JPH05194223A - 3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−aピリジンの徐放性坐剤組成物 - Google Patents
3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−aピリジンの徐放性坐剤組成物Info
- Publication number
- JPH05194223A JPH05194223A JP24344392A JP24344392A JPH05194223A JP H05194223 A JPH05194223 A JP H05194223A JP 24344392 A JP24344392 A JP 24344392A JP 24344392 A JP24344392 A JP 24344392A JP H05194223 A JPH05194223 A JP H05194223A
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- suppository
- sustained release
- isopropylpyrazolo
- isobutyryl
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 投与後、悪心、嘔吐作用が発現する欠点のな
い3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,
5−a]ピリジン製剤を提供する。 【構成】 油脂性基剤を用いる事を特徴とする3−イソ
ブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピ
リジンの徐放性坐剤組成物。 【化1】
い3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,
5−a]ピリジン製剤を提供する。 【構成】 油脂性基剤を用いる事を特徴とする3−イソ
ブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピ
リジンの徐放性坐剤組成物。 【化1】
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3−イソブチリル−2−
イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリジン(以下K
C−404と略す)を徐放性とした坐剤に関するもので
ある。 【0002】 【従来技術】KC−404は下記構造を有し、分子量2
30.0、融点51〜54℃の白色結晶性粉末であっ
て、クロロホルム、エタノールには溶けやすいが水には
ほとんど溶けない。 【0003】 【化1】 【0004】KC−404は脳血管拡張作用あるいは気
管支拡張作用を有し(特公昭52−29318号公
報)、医薬として極めて有用な化合物である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、KC−
404は経口投与後、悪心、嘔吐作用が発現する欠点を
有する事が本発明者らの研究により明かとなり、この副
作用を低減する事が必然的に望まれた。本発明者らの更
なる研究によればKC−404による悪心、嘔吐作用
は、経口投与後短時間に出現し短時間に消失する事、ま
た悪心、嘔吐の発現と血中濃度の増加とが時間的に一致
することから、悪心、嘔吐の発現は、KC−404の血
中濃度の高さによるものではなく、急激な血中濃度の上
昇が関係していると考えられた。KC−404の血中濃
度の急激な上昇を抑えるべく、鋭意研究し動物試験等を
繰り返し行った結果、悪心、嘔吐の発現を低減し、治療
効果の高いKC−404徐放性坐剤を見い出し本発明を
完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、悪心、嘔吐の
発現を低減したKC−404徐放性医薬品組成物に関す
るものであり、油脂性基剤を用いる事を特徴とする徐放
性坐剤に関する。 【0007】一般に坐剤は、直腸粘膜を通した薬物の速
やかな吸収を目的としたり、肝臓を通らずに全身循環に
入るため全身的作用を目的とするか、あるいは代謝を受
け易い薬物に適用する事が多いが、本発明のように薬物
の血中濃度の急激な上昇を抑える目的に使用した例はな
い。 【0008】徐放性KC−404坐剤を製するには、油
脂性基剤、例えばカカオ脂の他、ウィテップゾール(商
標名)(ダイナマイトノベル社製)及びノバタ(ヘンケ
ル・ハクスイ社製)、その他植物油、油脂、脂肪酸等が
用いられ、例えば、KC−404を加熱溶融し、坐剤成
形用プラスチックコンテナに充填し、冷却固化し、坐剤
とし、徐放性坐剤が製せられる。坐剤の形態はこの他、
KC−404を植物油に溶かし、軟カプセルに充填し、
レクタルカプセルとする事も、またデスポーザブルコン
テナーに充填した坐剤とする事もできる。 【0009】健常人における試験法 投与方法:直腸−KC−404の20mg相当を坐剤と
して、 血中濃度定量法:GC/MSマスフラグメントグラフィ
法、 図1に示すように、油脂性基剤を用いた本発明のKC−
404徐放性坐剤を健常人に投薬したとき、その血中濃
度は緩やかに上昇6時間後に最高血中濃度に達し、高い
血中濃度が15時間持続した。このKC−404徐放性
坐剤での悪心、嘔吐発生率は0/3例であり、極めて安
全性が高い製剤が得られた。 【0010】以下、実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。 【0011】 【実施例】 実施例1 ウィテップゾール(商標名)W−35の49.5gを4
5℃に加温し溶解し、KC−404 0.51gを加え
て撹拌、溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナ
に1.95gずつ分注し、室温に冷却し、1個当たりK
C−404 20mg含有した坐剤を製した。この坐剤
