JPH05195197A - 膜被覆物およびその製造方法 - Google Patents
膜被覆物およびその製造方法Info
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- JPH05195197A JPH05195197A JP2731792A JP2731792A JPH05195197A JP H05195197 A JPH05195197 A JP H05195197A JP 2731792 A JP2731792 A JP 2731792A JP 2731792 A JP2731792 A JP 2731792A JP H05195197 A JPH05195197 A JP H05195197A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温処理を要することなく、目的とする膜の
密着性の高い膜被覆物およびその製造方法を提供する。 【構成】 この膜被覆物は、基体2とその上の目的とす
る膜4との間に、当該膜4の構成元素を含有する下地膜
6を形成している。かつ、この下地膜6と基体2との界
面付近に、両者6、2の構成元素より成る混合層8を形
成している。
密着性の高い膜被覆物およびその製造方法を提供する。 【構成】 この膜被覆物は、基体2とその上の目的とす
る膜4との間に、当該膜4の構成元素を含有する下地膜
6を形成している。かつ、この下地膜6と基体2との界
面付近に、両者6、2の構成元素より成る混合層8を形
成している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基体の表面に膜を形
成した膜被覆物およびその製造方法に関する。
成した膜被覆物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基体の表面に各種膜を形成し
て、基体の特性を改善したり、あるいは膜の持つ機能を
利用しようとする試みが盛んに行われている。
て、基体の特性を改善したり、あるいは膜の持つ機能を
利用しようとする試みが盛んに行われている。
【0003】例えば、基体の表面に高硬度の膜を形成す
ることにより、基体の耐摩耗性を向上させたり、あるい
は基体の表面に各種保護膜を形成することにより、基体
の耐食性を改善する応用が急速に広まっている。
ることにより、基体の耐摩耗性を向上させたり、あるい
は基体の表面に各種保護膜を形成することにより、基体
の耐食性を改善する応用が急速に広まっている。
【0004】また、基体の表面に各種機能を持った膜を
形成して、例えば、絶縁基体の表面に金属膜より成る電
気回路を形成して回路基板として用いたり、あるいは基
体の表面にセンサ機能を有する膜を形成して薄膜素子と
して用いたりすることも各分野において広く利用されて
いる。
形成して、例えば、絶縁基体の表面に金属膜より成る電
気回路を形成して回路基板として用いたり、あるいは基
体の表面にセンサ機能を有する膜を形成して薄膜素子と
して用いたりすることも各分野において広く利用されて
いる。
【0005】いずれの場合も、基体に対する膜の密着性
が十分でないと、使用中に膜が剥離して目的とする機能
が十分に発揮されなかったり、膜の長期安定性が得られ
ず膜の機能に経時変化が見られたりする。
が十分でないと、使用中に膜が剥離して目的とする機能
が十分に発揮されなかったり、膜の長期安定性が得られ
ず膜の機能に経時変化が見られたりする。
【0006】このような例は、特に濡れ性の悪い基体と
膜とを組み合わせる場合に顕著になり、例えば、金属基
体の表面に、窒化ホウ素(BN)や窒化アルミニウム
(AlN)等の窒化物、炭化シリコン(SiC)や炭化チ
タン(TiC)等の炭化物、酸化マグネシウム(MgO)
や酸化アルミニウム(Al2O3)等の酸化物を形成す
る、更にはBNやAlN等から成る基体の表面に金属膜
を形成する場合等に顕著になる。
膜とを組み合わせる場合に顕著になり、例えば、金属基
体の表面に、窒化ホウ素(BN)や窒化アルミニウム
(AlN)等の窒化物、炭化シリコン(SiC)や炭化チ
タン(TiC)等の炭化物、酸化マグネシウム(MgO)
や酸化アルミニウム(Al2O3)等の酸化物を形成す
る、更にはBNやAlN等から成る基体の表面に金属膜
を形成する場合等に顕著になる。
【0007】この密着性の問題を改善するために、従来
は例えば、基体を高温(例えば数百℃以上)に加熱しな
がら膜を形成する手法や、目的の膜を形成する際に、例
えばイオンプレーティングやアーク放電を利用した蒸着
のように、イオンを利用してこのイオンのエネルギーに
よって膜の密着性を高める手法が用いられてきた。
は例えば、基体を高温(例えば数百℃以上)に加熱しな
がら膜を形成する手法や、目的の膜を形成する際に、例
えばイオンプレーティングやアーク放電を利用した蒸着
のように、イオンを利用してこのイオンのエネルギーに
