JPH0519420B2 - - Google Patents

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JPH0519420B2
JPH0519420B2 JP60502890A JP50289085A JPH0519420B2 JP H0519420 B2 JPH0519420 B2 JP H0519420B2 JP 60502890 A JP60502890 A JP 60502890A JP 50289085 A JP50289085 A JP 50289085A JP H0519420 B2 JPH0519420 B2 JP H0519420B2
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JP
Japan
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tooth
gingival
tissue
porous material
article
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JP60502890A
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JPS61502866A (ja
Inventor
Todo Bui Sukyantorubarii
Jiinne Bii Anburasutaa
Suuzan Motoshingaa
Danieru Efu Debitsudoson
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WL Gore and Associates Inc
Original Assignee
WL Gore and Associates Inc
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Application filed by WL Gore and Associates Inc filed Critical WL Gore and Associates Inc
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Publication of JPH0519420B2 publication Critical patent/JPH0519420B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C8/00Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools
    • A61C8/0003Not used, see subgroups
    • A61C8/0004Consolidating natural teeth
    • A61C8/0006Periodontal tissue or bone regeneration
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/40Implements for surgical treatment of the roots or nerves of the teeth; Nerve needles; Methods or instruments for medication of the roots
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C8/00Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools
    • A61C8/0012Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools characterised by the material or composition, e.g. ceramics, surface layer, metal alloy
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/30Compositions for temporarily or permanently fixing teeth or palates, e.g. primers for dental adhesives

Description

請求の範囲 1 歯肉結合組織の内部成長を支持することがで
きしかも歯肉上皮の尖端移動を防止することがで
きる多孔質材料のストリツプを含んでなり、かつ
前記多孔質材料のストリツプが、歯の表面の少な
くとも一部を包むことのできる方の側面に生体適
合性非多孔質裏打材を有する、歯周疾患の治療用
品。
2 前記多孔質材料が延伸膨張ポリテトラフルオ
ロエチレンである請求の範囲第1項記載の治療用
品。
3 前記非多孔質裏打材がポリウレタンである請
求の範囲第1項記載の治療用品。
4 前記非多孔質裏打材がシリコーンである請求
の範囲第1項記載の治療用品。
5 ポンチヨの形状である請求の範囲第1項に記
載の治療用品。
6 エプロンの形状である請求の範囲第1項に記
載の治療用品。
7 生物学的活性物質を含む請求の範囲第1項に
記載の治療用品。
8 歯肉結合組織の内部成長を支持することがで
きしかも歯肉上皮の尖端移動を防止することがで
きる多孔質材料のストリツプを含んでなり、かつ
前記多孔質材料のストリツプの両端のそれぞれ
に、該ストリツプを歯に固定するための少なくと
も1本のフイラメントが取り付けられている、歯
周疾患の治療用品。
9 前記多孔質材料が延伸膨張ポリテトラフルオ
ロエチレンである請求の範囲第8項記載の治療用
品。
10 ポンチヨの形状である請求の範囲第8項に
記載の治療用品。
11 エプロンの形状である請求の範囲第8項に
記載の治療用品。
12 所望の溝線の周りに結合組織の付着を提供
することによる歯周疾患の治療用品であつて、前
記治療用品は第1の部分と第2の部分からなる部
材を含み、前記部材の該第1及び第2の部分は接
合部を有し、前記接合部は処理すべき歯の周辺部
を少なくとも部分的に取り囲むことができ、前記
の第1部分は、歯肉結合組織の内部成長を支持す
ることができしかも歯肉上皮の尖端移動を防止す
ることができる多孔質材料を歯肉結合組織に隣接
させながら、所望の溝線の尖端直近で歯の周辺部
を少なくとも部分的に取り囲むように配置するこ
とができ、前記の第2部分は、口組織に不透過性
の材料からなり、かつ治療後に所望の溝線の領域
で前記第1部分を歯肉上皮組織に暴露しそして前
記第2部分を歯肉結合組織に隣接させるように、
前記第1部分の尖端直近で歯の周辺部を少なくと
も部分的に取り囲むように配置されることができ
る、疾患の治療用品。
13 前記第1部分及び第2部分が一体成形され
たものである請求の範囲第12項記載の治療用
品。
14 前記第1部分及び第2部分が層状構造をな
す請求の範囲第12項記載の治療用品。
15 前記の第1部分がシリコーン、ポリウレタ
ン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリアクリ
ル、ポリカルボキシレート、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレ
ート)およびペルフツ素化ポリマーからなる群か
ら選んだ生体適合性多孔質材料である請求の範囲
第12項記載の治療用品。
16 前記多孔質材料が延伸膨張ポリテトラフル
オロエチレンである請求の範囲第12項〜第15
項のいずれか1項に記載の治療用品。
