JPH05194664A - エチレン共重合体のフイルム - Google Patents

エチレン共重合体のフイルム

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JPH05194664A
JPH05194664A JP20705392A JP20705392A JPH05194664A JP H05194664 A JPH05194664 A JP H05194664A JP 20705392 A JP20705392 A JP 20705392A JP 20705392 A JP20705392 A JP 20705392A JP H05194664 A JPH05194664 A JP H05194664A
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dsc
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政樹 神山
Masanori Motooka
正則 本岡
Takashi Ueda
孝 上田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的性質、光学的性質、耐ブロッキング性
質、耐熱性質、低温ヒートシール性などに優れ且つこれ
らの優れた諸性質をバランスよく兼ね備えたエチレン共
重合体のフィルムを提供すること。 【構成】 (C)下記式(1) 【数1】 U=100×(Cw/Cn−1) ・・・・・ (1) 但し式中、Cwは重量平均分岐度を示し、Cnは数平均
分岐度を示す、で表われる組成分布パラメータ(U)が
50以下、(D)分岐度2個/1000C以下の組成成
分のエチレン共重合体中に占める量が15重量%以下、
(E)分岐度30個/1000C以上の組成成分のエチ
レン共重合体中に占める量が15重量%以下、等の構成
要件を充足するエチレン共重合体のフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、組成分布特性、分岐度特性、ラ
ンダム性特性、DSC融点による結晶性特性などに於て
新しい諸特性を兼備した従来文献未記載のエチレン/C
4〜C20α−オレフィン共重合体に関し、透明性、耐衝
撃性、耐引裂性、耐ブロッキング性、耐環境応力亀裂
性、耐熱性及び低温ヒートシール性などに優れ且つこれ
らの優れた諸性質をバランスよく兼ね備えた従来文献未
記載のエチレン共重合体に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は下記(A)〜
(J) (A)190℃、2.16kgの荷重下で測定したメル
トフローレートが0.01〜200g/10min.、
(B)密度が0.900〜0.945g/cm3
(C)下記式(1)
【0003】
【数3】 U=100×(Cw/Cn−1) ・・・・・ (1) 但し式中、Cwは重量平均分岐度を示し、Cnは数平均
分岐度を示す、で表わされる組成分布パラメータ(U)
が50以下、(D)分岐度2個/1000C以下の組成
成分のエチレン共重合体中に占める量が15重量%以
下、(E)分岐度30個/1000C以上の組成成分の
エチレン共重合体中に占める量が15重量%以下、
(F)23℃に於けるn−デカン可溶分が5重量%以
下、(G)メチレン基の平均連鎖長比が2.0以下、
(H)DSC(示差走査型熱量計)により測定される融
点がn個(但し、n≧2)存在し、且つそれら複数個の
DSC融点のうちの最高融点(T1)が
【0004】
【数4】T1=(175×d−43)℃〜125℃ 但し式中、dは共重合体の密度(g/cm3)を表わす
数値である、であり、該T1とそれら複数個のDSC融
点のうちの最低融点(Tn)との差が 0℃<T1−Tn≦18℃ であり、且つ該T1とそれら複数個のDSC融点のうち
の第二番目に高い融点(T2)との差が 0℃<T1−T2≦5℃ であり、但しDSC融点が2個(n=2)の場合には0
℃<T1−T2≦18℃の式に従う、(I)該複数個のD
SCの融点のうちの最高融点(T1)の結晶融解熱量
(H1)と全結晶融解熱量(HT)との比が 0<H1/HT≦0.40 であり、そして(J)該エチレン共重合体がエチレンと
4〜C20のα−オレフィンの共重合体である、ことを
特徴とするエチレン共重合体に関する。
【0005】高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDP
Eと略称することがある)は、柔軟で且つ比較的透明性
が良好である性質を有するため、例えば、フィルム、中
空容器、射出成形品、パイプ、鋼管被覆材、電線被覆
材、発泡成形品、その他の広い用途において使用されて
いる。しかしながら、HP−LDPEは耐衝撃性、耐引
