JPH05195129A - フィン用アルミニウム合金クラッド材 - Google Patents

フィン用アルミニウム合金クラッド材

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JPH05195129A
JPH05195129A JP35640591A JP35640591A JPH05195129A JP H05195129 A JPH05195129 A JP H05195129A JP 35640591 A JP35640591 A JP 35640591A JP 35640591 A JP35640591 A JP 35640591A JP H05195129 A JPH05195129 A JP H05195129A
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JP
Japan
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alloy
aluminum alloy
fin
clad
fins
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Application number
JP35640591A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawase
寛 川瀬
Motoyoshi Yamaguchi
元由 山口
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Mg 0.1〜 1.0wt%(以下単に%と記す)を
含むAl−Mg系合金芯材の両面に、Mg0.03%以下に
規制した純度99.5%以上のAl合金、Zn 0.2〜3%,
Sn 0.004〜 0.2%,In 0.004〜 0.2%の1種又は2
種以上を含み残部が実質的にAlからなるAl合金、JI
S 3003合金にZn 0.2〜3%を含有したAl合金又はJI
S 3203合金にZn 0.2〜3%を含有したAl合金のいず
れかをクラッドしたフィン用Al合金クラッド材。 【効果】 従来のフィン材に比べて薄肉としても強度は
十分でろう付性に優れ、さらに犠牲陽極フィンとしての
効果も高いフィン材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱交換器用材料に関する
もので、特に自動車用ラジエータ、ヒーター等のフィン
として、ろう付性、犠牲陽極性に優れるものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用のアルミニウム製ラジエータお
よびヒーターは、図1に示すようにコルゲート条のフィ
ン(1)、コアープレート(2)、電縫管(3)とサイ
ドプレート(4)から成るのが一般的である。これらの
組立品をコアーと称し、窒素ガス中で行う非腐食性フラ
ックスろう付法(以下NB法と称する)で接合し、その
後樹脂タンク(5)をコアーに機械的に締結する方法が
工業的に行われている。
【0003】そしてコアープレート、電縫管及びサイド
プレートはろう材をクラッドした、所謂ブレージングシ
ートを使用し、フィンはベアー材が使われている。ここ
でフィン材として従来から、JIS 3003(Al−0.05〜0.
20wt%Cu− 1.0〜 1.5wt%Mn)あるいはJIS 3203
(Al− 1.0〜 1.5wt%Mn)合金が使われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィン材の板厚
は0.10〜0.13mmが標準であったが、米国CAFE規制
(燃費低減)の影響で、自動車の軽量化から更には熱交
換器の軽量化が必須となってきた。そのため、フィンに
おいては、0.04〜0.08mm板厚のフィンが検討されている
が、薄くなるとフィンのコルゲート成形上で、正確な形
状が得られないとか、またろう付時にフィンが座屈(潰
れる現象)するとの問題が起こり易くなる。
【0005】そこで、フィンの強度を向上させることが
必要になってくるわけであるが、強度を向上させるには
Mgを添加するのが最も効果的である。しかし、Mgを
添加したアルミニウム合金は、NBろう付時に、フラッ
クス(KAlF4 が主成分)と反応して、ろうの流動性
を著しく阻害してしまい、フィンと電縫管との接合が不
完全となってしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決するため種々検討した結果、ろうの流動性を阻害せ
ず、しかも犠牲陽極材としても優れたフィン用アルミニ
ウム合金クラッド材を開発したものである。
【0007】即ち本発明は、Mg 0.1〜 1.0wt%(以下
単に%と記す)を含むAl−Mg系合金芯材の両面に、
Mg0.03%以下に規制した純度99.5%以上のAl合金,
Zn0.2〜3%,Sn 0.004〜 0.2%,In 0.004〜 0.
