JPH05201430A - 吹込成形された熱可塑性樹脂の容器 - Google Patents

吹込成形された熱可塑性樹脂の容器

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JPH05201430A
JPH05201430A JP15502292A JP15502292A JPH05201430A JP H05201430 A JPH05201430 A JP H05201430A JP 15502292 A JP15502292 A JP 15502292A JP 15502292 A JP15502292 A JP 15502292A JP H05201430 A JPH05201430 A JP H05201430A
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container
side wall
thermoplastic resin
blow
molded thermoplastic
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JP15502292A
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David A Brunson
エー．ブランソン デヴィッド
Stephen R Lynn
アール．リン スティーヴン
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KONSUTAA PLAST Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温充填に適するとともに寸法安定性がよ
く、充填後保存温度まで冷却しても容器側壁に凹み等の
変形が生じない吹込成形された熱可塑性樹脂の容器を提
供する。 【構成】 熱可塑性樹脂の吹込成形容器１０は、その縦
軸回りに回転対称なほぼ円筒状の側壁部分２４を有した
中空の本体を有する。肩部分２２が側壁部分２４から終
端部１６までを一体的に結合させる。側壁２４と合流す
る一体式の基部２６は、実質的に円筒状側壁２４から容
器１０の縦軸まで延在しているほぼ円弧状の部分３４に
よって互いに分離された複数の下方突起２８からなる外
壁３６により形成される。肩部分２２と側壁部分２４と
は、少なくとも約１７０°Ｆ（約７６．７℃）での高温
充填と、その充填温度で少なくとも約２０ポンド／平方
インチ（約１．４１kg／cm2 ）の初期圧力に耐えるため
に加熱処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、充分な寸法安
定性を有するとともに、高温のものを充填することがで
きる、吹込成形されたポリエステルびんおよび類似の容
器のデザイン，製造，および使用に関する。
【０００２】
【従来の技術】商品の中には、室温より充分に高い温度
で（それは約１７０°Ｆ（約７６．７℃）を超える温度
であることも珍しくないが）、びん詰めすることが必要
であったり、少なくともそうする方が好ましいものがあ
る。ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルで作
られた容器では、特にこうした充填条件の下でその寸法
安定性を維持するために、特定のデザインおよび処理が
要求されてきた。必要なデザインや処理が行われない
と、高温の液体が充填されたポリエステル容器は、しば
しば、著しく収縮したり、その他の変形を呈するなどし
て、栓を用いて容器を密封することができなかったり、
容器が商品として受け入れられなくなることがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】容器が高温充填され高
温充填温度で適切な栓によって密封されると、充填物の
その後の冷却がその充填物の収縮を引き起こし、それに
