JPH05201473A - 包装用緩衝材 - Google Patents
包装用緩衝材Info
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- JPH05201473A JPH05201473A JP4006863A JP686392A JPH05201473A JP H05201473 A JPH05201473 A JP H05201473A JP 4006863 A JP4006863 A JP 4006863A JP 686392 A JP686392 A JP 686392A JP H05201473 A JPH05201473 A JP H05201473A
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- sealed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 梱包時、廃棄時にかさばることがなく、被梱
包物の形状に対する追従性が優れているとともに優れた
緩衝能力を有する包装用緩衝材を提供する。 【構成】 それぞれがバリヤー性を有する層を少なくと
も一層有する２枚のシート１，１′間に気体が封入され
た状態で該２枚のシート１，１′が固着され、あるいは
バリヤー性を有する層を少なくとも一層有するインフレ
ーションフィルム３が内部に気体が封入された状態で筒
状に形成されて密封され、さらに気体封入部がヒートシ
ールされて複数の気体封入分割部２が形成され、隣接す
る気体封入分割部２の中心間距離を２Ｌ、気体封入分割
部２の中心からヒートシール部の端縁までの距離をＲ、
気体封入分割部２の中心からの該気体封入分割部２の高
さをｈとしたときに、次式（１）；Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１）
で表わされる関係を満たす包装用緩衝材である。
包物の形状に対する追従性が優れているとともに優れた
緩衝能力を有する包装用緩衝材を提供する。 【構成】 それぞれがバリヤー性を有する層を少なくと
も一層有する２枚のシート１，１′間に気体が封入され
た状態で該２枚のシート１，１′が固着され、あるいは
バリヤー性を有する層を少なくとも一層有するインフレ
ーションフィルム３が内部に気体が封入された状態で筒
状に形成されて密封され、さらに気体封入部がヒートシ
ールされて複数の気体封入分割部２が形成され、隣接す
る気体封入分割部２の中心間距離を２Ｌ、気体封入分割
部２の中心からヒートシール部の端縁までの距離をＲ、
気体封入分割部２の中心からの該気体封入分割部２の高
さをｈとしたときに、次式（１）；Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１）
で表わされる関係を満たす包装用緩衝材である。
Description
【産業上の利用分野】本発明は包装用緩衝材に関し、さ
らに詳しくは梱包時には被梱包物の形状に対する追従性
に優れ、廃棄時にはかさばることのない包装用緩衝材に
関する。
らに詳しくは梱包時には被梱包物の形状に対する追従性
に優れ、廃棄時にはかさばることのない包装用緩衝材に
関する。
【従来の技術】被梱包物の保護に用いられる包装用緩衝
材としては、従来より種々のものが知られている。具体
的には、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、
発泡ポリウレタンなどのプラスチック発泡緩衝材、ある
いはエアーキャップ、正四面体状の含気密封体などが被
梱包物の種類等に応じて広く用いられている。
材としては、従来より種々のものが知られている。具体
的には、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、
発泡ポリウレタンなどのプラスチック発泡緩衝材、ある
いはエアーキャップ、正四面体状の含気密封体などが被
梱包物の種類等に応じて広く用いられている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタ
ンなどのプラスチック発泡緩衝材においては、使用され
るまでの運搬時や廃棄時にかさばるという問題がある。
例えば発泡ポリウレタンは梱包時における発泡も行われ
ているが、梱包時に発泡させても廃棄時にかさばるとい
う問題は解決されない。一方、フィルム状の包装用緩衝
材であるエアキャップは緩衝シートとしては有効であ
り、また廃棄時に圧縮することにより容易に減容化を図
ることができるという利点を有してはいるものの個々の
被梱包物の形状に対する追従性が劣り、したがって個々
の被梱包物の外形に合わせることが困難であるという問
題がある。また、正四面体状の含気密封体においても廃
棄時に圧縮することにより容易に減容化を図ることがで
きるという利点はあるが、個々の容積が大きいために必