17 前記延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン
が60μmよりも大きい平均フイブリル長さ、
13.8kPa(約2.0psi)未満のエタノールハブル点、
69kPa(約10psi)未満のエタノール平均流動圧及
び1g/c.c.未満の密度を持つ請求の範囲第16項
記載の治療用品。
18 前記延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン
が100μmよりも大きい平均フイブリル長さ、
5.2kPa(約0.75psi)未満のエタノールハブル点、
20.7kPa(約3.0psi)未満のエタノール平均流動圧
及び0.3〜0.1g/c.c.の密度を持つ請求の範囲第1
6項記載の治療用品。
19 前記第2部分が延伸膨張ポリテトラフルオ
ロエチレンである請求の範囲第12項記載の治療
用品。
20 非多孔質裏打材を持つ請求の範囲第12項
記載の治療用品。
21 前記非多孔質裏打材がポリウレタンである
請求の範囲第20項記載の治療用品。
22 前記非多孔質裏打材がシリコーンである請
求の範囲第20項記載の治療用品。
23 ポンチヨの形状である請求の範囲第12項
〜第22項のいずれか1項に記載の治療用品。
24 エプロンの形状である請求の範囲第12項
〜第22項のいずれか1項に記載の治療用品。
25 生物学的活性物質を含む請求の範囲第12
項〜第24項のいずれか1項に記載の治療用品。
26 前記不透過性第2部分が接着剤成分を含む
請求の範囲第12項記載の治療用品。
27 前記接着剤成分がガラスアイオノマー粉末
及びウレタンからなる請求の範囲第26項記載の
治療用品。
28 生体に使用されそして優先的な組織の内部
成長を支持することのできる物品であつて、前記
物品は第1の部分と第2の部分を含み、前記第1
部分は結合組織の内部成長を支持することができ
そして歯肉上皮の尖端移動を防止することができ
る焼結した多孔質ポリテトラフルオロエチレンの
ストリツプからなり、前記第2部分は前記第1部
分と隣接し、前記第2部分は組織の内部成長を防
止するために前記第1部分の前記材料に関して圧
縮されている焼結した多孔質ポリテトラフルオロ
エチレンからなる、請求の範囲第12項記載の治
療用品。
29 前記第1及び第2部分がそれらの接合部を
横切つて連続している請求の範囲第28項記載の
治療用品。
30 生物学的活性物質を含む請求の範囲第12
項〜第24項のいずれか1項に記載の治療用品。
背景 本発明は歯周疾患の治療用品に関し、特に歯周
ポケツトの形成を抑制しそして歯周欠陥を直すた
めの用品に関する。
歯周疾患は歯周組織、即ち第1図に示されるい
るように歯を被覆し、支持している組織、の病気
である。これらの組織は:歯肉1、即ち口の軟質
歯肉組織;歯肉上皮2、即ち歯が口腔中に出てい
るところで歯を封鎖している歯肉の保護性表面
層;セメント質(第1図には示されていない)、
即ち歯根を被覆している自然の接着剤;歯槽骨
3、即ち歯根を取り囲んでいるあごの骨;及び歯
周靭帯4、即ち歯を歯槽骨と歯根との間で固定
し、支持している結合組織、を含む。
健康な成人な歯を取り囲んでいる歯肉組織は、
第2図に示されているように、歯肉組織が歯に付
着しているところで溝5を形成している。歯周疾
患の初期段階(歯周炎としても知られている)で
は、その溝内のバクテリアが周囲の歯肉に感染し
て炎症を起こす。バクテリアは歯への歯肉上皮の
付着を破壊し、そしてその上皮を、感染された組
織から全く離れて(歯根に向つて)尖端的に再付
着させる。その組織は病気によつて傷つけられて
いるので、新らしい付着は弱い。その後の感染
は、病気にかかつた歯肉のゆるいスリーブによつ
て歯が取り囲まれるようになるまでその付着を
徐々に尖端方向へ移動させて、通常の溝よりもか
なり深いポケツトを形成する。第3図に示されて
いるように、歯周ポケツト6と呼ばれるゆるいス
リーブは清浄にすることは困難である。なぜなら
ば、歯ブラシも絹糸もそのポケツト内に集積して
いるバクテリア及び歯苔に達することができない
からである。病気が歯周ポケツトに広がると、セ
メント質、歯周靭帯、及び支持性歯槽骨は破壊さ
れて、歯苔及びバクテリアの詰まつている歯周欠
陥7が残る。最後に、支持性歯周組織の損失は歯
の損失となる。
歯周疾患はヒトについて知られた最も普通の病
気である。歯周疾患は成人の人工の75%を冒して
おりそして35才以降の歯の損失についての主要な
理由であること、及び米国においては毎年5500万
本の歯が歯周疾患になつていることが文献に報告
されている。
歯周欠陥の慣用の治療は、歯周ポケツトの形態
を外科的に変えようとする試み又は歯への歯肉の
(歯冠への)冠状再付着を得ようとする試みから
なる。従来技術の1つの方法は、もとの付着の尖
端の位置に通常の形状のポケツトを作るように歯
周ポケツトの形態を変化させる。これは、歯への
歯肉の付着を維持するのに正常な口衛生状態に役
立つように通常の溝と同様な深さの歯周ポケツト
を作るために、歯周ポケツトの冠状歯肉組織を切
除しそして、必要に応じて、下にある骨を別の形
に作り変えることによつて達成される。この治療
は、疾病状態の以前には維持されていた。歯への
歯肉の冠状付着を回復させることはなく、また病
気によつて失つた歯周組織を置きかえることはな
い。
歯肉組織弁法として知られている慣用の他の治
療においては、歯肉組織の1個以上の弁を歯から
切り離す。歯石の除去又はキユレツトでかき取り
によつて歯を完全に清浄にした後に、その組織弁
を歯に再びくつつけ、時には口の他の部分からの
歯肉移植片を合体させる。しかしながら、病気に
かかつてしまつている歯表面への歯肉の再付着は
この方法を用いて達成することは困難である。歯
肉上皮は歯根表面に沿つて歯の尖端に向つて迅速
に移動する。骨及び歯周靭帯はその移動上皮より
もかなり遅く直るので、上皮はしばしば外科手術
前の水準に尖端方向に逆もどりして、治療前のポ
ケツトと同様な寸法の歯周ポケツトを回復させ
る。組織弁法は臨床医によつて普通に用いられて
いるが、3壁欠陥(欠陥を取り囲んで残る骨質壁
の数をいう)ではほとんど成功し、2壁欠陥では
成功率が落ち、そして1壁欠陥では全く成功しな
い(Ellegaad、B.、Karring、T.及びLo¨e、H.、
“New periodontal attachment procedure
based on retardation of epithelial
migration”、J.Clinical Periodontology 74:
1:75−88)。
歴史的には、研究者は歯への歯肉組織の付着を
助長させるか、骨質欠陥の治ゆを促進させるか、
又は回復中の欠陥部位から歯肉組織を排除するこ
とによつて歯周疾患の治療を改善しようと試みて
きている。歯根表面を酸でエツチングすることに
よつて、いくらかの研究者は歯肉結合組織(歯肉
の高度に脈管の結合構造)を歯に付着させ、それ
によつて歯肉上皮の尖端移動を停止させることを
試みてきている。その他の研究者は、欠陥の骨質
部分が上皮の迅速な尖端広がりにもかかわらず直
るように体内発生骨又はヒドロキシルアパタイト
又は燐酸三カルシウムのような人工の骨代用品で
骨質欠陥をうめようと試みてきている。他の治療
においては、歯肉組織が侵入することのできない
箔又はその他の膜を用いて、歯肉組織を直りかか
つている欠陥から分離している。この方法では、
上皮は膜又は箔の1方の側面に沿つて尖端方向へ
移動し、一方欠陥は膜の反対側で直る。
合成物質を用いて歯周欠陥を直す以前の試み
は、上皮の尖端移動を調節しながら歯肉組織を歯
に付着させることはしていなかつた。この理由
で、これらの技術はわずかの成功をおさめたにす
ぎなかつた。理想的には、歯周疾患は、上皮の尖
