JPH05196926A

JPH05196926A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JPH05196926A
Application number: JP4007881A
Authority: JP
Inventors: Eiichi Takahashi; 栄一高橋; Tokihiko Shinomiya; 時彦四宮; Hiroshi Hamada; 浩浜田; Hiroyuki Ikenaga; 博行池永
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1992-01-20
Filing date: 1992-01-20
Publication date: 1993-08-06

Abstract

(57)【要約】【目的】液晶表示装置に備わったＴＦＴ等のスイッチ
ング素子に光が入射しないようにする。【構成】保護ケース２１とマイクロレンズアレイ８と
に跨って遮光枠１２を設けているので、この遮光枠１２
が保護ケース２１とマイクロレンズアレイ８との隙間か
ら入射する光を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、投影型あるいは透過型
のアクティブマトリクス型液晶表示パネルの一方の面に
マイクロレンズアレイを備えた液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記アクティブマトリクス型液晶表示パ
ネルは、液晶層を間に挟む一対の基板の一方に多数の絵
素電極がマトリクス状に設けられ、隣合う絵素電極の間
に、その絵素電極に駆動電圧を供給するための信号電極
線が形成されると共に、駆動電圧を制御する薄膜トラン
ジスタ（以下「ＴＦＴ」と略称する）やＭＩＭ（Ｍｅｔ
ａｌ−Ｉｎｓｕｌａｔｏｒ−Ｍｅｔａｌ）などのスイッ
チング素子が形成された基本構造をとる。

【０００３】したがって、かかる液晶表示パネルにおい
ては、信号電極線との位置関係などにより規制されて表
示を行う絵素電極を大きく形成することができず、パネ
ル画面中の絵素領域の占める割合、いわゆる開口率が小
さくなっていた。また、電圧非印加時に透過、印加時に
非透過となる、いわゆるノーマリホワイトモードにより
表示を行う場合、表示コントラスト及び色再現性を向上
させるために絵素電極と信号電極線との間の光漏れを防
止する必要がある。そのために、アクティブマトリクス
基板に対向する基板上のＴＦＴ及び信号電極線に向き合
う部分に金属などからなる遮光マスクを増設し、表示に
寄与しない光を吸収または反射させるようにしている。

【０００４】しかし、この遮光マスクは、対向する両基
板の貼り合わせ精度を考慮してマージンを含んだ大きさ
で形成する必要があり、そのために前述の原因により小
さくされた開口率は更に小さくなり、表示画面が暗くな
るという問題があった。

【０００５】このような問題点を解決するために、表示
パネルを構成する２枚の基板のうち光源側に位置する基
板の表面に、各絵素のそれぞれに対応する位置に複数の
マイクロレンズをマトリクス状に配列して形成したり、
或は表示パネルの光源側に別に透明板を設け、その透明
板の片面に同じく各絵素のそれぞれに対応する位置に複
数のマイクロレンズをマトリクス状に配列したりして、
光源から照射される光を各マイクロレンズで絵素領域に
それぞれ集光し、それによって表示画面を明るくする方
法が提案されている（特開昭６０−１６５６２１〜１６
５６２４）。

【０００６】上記マイクロレンズを備えた液晶表示装置
としては、従来、図５に示す構成のものが知られてい
る。この装置は、ガラス等の透明基板１と透明対向電極
（図示せず）を形成した対向基板６との間に液晶層４が
挟持されてなるアクティブマトリクス型液晶表示パネル
と、この液晶パネルの対向基板６側に設けられたマイク
ロレンズアレイ８と、前記液晶表示パネルの周端部を覆
う保護ケース１１とを備える。

【０００７】上記透明基板１の上には、マトリクス状に
複数の絵素電極３が配設され、隣合う絵素電極３と３の
間には、走査線としてのゲート電極線、信号線としての
ソース電極線（共に図示せず）およびスイッチング素子
としてのＴＦＴ２が形成されている。一方、対向基板６
には、ゲート電極線、ソース電極線及びスイッチング素
子２を覆い、ＴＦＴ２に光が入射するのを防止すべく遮
光膜５が形成されている。これら両基板１と６との間に
は、両基板１、６を貼り合わせて液晶層４を保持する樹
脂製のシール部材７が設けられている。また、対向基板
６側から入射する光が、マイクロレンズアレイ８を介し
て各絵素領域に集光するようになっている。

