら精製した。油として、3−
[N−(4−ヒドロキシベンジルアミノメチル]−3,
4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピ
ノ[5,4,3−cd]インドール0.6gを得た。
【0241】前記により得られた目的塩基0.6gをメ
タノール20ml中に溶解し、この溶液に、酒石酸0.
27gを添加した。前記混合物の蒸発乾燥後に、非晶質
の3−[N−(4−ヒドロキシベンジル)−アミノメチ
ル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1
H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール酒石酸水
素塩0.87gを得た。
【0242】例 20:4−アミノメチル−3,4,
5,6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ
[5,4,3−cd]インドール。
【0243】A) 4−(p−トルオールスルホニルオ
キシメチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−6−オ
キソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール
2.5gを、メタノール40ml中に溶解した。この溶
液に、カリウムフタルイミド1.4gを添加した。この
反応混合物を還流下に6時間加熱した。後処理のため
に、この反応混合物を、引続き、減圧しながら(水流ポ
ンプによる真空)蒸発乾燥させて、乾燥物に変えた。こ
の残留した固体残分を、ジクロルメタンおよび水1:1
からなる混合物中に溶解した。この有機相を分離し、こ
の水相を、更に3回、ジクロルメタンそれぞれ50ml
で洗浄した。この精製された有機抽出液を、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させ、濾過し、かつ蒸発乾燥させた。4−
(N−フタルイミドメチル)−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−c
d]インドールを得、直ちに、次の反応過程で、後処理
した。
【0244】B) 前記により得られた生成物1.9g
を、エタノール50ml中に溶解した。この溶液に、ヒ
ドラジン水和物1mlを添加した。この反応混合物を、
還流下に4時間加熱した。後処理のために、室温へ冷却
し、形成したフタルヒドラジドを瀘別し、かつ2回、エ
タノールそれぞれ20mlで洗浄した。この瀘液および
洗浄液を合わせ、かつ蒸発乾燥させた。残留した粗製目
的化合物を、適度に高めた圧力でのシリカゲルを用いた
クロマトグラフィ(=低圧クロマトグラフィ=3〜6バ
ールでのLPLC)によって、溶離剤としてメタノール
/アンモニア水溶液98:2を使用しながら精製した。
こうして得られた目的塩基を、例7G記載の方法によ
り、その塩酸塩へ変換した。256〜260℃の融点を
有する4−アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd]
インドール塩酸塩0.7gを得た。
【0245】また、前記の例の場合に記載された方法に
より、式Iの以下の第1表記載の化合物を製造すること
もできる。
【0246】
【表3】
【0247】
【表4】
【0248】例 I:3−アミノメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロ−6−オキソ−1H−アゼピノ[5,
4,3−cd]インドールを含有する錠剤。
【0249】1錠当り以下の組成での錠剤を製造した: 3−アミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ− 6−オキソ−1H−アゼピノ[5,4,3−cd] インドール塩酸塩 20mg トウモロコシ澱粉 60mg 乳糖 135mg ゼラチン(10%の溶液として) 6mg 作用物質、トウモロコシ澱粉および乳糖を、10%のゼ
ラチン溶液で濃厚にした。このペーストを粉砕し、生じ
た顆粒物を、適当な薄板上にもたらし、かつ45℃で乾
燥させた。この乾燥させた顆粒物を粉砕機に導通し、混
合装置中で以下の助剤: 滑石 5mg ステアリン酸マグネシウム 5mg トウモロコシ澱粉 9mg と混合し、その次に圧縮して1錠240mgの錠剤に変
えた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209:00 223:00) (72)発明者 カーリン ファン シャルルドルプ オランダ国 ヒルヴェルスム オリオンラ ーン 112 (72)発明者 ペーター コリン グレゴリー ドイツ連邦共和国 ハノーヴァー 71 シ ュタインベルクシュトラーセ 13 (72)発明者 クラウス−ウルリッヒ ヴォルフ ドイツ連邦共和国 ヘーニヒセン イムカ ーヴェーク 6 (72)発明者 ウルフ プロイショフ ドイツ連邦共和国 ユールツェン マイア ーホルツヴェーク 5 (72)発明者 マルティン トゥルプ オランダ国 ムイダーベルク ファン デ ア ヘルストパルク 65 (72)発明者 トン フルケンベルク オランダ国 ブンショーテン ヴィヴァル ディヴェーク 68 (72)発明者 イネケ ファン ヴィーンガールデン ベルギー国 アウト−トゥルンハウト デ ンネンラーン 18 (54)【発明の名称】 6−オキソ−アゼピノインドール化合物、該化合物を含有する、胃の運動機能を調整する作用を 有する医薬品および抗偏頭痛作用するセロトニン拮抗作用を有する医薬品並びに該化合物を製造 する方法および該化合物を製造するための中間生成物

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化2】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩。
  2. 【請求項2】 R1が、水素原子を表す、請求項1記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】 R2が、水素原子を表す、請求項1また
    は2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R4が、水素原子、低級アルキル基を表
    すかまたは場合によっては置換されたベンジル基を表
