JPH05196636A - 試験用探針装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現存する試験装置に装着可能な試験用探針で
あって、電話設備配設業者が余分な部品を持ち運ぶこと
なく使用できる試験用探針を提供する。 【構成】 試験用探針装置は、絶縁ハウジング内に支持
された電気接点と試験装置との間の電気的係合を果たす
ため、試験装置のわに口クリップに装着可能である。こ
の接点はハウジングの開口を通してアクセスすることが
できる。わに口クリップは間に接続領域を規定する一対
の作動あごを有する。試験用探針装置は、接点との電気
的係合を果たすため、開口を通してハウジング内に挿入
可能な細長い探針部材を有する。装着部材は探針部材に
電気的に結合される。装着部材は、接続領域から離れた
地点でわに口クリップに装着することができ、これによ
りわに口クリップは試験用探針装置を取り外すことなく
使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般に、電気接点への試
験接続に用いられる探針に関する。詳細には試験装置に
装着可能で、電気コネクタに挿入されてそこに支持され
る接点との試験接続を行う試験用探針に関する。

【０００２】

【従来の技術】電話産業界において、電話線の主線（地
下または頭上に配設）を加入者宅につながる各線に電気
接続するために電気コネクタが用いられる。電話線の各
線と主線との相互接続を阻害することなく、電気的接続
の完全さを試験する必要が頻繁に生じる。そのような試
験をするため、電話会社は通常、電気接続の各接点に装
着可能な試験装置を用いる。

【０００３】密封電気接続（接点が絶縁ハウジング内に
支持されるコネクタ）の出現以来、試験を行うために、
コネクタ内に支持された電気接点にアクセスできる付属
装置を開発する必要が生じている。こうして、電話設備
配設業者は試験が必要になる度に適切に挿入でき除去で
きるこれらの付属装置を備えなければならない。さら
に、種々の電話コネクタが使用されている地点では、電
話設備配設業者はコネクタの各種類ごとにこれらの付属
試験装置を備えなければならない。

【０００４】電話設備配設業者が用いる試験装置は、典
型的には金属製わに口クリップにより終端されるワイヤ
を含む。わに口クリップは作動可能なあごを持ち、これ
により付属試験部品をしっかりはさみこんで試験を行う
ことができる。付属試験部品はコネクタハウジング内部
に固定された接点に外部からアクセスするもので、これ
がなければわに口クリップは試験の目的には使えない。
従って、もし配設業者が特定なコネクタに必要な特定の
付属試験部品を間違えて用意した場合、適切な付属試験
部品を入手するまで試験は行えない。さらに、わに口ク
リップを直接電気コネクタに挿入できるよう改造しよう
とすると、これらのわに口クリップはただ１種類の電気
接続に対する試験しかできないようになってしまう。こ
うなると配設業者は多種類の電気接続を試験するために
は、複数の試験装置を持ち運ばなければならない。ま
た、製造時点でわに口クリップに直接に組込まれた試験
用探針が知られている。これについては、例えば米国特
許第４、３４５、８０７号を参照のこと。組込み試験用
探針を有するこれらの装置は試験の目的には有用である
が、使用者はすでに所有する試験装置を廃棄して、これ
らの特徴を有する新しい装置を購入する必要がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
現存する試験装置に装着可能な試験用探針であって、電
話設備配設業者が余分な部品を持ち運ぶことなく使用で
きる試験用探針を提供することができなかった。

【０００６】

【発明の目的】本発明の目的は、絶縁ハウジング内に支
持された電気接点への試験接続を行う試験用探針を提供
することにある。

【０００７】本発明の他の目的は、絶縁ハウジング内に
支持された接点に対する試験が可能な現存の試験装置に
装着可能な試験用探針を提供することにある。

【０００８】本発明のさらに他の目的は、試験装置に含
まれる作動可能なあごを持つわに口クリップに装着可能
な試験用探針であって、このあごの動作と抵触しない試
験用探針を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために本発明は、絶縁ハウジング内に支持される電気接
点と、間に接続領域を規定する一対の作動可能なあごを
有するわに口クリップとの間に電気的係合をもたらす試
験用探針装置を提供する。試験用探針装置は、ハウジン
グ内に挿入可能で接点との電気的係合を図る探針部材を
有する。探針に電気的に結合される装着部材は、該接続
領域から離れた所でわに口クリップに対して電気的機械
的に装着部材を装着させる手段を含む。

