JPH05194222A - 血糖降下剤 - Google Patents

血糖降下剤

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JPH05194222A
JPH05194222A JP25710692A JP25710692A JPH05194222A JP H05194222 A JPH05194222 A JP H05194222A JP 25710692 A JP25710692 A JP 25710692A JP 25710692 A JP25710692 A JP 25710692A JP H05194222 A JPH05194222 A JP H05194222A
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JP
Japan
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phenyl
lower alkyl
hypoglycemic agent
substituted
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Application number
JP25710692A
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English (en)
Inventor
Ikuo Iijima
郁夫 飯島
Masakatsu Ozeki
正勝 大関
Kunito Okumura
邦人 奥村
Masanori Inamasu
正徳 稲益
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) (但し、Rは置換基を有することもあるフェニル基、
1,3−オキサゾール−4−イル基又はピリジル基、A
lkは単結合手、低級アルケニレン基、低級アルキニレ
ン基又は置換基を有することもある低級アルキレン基、
点線は当該部位の結合が二重結合であってもよいことを
表す。)で示されるベンゾオキサゾール誘導体又はその
薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる血糖降下
剤。 【効果】 本発明の有効成分であるベンゾオキサゾール
誘導体は、優れた血糖降下作用を示し、糖尿病の治療・
予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血糖降下剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、糖尿病の治療にビグアナイド
系化合物やスルホニルウレア系化合物等の血糖降下剤が
用いられている。しかしながら、ビグアナイド系化合物
には乳酸アシドーシス、スルホニルウレア系化合物には
重篤な低血糖という副作用があり、このような欠点のな
い新しい血糖降下剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベンゾオキ
サゾール誘導体を有効成分とする血糖降下剤を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I)
【0005】
【化2】
【0006】(但し、Rは置換基を有することもあるフ
ェニル基、1,3−オキサゾール−4−イル基又はピリ
ジル基、Alkは単結合手、低級アルケニレン基、低級
アルキニレン基又は置換基を有することもある低級アル
キレン基、点線は当該部位の結合が二重結合であっても
よいことを表す。)で示されるベンゾオキサゾール誘導
体又はその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる
血糖降下剤に関する。
【0007】本発明の血糖降下剤の有効成分であるベン
ゾオキサゾール誘導体の具体例としては、一般式(I)
においてRがフェニル基、1,3−オキサゾール−4−
イル基又はピリジル基であるか、或いはこれらの基が
(低級アルコキシ)カルボニル基、低級アルコキシ基、
低級アルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、低級ア
ルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アル
キルスルホニル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニ
ル基置換低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニ
トロ基、アミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ジ(低
級アルキル)アミノ基、シクロアルキル基、ピロリジノ
基、ピペリジノ基、モルホリノ基及びピロリル基から選
ばれる基で置換された化合物があげられる。当該ベンゾ
オキサゾール誘導体(I)の他の具体例としては、Al
kが単結合手、直鎖もしくは分岐低級アルキレン基、低
級アルケニレン基又は低級アルキニレン基であるか、或
いはオキソ基、フェニル基もしくはシクロアルキル基で