よって容器内に占める充填物の体積は減少する。その結
果、従来の高温充填用に適すべく調整されたほとんどの
ポリエステル容器のデザインでは、容器内で温度によっ
て充填物が収縮するのに応じて容器の一部分を内側に凹
ませるために、一般に容器の側壁に特殊なパネルやその
他の特徴が設けられていた。このような容器の例は、米
国特許第４，８２２，５４３号および第４，８６３，０
４６号に開示されている。また、こうした凹みパネルは
用いられていないが、容器の壁全体の柔軟性を低下させ
るためのある種の補強構造を持たせるとともに、熱的に
結晶化の度合いが変化する同心の帯状部分を有する容器
もデザインされた。そうした容器の例は、米国特許第
４，６１８，５１５号に開示されている。こうした帯状
部分を有する容器では一般に、壁に所要の強度を持たせ
て容器の内容物の熱収縮下における凹みを防ぐために、
はるかに大量の樹脂が必要になる。
【０００４】米国特許出願第０７／６９６，８３１号で
は、凹みパネルの使用を不要にする薄い柔軟な側壁を有
した、高温充填用に調整された容器の形成が提案されて
いる。こうした容器の製造を実現するために、吹込成形
に用いられる構造と工程とに種々の改良がなされた。さ
らに、その新しい容器を収納するために、梱包手順の変
更が行われた。前記出願に開示されている容器は、意図
した態様で充分な性能を示したが、容器の脚がかなり小
さかったので、容器は多少不安定なものとなった。ま
た、容器を形成するのに用いられる樹脂の量をさらに減
少させることが望まれた。
【０００５】主として炭酸飲料の低温びん詰めに使用さ
れるものとして、より大きな脚を有する一体構造の容器
のデザインが最近開発されている。こうした容器の例
は、米国特許第４，８６５，２０６号、第４，９７８，
０１５号および国際公開公報ＷＯ８６／０５４６２号に
見られる。さらなる例が、米国特許出願第０７／５９
２，７７８号、すなわち現米国特許第５，０２４，３４
０号に見られる。このような容器は一般に、前述の寸法
安定性を欠くため、高温充填には適さない。本発明は、
前記一体型広脚容器に関して以前に用いられた設計基準
の一部を利用して、高温充填に適した容器の製造を提案
するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段とその作用】本発明によれ
ば、垂直軸回りに対称な柔軟で直立した円筒状の本体部
分を有するポリエステル容器には、ほぼ従来のデザイン
の肩部分と開口部分とを含む上端部と広い脚基部を有す
る下端部とが設けられている。基部は、最下端部が円弧
状に延出している複数の下方突起を有する外面によって
形成される。下方突起は、円筒状側壁から容器の縦軸ま
で延出する、好ましくは半球状の部分によって互いに分
離されている。
【０００７】好適実施例では、下方突起の各々は、断面
図において、縦軸に接触する第１の傾斜部分を有してい
る。第１の傾斜部分の半径方向外側で軸方向下側に、第
２の傾斜部分が設けられている。ほぼ垂直な環状部分
は、第１の傾斜部分と合体した上縁部と、第２の傾斜部
分と合体した下縁部とを有する。各下方突起の最下端部
は、第２の傾斜部分と合体した内縁部と円筒状側壁に連
なる外縁部とを有する半径方向外方かつ上方に湾曲する
部分により形成される。前記ほぼ垂直な環状部分によっ
て互いに連結された前記一対の傾斜部分が、基部に充分
な寸法安定性を与える。各下方突起が広く離れているこ
ととその大きな円弧状の部分とが、容器が全体として傾
いたり倒れたりしないように充分な機械的安定性をもた
らすのである。
【０００８】底部の安定性は、ひとつには、少なくとも
第１の傾斜部分の内側縁部から第２の傾斜部分と合体し
たほぼ垂直な環状部分の下縁部にわたって延在する樹脂
の肉厚部分を、基部に設けることによって得られる。こ
の肉厚部分は、容器の側壁の厚さの約２倍から８倍の厚