1個を健常人に直腸投与したとき、KC−404の血中
濃度は6時間にわたり徐々に上昇し、その後15時間に
わたり高い血中濃度を持続した(図1)。 【0012】実施例2 ウィテップゾール(商標名)W−35の24.99Kg
を約60℃に加温して溶解し、KC−404 391g
を加えて撹拌溶解した。これを約33℃に冷却し、自動
坐薬充填包装機(ランプ社製)でプラスチック製坐剤コ
ンテナに1個当たり1.3gずつ分注し、つづいて20
〜18℃に冷却固化後、シール包装し、1個当たりKC
−404 20mgを含有した坐剤を製した。 【0013】実施例3 ウィテップゾール(商標名)W−35の24.96Kg
を約60℃に加温して溶解し、KC−404 194g
を加えて撹拌溶解した。これを約37℃に冷却し、自動
坐薬充填包装機(ランプ社製)でプラスチック製坐剤コ
ンテナに1個当たり1.3gずつ分注し、つづいて20
〜18℃に冷却固化後、シール包装し、1個当たりKC
−404 10mgを含有した坐剤を製した。 【0014】実施例4 ウィテップゾール(商標名)H−15の78gを約43
℃に加温して溶解し、KC−404 2gを加えて撹拌
溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナに0.8
gずつ分注し、室温に放冷固化し、坐剤を製した。 【0015】実施例5 ウィテップゾール(商標名)E−75の78gを約55
℃に加温して溶解し、KC−404 2gを加えて撹拌
溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナに0.8
gずつ分注し、室温に放冷固化し、坐剤を製した。
イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリジン(以下K
C−404と略す)を徐放性とした坐剤に関するもので
ある。 【0002】 【従来技術】KC−404は下記構造を有し、分子量2
30.0、融点51〜54℃の白色結晶性粉末であっ
て、クロロホルム、エタノールには溶けやすいが水には
ほとんど溶けない。 【0003】 【化1】 【0004】KC−404は脳血管拡張作用あるいは気
管支拡張作用を有し(特公昭52−29318号公
報)、医薬として極めて有用な化合物である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、KC−
404は経口投与後、悪心、嘔吐作用が発現する欠点を
有する事が本発明者らの研究により明かとなり、この副
作用を低減する事が必然的に望まれた。本発明者らの更
なる研究によればKC−404による悪心、嘔吐作用
は、経口投与後短時間に出現し短時間に消失する事、ま
た悪心、嘔吐の発現と血中濃度の増加とが時間的に一致
することから、悪心、嘔吐の発現は、KC−404の血
中濃度の高さによるものではなく、急激な血中濃度の上
昇が関係していると考えられた。KC−404の血中濃
度の急激な上昇を抑えるべく、鋭意研究し動物試験等を
繰り返し行った結果、悪心、嘔吐の発現を低減し、治療
効果の高いKC−404徐放性坐剤を見い出し本発明を
完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、悪心、嘔吐の
発現を低減したKC−404徐放性医薬品組成物に関す
るものであり、油脂性基剤を用いる事を特徴とする徐放
性坐剤に関する。 【0007】一般に坐剤は、直腸粘膜を通した薬物の速
やかな吸収を目的としたり、肝臓を通らずに全身循環に
入るため全身的作用を目的とするか、あるいは代謝を受
け易い薬物に適用する事が多いが、本発明のように薬物
の血中濃度の急激な上昇を抑える目的に使用した例はな
い。 【0008】徐放性KC−404坐剤を製するには、油
脂性基剤、例えばカカオ脂の他、ウィテップゾール(商
標名)(ダイナマイトノベル社製)及びノバタ(ヘンケ
ル・ハクスイ社製)、その他植物油、油脂、脂肪酸等が
用いられ、例えば、KC−404を加熱溶融し、坐剤成
形用プラスチックコンテナに充填し、冷却固化し、坐剤
とし、徐放性坐剤が製せられる。坐剤の形態はこの他、
KC−404を植物油に溶かし、軟カプセルに充填し、
レクタルカプセルとする事も、またデスポーザブルコン
テナーに充填した坐剤とする事もできる。 【0009】健常人における試験法 投与方法:直腸−KC−404の20mg相当を坐剤と
して、 血中濃度定量法:GC/MSマスフラグメントグラフィ
法、 図1に示すように、油脂性基剤を用いた本発明のKC−
404徐放性坐剤を健常人に投薬したとき、その血中濃
度は緩やかに上昇6時間後に最高血中濃度に達し、高い
血中濃度が15時間持続した。このKC−404徐放性
坐剤での悪心、嘔吐発生率は0/3例であり、極めて安
全性が高い製剤が得られた。 【0010】以下、実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。 【0011】 【実施例】 実施例1 ウィテップゾール(商標名)W−35の49.5gを4
5℃に加温し溶解し、KC−404 0.51gを加え
て撹拌、溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナ
に1.95gずつ分注し、室温に冷却し、1個当たりK
C−404 20mg含有した坐剤を製した。この坐剤
1個を健常人に直腸投与したとき、KC−404の血中
濃度は6時間にわたり徐々に上昇し、その後15時間に
わたり高い血中濃度を持続した(図1)。 【0012】実施例2 ウィテップゾール(商標名)W−35の24.99Kg
を約60℃に加温して溶解し、KC−404 391g
を加えて撹拌溶解した。これを約33℃に冷却し、自動
坐薬充填包装機(ランプ社製)でプラスチック製坐剤コ
ンテナに1個当たり1.3gずつ分注し、つづいて20
〜18℃に冷却固化後、シール包装し、1個当たりKC
−404 20mgを含有した坐剤を製した。 【0013】実施例3 ウィテップゾール(商標名)W−35の24.96Kg
を約60℃に加温して溶解し、KC−404 194g