置換された低級アルキレン基である化合物などがある。
【0008】より優れた治療効果を奏する化合物として
は、Rが(1)低級アルコキシ基、トリハロゲノ低級ア
ルキル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィ
ニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニル基、ハロ
ゲン原子、ニトロ基及びジ(低級アルキル)アミノ基か
ら選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよいフェニ
ル基;(2)低級アルキル基、シクロアルキル基及びフ
ェニル基から選ばれる1〜2個の基で置換されていても
よい1,3−オキサゾール−4−イル基;(3)低級ア
ルキル基で置換されていてもよいピリジル基である化合
物をあげることができる。特に優れた治療効果を奏する
他の化合物は、Alkが単結合手又は分枝もしくは直鎖
低級アルキレン基であるか及び/又は2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル(もしくはイリデン)メチル基
がベンゾオキサゾール環の5位もしくは6位に結合して
いる化合物である。また、本発明の有効成分であるベン
ゾオキサゾール誘導体(I)には、低級アルコキシ基、
低級アルキル基、低級アルカノイル基、低級アルキレン
基、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基の炭素数
が6以下であるものが含まれるが、とりわけ炭素数が4
以下であるものが好ましく、またシクロアルキル基の炭
素数が3〜9、とりわけ4〜7であるものが好ましい。
【0009】これらのベンゾオキサゾール誘導体(I)
は、遊離の形でも、又その薬理的に許容しうる塩の形の
いずれでも本発明の目的に用いることができる。塩とし
ては例えばナトリウム塩、カリウム塩の如きアルカリ金
属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩の如きアルカリ土
類金属塩、塩酸塩、硫酸塩の如き酸付加塩等を使用でき
る。本発明の血糖降下剤は、経口的にも非経口的にも投
与することができ、常法により例えば、錠剤、顆粒剤、
カプセル剤、散剤、注射剤のような適宜の医薬製剤とし
て用いる。本発明の有効成分化合物の投与量は、投与方
法、患者の年齢、体重及び状態によっても異なるが、通
常、1日当たり約0.005〜100mg/kg、とり
わけ 0.01〜10mg/kg程度とするのが好まし
い。
【0010】ベンゾオキサゾール誘導体(I)は、ラセ
ミ体及び光学活性体のいずれをも本発明の有効成分とし
て使用することができる。尚、本発明の有効成分である
ベンゾオキサゾール誘導体(I)は、例えば、(I)一
般式
【0011】
【化3】
【0012】(但し、Rは水酸基、低級アルコキシ基
又は反応性残基、Yは酸素原子又はイミノ基を表し、R
及びAlkは前記と同一意味を有する。)で示される化
合物と一般式
【0013】
【化4】
【0014】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるジオキソチアゾリジン化合物とを縮合
剤(例えば、ポリリン酸トリメチルシリルエステル)の
存在下もしくは非存在下で縮合反応させるか、(2)一
般式
【0015】
【化5】
【0016】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアミド化合物を脱水剤(例えば、ポリ
リン酸トリメチルシリルエステル)の存在下もしくは非
存在下で脱水反応に付すか、又は(3)一般式
【0017】
【化6】
【0018】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアゾメチン化合物を脱水素剤(例え
ば、四酢酸鉛)の存在下で脱水素反応に付すことにより
製造することができる。また、本発明の有効成分である
ベンゾオキサゾール誘導体(I)のうち、一般式
【0019】
【化7】
【0020】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物は一般式
【0021】
【化8】
【0022】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるイミン化合物を加水分解して製造する
こともできる。尚、本発明の有効成分であるベンゾオキ
サゾール誘導体(I)において、Rが低級アルキルチオ
フェニル基である化合物(I)は酸化してRが低級アル
キルスルフィニルフェニル基もしくは低級アルキルスル
ホニルフェニル基である化合物とすることもでき、更
に、Rがベンジルオキシフェニル基である化合物(I)
は脱ベンジル化してRがヒドロキシフェニル基である化
合物とすることもできる。
【0023】実験例 (マウスにおける血糖降下作用) 被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に混合
し、KK−Aマウス(東京実験動物 1.5−11ヶ
月令、1群3〜4匹)に自由に5日間摂取させた。尾部
先端より採血し、血糖値をグルコース.オキシダーゼ法