【０００８】透明基板１の周辺部には、ゲート電極線の
電極端子およびソース電極線の電極端子が画面内から引
き出されており、これらの信号線に駆動回路からの電気
信号を伝えるためにＬＳＩを搭載したフレキシブル基板
９が接続され、これが更にコントロール基板１０に接続
されて外部からの信号が入力される。これらの液晶表示
パネルおよびコントロール基板１０を保護する目的で金
属からなる保護ケース１１によって表示部を除いた領域
が囲まれている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、マイクロレ
ンズを備えた従来の液晶表示装置の場合には、光源から
の光がマイクロレンズアレイ８側から液晶表示パネルに
入射し、矢印ａのように絵素電極３に集光されることに
よって明るい表示が得られる。しかし、保護ケース１１
の端面１１ａで反射されてマイクロレンズアレイ８に入
射したり、或はマイクロレンズアレイ８の光入射側の周
縁から光が入射すると、矢印ｂ１又はｂ２に示すよう
に、マイクロレンズアレイ８に入射した光がマイクロレ
ンズアレイ８のレンズの作用によりＴＦＴ２に到達する
ことがあった。或は、保護ケース１１とマイクロレンズ
アレイ８との間に生じる隙間から、半透明もしくは白色
の樹脂からなるシール部材７に入射した光が、シール部
材７の内部で散乱して矢印ｃのように液晶表示パネル内
に侵入し、ＴＦＴ２に入射することがあった。このよう
にしてＴＦＴ２に光が到達すると、ＴＦＴ２を構成する
半導体膜に光伝導が生じ、ＴＦＴ２のスイッチング特性
が劣化するという欠点があった。このことは、ＴＦＴ以
外のスイッチング素子においても、同様に生じる。

【００１０】本発明は、かかる課題を解決すべくなされ
たものであり、スイッチング素子に光が入射しない構成
とした液晶表示装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、マトリクス型液晶表示パネルと、該液晶表示パネル
の一方の基板側に設けられ、該液晶表示パネルの絵素電
極のそれぞれに対応する位置にマイクロレンズを有する
マイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの全
面に光が入射する状態で、液晶表示パネルの少なくとも
光入射面側の周端部を全周にわたり覆う保護ケースと、
該保護ケースの光入射側に設けられ、該マイクロレンズ
アレイと該保護ケースとの隙間を全周にわたり覆う遮光
手段と、を具備しており、そのことにより上記目的を達
成することができる。

【００１２】前記遮光手段としては、枠状に形成し、そ
の内周縁部を前記マイクロレンズアレイの光入射側の少
なくとも周端に重ね、外周縁部を前記保護ケースに重ね
て設けるようにしてもよい。

【００１３】また、本発明の液晶表示装置は、マトリク
ス型液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの一方の基板
側に設けられ、該液晶表示パネルの絵素電極のそれぞれ
に対応する位置にマイクロレンズを有するマイクロレン
ズアレイと、該液晶表示パネル及び該マイクロレンズア
レイの少なくとも光入射面側の周端部を全周にわたって
覆い、液晶表示パネル及びマイクロレンズアレイの周端
部への光入射を防ぐ枠状をした保護ケースと、を具備し
ており、そのことにより上記目的を達成することができ
る。

【００１４】前記保護ケースとしては、マイクロレンズ
アレイの周端部を覆う内周縁に面取り部を形成してもよ
い。

【００１５】更に、前記保護ケースは、少なくとも内側
の端面を着色処理し、その着色により少なくとも可視光
を吸収する構成となしてもよい。

【００１６】

【作用】本発明にあっては、保護ケースとマイクロレン
ズアレイとに跨って遮光手段を設けているので、この遮
光手段が保護ケースとマイクロレンズアレイとの隙間か
ら入射する光を遮断する。

【００１７】また、保護ケース自体を、上記遮光手段と
同様の働きをする形状になしているので、遮光手段を同
様の働きをする部分が、保護ケースとマイクロレンズア
レイとの隙間から入射する光を遮断する。更に、その保
護ケースの内側のマイクロレンズアレイ表面と直交する
端面に断面くさび状をした面取り部を設けると、マイク
ロレンズアレイの表面に直交する端面を無くすることが
可能となる。また、上記端面に前記面取り部を設けるこ
となく、或は面取り部を設けることに加えて、端面を少
なくとも含む部分に可視光吸収用の着色処理を施すと、
保護ケース及びマイクロレンズアレイの端面への入射光
を完全に遮蔽することができる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき具体的
に説明する。

【００１９】（第１実施例）図１は本発明の第１実施例
における液晶表示装置の断面を示している。なお、図５
と同一部分には同一番号を付している。この液晶表示装
置は、液晶表示パネルの周端部を覆う保護ケースとし
て、光入射側の外表面をマイクロレンズアレイ８の光入
射側表面とほぼ面一に形成した保護ケース２１を使用す
ると共に、保護ケース２１の光入射側に遮光枠１２を備
えた構成としている。