よって膜の密着性を高める手法が用いられてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基体を
高温に加熱しながら膜を形成する手法は、基体自身に耐
熱性が要求され、そのために基体の種類が限定された
り、あるいは熱歪のために、基体に高い寸法精度が要求
される場合には不都合が生じるという問題がある。
高温に加熱しながら膜を形成する手法は、基体自身に耐
熱性が要求され、そのために基体の種類が限定された
り、あるいは熱歪のために、基体に高い寸法精度が要求
される場合には不都合が生じるという問題がある。
【0009】また、目的とする膜を形成する際にイオン
を利用しても、基体と膜との間の熱膨張係数の違いや格
子定数のミスマッチによって膜内に過度の応力が持たら
され、その結果膜の密着性が劣ることは解決されない。
を利用しても、基体と膜との間の熱膨張係数の違いや格
子定数のミスマッチによって膜内に過度の応力が持たら
され、その結果膜の密着性が劣ることは解決されない。
【0010】そこでこの発明は、高温処理を要すること
なく、目的とする膜の密着性の高い膜被覆物およびその
製造方法を提供することを主たる目的とする。
なく、目的とする膜の密着性の高い膜被覆物およびその
製造方法を提供することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の膜被覆物は、基体と膜との間に、当該膜
の構成元素を含有する下地膜を形成し、かつこの下地膜
と基体との界面付近に、両者の構成元素より成る混合層
を形成していることを特徴とする。
め、この発明の膜被覆物は、基体と膜との間に、当該膜
の構成元素を含有する下地膜を形成し、かつこの下地膜
と基体との界面付近に、両者の構成元素より成る混合層
を形成していることを特徴とする。
【0012】また、この発明の製造方法は、基体の表面
に膜を形成して膜被覆物を作る際に、まず基体の表面
に、前記膜の構成元素の蒸着と任意のイオン種のイオン
照射とを行って前記膜の構成元素を含有する下地膜を形
成し、しかもこのときのイオンのエネルギーを100e
V以上40KeV以下とし、かつイオンの照射量を1×
1014個/cm2 以上1×1018個/cm2 以下とし、
しかる後にこの下地膜の表面に前記膜を形成することを
特徴とする。
に膜を形成して膜被覆物を作る際に、まず基体の表面
に、前記膜の構成元素の蒸着と任意のイオン種のイオン
照射とを行って前記膜の構成元素を含有する下地膜を形
成し、しかもこのときのイオンのエネルギーを100e
V以上40KeV以下とし、かつイオンの照射量を1×
1014個/cm2 以上1×1018個/cm2 以下とし、
しかる後にこの下地膜の表面に前記膜を形成することを
特徴とする。
【0013】
【作用】上記膜被覆物においては、基体とその上の目的
とする膜との間に、当該膜の構成元素を含有する下地膜
を形成しているので、目的とする膜と下地膜との間の熱
膨張係数や格子定数のミスマッチが少なくなり、両方の
膜内に生じる内部応力が少なくなる。その結果、目的と
する膜と下地膜との間の密着性が著しく向上する。
とする膜との間に、当該膜の構成元素を含有する下地膜
を形成しているので、目的とする膜と下地膜との間の熱
膨張係数や格子定数のミスマッチが少なくなり、両方の
膜内に生じる内部応力が少なくなる。その結果、目的と
する膜と下地膜との間の密着性が著しく向上する。
【0014】また、下地膜と基体との界面付近に両者の
構成元素より成る混合層を形成していて、この混合層が
あたかも楔のような働きをすると共に下地膜内に生じる
内部応力を緩和する働きもするので、下地膜と基体との
間の密着性も著しく向上する。
構成元素より成る混合層を形成していて、この混合層が
あたかも楔のような働きをすると共に下地膜内に生じる
内部応力を緩和する働きもするので、下地膜と基体との
間の密着性も著しく向上する。
【0015】これらの結果、この発明の膜被覆物は、高
温処理をしなくても、目的とする膜の密着性に優れたも
のとなる。
温処理をしなくても、目的とする膜の密着性に優れたも
のとなる。
【0016】また、上記製造方法によれば、イオン照射
を併用して下地膜を形成することにより、基体の表層部
に下地膜の構成元素が押し込まれ、反跳し、それによっ
て下地膜と基体との界面付近に両者の構成元素から成る
混合層を形成することができる。この混合層が下地膜と
基体との間の密着性を著しく向上させることは前述のと
おりである。
を併用して下地膜を形成することにより、基体の表層部
に下地膜の構成元素が押し込まれ、反跳し、それによっ
て下地膜と基体との界面付近に両者の構成元素から成る
混合層を形成することができる。この混合層が下地膜と
基体との間の密着性を著しく向上させることは前述のと
おりである。
【0017】その際の照射イオンのエネルギーおよび照
射量を上記範囲に限定したのは、照射イオンのエネルギ
ーが40KeVを超えた場合あるいは照射量が1×10
18個/cm2 を超えた場合には、基体に与えられる熱的