要とするスペースも大きく、したがって梱包貨物の大型
化を招くという欠点がある。本発明はかかる事情に基づ
いてなされたものであり、本発明の目的は、梱包時およ
び廃棄時のいずれにおいてもかさばることがなく、しか
も被梱包物の形状に対する追従性が優れているとともに
優れた緩衝能力を有する包装用緩衝材を提供することに
ある。
発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタ
ンなどのプラスチック発泡緩衝材においては、使用され
るまでの運搬時や廃棄時にかさばるという問題がある。
例えば発泡ポリウレタンは梱包時における発泡も行われ
ているが、梱包時に発泡させても廃棄時にかさばるとい
う問題は解決されない。一方、フィルム状の包装用緩衝
材であるエアキャップは緩衝シートとしては有効であ
り、また廃棄時に圧縮することにより容易に減容化を図
ることができるという利点を有してはいるものの個々の
被梱包物の形状に対する追従性が劣り、したがって個々
の被梱包物の外形に合わせることが困難であるという問
題がある。また、正四面体状の含気密封体においても廃
棄時に圧縮することにより容易に減容化を図ることがで
きるという利点はあるが、個々の容積が大きいために必
要とするスペースも大きく、したがって梱包貨物の大型
化を招くという欠点がある。本発明はかかる事情に基づ
いてなされたものであり、本発明の目的は、梱包時およ
び廃棄時のいずれにおいてもかさばることがなく、しか
も被梱包物の形状に対する追従性が優れているとともに
優れた緩衝能力を有する包装用緩衝材を提供することに
ある。
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成は、バリヤー性を有する層をそれぞれ
が少なくとも一層有する２枚のシートが対向して配置さ
れ、シート間に気体が封入された状態で該２枚のシート
が固着されてなる包装用緩衝材において、気体が封入さ
れている部分がヒートシールされて複数の気体封入分割
部が形成され、隣接する気体封入分割部間のヒートシー
ル部の長さを２Ｌ、気体封入分割部の中心からヒートシ
ール部の端縁までの距離をＲ、気体封入分割部の中心か
らの該気体封入分割部の高さをｈとしたときに、次式
（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材であり、バリヤー性を有する層を少なくとも一層有す
るインフレーションフィルムが筒状に形成されるととも
に内部に気体が封入された状態で該筒状体が密封されて
なる包装用緩衝材において、気体封入部がヒートシール
されて複数の気体封入分割部が形成され、隣接する気体
封入分割部間のヒートシール部の長さを２Ｌ、気体封入
分割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離を
Ｒ、気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の高
さをｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材である。
めの本発明の構成は、バリヤー性を有する層をそれぞれ
が少なくとも一層有する２枚のシートが対向して配置さ
れ、シート間に気体が封入された状態で該２枚のシート
が固着されてなる包装用緩衝材において、気体が封入さ
れている部分がヒートシールされて複数の気体封入分割
部が形成され、隣接する気体封入分割部間のヒートシー
ル部の長さを２Ｌ、気体封入分割部の中心からヒートシ
ール部の端縁までの距離をＲ、気体封入分割部の中心か
らの該気体封入分割部の高さをｈとしたときに、次式
（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材であり、バリヤー性を有する層を少なくとも一層有す
るインフレーションフィルムが筒状に形成されるととも
に内部に気体が封入された状態で該筒状体が密封されて
なる包装用緩衝材において、気体封入部がヒートシール
されて複数の気体封入分割部が形成され、隣接する気体
封入分割部間のヒートシール部の長さを２Ｌ、気体封入
分割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離を
Ｒ、気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の高
さをｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材である。
【作用】本発明の包装用緩衝材は、バリヤー性を有する
層をそれぞれが少なくとも一層有する２枚のシートが対
向して配置され、シート間に気体が封入された状態でシ
ート間が固着されてなり、あるいはバリヤー性を有する
層を少なくとも一層有するインフレーションフィルムが