さを有する。円筒状の側壁から容器の縦軸に接触する地
点まで厚さがほぼ均一に減少するように、各々の半球状
部分に沿って内面が湾曲されている。底部の安定性はま
た、ひとつには、第１の傾斜部分の外側縁部とほぼ垂直
な環状部分の上縁部との間に非常に小さな半径の湾曲部
分を設けることによって得られる。この湾曲部分の半径
は、好ましくは約０．０１５インチ（約０．０３８cm）
から約０．０９０インチ（約０．２２９cm）の間とす
る。
【０００９】容器の他の部分の寸法安定性が得られるよ
うに、本発明に従って容器を製造する際には、直立した
円筒状本体部分と肩部分とを少なくとも１７０°Ｆ（約
７６．７℃）の充填温度に耐えさせるために、容器のこ
れらの部分に熱安定化処理を施す。本発明の容器を熱安
定化処理するための好適な工程は、米国特許第４，３８
５，０８９号に開示されており、ここに参照によりこれ
を加入する。好適実施例では、上側部分が加熱された成
形型内にパリソンを吹き込み、直立した円筒状本体部分
と肩部分とを熱安定させられるだけの充分な時間、容器
のこれらの部分を成形型の加熱された部分に接触させる
ようにする。本発明は米国特許第４，３８５，０８９号
に開示されている熱安定化工程に特に限られるものでは
なく、別の熱安定化工程を用いて本発明に従った容器を
製作することもできる。
【００１０】高温充填に耐えさせるべく後に加熱処理さ
れるこうしたポリエステル容器の特徴のひとつに、薄い
柔軟な側壁を有しており、それによって側壁の補強や凹
みパネルを用いた同等の大きさの容器に比べて全体とし
ての重量が軽くなっている点がある。このような特徴に
より、前記本発明の容器は、より少ない量の樹脂を使用
するだけで済み、したがってより安価に容器を製造でき
るという利点を有する。本発明の容器は、また、その脚
部がより広くなっていることから、いわゆるシャンペン
型の底部の容器の場合よりも優れた取扱い安定性を示
す。
【００１１】本発明の容器は、低温の液体と高温の液体
との両方のびん詰めに利用できる。容器を高温の液体の
びん詰めに用いる場合には、容器内頭部の空隙が残るよ
うに容器を高温充填する。定量の液体窒素等の低温液化
ガスを加えることによって前記頭部の空隙を加圧状態に
する。その後、適切なデザインの栓を用いて容器と内容
物とを迅速に密封する。低温液化ガスは、容器内の高温
の液体によって暖められて、約２０〜５０ポンド／平方
インチの初期圧力まで容器を加圧する。その後、容器と
内容物とは貯蔵温度まで冷却される。頭部空隙内のガス
が貯蔵温度で正の圧力を有するように、液化ガスの量と
前記ガスが充填される頭部空隙の容積とを選ぶ。
【００１２】この特徴には、充填工程中およびその後の
全ての使用温度において、容器の側壁に常に張力を作用
させておけるという利点がある。この側壁の張力の強さ
は、配向されたポリエステル樹脂固有の特性によって得
られるものであり、そのため凹みパネルや側壁の補強、
あるいはきわめて大量の樹脂を使用する必要が全くなく
なる。容器の製作に使用される好適な樹脂としては、ポ
リエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）がある。凹みパネ
ルが不要になるということには、容器のデザインの幅が
広がり、したがって消費者に受け入れられやすくなると
いう利点がある。驚いたことに、容器の底部に熱安定化
処理を何ら施さなくても、１８５°Ｆ（８５℃）の温度
での高温充填時における寸法安定性が得られることがわ
かった。さらに、容器の直立した円筒状側壁と肩部分と
の熱安定化処理、すなわち加熱処理によって、頭部空隙
部分の容積の均一性を大きく高めることができる。
【００１３】本発明のこれらの特徴およびその他の特徴
とその固有の利点とは、本発明を実施する上で現在わか
っている最良の方法を例示した以下の好適実施例の詳細
な説明を吟味することにより、当該者に明らかになるで
あろう。詳細な説明は特に添付図面を参照して行われて