端移動を病気の前に維持されていた水準近くで停
止している歯への歯肉組織の付着を得ることによ
つて治療すべきである。それで歯肉付着の尖端へ
の欠陥は適切な歯周組織によつて直すことができ
る。
発明の要旨 本発明は、一実施態様において、(a)歯周疾患が
存在する部位で歯肉組織を歯の表面から分離さ
せ;(b)歯肉結合組織の内部成長を支持することが
でき、しかも歯肉上皮の尖端移動(apical
migration)を防止することのできる生体適合性
の多孔質材料を、歯の周辺部に層状関係で(即ち
平行でしかも密接状態で)固定し、そして(c)その
多孔質材料の少なくとも一部が歯肉組織と歯との
間に位置する状態で、歯肉組織を歯の周囲でしか
もその多孔質材料と接触させて再配置(整復)す
ることからなる、歯周疾患の治療法を提供する。
本発明は更に、歯肉結合組織の内部成長を支持
することができしかも歯肉上皮の尖端移動を防止
することができる多孔質材料のストリツプを含ん
でなり、かつこの多孔質材料のストリツプが、歯
の表面の少なくとも一部を包むことのできる方の
側面に生体適合性の非多孔質裏打材を有する、歯
周疾患の治療用品を提供する。加えて、本発明
は、歯肉結合組織の内部成長を支持することがで
きしかも歯肉上皮の尖端移動を防止することがで
きる多孔質材料のストリツプを含んでなり、かつ
この多孔質材料のストリツプの両端にそれぞれ、
このストリツプを歯に固定するための少なくとも
1本のフイラメントが取り付けられている、歯周
疾患の治療用品を提供する。
本発明は、歯周疾患が歯への歯肉上皮の付着を
尖端へ移動させている部位で、歯の表面と歯肉組
織との間に多孔質材料を配置することを伴う。多
孔質材料を歯の表面の周辺部の一部分に層状関係
で配置した後直ちに、歯肉組織の歯を周りに再配
置して、多孔質材料が歯肉組織と歯との間に配置
されるようにする。直りつつある間に多孔質材料
中に歯肉結合組織が入り込みそれで歯肉上皮の尖
端下向き成長は停止される。こうして、以前には
歯周ポケツトであつた部位に健康な歯周組織が充
填される。
更に、治療用品の第一部分が歯肉結合組織の内
部成長を支持ししかも歯肉上皮の尖端移動を防止
することができる多孔質材料であり、そして治療
用品の第二部分が口組織に対して非透過性である
治療用品を前記と同様の方法において使用すると
歯周疾患の首尾よい治療となることが見出され
た。従つて、本発明はまた、(a)歯周疾患が存在し
ている部位において歯肉組織を歯の表面から一時
的に分離すること;(b)治療用品を歯の表面の周辺
部に層状関係で固定すること、この場合にその治
療用品は第1の部分と第2の部分からなる部材を
含み、この部材の第1及び第2の部分は接合部を
有し、この接合部は処理すべき歯の周辺部を少な
くとも部分的に取り囲むことができ、第1部分
は、歯肉結合組織の内部成長を支持することがで
きしかも歯肉上皮の尖端移動を防止することがで
きる多孔質材料を歯肉結合組織に隣接させなが
ら、所望の溝線の尖端直近で歯の周辺部を少なく
とも部分的に取り囲むように配置することがで
き、第2部分は、口組織に不透過性の材料からな
り、かつ治療後に所望の溝線の領域で第1部分を
歯肉上皮組織に暴露しそして第2部分を歯肉結合
組織に隣接させるように、第1部分の尖端直近で
歯の周辺部を少なくとも部分的に取り囲むように
配置されることができるものとし;(c)歯肉組織を
歯のまわりにそして治療用品と接触させて再付着
させること、を含む歯周疾患の治療法を提供す
る。
後者の実施態様の方法で用いるため、本発明は
所望の溝の線の付近での歯肉組織付着を促進する
ことによる歯周疾患の治療用品も提供する。その
治療用品は第1の部分と第2の部分からなる部材
を含む。この部材の第1及び第2の部分は接合部
を有し、この接合部は処理すべき歯の周辺部を少
なくとも部分的に取り囲むことができる。第1部
分は、歯肉結合組織の内部成長を支持することが
できしかも歯肉上皮の尖端移動を防止することが
できる多孔質材料を歯肉結合組織に隣接させなが
ら、所望の溝線の尖端直近で歯の周辺部を少なく
とも部分的に取り囲むように配置することができ
ように形成されている。第2部分は、口組織に不
透過性の材料からなり、かつ治療後に所望の溝線
の領域で第1部分を歯肉上皮組織に暴露しそして
第2部分を歯肉結合組織に隣接させるように、第
1部分の尖端直近で歯の周辺部を少なくとも部分
的に取り囲むように配置されることができる。添
付の図面は本発明の治療用品の或る種の好ましい
形態を示しているが、それらは添付の請求の範囲
を限定すべきものではない。
前記の一般的な記載および下記の詳細な記載は
単に説明のためのものであり、請求の範囲に記載
の発明を決して限定するものではないことを理解
されたい。
本発明の他の利点は、その一部分は以下の詳細
な説明部分に記載があり、そして別の部分は以下
の記載から明白になり、そして本発明を実施する
ことによつて明らかになろう。本発明の利点は、
添付の請求の範囲で特に指摘した手段および組合
せによつて実現しそして得ることができるもので
ある。
添付図面は本明細書の一部分に含まれそして一
部分を構成するものであり、明細書の記載と共に
本発明の実施態様を説明するものであり、そして
本発明の原理を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、健康な成人の歯および歯周組織の近
心−遠心(下顎骨に平行)の断面図である。
第2図は、第1図の歯肉溝の拡大図である。
第3図は、歯周ポケツトおよび欠陥を有する、
歯周疾患のある歯の近心−遠心断面図である。
第4図は本発明により修復された第3図の疾患
歯の近心−遠心断面図である。
第5図は単軸方向に延伸したポリテトラフルオ
ロエチレンの立体図である。
第6図は、本発明の治療用品の第一の好ましい
態様の斜視図である。
第7図は、本発明の治療用品の第二の好ましい
態様の斜視図である。
第8図は、本発明の治療用品の第三の好ましい
態様の斜視図である。
第9図は本発明の治療用品の第四の好ましい態
様の斜視図であり、ここにおいて、治療用品の第
一部分は多孔質であり更に治療品の第二の部分は
口腔組織に不浸透である。
第9A図は第9図の第四の好ましい態様のA−
B断面図である。
第10図は、本発明の治療用品の第五の好まし
い態様の斜視図であり、ここにおいて治療用品の
第一部分は多孔質であり、治療用品の第二部分は
口腔組織に不浸透である。
第10A図は第10図の第五の好ましい態様の
C−D断面図である。
好ましい態様の詳細な説明 本発明の好ましい態様を説明するが、その実施
例を添付図面によつて説明する。
本発明は一部分には、歯周疾患の治療方法を提
供するものであり、この方法は次の(a)〜(c)の工程
を含んでなる: (a) 歯周疾患が存在する領域において、歯の表面
から歯肉組織を分離する工程; (b) 歯肉結合組織の内部成長を支持し更に歯肉上
皮の尖端移動を防止することのできる生体適合
性の多孔質材料を、歯の周辺部の一部分に対し
層状関係に固定する工程;および (c) 多孔質材料の少なくとも一部分を歯肉組織と
歯との間に位置せしめて、歯の周囲および多孔
質材料と接触させて歯肉組織を再配置する工
程。
好ましくは、歯周疾患をもつ歯は、歯および歯
周組織の全ての疾患部分をさらすことにより修復
に対し準備される。例えば、歯肉の1以上の頬側
(頬に対し)または舌側(舌に対し)の皮膚弁を
歯根および周囲の骨からそらせることができる。
次いで、露出された欠陥部を、スケーリング又は
キユレツテイングの如き通常の歯周技術により洗
浄することができる。局所的抗生物質を疾患部位
に与えて細菌集団を抑制することができる。
多孔質材料を歯表面に対しとりつけるが、欠陥
部の修復が望まれているレベルに冠状に延ばすべ