裂性、耐環境応力亀裂性(ESCRと略称することがあ
る)などに劣る難点があるため、これらの性質に優れ且
つ上記良好な性質とこれらの性質をバランスよく兼備し
た材料の要求される分野での利用に適さず、その利用に
制約をうける。
【0006】他方、中〜低圧条件下でエチレンとC3
上のα−オレフィンを共重合して得られる低密度ポリエ
チレン(L−LDPEと略称することがある)は、HP
−LDPEに比べて機械的強度、ESCRに優れ且つ透
明性も良好である性質を有するため、一部利用分野にお
いてHP−LDPEに代わる材料として注目されてい
る。しかしながら、L−LDPEの機械的強度、光学的
特性にはなお改善が要求され、更にヒートシール性の点
でも充分満足し得る性質を有しないため、近年、製袋
機、充填包装機などの包装機械の高速化や包装材の薄肉
化による高強度の要求を満たすことができず、これら性
質に優れ且つ上記の他の良好な性質とこれら性質とをバ
ランスよく兼備した材料の開発が望まれていた。
【0007】本出願人は、このような要望にこたえる新
規エチレン共重合体の開発を行ない、米国特許第420
5021号(対応特開昭53−92887号)に提案し
た。しかしながら、この提案に具体的に開示されたエチ
レン共重合体は組成分布特性が幾分広く低結晶性組成成
分を無視できない量で含有する点でその組成分布特性が
充分満足できず、その結果、耐ブロッキング性に改善の
余地のあることがかわった。
【0008】一方、耐ブロッキング性の改良に着目した
提案として、特開昭57−105411号の提案が知ら
れている。しかしながら、この提案に推奨されたDSC
融点が単一であるエチレン共重合体は、耐熱性と低温ヒ
ートシール性のバランスが悪く、低温ヒートシール性を
向上させようとすると耐熱性が悪化し、一方、耐熱性を
向上させようとすると低温ヒートシール性の劣つたもの
となる欠点を有することがわかった。
【0009】更に、特開昭57−126809号には、
特定の長鎖分岐指数を有し且つ特定の短鎖分岐分布を有
するエチレン/α−オレフィン共重合体が提案されてい
る。しかしながら、この提案の共重合体は組成分布特性
が広い点でその組成分布特性に難点があり、更に、透明
性、耐衝撃性などの性質も不満足であって、優れた諸性
質をバランスよく兼ね備えた材料を提供することができ
ない欠点を有することがわかった。
【0010】更に他の提案として、特公昭46−212
12号には、バナジウム系触媒を用いて狭い分子量分布
を有する均一ランダム部分的結晶性エチレン/α−オレ
フィン共重合体を製造する連続的製法について提案され
ている。この提案のエチレン共重合体も単一のDSC融
点を有し、前述のように、耐熱性と低温ヒートシール性
をバランスよく兼備させることが困難である。
【0011】本発明者等は、機械的性質、光学的性質、
耐ブロッキング性質、耐熱性質、低温ヒートシール性な
どに優れ且つこれらの優れた諸性質をバランスよく兼ね
備えたエチレン共重合体を開発すべく研究を続けてき
た。
【0012】その結果、エチレン共重合体とくにエチレ
ン/C4〜C12α−オレフィン共重合体に於て、その組
成分布特性、分岐度特性、ランダム性特性、DSC融点
特性などの特性の組み合わせ条件が、上記優れた諸性質
及びそのバランスの良い兼備に重要な因子であることを
発見した。
【0013】更に、この新しい知見に基いて研究を進め
た結果、前記(A)〜(I)に特定された上記特性条件
を共に満足する前記(J)エチレン/C4〜C20α−オ
レフィン共重合体が製造でき、透明性、耐衝撃性、耐引
裂性、耐ブロッキング性、耐環境応力亀裂性、耐熱性及
び低温ヒートシール性などに優れ且つこれらの優れた諸
性質をバランスよく兼ね備えた従来文献未記載のエチレ
ン共重合体となることを発見した。
【0014】従って、本発明の目的は新しいタイプのエ
チレン共重合体を提供するにある。本発明の上記目的及
び更に多くの他の目的ならびに利点は、以下の記載から
一層明らかとなるであろう。
【0015】本発明のエチレン共重合体は、前記(A)
〜(J)の特性によって特定される。以下、各特性につ
いて詳しく述べる。
【0016】本発明のエチレン共重合体は、(A)19
0℃、2.16kgの荷重下で測定したメルトフローレ
ート(MFR)が0.01〜200g/10min.好
ましくは0.05〜150g/10min.である。
【0017】該MFRが200g/10min.を越え
て大きすぎると成形性、機械的強度が劣り、0.01g
/10min.未満で小さすぎても成形性が悪くなるの
で、不都合である。
【0018】尚、本発明において、(A)MFRはAS
TM D 1238Eにより測定した値である。
【0019】本発明のエチレン共重合体は、(B)密度
が0.900〜0.945g/cm3、好ましくは0.
