JPH05195081A - 厚板の製造法 - Google Patents
厚板の製造法Info
- Publication number
- JPH05195081A JPH05195081A JP2329292A JP2329292A JPH05195081A JP H05195081 A JPH05195081 A JP H05195081A JP 2329292 A JP2329292 A JP 2329292A JP 2329292 A JP2329292 A JP 2329292A JP H05195081 A JPH05195081 A JP H05195081A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- steel
- tempering
- manufacture
- furnace
- Prior art date
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- Pending
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼き入れ焼き戻し鋼の製造において設備費が
低く生産性の高い製造法を提供する。 【構成】 鋼を焼き入れ後、所定の焼き戻し温度より1
00〜700℃高い温度に保った炉に装入し、目的の温
度に鋼板がなった時点で押出し、500℃以下まで1℃
/s以上の冷却速度で水冷した後に所定のサイズに切断
する厚板の製造法。 【効果】 焼き戻しに要する時間が(板厚(mm)/
3)分程度に大幅に短縮でき、生産性の向上効果が著し
い。
低く生産性の高い製造法を提供する。 【構成】 鋼を焼き入れ後、所定の焼き戻し温度より1
00〜700℃高い温度に保った炉に装入し、目的の温
度に鋼板がなった時点で押出し、500℃以下まで1℃
/s以上の冷却速度で水冷した後に所定のサイズに切断
する厚板の製造法。 【効果】 焼き戻しに要する時間が(板厚(mm)/
3)分程度に大幅に短縮でき、生産性の向上効果が著し
い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は厚板を焼き入れ焼き戻し
で製造する方法に係わり、従来より高能率で生産する方
法を提供する。
で製造する方法に係わり、従来より高能率で生産する方
法を提供する。
【0002】
【従来の技術】焼き入れ焼き戻しによって厚板を製造す
る従来の工程は焼き入れ後切断し、目的とする焼き戻し
温度(通常約700℃以下)に保たれた炉中に挿入し、
鋼板表面が焼き戻し温度に達した後、さらに30分から
60分程度の保定を行い、厚板の材質を均一化する方法
で製造していた。
る従来の工程は焼き入れ後切断し、目的とする焼き戻し
温度(通常約700℃以下)に保たれた炉中に挿入し、
鋼板表面が焼き戻し温度に達した後、さらに30分から
60分程度の保定を行い、厚板の材質を均一化する方法
で製造していた。
【0003】この方法では鋼板が焼き戻し温度に加熱さ
れるまでに長時間を要し、さらに所定の温度になった後
に30〜60分の保定を行なうため生産性が悪く、さら
に鋼板の表面は酸化されやすいため表面性状も悪くなる
欠点がある。また炉の構造も予熱帯、加熱帯、均熱帯等
に分かれ、炉自体が非常の長いものとなって設備費が高
くつく欠点がある。
れるまでに長時間を要し、さらに所定の温度になった後
に30〜60分の保定を行なうため生産性が悪く、さら
に鋼板の表面は酸化されやすいため表面性状も悪くなる
欠点がある。また炉の構造も予熱帯、加熱帯、均熱帯等
に分かれ、炉自体が非常の長いものとなって設備費が高
くつく欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は焼き入
れ焼き戻し鋼の製造のおける上記従来法の欠点を解決
し、設備費が低く生産性の高い焼き入れ焼き戻し鋼製造
法を提供するものである。
れ焼き戻し鋼の製造のおける上記従来法の欠点を解決
し、設備費が低く生産性の高い焼き入れ焼き戻し鋼製造
法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであって、鋼を圧延後直接または再加熱後焼入
れした後、所定の焼き戻し温度より100℃〜700℃
高い温度に保たれた炉中に挿入し、前記所定の焼き戻し
温度に鋼板がなった時点で炉より抽出し、鋼板を500
℃以下まで1℃/sec以上の冷却速度で冷却した後に
所定のサイズに切断する厚板の製造法である。
するものであって、鋼を圧延後直接または再加熱後焼入
れした後、所定の焼き戻し温度より100℃〜700℃
高い温度に保たれた炉中に挿入し、前記所定の焼き戻し