により測定した。血糖値より次式にて低下率を算出し
た。
【0024】
【数1】
【0025】結果は下記第1表記載の通りである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】製造例 1 (1)5−アミノ−2−フェニルベンゾオキサゾール
4.87g、濃塩酸6ml及びアセトン50mlの混合
物に氷冷下、亜硝酸ナトリウム1.76gの水溶液5m
lを滴下する。同温で10分間撹拌し、更にアクリル酸
メチルエステル12.1gを加え、40℃に加温しなが
ら酸化第一銅150mgを徐々に加える。窒素気体の発
生が終わった後、35℃に20分加温し、反応液を水で
希釈し酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥後溶
媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶媒:クロロホルム)で精製することにより、3−
(2−フェニルベンゾオキサゾール−5−イル)−2−
クロロプロピオン酸メチルエステル5.13gを淡褐色
油状物として得る。 IRNeatνmax(cm−1)=1740 (2)本品5.13g、チオウレア2.30g、酢酸ナ
トリウム1.50g及びエチレングリコールモノメチル
エーテル35mlの混合物を100℃に8時間加熱す
る。反応液から溶媒を留去し、残査に水及びn−ヘキサ
ンを加え、析出晶をろ取し、洗浄後乾燥することによ
り、5−〔(2−イミノ−4−オキソチアゾリジン−5
−イル)メチル〕−2−フェニルベンゾオキサゾール
4.35gを無色粉末として得る。 M.p. 281〜283℃(分解) (3)本品3.18gをエチレングリコールモノメチル
エーテル50mlに溶解し、トルエンスルホン酸・1水
和物2.05g及び水6mlを加えて1時間45分還流
する。反応液から溶媒を留去し、残査に水を加えて酢酸
エチル抽出し、洗浄、乾燥後溶媒を留去する。残査をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶媒:クロロホル
ム−メタノール(20:1)〕で精製することにより、
5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−フェニルベンゾオキサゾール1.83gを
得る。 M.p. 192〜194℃ Mass(m/e):324(M) IRNujolνmax(cm−1):3180,17
45,1680
【0030】製造例 2〜3 対応原料化合物を製造例1と同様に処理することによ
り、下記第2表記載化合物を得る。
【0031】
【表4】
【0032】製造例 4 (1)2−フェニル−4−オキサゾール酢酸2.03
g、5−(3−アミノ−4−ヒドロキシベンジル)−
2,4−ジオキソチアゾリジン2.38g、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド2.06g、ジメチルホルムアミ
ド2ml及びテトラヒドロフラン20mlの混合物を室
温で18時間撹拌する。反応後、不溶物を除いて氷水に
注ぎ、酢酸エチル抽出し、水洗、乾燥後、溶媒を留去す
る。残査をシリカゲルカラムクロマト(溶媒;クロロホ
ルム:メタノール=10:1)にて精製し、酢酸エチル
から結晶化することによりN−〔5−(2,4−ジオキ
ソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−ヒドロキシフ
ェニル〕−2−フェニルオキサゾール−4−アセタミド
2.83gを得る。 M.p. 197.5〜199.5℃ (2)本品635mgを230℃で40分間加熱する。
冷却後シリカゲルカラムクロマト(溶媒;クロロホル
ム:メタノール=10:1)にて精製し、アセトニトリ
ルより再結晶することにより5−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕−2−〔(2−フェ
ニル−1,3−オキサゾール−4−イル)メチル〕ベン
ゾオキサゾール383mgを得る。 収率63% M.p. 174〜177.5℃ IRNujolνmax(cm−1):1730,17
10, Mass(m/e):405(M),289
【0033】製造例5〜19 対応原料化合物を製造例4と同様に処理して下記第3表
記載の化合物を得る。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】製造例 20 五酸化リン4.0g及びヘキサメチルジシロキサン10
ml、1,2−ジクロロベンゼン20mlの混合物を5
分間加熱還流してポリリン酸トリメチルシリルエステル
溶液を調製する。ついで2−フェニル−5−メチル−4
−オキサゾール酢酸1.52g及び5−(3−アミノ−
4−ヒドロキシベンジル)−2,4−ジオキソチアゾリ
ジン2.17 を加えて、150℃で2時間加熱する。
反応後氷水に注ぎ、酢酸エチル抽出し、水洗、乾燥後溶
媒を留去する。残査をシリカゲルカラムクロマト(溶
媒;クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製
し、酢酸エチル−n−ヘキサン混液から再結晶すること