いる。
【００１４】
【実施例】図１に、本発明にしたがって製作された容器
１０の斜視図を示す。容器１０は、容器の内容物を密封
するための栓（図示せず）を受けるべく従来の方法で設
けられた終端部１６の頂部に縁部１４によって形成され
た開口１２を有している。終端部１６の下の支持環１８
は、吹込成形時に通常の方法で設けられる。支持環１８
のすぐ下には、肩部分２２を経てほぼ円筒状の本体部分
２４まで外向きに張り出した首部分２０がある。容器は
その下端部において、円筒状側壁２４と一体的に形成さ
れた基部２６で終端する。図１では、容器１０は、円筒
状側壁２４の直径が単に縮径された部分である開口１２
を有するものとして示されているが、円筒状側壁２４よ
り上のこの部分の大きさと外観とは、本発明において何
等特徴的な役割を果たすものではなく、完成された容器
１０を図示するために、単に便宜上の目的からこうして
あるにすぎない。
【００１５】基部２６には、半球状の円弧部分３０によ
って互いに分離された、円弧状に延出する複数の下方突
起２８が設けられている。半球状の円弧部分３０は、各
下方突起２８の側面を形成する傾斜した放射状の小面３
２の交点にある。半球状の円弧部分３０の最上端は、図
１に示すように、軸Ｙに垂直な平面上の円２９を形成
し、この円は、基部２６と円筒状側壁２４との結合部分
と見なされる。各下方突起２８の最下端は、半径方向外
方かつ上方に湾曲した外面３６上の円弧部分３４となっ
ている。
【００１６】図２に示す底部の平面図から明らかなよう
に、中央部分３８は円弧状に延在する４つの下方突起２
８によって取り囲まれ、前記下方突起２８は４つの半球
状部分３０によって互いに分離されている。傾斜した放
射状の小面３２は円弧状に延在する各下方突起２８の側
面を形成し、半球状部分３０と合流している。前記半球
状部分と、隣接する傾斜した放射状の小面３２とが、図
では約２０°として示されている角度αを占める。した
がって、図１および図２に示す実施例では、下方突起２
８の円弧の広がりは約７０°となっている。
【００１７】図３に示す断面図において、円筒状側壁２
４は容器１０の縦軸Ｙの回りに略対称になっていること
がわかる。半球状部分３０は、縦軸Ｙ上に位置する曲率
中心Ｃから引かれた一定半径Ｒの軌跡であることがわか
る。各下方突起２８は、ほぼ垂直な環状部分４４によっ
て互いに連結された第１の傾斜部分４０と第２の傾斜部
分４２とを備えている。第１の傾斜部分４０の内側縁部
は、縦軸Ｙに接触する中央部分３８に合流する。前記第
１の傾斜部分４０は、ほぼ垂直な環状部分４４のために
第２の傾斜部分４２よりも半径方向内方かつ軸方向上方
にオフセットされていることがわかる。
【００１８】非常に小さな曲率半径の湾曲部分４３は、
第１の傾斜部分４０の外側縁部と、ほぼ垂直な環状部分
４４の上側縁部との間にある。湾曲部分４３の半径は、
好ましくは約０．０１５インチ（約０．０３８cm）から
約０．０９０インチ（約０．２２９cm）の間とする。し
かし、湾曲部分４３の半径が約０．０６０インチ（約
０．１５２cm）より大きくなると、容器１０が充填され
頭部空隙が低温液化ガスによって加圧されたときに、後
述するように、前記ほぼ垂直な環状部分４４が平らにな
ってしまう傾向が強まる。一方、湾曲部分４３の半径が
約０．０１５インチ（約０．０３８cm）よりも小さい
と、容器の基部が当該部分において応力割れや破壊を生
じやすくなることもある。この湾曲部分４３の半径を約
０．０３０インチ（約０．０７６cm）にした場合に、容
器１０が、広い範囲の充填条件および取扱い条件での使
用に適したものになることがわかった。
【００１９】前記第２の傾斜部分４２の外側縁部は、半
径方向外方かつ上方に湾曲した部分４６に合流し、この
湾曲部分４６は、容器を起立状態にさせる脚を形成して
いるほぼ円形ではあるが分割された環３４を形作る各下
方突起２８の軸方向の最下端部を形成する。円筒状側壁