910〜0.940g/cm3である。
【0020】該密度が0.945g/cm3を越えて大
きすぎると透明性、耐引裂性、耐衝撃性、低温ヒートシ
ール性に悪化を生じ、0.900g/cm3未満で小さ
すぎると耐ブロッキング性が劣る不都合を伴う。
【0021】尚、本発明において、(B)密度はAST
M D 1505により測定された値である。
【0022】本発明のエチレン共重合体は、(C)下記
式(1)
【0023】
【数5】 U=100×(Cw/Cn−1) ・・・・・ (1) 但し式中、Cwは重量平均分岐度を示し、Cnは数平均
分岐度を示す、で表わされる組成分布パラメーター
(U)が50以下、例えば0<U≦50、好ましくは4
0以下、さらに好ましくは30以下である。
【0024】該Uは分子量には無関係な共重合体の組成
成分の分布を示すパラメーターであって、後記特性
(D)、(E)、(G)、(H)などと密接に関連し
て、本発明共重合体の構造を特定する重要な特性の一つ
である、そして、該Uが50を越えて大きすぎると組成
分布が広すぎて、透明性、耐引裂性、耐衝撃性、耐ブロ
ッキング性、低温ヒートシール性に劣つたものとなり、
本発明共重合体の優れた諸性質及びその優れた性質をバ
ランスよく兼備した性質を発揮し難い。
【0025】尚、本発明に於て、上記Uを算出する式
(1)においてCw及びCnは以下の方法により測定決
定された値である。
【0026】エチレン共重合体の組成分別を行うために
該共重合体をp−キシレンとブチルセロソルブとの混合
溶媒(容量比:80/20)に、耐熱安定剤2,5−ジ
−tert.ブチル−4−メチルフェノールの共存下
で、溶解後、珪藻土(商品名セライト#560ジョンマ
ンビル社(米)製)にコーティングしたものを円筒状カ
ラムに充填し、前記混合溶媒と同一組成の溶媒をカラム
内に移送・流出させながら、カラム内温度を30℃から
5℃きざみで120℃迄段階的に上昇させて、コーティ
ングしたエチレン共重合体を分別後メタノールに再沈
後、濾別・乾燥して分別物を得る。次いで各分別物の炭
素数1000当たりの分岐数Cを次の(D)項と同じ1
3C−NMR法により求め、分岐数Cと各分別区分の累
積重量分率I(w)とが次の式(2)対数正規分布に従
っているとして、最小自乗法によりCw及びCnを求め
【0027】
【数6】
【0028】但し式中β2
【0029】
【数7】 β2=2 ln(Cw/Cn) ・・・・・ (3) で表わされ、Co2
【0030】
【数8】 Co2=Cw・Cn ・・・・・ (4) で表わされる。
【0031】本発明のエチレン共重合体は、(D)分岐
度2個/1000C以下(共重合体主鎖炭素1000ケ
当りの分岐の数が2ケ以下)の組成成分のエチレン共重
合体中に占める量が15重量%以下、例えば15〜0重
量%、好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重
量%以下である。
【0032】上記(D)の分岐度条件は、共重合体主鎖
に結合した分岐数の少なすぎる主鎖構造を持つ組成成分
が少量であることを意味するパラメーターであって、前
記(C)の組成分布パラメーターと密接に関連して、前
記組成分布パラメーター(U)と共に本発明エチレン共
重合体の構造を特定する重要な特性の一つである。そし
て、該分岐度2個/1000C以下の組成成分が15重
量%を越えて過剰に含有される共重合体は、透明性、耐
引裂性、耐衝撃性、低温ヒートシール性に劣り、本発明
共重合体の優れた諸性質及びその優れた性質をバランス
よく兼備した性質を発揮し難い。
【0033】尚、本発明における分岐度とは、共重合体
主鎖炭素数1000個当たりの分岐の数であり、以下の
方法により測定した値である。すなわち、G.J.Ra
y,P.E.Johnson and J.R.Kno
x.Macromolecules,10、773(1
977)に開示された方法に準じ、炭素−13核磁気共
鳴(12C−NMR)スペクトルにより観測されるメチレ
ン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より求めた値
である。
【0034】更に、本発明のエチレン共重合体は、
(E)分岐度30個/1000C以上の組成成分のエチ
レン共重合体中に占める量が15重量%以下、例えば1
5〜0重量%、好ましくは13重量%以下、より好まし
くは7重量%以下である。
【0035】上記(E)の分岐度条件は、共重合体主鎖
に結合した分岐数の多すぎる主鎖構造を持つ組成成分が
少量であることを意味するパラメーターであって、前記
(C)の組成分布パラメーター及び前記(D)の分岐度
条件と密接に関連して、前記組成分布パラメーター