な損傷が無視できなくなったり、下地膜や基体に過度の
欠陥が持たらされ、その特性が十分に引き出されなくな
るからである。また、照射イオンのエネルギーが100
eVより小さい場合あるいは照射量が1×1014個/c
m2 より少ない場合は、基体と下地膜との界面付近の混
合層の形成が不十分になり、基体に対する下地膜の密着
性、ひいてはその上に形成する目的とする膜の密着性が
十分に高くならないからである。
射量を上記範囲に限定したのは、照射イオンのエネルギ
ーが40KeVを超えた場合あるいは照射量が1×10
18個/cm2 を超えた場合には、基体に与えられる熱的
な損傷が無視できなくなったり、下地膜や基体に過度の
欠陥が持たらされ、その特性が十分に引き出されなくな
るからである。また、照射イオンのエネルギーが100
eVより小さい場合あるいは照射量が1×1014個/c
m2 より少ない場合は、基体と下地膜との界面付近の混
合層の形成が不十分になり、基体に対する下地膜の密着
性、ひいてはその上に形成する目的とする膜の密着性が
十分に高くならないからである。
【0018】なお、上記下地膜が金属単体を含有する場
合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩和
するので、より一層、目的とする膜内の内部応力を軽減
させることができ、その基体に対する密着性が向上す
る。
合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩和
するので、より一層、目的とする膜内の内部応力を軽減
させることができ、その基体に対する密着性が向上す
る。
【0019】
【実施例】図1は、この発明に係る膜被覆物の一例を示
す概略断面図である。この膜被覆物は、従来のように基
体2の表面に目的とする膜4を直接形成するのではな
く、両者の間に、目的とする膜4の構成元素を含有する
下地膜6を介在させている。しかも、この下地膜6と基
体2との界面付近に、両者2、6の構成元素より成る混
合層8を形成している。
す概略断面図である。この膜被覆物は、従来のように基
体2の表面に目的とする膜4を直接形成するのではな
く、両者の間に、目的とする膜4の構成元素を含有する
下地膜6を介在させている。しかも、この下地膜6と基
体2との界面付近に、両者2、6の構成元素より成る混
合層8を形成している。
【0020】基体2の種類は特定のものに限定されるも
のではなく、例えば各種の金属、セラミックス、ガラ
ス、更にはその他のものでも良い。またその形状も特定
のものに限定されない。
のではなく、例えば各種の金属、セラミックス、ガラ
ス、更にはその他のものでも良い。またその形状も特定
のものに限定されない。
【0021】また、膜4の種類も特定のものに限定され
るものではなく、例えば、Ti 、Al 等の金属膜、Al2
O3 等の金属の酸化物膜、TiN、BN、AlN等の金属
の窒化物膜あるいはTiC、SiC等の金属の炭化物膜で
も良い。
るものではなく、例えば、Ti 、Al 等の金属膜、Al2
O3 等の金属の酸化物膜、TiN、BN、AlN等の金属
の窒化物膜あるいはTiC、SiC等の金属の炭化物膜で
も良い。
【0022】このような膜被覆物においては、基体2と
その上の目的とする膜4との間に、当該膜4の構成元素
を含有する下地膜6を形成しているので、目的とする膜
4と下地膜6との間の熱膨張係数や格子定数のミスマッ
チが少なくなり、両方の膜4、6内に生じる内部応力が
少なくなる。その結果、目的とする膜4と下地膜6との
間の密着性が著しく向上する。
その上の目的とする膜4との間に、当該膜4の構成元素
を含有する下地膜6を形成しているので、目的とする膜
4と下地膜6との間の熱膨張係数や格子定数のミスマッ
チが少なくなり、両方の膜4、6内に生じる内部応力が
少なくなる。その結果、目的とする膜4と下地膜6との
間の密着性が著しく向上する。
【0023】また、下地膜6と基体2との界面付近に両
者の構成元素より成る混合層8を形成していて、この混
合層8があたかも楔のような働きをすると共に下地膜6
内に生じる内部応力を緩和する働きもするので、下地膜
6と基体2との間の密着性も著しく向上する。
者の構成元素より成る混合層8を形成していて、この混
合層8があたかも楔のような働きをすると共に下地膜6
内に生じる内部応力を緩和する働きもするので、下地膜
6と基体2との間の密着性も著しく向上する。
【0024】これらの結果、この膜被覆物は、例えば室
温程度の低温下で成膜しても、基体2に対する目的とす
る膜4の密着性が著しく向上する。
温程度の低温下で成膜しても、基体2に対する目的とす
る膜4の密着性が著しく向上する。
【0025】なお、上記下地膜6が金属単体を含有する
場合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩
和するので、より一層、目的とする膜4内の内部応力を
軽減させることができ、その基体2に対する密着性が向
