JPH05194400A - イソニコチン酸アニリド誘導体及びこれを含有する農園芸用殺菌剤 - Google Patents

イソニコチン酸アニリド誘導体及びこれを含有する農園芸用殺菌剤

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JPH05194400A
JPH05194400A JP4262727A JP26272792A JPH05194400A JP H05194400 A JPH05194400 A JP H05194400A JP 4262727 A JP4262727 A JP 4262727A JP 26272792 A JP26272792 A JP 26272792A JP H05194400 A JPH05194400 A JP H05194400A
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isonicotinic acid
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agricultural
disease
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JP4262727A
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Inventor
Masahiro Shigematsu
昌宏 重松
Norihisa Yonekura
範久 米倉
Mitsuyoshi Sakai
潤悦 境
Akiko Nada
亜希子 名田
Keisuke Hasegawa
恵介 長谷川
Shigeru Hayashi
茂 林
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Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式〔I〕 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されて
もよい炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基等を示
し、nは1〜5の整数を示す。)で表されるイソニコチ
ン酸アニリド誘導体及びこれを有効成分として含有する
ことを特徴とする農園芸用殺菌剤。 【効果】オオムギうどんこ病、リンゴ黒星病、イネいも
ち病及びイネ紋枯病に対して高い防除効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は農園芸用殺菌剤として有
用なイソニコチン酸アニリド誘導体及びこれを有効成分
として含有する農園芸用殺菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、イソニコチン酸2'−フェノ
キシアニリド誘導体が知られている。例えば医薬として
有用なオキサゼピン誘導体の製造中間体としてイソニコ
チン酸5'−クロロ−2'−フェノキシアニリド、イソニ
コチン酸5'−クロロ−2'−(4−クロロフェノキシ)
アニリド及びイソニコチン酸5'−クロロ−2'−(4−
メトキシフェノキシ)アニリドが知られているが(米国
特許第4221714号明細書及び米国特許第4221
715号明細書)、これらはいずれも5'位にクロル原
子を有するものである。また、中枢神経系に作用する薬
としてイソニコチン酸3'−クロロ−4'−(4−ターシ
ャリーブチルフェノキシ)アニリド等が知られている
(ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstracts)第
102巻、78730g)。しかし、これらの公知文献
にはイソニコチン酸アニリド誘導体がいかなる殺菌活性
を有するかは記載されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、農作物の病
害防除は農業経営上重要な問題であり、低薬量で各種の
病害をしかも作物に薬害を生ずることなく防除出来る薬
剤が望まれている。本発明者らは従来医薬またはその中
間体として知られているイソニコチン酸2'−フェノキ
シアニリド誘導体に着目して種々の類縁体を合成し、そ
の生理活性について検討したところ、本発明化合物が種
々の植物病原菌、特にうどんこ病に対して極めてすぐれ
た殺菌活性を有するとともに、作物に対して安全性が高
いことを見出し本発明を完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のイソニコチン酸
アニリド誘導体は一般式〔I〕
【0005】
【化2】
【0006】(式中、Xはハロゲン原子、ハロゲン原子
で置換されてもよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲ
ン原子で置換されてもよい炭素数1〜4のアルコキシ
基、ヒドロキシ基、ベンジルオキシ基、シアノ基、アシ
ル基、ヒドロキシイミノアルキル基、アルコキシイミノ
アルキル基、アルケニルオキシイミノアルキル基、アル
コキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、トリフ
ルオロメチルチオ基またはフェニル基を示し、nは1〜
5の整数を示す。)で表されるイソニコチン酸アニリド
誘導体及びこれを含有する農園芸用殺菌剤である。
【0007】ここでアルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基ブチル基、tert-ブ
チル基、sec-ブチル基、ペンチル基、tert-ペンチル基
が挙げられる。これらの基のハロゲン原子による置換は