２４に対して角度γで傾斜している外壁部分４８は、前
記円筒状側壁２４を湾曲部分４６に結合している。図３
に示すように、角度γは約１°から１０°の間、好まし
くは約５°として、環３４が円筒状側壁２４の最大直径
Ｄの約０．７倍の直径ｄを有するようにする。下方突起
２８の側面を形成する小面３２が、対称軸Ｙを含む平面
に対して角度βで傾斜していることがわかる。図３に示
すように、角度βは約１０°である。
【００２０】図１〜図３に示す容器１０の実施例は、４
つの下方突起２８を有しているが、この下方突起２８の
数はある程度変えることができる。図４および図５に、
５つの下方突起２８´を有する容器１０の他の実施例を
示す。半球状部分３０とそれに隣接する傾斜した放射状
の小面３２とは、図２の場合とほぼ同じ円弧状の範囲を
占めているが、各下方突起２８´の円弧状の範囲は約５
５〜５７°を占めているにすぎないことがわかる。図５
の断面図において、上側傾斜部分４０と下側傾斜部分４
２とが互いにほぼ平行であり、しかもその下の面に対し
て角度δで傾斜するように、ほぼ同じ角度で傾斜してい
ることがわかる。角度δは、好ましくは１０°より大き
くするとよく、図５では約１５°として示されている。
また、前記下側部分４２の傾斜角度δと垂直環状部分４
４の垂直方向の長さとは、下側傾斜部分４２が反対側の
半球状部分３０の接線と同一平面上にくるように設定す
る。
【００２１】容器１０の基部２６はさらに、外面をその
まま反映したものではなく、むしろ第１の傾斜部分４０
の内側縁部から第２の傾斜部分４２と結合する垂直な環
状部分４４の下縁部にわたって延在する肉厚部分５２を
形成する内面５０によって形成されている。この肉厚部
分５２の厚さは、円筒状側壁２４および傾斜した外壁部
分４８の厚さの約２〜８倍である。前記肉厚部分５２
は、軸Ｙに接触する最大厚さから、円筒状側壁２４との
合流点における円筒状側壁２４の厚さに相当する厚さま
で、半球状部分３０の長さに沿ってほぼ一様に薄くなっ
ている。
【００２２】図６に示すように、パリソン５６を引伸ば
すようにストレッチロッド６６が強制的に下方向に付勢
され、前記パリソンの下端部分５８が、冷却手段６８に
よって冷却された成形型６２の表面６０に隣接して配置
されるようにする。中央部分３８における肉厚部分５２
の内側に示されている段部５４は、一般に図６に示す吹
込作業中にパリソン５６が揺動しないようにするため
に、吹込成形工程中にストレッチロッド６６を伸長させ
て成形型６２の内側と「軟らかに接触させる」ことによ
って生じるものであるが、この部分に何らの応力上昇を
も発生させないように、前記段部５４を最小限にしなけ
ればならない。このように軟らかに接触させることによ
り、図３および図５に示すように、パリソン５６の下側
部分が確かに適切に成形され、下方突起２８および２８
´を完全に成長させられるだけの充分な樹脂がもたらさ
れて、所望の機械的強度を有する容器４０を実現するの
である。
【００２３】パリソン５６を下向きに引き伸ばすと、従
来技術で周知のように、側壁はそれに比例して薄くな
る。好ましくは、図６に示す引き伸ばし工程中にノーズ
ピース６４を通じて少量の予備的な吹込空気を導入す
る。ストレッチロッド６６がその下方向の延伸範囲の限
界に達すると、パリソン５６を形成しているポリエステ
ルを半径方向に膨張させかつ二軸方向に延伸させるため
に、吹込成形用の流体、一般に圧縮空気がノーズピース
６４を通じて導入される。パリソン５６は、図６中の破
線で示す位置から外方に広がると、円筒状本体部分２４
と肩部分２２とを画成する成形型部分７８の内壁面８０
と接触状態になる。前記内壁面８０は加熱手段７６によ
って、ポリエステルの二軸延伸に効果のある最低温度を
かなり超える温度、好ましくは米国特許第４，３８５，
０８９号に記載の制限にほぼ一致する温度まですでに加
熱された状態にある。