上する。
場合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩
和するので、より一層、目的とする膜4内の内部応力を
軽減させることができ、その基体2に対する密着性が向
上する。
【0026】次に、上記のような膜被覆物の製造方法の
例を図2を参照しながら説明する。
例を図2を参照しながら説明する。
【0027】真空容器(図示省略)内に、基体2を保持
するホルダ10が設けられており、それに向けて蒸発源
12およびイオン源16が配置されている。また、ホル
ダ10の近傍には、この例では膜厚モニタ20およびイ
オン電流モニタ22が配置されている。
するホルダ10が設けられており、それに向けて蒸発源
12およびイオン源16が配置されている。また、ホル
ダ10の近傍には、この例では膜厚モニタ20およびイ
オン電流モニタ22が配置されている。
【0028】蒸発源12は、前述したような目的とする
膜4の構成元素を含む物質14を蒸発させてそれを基体
2の表面に蒸着させることができる。この蒸発源12の
方式は、例えば蒸発材料を電子ビームや高周波を用いて
加熱するものやターゲットをスパッタリングするもの等
でも良く、特定の方式に限定されない。
膜4の構成元素を含む物質14を蒸発させてそれを基体
2の表面に蒸着させることができる。この蒸発源12の
方式は、例えば蒸発材料を電子ビームや高周波を用いて
加熱するものやターゲットをスパッタリングするもの等
でも良く、特定の方式に限定されない。
【0029】イオン源16は、そこからイオン18を加
速して引き出すことができるものであれば、その方式は
問わない。例えば、多極磁場型のいわゆるバケット型イ
オン源が大面積大電流等の点で好ましいが、勿論それ以
外のイオン源でも良い。これから引き出すイオン18の
種類も特定のものに限定されるものではなく、例えば基
体2上に形成しようとする下地膜6の種類等に応じて選
べば良い。例えば、下地膜6を金属単体のような非化合
物膜とする場合は不活性ガスイオンを選べば良いし、下
地膜6を目的とする膜4に合わせて金属の酸化物膜、窒
化物膜あるいは炭化物膜とする場合は酸素イオン、窒素
イオン、炭素イオン、あるいはこれらと不活性ガスイオ
ンとの混合イオンをそれぞれ選べば良い。
速して引き出すことができるものであれば、その方式は
問わない。例えば、多極磁場型のいわゆるバケット型イ
オン源が大面積大電流等の点で好ましいが、勿論それ以
外のイオン源でも良い。これから引き出すイオン18の
種類も特定のものに限定されるものではなく、例えば基
体2上に形成しようとする下地膜6の種類等に応じて選
べば良い。例えば、下地膜6を金属単体のような非化合
物膜とする場合は不活性ガスイオンを選べば良いし、下
地膜6を目的とする膜4に合わせて金属の酸化物膜、窒
化物膜あるいは炭化物膜とする場合は酸素イオン、窒素
イオン、炭素イオン、あるいはこれらと不活性ガスイオ
ンとの混合イオンをそれぞれ選べば良い。
【0030】図1に示したような膜被覆物の製造に際し
ては、まず、所望の基体2をホルダ10に取り付け、真
空容器内を所定の真空度に排気した後、蒸発源12から
前述したような膜構成元素を含む物質14を蒸発させ、
これを基体2の表面に蒸着させる。これによって、基体
2の表面には、目的とする膜4を構成する元素より成る
下地膜6が形成され始める。
ては、まず、所望の基体2をホルダ10に取り付け、真
空容器内を所定の真空度に排気した後、蒸発源12から
前述したような膜構成元素を含む物質14を蒸発させ、
これを基体2の表面に蒸着させる。これによって、基体
2の表面には、目的とする膜4を構成する元素より成る
下地膜6が形成され始める。
【0031】かつ、上記蒸着と同時または交互に、ある
いは下地膜6の形成後に、イオン源16から加速された
イオン18を引き出してこれを基体2に向けて照射す
る。このとき、基体2に到達する蒸発原子数とイオンの
個数比は、膜厚モニタ20およびイオン電流モニタ22
を用いて調整することができる。下地膜6の形成後にイ
オン18を照射しても良いのは、そのエネルギーを適当
に選べば希望の深さの所にイオンを注入することができ
るからである。
いは下地膜6の形成後に、イオン源16から加速された
イオン18を引き出してこれを基体2に向けて照射す
る。このとき、基体2に到達する蒸発原子数とイオンの
個数比は、膜厚モニタ20およびイオン電流モニタ22
を用いて調整することができる。下地膜6の形成後にイ
オン18を照射しても良いのは、そのエネルギーを適当
に選べば希望の深さの所にイオンを注入することができ
るからである。
【0032】これによって、基体2の表面に下地膜6が
形成されると共に、照射イオン18の作用によって基体
2の表層部に下地膜6の構成元素が押し込まれ、反跳
し、それによって下地膜6と基体2との界面付近に両者
の構成元素から成る混合層8(図1参照)を形成するこ
とができる。この混合層8が下地膜6と基体2との間の