温度に鋼板がなった時点で炉より抽出し、鋼板を500
℃以下まで1℃/sec以上の冷却速度で冷却した後に
所定のサイズに切断する厚板の製造法である。
【0006】
【作用】本発明においては、焼き入れ後切断の前に目標
とする焼き戻し温度より高い温度に保たれた焼き戻し炉
に挿入し、短時間に焼き戻しを行なった後に500℃以
下の温度まで水冷し、鋼板の端部に生じやすい僅かな不
均質部を熱処理後に切断することで、鋼板全面にわたっ
て均質な材質の製品を短時間で得ることができる。
とする焼き戻し温度より高い温度に保たれた焼き戻し炉
に挿入し、短時間に焼き戻しを行なった後に500℃以
下の温度まで水冷し、鋼板の端部に生じやすい僅かな不
均質部を熱処理後に切断することで、鋼板全面にわたっ
て均質な材質の製品を短時間で得ることができる。
【0007】すなわち、本発明において焼き入れは圧延
後直接焼き入れでも、再加熱後焼き入れでもよいが、再
加熱後焼き入れの場合でも、ミルエッジ等の切断は行な
わずそのまま焼き戻し工程を行なう。この時所定の焼き
戻し温度より100〜700℃高い温度に保たれた炉中
に入れるが、この温度差により鋼板は短時間で加熱する
ことができる。この場合、炉の実際の温度範囲としては
800〜1000℃位になる。そして焼き戻し終了後に
所定のサイズに切断を行なうことにより、所定の焼き戻
し温度以上に過熱された部分は鋼板周囲の切り落とし部
分となり、製品の鋼板の材質均一性を損なうことはな
い。
後直接焼き入れでも、再加熱後焼き入れでもよいが、再
加熱後焼き入れの場合でも、ミルエッジ等の切断は行な
わずそのまま焼き戻し工程を行なう。この時所定の焼き
戻し温度より100〜700℃高い温度に保たれた炉中
に入れるが、この温度差により鋼板は短時間で加熱する
ことができる。この場合、炉の実際の温度範囲としては
800〜1000℃位になる。そして焼き戻し終了後に
所定のサイズに切断を行なうことにより、所定の焼き戻
し温度以上に過熱された部分は鋼板周囲の切り落とし部
分となり、製品の鋼板の材質均一性を損なうことはな
い。
【0008】図1は本発明の方法を実施するための設備
レイアウトの例である。圧延機1の後面に焼き入れ設備
2があり、これは直接焼き入れの場合であるが焼き入れ
は再加熱の焼き入れでも本発明に何ら影響しない。焼き
入れの後に本発明の特徴である高温の焼き戻し炉3、更
に後面に冷却設備4及び切断機5が設置されている。但
し冷却設備4と切断設備5の位置は逆になっても本発明
の本質にはなんら関わりはない。
レイアウトの例である。圧延機1の後面に焼き入れ設備
2があり、これは直接焼き入れの場合であるが焼き入れ
は再加熱の焼き入れでも本発明に何ら影響しない。焼き
入れの後に本発明の特徴である高温の焼き戻し炉3、更
に後面に冷却設備4及び切断機5が設置されている。但
し冷却設備4と切断設備5の位置は逆になっても本発明
の本質にはなんら関わりはない。
【0009】つぎに本発明における数値限定理由につい
て述べる。熱処理炉の保定温度であるが、下限を所定の
焼き戻し温度より100℃高い温度に限定したのは10
0℃未満では加熱速度が遅く生産性が劣るからである。
上限は高いほど生産性の面からは有利であるが鋼の端部
と中心に温度差が生じやすくなるので700℃に限定し
た。
て述べる。熱処理炉の保定温度であるが、下限を所定の
焼き戻し温度より100℃高い温度に限定したのは10
0℃未満では加熱速度が遅く生産性が劣るからである。
上限は高いほど生産性の面からは有利であるが鋼の端部
と中心に温度差が生じやすくなるので700℃に限定し
た。
【0010】さらに焼き戻し後500℃以下まで水冷を
行なうのは焼き戻しでセメンタイト他の炭窒化物が析出
後凝集し過度の焼き戻し状態になるのを防ぐためであ
る。冷却速度は速いほど好ましいが徐々に炭窒化物の凝
集粗大化が起こるために1℃/sec以上の冷却速度に
限定した。
行なうのは焼き戻しでセメンタイト他の炭窒化物が析出
後凝集し過度の焼き戻し状態になるのを防ぐためであ
る。冷却速度は速いほど好ましいが徐々に炭窒化物の凝
集粗大化が起こるために1℃/sec以上の冷却速度に
限定した。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。表1
は本発明の方法で所定の焼き戻し温度が640℃のとき
900℃の炉によって焼き戻しを行なった場合の焼き戻
しの所要時間を従来法と比較してある。これにより本発
明の方法は生産性が高いことがわかる。
は本発明の方法で所定の焼き戻し温度が640℃のとき
900℃の炉によって焼き戻しを行なった場合の焼き戻
しの所要時間を従来法と比較してある。これにより本発