きである。好ましくは、歯肉上皮(溝)が終るこ
とが望まれる丁度尖端の歯のレベルに、多孔質材
料を置く。
多孔質材料は、歯の全周辺部に沿つて包むこと
ができる。歯周組織の付着が失われて疾患となつ
ている歯の周辺部の部分の囲りに設けるのが好ま
しい。多孔質材料を、歯表面に対して平らに置く
ことができる。好ましくは、多孔質材料は歯の周
囲の骨質欠陥を被うために歯表面から延びてい
る。
多孔質材料は、歯肉上皮が多孔質材料と歯表面
の間を通過しないように歯表面に近接して置かれ
るべきである。多孔質材料は歯肉組織と歯表面と
の間に単に置かれるか、又は歯表面に確保される
べきである。
多孔質材料は、それを適当な歯科用接着剤によ
つて歯に接着させることにより歯表面に確保させ
ることができる。適当な歯科用接着剤は周囲組織
に非毒性であり、開口環境内で接着性結合を形成
することができ、欠陥部を修復するのに十分な時
間残存し、更に多孔表面と歯表面との間に結合を
形成することができるものである。歯科用接着剤
としては、以下のものに制限されるものではない
が、亜鉛オイギノール、燐酸亜鉛、ケイリン酸亜
鉛、アクリル、ガラスアイオノマー、シリケート
およびポリカルボキシレートセメントが含まれ
る。
多孔質材料は、縫合もしくはフイラメントの使
用により歯の周囲の適当な位置に確保することも
できる。縫合は、多孔質材料を周囲組織に縛りつ
けるために使用され、これにより歯に対しそれを
心地よく保つため使用される。縫合材料は、また
歯の周りに多孔質材料を確保するため多孔質材料
の両端部を共に一緒にするために使用できる。繊
維材料は、多孔質材料の両端にとりつけられ、更
に歯の周りに多孔質材料を結びつけるために使用
することができる。このような縫合材料又は繊維
材料は生体適合性でなければならず、すなわち、
口腔組織に悪影響を与えない材料でなければなら
ない。更に、縫合又は繊維材料は細菌の侵入に対
し導管として作用すべきでなく、更にそれらは、
歯周組織が欠陥部を満たすのに十分な時間が経過
するまで再び吸収すべきではない。好ましい縫合
材料は、エチコン(Ethicon)社から入手可能な
ビクリル縫合である。
歯肉組織を多孔質材料に対して配置し、こうし
て多孔質材料が歯の表面から歯肉の一部を分離す
る。多孔質材料の冠状部分は、歯肉組織に対し冠
状に延びていることができる。好ましくは、第4
図に図示される如く、多孔質材料8は歯肉組織で
完全に被われ、口腔にさらされる多孔質材料部分
を残さない。
多孔質材料は患者の生涯に亘つて口内に残すこ
とができる。あるいは、多孔質材料は、歯周組織
が欠陥部を充填し更に歯表面に付着するのに十分
な時間が経過した後で除去することができる。
多孔質材料は、生体適合性材料から造られるべ
きである。多孔質材料は、その材料の表面に沿つ
た歯肉上皮の尖端移動を抑制するために、歯肉結
合組織の急速な内部成長を考慮しなければならな
い。好ましくは、多孔質材料は軟質でしかも可撓
性であり、従つて、その材料は歯および周囲骨の
屈曲に一致し、更にその材料と対面して置く組織
内において組織を壊死させることはない。多孔質
なものとすることのできる適当な生体適合性材料
は、以下のものに限定するものではないが、シリ
コーン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスル
ホン、ポリアクリル、ポリカルボキシレート、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリ(ヒドロキシ
エチルメタアクリレート)およびフツ化エチレン
プロピレン、およびポリテトラフルオロエチレン
の如きパーフツ化ポリマーが含まれる。
上記の材料は、歯肉上皮の尖端移動を防ぎなが
ら、歯肉結合組織の内部成長を維持することを可
能にするような、当業者に公知のいかなる技法に
よつて多孔質にされてもよい。そのような技法
は、これらに限定されるものではないけれども、
コントロールされた寸法のビーズを注意深く焼結
すること、この材料を生体内または試験管内で、
再吸収するかまたは再吸収され得るような部分的
に再吸収可能なインプラントと結合して、多孔質
表面を与えること、繊維を一緒に織成または編成
して布帛状の材料とすること、または発泡させる
ための処理の間に発泡剤を用いてポアーを形成さ
せ、材料が固くなるにつれてポアーを残留させる
ことを含む。
多孔質材料は抗生物質、フイブリトン、トロン
ビン、およびコラーゲンのごとき生物学的に活性
な物質により処理され、もしくは充填されてもよ
い。これらの物質は、多孔質材料の結合組織の形
成を促進し、治癒の間の感染を抑制する。
多孔質材料は、その歯の表面に近接する側にお
いて非孔質材料によりバツキングされてもよい。
非孔質材料、は多孔質材料の開放多孔質構造が残
留するのを助ける。非孔質材料は、また、多孔質
材料の歯の表面に対して、この表面の凹凸に合致
させることによつてシールすることを助ける。適
当な非孔質材料は、これらに限定されるものでは
ないけれども、上記に挙げた多孔質材料およびそ
れらの組合わせを含む。
非孔質材料は、また、多孔質材料を歯の表面に
対して、歯接着性の接着剤に結合する表面として
作用することにより、結合させるために用いるこ
とができる。この態様においては、上述したよう
な適当な歯科用接着剤が、材料を歯上に接着する
前に、歯に対してまたは多孔質材料の非孔質側に
対して適用されてもよい。他の態様においては、
多成分接着剤の1つの成分が非孔質材料中に配合
されてもよい。接着剤または接着剤の他の成分
は、材料が歯に接着される直前に導入される。
好ましい態様の多孔質材料は延伸膨張ポリテト
ラフルオロエチレン(延伸膨張PTFE)である。
延伸膨張PTFEは、極めて不活性であり、医療用
インプラントの用途の歴史を有する生体適合性の
材料である。米国特許第3953566号および第
4187390号は、延伸膨張PTFEの製造方法を教示
し、その多孔質構造を説明している。延伸膨張
PTFEの多孔質構造を第5図に示す。延伸膨張
PTFEのミクロ構造はフイブリル10により結合
されたこぶ9の三次元マトリツクスである。
延伸膨張PTFEのポアーサイズは、材料のバブ
ル点および平均流動圧を測定することによつて特
徴づけることができる。バブル点および平均流動
圧はAmerican Society for Testing and
Materials Standard F316−80に従い、エタノー
ルを用いて測定される。
延伸膨張PTFEの密度は、結合組織が内部成長
することのある材料中の気孔空間の量を決定す
る。延伸膨張PTFEの密度は、所定の延伸膨張
PTFEのサンプルの質量のその容量に対する比で
ある。
延伸膨張PTFEのフイブリル長は、膨張の方向
にフイブリルによつて結合されたこぶ間の10回の
測定の平均として定義される。第5図は1方向の
みに膨張された材料を示すけれども、1方向より
多くの方向に膨張されたPTFEは、同じように本
発明に適用可能であると考えられる。延伸膨張
PTFEの平均フイブリル長を測定するために、材
料の表面の約40〜50倍の写真上に2本の平行な線
を引いて、3つの等しい面積に分ける。材料が一
軸延伸されている場合には、これらの線は延伸膨
張の方向(即ちフイブリルの配列方向)に引かれ
る。左から右に測定して、フイブリレ長の5回の
測定を写真の左端に近い線を横切るように最初の
こぶから始めて、その線を横切る連続的なこぶに
ついて、写真中の1番上の線に沿つて行う。さら
に5回の測定を、他の線に沿つて、右から左に、
写真の右手側の線を横切るように最初のこぶから
始めて行う。材料が1つより多くの方向に膨張さ
れている場合、こぶがフイブリルによつて引かれ
た線を横切るこぶに結合されていない場合を除