複数でも良い。アルコキシ基としてはメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、tert-ブトキシ基、sec-ブトキシ基が挙げられる。
アシル基としてはアセチル基、ベンゾイル基が挙げられ
る。またnが2以上の場合異なる基、原子の組み合わせ
でも良い。一般式〔I〕で示される本発明化合物におい
て、Xの少なくとも1つは4位に置換されていることが
望ましい。さらに、Xがハロゲン置換炭素数1〜4のア
ルコキシ基を示す化合物が好ましい。
【0008】次に、一般式〔I〕で表される化合物の具
体的な例を表1〜表4に示す。化合物番号は以後の記載
において参照される。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】本発明化合物は例えば下記の方法に従って
製造することができる。 製造法A
【0014】
【化3】
【0015】(式中、X及びnは前記と同じ意味を示
す。)
【0016】本発明化合物〔I〕は、化合物〔II〕と化
合物〔III〕とを、−30℃〜100℃好ましくは−1
0℃から室温の範囲にて数時間から数日間反応させるこ
とによって製造することができる。
【0017】化合物〔II〕のイソニコチン酸クロリド塩
酸塩は、例えばイソニコチン酸ブロミド臭化水素酸塩等
の他のイソニコチン酸ハライドの塩を使用してもよい。
上記反応は、必要ならば希釈剤及び/または脱酸剤の存
在下で行うことができる。
【0018】希釈剤としては、不活性溶媒であれば特に
限定されるものではないが、例えばトルエン、ベンゼン
等の炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等
のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸エチル等のエステル
系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性
極性溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒など
が使用できる。
【0019】脱酸剤としては、例えばピリジン、トリエ
チルアミン、N,N−ジアルキルアミン等の有機塩基
類、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、その他種々の無機塩基類を用いることができる。
【0020】製造法B
【0021】
【化4】
【0022】(式中、X及びnは前記と同じ意味を示
す。)
【0023】本発明化合物〔I〕は、化合物〔IV〕で示
されるイソニコチン酸またはその反応性誘導体を化合物
〔III〕で示されるフェノキシアニリン化合物と反応さ
せることにより製造することができる。
【0024】ここでイソニコチン酸の反応性誘導体とし
ては、対応する酸無水物、酸ハロゲン化物、カルボン酸
エステル等をあげることができ、イソニコチン酸あるい
はその反応性誘導体に応じて適切な反応助剤の存在下に
反応させることができる。
【0025】反応助剤としては、例えばイソニコチン酸
を使用する場合には、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、N,N'−カルボニルジイミダゾール、五塩化リ
ン、塩化チオニル等が使用でき、またその酸無水物もし
くは酸ハロゲン化物を使用する場合には、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリ
ウム、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチル
アニリン等の無機及び有機塩類が使用できる。さらにイ
ソニコチン酸エステルを使用する場合には、水素化ナト
リウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート
等が使用できる。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明化合物の製造法を
具体的に説明する。
【0027】実施例1 イソニコチン酸2'−(4−タ
ーシャリーブチルフェノキシ)アニリド(化合物番号3
3)の製造 2−(4−ターシャリーブチルフェノキシ)アニリン
2.4g(0.01モル)をクロロホルム50mlに溶解し
た後、ピリジン30mlを加えた。次にイソニコチン酸ク
ロリド塩酸塩1.8g(0.01モル)を少量ずつ加え
た。加え終わった後5時間室温で攪拌し反応終了とし
た。反応液に水100mlを加えクロロホルム50mlを更
に加えて抽出し、クロロホルム溶液を水洗、乾燥、濃縮
した。濃縮残渣をシリカゲルにてカラム分離し、目的化
合物2.5g(収率72%)を得た。 融点:103−105℃
【0028】実施例2 イソニコチン酸2'−(4−ト
リフルオロメトキシフェノキシ)アニリド(化合物番号
47)の製造 イソニコチン酸0.5g(0.004モル)をジクロロメ
タン30mlに懸濁した後、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド0.8g(0.004モル)を入れ15分間攪拌し
た。その後、2−(4−トリフルオロメトキシフェノキ
シ)アニリン1.1g(0.004モル)を加えて一昼夜
攪拌して反応終了とした。反応液から浮遊物を濾別し、
濾液を濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルにてカラム分離
し目的化合物1.2g(収率78%)を得た。 融点:89−91℃
【0029】実施例3 イソニコチン酸2’−(4−ア
セチルフェノキシ)アニリド(化合物番号72)の製造 2−(4−アセチルフェノキシ)アニリン2.1g(0.
