JPH0519454U - 簡易車庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 別体の保持梁を使用することなく屋根体を強
固に支持することにより、支柱に保持梁を吊る作業工程
が不要とし、組み立て作業の簡素化を実現することがで
きると共に、体裁を良好に保つことができる簡易車庫を
提供する。 【構成】 屋根体１を支柱２で支持してなる簡易車庫に
おいて、屋根体１は一側が支柱２に固着されると共に、
支柱２の上端から吊り杆５によって吊持され、また屋根
体１は、支柱２と対応する位置に補強中桟１６を有し、
補強中桟１６に吊り杆５が連結され、屋根体四周の屋根
枠１０の内周面下部に屋根パネル１５が張設され、補強
中桟１６は屋根パネル１５の上方に位置し、かつ小口１
６ａを屋根枠１０の内周面に当接させて連結されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、屋根体を支柱で支持してなる簡易車庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一定の間隔で立設した数本の支柱でパネルを張設した屋根体を片持ち状 態で支持する簡易車庫が提供されている。 このような簡易車庫では、屋根体と別体の保持梁を有し、その保持梁を支柱に 対して上吊りの状態で設け、保持梁を介して屋根体の下面側を保持する構造とな っているのが一般的であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように従来の簡易車庫にあっては、屋根体と別体の保持梁を介して屋 根体を保持する構造となっているため、支柱に保持梁を吊る作業と、保持梁に屋 根体を取り付ける作業の２つの工程が必要であり、作業に手間を要する欠点があ った。 また、保持梁が屋根体の上方に別体として突出して位置することから、体裁上 好ましくないという欠点もあった。 本考案は、上記のような従来の課題を解決するためになされたものであり、別 体の保持梁を使用することなく屋根体を強固に支持することにより、これまでの 支柱に保持梁を吊る作業工程が不要とし、組み立て作業の簡素化を実現すること ができると共に、体裁を良好に保つことができる簡易車庫を提供することを目的 とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記従来の課題を解決する本考案は、屋根体を支柱で支持してなる簡易車庫に おいて、屋根体は、一側が支柱に固着され、上記支柱の上端から吊り杆によって 吊持され、上記屋根体は、上記支柱と対応する位置に補強中桟を有し、該補強中 桟に上記吊り杆が連結され、上記屋根体四周の屋根枠の内周面下部に屋根パネル が張設され、上記補強中桟は該屋根パネルの上方に位置し、かつ小口を上記屋根 枠の内周面に当接させて連結されていることを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を用いて詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例による簡易車庫の外観を示す斜視図、図２はその側面 図である。

【０００６】 本簡易車庫は、所定間隔を介して立設した２本の支柱２，２によって屋根体１ を片持ちの状態で水平から上方に僅かに傾斜させて支持してなり、その屋根体１ の下方に自動車を収納するためのスペースを形成している。

【０００７】 上記屋根体１は、前枠１１、後枠１２、左右の側枠１３，１３によって枠組み してなる屋根枠１０と、屋根パネル１５と、補強中桟１６とによって構成されて いる。 屋根パネル１５は、図８に示す如く両側に連結部１５ｂを有する所定幅のパネ ル片１５ａを複数枚横に連結して構成されており、屋根枠１０の内周面下部に張 設されている。

【０００８】 屋根パネル１５の後枠１２側の端部は、図５及び図６に示す如く後枠１２内周 面の下部に形成された断面四角形状の溝部１２ａに臨んだ状態でネジ止めして取 り付けられている。このため、屋根パネル１５上面の雨水等は、屋根パネル１５ を伝って後枠１２の溝部１２ａ内に流れ込むようになっている。前枠１１も上記 後枠１２と同じ断面形状となっており、屋根パネル１５が上記と同様に取り付け られている。 屋根パネル１５の側枠１３，１３側の端部は、図８に示す如く側枠１３，１３ の内周面の下部に形成された突辺１３ａ上に載せた状態で位置しており、屋根パ ネル１５端部の連結部１５ｂを側枠１３側に取り付けたカバー１３ｂで被覆して いる。

【０００９】 上記補強中桟１６は、図１，図３に示すように屋根体１の支柱２と対応する位 置に設けられている。この補強中桟１６は、図示の如く断面四角形状の中空部材 によって形成されており、図５から図７に示すようにその小口１６ａを上下に突 片１２ｂ，１２ｂを有する後枠１２の内周面に当接させた状態で、その突片１２ ｂに両側から固定具１６ｂを介してネジ止めすることにより連結されている。図 示は省略するが、補強中桟１６の前枠１１側の小口１６ａも、前枠１１の内周面 に当接させた状態で上記と同様な状態でネジ止めされている。このように、補強 中桟１６の小口１６ａを前枠１１及び後枠１２の内周面に当接させて突片１２ｂ にネジ止めすることで、強固な連結を可能としている。