(U)及び分岐度条件(C)と共に、本発明エチレン共
重合体の構造を特定する重要な特性の一つである。そし
て、該(E)分岐度30個/1000C以上の組成成分
が15重量%を越えて過剰に含有される共重合体は、耐
ブロッキング性が悪化し、また被接触物を汚染したりお
それがあり不都合である。
【0036】尚、その測定決定は、上記(D)について
のべたと同様にして行うことができる。本発明のエチレ
ン共重合体(F)23℃に於けるn−デカン可溶分が5
重量%以下、たとえば5〜0重量%、好ましくは3重量
%以下、より好ましくは2重量%以下である。
【0037】該n−デカン可溶分(23℃)が5重量%
を越えて過剰に含有される共重合体は耐ブロッキング性
に劣り、また被接触物を汚染するトラブルがあり不適当
であり、本発明共重合体の優れた諸性質及びその優れた
性質をバランスよく兼備した性質を発揮し難い。
【0038】尚、本発明に於て、n−デカン可溶分は、
130℃のn−デカン1 lにエチレン共重合体10g
を、耐熱安定剤2,5−tert.ブチル−4−メチル
−フェノールの共存下で溶解し、130℃に1時間保っ
た後、1℃/min.の降温速度で23℃迄冷却した際
に析出したエチレン共重合体の重量を求め、この値を試
料10gから差引いた重量の試料10gに対する百分率
(重量%)で示した値である。
【0039】又更に、本発明エチレン共重合体は、
(G)メチレン基の平均連鎖長比が2.0以下、好まし
くは1.7以下、より好ましくは1.5以下である。
【0040】該(G)の平均連鎖長比は、本発明共重合
体分子鎖内のエチレンとα−オレフィンのランダム構造
を示すパラメーターであって、前記(C)〜(E)の特
性との結合パラメーターと共に、本発明エチレン共重合
体の構造を特定する重量な特性の一つである。そして、
該(G)メチレン基の平均連鎖長比が2.0を越えて大
きすぎる共重合体は、透明性、耐引裂性 、耐衝撃性、
耐ブロッキング性、低温ヒートシール性が劣り、本発明
共重合体の優れた諸性質及びその優れた性質をバランス
よく兼備した性質を発揮し難い。
【0041】尚、本発明に於て、(G)メチレン基の平
均連鎖長比は、13C−NMRを用いて測定した分岐度か
ら計算されたメチレン平均連鎖長と、分岐の間(相隣る
2つの分岐間)のメチレン数が6個以下の場合を除外し
て計算されたブロックメチレン平均連鎖長の比、すなわ
ちブロックメチレン平均連鎖長/メチレン平均連鎖長に
より求めた値である。
【0042】さらに、本発明エチレン共重合体は、
(H)DSC(示差走査型熱量計)により測定される融
点がn個(但し、n≧2)存在し、且つそれら複数個の
DSC融点のうちの最高融点(T1)が
【0043】
【数9】 T1=(175×d−43)℃〜125℃、好ましくは (175×d−42.5)℃〜123℃ 但し式中、dは共重合体の密度(g/cm3)を表わす
数値である、であり、該T1とそれら複数個のDSC融
点のうちの最低融点(Tn)との差が
【0044】
【数10】0℃<T1−Tn≦18℃、好ましくは 1℃≦T1−Tn≦16℃ であり、且つ該T1とそれら複数個のDSC融点のうち
の第二番目に高い融点(T2)との差が
【0045】
【数11】0℃<T1−T2≦5℃、好ましくは 0.1℃<T1−T2≦4℃ 但し、DSC融点が2個(n=2)の場合には0℃<T
1−T2≦18℃、好ましくは1℃≦T1−T2≦16℃に
従う、である。
【0046】上記複数個のDSC融点及びそれらの相互
関係は、次に述べる特徴(I)と共に本発明エチレン共
重合体のDSC融点による結晶性特性に関与するパラメ
ーターであって、すでに述べた諸特性との結合パラメー
ターと共に、本発明エチレン共重合体の構造を特徴とす
る重要な特性の一つである。そして該(H)のDSC融
点特性に於て、T1が(175×d−43)℃[dは上
記のとおり]未満で低すぎると耐熱性に劣り、T1が1
25℃を越えて高すぎると透明性、低温ヒートシール性
が劣り、又、T1−Tnが18℃を越えて高すぎる場合
やT1−T2が5℃を越え高すぎる場合には、耐引裂性、
耐衝撃性、低温ヒートシール性などが悪化し、本発明共
重合体の優れた諸性質及びその優れた性質をバランスよ
く兼備した性質を発揮することが困難である。
【0047】尚、本発明に於て、該(H)のDSC融
点、及び次にのべる(I)に於ける結晶融解熱量
(H1)と全結晶融解熱量(HT)は、以下の方法により
測定決定された価を意味する。
【0048】示差走査型熱量計を用い、試料3mgを2
00℃で5分間融解後、降温速度10℃/min.で2
0℃迄降温し、この温度に1分間保持したのち、昇温速
度10℃/min.で150℃迄昇温することによりD
SC吸熱曲線を得る。
【0049】該DSC吸熱曲線における吸熱ピーク中、
