JPH05198009A - 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び情報記録方法 - Google Patents
光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び情報記録方法Info
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- JPH05198009A JPH05198009A JP4224557A JP22455792A JPH05198009A JP H05198009 A JPH05198009 A JP H05198009A JP 4224557 A JP4224557 A JP 4224557A JP 22455792 A JP22455792 A JP 22455792A JP H05198009 A JPH05198009 A JP H05198009A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録層が高温条件下に於いても反射率変化を
生じることのない、耐久性に優れた光記録媒体及びその
製造方法を提供する。 【構成】 基板、記録層及び該記録層上に接着層を介し
て保護基板が積層されてなる光記録媒体において、該接
着層がエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から
選ばれる少なくとも1つの共重合体を含有し、且つ該接
着層のビカット軟化点が65℃以上95℃以下である光
記録媒体及びその製造方法。
生じることのない、耐久性に優れた光記録媒体及びその
製造方法を提供する。 【構成】 基板、記録層及び該記録層上に接着層を介し
て保護基板が積層されてなる光記録媒体において、該接
着層がエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から
選ばれる少なくとも1つの共重合体を含有し、且つ該接
着層のビカット軟化点が65℃以上95℃以下である光
記録媒体及びその製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性、特に高温耐久性
に優れた光記録媒体及びその製造方法に関する。
に優れた光記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多量の情報を貯蔵する手段とし
て、光によって情報の記録及び/又は再生を行なう光記
録媒体が提案されている。そして従来、光を用いて行な
う方法として、例えばオプティカル・エンジニアリング
(Optical Engineering),Vo
l.15,No.2,March−April,197
6、pp.99〜 の“レビュー アンド アナリシス
オブ オプティカル レコーディング メディア(R
eview and Analysis of Opt
ical Recording Media)”に記載
されている様に、光ビーム、例えばレーザー光を光記録
媒体の記録層へ照射する事により記録層に変形や孔を生
じさせるタイプやバブルを形成させるタイプ、及び光学
的性質を変化させるタイプ等が知られている。
て、光によって情報の記録及び/又は再生を行なう光記
録媒体が提案されている。そして従来、光を用いて行な
う方法として、例えばオプティカル・エンジニアリング
(Optical Engineering),Vo
l.15,No.2,March−April,197
6、pp.99〜 の“レビュー アンド アナリシス
オブ オプティカル レコーディング メディア(R
eview and Analysis of Opt
ical Recording Media)”に記載
されている様に、光ビーム、例えばレーザー光を光記録
媒体の記録層へ照射する事により記録層に変形や孔を生
じさせるタイプやバブルを形成させるタイプ、及び光学
的性質を変化させるタイプ等が知られている。
【0003】そして、記録層に用いられる材料として、
例えばTe,Bi,Sn,Sb,In等の低融点金属や
シアニン系、スクワリウム系、フタロシアニン系、テト
ラデヒドロコリン系、ポリメチン系、ナフトキノン系、
ベンゼンジチオールニッケル錯体等の染・顔料(有機色
素)、及びこれら有機色素と金属との複合系の材料が知
られているが、近年上記の記録層材料のうち、有機色素
が安価な光記録媒体を得ることができるため注目されて
いる。
例えばTe,Bi,Sn,Sb,In等の低融点金属や
シアニン系、スクワリウム系、フタロシアニン系、テト
ラデヒドロコリン系、ポリメチン系、ナフトキノン系、
ベンゼンジチオールニッケル錯体等の染・顔料(有機色
素)、及びこれら有機色素と金属との複合系の材料が知
られているが、近年上記の記録層材料のうち、有機色素
が安価な光記録媒体を得ることができるため注目されて
いる。
【0004】すなわち、有機色素記録媒体は、溶媒塗布
法により基板上に記録層として形成することができ、真
空蒸着法で形成される低融点金属化合物よりも、量産性
に優れている。
法により基板上に記録層として形成することができ、真
空蒸着法で形成される低融点金属化合物よりも、量産性
に優れている。
【0005】有機色素を記録層に用いた光記録媒体の記
録ピット部では、例えば有機色素の熱分解による脱色に
よって反射率が低下し、かつ記録ピット部の変形による
光学的散乱の効果によって、記録ピット部における情報
再生レーザ光の反射光量が変化するために、記録情報を
感知することができる。
録ピット部では、例えば有機色素の熱分解による脱色に
よって反射率が低下し、かつ記録ピット部の変形による
光学的散乱の効果によって、記録ピット部における情報
再生レーザ光の反射光量が変化するために、記録情報を
感知することができる。
【0006】ところで、近年光記録媒体には、記録・再
生装置の小型化の要求に伴って、より薄くすることが求
められており、又カード状の外形を有する光カードは、
ISOの規格によって0.68〜0.84mmの厚さと
することが要求されている。
生装置の小型化の要求に伴って、より薄くすることが求
められており、又カード状の外形を有する光カードは、
ISOの規格によって0.68〜0.84mmの厚さと
することが要求されている。
【0007】一方、光記録媒体の基板表面のゴミやキズ
の記録・再生への影響を少なくするためには、基板の厚
みはできるだけ厚い方が有利であり、通常0.4〜0.
6mm程度の厚みが適している。また、保護基板は0.
15〜0.4mm程度の厚みが要求されている。したが
って、上記の厚みの光カードを得るためには、所謂エア
ーギャップ構造、即ち基板上に設けられた記録層上に厚
み0.5〜1mm程度の中空部を設け、その上に保護基
板を積層した構成とすることは困難である。
の記録・再生への影響を少なくするためには、基板の厚
みはできるだけ厚い方が有利であり、通常0.4〜0.
6mm程度の厚みが適している。また、保護基板は0.
15〜0.4mm程度の厚みが要求されている。したが
って、上記の厚みの光カードを得るためには、所謂エア
ーギャップ構造、即ち基板上に設けられた記録層上に厚
み0.5〜1mm程度の中空部を設け、その上に保護基
板を積層した構成とすることは困難である。
【0008】従って、光カード等の薄型の光記録媒体に
於ては、記録層上に保護基板が接着層を介して積層され
てなる密着構造のものが採用されている。
於ては、記録層上に保護基板が接着層を介して積層され
てなる密着構造のものが採用されている。
【0009】しかしながら、有機色素を含有する記録層
(以降、有機色素記録層と記す)上に接着層が直接接す
る構成とした場合、有機色素と接着剤の反応によって記
録層が劣化し、記録層に記録された情報のC/Nが低下
するという問題が生ずることがあった。
(以降、有機色素記録層と記す)上に接着層が直接接す
る構成とした場合、有機色素と接着剤の反応によって記
録層が劣化し、記録層に記録された情報のC/Nが低下
するという問題が生ずることがあった。
【0010】そしてこれらの問題を解決するために、例
えば特開平2−3116号公報には、光情報パターンが
記録される記録層および接着剤層を積層した光カードに
おいて、該記録層と該接着剤層との間に隔壁層を設けた
光カードが提案されている。
えば特開平2−3116号公報には、光情報パターンが
記録される記録層および接着剤層を積層した光カードに
おいて、該記録層と該接着剤層との間に隔壁層を設けた
光カードが提案されている。
【0011】また本願出願人は特開平1−146144
号公報にて、有機色素記録層にダメージをあたえにくい
接着剤として、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体またはエチレン−無水
マレイン酸−アクリル酸三元共重合体を主成分とする接
着剤を用いた光記録媒体を開示している。
号公報にて、有機色素記録層にダメージをあたえにくい
接着剤として、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体またはエチレン−無水
マレイン酸−アクリル酸三元共重合体を主成分とする接
着剤を用いた光記録媒体を開示している。
【0012】しかし、上記従来例に示す隔壁層を設ける
方法は、製造方法が複雑でありコストが高くなる欠点が
ある。
方法は、製造方法が複雑でありコストが高くなる欠点が
ある。
【0013】又、上記エチレン−アクリル酸共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体又はエチレン−
無水マレイン酸−アクリル酸三元共重合体を主成分とす
る接着剤は有機色素記録層との相互作用が少なく、接着
力に優れた光記録媒体の貼合せ用接着剤として好適なも
のの1つであるが、この接着剤を用いた光記録媒体につ
いても、高温・高湿の条件下、例えば70℃、RH90
%の条件下で100時間保存した場合、或いはより高パ
ワーの再生光ビームを用いた場合の有機色素記録層の反
射率の低下をより小さく抑えること、即ち具体的には7
0℃、RH90%の条件下での反射率変化率が10%以
下、特に6%以下、更には4%以下に抑えることが望ま
れ、又高パワーの再生光ビームの連続照射時の記録層反
射率の初期値から10%低下するのに要する時間が、2
00秒以上、特に250秒以上、更には280秒以上と
することが望まれている。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体又はエチレン−
無水マレイン酸−アクリル酸三元共重合体を主成分とす
る接着剤は有機色素記録層との相互作用が少なく、接着
力に優れた光記録媒体の貼合せ用接着剤として好適なも
のの1つであるが、この接着剤を用いた光記録媒体につ
いても、高温・高湿の条件下、例えば70℃、RH90
%の条件下で100時間保存した場合、或いはより高パ
ワーの再生光ビームを用いた場合の有機色素記録層の反
射率の低下をより小さく抑えること、即ち具体的には7
0℃、RH90%の条件下での反射率変化率が10%以
下、特に6%以下、更には4%以下に抑えることが望ま
れ、又高パワーの再生光ビームの連続照射時の記録層反
射率の初期値から10%低下するのに要する時間が、2
00秒以上、特に250秒以上、更には280秒以上と
することが望まれている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