筒状に形成されるとともに内部に気体が封入された状態
で該筒状体が密封されてなり、いずれも気体封入部がヒ
ートシールされて複数の気体封入分割部が形成されてい
る。この気体封入分割部が形成されていることにより、
この包装用緩衝材は優れた緩衝能力を有する。また、各
気体封入分割部を脱気することで容易に減容化が可能で
あり、したがって廃棄時にかさばることがない。さら
に、この包装用緩衝材を形成している２枚のシートある
いはインフレーションフィルムのそれぞれは少なくとも
一層のバリヤー層を有しているため、包装用緩衝材が圧
縮された場合でもシート間に封入されている気体の透過
が阻止され、優れた緩衝能力の低下が防止される。さら
にまた、この包装用緩衝材においては、隣接する気体封
入分割部間のヒートシール部の長さを２Ｌ、気体封入分
割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離をＲ、
気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の高さを
ｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる特定の関係が満たされていることから、折
り曲げ易く、被梱包物の形状に対する追従性が優れてい
る。
層をそれぞれが少なくとも一層有する２枚のシートが対
向して配置され、シート間に気体が封入された状態でシ
ート間が固着されてなり、あるいはバリヤー性を有する
層を少なくとも一層有するインフレーションフィルムが
筒状に形成されるとともに内部に気体が封入された状態
で該筒状体が密封されてなり、いずれも気体封入部がヒ
ートシールされて複数の気体封入分割部が形成されてい
る。この気体封入分割部が形成されていることにより、
この包装用緩衝材は優れた緩衝能力を有する。また、各
気体封入分割部を脱気することで容易に減容化が可能で
あり、したがって廃棄時にかさばることがない。さら
に、この包装用緩衝材を形成している２枚のシートある
いはインフレーションフィルムのそれぞれは少なくとも
一層のバリヤー層を有しているため、包装用緩衝材が圧
縮された場合でもシート間に封入されている気体の透過
が阻止され、優れた緩衝能力の低下が防止される。さら
にまた、この包装用緩衝材においては、隣接する気体封
入分割部間のヒートシール部の長さを２Ｌ、気体封入分
割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離をＲ、
気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の高さを
ｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる特定の関係が満たされていることから、折
り曲げ易く、被梱包物の形状に対する追従性が優れてい
る。
【実施例】次に、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図１に示すように、この包装用緩衝材
は、２枚のシート１，１′が対向して配置され、シート
間に気体が密封された状態でシート１とシート１′とが
貼り合わされて含気密封体が形成されている。この含気
密封体に封入される気体としては、通常は空気が好適に
用いられる。また、この含気密封体の形状は任意であ
り、たとえば長方形、楕円形、円形などいずれの形状で
あってもよい。この含気密封体において気体が封入され
ている気体封入部はヒートシールされて分割され、複数
の気体封入分割部２が形成されている。ここで、シート
１とシート１′との貼り合わせには、ヒートシール法が
好適に採用される。図１に示すように、シート１および
シート１′は、いずれも少なくとも１層のバリヤー層１
０を有し、通常はバリヤー層１０とヒートシール層１１
との積層体である。バリヤー層１０の形成材料として
は、たとえばポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体などの熱可塑性樹脂が挙げられ
る。たとえばこれらの熱可塑性樹脂からなるバリヤー層
１０の厚さは、通常、０．５〜１００μｍ、好ましくは
１〜５０μｍである。このようなバリヤー層１０と積層
されるヒートシール層１１の形成材料としては、たとえ
ばポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
線状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の
ポリオレフィン類が挙げられる。このようなポリオレフ
ィン類を好適に用いて形成されるヒートシール層１１の
厚さは１０〜２００μｍ程度である。シート１とシート
１′とはそれぞれのヒートシール層１１同士が対向する
ように貼り合わされている。シート１、シート１′を前