最も高温側のピークあるいはショルダーとして現われる
添付第1図中T1或は第2図中T1(ショルダーの高温側
の変曲点P1および低温側の変曲点P2において引いた接
線の交点)が最高融点(T1)である。第1図及び第2
図に示したように、複数個のDSC融点について、高温
側から低温側へ順次、T1、T2、・・・・・ Tnとし、T2
が第二番目に高い融点、Tnが最低融点である。
【0050】一方、第1図及び第2図に示したように、
該DSC吸熱曲線の60℃と130℃の点とを結ぶ直線
(図中、ベースラインA−A′)とその間の吸熱曲線と
で囲まれる部分の熱量を全結晶融解熱量(HT)とす
る。又、第1図に示したように最高融点(T1)がピー
クとして現われる場合には、T1のすぐ低温側の曲線の
極小点Bより温度座標軸へ垂線C3をおろし、該垂線C3
とペースラインA−A′(図中C2部分)及び吸熱曲線
(図中、AB間の曲線部分C1)で囲まれる斜線を施し
た部分の熱量を最高融点(T1)の結晶融解熱量(H1
とし、第2図に示したように最高融点(T1)がショル
ダーとして現われる場合には、ショルダーのすぐ低温側
の変曲点P2とT2の高温側の変曲点P3との夫々におい
て引いた接線の交点B′から温度座標軸へ垂線C3をお
ろし、該垂線C3とベースラインA−A′(図中C2
分)及び吸熱曲線(図中、C3の延長線と曲線の交点
B″とA間の曲線部分C1)で囲まれる斜線を施した部
分の熱量を最高融点(T1)の結晶融解熱量(H1)とす
る。
【0051】本発明のエチレン共重合体は、(I)その
複数個(n個、ただしn≧3)のDSC融点のうちの最
高融点(T1)の結晶融解熱量(H1)[上に定義した]
と全結晶融解熱量(HT)[上に定義した]との比が、
【0052】
【数12】0<H1/HT≦0.40、好ましくは 0.01≦H1/HT≦0.35 である。
【0053】この(I)の結晶融解熱量比H1/HTは、
前記(H)の特性と共に本発明エチレン共重合体のDS
C融点による結晶性特性に関与する。このH1/HT比が
0.40を越えて大きすぎると耐引裂性、耐衝撃性、低
温ヒートシール性などに悪化を生じ、他の特性との結合
パラメーター条件下に、本発明共重合体の優れた諸性質
及びその優れた性質をバランスよく兼備した性質の発揮
に役立つている。
【0054】更に、本発明のエチレン共重合体は、
(J)エチレンとC4〜C20好ましくはC6〜C18のα−
オレフィンの共重合体である。α−オレフィンは一種で
も複数種であってもよい。このようなα−オレフィンの
例としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オ
クテン、1−デゼン、1−テトラデセン、1−オクタデ
セン及びこれらの任意の二種もしくはそれ以上の混合物
を例示することができる。α−オレフィンとしてC3
プロピレンを用いた場合には、耐引裂性、耐衝撃性及び
耐環境応力亀裂性に劣ったものとなる。
【0055】本発明のエチレン共重合体は、例えば次の
ような方法によって製造することができる。例えば、チ
タン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分とする比表
面積が50m2/g以上の高活性固体成分(a)をアル
コール(b)で処理することによって得られるチタン触
媒成分(A)、有機アルミニウム化合物触媒成分(B)
及びハロゲン化合物触媒成分(C)から形成される触媒
を用いて、所定密度となるようにエチレンとα−オレフ
ィンを共重合させる。この際、有機アルミニウム化合物
触媒成分(B)の一部又は全部がハロゲン化合物である
場合には、ハロゲン化合物触媒成分(C)の使用を省略
することができる。
【0056】上記高活性固体成分(a)は、それ自体高
活性なチタン触媒成分となり得るものであって、すでに
広く知られている。基本的には、マグネシウム化合物と
チタン化合物を、補助的な反応試剤を用い又は用いず
に、比表面積の大きい固体成分が得られるように反応さ
せる。該固体成分(a)は、比表面積が約50m2/g
以上、たとえば約50ないし約1000m2/g、好ま
しくは約80ないし約900m2/gであり、その組成
は一般にチタン含有量が約0.2ないし約18重量%、
好ましくは約0.3ないし約15重量%、ハロゲン/チ
タン(原子比)が約4ないし約300、好ましくは約5
ないし約200、マグネシウム/チタン(原子比)が約
1.8ないし約200、好ましくは約2ないし約120
である。これら各成分の他に他の元素、金属、官能基、
電子供与体などが任意に含まれていてもよい。例えば、
他の元素、金属としてはアルミニウムやケイ素、官能基
としてはアルコキシ基やアリーロキシ基などが含まれて