に鑑みなされたものであって、光記録媒体の記録層が高
温条件下に於いても反射率変化を生じることのない、よ
り一層耐久性に優れた光記録媒体を提供することを目的
とする。
に鑑みなされたものであって、光記録媒体の記録層が高
温条件下に於いても反射率変化を生じることのない、よ
り一層耐久性に優れた光記録媒体を提供することを目的
とする。
【0015】又本発明は高温条件下、或いは高パワーの
再生光の連続照射時に於いても記録層の反射率変化が生
じない、より一層耐久性に優れ、且つ接着力に優れた光
記録媒体の製造方法について提供することを目的とす
る。
再生光の連続照射時に於いても記録層の反射率変化が生
じない、より一層耐久性に優れ、且つ接着力に優れた光
記録媒体の製造方法について提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の光記録媒
体は、基板、記録層及び該記録層上に接着層を介して保
護基板が積層されてなる光記録媒体において、該接着層
がエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体
及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から選ば
れる少なくとも1つの共重合体を含有し、且つ該接着層
のビカット軟化点が65℃以上95℃以下であることを
特徴とするものである。
体は、基板、記録層及び該記録層上に接着層を介して保
護基板が積層されてなる光記録媒体において、該接着層
がエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体
及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から選ば
れる少なくとも1つの共重合体を含有し、且つ該接着層
のビカット軟化点が65℃以上95℃以下であることを
特徴とするものである。
【0017】又本発明の光記録媒体の製造方法は、基板
上に形成されてなる記録層上に接着シートを介して保護
基板を積層する工程、該積層体を熱圧着して基板および
保護基板を一体化せしめる工程の各工程を有する光記録
媒体の製造方法において、該接着シートとしてエチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体およびエチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少な
くとも一つの共重合体を含有するとともにビカット軟化
点が65℃以上95℃以下である接着シートを用いるこ
とを特徴とする。
上に形成されてなる記録層上に接着シートを介して保護
基板を積層する工程、該積層体を熱圧着して基板および
保護基板を一体化せしめる工程の各工程を有する光記録
媒体の製造方法において、該接着シートとしてエチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体およびエチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少な
くとも一つの共重合体を含有するとともにビカット軟化
点が65℃以上95℃以下である接着シートを用いるこ
とを特徴とする。
【0018】又、本発明の他の光記録媒体の製造方法
は、基板上に形成されてなる記録層上に接着層を備えた
保護基板を記録層と接着層が接するように積層する工
程、該積層体を熱圧着して基板および保護基板を一体化
せしめる工程の各工程を有する光記録媒体の製造方法に
おいて、該接着シートとしてエチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体およびエチレン−メタクリル
酸エステル共重合体から選ばれる少なくとも一つの共重
合体を含有するとともにビカット軟化点が65℃以上9
5℃以下である接着シートを用いることを特徴とする。
は、基板上に形成されてなる記録層上に接着層を備えた
保護基板を記録層と接着層が接するように積層する工
程、該積層体を熱圧着して基板および保護基板を一体化
せしめる工程の各工程を有する光記録媒体の製造方法に
おいて、該接着シートとしてエチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体およびエチレン−メタクリル
酸エステル共重合体から選ばれる少なくとも一つの共重
合体を含有するとともにビカット軟化点が65℃以上9
5℃以下である接着シートを用いることを特徴とする。
【0019】又本発明の光記録媒体は、記録層が形成さ
れてなる2枚の基板が接着層を介して記録層が対向する
ように接着されてなる光記録媒体において、該接着層が
エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体お
よびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から選ば
れる少なくとも一つの共重合体を含有するとともにビカ
ット軟化点が65℃以上95℃以下であることを特徴と
する。
れてなる2枚の基板が接着層を介して記録層が対向する
ように接着されてなる光記録媒体において、該接着層が
エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体お
よびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体から選ば
れる少なくとも一つの共重合体を含有するとともにビカ
ット軟化点が65℃以上95℃以下であることを特徴と
する。
【0020】又本発明の情報記録方法は、基板 記録層
及び該記録層上にエチレン−アクリル酸共重合体,エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体,エチレン−メタク
リル酸共重合体およびエチレン−メタクリル酸エステル
共重合体から選ばれる少なくとも一つの共重合体を含有
するとともにビカット軟化点が65℃以上95℃以下で
ある接着層を介して保護基板が接着されてなる光記録媒
体に、記録光ビームを照射して該記録層にビットを形成
せしめて情報を記録することを特徴とする。
及び該記録層上にエチレン−アクリル酸共重合体,エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体,エチレン−メタク
リル酸共重合体およびエチレン−メタクリル酸エステル
共重合体から選ばれる少なくとも一つの共重合体を含有
するとともにビカット軟化点が65℃以上95℃以下で
ある接着層を介して保護基板が接着されてなる光記録媒
体に、記録光ビームを照射して該記録層にビットを形成
せしめて情報を記録することを特徴とする。
【0021】即ち、本発明によれば、接着層のビカット
軟化点を65℃以上とすることで高温・高湿時の或いは
再生光ビームの強度を上げたときの接着層と記録層間の
相互作用を防止できる結果、耐久性により一層優れた光
記録媒体を得ることができるものであると考えられる。
軟化点を65℃以上とすることで高温・高湿時の或いは
再生光ビームの強度を上げたときの接着層と記録層間の
相互作用を防止できる結果、耐久性により一層優れた光
記録媒体を得ることができるものであると考えられる。
【0022】次に本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明に係る光カードのトラッキンググルー
ブと直交する方向の概略断面図である。図1に於て、1
は透明基板2の第1の面に形成されてなるハードコート
層であり、3は透明基板のプリフォーマットが形成され
た第2の面の上に設けられた記録層であって、5は該記
録層3上に接着層4を介して接着されてなる保護基板で
ある。
る。図1は本発明に係る光カードのトラッキンググルー
ブと直交する方向の概略断面図である。図1に於て、1
は透明基板2の第1の面に形成されてなるハードコート
層であり、3は透明基板のプリフォーマットが形成され
た第2の面の上に設けられた記録層であって、5は該記
録層3上に接着層4を介して接着されてなる保護基板で
ある。
【0023】そして、本発明に於て接着層4はエチレン
−アクリル酸共重合体,エチレン−アクリル酸エステル
共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少なく
とも1つの共重合体を含有すると共に、ASTM D1
525に基づくビカット軟化点が65℃以上95℃以
下、特に70℃以上90℃以下であることが好ましい。
即ち、接着層4の組成及び物性を上記の様に調整するこ
とによって、高温・高湿環境下或いはより高パワーのレ
ーザー光を用いた記録・再生時の記録層に生じる熱によ
る記録層中の有機色素と接着剤との相互作用を防止で
き、反射率の変化を抑えることができると共にレーザー
光での記録層への情報記録時の記録感度の低下及び接着
力の低下を抑えることができ、より耐久性に優れた光記
録媒体を得ることができる。
−アクリル酸共重合体,エチレン−アクリル酸エステル
共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少なく
とも1つの共重合体を含有すると共に、ASTM D1
525に基づくビカット軟化点が65℃以上95℃以
下、特に70℃以上90℃以下であることが好ましい。
即ち、接着層4の組成及び物性を上記の様に調整するこ
とによって、高温・高湿環境下或いはより高パワーのレ
ーザー光を用いた記録・再生時の記録層に生じる熱によ
る記録層中の有機色素と接着剤との相互作用を防止で
き、反射率の変化を抑えることができると共にレーザー
光での記録層への情報記録時の記録感度の低下及び接着
力の低下を抑えることができ、より耐久性に優れた光記
録媒体を得ることができる。
【0024】本発明に於て、接着層に含まれる共重合体
の重量平均分子量は約10,000〜1,000,00
0で、エチレン−アクリル酸共重合体は例えば下記構造
式(I)で示される様に
の重量平均分子量は約10,000〜1,000,00
0で、エチレン−アクリル酸共重合体は例えば下記構造
式(I)で示される様に
【0025】
【化4】 (但し、a,b,nは正の整数)ポリエチレンの構造中
にランダムにカルボキシル基が含まれた構造を有するも
のであり、エチレン−アクリル酸エステル共重合体は、
例えば下記構造式(II)に示される通りエチレンとア
クリル酸エステルの共重合体であり、
にランダムにカルボキシル基が含まれた構造を有するも
のであり、エチレン−アクリル酸エステル共重合体は、
例えば下記構造式(II)に示される通りエチレンとア
クリル酸エステルの共重合体であり、
【0026】
【化5】 (但し、a,b,nは正の整数、R:CH3 ,C2 H
5 ,C3 H7 )又エチレン−メタクリル酸共重合体は、
例えば下記構造式(III)で示される様にポリエチレ
ンの分子構造中にカルボキシル基がランダムに含まれる
構造を有するもので、
5 ,C3 H7 )又エチレン−メタクリル酸共重合体は、
例えば下記構造式(III)で示される様にポリエチレ
ンの分子構造中にカルボキシル基がランダムに含まれる
構造を有するもので、
【0027】
【化6】 (但し、a,b,nは正の整数)更にエチレン−メタク
リル酸エステル共重合体は、例えば下記構造式(IV)
で示される通りの構造を有するものである。
リル酸エステル共重合体は、例えば下記構造式(IV)