2%の1種又は2種以上を含み残部が実質的にAlから
なるAl合金,JIS 3003合金にZn 0.2〜3%を含有し
たAl合金又はJIS 3203合金にZn 0.2〜3%を含有し
たAl合金のいずれかをクラッドしたことを特徴とする
ものである。
【0008】
【作用】本発明で、芯材のMg量を 0.1〜 1.0%に限定
した理由は、 0.1%未満では、強度が十分に高くなら
ず、フィンのコルゲート成形で正確な形状がえられず、
しかもろう付時にも座屈するという現象が起こるからで
ある。また、 1.0%を超えて添加すると、アルミニウム
合金の融点が下がり、ろう付時にフィンが座屈してしま
うからである。Mgの望ましい添加量は、 0.3〜 0.7%
である。
【0009】Mg以外の添加元素としては、一般にブレ
ージングシートの芯材に添加されているMn,Cu,F
e,Si,Cr,TiあるいはZr等が適用出来る。
【0010】また、皮材のMg添加量を0.03%以下に限
定した理由は、0.03%を越えて添加すると、電縫管との
ろう付接合性が悪くなるからである。そしてさらに純度
99.5%以上のアルミニウム合金に限定した理由は、純度
99.5%未満になると電位が高くなり、電縫管に対する犠
牲陽極効果が不十分となって防食出来なくなるからであ
る。
【0011】また皮材としてZnを 0.2〜3%,Snを
0.004〜 0.2%,Inを 0.004〜0.2%の1種または2
種以上を含むアルミニウム合金に限定した理由は、Zn
の添加量を 0.2%未満,Snを 0.004%未満、Inを
0.004%未満にすると、犠牲陽極材として電縫管を十分
に防食する程電位が低くならず、またZnの添加量を3
%,Snの添加量を 0.2%,Inの添加量を 0.2%を越
えて添加しても電位の低下は飽和して、犠牲陽極材とし
ての効果が飽和してしまうばかりでなく、材料製造上で
の加工性が悪くなり薄肉(0.04〜0.08mm)のフィン材料
が正常に製造出来なくなるからである。
【0012】また皮材としてJIS 3003合金又はJIS 3203
合金をベースとして用いるのは、
【0013】そしてJIS 3003合金及びJIS 3203合金に添
加するZn量を 0.2〜3%に限定した理由は、Zn添加
が 0.2%未満では、犠牲陽極の効果が得られる程に電位
が低くならず、3%を越えて添加しても、電位の低下は
飽和してしまうばかりでなく融点が低下して、ろう付の
際に皮材表面が溶融する等の問題を起こすからである。
【0014】尚、皮材の芯材へのクラッド率(被覆率)
は、特に規定するものではないが、一般的には製造上の
点、即ち熱間圧延時の圧着のし易さから片面で5〜15%
が良い。また、クラッド率が低いと芯材からのMgの表
面への拡散により、ろう付性へ影響を及ぼすので、望ま
しくは10%前後が良い。
【0015】
【実施例】
(実施例1)JIS 1100合金(99.0%Al)にMgを表1
のように添加した芯材の両面に、純Al(99.5〜99.8%
Al)をベースとし、Mgを表1のように添加したアル
ミニウム合金皮材を、片面でそれぞれ10%クラッドした
フィン用アルミニウムクラッド材(板厚0.08mm)を、通
常の方法で作製した。これらの材料を図2のテストピー
スに示すようにコルゲート条に加工し、電縫管(JIS 30
03合金芯材に、Al−7.5%Siろう材を片面にクラッ
ドしたブレージングシート)と組合せ、弗化物系のフラ
ックス(KAlF4 −K2 AlF5 ・H2 O)を用い、
窒素ガス雰囲気中で、 600℃×5分の条件で一般のNB
ろう付を行った。尚、フラックスは5%水溶液とし、テ
ストピースを溶液に浸漬後、十分乾燥した後、ろう付に
供した。
【0016】ろう付性は接合部のフィレットの大きさで
判定し、良好な状態は○、不良は×とした。また、これ
らクラッド材の犠牲陽極効果を判定するため、ろう付サ
ンプルについてCASS試験を1ヶ月間行い電縫管に発
生した孔食の深さを調査した。孔食深さは0.15mm以下は
良好(○)とし、それより深いものは不良(×)とし
た。なお、フィンの製造上の加工性及びコルゲート時の
加工性等は、加工性良好(○)、加工性不良(×)で判
定し、その結果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】表1より、芯材のMg量を 0.1〜 1.0%に
限定し、99.5%以上の純AlにMgを0.03%以下に規制
したAl合金を皮材とした、クラッドフィンは加工性,
強度,ろう付性が良好で、さらにフィンとして電縫管を
防食する犠牲陽極効果が認められることが判る。
【0019】(実施例2)Al− 0.6%Mg合金を芯材
とした両面に、表2に示すように、Zn,Sn及びIn