いてもよい。又、電子供与体としては、たとえば、エー
テル類、カルボン酸類、エステル類、ケトン類などを例
示できる。該固体成分の好ましい製造方法の一例とし
て、ハロゲン化マグネシウムとアルコールとの錯体を有
機金属化合物で処理し、該処理物をチタン化合物の反応
させる方法を例示することができる。この方法の詳細
は、例えば特公昭50−32270号公報に記載されて
いる。
【0057】高活性固体成分(a)の処理に用いられる
アルコール(b)としては、脂肪族、脂環族あるいは芳
香族のアルコールを挙げることができ、これらはアルコ
キシ基のような置換基を有するものであってもよい。よ
り具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、iso−プロパノール、tert−ブタノール、
n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキ
サノール、n−デカノール、オレイルアルコール、シク
ロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコール、クミルアルコ
ール、メトキシエタノールなどを例示できる。これらの
中では、とくに炭素数1ないし18の脂肪族アルコール
を用いるのが好ましい。
【0058】アルコール処理は、ヘキサン、ヘプタン等
の不活性炭化水素中で行うのが好ましく、例えば、前記
固体成分(a)を0.005ないし0.2モル/l、と
くに0.01ないし0.1モル/lとなるように懸濁さ
せ、アルコールを固体成分(a)中のチタン1原子当り
1ないし80モル、とくには2ないし50モルとなる割
合で接触させるのが好ましい。反応条件はアルコールの
種類によっても異なるが、例えば約−20℃ないし約+
150℃、好ましくは約−10℃ないし約+100℃の
温度で、数分ないし約10時間程度、好ましくは約10
分ないし約5時間程度の反応を行うのがよい。アルコー
ル処理によって、アルコール(b)は固体成分中にアル
コール及び/又はアルコキシ基の形で取り込まれるが、
その量がチタン1原子当り、3ないし100モル、とく
に5ないし80モルとなるように該処理を行うのが好ま
しい。この反応によりチタンの一部が固体成分から脱離
することがあり、このような溶媒可溶の成分があるとき
には、反応終了後は、得られたチタン触媒成分を不活性
溶媒でよく洗浄してから重合に供するのがよい。かくし
て得られるチタン触媒成分(A)と共に用いられる有機
アルミニウム化合物触媒成分(B)は、代表的には一般
式RnAlX3-n(Rは炭化水素基たとえば、C1〜C15
のアルキル基、C2〜C8のアルケニル基など、Xはハロ
ゲン、0<n≦3)で表わされる化合物であって、具体
的には、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリ
ドのようなジアルキルアルミニウムハライド;エチルア
ルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキ
ブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハライ
ド;エチルアルミニウムジクロリドのようなアルキルア
ルミニウムジクロリド;あるいはこれらの混合物などを
例示することができる。後記するハロゲン化合物触媒成
分(C)を使用しない場合には、上記一般式において平
均組成として、好ましくは1.5≦n≦2.0、より好
ましくは1.5≦n≦1.8となるように上記(B)成
分を用いるのがよい。
【0059】ハロゲン化合物触媒成分(C)は、エチル
クロリド、イソプロピルクロリドの如きハロゲン化炭化
水素あるいは四塩化ケイ素の如き(B)成分のハロゲン
化剤として作用しうるものなどである。ハロゲン化炭化
水素を用いる場合は、(B)成分1モルに対し、2ない
し5モル程度の割合で用いることができる。また四塩化
ケイ素の如きハロゲン化剤を用いる場合には、(B)成
分と(C)成分のハロゲンの合計が(B)成分中のアル
ミニウム1原子に対し、0.5ないし2原子、とくには
1ないし1.5原子となるような割合で使用するのが好
ましい。
【0060】エチレンの共重合は、不活性希釈剤の存在
下又は不存在下、例えば0〜約300℃の温度におい
て、液相中であるいは気相中で行うことができる。とく
に、不活性炭化水素の共存下、エチレン共重合体が溶解
する条件下、120℃ないし300℃程度、好ましくは
130℃ないし250℃程度の温度で共重合を行った場
合に、所望のエチレン共重合体を容易に得ることができ
る。チタン触媒成分(A)の使用量は、例えば、チタン
原子換算で約0.0005〜約1ミリモル/l、好まし