密着性を著しく向上させることは前述のとおりである。
形成されると共に、照射イオン18の作用によって基体
2の表層部に下地膜6の構成元素が押し込まれ、反跳
し、それによって下地膜6と基体2との界面付近に両者
の構成元素から成る混合層8(図1参照)を形成するこ
とができる。この混合層8が下地膜6と基体2との間の
密着性を著しく向上させることは前述のとおりである。
【0033】この際の照射イオン18のエネルギーおよ
び照射量の好ましい範囲およびその理由については前述
のとおりである。
び照射量の好ましい範囲およびその理由については前述
のとおりである。
【0034】その場合、下地膜6の組成比が金属リッチ
になるように、前述した範囲内でイオン18の照射量を
調整したり蒸発源12からの物質14の蒸発量を調整し
たりするのが好ましい。これは、例えば当該下地膜6が
化学量論的な組成を有する窒化物、酸化物あるいは炭化
物になってしまうと、当該下地膜6が基体2に対して濡
れ性の悪い、また脆性な膜となり、目的とする膜4の密
着性を向上させる働きが低下するからである。
になるように、前述した範囲内でイオン18の照射量を
調整したり蒸発源12からの物質14の蒸発量を調整し
たりするのが好ましい。これは、例えば当該下地膜6が
化学量論的な組成を有する窒化物、酸化物あるいは炭化
物になってしまうと、当該下地膜6が基体2に対して濡
れ性の悪い、また脆性な膜となり、目的とする膜4の密
着性を向上させる働きが低下するからである。
【0035】その後、上記工程によって形成した下地膜
6の表面に、目的とする膜4を形成する。この膜4の成
膜方法、膜厚等は特定のものに限定されない。例えば、
金属単体の膜4を形成する場合は、前述したようなイオ
ン照射を併用するとその成膜コストが高くなるので、下
地膜6の形成時にのみイオン照射を併用し、目的とする
膜4は別のコストのかからない方法、例えば真空蒸着
法、イオンビームスパッタリング法等を用いて所望の膜
厚形成すれば良い。
6の表面に、目的とする膜4を形成する。この膜4の成
膜方法、膜厚等は特定のものに限定されない。例えば、
金属単体の膜4を形成する場合は、前述したようなイオ
ン照射を併用するとその成膜コストが高くなるので、下
地膜6の形成時にのみイオン照射を併用し、目的とする
膜4は別のコストのかからない方法、例えば真空蒸着
法、イオンビームスパッタリング法等を用いて所望の膜
厚形成すれば良い。
【0036】以上の工程によって、図1で説明したよう
な膜被覆物を作ることができる。
な膜被覆物を作ることができる。
【0037】次に、この発明に従ったより具体的な実施
例と、この発明の要件を満たさない比較例の幾つかにつ
いて説明する。
例と、この発明の要件を満たさない比較例の幾つかにつ
いて説明する。
【0038】実施例1 高速度工具鋼(SKH−51)から成る基板に対して、
ホウ素(純度2N)を真空蒸着させると同時にアルゴン
イオンを40KeVの加速エネルギーで1×1016個/
cm2 照射して、下地膜としてホウ素膜を形成した。こ
の際、ホウ素膜の膜厚は1000Åであり、この膜厚お
よびイオンの照射量は前述した膜厚モニタ20およびイ
オン電流モニタ22によってそれぞれモニタした。ま
た、アルゴンイオンは、バケット型イオン源にアルゴン
ガス(純度5N)を導入してイオン化させることによっ
て得た。
ホウ素(純度2N)を真空蒸着させると同時にアルゴン
イオンを40KeVの加速エネルギーで1×1016個/
cm2 照射して、下地膜としてホウ素膜を形成した。こ
の際、ホウ素膜の膜厚は1000Åであり、この膜厚お
よびイオンの照射量は前述した膜厚モニタ20およびイ
オン電流モニタ22によってそれぞれモニタした。ま
た、アルゴンイオンは、バケット型イオン源にアルゴン
ガス(純度5N)を導入してイオン化させることによっ
て得た。
【0039】その後、目的とする膜として窒化ホウ素膜
をイオンビームスパッタリングを用いて、前記ホウ素膜
の上に1μm成膜した。この窒化ホウ素膜の作成は、純
度3Nの六方晶窒化ホウ素(h−BN)のスパッタター
ゲットを使用し、バケット型イオン源にアルゴンガス
(純度5N)と窒素ガス(純度5N)をアルゴン/窒素
ガス圧比=1の割合で導入してイオン化させ、このイオ
ンの加速エネルギー1KeVでスパッタターゲットをス
パッタさせることによって行った。
をイオンビームスパッタリングを用いて、前記ホウ素膜
の上に1μm成膜した。この窒化ホウ素膜の作成は、純
度3Nの六方晶窒化ホウ素(h−BN)のスパッタター
ゲットを使用し、バケット型イオン源にアルゴンガス
(純度5N)と窒素ガス(純度5N)をアルゴン/窒素
ガス圧比=1の割合で導入してイオン化させ、このイオ
ンの加速エネルギー1KeVでスパッタターゲットをス
パッタさせることによって行った。
【0040】なお、成膜時は、前記ホルダ10を水冷す
ることによって基板を冷却しながら成膜を行った(他の
実施例および比較例についても同様)。