    し、R5は、水素原子を表す、請求項1から3までのい
    ずれか1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Dが、1つの結合を表す、請求項1から
    4までのいずれか1項記載の化合物。
  6. 【請求項6】 環骨格の3位に、−CH2−D−NR4
    5基を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】 胃の運動機能を調整する作用を有する医
    薬品において、請求項1記載の化合物の薬理的有効量並
    びに常用の製薬学的助剤および/または製薬学的担持剤
    を含有することを特徴とする、胃の運動機能を調整する
    作用を有する医薬品。
  8. 【請求項8】 抗偏頭痛作用するセロトニン拮抗作用を
    有する医薬品において、請求項1記載の化合物の薬理的
    有効量並びに常用の製薬学的助剤および/または製薬学
    的担持剤を含有することを特徴とする、抗偏頭痛作用す
    るセロトニン拮抗作用を有する医薬品。
  9. 【請求項9】 一般式I: 【化3】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化4】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ia: 【化5】 〔式中、R1は、上記の意味を有し、R3′は、ヒドロキ
    シ基を除いてR3に関して記載した意味を有する〕で示
    される化合物の製造のために、一般式II: 【化6】 〔式中、R1およびR3′は、上記の意味を有し、R
    7は、低級アルコキシカルボニル基またはCN基を表
    す〕で示される化合物を還元条件下に環化し、望ましい
    場合には、式I(式中、R3′は、メトキシ基を表しお
    よび/またはR1、R4および/またはR5は、メトキシ
    フェニル基を含有する)の得られた化合物中で、メトキ
    シ基を分割してヒドロキシ基に変えおよび/または式I
    (式中、R1、R4、R5および/またはR6、場合によっ
    ては置換されたベンジル基を表す)の得られた化合物中
    で前記ベンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合
    には式Iの遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまた
    は酸付加塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴と
    する、一般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容
    性の酸付加塩の製造法。
  10. 【請求項10】 一般式I: 【化7】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化8】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ib: 【化9】 〔式中、R1、R3′、R4、R5およびnは、上記の意味
    を有し、R2′は、水素原子または低級アルキル基を表
    す〕で示される化合物の製造のために、一般式III: 【化10】 〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、上記の意味を
    有し、Xは、求核的に脱離可能な逃出基を表す〕で示さ
    れる化合物と、一般式IV: 【化11】 〔式中、R4およびR5は、上記の意味を有する〕で示さ
    れる化合物とを反応させ、望ましい場合には、式I(式
    中、R3′は、メトキシ基を表しおよび/またはR1、R
    4および/またはR5は、メトキシフェニル基を含有す
    る)の得られた化合物中で、メトキシ基を分割してヒド
    ロキシ基に変えおよび/または式I(式中、R1、R4
    5および/またはR6、場合によっては置換されたベン
    ジル基を表す)の得られた化合物中で前記ベンジル基を
    水添分解的に脱離し、望ましい場合には式Iの遊離化合
    物をその酸付加塩に変換するかまたは酸付加塩を式Iの
    遊離化合物に変換することを特徴とする、一般式Iの化
    合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加塩の製造
    法。
  11. 【請求項11】 一般式I: 【化12】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化13】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ic: 【化14】 〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、上記の意味を
    有する〕で示される化合物の製造のために、一般式V: 【化15】 〔式中、R1、R2′、R3′およびnは、上記の意味を
    有し、Yは、アジド基またはフタルイミド基を表すかま
    たはnが1の場合には、シアン基をも表す〕で示される
    化合物中で、基Yを、アミノ基に変換し、望ましい場合
    には、式I(式中、R3′は、メトキシ基を表しおよび
    /またはR1、R4および/またはR5は、メトキシフェ
    ニル基を含有する)の得られた化合物中で、メトキシ基
    を分割してヒドロキシ基に変えおよび/または式I(式
    中、R1、R4、R5および/またはR6、場合によっては
    置換されたベンジル基を表す)の得られた化合物中で前
    記ベンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合には
    式Iの遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまたは酸
    付加塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴とす
    る、一般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容性