くは約0.001〜約0.1モル/lとし、また有機ア
ルミニウム化合物触媒成分(B)は重合活性を維持する
量であって、Al/Ti(原子比)が約1ないし約2,
000、好ましくは約10ないし約500となるように
使用するのがよい。重合圧は一般に大気圧〜約100k
g/cm2、とくには約2〜約500kg/cm2とする
のが好ましい。
【0061】本発明のエチレン共重合体はHP−LDP
Eは勿論のこと、従来のL−LDPEに比べても透明
性、耐衝撃性、耐引裂性、耐ブロッキング性、低温ヒー
トシール性、耐熱性及びESCRに優れ、またこれら優
れた性質をバランスよく具備しているので、とくに包装
用フイルムとして好適であるが、該用途に限らず、T−
ダイ成形、インフレーション−フイルム成形、中空成
形、射出成形、押出成形等によってフイルム、容器、日
用品、パイプ、チューブ等の各種成形品に加工すること
ができる。また他のフイルムに押出被覆あるいは共押出
成形することにより各種複合フイルムとすることもでき
るし、鋼管被覆材、電線被覆材あるいは発泡成形品等の
用途にも用いられる。あるいは、他の熱可塑性樹脂、例
えばHP−LDPE、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−
メチル−1−ペンテン、低結晶性あるいは非晶性のエチ
レンとプロピレンもしくは1−ブテンとの共重合体、プ
ロピレン1−ブテン共重合体等のポリオレフィンとブレ
ンドして使用することができる。あるいは石油樹脂、ワ
ックス、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、アンチ
−ブロッキング剤、滑剤、核剤、顔料、染料、無機ある
いは有機充填剤、合成ゴム又は天然ゴムなどを配合して
用いることもできる。
【0062】
【実施例】
実施例1 <触媒調製>窒素雰囲気下、市販の無水塩化マグネシウ
ム1モルを脱水精製したヘキサン2lに懸濁させ、撹拌
しながらエタノール6モルを1時間かけて滴下後、室温
にて1時間反応した。これに2.6モルのジエチルアル
ミニウムクロリドを室温で滴下し、2時間撹拌を続け
た。つぎに四塩化チタン6モルを加えた後、系を80℃
に昇温して3時間撹拌しながら反応を行なった。反応後
の固体部を分離し、精製ヘキサンによりくり返し洗浄し
た。該固体(A−1)の組成は以下の様であった。
【0063】
【表1】 つぎに、精製ヘキサンに懸濁したA−1のTiに換算し
て50ミリモルに対し、500ミリモルのエタノールを
室温で加え、50℃に昇温して1.5時間反応させた。
反応後、固体部を精製ヘキサンにてくり返し洗浄した。
この様にして得られた触媒(B−1)の組成は以下の様
であった。
【0064】
【表2】 *)生成固体をH2O−アセトンで分解抽出後ガスクロ
にてエタノールとして定量した。
【0065】<重合>内容積200 lの連続重合反応
器を用い、脱水精製したヘキサンを100l/hr、ジ
エチルアルミニウムクロライド7ミリモル/hr、エチ
ルアルミニウムセスキクロライド14ミリモル/hr、
上記で得られた触媒(B−1)をTiに換算して0.6
ミリモル/hr、の割合で連続的に供給し、重合器内に
おいて同時に、エチレン13kg/hr、4−メチル−
1−ペンテン19kg/hr、水素を45 l/hrの
割合で連続的に供給し、重合温度165℃、全圧30k
g/cm2、滞留時間1時間、溶媒ヘキサンに対する共
重合体温度を130g/lとなる条件下で共重合を行な
った。触媒活性は21,700g−共重合体/mmol
−Tiに相当した。
【0066】得られた共重合体の結果を第2表に示す。
【0067】つぎに、該共重合体を市販の高圧ポリエチ
レン用チューブラーフィルム成型機(モダンマシナリー
製)で幅350mm、厚さ30μのフイルムとした。成
型条件は樹脂温度180℃、スクリュー回転数100r
pm.ダイ径100mm中、ダイスリット幅0.7mm
である。次に該フィルムを以下の方法により評価した。
【0068】ヘイズ(%):ASTM D 1003 衝撃強度(kg−cm/cm):東洋精機製フィルムイ
ンパクトテスターを用いて測定した。衝撃頭球面は1″
φとした。
【0069】エルメンドルフ引裂強度(kg/cm):
ASTM D 1922 ブロッキング値(g):ASTM D 1893に準
じ、剥離バーをガラス製、剥離速度を20cm/min
とした。
【0070】ヒートシール開始温度(℃):東洋テスタ
ー製ヒートシーラーを用い、指定温度で圧力2kg/c
2、シール時間1秒間でヒートシールした。試験片幅
は15mmとし、剥離試験速度300mm/minとし
た。ヒートシール開始温度は、剥離試験の際、試験片の