ることによって基板を冷却しながら成膜を行った(他の
実施例および比較例についても同様)。
【0041】比較例1 実施例1と同じ基板に対して、同じイオンビームスパッ
タリングによって窒化ホウ素膜を1μm成膜した。但
し、実施例1と異なり、下地膜としてのホウ素膜は形成
しなかった。
タリングによって窒化ホウ素膜を1μm成膜した。但
し、実施例1と異なり、下地膜としてのホウ素膜は形成
しなかった。
【0042】実施例2 実施例1と同じ基板に対して、チタン(純度5N)を真
空蒸着させると同時に、アルゴンイオンを500eVの
加速エネルギーで1×1017個/cm2 照射して、下地
膜としてチタン膜を形成した。この際、チタン膜の膜厚
は1000Åであり、この膜厚およびイオンの照射量は
実施例1と同様にしてモニタした。また、アルゴンイオ
ンは、バケット型イオン源にアルゴンガス(純度5N)
を導入してイオン化させることによって得た。
空蒸着させると同時に、アルゴンイオンを500eVの
加速エネルギーで1×1017個/cm2 照射して、下地
膜としてチタン膜を形成した。この際、チタン膜の膜厚
は1000Åであり、この膜厚およびイオンの照射量は
実施例1と同様にしてモニタした。また、アルゴンイオ
ンは、バケット型イオン源にアルゴンガス(純度5N)
を導入してイオン化させることによって得た。
【0043】その後、目的とする膜として窒化チタン膜
をイオンビームスパッタリングを用いて、前記チタン膜
の上に1μm成膜した。この窒化チタン膜の作成は、純
度3Nのチタンのスパッタターゲットを使用し、バケッ
ト型イオン源にアルゴンガス(純度5N)と窒素ガス
(純度5N)をアルゴン/窒素ガス圧比=1の割合で導
入してイオン化させ、イオンの加速エネルギー1KeV
でスパッタターゲットをスパッタさせることによって行
った。
をイオンビームスパッタリングを用いて、前記チタン膜
の上に1μm成膜した。この窒化チタン膜の作成は、純
度3Nのチタンのスパッタターゲットを使用し、バケッ
ト型イオン源にアルゴンガス(純度5N)と窒素ガス
(純度5N)をアルゴン/窒素ガス圧比=1の割合で導
入してイオン化させ、イオンの加速エネルギー1KeV
でスパッタターゲットをスパッタさせることによって行
った。
【0044】比較例2 実施例2と同じ基板に対して、同じイオンビームスパッ
タリングによって窒化チタン膜を1μm成膜した。但
し、実施例2と異なり、下地膜としてのチタン膜は形成
しなかった。
タリングによって窒化チタン膜を1μm成膜した。但
し、実施例2と異なり、下地膜としてのチタン膜は形成
しなかった。
【0045】評価1 上記実施例1、2および比較例1、2で作成した膜の基
板に対する密着性を測定するために、AE(アコーステ
ィックエミッション)センサ付スクラッチ試験機によっ
て、膜の密着強度を測定した。膜の密着強度は、ダイヤ
モンド圧子を試料に押し付け、その押し付ける加重を連
続的に増加させながら、圧子で膜をひっかき、AEセン
サでモニタしている信号が急激に立ち上がった際の加重
を、その膜の密着強度とした。その結果を下に示す。
板に対する密着性を測定するために、AE(アコーステ
ィックエミッション)センサ付スクラッチ試験機によっ
て、膜の密着強度を測定した。膜の密着強度は、ダイヤ
モンド圧子を試料に押し付け、その押し付ける加重を連
続的に増加させながら、圧子で膜をひっかき、AEセン
サでモニタしている信号が急激に立ち上がった際の加重
を、その膜の密着強度とした。その結果を下に示す。
【0046】 このように、実施例のものは、比較例のものに比べて、
膜の密着強度が著しく向上していることが確認された。
膜の密着強度が著しく向上していることが確認された。
【0047】実施例3 焼結助剤としてMgO、Al2O3 の混合粉を5重量%添
加して常圧焼結させた窒化ケイ素(Si3N4 )から成る
基板に対して、実施例1の場合と同じ条件で、下地膜と
してホウ素膜および目的とする膜として窒化ホウ素膜を
形成した。
加して常圧焼結させた窒化ケイ素(Si3N4 )から成る
基板に対して、実施例1の場合と同じ条件で、下地膜と
してホウ素膜および目的とする膜として窒化ホウ素膜を
形成した。
【0048】比較例3 実施例3と同じ基板に対して、同じイオンビームスパッ
タリングによって窒化ホウ素膜を1μm成膜した。但
し、実施例3と異なり、下地膜としてのホウ素膜は形成
しなかった。
タリングによって窒化ホウ素膜を1μm成膜した。但
し、実施例3と異なり、下地膜としてのホウ素膜は形成
しなかった。
【0049】実施例4 PET(ポリエチレンテレフタレート)から成る基板に
対して、上記実施例2と同じ条件で、下地膜としてチタ
ン膜および目的とする膜として窒化チタン膜を形成し
た。
対して、上記実施例2と同じ条件で、下地膜としてチタ
ン膜および目的とする膜として窒化チタン膜を形成し
た。
【0050】比較例4 実施例4と同じ基板に対して、同じイオンビームスパッ
タリングによって窒化チタン膜を1μm成膜した。但