により5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕−2−〔(2−フェニル−5−メチル−
1,3−オキサゾール−4−イル)メチル〕ベンゾオキ
サゾール1.99gを得る。 収率68% M.p. 175〜178℃ IRNujolνmax(cm−1)=1745,17
00,1640 Mass(m/e):419(M),348,303
【0039】製造例21〜51 対応原料化合物を製造例20と同様に処理して下記第4
表記載の化合物を得る。
【0040】
【表9】
【0041】
【表10】
【0042】
【表11】
【0043】
【表12】
【0044】
【表13】
【0045】
【表14】
【0046】
【表15】
【0047】製造例 52 (1)N−(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−
2−(4−クロロフェニル)アセタミド9.47gを製
造例1と同様に処理することにより、N−〔5−(2、
4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−ヒ
ドロキシフェニル〕−2−(4−クロロフェニル)アセ
タミド5.64gを淡黄色粉末として得る。 M.p.207〜209℃ (2)上記(1)の生成物5.64gを220℃に50
分間加熱し、冷却後シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー〔溶媒:クロロホルム−メタノール(50:1)〕で
精製し、エーテルから再結晶することにより、5−
〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチ
ル〕−2−(4−クロロベンジル)ベンゾオキサゾール
4.0gを得る。 M.p.169.5〜170.5℃ Mass(m/e):374,372(M) IRNujolνmax(cm−1):1750,16
90
【0048】製造例 53 N−(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒ
ドロキシ−3、5−ジ(tert−ブチル)ベンズアミ
ドを製造例52と同様に処理することにより、5−
〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチ
ル〕−2−〔4−ヒドロキシ−3、5−ジ(tert−
ブチル)フェニル〕ベンゾオキサゾールを得る。 M.p.213〜216℃ Mass(m/e)=452(M) IRNujolνmax(cm−1)=1750,17
00 製造例 54 N−(4−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−2−
(4−クロロフェニル)アセタミドを製造例52と同様
に処理することにより、6−〔(2,4−ジオキソチア
ゾリジン−5−イル)メチル〕−2−〔4−クロロベン
ジル〕ベンゾオキサゾールを得る。 M.p.219.5〜220.5℃ Mass(m/e):374,372(M) IRNujolνmax(cm−1)=1745,16
95
【0049】製造例 55 5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−ニトロベンジル)ベンゾオキサゾー
ル3.48gをテトラヒドロフラン70ml及びメタノ
ール70mlの混液に溶解し、10%パラジウム−炭素
2.5gを加え、常圧水素中で還元反応に付す。反応液
より不溶物をろ去し、ろ液を濃縮後シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー〔(溶媒:クロロホルム−メタノール
(20:1)〕で精製し、酢酸エチルから再結晶するこ
とにより、5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5
−イル)メチル〕−2−(4−アミノベンジル)ベンゾ
オキサゾール1.86gを得る。 M.p.180〜1
83℃ Mass(m/e):353(M) IRNujolνmax(cm−1):1735,17
00 製造例 56 5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−アミノベンジル)ベンゾオキサゾー
ル0.99g、無水酢酸2ml及びピリジン10mlの
混合物を室温で一夜撹拌後、10%塩酸を加え、酢酸エ
チルで抽出し、水洗、乾燥後溶媒を留去する。残査を酢
酸エチルから再結晶することにより、5−〔(2,4−
ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕−2−(4
−アセタミドベンジル)ベンゾオキサゾール0.56g
を得る。 M.p.233〜236℃ Mass(m/e):395(M) IRNujolνmax(cm−1):1745,16
90
【0050】製造例 57 5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−メチルチオベンジル)ベンゾオキサ
ゾール1.0g、80%m−クロロ過安息香酸0.58
g及び塩化メチレン25mlの混合物を室温で10分間
