JPH05198400A - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置

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JPH05198400A
JPH05198400A JP771292A JP771292A JPH05198400A JP H05198400 A JPH05198400 A JP H05198400A JP 771292 A JP771292 A JP 771292A JP 771292 A JP771292 A JP 771292A JP H05198400 A JPH05198400 A JP H05198400A
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charged particle
particle beam
orbit
electromagnet
deflecting
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JP771292A
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Osamu Takeda
修 竹田
Tatsuya Sakai
達哉 境
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Abstract

(57)【要約】 【目的】荷電粒子ビーム装置において、単数の荷電粒子
蓄積リングに対して複数の種類のエネルギーを有する放
射光を同時に利用できるようにする。また、シンクロト
ロン放射光の照射効率を向上させる。 【構成】荷電粒子ビームを荷電粒子ビーム軌道に沿って
偏向用電磁石4で偏向させ、上記荷電粒子ビーム軌道の
接線方向にシンクロトロン放射光を発生させる荷電粒子
ビーム装置において、上記荷電粒子ビーム軌道を内側平
衡軌道23と外側平衡軌道22の複数段設け、複数レベ
ルのエネルギーを有する放射光を取り出すものである。
また、荷電粒子ビーム軌道を互いに独立して複数設けた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばLSI製造工程に
おけるX線リソグラフィーに使用するため、電子、陽電
子などの荷電粒子を蓄積した蓄積リングから放射光を取
り出す荷電粒子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の荷電粒子ビーム装置を示
す。荷電粒子ビーム装置は荷電粒子蓄積リング1を有
し、この蓄積リング1は電子、陽電子などの荷電粒子ビ
ーム(以下、単にビームと称する。)を蓄積する荷電粒
子蓄積装置として機能する。ビームは入射用予備加熱器
である荷電粒子ビーム入射器2で所定のエネルギーに加
速された後、荷電粒子ビーム輸送部3を経てインフレク
タ4から荷電粒子蓄積リング1に入射される。荷電粒子
蓄積リング1内に入射されたビームは偏向用電磁石5に
より偏向される一方、軌道調整用電磁石6により集束あ
るいはビーム軌道が調整され、高周波加熱空胴7により
加速され、荷電粒子蓄積リング1内に形成される真空ダ
クト8内を周回している。
【0003】また、偏向用電磁石5は図12に示すよう
に鉄心5aの開口部に常電導コイル5bを巻装して構成
し、ビームを偏向して平衡軌道を形成するものである。
【0004】放射光ビームライン9はビームを偏向用電
磁石5で偏向させ、ビーム軌道を曲げたとき、軌道屈曲
部の接線方向に放射光が放出される。この放射光はシン
クロトロン放射光(以下、SOR光という。)と呼ば
れ、外部に取り出されてX線リソグラフィーなどに利用
される。一般に、放射光ビームライン9は装置の利用効
率を高めるため偏向用電磁石5に沿って多数設けられて
いるが、ここでは各偏向用電磁石5にそれぞれ1本のみ
を示し他は省略してある。
【0005】高周波加熱空胴7は放射光の放出によるビ
ームのエネルギー損失を補償し、所定のエネルギーに加
速する。真空ダクト8はビームを長時間周回させるため
に例えば10-9Torr程度に真空度を保持している。な
お、荷電粒子蓄積リング1は真空ダクト8内を真空にす
る真空排気装置などを備えているが、図11においては
省略してある。
【0006】この荷電粒子ビーム装置では、荷電粒子ビ
ーム入射器2により所定のエネルギーに加速されたビー
ムは、荷電粒子ビーム輸送部3を経由してインフレクタ
4から荷電粒子蓄積リング1に入射され、複数個の偏向
用電磁石5で軌道を曲げながら真空ダクト6内を周回
し、その間軌道調整用電磁石6によって集束あるいは補