    の酸付加塩の製造法。
  12. 【請求項12】 一般式I: 【化16】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化17】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基表すかまたは場合によってはフェニル環中で低
    級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲ
    ン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル基
    を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、D
    は、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原子
    を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示さ
    れる化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加塩
    を製造する方法において、一般式Id: 【化18】 〔式中、R1、R2、R3′、R5およびnは、上記の意味
    を有し、R4′′は、水素原子を除いてR4に関して記載
    した意味を有する〕で示される化合物の製造のために、
    一般式VI: 【化19】 〔式中、R1、R2、R3′およびnは、上記を意味を有
    し、R8は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアル
    キル基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、
    炭素原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基、
    場合によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アル
    コキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−
    またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を表すかま
    たはアミノ保護基を表す〕で示される化合物をアルキル
    化し、場合によってはアミノ保護基R8を再度脱離し、
    望ましい場合には、式I(式中、R3′は、メトキシ基
    を表しおよび/またはR1、R4および/またはR5は、
    メトキシフェニル基を含有する)の得られた化合物中
    で、メトキシ基を分割してヒドロキシ基に変えおよび/
    または式I(式中、R1、R4、R5および/またはR6
    場合によっては置換されたベンジル基を表す)の得られ
    た化合物中で前記ベンジル基を水添分解的に脱離し、望
    ましい場合には式Iの遊離化合物をその酸付加塩に変換
    するかまたは酸付加塩を式Iの遊離化合物に変換するこ
    とを特徴とする、一般式Iの化合物および該化合物の生
    理的に認容性の酸付加塩の製造法。
  13. 【請求項13】 一般式I: 【化20】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化21】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ie: 【化22】 〔式中、R1、R3′、R4、R5およびnは、上記の意味
    を有し、R2′′は、窒素原子に対するα位で低級アル
    コキシによって置換された低級アルキル基を表す〕で示
    される化合物の製造のために、一般式VII: 【化23】 〔R3′およびnは、上記の意味を有し、R1′は、R1
    に関して記載した意味を有するかまたはアミノ保護基を
    表し、R4′およびR5′は、R4およびR5に関して記載
    した意味を有し、この場合、しかしながらNR45
    (但しR4および/またはR5は水素原子を表す)は、少
    なくとも1つの容易に脱離可能なアミノ保護基によっ
    て、アシル化剤またはアルキル化剤とは反応しないよう
    な程度に保護され、およびR9は、低級1−ヒドロキシ
    アルキル基を表す〕で示される化合物中で、1−ヒドロ
    キシアルキル基を、基R2′′に変換し、場合によって
    はアミノ保護基を再度脱離し、望ましい場合には、式I
    (式中、R3′は、メトキシ基を表しおよび/または
    1、R4および/またはR5は、メトキシフェニル基を
    含有する)の得られた化合物中で、メトキシ基を分割し
    てヒドロキシ基に変えおよび/または式I(式中、
    1、R4、R5および/またはR6、場合によっては置換
    されたベンジル基を表す)の得られた化合物中で前記ベ
    ンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合には式I
    の遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまたは酸付加
    塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴とする、一
    般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付
    加塩の製造法。
  14. 【請求項14】 一般式I: 【化24】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化25】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式If: 【化26】 〔式中、R1、R3′、R4、R5およびnは、上記の意味
    を有し、R2′′′は、低級アルキル基を表す〕で示さ
    れる化合物の製造のために、一般式VIII: 【化27】 〔式中、R3′およびnは、上記の意味を有し、
    1′′′、R4′′′およびR5′′′は、水素原子を
    除いてR1、R4およびR5に関して記載した意味を有す
