JPH0519738U - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
- Publication number
- JPH0519738U JPH0519738U JP076990U JP7699091U JPH0519738U JP H0519738 U JPH0519738 U JP H0519738U JP 076990 U JP076990 U JP 076990U JP 7699091 U JP7699091 U JP 7699091U JP H0519738 U JPH0519738 U JP H0519738U
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- fitting portion
- ring
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 取付時における嵌合部の摩擦抵抗が小さく、
しかも軸方向寸法が短く、更に軸挿入時にシールリップ
がめくれることを防止できる密封装置を提供する。 【構成】 所定の内周径,外周径に設定した第一形態を
有する板状の金属環2を形成し、該金属環2を、前記第
一形態からその内周部は縮径し、外周部は拡径した第二
形態へと変形自在に構成し、前記金属環2の外周縁部に
は嵌合部9を設け、内周縁部には環状の主リップ10を
設けた。
しかも軸方向寸法が短く、更に軸挿入時にシールリップ
がめくれることを防止できる密封装置を提供する。 【構成】 所定の内周径,外周径に設定した第一形態を
有する板状の金属環2を形成し、該金属環2を、前記第
一形態からその内周部は縮径し、外周部は拡径した第二
形態へと変形自在に構成し、前記金属環2の外周縁部に
は嵌合部9を設け、内周縁部には環状の主リップ10を
設けた。
Description
【0001】
本考案は、自動車エンジン,建設機械は勿論、あらゆる産業機器に用いられる 密封装置であって、シールリップを有する密封装置に関する。
【0002】
図2は従来の密封装置としてのオイルシール100を示す。オイルシール10 0はゴム弾性材よりなるパッキン材101と、パッキン材101内に埋め込んだ 金属製の内環102とを有する。内環102は断面略L字形であり、所定の軸方 向寸法を有する円筒部103に内向きフランジ104を形成してある。
【0003】 円筒部103の外周にはパッキン材101の一部を構成する嵌合部105を設 けてある。一方、内向きフランジ104の内周には、軸方向に伸びた環状のシー ルリップとしての主リップ106を形成してある。なお、主リップ106の背面 にはスプリング107を装着してある。
【0004】 上記のように構成したオイルシール100は、ハウジング108の軸孔109 内へと矢印aのように軸方向に圧入され、所定の位置に位置決めされる。その後 、軸110が主リップ107の内方へと矢印b方向に挿入され静止する。その結 果、主リップ106が軸110に接触し、内側密封面を形成する。なお、主リッ プ106は軸110に対して所定の締め代を発生する内径に設定してある。また 、オイルシール100の外周側は、嵌合部105が軸孔109に圧接して外側密 封面を形成している。
【0005】
しかし、上記従来例においては次の問題があった。
【0006】 オイルシール100の外径は一定であるため、軸孔109への挿入時にお いて、該軸孔109に対する嵌合部105の摩擦抵抗が大きい。その結果、大き な圧入荷重が要求されるばかりでなく、嵌合部105のムシレ,かじり或いは軸 孔109に変形が発生し、オイルシール100の斜め取り付けや外側密封面の密 封性の低下を招く。
【0007】 嵌合部105により、軸方向の装着スペースが大きくなってしまうし、全 体の重量化を招く。
【0008】 主リップ106は予め締め代を発生する内径に設定してあるため、軸11 0を挿入する際に主リップ106が軸110に接触して押される。その結果、主 リップ106が反転、即ちめくれてしまい、内側密封面の密封性が損なわれる。
【0009】 本考案は上記課題を解決するためのもので、取付時における嵌合部の摩擦抵抗 が小さく、しかも軸方向寸法が短く、更にシールリップが相手部材に接触してめ くれることを防止できる密封装置を提供することを目的としている。
【0010】
上記目的を達成するため本考案は、所定の内周径,外周径に設定した第一形態 を有する板状のリングを形成し、該リングを、前記第一形態からその内周部は縮 径し、外周部は拡径した第二形態へと変形自在に構成し、前記リングの一方の周 縁部には嵌合部を設け、該リングの他方の周縁部には環状のシールリップを設け た。
【0011】
上記構成に基づく本考案は、組付け時にはリングが第一形態にあり、内周径は 大きく外周径は小さい。従って、相手部材に対する嵌合部の摩擦抵抗は小さいし 、シールリップが相手部材と接触することもない。
【0012】 また、リングを第二形態に変形すると、内周部は縮径し、外周部は拡径する。 すると、嵌合部が相手部材に嵌合して一方の密封面を形成するとともに、シール リップは他の相手部材に接触して他方の密封面を形成する。
【0013】 更にリングは板状であり、嵌合部の軸方向寸法は小さい。
【0014】
次に、本考案を図1の実施例に基づいて説明する。図において、1は本考案を 適用したオイルシールを示しており、オイルシール1は環状の金属環2と、金属 環2に焼付けたゴム弾性材よりなるパッキン材3とを有する。
【0015】 この金属環2は軸方向寸法、即ち、肉厚が薄い板状に形成してあり、実線で示 した第一形態から、点線で示した第二形態へと変形自在である。
【0016】 また、第一形態の金属環2は所定の外周径、即ち、ハウジング4の軸孔5より も小径に設定してある。更に、軸12の外径よりも大きい内周径に設定してある 。また、金属環2は、その外周部6と内周部7との間を軸方向に屈曲して円周方 向に突出部8を形成し、その剛性を高めてある。
【0017】 前記のように第二形態に変形した金属環2は、第一形態に比べて内周部7は縮 径し、外周部6は拡径している。