を加えて撹拌溶解した。これを約37℃に冷却し、自動
坐薬充填包装機(ランプ社製)でプラスチック製坐剤コ
ンテナに1個当たり1.3gずつ分注し、つづいて20
〜18℃に冷却固化後、シール包装し、1個当たりKC
−404 10mgを含有した坐剤を製した。 【0014】実施例4 ウィテップゾール(商標名)H−15の78gを約43
℃に加温して溶解し、KC−404 2gを加えて撹拌
溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナに0.8
gずつ分注し、室温に放冷固化し、坐剤を製した。 【0015】実施例5 ウィテップゾール(商標名)E−75の78gを約55
℃に加温して溶解し、KC−404 2gを加えて撹拌
溶解した。これをプラスチック製坐剤コンテナに0.8
gずつ分注し、室温に放冷固化し、坐剤を製した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で得たKC−404坐剤(実施例1)を
健常人がKC−404として20mg相当を直腸投与し
たときのKC−404血中濃度−時間曲線を示した。
健常人がKC−404として20mg相当を直腸投与し
たときのKC−404血中濃度−時間曲線を示した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【1】 油脂性基剤を用いる事を特徴とする3−イソブ
チリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリ
ジンの徐放性坐剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24344392A JPH05194223A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−aピリジンの徐放性坐剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24344392A JPH05194223A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−aピリジンの徐放性坐剤組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59048441A Division JPH0621066B2 (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | 3―イソブチリル―2―イソプロピルピラゾロ〔1,5―a〕ピリジンの徐放性医薬品組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05194223A true JPH05194223A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=17103960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24344392A Pending JPH05194223A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 3−イソブチリル−2−イソプロピルピラゾロ[1,5−aピリジンの徐放性坐剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05194223A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5229318A (en) * | 1975-09-01 | 1977-03-05 | Nippon Telegraph & Telephone | Type head for high speed printer or the like |
JPS5426325A (en) * | 1977-07-28 | 1979-02-27 | Nippon Kayaku Co Ltd | Suppository |
JPS54110318A (en) * | 1978-02-13 | 1979-08-29 | Nippon Kayaku Co Ltd | Bleomycin solid preparation |
JPS5640608A (en) * | 1979-09-11 | 1981-04-16 | Nippon Chemiphar Co Ltd | Pharmaceutical preparation for rectal administration |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP24344392A patent/JPH05194223A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5229318A (en) * | 1975-09-01 | 1977-03-05 | Nippon Telegraph & Telephone | Type head for high speed printer or the like |
JPS5426325A (en) * | 1977-07-28 | 1979-02-27 | Nippon Kayaku Co Ltd | Suppository |
JPS54110318A (en) * | 1978-02-13 | 1979-08-29 | Nippon Kayaku Co Ltd | Bleomycin solid preparation |
JPS5640608A (en) * | 1979-09-11 | 1981-04-16 | Nippon Chemiphar Co Ltd | Pharmaceutical preparation for rectal administration |
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