で示される通りの構造を有するものである。
【0028】
【化7】 (但し、a,b,nは正の整数、R:CH3 ,C2 H
5 ,C3 H7 )
5 ,C3 H7 )
【0029】そして、本発明の接着層4は上記4種類の
共重合体の少なくとも1種を含有するものであり、又2
種以上の混合物を含有させてもよい。そして又本発明に
於いては、同種の共重合体の2つ以上の異なる共重合
体、例えばエチレン−メタクリル酸メチル共重合体とエ
チレン−メタクリル酸エチル共重合体の混合物を接着層
中に含有させても良い。
共重合体の少なくとも1種を含有するものであり、又2
種以上の混合物を含有させてもよい。そして又本発明に
於いては、同種の共重合体の2つ以上の異なる共重合
体、例えばエチレン−メタクリル酸メチル共重合体とエ
チレン−メタクリル酸エチル共重合体の混合物を接着層
中に含有させても良い。
【0030】本発明に於て、接着層4のビカット軟化温
度は、主に下記の3つの要素、即ち (1)接着層4に含まれる前記した各々の共重合体にお
けるアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、
メタクリル酸エステルの含有量 (2)接着層中の前記共重合体の含有量 (3)接着層中の添加剤を単独で或いは2つ以上の組合
せで適宜変化させることによって制御することができる
が、本発明に於ては、特に上記(1)の要素を制御して
軟化温度を調整し、添加剤を加えないかもしくは添加剤
の添加量を極力抑えることが、記録層と接着層との相互
作用を防止する上で好ましい。
度は、主に下記の3つの要素、即ち (1)接着層4に含まれる前記した各々の共重合体にお
けるアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、
メタクリル酸エステルの含有量 (2)接着層中の前記共重合体の含有量 (3)接着層中の添加剤を単独で或いは2つ以上の組合
せで適宜変化させることによって制御することができる
が、本発明に於ては、特に上記(1)の要素を制御して
軟化温度を調整し、添加剤を加えないかもしくは添加剤
の添加量を極力抑えることが、記録層と接着層との相互
作用を防止する上で好ましい。
【0031】そして本発明に於いては、接着層における
共重合体の総含有量として、接着層の80〜100wt
%、特に90〜100wt%、更には95〜100wt
%の範囲内とし、又本発明の接着層に含まれる共重合体
におけるアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸或いはメタクリル酸エステルの含有量(モノマー換
算)としては、共重合体の20wt%以下、特に8〜1
5wt%、更には9〜12wt%の範囲内となることが
好ましい。
共重合体の総含有量として、接着層の80〜100wt
%、特に90〜100wt%、更には95〜100wt
%の範囲内とし、又本発明の接着層に含まれる共重合体
におけるアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸或いはメタクリル酸エステルの含有量(モノマー換
算)としては、共重合体の20wt%以下、特に8〜1
5wt%、更には9〜12wt%の範囲内となることが
好ましい。
【0032】そして、上記組成範囲内で接着層のビカッ
ト軟化温度を65℃以上95℃以下に調整することによ
って、高温・高湿時或いはより高パワーの再生光ビーム
を用いた時に於いても、記録層の反射率の低下が少な
い、耐久性がより一層向上した光記録媒体を得ることが
できる。
ト軟化温度を65℃以上95℃以下に調整することによ
って、高温・高湿時或いはより高パワーの再生光ビーム
を用いた時に於いても、記録層の反射率の低下が少な
い、耐久性がより一層向上した光記録媒体を得ることが
できる。
【0033】なお、本発明に於いて共重合体におけるア
クリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、或いは
メタクリル酸エステルの含有量は赤外吸収スペクトルで
カルボニルの吸収を定量することによって算出できる。
クリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、或いは
メタクリル酸エステルの含有量は赤外吸収スペクトルで
カルボニルの吸収を定量することによって算出できる。
【0034】又本発明に於いて接着層4のJIS K6
730(ASTM D1238)に準ずる測定方法によ
るメルトフローレートを2〜10g/10分、特に2〜
5g/10分となる様に調整した場合、情報記録時の接
着層の過度の変形を防止でき、ピット形状を均一化でき
ると共に記録情報の再生時の再生レーザー光による接着
層の変形も生じにくく、再生信号のC/Nを向上させる
ことができる。
730(ASTM D1238)に準ずる測定方法によ
るメルトフローレートを2〜10g/10分、特に2〜
5g/10分となる様に調整した場合、情報記録時の接
着層の過度の変形を防止でき、ピット形状を均一化でき
ると共に記録情報の再生時の再生レーザー光による接着
層の変形も生じにくく、再生信号のC/Nを向上させる
ことができる。
【0035】ところで本発明の於いて接着層に添加する
添加剤としては、例えば粘着付与剤や軟化剤が挙げら
れ、粘着付与剤としては例えばロジン,重合ロジン,水
素添加ロジン,ロジンエステル等の天然樹脂及びその変
成品,脂肪族化合物,脂環式化合物,芳香族,石油樹
脂,テルペン樹脂,テルペン・フェノール樹脂,水素添
加テルペン樹脂,クマロン樹脂などが挙げられ,又軟化
剤としては、例えばプロセスオイル,パラフィンオイ
ル,ヒマシ油,ポリブテン,低分子量ポリイソプレン等
が挙げられる。更に、本発明の接着層には記録層との相
互作用を生じず、且つ上記した物性を変化させない範囲
で必要に応じて紫外線吸収剤等を添加してもよい。
添加剤としては、例えば粘着付与剤や軟化剤が挙げら
れ、粘着付与剤としては例えばロジン,重合ロジン,水
素添加ロジン,ロジンエステル等の天然樹脂及びその変
成品,脂肪族化合物,脂環式化合物,芳香族,石油樹
脂,テルペン樹脂,テルペン・フェノール樹脂,水素添
加テルペン樹脂,クマロン樹脂などが挙げられ,又軟化
剤としては、例えばプロセスオイル,パラフィンオイ
ル,ヒマシ油,ポリブテン,低分子量ポリイソプレン等
が挙げられる。更に、本発明の接着層には記録層との相
互作用を生じず、且つ上記した物性を変化させない範囲
で必要に応じて紫外線吸収剤等を添加してもよい。
【0036】次に、本発明に係る光記録媒体の製造方法
について図面を用いて説明する。図2の(a),(b)
は本発明に係る光記録媒体の製造方法の第1の実施態様
を示し、21はプリフォーマットの形成された面に記録
層3が形成されてなる光カード基板を示し、24は本発
明に係る接着層4を形成する接着フィルムである。
について図面を用いて説明する。図2の(a),(b)
は本発明に係る光記録媒体の製造方法の第1の実施態様
を示し、21はプリフォーマットの形成された面に記録
層3が形成されてなる光カード基板を示し、24は本発
明に係る接着層4を形成する接着フィルムである。
【0037】そして光カード基板21の記録層3上に接
着フィルム24および保護基板5を順次積層した後、図
2(b)に示す様に加熱ローラー25,26間を通して
接着せしめることによって本発明の光カードを得ること
ができる。なおこの方法に於て、加熱ローラー25,2
6の表面温度としては、接着フィルム24の材料によっ
ても異なるが、110℃〜150℃、ロールの回転速度
としては、0.1〜0.5m/分とするのが好ましい。
着フィルム24および保護基板5を順次積層した後、図
2(b)に示す様に加熱ローラー25,26間を通して
接着せしめることによって本発明の光カードを得ること
ができる。なおこの方法に於て、加熱ローラー25,2
6の表面温度としては、接着フィルム24の材料によっ
ても異なるが、110℃〜150℃、ロールの回転速度
としては、0.1〜0.5m/分とするのが好ましい。
【0038】又その他の製造方法として、図3に示す様
に保護基板5の表面に本発明の接着層4を形成する接着
層31を予め形成するか、或いは図4に示す様に保護基
板5の表面に他の接着層41を介して本発明の接着層4
を形成する接着層42を形成し、保護基板5を光カード
基板21と貼り合せることによっても製造できる。
に保護基板5の表面に本発明の接着層4を形成する接着
層31を予め形成するか、或いは図4に示す様に保護基
板5の表面に他の接着層41を介して本発明の接着層4
を形成する接着層42を形成し、保護基板5を光カード
基板21と貼り合せることによっても製造できる。
【0039】そして、上記した本発明に係る光記録媒体
の製造方法に於て、例えば図2(a)の接着フィルム2
4の表面24−A,24−B、図3の接着層引の表面3
1−A,図4の接着層の表面41−Aを貼り合せに先立
って表面改質して該表面の臨界表面張力を40dyn/
cm以上、特に45〜54dyn/cmとすることによ
って、接着フィルム24と透明基板2、記録層3及び保
護基板5、或いは接着層31と保護基板5、更には接着
層41と保護基板5との密着力を向上させることができ
る。
の製造方法に於て、例えば図2(a)の接着フィルム2
4の表面24−A,24−B、図3の接着層引の表面3
1−A,図4の接着層の表面41−Aを貼り合せに先立
って表面改質して該表面の臨界表面張力を40dyn/
cm以上、特に45〜54dyn/cmとすることによ
って、接着フィルム24と透明基板2、記録層3及び保
護基板5、或いは接着層31と保護基板5、更には接着
層41と保護基板5との密着力を向上させることができ
る。
【0040】即ち本発明に於いて、接着層4の組成とし
て前記した様に共重合体のアクリル酸,アクリル酸エス
テル,メタクリル酸,メタクリル酸エステルの含有量を
20wt%以下とした場合、接着層4の臨界表面張力が
例えば30〜37dyn/cmとなって、光記録媒体用
基板及び/又は保護基板として通常用いられるポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)基板や、ポリカーボネー
ト(PC)基板等の樹脂基板に対する接着剤の濡れ性が
悪くなる為に、接着層4と透明基板2及び/又は保護基
板5との密着性が若干低下する傾向にあるが、上記した
様に接着フィルム或いは接着層の表面改質を行なって臨
界表面張力を向上させることで密着力の低下を抑えるこ
とができる。
て前記した様に共重合体のアクリル酸,アクリル酸エス
テル,メタクリル酸,メタクリル酸エステルの含有量を
20wt%以下とした場合、接着層4の臨界表面張力が
例えば30〜37dyn/cmとなって、光記録媒体用
基板及び/又は保護基板として通常用いられるポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)基板や、ポリカーボネー
ト(PC)基板等の樹脂基板に対する接着剤の濡れ性が
悪くなる為に、接着層4と透明基板2及び/又は保護基
板5との密着性が若干低下する傾向にあるが、上記した
様に接着フィルム或いは接着層の表面改質を行なって臨
界表面張力を向上させることで密着力の低下を抑えるこ
とができる。
【0041】このとき表面改質の方法としては特に限定
されないが、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、アル