【００２０】上記保護ケース２１は、例えば厚さ０．６
ｍｍの金属板からなり、矩形の額縁状に形成されてい
る。遮光枠１２は保護ケース２１の片面側の内周縁に沿
って設けられている。つまり、遮光枠１２は矩形枠状に
形成されている。この遮光枠１２は、その外周部を保護
ケース２１の外表面に取付け、内周部をマイクロレンズ
アレイ８の周端部に取付けており、マイクロレンズアレ
イ８と保護ケース２１との間の隙間を塞いでいる。本実
施例では遮光枠１２としては、厚さ０．１ｍｍのアルミ
ニウム箔がラミネートされたポリイミドフィルムを額縁
状に型抜きしたものを用いた。

【００２１】したがって、本実施例にあっては、マイク
ロレンズアレイ８と保護ケース２１との間の隙間を遮光
枠１２が塞いでいるので、図５の矢印ｂ２及びｃのよう
にしてＴＦＴ２に到達する光を遮断できる。これによ
り、ＴＦＴ２におけるスイッチング特性の劣化を防止で
き、良好な表示品位が得られた。

【００２２】なお、遮光枠１２の材料としては、アルミ
板をはじめとする金属板、着色した紙、着色したプラス
チック板、着色した高分子フィルム、或はこれらの複合
材料も使用可能である。着色する色を、可視光を吸収し
得る黒色などの暗色にした場合には、遮光枠１２の端面
１２ａで反射されてマイクロレンズアレイ８に入り、図
５に示す矢印ｂ１と同様にしてＴＦＴ２に入射するのを
防止できる。着色しない材料を使用する場合は、厚さが
0.2ｍｍ以下の比較的薄いものが望ましい。

【００２３】また、マイクロレンズアレイの付加されて
いない液晶表示装置についてもシールドケースの端面を
遮蔽する必要があることから同様の効果が得られた。

【００２４】（第２実施例）図２は本発明の第２実施例
に係る液晶表示装置の断面図を示している。なお、図５
と同一部分には同一番号を付けている。

【００２５】本実施例は、第１実施例における遮光枠１
２に工夫を加えた遮光部品１３を使用すると共に、保護
ケースとしては従来と同様の保護ケース１１を使用して
いる。この遮光部品１３は、矩形枠状をなし、枠の幅方
向の途中に折曲げ部１３ａを有し、その折曲げ部１３ａ
を挟む一端側（外周縁側）を保護ケース１１と液晶表示
パネルとの間に差込み、他端側（内周縁側）の端部をマ
イクロレンズアレイ８の角部の上に位置させてある。

【００２６】遮光部品１３は、例えば図３に示すよう
に、可視光を吸収する特性をもつ暗色で厚さ１ｍｍのゴ
ム板を、マイクロレンズアレイの形状に合わせて矩形枠
状に打ち抜き、同時にその内周縁側の四隅にそれぞれス
リット１３ｂを形成することにより作製した。図３に示
すＤの寸法は、図２における遮光部品１３の折曲げ部１
３ａの長さＤと同じ値である。

【００２７】かかる遮光部材１３を使用する本実施例に
あっては、遮光部材１３をマイクロレンズアレイ８に光
入射方向からかぶせるだけで簡単にセットできる。ま
た、マイクロレンズアレイ８の周縁に入射する光や保護
ケース１１の端面１１ａで反射されてマイクロレンズア
レイ８又は液晶表示パネルへ入射する光を遮断すること
ができ、図５のｂ１、ｂ２及びｃに示すようにしてＴＦ
Ｔ２に入射するのを防止できる。これにより、ＴＦＴ２
におけるスイッチング特性の劣化の防止が可能となり、
良好な表示品位が得られた。

【００２８】なお、遮光部品１３の材料としては、アル
ミ板をはじめとする金属板、着色したプラスチック板、
着色した高分子フィルム、あるいはこれらの複合材料で
あってもよい。着色する色を、可視光を吸収し得る黒色
などの暗色にした場合には、遮光部品１３の端面１３ｃ
で反射されてマイクロレンズアレイ８に入り、図５に示
す矢印ｂ１と同様にしてＴＦＴ２に入射するのを防止で
きる。

【００２９】（第３実施例）図４は本発明の第３実施例
に係る液晶表示装置の断面図を示している。なお、図５
と同一部分には同一番号を付けている。

【００３０】本実施例の液晶表示装置には、マイクロレ
ンズアレイ８の光入射側の周縁を覆い、かつ表示画面を
覆わないように設計した保護ケース３１を使用してい
る。つまり、この保護ケース３１は、マイクロレンズア
レイ８の周縁及び液晶表示パネルの周縁部へ入射する光
を、保護ケース３１自体によって遮断するというもので
ある。