き、上記のようにして線が引かれ、フイブリル長
が測定される。この場合、その濃度から、引かれ
た線との最も小さい角度を与えるような1つの濃
度までの、フイブリル長がフイブリルの軸配列に
沿つて測定される。この方法によつて得られた10
回の測定を平均して、材料の平均フイブリル長を
得る。
約60ミクロンより大きい、好ましくは約100ミ
クロンより大きい平均フイブリル長、約2.0psiよ
り小さい、好ましくは約0.75psiより小さいエタ
ノールバブル点、約10psiより小さい、好ましく
は約3.0psiより小さいエタノール平均流動圧、お
よび約1g/c.c.より小さい、好ましくは約0.3〜
約0.1g/c.c.の密度を有する材料は、結合組織の
内部成長を促進し、従つて本発明に用いるのに好
ましい。
延伸膨張PTFEが多孔質材料として用いられる
場合、多くのこぶ9が第5図に示したように延伸
膨張PTFEの壁厚を通過して、組織の内部成長の
ためのチヤンネルを与え、耐破壊性の壁を与える
のが好ましい。この壁厚を通過するこぶをもとな
い延伸膨張PTFEは、咀嚼力によつてより容易に
破壊され、従つてポアー形を減少させ、密度を増
加させ、内部成長を阻害する。好ましくは、こぶ
の大部分が壁の厚さ寸法を越えて伸びている。好
ましい態様においては、約1/2〜1mmの壁厚を有
する延伸膨張PTFE歯肉界面が用いられる。
延伸膨張PTFEはいくつかの形態のものであつ
てよい。第6図は1つの好ましい「エプロン」の
形態を示す。エプロンのカラー部分11は、好ま
しくはカラー部分の端部12をエプロンカラー部
分の端部12に取り付けられた1対のフイラメン
ト16と一緒に縛ることによつて、歯の周囲に対
してきちんと引きつけられる。エプロンの胸当て
状部分13は歯に隣接する骨の欠陥部分上に冠状
に位置される。第7図は他の好ましい「カラー」
形態を示す。延伸膨張PTFEのカラーは、好まし
けはカラーの端部14をフイラメント(図示され
ていない)を用いて一緒に結ぶことにより、歯の
周囲に対してきちんと引きつけられる。第8図は
他の好ましい「パツチ」状の形態を示す。パツチ
のノツチ部15は、好ましくはパツチの側部16
を歯の周りの組織に対して接合させるための縫合
材料を用いることによつて、歯に対してきちんと
置かれる。
本発明は、また、歯周疾患の治療用品を提供す
る。この治療用品は、歯肉結合組織の内部成長を
支持することができしかも歯肉上皮の尖端移動を
防止することができる多孔質材料のストリツプを
含んでなり、かつこの多孔質材料のストリツプ
が、歯の表面の少なくとも一部を包むことのでき
る方の側面に生体適合性の非多孔質裏打材を有す
る。この治療用品は、好ましくは、第6図の「エ
プロン」、第7図の「カラー」、または第8図の
「パツチ」として形成される。バツキングを含む、
生体適合性の非孔質材料は、歯周疾患の治療方法
に用いる、上記に述べたと同じものである。
非孔質バツキングは、治療用品を歯の表面に結
合させるための接着剤の配置用の表面として作用
することができる。さらに、接着剤成分は、非孔
質バツキングと混合されて、治療用品を本発明の
歯周疾患の治療方法に用いる場合に、歯の表面と
の機械的なシールを与えることができる。
本発明は、また、歯周疾患の治療用品を提供す
る。この治療用品は、歯肉結合組織の内部成長を
支持することができ、しかも歯肉上皮の尖端移動
を防止することができる多孔質材料のストリツプ
を含んでなる。この多孔質材料のストリツプはそ
の両端のそれぞれに、少なくとも1本のフイラメ
ントが取り付けられている。そのストリツプを歯
に固定するために用いることができる。
上述したように、繊維状の材料は生体適合性で
なければならず、細菌の浸入のための導管として
作用してはならない。また、繊維状材料は、歯周
組織が欠陥部分に充填するのに十分な時間が経過
するまで再吸収されてはならない。
多孔質材料は、前の具体例において示したよう
に、カラー、パツチ又はエプロンのような形状に
することができる。好ましくは、多孔質材料は、
第6図に示すように、“エプロンのひも”として
機能する糸を有するエプロンのような形とする。
好ましくは、上記のように、多孔質材料は延伸
膨張PTFEである。フイラメント材料は、上記の
ように、好ましくは延伸膨張PTFE縫合材料であ
る。
フイラメントは、歯周組織の十分な内部成長が
生ずるまで、多孔質材料を適当な場所に保持する
ことができる取付けをもたらす任意の方法により
多孔質材料に付加される。好ましくは、フイラメ
ントは多孔質材料に結びつけられ又はぬいつけら
れる。もし、多孔質材料及びフイラメントの両者
が延伸膨張PTFEから成る場合、2者は加圧及び
加熱により連結することができる この発明はまた、歯周疾患の治療のための他の
方法を提供する。この代替法においては、歯周疾
患が存在する領域において、歯肉組織を歯表面か
ら分離する。治療用品は第1の部分と第2の部分
からなる部材を含み、この部材の第1及び第2の
部分は接合部を有し、その接合部は処理すべき歯
の周辺部を少なくとも部分的に取り囲むことがで
き、そして歯表面の周辺部に層状関係に固定され
る。第1部分は、歯肉結合組織の内部成長を支持
することができしかも歯肉上皮の尖端移動を防止
することができる多孔質材料からなる。第1表面
はを歯肉結合組織に隣接させながら、所望の溝線
の尖端直近で歯の周辺部を少なくとも部分的に取
り囲むように配置する。第2部分は、口組織に不
透過性の材料からなり、かつ第1部分の尖端直近
で歯の周辺部を少なくとも部分的に取り囲むよう
に配置される。第2表面は、さらに、所望の溝線
の領域で歯肉上皮組織に暴露される第1部分の少
なくとも1部が残るように配置する。第2部分は
歯肉結合組織に隣接することが意図される。最後
に、歯肉組織は歯を囲んで再配置され、そして治
療用品と接触し、この治療用品の第1及び第2部
分のそれぞれの少なくとも部分が歯肉組織と歯と
の間に位置するようにされる。好ましくは、歯肉
組織は、全治療用品が歯肉組織によつて覆われる
ように再配置される。
この発明において使用するために意図される治
療用品においては、第1部分の多孔質材料は、前
に検討した歯周疾患の処理のための第1の方法と
関連させて詳細に検討したものと類似する。特
に、多孔質材料が延伸膨張PTFEであることが好
ましい。約60ミクロンより長く、好ましくは約
100ミクロンより長い平均フイブリル長さ、約
2.0psiより小さく、好ましくは約0.75psiより小さ
いエタノールバブルポイント、約10psiより低く、
好ましくは約3.0psiより低いエタノール平均流れ
圧力、及び約1g/c.c.より少なく、そして好まし
くは約3.0〜約0.1g/c.c.の密度が結合組織内部成
長を増強し、そしてそれ由にこの発明において使
用するのに好ましい。さらに、延伸膨張PTFEの
壁厚にわたつて多数のノードが通つているのが好
ましい。
治療用品の第2部分の不透過性材料は、口内組
織に対しては不透過性であるがしかし種々の体液
に対しては透過性であるか又は透過性でない材料
であることが意図される。これに関し、第2部分
の材料が体液に対して透過性であることが必要で
あれば、W.L.ゴア&アソシエーツから入手され
るゴアテツクス外科膜材料が満足すべきものであ
ることが見出された。
種々の材料がこの治療用品の第2部分の構成に
おける使用のために予想される。これらの材料に
は、口内組織に対して不透過性にされた上記の任
意の多孔質生体適合性材料が含まれるが、これら
に限定されない。なお、不透過性材料は、それら
が口内組織の炎症を生じさせず、又は組織と不都
合に反応して治癒過程を妨害しないという意味に
おいて生体適合性である。
1つの態様において、治療用品の第2部分を第
1部分に連結するために種々の貼合せ法を使用す