正されつつ高周波加熱空胴7により加速される。そし
て、ビームは偏向用電磁石5で軌道を曲げられた時に軌
道屈曲部の接線方向にSOR光が放出される。
【0007】図13は従来の他の荷電粒子ビーム装置を
示す。この従来例において、荷電粒子蓄積リング1は偏
向用電磁石に超電導コイルを施した超電導偏向電磁石1
0を2個備えている。この超電導偏向電磁石10を構成
する超電導コイル11は図14に示すようにレーストラ
ックコイルを偏向曲率で曲げた円弧形に形成し、高起磁
力を有しているため、鉄心を用いない空心構造となる。
なお、図14においては、超電導コイル11を極低温に
保持するための低温容器であるクライオスタットを省略
してある。また、その他の構成および作用は図11に示
す荷電粒子ビーム装置と同様であるのでその説明を省略
する。
【0008】図15は従来のさらに他の荷電粒子ビーム
装置を示す。この荷電粒子ビーム装置に用いられるバン
プ電磁石12は、ビーム入射時に設計軌道の入射点を通
るように偏向させるためのものである。この電磁石12
はビーム入射時にだけ励磁される。ビームは偏向部に配
置した偏向用電磁石5により偏向され閉じた軌道を形成
し、直線部に配置した四極電磁石13と図示しない多極
電磁石によって集束作用を受けビーム形状を維持する。
【0009】そして、SOR光は上記のようにビームが
磁場により偏向作用を受けたときにビーム軌道の接線方
向に放出される電磁波であって、著しい指向性を有し光
強度が極めて大きい。通常、偏向用電磁石5部分の真空
ダクト8に取り出し用のポートを設け、SOR光はこの
ポートから図示しないSOR光用真空ダクト内を経て照
射装置まで導かれLSI製造のためのX線リソグラフィ
ーなどの目的に供される。その他の構成および作用は図
11に示す荷電粒子ビーム装置と同様であるのでその説
明を省略する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の荷
電粒子ビーム装置は、単数の荷電粒子蓄積リング1に対
して1種類のエネルギーを有するSORしか利用できな
いので、荷電粒子蓄積リング1を効率的に用いることが
不可能であった。
【0011】一方、SOR光はその特徴から産業上重要
な分野で利用されるが、光強度と空間的な拡がりの点で
問題がある。SOR光の全光強度はビーム電流とビーム
エネルギーの4乗に比例する。したがって、SOR光強
度を大きくするためには、ビーム電流とビームエネルギ
ーの少なくとも一方を大きくすればよい。
【0012】ところで、一般にビームエネルギーはSO
R光のスペクトルが最適な分布になるように設定してい
るので、SOR光の強度は主にビーム電流に依存するこ
とになる。しかし、ビーム電流を荷電粒子ビーム装置固
有のある一定の値以上にするにはビーム不安定性やビー
ム寿命などにより非常に困難である。したがって、SO
R光強度についても同様のことがいえる。
【0013】また、SOR光の空間的な拡がりは指向性
の強い性質から荷電粒子ビーム装置内を周回するビーム
の径に依存する。荷電粒子ビーム装置内を周回するビー
ムの径は非常に小さいため、SOR光の空間的な拡がり
も小さい。
【0014】以上のことから、SOR光強度もある値以
上に大きくすることができず、照射面積も小さいので、
例えばLSI製造のためのX線リソグラフィーに使用す
る場合には、単位時間当りのシリコンウエハーの照射枚
数、つまりスループケットあるいは照射効率を大きくす
ることが困難である。
【0015】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、単数の荷電粒子蓄積リングに対して複数の種類
のエネルギーを有する放射光を同時に利用できる荷電粒
子ビーム装置を提供することにある。
【0016】また、他の目的とするところは、SOR光
の照射効率を向上させた荷電粒子ビーム装置を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る荷電粒子ビ
ーム装置は、上述した課題を解決するために、荷電粒子
ビームを荷電粒子ビーム軌道に沿って偏向用電磁石で偏
向させ、上記荷電粒子ビーム軌道の接線方向にシンクロ
トロン放射光を発生させる荷電粒子ビーム装置におい
て、上記荷電粒子ビーム軌道を内側平衡軌道と外側平衡
軌道の複数段設け、複数レベルのエネルギーを有する放
射光を取り出すことを特徴とするものである。
【0018】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る他の荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム
を荷電粒子ビーム軌道に沿って偏向用電磁石で偏向さ
せ、上記荷電粒子ビーム軌道の接線方向にシンクロトロ
ン放射光を発生させる荷電粒子ビーム装置において、荷
電粒子ビーム軌道を互いに独立して複数設けたことを特
徴とするものである。
【0019】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1は、荷電
粒子ビーム軌道を内側平衡軌道と外側平衡軌道の複数段
設け、複数種のエネルギーを有する放射光を取り出すの
で、ビーム蓄積リングを効率的に運用することができ
る。
【0020】本発明の請求項2は、複数の軌道から放射
されたSOR光を光学系により同一の被照射体上の同一
部位に導くことにより、SOR光強度が増大する。ま
た、同じ被照射体上の異なる部位、あるいは被照射体上
に導くことにより、照射面積が増大する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】図1は本発明に係る荷電粒子ビーム装置の
第1実施例を示す。なお、従来の構成と同一または対応
する部分には図11と同一の符号を用いて説明する。
【0023】図1に示すように、荷電粒子ビーム装置は
荷電粒子蓄積リング1を有し、この荷電粒子蓄積リング
1内にビームを入射させる荷電粒子ビーム入射器2を入
射用予備加速器として備えている。この荷電粒子ビーム
入射器2はビームを所定のエネルギーに加速した後、荷
電粒子蓄積リング1に荷電粒子ビーム輸送部3、インフ
レクタ4を経て入射させる。そして、荷電粒子蓄積リン
グ1内に入射されたビームは、ビームを偏向して平衡軌
道を形成するための偏向用電磁石5により偏向される一
方、軌道調整用電磁石6により集束あるいはビーム軌道
が調整され、高周波加熱空胴7によりエネルギー損失が
補償され、所定のエネルギーに加速され、荷電粒子蓄積
リング1内に形成される真空ダクト8内を周回する。
【0024】この真空ダクト8はビームを長時間周回さ
せるために超高真空で環状に形成され、その周囲にはイ
ンフレクタ4、偏向用電磁石5、軌道調整用電磁石6お
よび高周波加速空胴7がそれぞれ所定位置に配設されて
いる。放射光ビームライン9はビームを偏向用電磁石5
で偏向させ、ビーム軌道を曲げたとき、軌道屈曲部の接
線方向にSOR光が放出される。
【0025】また、荷電粒子ビーム輸送部3の途中には
荷電粒子ビーム分岐用の振分け電磁石20が設けられ、
この振分け電磁石20はビームを外側平衡軌道22に供
給するかあるいは内側平衡軌道23に供給するかを切り
換える。この外側平衡軌道22と内側平衡軌道23は軌
道調整用電磁石21によりビーム軌道が調整されて段差
が設けられる。
【0026】さらに、偏向用電磁石5には図2および図
3に示すように内側ギャップ24、外側ギャップ25の
近傍の鉄心26にそれぞれ内周コイル27、外周コイル
28が巻装され、磁束Φを発生させている。
【0027】次に、本実施例の作用を説明する。
【0028】荷電粒子ビーム入射器2から放射されたビ
ームは、荷電粒子ビーム輸送部3を通り振分け電磁石2
0にて軌道が偏向され、インフレクタ4を経て荷電粒子
蓄積リング1における外側平衡軌道22上に入射され
る。この外側平衡軌道22上に入射されたビームは複数
個の偏向用電磁石5で軌道を曲げられながら、真空ダク
ト6内を周回し、その間複数個の軌道調整用電磁石6に
よって収束され、高周波加速空胴7によって加速され、
真空ダクト8内を周回する。
【0029】他方、荷電粒子ビーム入射器2からのビー
ムを振分け電磁石20で軌道を偏向させない場合には、
荷電粒子蓄積リング1における内側平衡軌道23上に入
射される荷電粒子軌道となる。
【0030】また、図2および図3に基づいて本実施例
の原理を説明する。
【0031】図2は常電導の偏向用電磁石5の平面図、
図3は図2のA−A線断面図を示す。図2において、外
側平衡軌道22の曲率半径をρ1 とすると、外側平衡軌
道22のビームエネルギーP1 、内側平衡軌道23のビ
ームエネルギーP2 は以下の式で与えられる。
【0032】
【数1】 P1 =eB1 ρ1 P2 =eB2 ρ2 …… 但し、B1 :内側ギャップ24に発生する磁界 B2 :外側ギャップ25に発生する磁界 e :電子の電荷
【0033】今、ρ1 ,ρ2 はρ2 >ρ1 の大小関係に
ある。そこで、B1 =B2 とすると、
【数2】P2 >P1 …… の大小関係になる。
【0034】また、例えばρ1 =1m ρ2 =1.5
mとし、外周コイル28、内周コイル27の起磁力(巻
数×電流)をそれぞれ調整することにより、B1 =1.
