JPH0520120B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はすすぎ時にリンス液を水に混入させる
ようにした一槽式遠心脱水洗濯機に関するもので
ある。

従来の技術 従来、この種一槽式遠心脱水洗濯機にあつて、
脱水時内槽が回転されるのを利用してその遠心力
により溜り部のリンス液を流出部に移行させると
ともに、保持させ、次いで内槽停止に伴ない遠心
力がなくなると流出部より同内槽の外周面に沿つ
てリンス液が流下し、次のすすぎ工程のために送
給される水の中にこのリンス液が混入されるよう
になつていた。

発明が解決しようとする問題点 しかし、この構成であると、内槽外周面に沿つ
て流下するリンス液が同内槽に形成した脱水孔を
介して脱水後の衣類にまで達していた。周知のご
とくリンス液は着色された液体であり、そのた
め、脱水衣類にその色がついてしまう問題があつ
た。

本発明はこのような従来の問題点を解消したも
ので、リンス液による衣類の着色を防止したもの
である。

問題点を解決するための手段 このような問題点を解決するために本発明は、
パルセーターを内設し、周壁には多数の脱水孔を
有するとともに、脱水時に回転させるようにした
内槽と、同内槽の外周側に設けた外槽と、上記内
槽に設けられ、その回転による遠心力によつて溜
め部内のリンス液を流出部に移動させて同流出部
内に保持し、遠心力が働らかなくなるとその流出
部より内槽の外周面に沿つてリンス液を流出させ
るリンス液供給装置とを具備し、上記内槽の外周
面には上記リンス液の流下案内部を形成し、かつ
この流下案内部は脱水孔と隔離させたものであ
る。

作 用 この構成により、リンス液供給装置の流出部よ
り流出するリンス液は内槽外周面の流下案内部を
流下するものである。そして、特定域での流下で
あるため、脱水孔を介して衣類までリンス液が達
することはなく、これにより、同衣類のリンス液
による着色が防止できるものである。

実施例 以下本発明の実施例を第１図、第２図を参照し
て説明する。

図において、外槽１の内部に設けられた内槽２
は合成樹脂により成形してあり、その内底部には
図示していないがパルスセーターが配設してあ
る。周知の通り一槽式の遠心脱水機では洗濯、す
すぎ時にはパルセーターが回転して内槽２は固定
化され、また脱水時には内槽２のみが回転するも
のである。そして、脱水動作のために内槽２の周
壁には多数の脱水孔３が形成してある。

また上記したように内槽２は合成樹脂製で、し
かも多数の脱水孔３が設けてあるために、補強用
としてその外周面の周方向と軸方向にリブ４，５
が一体に形成してある。

６は内槽２の上方開口端に装着した流体バラン
サー、７は上記流体バランサー６の一部に区画形
成されたリンス液供給装置で、リンス液を溜めて
おく溜め部８とその外周に位置し、上方部のみで
同溜め部８と連通した流出部９とからなる。溜め
部８は上方にリンス注入口１０を、流出部９は下
方に内槽２の周壁を一部切欠いて開口させた流出
口１１をそれぞれ有するものである。

また１２は内槽２における外周面の軸方向に設
けた溝状の流下案内部にして、その上方部に流出
口１１が対応している。

上記流下案内部１２は内槽２より一対の案内リ
ブ１３を一体的に突設することで脱水孔３と隔離
して形成されており、また同案内リブ１３の高さ
は上記補強用の周方向リブ４よりも0.5〜1.0mm高
く設定してある。

上記の構成において、リンス液供給装置７の溜
め部８に溜められたリンス液は、洗濯工程時に内
槽２が回転しているため、そのままの状態にあ
る。次に脱水工程に入り、内槽２が回転される
と、その遠心力でリンス液は上部連通部を介して
溜め部８からその外周の流出部９に移行し、その
外周部分に同じく遠心力で保持されることとな
る。

そして、脱水工程が終了して内槽２の回転が停
止すると、それまでの遠心力による保持がなくな
つてリンス液は流出部９の流出口１１から流出し
て内槽２の外周面の流下案内部１２を流下し、し
ばらくして、次工程のすすぎのために供給される
水に混入されるものである。

ここで、流下案内部１２は脱水孔３と隔離して
形成してあるところから、これを流下するリンス
液が上記脱水孔３を介して内槽２内に流れ、衣類
まで達することは全くないものである。

なお上記実施例のごとく流体バランサー６にリ
ンス液供給装置７を一体に組込んだものでは流下
案内部１２との関係から内槽２に対する同流対バ
ランサー６の取付けた方向性が出てくるが、この
場合、流下案内部１２はそのときの位置決め用と
して有用なものとなる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、リンス液の流下
案内部を脱水孔と隔離して内槽に形成することに
より、リンス液が衣類まで達することがなく、従
来問題であつたリンス液による衣類の着色を確実
に防止できるもので、洗濯機として優れた効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における一糟式遠心脱
水洗濯機の内槽部の斜視図、第２図は要部断面図
である。 １……外槽、２……内槽、３……脱水孔、７…
…リンス液供給装置、８……溜め部、９……流出
部、１２……流下案内部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パルセーターを内設し、周壁には多数の脱水
   孔を有するとともに、脱水時に回転させるように
   した内槽と、同内槽の外周側に設けた外槽と、上
   記内槽に設けられ、その回転による遠心力によつ
   て溜め部内のリンス液を流出部に移動させて同流
   出部内に保持し、遠心力が働らかなくなるとその
   流出部より内槽の外周面に沿つてリンス液を流出
   させるリンス液供給装置とを具備し、上記内槽の
   外周面には上記リンス液の流下案内部を形成し、
   かつ、この流下案内部は脱水孔と隔離させた一槽
   式遠心力脱水洗濯機。