ることができる。ポリウレタン又はシリコーン
(これらに限定されない)を含む生体適合性接着
剤を、2個の治療用品を連結するために使用する
ことができる。
他の態様においては、第1部分のために適当な
多孔質材料は、所望の領域に例えばシリコーン又
はウレタンを塗布し又は充填しあるいは所望の領
域を圧縮して非多孔質にすることにより、第2部
分のために望ましい領域において口内組織に対し
て不透過性にすることができる。
好ましい態様においては、歯肉組織の内部成長
を支持することができる延伸膨張PTFEが第1及
び第2部分のために使用される。第2部分を構成
するため、PTFEに熱及び圧力を適用することに
よつて、所望の領域における組織内部成長に対し
て不透過性にする。この態様においては、第1部
分の多孔質延伸膨張PTFEが第2部分の不透過性
PTFEと一体に構成される。第2部分は好ましく
は、約300〜400〓に加熱されたプレートを適用
し、そして所望の領域において多孔質延伸膨張
PTFEに対して圧し付けることにより形成され
る。この態様においては、第1部分の延伸膨張
PTFEを圧縮することにより第2部分が形成され
るので、構成員の第1部分と第2部分を付着させ
るための手段は必要でない。
この代替法において使用するための治療用品
は、治療用品の第1多孔質部分が第2の不透過性
部分に冠状に置かれるように注意しながら、上記
のように歯周欠陥の領域に置かれる。この治療用
品は、望ましい場合には、生体適合性にかわ、縫
糸、フイラメント及び上記のこれらに類似するも
のにより、欠陥の領域において確保される。
他方、この代替法と共に使用される第1及び第
2部分のいずれか又は両者を、第1の方法の実施
において使用される治療用品の構成物としてすで
に開示した種々の非多孔性物質のいずれかにより
裏打ちすることができる。上記のように、このよ
うな裏打ちは、治療用品の第1部分の多孔質材料
のオープン構造を維持し、そして治療用品を欠陥
領域に確保するのを助けることができる。
この第2の方法の利点は、治療用品を容易に取
り外すことができることである。歯周組織の所望
の治癒が行われた後、結合組織の内部成長を支持
しそして上皮の尖端移動を止めている治療用品の
第1部分を歯肉から分離する。次に、治療用品の
第2部分は、これが組織の内部成長に対して不透
過性であるため、容易に除去することができる。
この方法の治療用品は移植の約4週間後に歯の
周辺部から取り外されると一般に予想される。但
し、所望の歯周構造が再生される任意の時間に除
去することもできる。この治療用品はまた、永久
にその場に保持することができる。この治療用品
は歯肉表皮の尖端への移動を防止し、他方欠陥内
の健康な歯周組織の再生を可能にする。治療用品
を除去した後、歯周組織は十分に再生してその歯
のための改良された歯周の治癒をもたらすものと
考えられる。
前記の方法における使用が期待される治療用品
は種々の構造とすることができるものと考えられ
る。一般に、この治療用品は歯周疾患の治療方法
において次のようにして使用される。(a)歯周疾患
が存在する領域中の歯の表面から歯肉組織を一時
的に分離し;(b)治療用品を歯の表面の周辺部分に
対して層状関係に固定し(ここで、該用品は第1
の部分と第2の部分からなる部材を含み、この部
材の第1及び第2の部分は接合部を有し、その接
合部は処理すべき歯の周辺部を少なくとも部分的
に取り囲むことができる。第1部分は、歯肉結合
組織の内部成長を支持することができしかも歯肉
上皮の尖端移動を防止することができる多孔質材
料からなる。第1表面はその多孔質表面を歯肉結
合組織に隣接させながら、所望の溝線の尖端直近
で歯の周辺部を少なくとも部分的に取り囲むよう
に配置する。第2部分は、口組織に不透過性の材
料からなり、かつ第1部分の尖端直近で歯の周辺
部を少なくとも部分的に取り囲むように配置され
る。第2表面は、さらに、所望の溝線の領域で歯
肉上皮組織に暴露される第1部分の少なくとも1
部が残るように配置する。第2部分は歯肉結合組
織に隣接する)、そして(c)歯肉組織を歯の周囲に
そして用品と接触して再配置し、再付着すべき歯
肉組織と歯との間に用品の第1部分の少なくとも
部分を位置せしめる。上記のように、この治療用
品は層状構造でもよく又は一体構造でもよい。
この治療用品の2つの好ましい態様を第9図及
び第10図に示す。第9図においては、この治療
用品は“ポンチヨ”形を有する。この態様におい
て、ポンチヨの中央部18は、第1の多孔性表面
を形成し、そしてポンチヨの外周部20は、第2
の不透過性表面を形成する。望ましい溝の線の領
域で部分18が歯の周辺部を囲んで治療用品を歯
の上に配置することができるように治療用品の第
1部分18内に穴又はスリツト22を設けること
ができる。
第10図に示す別の態様において、治療用品は
カラーを形成するために適切なエプロン形を有
し、ここで、治療用品の第1の多孔性表面22及
び治療用品の第2の不透過性表面24を図示す
る。第10図に示されるような治療用品を、上記
方法に使用する場合、縫合材料16を用いて、歯
の周辺部に治療用品を確保することができる。
この発明のすべての治療用品は、歯周ポケツト
中に挿入する前に好ましくは消毒される。好まし
くは、この治療用品は消毒され、そして内部環境
を消毒したパツケージに包装される。
次の例は、この発明の技法を明らかにするため
のものであり、そしてこの発明の範囲を限定する
ものではない、この例の他の種々の変形及び均等
技術は、この発明の精神又は範囲を逸脱しない限
り、特にこの発明の公開後、当業者が容易に想到
できるものである。
例 1 第6図に示したものに類似する延伸膨張PTFE
エプロンを、イヌにインプラント(本発明の治療
用品を歯周部位に配置する行為及びその配置され
た状態の治療用品をそれぞれ「インプラント」あ
るいは、インプラントする」と称する。以下同
じ)した。歯周技法および材料は歴史的にイヌを
用いて試験されてきた。例えば、下記が参照され
る。
〔Lindhe、J.及びRylander、H.、“若いイヌに
おける実験的な歯肉炎”Scand.J.Dent.Res.83:
314〜326;Hilding、B.、“再付着に対する実験
的な研究”、Dental Practitioner、XI巻、第10、
351〜354;Ririe、C.M.、Crigger、M.及び
Selvig、K.A.、1980“イヌにおける手術性創傷及
びくえん酸の適用後の歯周結合組織の治癒”J.
Periodontal Res.15:314〜327;Crigger、M.、
Bogle、G.、Nilveus、R.、Egelberg、J.及び
Selvig、K.A.、1978“イヌにおける実験的な分岐
部欠陥の治癒に対する局部的なくえん酸適用の効
果”J.Peridoontal Research13:538〜549〕。
エプロン用の延伸膨張PTFEを、米国特許第
4187390号及び3953566号明細書の記載に従つて次
のようにして製造した:液体滑剤中におけて
PTFE樹脂の混合物を管状形に押出した。押出さ
れた管状体を約300℃で約96時間乾燥し、そして
滑剤を取り除いた。この管状体を約295℃の温度
で保持し、次に元の長さの約10倍になるまで、75
%/秒の速度で管の中央軸にそつて一定速度で延
伸した。この速度とは; Lf−Li/Li(t)×100% 〔ここでLf=最終長さ、Li=初期の長さ、及びt
=延伸の合計時間〕として定義した。延伸後、そ
の管を縦に再延伸し、そして約75秒間約375℃で
加熱処理した。次に、延伸膨張されたPTFE管を
その壁を通して縦に切り裂き、そして平らにし
た。その壁は約1mmの厚さであり、そしてその壁
厚を通り抜けるこぶを有した。材料のエタノール