記のバリヤー層１０とヒートシール層１１とで構成する
場合、このシート１，１′は、それぞれ予め作成された
バリヤー層形成フィルムとヒートシール層形成フィルム
とを例えばドライラミネーション法を採用して積層した
り、押出しラミネーション法を採用してバリヤー層１０
にヒートシール層１１を設けたりすることにより形成す
ることができる。また、例えば共押出し法を採用してバ
リヤー層１０とヒートシール層１１とが積層されてなる
シート１，１′を一工程で形成することもできる。ま
た、この包装用緩衝体は、図２に示すように、１枚のイ
ンフレーションフィルム３を筒状に形成し、このインフ
レーションフィルム３の端部をヒートシールして含気密
封体とし、さらに気体が密封されている部分を適宜の間
隔でヒートシールすることにより複数の気体封入分割部
２を形成して得ることもできる。この場合、インフレー
ションフィルム３は、図３に示すように、少なくとも一
層のバリヤー層１０を有している。このようなインフレ
ーションフィルム３は、インフレーション法により内層
３１と接着性樹脂層３２とバリヤー層１０との少なくと
も３層を共押出しすることにより形成することができ
る。ここで、内層３１の形成材料としては、たとえば線
状低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、エチレン
・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。また、接着性
樹脂層３２の形成材料としては、たとえば上記のポリエ
チレン樹脂やエチレン・酢酸ビニル共重合体と、無水マ
レイン酸、イタコン酸、リンゴ酸等のエチレン性不飽和
結合を有するカルボン酸とのグラフト共重合体が挙げら
れる。さらに、バリヤー層１０の形成材料としては、た
とえばナイロン、ポリエステル、エチレン・ビニルアル
コール共重合体などのバリヤー性樹脂が挙げられる。イ
ンフレーションフィルム３におけるバリヤー層１０の厚
さは、通常、０．５〜１００μｍ、好ましくは１〜５０
μｍである。それぞれがバリヤー性を有する層を少なく
とも一層有する２枚のシート１およびシート１′を用い
てなる包装用緩衝材およびバリヤー性を有する層を少な
くとも一層有するインフレーションフィルム３を用いて
なる包装用緩衝材のいずれにおいても気体封入分割部２
の大きさは任意に設計することができるため被梱包物の
形状に合わせて梱包し易い形状に形成することが可能で
ある。図３に示すように、この包装用緩衝材において
は、隣接する気体封入分割部の中心間距離を２Ｌ、気体
封入分割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離
をＲ、気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の
高さをｈとしたときに、次式（１） Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係が満たされており、この関係が満たさ
れていることにより折り曲げ易く、梱包に支障を生じる
ことが無い。ここで、Ｌ＋Ｒ≦ｈであると、そのような
関係を満足する包装用緩衝材は、９０°以上に折り曲げ
ようとしたときに隣接する気体封入分割部２同士が密着
してしまうため充分な角度をもって梱包をすることがで
きない。また、図１に示した包装用緩衝材においては、
気体封入分割部２は２枚のシート１および１′のヒート
シール面を中心として上下両面に形成されているが、一
方にのみ凹部を有するヒートシール盤を用いることによ
り一面にのみ気体封入分割部２が形成されていてもよ
い。次に、この包装用緩衝材の製造例を示す。 （製造例１）厚さ１５μｍの二軸延伸ナイロンと厚さ２
０μｍの線状低密度ポリエチレンとを押出しラミネーシ
ョンして形成されてなり、それぞれの大きさが１ｍ×１
ｍの２枚のシート１，１′を対向して配置し、この２枚
のシート１，１′の周端部を３ｍｍ巾でヒートシールし
てシート間に１０００ｍｌの空気が封入されてなる含気
密封体を得た。次いで、図４に示したヒートシール盤５
０，５０′を用いてこの含気密封体の気体封入部を分割
するべくヒートシールを行ない、複数の気体封入分割部
２を有する包装用緩衝体を製造した。なお、使用に供し
たヒートシール盤５０，５０′はいずれも非ヒートシー
ル部が１０ｍｍφの円形で、円の中心間距離が２０ｍｍ
の形状を有するものであった。すなわち、この製造例の
包装用緩衝材は、前記式（１）を満足するものであり、
９０°以上に折り曲げても隣接する気体封入分割部同士
が密着することはなかった。 （製造例２）インフレーション法を採用して厚さ２０μ
ｍの内層と、厚さ７μｍの接着性樹脂層と、厚さ７μｍ
のバリヤー層とが積層されてなるインフレーションフィ
ルムを作成した。ここで、内層の形成材料には線状低密