【００３１】上記保護ケース３１は、矩形枠状に加工さ
れた保護ケース３１の光入射側に向ける面の内側の端面
３１ａに断面くさび形をした面取り部１４が形成され、
更にその端面３１ａ、即ち面取り部１４を少なくとも含
む部分には光反射を防止するための黒のつや消しスプレ
ーで着色処理が施されている。保護ケース３１の材料と
しては、アルミ板をはじめとする金属板、プラスチック
などでも使用可能である。また、面取り部１４における
内周縁の角度θは４５°以下としている。

【００３２】本実施例においては、保護ケース３１自体
によりマイクロレンズアレイ８の周縁及び液晶表示パネ
ルの周縁部へ入射する光を遮断しているので、図５の矢
印ｂ２及びｃに示すようにしてＴＦＴ２へ光が達するの
を防止できる。更に、面取り部１４を有するので、前記
端面３１ａのマイクロレンズアレイ８の上表面と直交す
る部分を無くすことができ、これにより図５の矢印ｂ１
と同様にしてＴＦＴ２に光が達するのを防止できる。上
述のように角度θを４５°以下にした場合には、液晶表
示パネル内への光入射を完全に防止できることができ
る。上述のように着色処理する場合には、端面３１ａ
が、即ち面取り部１４が丸くなっていて若干でも光が反
射され、図５の矢印ｂ１に示すようにしてＴＦＴ２に光
が達するのを防止できる。これによりＴＦＴ２における
スイッチング特性の劣化を防ぐことが可能となり、良好
な表示品位が得られた。

【００３３】上述した光反射を防止するための着色処理
は、スプレーにより塗装する以外に、デッピング、焼き
付け或は蒸着などで行っても差し支えない。

【００３４】なお、上記各実施例ではスイッチング素子
にＴＦＴを使用した構成に本発明を適用しているが、本
発明はこれに限らず、ＭＩＭ等の他のスイッチング素子
を使用する場合にも適用できることはもちろんである。

【００３５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、スイッチ
ング素子に到達する光を十分に遮断することができるの
で、スイッチング特性が劣化するのを防止することを可
能にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の液晶表示装置を示す断面図。

【図２】第２実施例の液晶表示装置を示す断面図。

【図３】第２実施例に使用した遮光部品１３を示す平面
図。

【図４】第３実施例の液晶表示装置を示す断面図。

【図５】従来例の液晶表示装置を示す断面図。

【符号の説明】

１透明基板２ＴＦＴ（薄膜トランジスタ）３絵素電極４液晶層５遮光膜６対向基板７シール部材８マイクロレンズアレイ９フレキシブル基板１０コントロール基板１１保護ケース１２遮光枠１３遮光部品１４面取り部２１保護ケース３１保護ケース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者池永博行大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャープ株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】マトリクス型液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの一方の基板側に設けられ、該液晶表
示パネルの絵素電極のそれぞれに対応する位置にマイク
ロレンズを有するマイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの全面に光が入射する状態で、
液晶表示パネルの少なくとも光入射面側の周端部を全周
にわたり覆う保護ケースと、該保護ケースの光入射側に設けられ、該マイクロレンズ
アレイと該保護ケースとの隙間を全周にわたり覆う遮光
手段と、を具備する投影型又は透過型の液晶表示装置。
【請求項２】前記遮光手段が枠状に形成され、その内周
縁部を前記マイクロレンズアレイの光入射側の少なくと
も周端に重ね、外周縁部を前記保護ケースに重ねて設け
られた請求項１記載の液晶表示装置。
【請求項３】マトリクス型液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの一方の基板側に設けられ、該液晶表
示パネルの絵素電極のそれぞれに対応する位置にマイク
ロレンズを有するマイクロレンズアレイと、該液晶表示パネル及び該マイクロレンズアレイの少なく
とも光入射面側の周端部を全周にわたって覆い、液晶表
示パネル及びマイクロレンズアレイの周端部への光入射
を防ぐ枠状をした保護ケースと、を具備する投影型又は透過型の液晶表示装置。
【請求項４】前記保護ケースは、前記マイクロレンズア
レイの周端部を覆う内周縁に面取り部が形成された請求
項３記載の液晶表示装置。
【請求項５】前記保護ケースは、少なくとも内側の端面
が着色処理され、その着色により少なくとも可視光を吸
収する構成となした請求項３記載の液晶表示装置。