し、実施例4と異なり、下地膜としてのチタン膜は形成
しなかった。
タリングによって窒化チタン膜を1μm成膜した。但
し、実施例4と異なり、下地膜としてのチタン膜は形成
しなかった。
【0051】評価2 上記実施例3、4および比較例3、4で作成した膜の基
板に対する密着強度を、前述した実施例1、2および比
較例1、2の場合と同様にして測定した結果を下に示
す。
板に対する密着強度を、前述した実施例1、2および比
較例1、2の場合と同様にして測定した結果を下に示
す。
【0052】 この場合も、実施例のものは、比較例のものに比べて、
膜の密着強度が著しく向上していることが分かる。
膜の密着強度が著しく向上していることが分かる。
【0053】実施例5 PETから成る基板に対して、アルミニウム(純度5
N)を真空蒸着させると同時に、アルゴンイオンを2K
eVの加速エネルギーで1×1017個/cm2 照射し
て、下地膜としてアルミニウム膜を形成した。アルゴン
イオンの照射は実施例1、2等と同じようにして行い、
アルミニウム膜の膜厚は1000Åであった。
N)を真空蒸着させると同時に、アルゴンイオンを2K
eVの加速エネルギーで1×1017個/cm2 照射し
て、下地膜としてアルミニウム膜を形成した。アルゴン
イオンの照射は実施例1、2等と同じようにして行い、
アルミニウム膜の膜厚は1000Åであった。
【0054】その後、この膜の上に、真空蒸着によっ
て、目的とする膜としてアルミニウム膜を引き続き1μ
m成膜した。
て、目的とする膜としてアルミニウム膜を引き続き1μ
m成膜した。
【0055】比較例5 アルゴンイオンのエネルギーを45KeVとした以外は
実施例5と同じ条件で、PETから成る基板に対して下
地膜および目的とする膜としてアルミニウム膜を形成し
た。
実施例5と同じ条件で、PETから成る基板に対して下
地膜および目的とする膜としてアルミニウム膜を形成し
た。
【0056】比較例6 アルゴンイオンのエネルギーを2KeVとし照射量を1
×1019個/cm2 とした以外は実施例5と同じ条件
で、PETから成る基板に対して下地膜および目的とす
る膜としてアルミニウム膜を形成した。
×1019個/cm2 とした以外は実施例5と同じ条件
で、PETから成る基板に対して下地膜および目的とす
る膜としてアルミニウム膜を形成した。
【0057】比較例7 PETから成る基板に対して、イオン照射を用いること
なく(即ち下地膜を形成することなく)、アルミニウム
(純度5N)を1μm真空蒸着させて目的とする膜とし
てアルミニウム膜を形成した。
なく(即ち下地膜を形成することなく)、アルミニウム
(純度5N)を1μm真空蒸着させて目的とする膜とし
てアルミニウム膜を形成した。
【0058】評価3 実施例5で作成した膜の密着強度を、引き剥がし(Pe
el)試験機によって測定したところ、膜の引き剥がし
強度は2kg/mm2 であった。一方、比較例7で作成
した試料は0.3kg/mm2 であった。また、比較例
5、6のものは、基板がイオン照射によって持たらされ
る熱によって変形した。このように、PET基板に対し
ても、実施例の方法によれば密着強度に優れた膜が得ら
れることが分かる。
el)試験機によって測定したところ、膜の引き剥がし
強度は2kg/mm2 であった。一方、比較例7で作成
した試料は0.3kg/mm2 であった。また、比較例
5、6のものは、基板がイオン照射によって持たらされ
る熱によって変形した。このように、PET基板に対し
ても、実施例の方法によれば密着強度に優れた膜が得ら
れることが分かる。
【0059】
【発明の効果】以上のようにこの発明の膜被覆物におい
ては、目的とする膜と基体との間に前述したような下地
膜を介在させ、かつこの下地膜と基体との界面付近に前
述したような混合層を形成しており、これらによって目
的とする膜、下地膜および基体の各間の密着性が著しく
向上するので、この発明の膜被覆物は、高温処理をしな
くても、目的とする膜の密着性に優れたものとなる。
ては、目的とする膜と基体との間に前述したような下地
膜を介在させ、かつこの下地膜と基体との界面付近に前
述したような混合層を形成しており、これらによって目
的とする膜、下地膜および基体の各間の密着性が著しく
向上するので、この発明の膜被覆物は、高温処理をしな
くても、目的とする膜の密着性に優れたものとなる。
【0060】また、この発明の製造方法によれば、前述
したようなエネルギーおよび照射量のイオン照射を併用
して下地膜を形成することにより、下地膜と基体との界
面付近に前述したような混合層をうまく形成することが
できるので、高温処理を要することなく、目的とする膜
の密着性の高い膜被覆物を製造することができる。
したようなエネルギーおよび照射量のイオン照射を併用
して下地膜を形成することにより、下地膜と基体との界
面付近に前述したような混合層をうまく形成することが
できるので、高温処理を要することなく、目的とする膜