撹拌する。溶媒を留去し、酢酸エチルを加えて、洗浄、
乾燥後溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト(溶
媒;クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製し
5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−メチルスルフィニルベンジル)ベン
ゾオキサゾール0.67gを無色泡状物として得る。 収率64% Mass(m/e):400(M) IRNujolνmax(cm−1):1750,16
90 製造例 58 5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−メチルチオベンジル)ベンゾオキサ
ゾール1.2g、80%m−クロロ過安息香酸2.1g
及び塩化メチレン30mlの混合物を室温で20分間撹
拌する。製造例57と同様の処理をしたのち、テトラヒ
ドロフラン−n−ヘキサン混液から再結晶して5−
〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチ
ル〕−2−(4−メチルスルホニルベンジル)ベンゾオ
キサゾール1.2gを無色粉末として得る。 収率69% M.p.168〜169℃
【0051】製造例 59 5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メ
チル〕−2−(4−ベンジルオキシベンジル)ベンゾオ
キサゾール0.95g、25%臭化水素酢酸溶液10m
l及び酢酸10mlの混合物を室温で一晩かくはんす
る。反応液に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチル層を
水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をn−ヘキサンで
結晶化し、さらに酢酸エチル−n−ヘキサン混液から再
結晶して5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−
イル)メチル〕−2−(4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゾオキサゾール0.42gを無色針状晶として得る。 収率55% M.p.201〜204℃
【0052】〔原料化合物の調製〕 参考例 1 (1)2−アミノ−4−ニトロフェノール6.16gと
ベンズアルデヒド4.77gとを加熱下縮合させて2−
ベンジリデンアミノ−4−ニトロフェノールとした後、
本品を四酢酸鉛の存在下加熱閉環させて5−ニトロ−2
−フェニルベンゾオキサゾール5.08gを得る。 M.p. 169〜171.5℃ (2)上記生成物8.85gをパラジウム−炭素触媒の
存在下接触還元して5−アミノ−2−フェニルベンゾオ
キサゾール7.02gを得る。 M.p. 150.5〜153℃ 参考例 2及び3 対応原料化合物を参考例1と同様に処理して下記第5表
記載の化合物を得る。
【0053】
【表16】
【0054】参考例 4 (1)4−クロロフェニル酢酸8.55gをクロル化
し、ついで2−アミノ−4−ニトロフェノール7.70
gと、N,N−ジメチルアニリンの存在下縮合させてN
−(5−ニトロ−2−ヒドロキシフェニル)−2−(4
−クロロフェニル)アセタミド14.2gを得る。 M.p. 250〜252℃(分解) (2)本品13.93gを塩化第一スズで還元してN−
(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−2−(4−
クロロフェニル)アセタミド9.86gを得る。 M.p.164〜167℃ 参考例 5 4−ヒドロキシ−3,5−ジ(tert一ブチル)安息
香酸及び2−アミノ−4−ニトロフェノールを参考例4
−(I)及び参考例1−(2)と同様に処理してN−
(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ(tert−ブチル)ベンズアミドを
得る。 M.p. 222〜225℃(分解)
【0055】参考例 6 (1)4−ヒドロキシ−3−ニトロベンズアルデヒド1
8.0gと2,4−ジオキソチアゾリジン12.74g
とをピペリジンの存在下に加熱縮合させて5−(4−ヒ
ドロキシ−3−ニトロベンジリデン)−2,4−ジオキ
ソチアゾリジン14.82gを得る。 収率52% M.p. 256.5〜258℃ (2)本品12.85gをパラジウム−炭素触媒の存在
下次亜リン酸ナトリウムで還元して5−(3−アミノ−
4−ヒドロキシベンジリデン)−2,4−ジオキソチア
ゾリジン10.86gを得る。 収率95% M.p. 260.5〜261.5℃(分解)
【0056】参考例7 (1) L−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニルアラ
ニン13.3gを3N−硫酸中、臭化カリウムの存在下
に亜硝酸ナトリウムで処理して2−プロモ−3−(4−
ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)プロピオン酸15.