【００２４】吹込成形用の流体がノーズピース６４を通
って導入され続けるに連れて、パリソン５６は吹込成形
型６２の内側の形状を呈して、ポリエステルの側壁部分
２４と肩部分２２とが加熱処理されるだけの充分な時間
その場に保持される。吹込成形された容器の円筒状本体
部分２４およひ肩部分２２の加熱処理が完了すると、容
器内の圧力が開放され、それぞれの成形型の部分が互い
に分離されて、その後通常の方法で成形型から容器が取
り出され、これによってほぼ本発明にしたがった容器が
形成されるのである。圧力を開放するとともに最も望ま
しい容器の冷却状態を実現するためには、参照によりこ
こに加入される米国特許出願第０７／６９６，８３１号
に開示されているような排気孔付きストレッチロッドを
使用すると有利であろう。
【００２５】実使用上、本発明による容器は、高温充填
作業に用いられる場合、すなわち約１７０°Ｆ（約７
６．７℃）を超える液体で容器が満たされる場合には、
特に有利である。このような充填作業では、容器は１７
０°Ｆ（約７６．７℃）から約１９０°Ｆ（約８７．８
℃）の間の温度、必要な場合にはおそらくさらに高い温
度に維持された液体で満たされる。液体は、所定の容積
の容器内に収容されている液体の上部に頭部空隙が残る
ようなレベルまで充填される。図３に一般的な充填線Ｆ
を示してあり、この充填線Ｆよりも上の空間Ｓが頭部空
隙である。その後この頭部空隙を、好ましくは容器の液
体内容物と化学反応を起こさない低温液化ガスを補給し
て加圧状態にする。ほとんどの充填作業では、液体窒素
が好適なガスである。その後、容器内に高温の液体と補
給された低温液化ガスが保持されるように、従来と同様
のデザインの栓を用いて容器と内容物を迅速に密封す
る。低温液化ガスは、容器内の高温の液体によって暖め
られて、約２０から５０ポンド／平方インチ（約１．４
１〜３．５２kg／cm2 ）の間の初期圧力まで容器を加圧
する。
【００２６】その後、容器と内容物とは所望の貯蔵温度
まで冷却される。一般にこの冷却によって容器内の高温
の液体が収縮し、これによって容器内の液体の水位は充
填線Ｆから新たな製品としての線Ｆ´へと下がる。これ
は頭部空隙Ｓの容積を増加させる効果を持ち、この効果
が頭部空隙を満たしているガスの温度変化と相俟って、
頭部空隙内の圧力を初期圧力から新たなはるかに低い圧
力へと低下させる。本発明によれば、初期圧力に寄与す
る液体窒素の量は、容器の内容物が冷却されて頭部空隙
Ｓの容積が増加した時に、頭部空隙内の圧力が大気圧に
対してなお正の状態を保ち、それによって容器の柔軟な
側壁１２によるいかなる内方への凹みやパネリングをも
防止されるように選定される。
【００２７】もしガスの初期圧力が低すぎると、側壁の
固有の柔軟性に基づいて側壁のパネリングが起こる。他
方、頭部空隙内の初期圧力が高過ぎると、高圧力と充填
液の高温とが相俟って、容器が塑性変形を起こす可能性
がある。
【００２８】本発明にしたがって製作された容器は高温
充填作業に適したものであるが、容器の上側部分におけ
る加熱処理工程により、容器は、他の状況でも利用でき
る高い強度特性を持つものとなる。さらに、高温充填さ
れた液体を急速冷却しなかった場合でも、性能や特性に
はほとんど差は見られなかった。これは、容器やその内
容物に悪影響を及ぼすことなく、従来の高温充填作業に
おける急速冷却工程を省略できることを示唆するもので
ある。また、材令や蓄積水分が大きく異なるパリソンを
使用した場合でも性能上の差は検出されなかった。これ
は、特に調整された雰囲気中にパリソンを維持管理して
おく必要がないことを示唆するものである。
【００２９】特定の好適な実施態様と特定例とを参照し
て本発明を詳細に説明したが、種々の変形および改変
は、特許請求の範囲に記載され定義されている本発明の
範囲および精神の中に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にしたがって製作された容器の斜視図で