度ポリエチレン（三井石油化学社製、「ウルトゼックス
２０２０」）を用い、接着性樹脂層の形成材料には「ア
ドマーＬＦ３００」（三井石油化学社製）を用い、バリ
ヤー層の形成材料にはナイロン−６（三菱化成社製、
「ノバミッド１０３０」）を用いた。このようにして得
られたインフレーションフィルムを折径１ｍのチューブ
状に形成し、含気量が５０００ｍｌとなるようにこのチ
ューブの前後端を３ｍｍ巾でヒートシールするととも
に、この含気密封体の気体封入部をヒートシールするこ
とにより複数の気体封入分割部を有する包装用緩衝材を
得た。なお、ヒートシールには、非ヒートシール部が２
０ｍｍφの円形で、円の中心間距離が２５ｍｍの形状を
有するものであった。すなわち、この製造例の包装用緩
衝材は、前記式（１）を満足するものであり、９０°以
上に折り曲げても隣接する気体封入分割部同士が密着す
ることはなかった。
して説明する。図１に示すように、この包装用緩衝材
は、２枚のシート１，１′が対向して配置され、シート
間に気体が密封された状態でシート１とシート１′とが
貼り合わされて含気密封体が形成されている。この含気
密封体に封入される気体としては、通常は空気が好適に
用いられる。また、この含気密封体の形状は任意であ
り、たとえば長方形、楕円形、円形などいずれの形状で
あってもよい。この含気密封体において気体が封入され
ている気体封入部はヒートシールされて分割され、複数
の気体封入分割部２が形成されている。ここで、シート
１とシート１′との貼り合わせには、ヒートシール法が
好適に採用される。図１に示すように、シート１および
シート１′は、いずれも少なくとも１層のバリヤー層１
０を有し、通常はバリヤー層１０とヒートシール層１１
との積層体である。バリヤー層１０の形成材料として
は、たとえばポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体などの熱可塑性樹脂が挙げられ
る。たとえばこれらの熱可塑性樹脂からなるバリヤー層
１０の厚さは、通常、０．５〜１００μｍ、好ましくは
１〜５０μｍである。このようなバリヤー層１０と積層
されるヒートシール層１１の形成材料としては、たとえ
ばポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
線状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の
ポリオレフィン類が挙げられる。このようなポリオレフ
ィン類を好適に用いて形成されるヒートシール層１１の
厚さは１０〜２００μｍ程度である。シート１とシート
１′とはそれぞれのヒートシール層１１同士が対向する
ように貼り合わされている。シート１、シート１′を前
記のバリヤー層１０とヒートシール層１１とで構成する
場合、このシート１，１′は、それぞれ予め作成された
バリヤー層形成フィルムとヒートシール層形成フィルム
とを例えばドライラミネーション法を採用して積層した
り、押出しラミネーション法を採用してバリヤー層１０
にヒートシール層１１を設けたりすることにより形成す
ることができる。また、例えば共押出し法を採用してバ
リヤー層１０とヒートシール層１１とが積層されてなる
シート１，１′を一工程で形成することもできる。ま
た、この包装用緩衝体は、図２に示すように、１枚のイ
ンフレーションフィルム３を筒状に形成し、このインフ
レーションフィルム３の端部をヒートシールして含気密
封体とし、さらに気体が密封されている部分を適宜の間
隔でヒートシールすることにより複数の気体封入分割部
２を形成して得ることもできる。この場合、インフレー
ションフィルム３は、図３に示すように、少なくとも一
層のバリヤー層１０を有している。このようなインフレ
ーションフィルム３は、インフレーション法により内層
３１と接着性樹脂層３２とバリヤー層１０との少なくと
も３層を共押出しすることにより形成することができ
る。ここで、内層３１の形成材料としては、たとえば線
状低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、エチレン
・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。また、接着性
樹脂層３２の形成材料としては、たとえば上記のポリエ
チレン樹脂やエチレン・酢酸ビニル共重合体と、無水マ
レイン酸、イタコン酸、リンゴ酸等のエチレン性不飽和
結合を有するカルボン酸とのグラフト共重合体が挙げら
れる。さらに、バリヤー層１０の形成材料としては、た
とえばナイロン、ポリエステル、エチレン・ビニルアル
コール共重合体などのバリヤー性樹脂が挙げられる。イ
ンフレーションフィルム３におけるバリヤー層１０の厚
さは、通常、０．５〜１００μｍ、好ましくは１〜５０
μｍである。それぞれがバリヤー性を有する層を少なく