明の方法は生産性が高いことがわかる。
【0012】
【表1】
【0013】表2は80キロハイテンを焼き戻しの後、
冷却を行なった場合の鋼の靱性に及ぼす冷却速度の影響
を示す。冷却速度が小さい場合は脆性遷移温度(vTr
s)が高く本発明の有効性を示している。
冷却を行なった場合の鋼の靱性に及ぼす冷却速度の影響
を示す。冷却速度が小さい場合は脆性遷移温度(vTr
s)が高く本発明の有効性を示している。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】本発明の設備操業法によれば、従来の焼
き入れ焼き戻し鋼板製造法では焼き戻しに要する時間
が、加熱に30分間以上60分間程度、さらに焼き戻し
温度に保定が同程度の時間を要していた。しかし本発明
の方法では焼き戻しに要する時間が、板厚によって異な
るが(板厚(mm)/3)分間程度に大幅に短縮でき、
生産性の向上効果が著しい。また焼き戻し設備面では炉
の全長が均熱帯のみで十分であり、大幅に短縮でき設備
費低減に寄与できる。
き入れ焼き戻し鋼板製造法では焼き戻しに要する時間
が、加熱に30分間以上60分間程度、さらに焼き戻し
温度に保定が同程度の時間を要していた。しかし本発明
の方法では焼き戻しに要する時間が、板厚によって異な
るが(板厚(mm)/3)分間程度に大幅に短縮でき、
生産性の向上効果が著しい。また焼き戻し設備面では炉
の全長が均熱帯のみで十分であり、大幅に短縮でき設備
費低減に寄与できる。
【図1】本発明方法を実施するための設備レイアウトの
例を示す図
例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾上 泰光 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼を圧延後直接または再加熱後焼入れし
た後、所定の焼き戻し温度より100℃〜700℃高い
温度に保たれた炉中に挿入し、前記所定の焼き戻し温度
に鋼板がなった時点で炉より抽出し、鋼板を500℃以
下まで1℃/sec以上の冷却速度で冷却した後に所定
のサイズに切断することを特徴とする厚板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2329292A JPH05195081A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 厚板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2329292A JPH05195081A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 厚板の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05195081A true JPH05195081A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12106536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2329292A Pending JPH05195081A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 厚板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05195081A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000039349A1 (de) * | 1998-12-28 | 2000-07-06 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zum vergüten von stahlbändern |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP2329292A patent/JPH05195081A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000039349A1 (de) * | 1998-12-28 | 2000-07-06 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zum vergüten von stahlbändern |
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