    るかまたはアミノ保護基を表す〕で示される化合物と、
    一般式XII: R2′′′−X XII 〔式中、R2′′′およびXは、上記の意味を有する〕
    で示される化合物とを反応させ、引続き場合によって
    は、アミノ保護基を再度脱離し、望ましい場合には、式
    I(式中、R3′は、メトキシ基を表しおよび/または
    1、R4および/またはR5は、メトキシフェニル基を
    含有する)の得られた化合物中で、メトキシ基を分割し
    てヒドロキシ基に変えおよび/または式I(式中、
    1、R4、R5および/またはR6、場合によっては置換
    されたベンジル基を表す)の得られた化合物中で前記ベ
    ンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合には式I
    の遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまたは酸付加
    塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴とする、一
    般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付
    加塩の製造法。
  15. 【請求項15】 一般式I: 【化28】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたはばあいによっては窒素原
    子に対するα位で低級アルコキシによって置換された低
    級アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化29】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ig: 【化30】 〔式中、R2、R3′、R4、R5およびnは、上記の意味
    を有し、R1′′は、水素原子を除いてR1に関して記載
    した意味を有する〕で示される化合物の製造のために、
    一般式IX: 【化31】 〔式中、R2、R3′、R4′、R5′およびnは、上記の
    意味を有する〕で示される化合物と、一般式X: R1′′−X X 〔式中、R1′′およびXは、上記の意味を有する〕で
    示される化合物とを反応させ、引続き場合によっては、
    アミノ保護基を再度脱離し、望ましい場合には、式I
    (式中、R3′は、メトキシ基を表しおよび/または
    1、R4および/またはR5は、メトキシフェニル基を
    含有する)の得られた化合物中で、メトキシ基を分割し
    てヒドロキシ基に変えおよび/または式I(式中、
    1、R4、R5および/またはR6、場合によっては置換
    されたベンジル基を表す)の得られた化合物中で前記ベ
    ンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合には式I
    の遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまたは酸付加
    塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴とする、一
    般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付
    加塩の製造法。
  16. 【請求項16】 一般式I: 【化32】 {式中、R1は、水素原子を表し、低級アルキル基また
    はシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっ
    てはフェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
    ゲン原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置
    換されていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R
    2は、水素原子を表すかまたは場合によっては窒素原子
    に対するα位で低級アルコキシによって置換された低級
    アルキル基を表し、R3は、水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子を表すかまたは置
    換基R1、R2、R4および/またはR5が低級アルコキシ
    基を有していない場合には、ヒドロキシ基をも表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4は、水素
    原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原子
    3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9個
    を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは場合
    によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキ
    シ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−また
    はジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    5は、水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル
    基、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素
    原子4〜9個を有するシクロアルキルアルキル基を表す
    かまたは場合によってはフェニル環中で低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によっ
    てモノ−またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を
    表し、またはR4およびR5は、これらが結合している窒