とも一層有する２枚のシート１およびシート１′を用い
てなる包装用緩衝材およびバリヤー性を有する層を少な
くとも一層有するインフレーションフィルム３を用いて
なる包装用緩衝材のいずれにおいても気体封入分割部２
の大きさは任意に設計することができるため被梱包物の
形状に合わせて梱包し易い形状に形成することが可能で
ある。図３に示すように、この包装用緩衝材において
は、隣接する気体封入分割部の中心間距離を２Ｌ、気体
封入分割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離
をＲ、気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の
高さをｈとしたときに、次式（１） Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係が満たされており、この関係が満たさ
れていることにより折り曲げ易く、梱包に支障を生じる
ことが無い。ここで、Ｌ＋Ｒ≦ｈであると、そのような
関係を満足する包装用緩衝材は、９０°以上に折り曲げ
ようとしたときに隣接する気体封入分割部２同士が密着
してしまうため充分な角度をもって梱包をすることがで
きない。また、図１に示した包装用緩衝材においては、
気体封入分割部２は２枚のシート１および１′のヒート
シール面を中心として上下両面に形成されているが、一
方にのみ凹部を有するヒートシール盤を用いることによ
り一面にのみ気体封入分割部２が形成されていてもよ
い。次に、この包装用緩衝材の製造例を示す。 （製造例１）厚さ１５μｍの二軸延伸ナイロンと厚さ２
０μｍの線状低密度ポリエチレンとを押出しラミネーシ
ョンして形成されてなり、それぞれの大きさが１ｍ×１
ｍの２枚のシート１，１′を対向して配置し、この２枚
のシート１，１′の周端部を３ｍｍ巾でヒートシールし
てシート間に１０００ｍｌの空気が封入されてなる含気
密封体を得た。次いで、図４に示したヒートシール盤５
０，５０′を用いてこの含気密封体の気体封入部を分割
するべくヒートシールを行ない、複数の気体封入分割部
２を有する包装用緩衝体を製造した。なお、使用に供し
たヒートシール盤５０，５０′はいずれも非ヒートシー
ル部が１０ｍｍφの円形で、円の中心間距離が２０ｍｍ
の形状を有するものであった。すなわち、この製造例の
包装用緩衝材は、前記式（１）を満足するものであり、
９０°以上に折り曲げても隣接する気体封入分割部同士
が密着することはなかった。 （製造例２）インフレーション法を採用して厚さ２０μ
ｍの内層と、厚さ７μｍの接着性樹脂層と、厚さ７μｍ
のバリヤー層とが積層されてなるインフレーションフィ
ルムを作成した。ここで、内層の形成材料には線状低密
度ポリエチレン（三井石油化学社製、「ウルトゼックス
２０２０」）を用い、接着性樹脂層の形成材料には「ア
ドマーＬＦ３００」（三井石油化学社製）を用い、バリ
ヤー層の形成材料にはナイロン−６（三菱化成社製、
「ノバミッド１０３０」）を用いた。このようにして得
られたインフレーションフィルムを折径１ｍのチューブ
状に形成し、含気量が５０００ｍｌとなるようにこのチ
ューブの前後端を３ｍｍ巾でヒートシールするととも
に、この含気密封体の気体封入部をヒートシールするこ
とにより複数の気体封入分割部を有する包装用緩衝材を
得た。なお、ヒートシールには、非ヒートシール部が２
０ｍｍφの円形で、円の中心間距離が２５ｍｍの形状を
有するものであった。すなわち、この製造例の包装用緩
衝材は、前記式（１）を満足するものであり、９０°以
上に折り曲げても隣接する気体封入分割部同士が密着す
ることはなかった。
【発明の効果】以上に詳述したとおり、本発明によれ
ば、９０°以上に折り曲げても隣接する気体封入分割部
同士が密着することがなくて被梱包物の形状に対する追
従性が優れているとともに梱包時および廃棄時のいずれ
においてもかさばることがなく、しかも優れた緩衝能力
を有する包装用緩衝材を提供することができる。
ば、９０°以上に折り曲げても隣接する気体封入分割部
同士が密着することがなくて被梱包物の形状に対する追
従性が優れているとともに梱包時および廃棄時のいずれ
においてもかさばることがなく、しかも優れた緩衝能力
を有する包装用緩衝材を提供することができる。
【図１】本発明の包装用緩衝材の一例を示す断面図であ
る。
る。
【図２】本発明の包装用緩衝材の他の一例を示す断面図
である。
である。
【図３】図２に示した包装用緩衝材の形成材料であるイ
ンフレーションフィルムの層構成の一例を示す断面図で
ある。
ンフレーションフィルムの層構成の一例を示す断面図で
ある。
【図４】図１に示した包装用緩衝材の製造過程を示す説
明図。
明図。
１，１′…シート ２…気体封入分割部 ３…インフレーションフィルム
Claims (2)
- 【請求項１】 バリヤー性を有する層をそれぞれが少な