009モル)をクロロホルム50mlに溶解した後、ピリ
ジン50mlを加えた。次にイソニコチン酸クロリド塩酸
塩2.5g(0.014モル)を少量ずつ加えた。加え終
わった後、5時間室温で攪拌し反応終了とした。反応液
に水100mlを加え、クロロホルム50mlを更に加えて
抽出し、クロロホルム溶液を水洗、乾燥、濃縮した。濃
縮残渣をシリカゲルにてカラム分離し、目的化合物2.
6g(収率85%)を得た。 融点:112−114℃
【0030】本発明の農園芸用殺菌剤は一般式〔I〕で
示されるイソニコチン酸アニリド誘導体を有効成分とし
て含有してなる。本発明化合物を農園芸用殺菌剤として
使用する場合には、その目的に応じて有効成分を適当な
剤型で用いることができる。通常は有効成分を不活性な
液体または固体の担体で希釈し、必要に応じて界面活性
剤、その他をこれに加え、粉剤、水和剤、乳剤、粒剤等
の製剤形態で使用できる。
【0031】好適な担体としては、例えばタルク、ベン
トナイト、クレー、カオリン、珪藻土、ホワイトカーボ
ン、バーミキュライト、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の
固体担体、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロ
ヘキサノン、メチルナフタレン等の液体担体等があげら
れる。
【0032】界面活性剤及び分散剤としては、例えばジ
ナフチルメタンスルホン酸塩、アルコール硫酸エステル
塩、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン
酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノアルキレート等があげられる。補
助剤としてはカルボキシメチルセルロース等があげられ
る。これらの製剤を適宜な濃度に希釈して散布するか、
または直接施用する。
【0033】本発明の農園芸用殺菌剤は種子処理、茎葉
散布、土壌施用または水面施用等により使用することが
できる。有効成分の配合割合は必要に応じ適宜選ばれる
が、粉剤及び粒剤とする場合は0.1〜20%(重
量)、また乳剤及び水和剤とする場合は5〜80%(重
量)が適当である。
【0034】本発明の農園芸用殺菌剤の施用量は、使用
される化合物の種類、対象病害、発生傾向、被害の程
度、環境条件、使用する剤型などによって変動する。例
えば粉剤及び粒剤のようにそのまま使用する場合には、
有効成分で10アール当り0.1g〜5kg、好ましくは1
g〜1kgの範囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤及び
水和剤のように液状で使用する場合には、0.1ppm〜1
0,000ppm、好ましくは10〜3,000ppmの範囲か
ら適宜選ぶのがよい。
【0035】本発明による化合物は上記の施用形態によ
り子嚢菌類(Ascomycetes)、不完全菌類(Deuteromyce
tes)、及び担子菌類(Basidiomycetes)に属する菌に
起因する植物病を防除できる。次に具体的な菌名を非限
定例としてあげる。スフェロテカ(Sphaerotheca)属、
例えばキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuligine
a)、エリシフェ(Erysiphe)属、例えばオオムギうど
んこ病菌(Erysiphe graminis)、ピリキュラリア(Pyr
icularia)属、例えばいもち病菌(Pyriculariaoryza
e)、リゾクトニア(Rhizoctonia)属、例えば紋枯病菌
(Rhizoctonia solani)、アルタナリア(Alternaria)
属、例えば斑点落葉病菌(Alternaria alternata)、ベ
ンチュリア(Venturia)属、例えば黒星病菌(Venturia
inaequalis)、パクシニア(Puccinia)属、例えばさ
び病菌(Puccinia recondita)、ジベレラ(Gibberell
a)属、例えばばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)。
【0036】さらに、本発明の化合物は必要に応じて殺
虫剤、他の殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料等と
混用してもよい。次に本発明の農園芸用殺菌剤の代表的