バブル点は約0.5psiであり、そしてエタノール平
均流れ圧力は約1.0psiであつた。平均フイブリル
長さは約200ミクロンであり、そして密度は約0.2
g/c.c.であつた。
エプロンの胸当て状部分及びカラー部分を延伸
膨張PTFEから切り出し、カラーを約2cmの長さ
及び2mmの幅にし、そして胸当て状部分をカラー
から約1cm伸長させた。W.L.Gore&Associate、
Fiagstaff、Arizonaから入手された6−0GORE
−TEX Expanded Sutureフイラメントをエプ
ロンのカラー部分の各端に通した。すべてのエプ
ロンのアセンブリーを清潔にした室環境に置い
た。このエプロンをインプラントの前に消毒し
た。
インプラントでは、頬側の及び舌側の骨膜弁
(組織弁)を、イヌの小臼歯の囲りで、後方に曲
げた。約2mmの隆線骨(crestal bone)を、歯の
周囲から取り除き、根表面を暴露し、そしてそこ
に前記エプロンを適用できるようにした。3つの
壁近心側欠陥又は1つの壁頬側欠陥のいづれか
を、バー及びチゼルを用いて、歯に隣接して形成
した。エプロンのカラー部を歯の周辺部のまわり
に置き、そして胸当て状部は前記のように形成さ
れた骨欠陥上に冠状に配置した。次にGORE−
TEX Expanded PTFE縫合糸を、カラー部
の端部を引つ張りそして歯のまわりのエプロンを
固く張りながら欠陥部の反対側の歯の側面で一緒
に結んだ。すべての過剰縫合糸を切り取り、そし
て歯肉弁を、決まつた場所に縫合することによつ
て、エプロン上に再配置した。合計5個のインプ
ラントを2匹のイヌに配置した。
まず手術後1週間で、インプラント部位を臨床
的に検査した。最初の治癒後、すべての場合にお
ける検査は、2〜3mmの深さ、正常のように見え
る溝を形成して、エプロンに粘着している健康の
ように見える歯肉を示した。1つの場合、エプロ
ンの少部分が口腔に暴露され偶然に残つたが、し
かしすべての周囲組織は健康のように見え、そし
てエプロンの残りに治癒される。
上記の場合を含む2つのインプラント部分を、
20〜30日で取り除き、そして組織学的に調べた。
延伸膨張PTFEカラー部及び胸当て状部は、口腔
へ暴露された部分を除き、すべての領域におい
て、結合組織によつて満たされていることが観察
された。上皮は、明らかに、延伸膨張PTFEでの
又は延伸膨張PTFEへの直接の冠状の尖端移動を
止め、そして新しい骨が創造された欠陥を満たし
た。
例 2 医療品等級シリコーン及びポリウレタンでバツ
キングした第7図に例示されているような延伸膨
張PTFEカラーを、イヌに移植した。Dow−
Corning Corporationから得られた医療品等級シ
リコーン、及びKontron Cardiovascalar Inc.か
ら得られたCardiomat 610のポリウレタンを、薄
い裏打材として延伸膨張PTFEに適用し、そして
硬化させた。延伸膨張PTFEは、約0.75psi以下の
エタノールバブルポイント、約3psi以下のエタノ
ール平均流れ圧力、約100ミクロンよりも長い平
均フイブリル長、約0.3〜0.1g/c.c.の密度、及び
約1mmの壁厚を有した。
バツキング付の延伸膨張PTFEを約2mmの幅及
び2cmの長さのストリツプ(カラー)に切断し
た。そのカラーを消毒し、そして例1に記載され
た方法(但し、欠陥を形成しない点で異なる)に
従つて小臼歯部位にインプラントした。シリコー
ン又はポリウレタンによりバツキングされたカラ
ーの側面を歯に対して配置し、そして各カラー
を、GORE−TEX Expanded PTFE縫合糸
によりその端を共に結ぶことによつて歯の囲りに
固定した。4個のインプラントを、手術から19日
後及び32日後に、組織学的な分析のために回収し
た。
回収前のインプラントの検査は、炎症を伴わな
い溝及びカラーに粘着された歯肉が正常であるこ
とを示した。このインプラントの顕微鏡試験は、
ポリウレタン及びシリコーン裏打材が歯根に直接
的にほとんどの所に、並べられたことを示した。
延伸膨張PTFEは結合組織を満たし、そして歯肉
上皮は、カラー内で結合組織に粘着し、そして明
らかにその尖端移動を止めた。
例 3 ウレタン裏打材を有する延伸膨張PTFEを、通
常のガラスイオノマー歯科用セメントを用いてイ
ヌの歯に接着した。この延伸膨張PTFEは、約
0.75psi以下のエタノールバブルポイント、約3psi
以下のエタノール平均流れ圧力、約100ミクロン
よりも長い平均フイブリル長、約0.3〜0.1g/c.c.
の密度、及び約1mmの壁厚を有した。これを、L.
D.Caulk Conpanyから得られたChembond
Glass Ionomer Cemantすなわちガラスイオノマ
ー粉末とCardionat”610ポリマーすなわち液体
ウレタンとの混合物によりバツキングした。ウレ
タン約11.2c.c.と粉末約1gとを混合し、そして、
延伸膨張PTFEの片方上に薄いコーチングを施こ
した。裏打材を約24時間放置して硬化した。その
バツキング化延伸膨張PTFEを消毒した。
バツキング化材料(約1cm×0.5cm)の小片を、
イヌの右上顎の大歯根に接着した。歯肉弁を後方
に曲げた後、ガラスイオノマーセメントを、製造
者の指示に従つて混合し、そして根の上に置い
た。延伸膨張PTFEの裏打材側を、セメントが硬
化する前にセメントに押し付け、そしてすべての
過剰セメントを取り除いた。接着剤が硬化した
後、歯肉弁を延伸膨張PTFEに再配置し、そして
適切な場所に縫合した。
手術後、おおよそ1カ月で、インプラントを回
収した。顕微鏡試験は、裏打材が完全に接着され
て残つていないが、延伸膨張PTFEは、健康で血
管状の結合組織で満たされていることを示した。
歯肉上皮は結合組織に結合し、明らかに上皮の尖
端移動を止めていることが観察された。
例 4 例1に記載のエプロンおよび例2に記載のカラ
ーと同様のカラーをシリコーンまたはウレタンエ
ラストマーの薄ライニングで裏打ちした。カルデ
イオマツト(Cardiomat)610ウレタンまたはダ
ウ・コーニング医薬品等級シリコーンのライニン
グ(幅約0.5mm)を、カラーの長さ方向に沿つて
延伸膨張PTFE上に与えた。ライニングをカラー
側面上に置いた(これは歯に対してフイツトする
ことを意味する。)延伸膨張PTFEカラーを、エ
ラストマー適用の際に、その完全な延伸長さの約
75%にゆるく保持させた。その際、カラーを縫合
で結合したカラー端部および歯の周囲に延ばした
後で、弾性の腰バンドがズボンを腰に保持する様
に、前記エラストマーがカラーを歯に保持させる
ようにした。
各インプラントを滅菌し、例1に記載の欠陥を
覆うエプロンの胸当て状部および欠陥のない部位
に配置したカラーによつてイヌの小臼歯部位に植
込んだ。すべての場合に、治療の最初の週の経過
後、ゾンデ検査によれば、歯に隣接する正常に見
える溝を形成する延伸膨張PTFEに付着した歯肉
が健康に見えることが分つた。組織学的分析によ
れば、結合組織で充填された延伸膨張PTFEにお
いてまたは直接にそれに対して環状に、上皮がそ
の尖端移動を止めていることが示された。エプロ
ンに対する尖端部の欠陥において新しい骨が直つ
た。
例 5 第8図に示す様に、延伸膨張PTFEを小パツチ
(約12mm×12mm)に切断した。そのパツチは、エ
タノール気泡点約0.75psi以下、エタノール平均
流圧約3psi以下、平均フイブリル長約100ミクロ
ンより大、そして密度約0.3〜0.1g/c.c.、および
壁厚約1mmをもつものであつた。歯肉弁を後ろに
曲げた後で、或るイヌの2個の第一大臼歯の歯根
の隣接部に、そして別のイヌの下顎骨の第4小臼
歯の歯根の隣接部に、3つの壁近心欠陥(wall
mesial defect)を発生させた。パツチを骨欠陥