カリ処理、アルゴンプラズマ処理、酸素プラズマ処理等
が挙げられ、具体的には、例えば図2(a)に示す接着
フィルムとしてエチレン−アクリル酸共重合体の接着フ
ィルムを図5に示す熔融押出し法によってシート状に形
成する時に、押出し成形直後に両面にコロナ放電装置5
1を用いてコロナ放電処理を行なうことによって、接着
シート表面の臨界表面張力を向上させることができる。
そして両面の表面改質を容易に行なうことができるた
め、接着シートを用いる上記の製造方法は、接着性に優
れた光記録媒体を製造するうえで好ましい。なお、本発
明に於て臨界表面張力の測定はJIS K−6768の
方法に従って行なったものである。
されないが、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、アル
カリ処理、アルゴンプラズマ処理、酸素プラズマ処理等
が挙げられ、具体的には、例えば図2(a)に示す接着
フィルムとしてエチレン−アクリル酸共重合体の接着フ
ィルムを図5に示す熔融押出し法によってシート状に形
成する時に、押出し成形直後に両面にコロナ放電装置5
1を用いてコロナ放電処理を行なうことによって、接着
シート表面の臨界表面張力を向上させることができる。
そして両面の表面改質を容易に行なうことができるた
め、接着シートを用いる上記の製造方法は、接着性に優
れた光記録媒体を製造するうえで好ましい。なお、本発
明に於て臨界表面張力の測定はJIS K−6768の
方法に従って行なったものである。
【0042】なお、本発明に係る光記録媒体の接着層に
関して求められる接着力としては、厚さ0.4mmの2
枚の樹脂シートを該接着層で接着した時のT型剥離試験
による接着力が100g/25mm以上、特に400g
/25mm以上、更には500g/25mm以上が好ま
しい。本発明に於て接着層4の厚さは、特に限定するこ
とはないが通常5〜200μm、好ましくは10〜12
0μmが好ましい。
関して求められる接着力としては、厚さ0.4mmの2
枚の樹脂シートを該接着層で接着した時のT型剥離試験
による接着力が100g/25mm以上、特に400g
/25mm以上、更には500g/25mm以上が好ま
しい。本発明に於て接着層4の厚さは、特に限定するこ
とはないが通常5〜200μm、好ましくは10〜12
0μmが好ましい。
【0043】次に本発明に於て記録層3は、記録に使用
する光の波長、例えば半導体レーザーの様に光ビームの
波長が650nm以上、特に700〜900nmの範囲
にある場合、該光ビームの波長域に吸収極大波長を有す
ることが好ましく、又光ビームの照射によって光学的に
検出可能な変化が生ずるのに必要なエネルギーの小さい
ことが好ましい。
する光の波長、例えば半導体レーザーの様に光ビームの
波長が650nm以上、特に700〜900nmの範囲
にある場合、該光ビームの波長域に吸収極大波長を有す
ることが好ましく、又光ビームの照射によって光学的に
検出可能な変化が生ずるのに必要なエネルギーの小さい
ことが好ましい。
【0044】又、再生に使用する光に対して、情報の記
録部と非記録部とで光学特性の差が大きいものが好まし
い。そして本発明の記録層3に用いられる物質として
は、例えば、アントラキノン誘導体(特にインダスレン
骨格を有するもの),ジオキサジン化合物及びその誘導
体,トリフェノジチアジン化合物,フェナンスレン誘導
体,シアニン化合物,メロシアニン化合物,ピリリウム
系化合物,キサンテン系化合物,トリフェニルメタン系
化合物,クロコニウム系色素,アゾ色素,クロコン類,
アジン類,インジゴイド類,ポリメチン系色素,アズレ
ン系色素,スクアリウム系色素,ポリメチン鎖を有する
シアニン系色素,テトラフェニルシアニン系色素等の有
機色素物質が挙げられる。
録部と非記録部とで光学特性の差が大きいものが好まし
い。そして本発明の記録層3に用いられる物質として
は、例えば、アントラキノン誘導体(特にインダスレン
骨格を有するもの),ジオキサジン化合物及びその誘導
体,トリフェノジチアジン化合物,フェナンスレン誘導
体,シアニン化合物,メロシアニン化合物,ピリリウム
系化合物,キサンテン系化合物,トリフェニルメタン系
化合物,クロコニウム系色素,アゾ色素,クロコン類,
アジン類,インジゴイド類,ポリメチン系色素,アズレ
ン系色素,スクアリウム系色素,ポリメチン鎖を有する
シアニン系色素,テトラフェニルシアニン系色素等の有
機色素物質が挙げられる。
【0045】特に本発明に於て、下記一般式(1)で示
されるポリメチン色素や、下記一般式(2)で示される
シアニン色素を記録層に用いた場合、特に耐久性に優れ
た光記録媒体を得ることができる。
されるポリメチン色素や、下記一般式(2)で示される
シアニン色素を記録層に用いた場合、特に耐久性に優れ
た光記録媒体を得ることができる。
【0046】
【化8】
【0047】(式中、A,B,D及びEは水素原子,ア
ルキル基,アルケニル基,アラルキル基,アリール基,
スチリルおよび複素環基から選ばれる基を示す。r
1 ′,r2′は水素原子,アルキル基,環式アルキル
基,アルケニル基,アラルキル基およびアリール基から
選ばれる基を示し、kは0又は1、Lは0,1又は2
で、X-はアニオンを意味する。なお、A,B,D,
E,r1 ′及びr2 ′におけるアラルキル基,アリール
基,スチリル基,複素環基は置換されているものでもよ
い。)
ルキル基,アルケニル基,アラルキル基,アリール基,
スチリルおよび複素環基から選ばれる基を示す。r
1 ′,r2′は水素原子,アルキル基,環式アルキル
基,アルケニル基,アラルキル基およびアリール基から
選ばれる基を示し、kは0又は1、Lは0,1又は2
で、X-はアニオンを意味する。なお、A,B,D,
E,r1 ′及びr2 ′におけるアラルキル基,アリール
基,スチリル基,複素環基は置換されているものでもよ
い。)
【0048】上記一般式中の略号についてさらに詳しく
述べる。A,B,D及びEは、水素原子又はアルキル基
(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,is
o−プロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,i
so−ブチル基,t−ブチル基,n−アミル基,t−ア
ミル基,n−ヘキシル基,n−オクチル基,t−オクチ
ル基など)を示し、さらに他のアルキル基、例えば置換
アルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル基,3−ヒ
ドロキシプロピル基,4−ヒドロキシブチル基,2−ア
セトキシエチル基,カルボキシメチル基,2−カルボキ
シエチル基,3−カルボキシプロピル基,2−スルホエ
チル基,3−スルホプロピル基,4−スルホブチル基,
3−スルフェートプロピル基,4−スルフェートブチル
基、N−(メチルスルホニル)−カルバミルメチル基,
3−(アセチルスルフアミル)プロピル基,4−(アセ
チルスルフアミル)ブチル基など,環式アルキル基(例
えば、シクロヘキシル基など),アルケニル基(ビニル
基,プロペニル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセ
ニル基,ヘプテニル基,オクテニル基,ドデシニル基,
プレニル基など),アラルキル基(例えば、ベンジル
基,フェネチル基,α−ナフチルメチル基,β−ナフチ
ルメチル基など),置換アラルキル基(例えば、カルボ
キシベンジル基,スルホベンジル基,ヒドロキシベンジ
ル基など),アリール基(例えばフェニル基など),置
換アリール基(例えばジエチルアミノフェニル基など)
を包含する。
述べる。A,B,D及びEは、水素原子又はアルキル基
(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,is
o−プロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,i
so−ブチル基,t−ブチル基,n−アミル基,t−ア
ミル基,n−ヘキシル基,n−オクチル基,t−オクチ
ル基など)を示し、さらに他のアルキル基、例えば置換
アルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル基,3−ヒ
ドロキシプロピル基,4−ヒドロキシブチル基,2−ア
セトキシエチル基,カルボキシメチル基,2−カルボキ
シエチル基,3−カルボキシプロピル基,2−スルホエ
チル基,3−スルホプロピル基,4−スルホブチル基,
3−スルフェートプロピル基,4−スルフェートブチル
基、N−(メチルスルホニル)−カルバミルメチル基,
3−(アセチルスルフアミル)プロピル基,4−(アセ
チルスルフアミル)ブチル基など,環式アルキル基(例
えば、シクロヘキシル基など),アルケニル基(ビニル
基,プロペニル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセ
ニル基,ヘプテニル基,オクテニル基,ドデシニル基,
プレニル基など),アラルキル基(例えば、ベンジル
基,フェネチル基,α−ナフチルメチル基,β−ナフチ
ルメチル基など),置換アラルキル基(例えば、カルボ
キシベンジル基,スルホベンジル基,ヒドロキシベンジ
ル基など),アリール基(例えばフェニル基など),置
換アリール基(例えばジエチルアミノフェニル基など)
を包含する。
【0049】r1 ′,r2 ′は水素原子又はアルキル基
(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,is
o−プロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,i
so−ブチル基,t−ブチル基,n−アミル基,t−ア
ミル基,n−ヘキシル基,n−オクチル基,t−オクチ
ル基など)を示し、さらに他のアルキル基、例えば置換
アルキル基、(例えば、2−ヒドロキシエチル基,3−
ヒドロキシプロピル基,4−ヒドロキシブチル基,2−
アセトキシエチル基,カルボキシメチル基,2−カルボ
キシエチル基,3−カルボキシプロピル基,2−スルホ
エチル基,3−スルホプロピル基,4−スルホブチル
基,3−スルフェートプロピル基,4−スルフェートブ
チル基,N−(メチルスルホニル)−カルバミルメチル
基,3−(アセチルスルファミル)プロピル基,4−
(アセチルスルファミル)ブチル基など)、環式アルキ
ル基(例えば、シクロヘキシル基など)、アルケニル基
(ビニル基,プロペニル基,ブテニル基,ペンテニル
基,ヘキセニル基,ヘプテニル基,オクテニル基,ドデ
シニル基,プレニル基など)、アラルキル基(例えば、
ベンジル基,フェネチル基,α−ナフチルメチル基,β
−ナフチルメチル基など)、置換アラルキル基(例え
ば、カルボキシベンジル基,スルホベンジル基,ヒドロ
キシベンジル基など)を包含する。
(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,is
o−プロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,i
so−ブチル基,t−ブチル基,n−アミル基,t−ア
ミル基,n−ヘキシル基,n−オクチル基,t−オクチ
ル基など)を示し、さらに他のアルキル基、例えば置換
アルキル基、(例えば、2−ヒドロキシエチル基,3−
ヒドロキシプロピル基,4−ヒドロキシブチル基,2−
アセトキシエチル基,カルボキシメチル基,2−カルボ