【0018】 一方、パッキン材3は金属環2の外周縁から側面、及び内周縁に亘って焼き付 けてある。即ち、金属環2の外周縁部には全周に亘って嵌合部9を設けてある。
【0019】 また、金属環2の内周縁部には環状のシールリップとしての主リップ10を設 けてあり、主リップ10と背中合わせにダストリップ11を設けてある。主リッ プ10の内径は、予め軸12の外径よりも小さく設定してある。なお、主リップ 10の背面にはスプリング13を装着してある。
【0020】 上記構成のオイルシール1は、ハウジング4へ装着前には実線の第一形態にあ る。そして、軸孔5内へ矢印A方向に挿入していき、嵌合部9が環状の取付溝1 4へと没入して位置決めされる。この場合、金属環2が第一形態にあるため軸孔 5に対する嵌合部9の摩擦抵抗は比較的小さい。従って、小さな挿入(例えば治 具なしでも)荷重で容易に装着できるし、斜め取り付けも発生しない。また、嵌 合部9のムシレ,かじりや軸孔5の変形も発生せず、第二形態時における嵌合部 9と環状の取付溝14との外側密封面の密封性もよい。
【0021】 そして、軸12を矢印Bのように主リップ10及びダストリップ11の内周側 へと挿入する。この際金属環2は第一形態にあるため主リップ10は外方へ弾性 変形、即ち、設定径よりも拡径しており、軸12と主リップ10とは接触しない 。従って、主リップ10のめくれは発生しない。
【0022】 以上のようにして軸12を挿入した後、金属環2の突出部8を矢印A方向に押 圧してやると、金属環2は嵌合部9を支点として変形し、点線の第二形態となる 。そして、金属環2は第二形態となったまま保持される。この保持は金属環2の 剛性により嵌合部9を取付溝14へと押圧した反力によって行うようにしてもよ いし、金属環2自体を第二形態に保持できる構成としてもよい。また、第一形態 から第二形態への移行は、弾性変形,塑性変形のいずれでもよい。
【0023】 このようにして第2形態となって金属環2の内周部が縮径し、主リップ10, ダストリップ11が軸12へ接触して内側密封面を形成する。従って、主リップ 10のめくれもなく、密封性を確保できる。
【0024】 更に、嵌合部9は取付溝14内に嵌合しているから、金属環2を押圧した際に 位置ずれすることなく保持される。
【0025】 また金属環2は板状であり、その外周縁に嵌合部9を設けているから軸方向寸 法、即ち幅も小さく、軸方向の装着スペースが小さくてすむしとともに、全体を 軽量化できる。
【0026】 また、図示実施例では、金属環2の内周部7に径方向のスリット14を複数等 配して剛性を弱めてあるため、第一形態から第二形態への変形がスムーズに行な われる。
【0027】 なお、図示実施例では、金属環2の外周部6に嵌合部9を設け、内周部7に主 リップ10を設けているが、内周部7を軸12に取り付ける構成、即ち、内周部 7に嵌合部を設け、外周部6に主リップを設ける構成を採用してもよい。
【0028】
本考案は以上のように構成したものであるから、相手部材への取付時にリング を第一形態にしておけば嵌合部と相手部材との摩擦抵抗を小さくできる。従って 、嵌合部のムシれ,かじり,変形がなく密封性を維持できる。
【0029】 また、嵌合部は軸方向寸法が小さいから、軸方向の装着スペースが小さいとと もに、全体を軽量化できる。
【0030】 更にまた、シールリップと相手部材とが接触してシールリップがめくれること を防止でき、密封性を確保できる。
【提出日】平成4年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【0026】 また、図示実施例では、金属環2の内周部7に径方向のス リット50を複数等配して剛性を弱めてあるため、第一形態から第二形態への変 形がスムーズに行なわれる。
【図1】本考案の実施例を示す半断面図。
【図2】従来例を示す半断面図。
1 オイルシール 2 金属環(リング) 3 パッキン材 4 ハウジング 5 軸孔 6 外周部 7 内周部 8 突出部 9 嵌合部 10 主リップ(シールリップ) 11 ダストリップ 12 軸 A オイルシールの装着方向 B 軸の挿入方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月26日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (1)
- 【請求項1】 所定の内周径,外周径に設定した第一形
態を有する板状のリングを形成し、該リングを、前記第
一形態からその内周部は縮径し、外周部は拡径した第二
形態へと変形自在に構成し、前記リングの一方の周縁部
には嵌合部を設け、該リングの他方の周縁部には環状の
シールリップを設けたことを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP076990U JPH0519738U (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP076990U JPH0519738U (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519738U true JPH0519738U (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=13621218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP076990U Withdrawn JPH0519738U (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0519738U (ja) |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP076990U patent/JPH0519738U/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19951102 |