上にはめ込み、パツチのノツチ部の中に載る処理
歯の歯根で歯隆線に一致させた。歯肉弁をパツチ
上に整復し、その場で縫合した。臼歯インプラン
トを手術から19日後および20日後に回収し、小臼
歯インプラントを手術から30日後に回収した。
すべての部位において、約2mmの延伸膨張
PTFEが処理歯の近心面に隣接する口腔に露出し
て残つた。組織学的分析によれば、パツチのノツ
チ部と歯との間の空間に歯肉組織が填まつている
ことが分つた。新しい歯が欠陥を填め、パツチは
歯肉組織の欠陥空間への成長を明らかに阻害し
た。口腔環境に露出することにならない延伸膨張
PTFEの部分は、健康な血管化結合組織を併つて
直つた。延伸膨張PTFEの露出部分と治癒部分と
の境界部において、上皮は明らかに尖端移動を止
めていた。
前記の治療は若干不成功であつた。なぜなら、
歯肉組織がパツチと歯表面との間で成長する余地
があつたからである。縫合によりパツチを隣接組
織に結ぶかまたは他の適当な手段により、前記パ
ツチのノツチ部を歯に更に緊密に並べることは可
能である。その様なパツチにより、パツチと歯と
の間に歯肉組織の形成なしに、あるいは口腔への
パツチの露出なしに、正常な溝を歯の周囲に形成
させることができる。骨欠陥は、前記例で示した
様に、適当な歯周組織によつて充填される。
例 6 アクリル系セメントを使用して、延伸膨張
PTFEを歯に接着させた。その延伸膨張PTFE
は、エタノール気泡点約0.75psi以下、エタノー
ル平均流圧約3psi以下、平均フイブリル長約100
ミクロンより大、密度約0.3〜0.1g/c.c.および壁
厚約1mmをもつものであつた。コンサイス
(Concise)およびシラー(Silar)セメントを、
デジタル・プロダクツ(Dental Products)/
3Mによつて供給される様に使用した。
頬の歯肉弁をイヌの上顎犬歯から後ろに曲げた
後、露出した歯根の近心面から遠心(distal)面
へ歯根を取り囲む骨に直接に環状に深さ約0.5mm
および幅2mmのくぼみを掘つた。メーカーの指示
通りに混合したシラー(Silar)ペーストを使用
してくぼみを充填した。
滅菌後の延伸膨張PTFEのストリツプを、露出
歯根の近心面から遠心面へ延ばすのに充分な長
さ、および約2mmの幅に切断した。コンサイス
(Concise)樹脂液体とコンサイス(Concise)ベ
ースト成分とを混合し、延伸膨張PTFEストリツ
プの1側面上に塗布しそして接着することのでき
るペーストを形成した。延伸膨張PTFEストリツ
プのペースト付面を、歯根上のシラー(Silar)
充填くぼみに対して配置した。接着剤を硬化さ
せ、歯肉弁を延伸膨張PTFEストリツプ上に整復
し、その場所で縫合した。
40日後にインプラントを回収した。延伸膨張
PTFEストリツプは明らかに歯に良好に付着し
た。上皮は延伸膨張PTFEで止まつているように
見えるが、延伸膨張PTFEを取囲む歯肉組織およ
びその内部の歯肉組織は接着剤に対して見掛け上
逆作用を示した。
延伸膨張PTFEストリツプを歯に結合し、そし
て口の組織と生体適合性の接着剤系は、より生育
可能な(viable)理学療法である。
例 7 第9図および第10図に示すとおり、延伸膨張
PTFEの構造体2個を積層することによつてポン
チヨおよびエプロンを作つた。ダブリユー・エ
ル・ゴア・アンド・アソシエーツ(W.L.Gore&
Associates)社から得られる厚さ0.1mmのゴアテ
ツクス(Goretex)延伸膨張PTFEサージカル・
メンブラン(Surgical Membrane)を40mm×25
mmの長方形体に切断し、組織内成長に対して不透
過性のポンチヨおよびエプロンの部分を形成し
た。歯肉結合組織の内部成長を支持することがで
き、そして歯肉上皮の移動を防ぐことのできる延
伸膨張PTFEを、より小さい長方形体群、10×20
mm、8×20mmまたは5×20mmに切断した。
これらの小さな、延伸膨張PTFEの長方形体
は、エタノール気泡点約0.75psi以下、エタノー
ル平均流圧約3psi以下、平均フイブリル長さ約
100ミクロンより大、密度約0.3〜0.1g/c.c.、お
よび壁厚約0.5mmをもつものであつた。延伸膨張
PTFE構造体2個の間に置いた生体適合性ウレタ
ンまたはシリコーン接着剤のいずれかの薄層を使
用して、サージカル・メンブラン(Surgical
Membrane)長方体形のほぼ中心において、サー
ジカル・メンブレイン上に前記の小さい長方形体
を積層した。生体適合性シリコーン接着剤はダ
ウ・コーニング(Dow Corning)社から得られ
たものであり、生体適合性ウレタン接着剤はエシ
コン(Ethicon)社から得られたセグメント化ポ
リエーテルポリウレタンであつた。
接着剤を硬化した後で、ポンチヨおよびエプロ
ンを蒸気滅菌し、イヌ中のインプラントを準備し
た。手術の際に、頬側および舌側の骨膜弁をイヌ
の小臼歯の周囲に曲げた。稜骨、靭帯およびセメ
ント質の7mmまでを取除いて、フオーク状ラセン
(furcation involvement)を含む水平欠陥を発生
させた。作つた欠陥を覆うようにトリミングした
手術用膜材料によつてエプロンおよびポンチヨを
インプラントした。歯肉弁をインプラント化材料
状に、その弁をその場所で縫合することによつて
整復した。
ポンチヨまたはエプロンへの小片体の成形は、
外科用メスまたは鋭いハサミを使用して、手術の
際に行つた。ポンチヨをインプラントする場合に
は、延伸膨張PTFEの小さい長方形体の領域内に
おいて、ラミネートを通してスリツトを形成し
た。スリツトの寸法は、イヌの歯の歯冠上にはま
り、そしてセメント−エナメル(CEJ)の下で歯
にきちんとはまるようにした。歯肉結合組織の組
織内部成長を支持することのできる延伸膨張
PTFEは、欠陥を覆うスカートを形成するサージ
カル・メンブラン(Surgical Membrane)部分
に環状に、歯の周囲にカラーを形成した。エプロ
ンは、前記の小さい延伸膨張PTFE長方形体から
カラー形状を切り出し、そして外科膜部分から胸
当て状部を切り出すことによつて形成した。カラ
ー部分は、吸着性縫合によつて歯に対して共に引
かれ、そして歯の周囲を覆う細長いタブをもつも
のであつた。カラー(歯肉結合組織の内部成長を
支持することのできるもの)は、欠陥を覆うエプ
ロンの胸当て上部に対して冠状に置いた。
手術から約20〜30日後に、歯の周囲の小さい切
開または或る場合にはスプリツト厚の弁によつ
て、歯肉結合組織内部成長を支持することのでき
るインプラント部分中に内部成長した組織を分離
した。カラーおよびサージカル・メンブレン
(Surgical Membrane)を含む全インプラントを
取除き、歯肉組織を、必要な場合には縫合によつ
て歯に再付着させた。
インプラントした8本の歯の内、2本を手術か
ら37日目に除き、1本を手術から49日目に除き、
そして1本を手術から61日目に除いて顕微鏡検査
にかけた。残りのインプラントは生体内に残し、
臨床評価を行つた。
すべてのインプラントは、炎症の徴候を示さ
ず、正常な深さの満を示した。歯肉ポケツトは存
在せず、他の尖端上皮移動の徴候もなかつた。歯
はすべて不動性であつた。1つの場合において、
外科手術の際に欠陥生成によつて可動性にされた
歯は、治癒後に不動性になつた。これは歯周組織
が再生して歯を支持している証拠である。
本発明方法において、各種の変形および変法が
可能なことは当業者には明らかであろう。従つ
て、本発明は、添付の請求の範囲およびその均等
範囲に含まれる限り、本発明の変形および変法を
含むものであるものと理解されたい。
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