キシエチル基,3−カルボキシプロピル基,2−スルホ
エチル基,3−スルホプロピル基,4−スルホブチル
基,3−スルフェートプロピル基,4−スルフェートブ
チル基,N−(メチルスルホニル)−カルバミルメチル
基,3−(アセチルスルファミル)プロピル基,4−
(アセチルスルファミル)ブチル基など)、環式アルキ
ル基(例えば、シクロヘキシル基など)、アルケニル基
(ビニル基,プロペニル基,ブテニル基,ペンテニル
基,ヘキセニル基,ヘプテニル基,オクテニル基,ドデ
シニル基,プレニル基など)、アラルキル基(例えば、
ベンジル基,フェネチル基,α−ナフチルメチル基,β
−ナフチルメチル基など)、置換アラルキル基(例え
ば、カルボキシベンジル基,スルホベンジル基,ヒドロ
キシベンジル基など)を包含する。
【0050】
【化9】
【0051】(式中、M,M′は置換もしくは未置換の
含窒素複素環を完成するに必要な原子群を示し、r
1 ′,r2 ′,r3 ′及びr4 ′は水素原子、置換もし
くは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリー
ル基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示す。k,
sは0又は1で、Lは0,1又は2で、
含窒素複素環を完成するに必要な原子群を示し、r
1 ′,r2 ′,r3 ′及びr4 ′は水素原子、置換もし
くは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリー
ル基、置換もしくは未置換のアラルキル基を示す。k,
sは0又は1で、Lは0,1又は2で、
【0052】
【外3】 はアニオンを意味する。)
【0053】一般式(2)中、M,M′は、ピリジン,
チアゾール,ベンゾチアゾール,ナフトチアゾール,オ
キサゾール,ベンゾオキサゾール,ナフトオキサゾー
ル,イミダゾール,ベンズイミダゾール,ナフトイミダ
ゾール,2−キノリン,4−キノリン,イソキノリン又
はインドールなどの含窒素複素環を完成するに必要な原
子群で、ハロゲン原子(フッ素原子,塩素原子,臭素原
子,ヨウ素原子など)、アルキル基(メチル,エリル,
プロピル,ブチルなど)、アリール基(フェニル,トリ
ル,キシリルなど)、アルアルキル基(ベンジル,p−
トリルメチルなど)によって置換されていてもよい。
チアゾール,ベンゾチアゾール,ナフトチアゾール,オ
キサゾール,ベンゾオキサゾール,ナフトオキサゾー
ル,イミダゾール,ベンズイミダゾール,ナフトイミダ
ゾール,2−キノリン,4−キノリン,イソキノリン又
はインドールなどの含窒素複素環を完成するに必要な原
子群で、ハロゲン原子(フッ素原子,塩素原子,臭素原
子,ヨウ素原子など)、アルキル基(メチル,エリル,
プロピル,ブチルなど)、アリール基(フェニル,トリ
ル,キシリルなど)、アルアルキル基(ベンジル,p−
トリルメチルなど)によって置換されていてもよい。
【0054】r1 ′〜r4 ′は、水素原子、置換もしく
は未置換アルキル基(メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,t−ブチル,アミル,イソアミル,
ヘキシル,オクチル,ノニル,ドデシル,メトキシエチ
ル,ヒドロキシエチル,カルボキシプロピルなど)、置
換もしくは未置換のアリール基(フェニル,α−ナフチ
ル,β−ナフチル,トリル,キシリル,ビフェニル,エ
チルフェニル,メトキシフェニル,エトキシフェニル,
ジメトキシフェニル,ヒドロキシフェニル,クロロフェ
ニル,ジクロロフェニル,ブロモフェニル,ジブロモフ
ェニル,ニトロフェニル,ジエチルアミノフェニル,ジ
メチルアミノフェニル,ジベンジルアミノフェニルな
ど)、置換もしくは未置換のアラルキル基(ベンジル,
フェネチル,3−フェニルプロピル,メトキシベンジ
ル,メチルベンジル,クロロベンジルなど)を示す。
は未置換アルキル基(メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,t−ブチル,アミル,イソアミル,
ヘキシル,オクチル,ノニル,ドデシル,メトキシエチ
ル,ヒドロキシエチル,カルボキシプロピルなど)、置
換もしくは未置換のアリール基(フェニル,α−ナフチ
ル,β−ナフチル,トリル,キシリル,ビフェニル,エ
チルフェニル,メトキシフェニル,エトキシフェニル,
ジメトキシフェニル,ヒドロキシフェニル,クロロフェ
ニル,ジクロロフェニル,ブロモフェニル,ジブロモフ
ェニル,ニトロフェニル,ジエチルアミノフェニル,ジ
メチルアミノフェニル,ジベンジルアミノフェニルな
ど)、置換もしくは未置換のアラルキル基(ベンジル,
フェネチル,3−フェニルプロピル,メトキシベンジ
ル,メチルベンジル,クロロベンジルなど)を示す。
【0055】k,sは0又はIで、Lは0,1又は2で
ある。
ある。
【0056】また上記一般式(1),(2)において、
【0057】
【外4】 はアニオンで、塩化物イオン,臭化物イオン,ヨウ化物
イオン,過塩素酸塩イオン,ベンゼンスルホン酸塩イオ
ン,p−トルエンスルホン酸塩イオン,メチル硫酸塩イ
オン,エチル硫酸塩イオン,プロピル硫酸塩イオン,テ
トラフルオロホウ酸塩イオン,テトラフエニルホウ酸塩
イオン,ヘキサフルオロリン酸塩イオン,ベンゼンスル
フイン酸塩イオン,酢酸塩イオン,トリフルオロ酢酸塩
イオン,プロピオン酢酸塩イオン,安息香酸塩イオン,
シユウ酸塩イオン,コハク酸塩イオン,マロン酸塩イオ
ン,オレイン酸塩イオン,ステアリン酸塩イオン,クエ
ン酸塩イオン,一水素二リン酸塩イオン,二水素一リン
酸塩イオン,ペンタクロロスズ酸塩イオン,クロロスル
ホン酸塩イオン,フルオロスルホン酸塩イオン,トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩イオン,ヘキサフルオロアン
チモン酸塩イオン,モリブテン酸塩イオン,タングステ
ン酸塩イオン,チタン酸塩イオン,ジルコン酸塩イオン
などを表わす。
イオン,過塩素酸塩イオン,ベンゼンスルホン酸塩イオ
ン,p−トルエンスルホン酸塩イオン,メチル硫酸塩イ
オン,エチル硫酸塩イオン,プロピル硫酸塩イオン,テ
トラフルオロホウ酸塩イオン,テトラフエニルホウ酸塩
イオン,ヘキサフルオロリン酸塩イオン,ベンゼンスル
フイン酸塩イオン,酢酸塩イオン,トリフルオロ酢酸塩
イオン,プロピオン酢酸塩イオン,安息香酸塩イオン,
シユウ酸塩イオン,コハク酸塩イオン,マロン酸塩イオ
ン,オレイン酸塩イオン,ステアリン酸塩イオン,クエ
ン酸塩イオン,一水素二リン酸塩イオン,二水素一リン
酸塩イオン,ペンタクロロスズ酸塩イオン,クロロスル
ホン酸塩イオン,フルオロスルホン酸塩イオン,トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩イオン,ヘキサフルオロアン
チモン酸塩イオン,モリブテン酸塩イオン,タングステ
ン酸塩イオン,チタン酸塩イオン,ジルコン酸塩イオン
などを表わす。
【0058】又、本発明の接着層は前記シアニン色素の
うち特に下記に示す構造との組合せで特に耐久性に優れ
た光記録媒体を得ることができる。
うち特に下記に示す構造との組合せで特に耐久性に優れ
た光記録媒体を得ることができる。
【0059】
【化10】
【0060】これらの有機色素を含有する記録層には、
耐光性の向上を目的として赤外線吸収化合物などのスタ
ビライザーを含有していてもよい。スタビライザーとし
て用いられる材料としては、たとえば、特開昭60−1
63245号公報および特開昭60−236131号公
報に示される様な物質、または下記の(V),(VI)
式に示す物質が挙げられる。
耐光性の向上を目的として赤外線吸収化合物などのスタ
ビライザーを含有していてもよい。スタビライザーとし
て用いられる材料としては、たとえば、特開昭60−1
63245号公報および特開昭60−236131号公
報に示される様な物質、または下記の(V),(VI)
式に示す物質が挙げられる。
【0061】
【化11】 (式中、Rは水素原子,低級アルキル基、Xは酸イオ
ン、Aは
ン、Aは
【0062】
【化12】 を示す。但しnは1又は2の整数である。)
【0063】又上記式(V),(VI)式に於て、置換
基Rをアルコキシアルキル基(例えばメトキシエチル基
など)、アルケニル基(例えばプロペニル基など)、ア
ルキニル基(例えばプロパギル基など)、更には環式ア
ルキル基(例えばシクロペンチル基など)とした化合物
は、有機色素を安定化させる機能に優れると共に溶剤へ
の溶解性に優れるために記録層3を湿式湿布で形成する
場合には特に好適な材料である。
基Rをアルコキシアルキル基(例えばメトキシエチル基
など)、アルケニル基(例えばプロペニル基など)、ア
ルキニル基(例えばプロパギル基など)、更には環式ア
ルキル基(例えばシクロペンチル基など)とした化合物
は、有機色素を安定化させる機能に優れると共に溶剤へ
の溶解性に優れるために記録層3を湿式湿布で形成する
場合には特に好適な材料である。
【0064】又、有機色素を安定化させる効果を有する
クエンチャーとして、例えば下記の(VII)〜(X
I)式に示される金属錯体を用いることもできる。
クエンチャーとして、例えば下記の(VII)〜(X
I)式に示される金属錯体を用いることもできる。
【0065】
【化13】
【0066】
【化14】
【0067】(ただし、R1 ないしR4 は同じかまたは
異なっていてもよく、それぞれは置換もしくは未置換の
アルキル基,アリール基またはアミノ基を表わし、R5
ないしR8 は同じかまたは異なっていてもよく、それぞ
れは水素原子、ハロゲン原子または置換もしくは未置換
のアルキル基またはアミノ基を表わし、MはNi,C
o,Mn,Cu,PdおよびPtから選ばれた遷移金属
を表わす。)
異なっていてもよく、それぞれは置換もしくは未置換の
アルキル基,アリール基またはアミノ基を表わし、R5
ないしR8 は同じかまたは異なっていてもよく、それぞ
れは水素原子、ハロゲン原子または置換もしくは未置換
のアルキル基またはアミノ基を表わし、MはNi,C
o,Mn,Cu,PdおよびPtから選ばれた遷移金属
を表わす。)
【0068】記録層3に含有されるスタビライザーやク
エンチャーの含有量は、色素の含有量に対して通常5〜
50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲が望ま
しい。又、本発明の記録層に於て、上記した有機色素や
スタビライザー,クエンチャーをバインダー中に分散状
態或いは溶解状態で含有させてもよい。
エンチャーの含有量は、色素の含有量に対して通常5〜
50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲が望ま
しい。又、本発明の記録層に於て、上記した有機色素や
スタビライザー,クエンチャーをバインダー中に分散状
態或いは溶解状態で含有させてもよい。
【0069】本発明に用いられるバインダーとしては、
例えば、ニトロセルロース,リン酸セルロース,硫酸セ
ルロース,酢酸セルロース,プロピオン酸セルロース,
酪酸セルロース,ミリスチン酸セルロース,パルミチン
酸セルロース,酢酸・プロピオン酸セルロース,酢酸・
酪酸セルロースなどのセルロースエステル類,メチルセ
ルロース,エチルセルロース,プロピルセルロース,ブ
チルセルロースなどのセルロースエーテル類、ポリスチ