破断の仕方がシール面の剥離によらず、厚反部分の破断
によるようになり始める温度とした。
【0071】結果を第3表に示す。
【0072】実施例2〜7 実施例1と同様の重合器、触媒成分(B−1)を用い、
有機Al成分、α−オレフィンの種類をそれぞれ変え
て、連続共重合を行なった。重合条件を表1に、種々の
物性、フィルムの評価結果を表2および表3に示した。
【0073】比較例1 実施例1において、Ti触媒成分として(B−1)を用
いた代りに、エタノールと反応させる前の(A−1)を
用いる他は実施例1と同様に連続共重合を行なった。触
媒活性は19,100g共重合体/mmol−Tiであ
った。物性を表3に示した。ここで得られた重合物は組
成分布が幾分広く、高結晶性のもの及び低結晶性のもの
を含むため、耐ブロッキング性が不充分である。
【0074】比較例2 実施例1と同様の重合において、有機Al化合物成分と
してトリエチルアルミニウム20mmol/hr、Ti
触媒成分として(B−1)の代りにエタノールと反応さ
せる前の(A−1)をTi原子に換算して0.42mm
ol/hr、エチレン13kg/hr、水素40 l/
hr、4−メチル−1−ペンテン30kg/hrの割合
で連続的に供給し、重合を行なった。触媒活性は31,
000g−共重合体/mmol−Tiに相当した。
【0075】諸物性値を表3に示した。
【0076】ここで得た重合物は組成分布がかなり広
く、高結晶性のもの低結晶性のものを多く含むため、透
明性、耐ブロッキング性、低温ヒートシール性に劣って
いた。 比較例3 内容積2 lのオートクレーブ内に脱水精製した溶媒ヘ
キサン0.8 lおよび4−メチル−1−ペンテン0.
2 lを入れ、系内を十分窒素置換した後トリエチルア
ルミニウム2.0mmol、比較例2および3で用いた
Ti触媒をTi原子に換算して0.02mmolを加
え、続いて水素を0.6kg/cm2を挿入し、エチレ
ンで2.5kg/cm2まで加圧し、重合温度を70℃
に保って2時間重合を行なった。295gの共重合体が
得られた。
【0077】触媒活性は14,800g−共重合体/m
mol−Tiに相当した。
【0078】得られた共重合体の諸物性を表3に示し
た。
【0079】ここで得た重合物は組成分布が非常に広
く、124.5℃に単一融点を示すため、低温ヒートシ
ール性に劣っていた。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明エチレン共重合体のDSCによる吸熱曲
線の例を示す。
【図2】本発明エチレン共重合体のDSCによる吸熱曲
線の例を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)190℃、2.6kgの荷重下
    で測定したメルトフローレートが0.01〜200g/
    10min.、 (B)密度が0.900〜0.945g/cm3、 (C)下記式(1) 【数1】 U=100×(Cw/Cn−1) ・・・・・ (1) 但し式中、Cwは重量平均分岐度を示し、 Cnは数平均分岐度を示す、 で表われる組成分布パラメータ(U)が50以下、 (D)分岐度2個/1000C以下の組成成分のエチレ
    ン共重合体中に占める量が15重量%以下、 (E)分岐度30個/1000C以上の組成成分のエチ
    レン共重合体中に占める量が15重量%以下、 (F)23℃に於けるn−デカン可溶分が5重量%以
    下、 (G)メチレン基の平均連鎖長比が2.0以下、 (H)DSC(示差走査型熱量計)により測定される融
    点がn個(但し、n≧2)存在し、且つそれら複数個の
    DSC融点のうちの最高融点(T1)が 【数2】T1=(175×d−43)℃〜125℃ 但し式中、dは共重合体の密度(g/cm3)を表わす
    数値である、 であり、該T1とそれら複数個のDSC融点のうちの最
    低融点(Tn)との差が 0℃<T1=Tn≦18℃であり、且つ該T1とそれら複
    数個のDSC融点のうちの第二番目に高い融点(T2
    との差が 0℃<T1−T2≦5℃であり、但しDSC融点が2個
    (n=2)の場合には0℃<T1−T2≦18℃の式に従
    う、 (I)該複数個のDSCの融点のうちの最高融点
    (T1)の結晶融解熱量(H1)と全結晶融解熱量
    (HT)との比が 0<H1/HT≦0.40であり、そして (J)該エチレン共重合体がエチレンとC4〜C20のα
    −オレフィンの共重合体であり、かつ (K)100kg/cm2以下の重合圧で製造される、
    ことを特徴とするエチレン共重合体のフィルム。
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