な製剤例あげて製剤方法を具体的に説明する。以下の説
明において%は重量百分率を示す。
【0037】製剤例1 粉剤 化合物(1)2%、珪藻土5%及びクレ−93%を均一
に混合粉砕して粉剤とした。
【0038】製剤例2 水和剤 化合物(2)50%、珪藻土45%、ジナフチルメタン
ジスルホン酸ナトリウム2%及びリグニンスルホン酸ナ
トリウム3%を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0039】製剤例3 乳剤 化合物(5)30%、シクロヘキサノン20%、ポリオ
キシエチレンアルキルアリールエーテル11%、アルキ
ルベンゼンスルホン酸カルシウム4%及びメチルナフタ
リン35%を均一に溶解して乳剤とした。
【0040】製剤例4 粒剤 化合物(6)5%、ラウリルアルコール硫酸エステルの
ナトリウム塩2%、リグニンスルホン酸ナトリウム5
%、カルボキシメチルセルロース2%及びクレー86%
を均一に混合粉砕する。この混合物に水20%を加えて
練合し、押出式造粒機を用いて14〜32メッシュの粒
状に加工したのち、乾燥して粒剤とした。
【0041】次に本発明の農園芸用殺菌剤の奏する効果
を試験例をあげて具体的に説明する。 試験例1 キュウリうどんこ病予防効果試験 9cm×9cmの塩ビ製鉢にキュウリ種子(品種:相模半
白)を12粒づつ播種し、温室内で7日間育成させた。
子葉が展開したキュウリ幼苗に製剤例2に準じて調製し
た水和剤を有効成分濃度が500ppmになるように水で
希釈し、1鉢当たり10ml散布した。風乾後、キュウリ
うどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)の胞子を接種
し、25〜30℃の温室内に入れた。接種10日後に子
葉についての発病程度を鉢全体で調査し、下記基準によ
り評価した。結果を表5に発病指数で表示した。
【0042】評価 A: 発病認めず 評価 B: 25%未満の発病面積 評価 C: 25以上〜50%未満の発病面積 評価 D: 50以上の発病面積
【0043】
【表5】
【0044】試験例2 オオムギうどんこ病予防効果試
験 9cm×9cmの塩ビ製鉢にオオムギ種子(品種:赤神力)
を12粒づつ播種し、温室内で10日間育成させ、製剤
例2に準じて調製した水和剤を有効成分濃度が50ppm
になるように水で希釈し、1鉢当たり10ml散布した。
風乾後、オオムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)
の胞子を接種し、20〜25℃の温室内に入れた。接種
10日後に第1葉についての発病程度を調査し、下記基
準により発病指数を得た。数1により被害度を求め、さ
らに数2により防除価を求めた。結果を表6に示した。
尚、比較薬剤として米国特許第4,221,714号明細
書及び米国特許第4,221,715号明細書に記載され
たイソニコチン酸5'−クロロ−2'−フェノキシアニリ
ド(比較薬剤A)およびイソニコチン酸5'−クロロ−
2'−(4−クロロフェノキシ)アニリド(比較薬剤
B)を試験化合物と同様に製剤して用いた。
【0045】発病指数 0: 発病を認めず 発病指数 1: 5%未満の発病面積 発病指数 2: 5%以上33.3%未満の発病面積 発病指数 3: 33.3以上66.6%未満の発病面積 発病指数 4: 66.6%以上の発病面積
【0046】
【数1】
【0047】
【数2】
【0048】
【表6】
【0049】試験例3 リンゴ黒星病予防効果試験 9cm×9cmの塩ビ製鉢にリンゴ種子(品種:紅玉)を5
粒づつ播種し、温室内で20日間育成させた。本葉が4
枚展開した実生に、製剤例2に準じて調製した水和剤を
有効成分濃度が50ppmになるように水で希釈し、1鉢
当たり20ml散布した。風乾後、リンゴ黒星病菌(Vent
uria inaequalis)の胞子懸濁液を噴霧接種し、20℃
で相対湿度95%以上の接種室に48時間保持し、その
後20〜25℃の温室内に入れた。接種14日後に各本
葉の発病程度を調査し、下記基準により発病指数を得
た。これをもとに、数1により被害度を求め、さらに数
2により防除価を求めた。結果を表7に示した。尚、比
較薬剤として試験例2と同様の化合物を用いた。
【0050】発病指数 0: 発病を認めず 発病指数 1: 5%未満の発病面積 発病指数 2: 5%以上33.3%未満の発病面積 発病指数 3: 33.3以上66.6%未満の発病面積 発病指数 4: 66.6%以上の発病面積