レン,ポリ塩化ビニルなどを用いることができる。
例えば、ニトロセルロース,リン酸セルロース,硫酸セ
ルロース,酢酸セルロース,プロピオン酸セルロース,
酪酸セルロース,ミリスチン酸セルロース,パルミチン
酸セルロース,酢酸・プロピオン酸セルロース,酢酸・
酪酸セルロースなどのセルロースエステル類,メチルセ
ルロース,エチルセルロース,プロピルセルロース,ブ
チルセルロースなどのセルロースエーテル類、ポリスチ
レン,ポリ塩化ビニルなどを用いることができる。
【0070】また記録層として有機色素を湿式塗布で形
成する場合、塗工の際に使用できる有機溶剤は、有機色
素を分散状態とするか、あるいは、溶解状態にするかに
よって異なるが、一般にメタノール,エタノール,イソ
プロパノール,ジアセントアルコールなどのアルコール
類,アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘサキノン
などのケトン類,N,N−ジメチルホルムアミド,N,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類,ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン,エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル類,ジクロロメタン,ジクロロエチレ
ン,トリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化、炭化
水素などを用いることができる。
成する場合、塗工の際に使用できる有機溶剤は、有機色
素を分散状態とするか、あるいは、溶解状態にするかに
よって異なるが、一般にメタノール,エタノール,イソ
プロパノール,ジアセントアルコールなどのアルコール
類,アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘサキノン
などのケトン類,N,N−ジメチルホルムアミド,N,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類,ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン,エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル類,ジクロロメタン,ジクロロエチレ
ン,トリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化、炭化
水素などを用いることができる。
【0071】また、これらの塗布液の透明基板への塗布
方法としては、公知の塗布方法、例えば、ディップコー
ト,スプレーコート,スピナーコート,バーコート,ブ
レードコート,ロールコート,カーテンコート等の方法
により形成される。
方法としては、公知の塗布方法、例えば、ディップコー
ト,スプレーコート,スピナーコート,バーコート,ブ
レードコート,ロールコート,カーテンコート等の方法
により形成される。
【0072】又、記録層の膜厚は、400〜1200Å
の範囲が好ましいが、通常、記録層の膜厚と反射率の相
関関係により表面反射率が最大となる膜厚に設定すると
優れたC/Nの信号が得られる点で好ましく、又記録層
の光ビーム入射面側と反対側の面に反射層を設けた場
合、記録層の表面反射率が最小となる様な膜厚に設定す
ると記録感度が向上するため好ましい。
の範囲が好ましいが、通常、記録層の膜厚と反射率の相
関関係により表面反射率が最大となる膜厚に設定すると
優れたC/Nの信号が得られる点で好ましく、又記録層
の光ビーム入射面側と反対側の面に反射層を設けた場
合、記録層の表面反射率が最小となる様な膜厚に設定す
ると記録感度が向上するため好ましい。
【0073】本発明に用いられる基板2としては、PV
C,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ポ
リスルフォン,ポリオレフィン樹脂等などの透明プラス
チック板などを使用することができる。特に、光学的に
屈折が無く、かつ硬くて傷の付きにくいポリメチルメタ
クリレートが好ましい。基板は光学的に透明材料である
ことが好ましい。
C,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ポ
リスルフォン,ポリオレフィン樹脂等などの透明プラス
チック板などを使用することができる。特に、光学的に
屈折が無く、かつ硬くて傷の付きにくいポリメチルメタ
クリレートが好ましい。基板は光学的に透明材料である
ことが好ましい。
【0074】また、保護基板は、記録媒体全体に“そ
り”が発生しない材質のプラスチック材料が好ましく、
PMMA,PC,PVCなどを用いることができる。
又、本発明に於て図6示す様に記録層3を表面に形成し
た基板同士を記録層が対向する様に接着せしめた構成と
して両面型の光記録媒体とすることもできる。
り”が発生しない材質のプラスチック材料が好ましく、
PMMA,PC,PVCなどを用いることができる。
又、本発明に於て図6示す様に記録層3を表面に形成し
た基板同士を記録層が対向する様に接着せしめた構成と
して両面型の光記録媒体とすることもできる。
【0075】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0076】実施例1 キャスティング成形によって一方の表面に幅3μm,ピ
ッチ12μmのストライプ状のプリグルーブを形成した
厚さ0.4mm、縦54mm、横85mmのポリメチル
メタアクリレート製光カード基板のプリグルーブが形成
されていない面に紫外線硬化型樹脂(商品名:ユニディ
ック 17−824−9、大日本インキ社製)を厚さ3
μmに塗布した後、紫外線を照射してハードコートを形
成した。又基板のプリグルーブを形成した側の面に、下
記構造式(1−1)で示されるポリメチン色素と下記構
造式(1−2)で示されるスタビライザーを重量比で
3:1の割合で混合した記録層を溶媒塗布法によって膜
厚900Åに形成した。
ッチ12μmのストライプ状のプリグルーブを形成した
厚さ0.4mm、縦54mm、横85mmのポリメチル
メタアクリレート製光カード基板のプリグルーブが形成
されていない面に紫外線硬化型樹脂(商品名:ユニディ
ック 17−824−9、大日本インキ社製)を厚さ3
μmに塗布した後、紫外線を照射してハードコートを形
成した。又基板のプリグルーブを形成した側の面に、下
記構造式(1−1)で示されるポリメチン色素と下記構
造式(1−2)で示されるスタビライザーを重量比で
3:1の割合で混合した記録層を溶媒塗布法によって膜
厚900Åに形成した。
【0077】次に、該有機色素記録層上に、縦54m
m、横85mm、厚さ50μmのエチレン−メチルメタ
アクリレート共重合体100wt%から成る接着シート
(住友化学製、商品名WD201、MMA(メタクリル
酸メチル)含有量10wt%、メルトフローレート2g
/10分、ビカット軟化温度75℃、表面張力32dy
n/cm)を介して、厚さ0.3mmのポリメチルメタ
クリレート製保護基板を積層し、表面温度130℃の加
熱ロールで圧着して貼り合せて光カードを作製した。
m、横85mm、厚さ50μmのエチレン−メチルメタ
アクリレート共重合体100wt%から成る接着シート
(住友化学製、商品名WD201、MMA(メタクリル
酸メチル)含有量10wt%、メルトフローレート2g
/10分、ビカット軟化温度75℃、表面張力32dy
n/cm)を介して、厚さ0.3mmのポリメチルメタ
クリレート製保護基板を積層し、表面温度130℃の加
熱ロールで圧着して貼り合せて光カードを作製した。
【0078】
【化15】
【0079】こうして得た光カードの記録層の、波長8
30mm、記録層表面でのスポット径3μmの光ビーム
に対する初期及び耐久試験後の反射率を光カード記録・
再生装置(キャノン製)で測定し反射率の低下率を算出
した。
30mm、記録層表面でのスポット径3μmの光ビーム
に対する初期及び耐久試験後の反射率を光カード記録・
再生装置(キャノン製)で測定し反射率の低下率を算出
した。
【0080】又、接着強度については、厚さ0.4mm
及び0.3mmの平滑な表面を有する2枚のポリメチル
メタクリレート板を上記接着シートを介して積層し、表
面温度130℃の熱ローラーで圧着して貼り合せた試料
を幅25mmに切断して、JIS K6854のT型は
くり試験の方法に準じて行なった。
及び0.3mmの平滑な表面を有する2枚のポリメチル
メタクリレート板を上記接着シートを介して積層し、表
面温度130℃の熱ローラーで圧着して貼り合せた試料
を幅25mmに切断して、JIS K6854のT型は
くり試験の方法に準じて行なった。
【0081】なお、本実施例に於て、耐久試験後の反射
率低下率は、70℃、RH90%の条件下に100hr
に保存した後の反射率低下率(%)={1−(測定値/
初期値)}×100の値であり、上記実施例1の結果を
表−2に示す。
率低下率は、70℃、RH90%の条件下に100hr
に保存した後の反射率低下率(%)={1−(測定値/
初期値)}×100の値であり、上記実施例1の結果を
表−2に示す。
【0082】次に、上記実施例1と同様にして作製した
耐久試験を行なわない光カードについて光カード記録・
再生装置(キャノン製)を用いて再生光劣化時間を測定
した。
耐久試験を行なわない光カードについて光カード記録・
再生装置(キャノン製)を用いて再生光劣化時間を測定
した。
【0083】但し、再生光劣化時間とは再生光ビーム
(波長830μm)を該光カードを固定して記録層の1
点に連続照射した時の記録層の反射率が初期値から10
%低下するに要する時間である。
(波長830μm)を該光カードを固定して記録層の1
点に連続照射した時の記録層の反射率が初期値から10
%低下するに要する時間である。
【0084】そして本実施例に於ては、再生光パワーを
0.1mW及び0.2mWとしたときの再生光劣化時間
を測定した。なお、この時再生光の照射位置を変えたこ
とはいうまでもない。その結果を表−2に示す。
0.1mW及び0.2mWとしたときの再生光劣化時間
を測定した。なお、この時再生光の照射位置を変えたこ
とはいうまでもない。その結果を表−2に示す。
【0085】実施例2 上記実施例1で用いた接着フィルムの両表面に下記の条
件でコロナ放電処理を行なって臨界表面張力を32dy
n/cmから50dyn/cmとした接着フィルムを用
いて、実施例1と同様にして光カードを作製した。但
し、圧着時のローラーの表面温度は130℃とした。こ
うして得た光カードの耐久試験後の反射率低下率を実施
例1と同様にして測定した。
件でコロナ放電処理を行なって臨界表面張力を32dy
n/cmから50dyn/cmとした接着フィルムを用
いて、実施例1と同様にして光カードを作製した。但
し、圧着時のローラーの表面温度は130℃とした。こ
うして得た光カードの耐久試験後の反射率低下率を実施
例1と同様にして測定した。
【0086】接着シートのコロナ放電処理の条件を下記
に示す。Tantec社製の実験装置を用いて、 電源出力 100W 電極 φ2ワイヤタイプ 幅125mm ワーク間/電極間距離 2〜3mm 接着シートの電極下の通過速度 2〜3mm/mi
n で処理した。
に示す。Tantec社製の実験装置を用いて、 電源出力 100W 電極 φ2ワイヤタイプ 幅125mm ワーク間/電極間距離 2〜3mm 接着シートの電極下の通過速度 2〜3mm/mi