【００１０】 上記屋根体１は、その後枠１２の部分を中空四角柱形状の支柱２の上端より所 定長さだけ下方位置に固着されている。この後枠１２の部分の支柱２への固着は 、保持部材２１，２２を介してなされている。すなわち、支柱２にネジ止めされ たコ字形の保持部材２１と、屋根体１の後枠１２側にネジ止めされた保持部材２ ２とを互にネジ止めすることによって固着されている。この場合、保持部材２２ は、図６に示す如く保持部材２１に対して所定の傾斜角度で上向きにネジ止めさ れており、これによって屋根体１は支柱２に対して上記傾斜角度をなして位置し ている。

【００１１】 また、屋根体１の上記補強中桟１６のほぼ中間部分が、支柱２の上端から吊り 杆５によって吊持されている。 吊り杆５は、中空四角柱形状の棒状に形成されており、図３及び図４に示す如 く一端が支柱２の上端に設けた装着口２５に挿入させてネジ止めされ、その他端 が固着片５１，５１によって補強中桟１６側にネジ止めされている。吊り杆５の 支柱２側へのネジ止め部分には、支柱２に対して強固な固着がなされるように補 強片５２が設けられている。また、支柱２の上端には、キャップ２７が設けられ ている。

【００１２】 屋根体１は、上述の如くその後枠１２を支柱１側に上記保持部材２１，２２に よって保持され、その補強中桟１６の部分を吊り杆５によって支柱２に支持され ることによって、図示の如く支柱２に対して片持ちの状態で支持されるものであ る。

【００１３】 なお、上記屋根体１の前枠１１、後枠１２、左右の側枠１３，１３及び補強中 桟１６、支柱２、吊り杆５については、例えばアルミニウム等の中空押出し型材 によって形成することができる。

【００１４】 以上、好ましい実施例をあげて本考案を説明したが、本考案は上記実施例に限 定されることはない。例えば、上記実施例では、吊り杆５で補強中桟１６の中間 部分を吊持した例を示したが、吊り杆５で吊持する位置は任意に変更することが できる。補強中桟１６の前枠１１側の端部を吊持してもよい。また、支柱２を２ 本で屋根体１を支持した例を示したが、３本以上で支持することもできる。その 場合、全ての支柱２に対応させて屋根体１の補強中桟１６をけてもよいし、その うちの数本の支柱２に対応させて補強中桟１６を設けるだけでもよい。例えば、 支柱２が３本の場合、両側２本の支柱２に対応させて補強中桟１６を設け、中央 の支柱２については、屋根体１の後枠１２を固着するだけとすることもできる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、支柱と対応して位置する屋根体の補強中 桟に吊り杆を連結して屋根体を吊持することにより、従来のような別体の保持梁 を使用することなく屋根体を強固に支持することができるようになる。従って、 これまでのような支柱に保持梁を吊る作業工程が不要となり、組み立て作業の簡 素化を実現することができる。 また、屋根体四周の屋根枠の内周面下部に屋根パネルを張設し、補強中桟を屋 根パネルの上方に位置させ、その小口を屋根枠の内周面に当接させて連結するこ とで、補強中桟が屋根枠の内部に納まるようにしたので、補強中桟が屋根体の上 方には突出せず、また下面には露出せず体裁を良好に保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による簡易車庫の外観を示す
斜視図である。

【図２】本考案の一実施例による簡易車庫の部分側面図
である。

【図３】本考案の一実施例による簡易車庫の一部分解斜
視図である。

【図４】本考案の一実施例による簡易車庫の補強中桟と
吊り杆部分の一部拡大図である。

【図５】本考案の一実施例による簡易車庫の屋根体と支
柱の連結構造を示す分解図である。

【図６】本考案の一実施例による簡易車庫の屋根体と支
柱の連結構造を示す部分断面図である。

【図７】本考案の一実施例による簡易車庫の屋根枠と補
強中桟との連結構造を示す断面図である。

【図８】本考案の一実施例による簡易車庫の屋根パネル
と屋根枠との連結構造を示す一部拡大図である。

【符号の説明】

１ 屋根体 ２ 支柱 ５ 吊り杆 １０ 屋根枠 １１ 前枠 １２ 後枠 １５ 屋根パネル １６ 補強中桟 １６ａ 小口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋根体を支柱で支持してなる下記要件を
   備えたことを特徴とする簡易車庫。 （イ）屋根体は、一側が支柱に固着され、上記支柱の上
   端から吊り杆によって吊持されていること。 （ロ）上記屋根体は、上記支柱と対応する位置に補強中
   桟を有し、該補強中桟に上記吊り杆が連結されているこ
   と。 （ハ）上記屋根体四周の屋根枠の内周面下部に屋根パネ
   ルが張設され、上記補強中桟は該屋根パネルの上方に位
   置し、かつ小口を上記屋根枠の内周面に当接させて連結
   されていること。