5(T)、B2 =1(T)の磁界を発生させると、式
より、
【数3】P1 =P2 …… が成り立つ。
【0035】よって、,式から分るように偏向用電
磁石5で曲げられた時に軌道屈曲部の接線方向の放射光
は外側あるいは内側平衡軌道の2種類のエネルギー量、
あるいは同一のエネルギー量を有する。
【0036】図3の磁気回路により内側ギャップ24と
外側ギャップ25に加わる磁界の方向は逆向きとなり、
ビームはローレンツ力を受けて曲げられるので、ビーム
周回方向は外側平衡軌道22と内側平衡軌道23では逆
向きとなる。なお、内側ギャップ24と外側ギャップ2
5にはSOR光が外部に取り出せるように段差が設けら
れている。
【0037】このように本実施例によれば、1つの荷電
粒子蓄積リング1においてビーム周回軌道を外周側と内
周側に設けることで、外側平衡軌道22および内側平衡
軌道23の双方の接線方向からSOR光を取り出せるの
で、荷電粒子蓄積リング1を効率的に利用できる。
【0038】図4は本発明に係る荷電粒子ビーム装置の
第2実施例を示し、前記第1実施例と同一の部分に同一
の符号を付して説明する。
【0039】本実施例ではビームを偏向するための電磁
石を超電導電磁石30としてある。この超電導電磁石3
0は図5および図6に示すように外側平衡軌道形成のた
めの外周超電導コイル31と、内側平衡軌道形成のため
の内周超電導コイル32と、これらのコイル31,32
を極低温に保持するためのクライオスタット33とから
構成されている。
【0040】次に、本実施例の原理を説明する。
【0041】外側平衡軌道22の曲率半径をρ2 、内側
平衡軌道23における曲率半径をρ1 とすると、外側平
衡軌道22のビームエネルギーは以下の式で与えられ
る。
【数4】 P1 =eBρ1 P2 =eBρ2 …… 但し、B:コイル31,32で発生する磁界 一般に、ρ1 ,ρ2 はρ2 >ρ1 の大小関係にあり、
【数5】P2 >P1 …… となる。よって、式より超電導電磁石30で曲げられ
た時に軌道屈曲部の接線方向から取り出されるSOR光
は、外側あるいは内側平衡軌道の2種類のエネルギー量
を有することとなる。その他の構成および作用は前記第
1実施例と同一であるのでその説明を省略する。
【0042】図7〜図9は本発明に係る荷電粒子ビーム
装置の第3実施例を示す。なお、図15と同一または対
応する部分には同一の符号を用いて説明する。
【0043】本実施例は互いのビーム軌道面を垂直方向
に平行移動させた位置関係にある2つのビーム軌道を有
する場合を示している。図7に示すように、本実施例の
荷電粒子ビーム装置は、真空ダクトを挿入するために2
つの間隙を有し二極電磁石である偏向用電磁石40、そ
れぞれの軌道に独立に設置するインフレクタ4、高周波
加熱空胴7、真空ダクト8、バンプ電磁石12、四極電
磁石13およびその他図示しない多極電磁石などから構
成されている。
【0044】偏向用電磁石40は図9に示すようにビー
ム軌道のための間隙41,42を有し、通常の鉄心43
の他に、2つの間隙41,42には実効的に磁路長を小
さくし磁気抵抗を減少させるための磁場調整用鉄心44
が挿入され、固定用スペーサ45により固定されてい
る。また、偏向用電磁石40は磁場発生用主コイル46
の他に、磁場調整用コイル47が図示しないコイル支持
用治具により固定されている。
【0045】次に、本実施例の作用について説明する。
【0046】本実施例では互いに独立した複数個のビー
ム軌道を有するので、偏向用電磁石40に挿入した2つ
の真空ダクト6から互いに平行な2本1組のSOR光を
取り出すことができる。
【0047】また、本実施例では独立の2本のビーム軌
道を有するため、それぞれの軌道がビーム不安定性やビ
ーム寿命などによって制限される最大ビーム電流まで達
せられる。したがって、ビーム軌道が1本の場合と比較
すると、上記2本のSOR光を適当な光学系により被照
射体上の異なる部位に導くことにより、照射面積を2倍
にし、また同一部位に導くことにより光量を2倍にする
ことができ、その結果、照射効率は2倍になる。
【0048】さらに、偏向用電磁石40を用いることに
より、1本のビーム軌道を有する荷電粒子ビーム装置を
2台製造する場合と比較して製造費を低く抑えることが