n で処理した。
【0087】又、上記接着シートの接着強度再生光劣化
時間について実施例1と同様にして測定した。その結果
を表−2に示す。
時間について実施例1と同様にして測定した。その結果
を表−2に示す。
【0088】実施例3 実施例1で用いたエチレン−メチルメタクリレート共重
合体とエチレン−メチルメタアクリレート共重合体(商
品名:WH302、住友化学社製/メチルメタアクリレ
ート含有量7wt%、メルトフローレート7g/10m
in)を各々50wt%混合して厚さ50μmの接着シ
ートとした。この接着シートのビカット軟化温度は68
℃、メルトフローレート5g/10分、表面張力33d
yn/cmであった。
合体とエチレン−メチルメタアクリレート共重合体(商
品名:WH302、住友化学社製/メチルメタアクリレ
ート含有量7wt%、メルトフローレート7g/10m
in)を各々50wt%混合して厚さ50μmの接着シ
ートとした。この接着シートのビカット軟化温度は68
℃、メルトフローレート5g/10分、表面張力33d
yn/cmであった。
【0089】この接着シートを実施例2と同様にしてコ
ロナ放電処理を行なって表面張力を54dyn/cmと
して、実施例2と同様にして光カードを作製し評価し
た。又上記表面改質後の接着シートの接着強度、再生光
劣化時間について実施例1と同様にして測定した。その
結果を表−2に示す。
ロナ放電処理を行なって表面張力を54dyn/cmと
して、実施例2と同様にして光カードを作製し評価し
た。又上記表面改質後の接着シートの接着強度、再生光
劣化時間について実施例1と同様にして測定した。その
結果を表−2に示す。
【0090】実施例4 実施例2に於て、接着シートとしてエチレン−メタクリ
ル酸共重合体(商品名:N−0903HC、三井・デュ
ポンポリケミカル社製/メタクリル酸含有量9wt%、
ビカット軟化点80℃、メルトフローレート2g/10
mim)接着シートであって、界面表面張力31dyn
/cmとした接着シートをコロナ放電処理して54dy
n/cmとしたものを用いて実施例2と同様に光カード
を作製し評価した。又上記の表面改質後の接着シートの
接着強度、再生光劣化時間について実施例1と同様に評
価した。その結果を表−2に示す。
ル酸共重合体(商品名:N−0903HC、三井・デュ
ポンポリケミカル社製/メタクリル酸含有量9wt%、
ビカット軟化点80℃、メルトフローレート2g/10
mim)接着シートであって、界面表面張力31dyn
/cmとした接着シートをコロナ放電処理して54dy
n/cmとしたものを用いて実施例2と同様に光カード
を作製し評価した。又上記の表面改質後の接着シートの
接着強度、再生光劣化時間について実施例1と同様に評
価した。その結果を表−2に示す。
【0091】比較例1 実施例2の接着シートを無水マレイン酸−アクリル酸メ
チル−エチレン共重合体(商品名:LX4110;住友
シーデイエフ化学社製/ビカット軟化点81℃、メルト
フローレート5g/10min)の接着シートであっ
て、臨界表面張力40dyn/cmとした接着シートを
用いて実施例2と同様に光カードを作製し評価すると共
に接着シートの接着強度について実施例1と同様に評価
した。
チル−エチレン共重合体(商品名:LX4110;住友
シーデイエフ化学社製/ビカット軟化点81℃、メルト
フローレート5g/10min)の接着シートであっ
て、臨界表面張力40dyn/cmとした接着シートを
用いて実施例2と同様に光カードを作製し評価すると共
に接着シートの接着強度について実施例1と同様に評価
した。
【0092】比較例2 実施例2の接着シートに代えて接着剤としてエチレン−
アクリル酸共重合体(商品名:A500W;三菱油化社
製、ビカット軟化点50℃、メルトフローレート300
g/10min、アクリル酸含有量20wt%)を用い
た以外は実施例2と同様にして光カードを作製し評価す
ると共に上記接着剤の接着強度について実施例1と同様
に測定した。
アクリル酸共重合体(商品名:A500W;三菱油化社
製、ビカット軟化点50℃、メルトフローレート300
g/10min、アクリル酸含有量20wt%)を用い
た以外は実施例2と同様にして光カードを作製し評価す
ると共に上記接着剤の接着強度について実施例1と同様
に測定した。
【0093】実施例5〜10および比較例3,4 実施例1に於て接着層として表−1に示す組成及び物性
の接着層とした以外は実施例1と同様にして作製した光
カードについて、実施例1と同様に接着力、反射率変化
率及び再生光劣化時間について測定した。その結果を表
−2に示す。
の接着層とした以外は実施例1と同様にして作製した光
カードについて、実施例1と同様に接着力、反射率変化
率及び再生光劣化時間について測定した。その結果を表
−2に示す。
【0094】
【表1】
【0095】(注) :コポリマーの種類 :接着層中のコポリマーの総含有量 :ビカット軟化点 :コポリマー中のアクリル酸,アクリル酸エステル,
メタクリル酸或いはメタクリル酸エステルのそれぞれの
コポリマーを基準としたときの含有量 :メルトフローレート :臨界表面張力
メタクリル酸或いはメタクリル酸エステルのそれぞれの
コポリマーを基準としたときの含有量 :メルトフローレート :臨界表面張力
【0096】 EAA :エチレン−アクリル酸共重合体 EMA :エチレン−アクリル酸メチル共重合体 EVA :エチレン−酢酸ビニル共重合体 EMMA :エチレン−メタクリル酸メチル共重合体 AA :アクリル酸 MA :アクリル酸メチル VA :酢酸ビニル MMA :メタクリル酸メチル
【0097】
【表2】
【0098】次に、実施例2及び10の光カードについ
て、光カード記録・再生装置(キャノン製)を用いてカ
ードの搬送速度480mm/sec、記録レーザービー
ムの波長830mm、パワー15mW、デューティ1:
1の条件で情報を書き込み、次いでカード送り速度48
0m/sec、再生レーザービームの波長830nm、
パワー0.2nWの条件で情報を再生したときの信号の
C/Nを測定したところ、実施例2の光カードは50d
Bであり、実施例10の光カードは40dBであった。
て、光カード記録・再生装置(キャノン製)を用いてカ
ードの搬送速度480mm/sec、記録レーザービー
ムの波長830mm、パワー15mW、デューティ1:
1の条件で情報を書き込み、次いでカード送り速度48
0m/sec、再生レーザービームの波長830nm、
パワー0.2nWの条件で情報を再生したときの信号の
C/Nを測定したところ、実施例2の光カードは50d
Bであり、実施例10の光カードは40dBであった。
【0099】実施例11 実施例2に於て、記録層として下記構造式11−1に示
すベンゾインドレニン系のシアニン色素とクエンチャー
の結合体をジアセトンアルコールに3.5wt%溶解し
実施例2と同様にして光カードを作製した。
すベンゾインドレニン系のシアニン色素とクエンチャー
の結合体をジアセトンアルコールに3.5wt%溶解し
実施例2と同様にして光カードを作製した。
【0100】
【化16】
【0101】比較例5 実施例11に於て、比較例3の接着層を用いた以外は実
施例11と同様にして光カードを作製した。上記実施例
11及び比較例5の光カードを実施例1と同様にして評
価した。その結果を表−3に示す。
施例11と同様にして光カードを作製した。上記実施例
11及び比較例5の光カードを実施例1と同様にして評
価した。その結果を表−3に示す。
【0102】
【表3】
【0103】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、光
記録媒体の高温保存時に記録層と接着層の相互拡散が発
生しにくくなりその結果、記録層の反射率が変化せず耐
久性に優れた光記録媒体を得ることができる。
記録媒体の高温保存時に記録層と接着層の相互拡散が発
生しにくくなりその結果、記録層の反射率が変化せず耐
久性に優れた光記録媒体を得ることができる。
【0104】また、本発明によれば基板と、保護基板の
密着力に優れ且つ高温条件下でも記録層の反射率の変化
しない耐久性が一層向上した光記録媒体を得ることがで
きるものである。
密着力に優れ且つ高温条件下でも記録層の反射率の変化
しない耐久性が一層向上した光記録媒体を得ることがで
きるものである。
【図1】本発明に係る光記録媒体の概略断面図である。
【図2】本発明に係る光記録媒体の製造方法の一実施態
様を示す概略図である。
様を示す概略図である。
【図3】本発明に係る光記録媒体の製造方法の他の実施
態様を示す概略図である。
態様を示す概略図である。
【図4】本発明に係る光記録媒体の製造方法の更に他の
実施態様を示す概略図である。
実施態様を示す概略図である。
【図5】図2に示す製造方法に用いる接着フィルムの表
面改質方法の概略図である。
面改質方法の概略図である。
【図6】本発明に係る光記録媒体の他の実施態様を示す
概略図である。
概略図である。
1 ハードコート層 2 透明基板 3 記録層 4,31,41,42 接着層 5 保護基板 21 光カード基板 24 接着フィルム 25,26 加熱ローラ 51 コロナ放電装置
Claims (40)
- 【請求項1】 基板、記録層及び該記録層上に接着層を
介して保護基板が積層されてなる光記録媒体において、
該接着層がエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−
アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸
共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体
から選ばれる少なくとも1つの共重合体を含有し、且つ
該接着層のビカット軟化点が65℃以上95℃以下であ
ることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 該接着層のビカット軟化点が70℃以上
90℃以下である請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 該接着層に含まれる前記共重合体におけ
るアクリル酸,アクリル酸エステル,メタクリル酸或い
はメタクリル酸エステルの含有量が各々の共重合体を基
準として20wt%以下である請求項1記載の光記録媒
体。 - 【請求項4】 前記アクリル酸,アクリル酸エステル,
メタクリル酸或いはメタクリル酸エステルの含有量が8
〜15wt%である請求項3記載の光記録媒体。 - 【請求項5】 前記アクリル酸,アクリル酸エステル,
メタクリル酸或いはメタクリル酸エステルの含有量が9
〜12wt%である請求項4記載の光記録媒体。 - 【請求項6】 該接着層のメルトフローレートが2〜1
0g/10分である請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項7】 該接着層のメルトフローレートが2〜5
g/10分である請求項6記載の光記録媒体。 - 【請求項8】 該接着層中の前記共重合体の総量が該接
着層を基準として80〜100wt%である請求項1記
載の光記録媒体。 - 【請求項9】 該接着層中の前記共重合体の総量が90
〜100wt%である請求項8記載の光記録媒体。 - 【請求項10】 該接着層中の前記共重合体の総量が9
5〜100wt%である請求項9記載の光記録媒体。 - 【請求項11】 該記録層が有機色素を含有する請求項