【００１０】後述の実施例でさらに詳述するが、本発明
は、ハウジング内に支持される電気接点と係合する第１
端部とこれと反対側の第２端部とを有する細長い探針部
を含む試験用探針装置を提供する。探針はさらに、第１
端部と反対側の第２端部とを有する細長い装着部と、探
針を試験装置に装着する装着手段とを含む。ピボット締
めつけ手段が、ピボット中心点で装着部の第２端部を探
針部の第２端部に結合させ、これにより装着部と探針部
がピボット中心点の回りを相対的に回動する。装着手段
は探針を試験装置のわに口クリップに固着する一方、わ
に口クリップのあごが独立して作動するようにする。

【００１１】

【実施例】図１及び図２に本発明の試験用探針１０を示
す。試験用探針１０は装着部１２と探針部１４とを有
し、これらはリベット１６によりピボット運動できるよ
うに結合されている。図１及び図２に示すように、探針
部１４は装着部１２に対して閉位置と開位置（点線で示
す）の間で回転動作することができる。

【００１２】後述するように、また図３ないし図５に示
すように、試験用探針１０は試験装置（不図示）のわに
口クリップ１８に装着することができる。試験用探針１
０は電気コネクタ２０に対する電気接続試験を可能とす
る。

【００１３】再び図１及び図２を参照して試験用探針１
０をさらに詳しく説明する。試験用探針１０は適切な導
電金属材料（例えば銅合金）で形成される。装着部１２
と探針部１４はそれぞれ端部２２、２４を有する細長い
部材であり、これらの端部はリベット１６で結合されて
そこで相対的に回転動作ができるようにしてある。探針
部１４は端部２４の反対側に終端２６を有し、この終端
は、後に詳述するように、電気コネクタ２０との試験接
続に用いられる。

【００１４】本実施例においては、終端２６は間隔をお
いて形成した一対の歯２６ａ、２６ｂを有する。装着部
１２は端部２２の反対側に、逆向きに折り曲げた端部２
８を有する。折り曲げ端部２８は内側に突出する戻り止
め３０を有し、これにより探針部１４の終端２６が閉位
置に保持される。図６に示すように、歯２６ａ、２６ｂ
は戻り止め３０のどちらかの側に支持され、そのため終
端２６は折り曲げ端部２８により閉位置に保持される
（解除可能である）。

【００１５】装着部１２はさらに、その中央位置から横
方向に延びる一対の横タブ３２を有する。横タブ３２は
垂下タブ３４を含み、この垂下タブは後に詳述するよう
に、試験用探針１０をわに口クリップ１８に装着させ
る。

【００１６】図３ないし図５にわに口クリップ１８を示
す。わに口クリップ１８は、電話設備配設業者が電話接
続の試験のために携帯する試験装置（不図示）の一部を
成すものである。わに口クリップ１８は導電部材ででき
ており、典型的にはリード線（不図示）により試験装置
に装着されている。種々の型の試験装置と付随するわに
口クリップが現在配設業者により使われている。本発明
はこれら現存の装置と共用できるものである。わに口ク
リップ１８は一対の作動あご３８、４０を有しこれらの
間に接続領域４２が規定される。作動あご３８、４０は
対向する面上に鋸歯４１を有し、これによりわに口クリ
ップ１８は接続を消耗する装置と固く係合することがで
きる。本体４４は作動あご３８、４０から延びて、締め
つけ部４５により互いに結合される。締めつけ部４５は
作動あご３８、４０が動けるようにする。一対の手動ハ
ンドル４６、４８により作動あご３８、４０の開閉が可
能である。締めつけ部４５は、作動あご３８、４０がバ
ネ力により動作できるようにバネを含むようにしても良
い。