    素原子と一緒になって、一般式a: 【化33】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    Dは、1つの結合を表すかまたはR4およびR5が水素原
    子を表さない場合には、−N=CH−基をも表す}で示
    される化合物および該化合物の生理的に認容性の酸付加
    塩を製造する方法において、一般式Ih: 【化34】 〔式中、R1、R2、R3′、R4′′およびnは、上記の
    意味を有し、R5′′は、水素原子を除いてR5に関して
    記載した意味を有する〕で示される化合物の製造のため
    に、一般式Ii: 【化35】 〔式中、R1、R2、R3′およびnは、上記の意味を有
    する〕で示される化合物中で、一般式b: 【化36】 〔式中、R4′′およびR5′′は、上記の意味を有す
    る〕で示されるアミノメチレン基を導入し、望ましい場
    合には、式I(式中、R3′は、メトキシ基を表しおよ
    び/またはR1、R4および/またはR5は、メトキシフ
    ェニル基を含有する)の得られた化合物中で、メトキシ
    基を分割してヒドロキシ基に変えおよび/または式I
    (式中、R1、R4、R5および/またはR6、場合によっ
    ては置換されたベンジル基を表す)の得られた化合物中
    で前記ベンジル基を水添分解的に脱離し、望ましい場合
    には式Iの遊離化合物をその酸付加塩に変換するかまた
    は酸付加塩を式Iの遊離化合物に変換することを特徴と
    する、一般式Iの化合物および該化合物の生理的に認容
    性の酸付加塩の製造法。
  17. 【請求項17】 一般式II: 【化37】 〔式中、R1は、水素原子、低級アルキル基またはシク
    ロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によってはフ
    ェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン原
    子または低級アルキルによってモノ−またはジ置換され
    ていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R3
    は、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基また
    はハロゲン原子を表し、R7は、低級アルコキシカルボ
    ニル基またはCN基を表す〕で示される化合物。
  18. 【請求項18】 一般式VII: 【化38】 {式中、R1′は、水素原子、低級アルキル基またはシ
    クロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によっては
    フェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン
    原子または低級アルキルによってモノ−またはジ置換さ
    れていてもよいフェニル低級アルキル基を表すかまたは
    アミノ保護基を表し、R3′は、水素原子、低級アルキ
    ル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、n
    は、1を表すかまたは−(CH2n−鎖が環骨格の4位
    に配置されている場合には、2をも表し、R4′は、水
    素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素原
    子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜9
    個を有するシクロアルキルアルキル基を表すか場合によ
    ってはフェニル環中で低級アルキル、低級アルコキシ、
    ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−またはジ
    置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R5′は、
    水素原子、炭素原子1〜5個を有するアルキル基、炭素
    原子3〜6個を有するシクロアルキル基、炭素原子4〜
    9個を有するシクロアルキルアルキル基を表すかまたは
    場合によってはフェニル環中で低級アルキル、低級アル
    コキシ、ヒドロキシまたはハロゲン原子によってモノ−
    またはジ置換されたフェニル低級アルキル基を表し、R
    4′およびR5′は、これらが結合している窒素原子と一
    緒になって、一般式a: 【化39】 〔式中、Bは、1つの結合、メチレン基、酸素原子また
    はイミノ基−NR6−(但し、R6は、水素原子、低級ア
    ルキル基を表すかまたは場合によってはフェニル環中で
    低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシまたはハロ
    ゲン原子によって置換されたフェニル基またはベンジル
    基を表す)を表す〕で示されるヘテロ環式基を形成し、
    この場合、しかしながらR4′R5′基(但し、R4′お
    よび/またはR5′は、水素原子を表す)は、少なくと
    も1つの容易に脱離可能なアミノ保護基によって保護さ
    れ、R9は、低級1−ヒドロキシアルキル基を表す}で
    示される化合物。
  19. 【請求項19】 一般式XXVI: 【化40】 〔式中、R1は、水素原子、低級アルキル基またはシク
    ロアルキルアルキル基を表すかまたは場合によってはフ
    ェニル環中で低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン原
    子または低級アルキルによってモノ−またはジ置換され
    ていてもよいフェニル低級アルキル基を表し、R2
    は、水素原子または低級アルキル基を表し、R3′は、
    水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハ
    ロゲン原子を表し、nは、1または2を表し、Zは、ヒ
    ドロキシ基、求核的に脱離可能な逃出基、アジド基また
    はフタルイミド基を表すかまたはnが1の場合には、シ
    アン基をも表す〕で示される化合物。
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