を添加したアルミニウム合金皮材(Mg含有量は0.01
%)を、片面でそれぞれ12%になるようにクラッドした
フィン用アルミニウム合金(0.07mm板厚)クラッド材を
通常の製造方法で作製した。これら本発明クラッド材と
比較クラッド材を実施例1と同様に、フィンのコルゲー
ト加工性を調査すると同時に、NBろう付法にてサンプ
ルを作り、ろう付性、耐孔食性を調べた。これらの結果
を表2に示したが、本発明フィン用アルミニウム合金ク
ラッド材は、フィン加工性,ろう付性,そしてフィンと
して電縫管を防食する犠牲陽極効果が十分に認められる
ことが判った。
【0020】
【表2】
【0021】(実施例3)Al− 0.7%Mg合金を芯材
とし、この両面にJIS 3003合金とJIS 3203合金をベース
として、これらにZnを表3に示すように添加したアル
ミニウム合金(皮材のMg含有量は0.02%)を皮材とし
て片面につき8%になるようにクラッドしたフィン用ア
ルミニウム合金(板厚0.05mm)クラッド材を通常の方法
で製造した。これらクラッド材を実施例1と同様に、フ
ィンのコルゲート加工性を調査すると同時に、NBろう
付法にてサンプルを作り、ろう付性,耐孔食性を調査し
た。なお従来材No.47,No.48はいずれも皮材をクラッ
ドしないベアー材である。
【0022】
【表3】
【0023】これらの結果を表3に併記したが、本発明
フィン用アルミニウム合金クラッド材はコルゲートフィ
ンの加工性、ろう付性、そしてフィンとして電縫管を防
食する犠牲陽極効果が優れていることが判る。しかし、
従来のベアー材は、Mgを添加出来ない(ろう付性が悪
くなる)ために強度が低いので、フィンのコルゲート加
工性が悪く、またろう付時にフィンが座屈する等の問題
が生じた。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、従来のフィン用アルミ
ニウム合金( 0.1〜0.13mm板厚)に比べて、薄肉材(0.
04〜0.08mm板厚)にしても、フィンのコルゲート時の強
度は十分で、ろう付性も優れ、しかも犠牲陽極フィンと
しての効果も十分なフィン用アルミニウム合金を提供出
来ることになり、熱交換器の軽量化に十分寄与するので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジエータを示す斜視図である。
【図2】コルゲートフィンと電縫管を組合せたテスト用
サンプルの斜視図である。
【符号の説明】
1 コルゲートフィン 2 ヘッダープレート 3 電縫管 4 サイドプレート 5 樹脂タンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg0.1〜1.0wt%を含むAl−
    Mg系合金芯材の両面に、Mg0.03wt%以下に規
    制した純度99.5wt%以上のアルミニウム合金をク
    ラッドしたことを特徴とするフィン用アルミニウム合金
    クラッド材。
  2. 【請求項2】 Mg0.1〜1.0wt%を含むAl−
    Mg系合金芯材の両面に、Zn0.2〜3wt%,Sn
    0.004〜0.2wt%,In0.004〜0.2w
    t%の1種又は2種以上を含み残部が実質的にAlから
    なるアルミニウム合金をクラッドしたことを特徴とする
    フィン用アルミニウム合金クラッド材。
  3. 【請求項3】 Mg0.1〜1.0wt%を含むAl−
    Mg系合金芯材の両面に、JIS 3003(Al−
    0.05〜0.2wt%Cu−1.0〜1.5wt%M
    n)合金にZn0.2〜3wt%を含有したアルミニウ
    ム合金、又はJIS 3203(Al−1.0〜1.5
    wt%Mn)合金にZn0.2〜3wt%を含有したア
    ルミニウム合金をクラッドしたことを特徴とするフィン
    用アルミニウム合金クラッド材。
JP35640591A 1991-12-24 1991-12-24 フィン用アルミニウム合金クラッド材 Pending JPH05195129A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223001A (ja) * 2015-06-04 2016-12-28 株式会社Uacj アルミニウム合金クラッド材およびろう付け方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223001A (ja) * 2015-06-04 2016-12-28 株式会社Uacj アルミニウム合金クラッド材およびろう付け方法

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