【００１７】特に図３に示すように、探針とわに口クリ
ップが共同して図４及び図５に示す電気コネクタ２０に
対する試験電気接続を行うよう、試験用探針１０はわに
口クリップ１８に固着される。試験用探針１０はわに口
クリップ１８の本体４４の外側に配置される。装着部１
２の折り曲げ端部２８はわに口クリップ１８から離れる
方向を向く。装着部１２のタブ３４はわに口クリップ１
８の本体４４の回りに置かれる。試験用探針１０をわに
口クリップ１８に機械的電気的に固着できるように、タ
ブ３４を内側に向けて本体４４に押しつけるように曲げ
ても良い。タブ３４をわに口クリップ１８の本体４４の
回りに固くかしめるためにプライヤなどの工具を用いる
ことができる。タブ３４により装着部１２がわに口クリ
ップ１８に簡単に取りつけられることがわかるであろ
う。タブ３４は本質的に自在であるから種々の型のわに
口クリップに対する装着を可能とする。わに口クリップ
１８に対する試験用探針１０の固着は作動あご３８、４
０の間の接続領域４２から離れた地点で行われる。こう
して、試験用探針１０がわに口クリップ１８に装着され
た状態で、作動あご３８、４０は試験用探針１０を取り
外す必要もなく完全に作動する。試験用探針１０の固着
も作動あご３８、４０の動作とは抵触しないで行われ
る。

【００１８】図４及び図５を参照すると、わに口クリッ
プ１８とこれに取りつけた試験用探針１０とを、電気コ
ネクタ２０への試験接続に用いることができるというこ
とがわかる。電気コネクタ２０は、電話業界で加入社宅
につながる引き込み線を終端するのに用いる市販の電気
コネクタである。電気コネクタ２０は１９９１年２月１
９日発行の米国特許第４、９９３、９６６号に開示され
た型のものである。電気コネクタ２０はベース５０とキ
ャップ５２から成るハウジングを有し、ベースとキャッ
プはその間に電気接点（不図示）を支持する。電気接点
はキャップ５２の開口５４から挿入する引き込み線に対
して絶縁除去接続を行う。キャップ５２も上面５８に孔
５６を有する。孔５６は、図５に示す接点腕６０への試
験アクセスを許容する試験口を形成する。接点腕６０は
電気コネクタ２０内に支持される絶縁除去接点の、一体
的に形成された一部品である。

【００１９】電気コネクタ２０への試験接続に試験用探
針１０とわに口クリップ１８とを用いるためには、探針
部１４を図１及び図２の閉位置から図３の開位置に回転
させる。次に、試験用探針１０の終端２６をキャップ５
２の孔５６を通して挿入し、歯２６ａ、２６ｂを図５に
示すように接点腕６０と電気的に係合させる。２つ目の
わに口クリップ１８’とこれに固着された試験用探針１
０’とをキャップ５２の別の孔５６に挿入し、引き込み
線対の中の他方の線を終端する絶縁除去接点との試験係
合を行う。典型的にはこれらの線は電話コネクタのチッ
プ及びリング接点を表す。この後適切な試験が電話設備
配設業者により行われる。試験が終了すると、各試験探
針を孔５６から取り出し、探針部１４を上方にピボット
運動させて終端２６が装着部１２の折り曲げ端部２８内
に納まるようにする。上述したように、終端２６は戻り
止め３０（図６）により折り曲げ端部２８内に拘束され
て保持される。

【００２０】わに口クリップ１８はこの後他の試験接続
に用いることができる。試験用探針１０は作動あご３
８、４０から離れた地点でわに口クリップ１８に固着さ
れているので、試験用探針１０を必要としない試験接続
でも可能である。こうして、配設業者は試験用探針１０
を取り外すことなく他の試験接続を行うことができる。
試験用探針１０はわに口クリップ１８に永久固着されて
いるので、再び試験用探針１０を使用する必要が生じた
時に、配設業者が余分な部品を携帯する必要はない。

【００２１】当業者にあっては、本発明の意図する範囲
から逸脱することなく、開示した実施例にさまざまな改
変を加えることが明らかであろう。開示した実施例は単
に説明のためのものであって、制限を加えるためのもの
でないことを理解されたい。

【００２２】

【発明の効果】本発明の試験用探針によれば、現存する
試験装置に容易に装着可能であって、しかも電話設備配
設業者が余分な部品を携帯することなく使用できるとい
う顕著な効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の試験用探針装置の平面図である。