【0051】
【表7】
【0052】試験例4 イネいもち病予防効果試験 直径7cmの素焼鉢に水稲種子(品種:愛知旭)約15粒
ずつ播種し、温室内で2〜3週間育成した。第4葉が完
全に展開したイネ苗に製剤例2に準じて調製した水和剤
を有効成分濃度が500ppmになるように水で希釈し、
1鉢当り10ml散布した。風乾後、イネいもち病菌(Py
ricularia oryzae)の分生胞子懸濁液を噴霧接種し、直
ちに25℃の湿室内に24時間入れた。その後温室内に
移し、接種5日後に第4葉の病斑数を数え、数3に従い
防除価を算出した。結果を表8に示した。尚、比較薬剤
として試験例2と同様の化合物を用いた。
【0053】
【数3】
【0054】
【表8】
【0055】試験例5 イネ紋枯病予防効果試験 直径7cmの素焼鉢に水稲種子(品種:金南風)を15粒
ずつ播種し、温室内で4〜5週間育成した。第5葉が展
開したイネ苗に製剤例2に準じて調製した水和剤を有効
成分濃度が500ppmになるように水で希釈し、1鉢当
り10ml散布した。風乾後、モミガラフスマ培地で培養
した紋枯病菌(Rhizoctonia solani)を株元に接種し、
直ちに28℃の湿室内に入れた。6日後にイネ葉鞘部分
に形成された病斑の高さを測定し、数4に従い防除価を
算出した。結果を表9に示した。尚、比較薬剤として試
験例2と同様の化合物を用いた。
【0056】
【数4】
【0057】
【表9】
【0058】
【発明の効果】本発明の農園芸用殺菌剤はオオムギうど
んこ病、リンゴ黒星病、イネいもち病及びイネ紋枯病に
対して高い防除効果を有する。さらに、キュウリうどん
こ病に対しても、有効である。しかも作物に薬害を生ず
ることなく、残効性、耐雨性、浸透移行性に優れるとい
う特徴をも併せ持っている。
【0059】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境 潤悦 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 名田 亜希子 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 長谷川 恵介 静岡県静岡市新伝馬2丁目4番地の5 (72)発明者 林 茂 静岡県小笠郡浜岡町新野970番地の1

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されて
    もよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子で置換
    されてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ
    基、ベンジルオキシ基、シアノ基、アシル基、ヒドロキ
    シイミノアルキル基、アルコキシイミノアルキル基、ア
    ルケニルオキシイミノアルキル基、アルコキシカルボニ
    ル基、フェノキシカルボニル基、トリフルオロメチルチ
    オ基またはフェニル基を示し、nは1〜5の整数を示
    す。)で表されるイソニコチン酸アニリド誘導体。
  2. 【請求項2】Xがハロゲン原子、ハロゲン原子で置換さ
    れてもよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子で
    置換されてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロ
    キシ基、ベンジルオキシ基、シアノ基またはフェニル基
    を示し、nが1または2を示す請求項1記載のイソニコ
    チン酸アニリド誘導体。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のイソニコチン酸アニリド
    誘導体を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。
JP4262727A 1991-09-20 1992-09-07 イソニコチン酸アニリド誘導体及びこれを含有する農園芸用殺菌剤 Pending JPH05194400A (ja)

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JP (1) JPH05194400A (ja)

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