2gを茶褐色固体として得る。 (2) 本品15.1gとチオ尿素6.14gとを酢酸
ナトリウムの存在下加熱縮合させて5−(4−ヒドロキ
シ−3−ニトロベンジル)−2−イミノ−4−オキソチ
アゾリジン12.2gを黄色粉末として得る。 M.p.221〜223℃(分解) (3) 本品12.1gを塩酸の存在下加水分解して5
−(4−ヒドロキシ−3−ニトロベンジル)−2,4−
ジオキソチアゾリジン10.4gを黄色粉末として得
る。 M.p.141〜143.5℃ (4) 本品10.3gをパラジウム−炭素触媒の存在
下接触還元して5−(3−アミノ−4−ヒドロキシベン
ジル)−2,4−ジオキソチアゾリジン8.77gを淡
黄色粉末として得る。 M.p.215〜217.5℃
【0057】
【発明の効果】本発明の有効成分であるベンゾオキサゾ
ール誘導体(I)及びその塩は、いずれも新規化合物で
あり、また、インシュリン感受性増強作用に基づく優れ
た血糖降下作用を有する。従って、本発明の血糖降下剤
は糖尿病の治療、予防に有用であり、特にインシュリン
非依存型糖尿病の患者の治療に好適である。本発明の有
効成分化合物(I)のこのような効果は、細胞のインシ
ュリン感受性を高めることによるものと考えられ、正常
動物にはほとんど影響を及ぼさないという、従来の血糖
降下剤にない特長を有する。さらにこの化合物(I)は
毒性も低く、例えば、5−〔(2,4−ジオキソチアゾ
リジン−5−イル)メチル〕−2−〔(4−(ジメチル
アミノ)ベンジル〕ベンゾオキサゾールのCMC懸濁液
をマウスに経口投与(投与量3000mg/kg)後7
2時間観察したが、死亡例は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 417/14 213 9051−4C 263 9051−4C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (但し、Rは置換基を有することもあるフェニル基、
    1,3−オキサゾール−4−イル基又はピリジル基、A
    lkは単結合手、低級アルケニレン基、低級アルキニレ
    ン基又は置換基を有することもある低級アルキレン基、
    点線は当該部位の結合が二重結合であってもよいことを
    表す。)で示されるベンゾオキサゾール誘導体又はその
    薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる血糖降下
    剤。
  2. 【請求項2】Rがフェニル基置換低級アルコキシ基、低
    級アルコキシ基、低級アルキル基、トリハロゲノ低級ア
    ルキル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィ
    ニル基、低級アルキルスルホニル基、シクロアルキル
    基、フェニル基、フェノキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
    基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリル基及びジ
    (低級アルキル)アミノ基から選ばれる1〜2個の基で
    置換されていてもよいフェニル基、1,3−オキサゾー
    ル−4−イル基又はピリジル基である請求項1記載の血
    糖降下剤。
  3. 【請求項3】Rが(1)低級アルコキシ基、トリハロゲ
    ノ低級アルキル基、低級アルキルチオ基、低級アルキル
    スルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニル
    基、ハロゲン原子、ニトロ基及びジ(低級アルキル)ア
    ミノ基から選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよ
    いフェニル基;(2)低級アルキル基、シクロアルキル
    基及びフェニル基から選ばれる1〜2個の基で置換され
    ていてもよい1,3−オキサゾール−4−イル基;
    (3)低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル
    基である請求項1記載の血糖降下剤。
  4. 【請求項4】Rが低級アルコキシ基もしくはジ(低級ア
    ルキル)アミノ基で置換されていてもよいフェニル基で
    ある請求項1記載の血糖降下剤。
  5. 【請求項5】Alkが単結合手又は分枝もしくは直鎖低
    級アルキレン基である請求項1、2、3又は4記載の血
    糖降下剤。
  6. 【請求項6】2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
    (もしくはイリデン)メチル基がベンゾオキサゾール環
    の5位もしくは6位に結合している請求項1、2、3又
    は4記載の血糖降下剤。
  7. 【請求項7】5−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−
    5−イル)メチル〕−2−〔4−(ジメチルアミノ)ベ
    ンジル〕ベンゾオキサゾール又はその薬理的に許容しう
    る塩を有効成分としてなる血糖降下剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9246108B2 (en) 2012-12-28 2016-01-26 Dow Global Technologies Llc Quinoline-benzoxazole derived compounds for electronic films and devices

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6413088A (en) * 1987-06-13 1989-01-17 Beecham Group Plc Novel compound, manufacture and medicinal composition

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