ある。
【図２】図１に示す容器の底面図である。
【図３】図２の線III −III における断面図である。
【図４】本発明の他の実施例の底面図である。
【図５】線V −V で見た図４に示す容器の下側部分の断
面図である。
【図６】本発明の容器が成形される成形型の断面図であ
る。
【符号の説明】
１０ 容器 ２４ 円筒状側壁 ２６ 基部 ２８ 下方突起 ３０ 半球状部分 ３２ 小面 ３６ 湾曲部分 ４０ 第１の傾斜部分 ４２ 第２の傾斜部分 ４４ 環状部分 ４８ 傾斜外壁部分 ５２ 肉厚部分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 容器の縦軸回りに回転対称なほぼ円筒状
    の側壁を有する中空の本体と、終端部と、前記側壁を該
    終端部に一体的に結合する肩部分と、前記側壁と合流す
    る一体式の基部とを有する吹込成形された熱可塑性樹脂
    の容器であって、前記基部が、実質的に前記円筒状側壁
    から前記容器の縦軸まで延在するほぼ円弧状の部分によ
    り互いに分離された複数の下方突起からなる外面によっ
    て形成され、前記肩部分と側壁部分とが、高温充填に耐
    えられるべく加熱処理されている、吹込成形された熱可
    塑性樹脂の容器。
  2. 【請求項２】 前記下方突起の各々が、前記縦軸に接触
    する第１の傾斜部分と、前記第１の傾斜部分の半径方向
    外方かつ軸方向下方に位置する第２の傾斜部分と、上縁
    部が前記第１の傾斜部分と結合し下縁部が前記第２の傾
    斜部分と結合するほぼ垂直な環状部分と、各下方突起の
    軸方向の最下端部を形成するとともに内側縁部が前記第
    ２の傾斜部分と結合し外側縁部が前記円筒状側壁と結合
    する半径方向外方かつ上方に湾曲した部分とを有してい
    る請求項１に記載の吹込成形された熱可塑性樹脂の容
    器。
  3. 【請求項３】 前記下方突起の各々がさらに、前記ほぼ
    垂直な環状部分の上縁部と前記第１の傾斜部分との結合
    部分に湾曲部分を備え、該湾曲部分は約０．０１５イン
    チ（約０．０３８cm）から約０．０９０インチ（約０．
    ２２９cm）の間の半径を有している請求項２に記載の吹
    込成形された熱可塑性樹脂の容器。
  4. 【請求項４】 前記下方突起の各々がさらに、前記円筒
    状側壁と前記半径方向外方かつ上方に湾曲した部分との
    間に傾斜した外壁部分を有している請求項３に記載の吹
    込成形された熱可塑性樹脂の容器。
  5. 【請求項５】 前記基部がさらに、前記第１の傾斜部分
    の内側縁部から前記第２の傾斜部分と結合する前記ほぼ
    垂直な環状部分の下縁にわたって延在する肉厚部分によ
    って形成され、該肉厚部分が前記容器の前記側壁部分の
    厚さの約２倍から８倍の厚さを有している請求項３に記
    載の吹込成形された熱可塑性樹脂の容器。
  6. 【請求項６】 前記肩部分と側壁部分とが前記容器の成
    形時に成形型の加熱部分に圧接されることによって加熱
    処理される請求項１に記載の吹込成形された熱可塑性樹
    脂の容器。
  7. 【請求項７】 少なくとも約１７０°Ｆ（約７６．７
    ℃）の充填温度に耐えられるべく前記肩部分と側壁部分
    とが加熱処理される請求項１に記載の吹込成形された熱
    可塑性樹脂の容器。
  8. 【請求項８】 前記充填温度における少なくとも２０ポ
    ンド／平方インチ（約１．４１kg／cm2 ）の初期圧力に
    耐えられるべく前記肩部分と側壁部分とが加熱処理され
    る請求項７に記載の吹込成形された熱可塑性樹脂の容
    器。
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