1記載の光記録媒体。 - 【請求項12】 該記録層がポリメチン色素を含有する
請求項11記載の光記録媒体。 - 【請求項13】 該記録層が下記一般式(1)で示され
るポリメチン色素を含有する請求項12記載の光記録媒
体。 【化1】 (式中、A,B,D及びEは水素原子,アルキル基,ア
ルケニル基,アラルキル基,アリール基,スチリルおよ
び複素環基から選ばれる基を示す。r1 ′,r2′は水
素原子,アルキル基,環式アルキル基,アルケニル基,
アラルキル基およびアリール基から選ばれる基を示し、
kは0又は1、Lは0,1又は2で、X-はアニオンを
意味する。なお、A,B,D,E,r1 ′及びr2 ′に
おけるアラルキル基,アリール基,スチリル基,複素環
基は置換されているものでもよい。) - 【請求項14】 該記録層がシアニン色素を含有する請
求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項15】 該記録層が下記一般式(2)で示され
るシアニン色素を含有する請求項14記載の光記録媒
体。 【化2】 (式中、M,M′は置換もしくは未置換の含窒素複素環
を完成するに必要な原子群を示し、r1 ′,r2 ′,r
3 ′及びr4 ′は水素原子、置換もしくは未置換のアル
キル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしく
は未置換のアラルキル基を示す。k,sは0又は1で、
Lは0,1又は2で、 【外1】 はアニオンを意味する。) - 【請求項16】 該シアニン色素が下記一般式(3)で
示されるインドレニン系シアニン色素である請求項15
記載の光記録媒体。 【化3】 (式中、r5 ′,r6 ′はアルキル基を示す。 【外2】 はアニオンを意味する。) - 【請求項17】 該光記録媒体がカード状光記録媒体で
ある請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項18】 該光記録媒体がディスク状光記録媒体
である請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項19】 該基板及び該保護基板の少なくとも一
方が樹脂基板である請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項20】 該接着層の接着力が100g/25m
m以上である請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項21】 該接着層の接着力が400g/25m
m以上である請求項20記載の光記録媒体。 - 【請求項22】 基板上に形成されてなる記録層上に接
着シートを介して保護基板を積層する工程、該積層体を
熱圧着して基板および保護基板を一体化せしめる工程の
各工程を有する光記録媒体の製造方法において、該接着
シートとしてエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル
酸共重合体およびエチレン−メタクリル酸エステル共重
合体から選ばれる少なくとも一つの共重合体を含有する
とともにビカット軟化点が65℃以上95℃以下である
接着シートを用いることを特徴とする光記録媒体の製造
方法。 - 【請求項23】 該接着シートとして、ビカット軟化点
が70℃以上90℃以下である接着シートを用いる請求
項22記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項24】 該接着シートとして、前記共重合体に
おけるアクリル酸,アクリル酸エステル,メタクリル酸
或いはメタクリル酸エステルの含有量が各々の共重合体
を基準として20wt%以下である接着シートを用いる
請求項22記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項25】 該接着シートとして、前記共重合体に
おけるアクリル酸,アクリル酸エステル,メタクリル酸
或いはメタクリル酸エステルの含有量が各々の共重合体
を基準として8〜15wt%である接着シートを用いる
請求項24記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項26】 該接着シートとして、前記共重合体に
おけるアクリル酸,アクリル酸エステル,メタクリル酸
或いはメタクリル酸エステルの含有量が各々の共重合体
を基準として9〜12wt%である接着シートを用いる
請求項25記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項27】 該接着シートとして、少なくとも一方
の表面の臨界表面張力が40dyn/cm以上である接
着シートを用いる請求項22記載の光記録媒体の製造方
法。 - 【請求項28】 該接着シートとして、少なくとも一方
の表面の臨界表面張力が45〜54dyn/cmである
接着シートを用いる請求項27記載の光記録媒体の製造
方法。 - 【請求項29】 該接着シートとして、メルトフローレ
ートが2〜10g/10分である接着シートを用いる請
求項22記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項30】 該接着シートとして、メルトフローレ
ートが2〜5g/10分である接着シートを用いる請求
項29記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項31】 該接着シートとして、接着シート中の
前記共重合体の総量が80〜100wt%である接着シ
ートを用いる請求項22記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項32】 該接着シートとして、接着シート中の
前記共重合体の総量が90〜100wt%である接着シ
ートを用いる請求項31記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項33】 該接着シートとして、接着シート中の
前記共重合体の総量が95〜100wt%である接着シ
ートを用いる請求項32記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項34】 該記録層が有機色素を含有する請求項
22記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項35】 該積層体を熱圧着して基板および保護
基板を一体化せしめる工程において、熱圧着を加熱ロー
ラーを用いて行なう請求項22記載の光記録媒体の製造
方法。 - 【請求項36】 該加熱ローラーとして表面温度が11
0〜150℃の加熱ローラーを用いる請求項35記載の
光記録媒体の製造方法。 - 【請求項37】 基板上に形成されてなる記録層上に接
着層を備えた保護基板を記録層と接着層が接するように
積層する工程、該積層体を熱圧着して基板および保護基
板を一体化せしめる工程の各工程を有する光記録媒体の
製造方法において、該接着シートとしてエチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体およびエチレン−
メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少なくとも
一つの共重合体を含有するとともにビカット軟化点が6
5℃以上95℃以下である接着シートを用いることを特
徴とする光記録媒体の製造方法。 - 【請求項38】 該接着層の記録層側の表面の臨界表面
張力が40dyn/cm以上に改質されてなる請求項3
7記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項39】 記録層が形成されてなる2枚の基板が
接着層を介して記録層が対向するように接着されてなる
光記録媒体において、該接着層がエチレン−アクリル酸
共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エ
チレン−メタクリル酸共重合体およびエチレン−メタク
リル酸エステル共重合体から選ばれる少なくとも一つの
共重合体を含有するとともにビカット軟化点が65℃以
上95℃以下であることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項40】 基板 記録層及び該記録層上にエチレ
ン−アクリル酸共重合体,エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合体およびエ
チレン−メタクリル酸エステル共重合体から選ばれる少
なくとも一つの共重合体を含有するとともにビカット軟
化点が65℃以上95℃以下である接着層を介して保護
基板が接着されてなる光記録媒体に、記録光ビームを照
射して該記録層にピットを形成せしめて情報を記録する
ことを特徴とする情報記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4224557A JPH05198009A (ja) | 1991-08-02 | 1992-08-03 | 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び情報記録方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21658091 | 1991-08-02 | ||
JP3-216580 | 1991-08-02 | ||
JP4224557A JPH05198009A (ja) | 1991-08-02 | 1992-08-03 | 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び情報記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05198009A true JPH05198009A (ja) | 1993-08-06 |
Family
ID=26521511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4224557A Pending JPH05198009A (ja) | 1991-08-02 | 1992-08-03 | 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び情報記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05198009A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115461215A (zh) * | 2020-05-11 | 2022-12-09 | 克里奥瓦克公司 | 具有可溶性粘结层的多层膜和用于消散的方法 |
-
1992
- 1992-08-03 JP JP4224557A patent/JPH05198009A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115461215A (zh) * | 2020-05-11 | 2022-12-09 | 克里奥瓦克公司 | 具有可溶性粘结层的多层膜和用于消散的方法 |
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