くとも一層有する２枚のシートが対向して配置され、シ
ート間に気体が封入された状態で該２枚のシートが固着
されてなる包装用緩衝材において、気体が封入されてい
る部分がヒートシールされて複数の気体封入分割部が形
成され、隣接する気体封入分割部間のヒートシール部の
長さを２Ｌ、気体封入分割部の中心からヒートシール部
の端縁までの距離をＲ、気体封入分割部の中心からの該
気体封入分割部の高さをｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材。 - 【請求項２】 バリヤー性を有する層を少なくとも一層
有するインフレーションフィルムが筒状に形成されると
ともに内部に気体が封入された状態で該筒状体が密封さ
れてなる包装用緩衝材において、気体封入部がヒートシ
ールされて複数の気体封入分割部が形成され、隣接する
気体封入分割部間のヒートシール部の長さを２Ｌ、気体
封入分割部の中心からヒートシール部の端縁までの距離
をＲ、気体封入分割部の中心からの該気体封入分割部の
高さをｈとしたときに、次式（１）； Ｌ＋Ｒ＞ｈ…（１） で表わされる関係を満たすことを特徴とする包装用緩衝
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4006863A JPH05201473A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 包装用緩衝材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4006863A JPH05201473A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 包装用緩衝材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05201473A true JPH05201473A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=11650084
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4006863A Pending JPH05201473A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 包装用緩衝材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05201473A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5570788A (en) * | 1994-12-30 | 1996-11-05 | Air-Ride Packaging Of America, Inc. | Packaging components |
| CN106628616A (zh) * | 2017-01-22 | 2017-05-10 | 罗松 | 一种发泡聚乙烯材质的包装容器 |
| CN106697578A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-05-24 | 罗松 | 一种减震包装材料及减震包装容器 |
| CN113493045A (zh) * | 2020-04-05 | 2021-10-12 | 胡吉万 | 一种气囊式箱板 |
| CN115180302A (zh) * | 2021-10-11 | 2022-10-14 | 宝洁公司 | 成型柔性装运包装件及其制备方法 |
| US11858713B2 (en) | 2020-10-30 | 2024-01-02 | The Procter & Gamble Company | Inflation feature for package, inflation rig assembly, and method of inflating |
| US11897682B2 (en) | 2020-03-13 | 2024-02-13 | The Procter & Gamble Company | Flexible package |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP4006863A patent/JPH05201473A/ja active Pending
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| CN115180302B (zh) * | 2021-10-11 | 2024-04-09 | 宝洁公司 | 成型柔性装运包装件及其制备方法 |
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