の密着性の高い膜被覆物を製造することができる。
【0061】また、上記下地膜が金属単体を含有する場
合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩和
するので、基体に対する目的とする膜の密着性をより一
層高めることができる。
合は、それが延性を示し、塑性変形によって応力を緩和
するので、基体に対する目的とする膜の密着性をより一
層高めることができる。
【図1】 この発明に係る膜被覆物の一例を示す概略断
面図である。
面図である。
【図2】 この発明に係る製造方法を実施する装置の一
例を示す概略図である。
例を示す概略図である。
2 基体 4 目的とする膜 6 下地膜 8 混合層 12 蒸発源 14 膜構成元素を含む物質 16 イオン源 18 イオン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鞍谷 直人 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日 新電機株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 基体の表面に膜を形成した膜被覆物にお
いて、前記基体と膜との間に、当該膜の構成元素を含有
する下地膜を形成し、かつこの下地膜と前記基体との界
面付近に、両者の構成元素より成る混合層を形成してい
ることを特徴とする膜被覆物。 - 【請求項2】 前記基体の表面に形成した膜が金属の酸
化物膜、窒化物膜または炭化物膜であり、前記下地膜が
このような膜の構成元素である金属単体を含有する請求
項1記載の膜被覆物。 - 【請求項3】 基体の表面に膜を形成して膜被覆物を作
る際に、まず基体の表面に、前記膜の構成元素の蒸着と
任意のイオン種のイオン照射とを行って前記膜の構成元
素を含有する下地膜を形成し、しかもこのときのイオン
のエネルギーを100eV以上40KeV以下とし、か
つイオンの照射量を1×1014個/cm2 以上1×10
18個/cm2 以下とし、しかる後にこの下地膜の表面に
前記膜を形成することを特徴とする膜被覆物の製造方
法。 - 【請求項4】 前記基体の表面に形成する膜が金属の酸
化物膜、窒化物膜または炭化物膜であり、前記下地膜が
このような膜の構成元素である金属単体を含有する請求
項3記載の膜被覆物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2731792A JPH05195197A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 膜被覆物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2731792A JPH05195197A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 膜被覆物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05195197A true JPH05195197A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12217708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2731792A Pending JPH05195197A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 膜被覆物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05195197A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10028525B2 (en) | 2002-01-23 | 2018-07-24 | Schweitzer-Mauduit International, Inc. | Smoking articles with reduced ignition proclivity characteristics |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP2731792A patent/JPH05195197A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10028525B2 (en) | 2002-01-23 | 2018-07-24 | Schweitzer-Mauduit International, Inc. | Smoking articles with reduced ignition proclivity characteristics |
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