できる。その他の構成および作用は前記第1実施例と同
一であるのでその説明を省略する。
【0049】なお、上記実施例ではビーム軌道が2本で
あるが、本質的にビーム軌道の数に制限はなく、ビーム
軌道の数を3本、4本、それ以上と増やしてもよい。
【0050】図10は前記第3実施例の変形例を示す。
この変形例では偏向用電磁石の構造を変更しており、図
9に示したような磁場調整用鉄心44を用いず、偏向用
電磁石40の真空ダクト8aを各軌道で共用させてい
る。
【0051】この変形例によれば、前記第3実施例と比
較して偏向用電磁石40の構造を簡略化することができ
る。その他の構成および作用は前記第3実施例と同一で
あるのでその説明を省略する。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、一台のビーム蓄積リングにおいてビーム周回
軌道を外周側と内周側に設けることで、外周側軌道およ
び内周側軌道の接線方向からSOR光を取り出せるの
で、従来例に比べて蓄積リングを効率的に利用できる。
【0053】また、請求項2によれば、一台の装置に複
数の独立したビーム軌道を持たせることにより、製造費
を抑えつつ、SOR光の照射効率を向上させることが可
能となる。これにより、安価で照射効率のよい産業用荷
電粒子ビーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る荷電粒子ビーム装置の第1実施例
を示す平面図。
【図2】図1の偏向用電磁石を示す平面図。
【図3】図2におけるA−A線断面図。
【図4】本発明に係る荷電粒子ビーム装置の第2実施例
を示す平面図。
【図5】図4の超電導偏向用電磁石を示す平面図。
【図6】図4の超電導偏向用電磁石を示す正面図。
【図7】本発明に係る荷電粒子ビーム装置の第3実施例
を示す平面図。
【図8】図7に示す荷電粒子ビーム装置の正面図。
【図9】図7におけるB−B線断面図。
【図10】本発明の第3実施例の変形例を示す断面図。
【図11】従来の荷電粒子ビーム装置を示す平面図。
【図12】図11における偏向用電磁石を示す斜視図。
【図13】従来の他の荷電粒子ビーム装置を示す平面
図。
【図14】図13の超電導偏向用電磁石を示す斜視図。
【図15】従来のさらに他の荷電粒子ビーム装置を示す
平面図。
【符号の説明】
1 荷電粒子蓄積リング 2 荷電粒子ビーム入射器 3 荷電粒子ビーム輸送部 4 インフレクタ 5 偏向用電磁石 6 軌道調整用電磁石 7 高周波加速空胴 8 真空ダクト 9 放射光ビームライン 12 バンプ電磁石 13 四極電磁石 20 振分け電磁石 21 軌道調整用電磁石 22 外側平衡軌道 23 内側平衡軌道 30 超電導電磁石 31 外周超電導コイル 32 内周超電導コイル 40 偏向用電磁石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを荷電粒子ビーム軌道に
    沿って偏向用電磁石で偏向させ、上記荷電粒子ビーム軌
    道の接線方向にシンクロトロン放射光を発生させる荷電
    粒子ビーム装置において、上記荷電粒子ビーム軌道を内
    側平衡軌道と外側平衡軌道の複数段設け、複数レベルの
    エネルギーを有する放射光を取り出すことを特徴とする
    荷電粒子ビーム装置。
  2. 【請求項2】 荷電粒子ビームを荷電粒子ビーム軌道に
    沿って偏向用電磁石で偏向させ、上記荷電粒子ビーム軌
    道の接線方向にシンクロトロン放射光を発生させる荷電
    粒子ビーム装置において、上記荷電粒子ビーム軌道を互
    いに独立して複数設けたことを特徴とする荷電粒子ビー
    ム装置。
JP771292A 1992-01-20 1992-01-20 荷電粒子ビーム装置 Pending JPH05198400A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016204283A1 (ja) * 2015-06-19 2016-12-22 株式会社東芝 粒子線ビームの制御電磁石及びこれを備えた照射治療装置

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