【図２】本発明の試験用探針装置の側面図である。

【図３】試験装置のわに口クリップに固着された本発明
の試験用探針装置の斜視図である。

【図４】電気接点との接続位置に置かれた本発明の試験
用探針装置と図３のわに口クリップを示す図である。

【図５】電気接点との試験接続位置に置かれた一対のわ
に口クリップに装着された、本発明の一対の試験用探針
装置を示す図である。

【図６】図１の試験用探針装置を線Ａ−Ａに沿って見た
断面図である。

【符号の説明】

１０ 試験用探針 １２ 装着部 １４ 探針部 １６ リベット １８ わに口クリップ ２６ 探針部第１端部 ２８ 折り曲げ端部 ３４ 固着手段

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁ハウジング内に支持されハウジング
   内の孔を通してアクセス可能な電気接点と、間に接続領
   域を規定する一対の作動あごを有する現存のわに口クリ
   ップとの間に電気的係合をもたらすための装着可能な試
   験用探針装置において、 電気接点との電気的係合を果たすため、該孔（５６）を
   通してハウジング内に挿入可能な細長い探針部材（１
   ４）と、 該探針部材（１４）に電気的に結合される装着部材（１
   ２）であって、該わに口クリップ（１８）に対して、該
   接続領域から離れた地点で該装着部材（１２）を電気的
   機械的に固着する手段（３４）を含む装着部材（１２）
   とを含み、 該装着部材（１２）は細長い装着部を含み、該固着手段
   （３４）は該装着部材の細長い装着部から延びる一対の
   変形可能な横方向タブを含み、該タブは該装着部材を該
   わに口クリップに固着するためにかしめるようにして変
   形可能であることを特徴とする試験用探針装置（１
   ０）。
2. 【請求項２】 請求項第１記載の装置において、該探針
   部材（１４）は該ハウジング孔（５６）に挿入するため
   の第１端部（２６）と該装着部に結合される第２端部
   （２４）とを含むことを特徴とする試験用探針装置。
3. 【請求項３】 請求項第２記載の装置において、該探針
   部材の第２端部は、該第１端部が該ハウジング孔に挿入
   される位置に置かれる開位置と、該第１端部が該装着部
   に取り外しできるようにして固着される閉位置との間で
   相対的に移動できるように、該装着部に対してピボット
   運動できるように結合されることを特徴とする試験用探
   針装置。
4. 【請求項４】 請求項第３記載の装置において、該細長
   い装着部は該探針部材の第２端部にピボット運動できる
   ように結合された第１の端部（２２）と、該探針部材の
   第１端部を該閉位置で支持する手段を有する第２端部
   （２８）を含むことを特徴とする試験用探針装置。
5. 【請求項５】 電話試験装置の現存のわに口クリップに
   装着可能な試験用探針であって、 試験すべき電気接点との係合を図る第１の端部（２６）
   と、これと反対側の第２の端部（２４）とを有する細長
   い探針部（１４）と、 第１の端部（２２）、これと反対側の第２の端部（２
   ８）、該探針部（１４）を該わに口クリップ（１８）に
   装着するための装着手段（３４）を有する細長い装着部
   （１２）と、 ピボット点において、該装着部の第１端部（２２）を該
   探針部の第２端部（２４）に結合させるピボット締めつ
   け手段（１６）とを含み、 該ピボット締めつけ手段（１６）は、該ピボット点の回
   りにおける、該装着部（１２）と該探針部（１４）との
   相対的回転運動を可能とすることを特徴とする試験用探
   針（１０）。
6. 【請求項６】 請求項第５記載の試験用探針において、
   該探針部の第１端部（２６）は電気接点と係合するため
   の間隔をおいた一対の歯（２６ａ、２６ｂ）を有するこ
   とを特徴とする試験用探針。
7. 【請求項７】 請求項第６記載の試験用探針において、
   該ピボット締めつけ手段（１６）は金属リベットを含む
   ことを特徴とする試験用探針。
8. 【請求項８】 請求項第７記載の試験用探針において、
   該装着部の第２端部（２８）は該探針部の第１端部（２
   ６）を支持する手段を含むことを特徴とする試験用探
   針。
9. 【請求項９】 請求項第８記載の試験用探針において、
   該支持手段は該探針部の第１端部（２６）を保持するた
   めの、逆方向に折り曲げた部分を含むことを特徴とする
   試験用探針。