JPH05192992A - 積層金属板のフランジアップ加工方法 - Google Patents

積層金属板のフランジアップ加工方法

Info

Publication number
JPH05192992A
JPH05192992A JP4008945A JP894592A JPH05192992A JP H05192992 A JPH05192992 A JP H05192992A JP 4008945 A JP4008945 A JP 4008945A JP 894592 A JP894592 A JP 894592A JP H05192992 A JPH05192992 A JP H05192992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
metal plate
plate
laminated metal
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4008945A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Murase
正次 村瀬
Fuminori Mukohara
文典 向原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP4008945A priority Critical patent/JPH05192992A/ja
Publication of JPH05192992A publication Critical patent/JPH05192992A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層金属板のフランジアップ加工において板
ずれを生じない加工方法を提供する。 【構成】 2枚の金属板1、2を芯材樹脂層3を介して
圧着してなる積層金属板をフランジアップ加工するに際
し、次式に定義するパラメータZの値が200以上とな
るように加工条件を決定する。 Z=(σj ・L)/(H+T/2) ただしσj は芯材樹脂の降伏応力、Lはフランジ長さ、
Hは樹脂層厚、Tは金属板全厚である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制振効果のある樹脂層
とそれを両側から挟む2枚の金属板とからなる3層構造
の積層金属板をパネル状に成形する際の、フランジアッ
プ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業機械や家庭電器製品の普及に
より、これら機器から発生する騒音、振動が保健衛生あ
るいは環境保全の面から問題視されるようになってき
た。この対策の一つとして、制振鋼板等の制振金属板の
使用がある。制振金属板には防振合金を使用するもの、
金属板の片面に制振材料を貼り合わせた2層型(非拘束
型)、2枚の金属板の中間に芯材樹脂を挟んだ3層型
(拘束型)などがあり、それぞれ広い範囲の分野で採用
されつつある。
【0003】特に拘束型の積層金属板(以下、単に積層
金属板という)は、中間層の粘弾性物質の剪断変形によ
る内部摩擦を利用して振動を減衰させるものであり、上
記各種のうちで最も制振性能に優れている上、軽量であ
り、かつそのままでプレス加工等の2次加工が可能で、
通常の鋼板と同様に取り扱うことができるという利点が
ある。
【0004】鋼板等の金属板を家庭電器製品や自動車等
の部材として使用する場合、端面が露出していると安全
上、美観上から好ましくないので、端面を折り曲げ、パ
ネル状に成形して使用するのが通常である。この加工を
フランジアップと称する。ところで、積層金属板をフラ
ンジアップ加工すると、2枚の金属板が板ずれを起こ
し、フランジ部分の外側の板が内側の板に比較して短く
なるという欠陥が発生する。これは、部材が外部に直接
露出しているような場合にはゆゆしい問題であり、美観
を重視する家庭電器製品や自動車等にあっては、この問
題のため積層金属板の使用を断念する場合も多い。
【0005】このような積層金属板の曲げ加工性を改善
する試みとして、特開昭59-87146号公報のように中間樹
脂層のヤング率を規制したり、特開昭61-277434 号公
報、特開昭63-9535 号公報のように2枚の金属板の板厚
に差を持たせる等の提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常の曲げ加工では、
曲げ部分の両側に曲げを受けない積層金属板材が充分な
長さにわたって存在するので、この両側部分の樹脂の拘
束力により板ずれが防止され、あるいはこの部分で板ず
れが吸収されて板端部に板ずれがあらわれにくいため上
記の対策により実用上の障害はなくなっているが、フラ
ンジアップ加工においては曲げ代が 3〜10mm程度であ
り、通常の曲げ加工に比較して極めて短いので、これら
の対策をもってしても解決に至っていない。
【0007】本発明は、このような厳しい条件にある積
層金属板のフランジアップ加工においても板ずれを生じ
ない加工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、2枚の金属板
を芯材樹脂層を介して圧着してなる積層金属板をフラン
ジアップ加工するに際し、次式に定義するパラメータZ
の値が200以上となるように加工条件を決定すること
を特徴とする積層金属板のフランジアップ加工方法であ
る。
【0009】Z = (σj ・L)/(H + T/
2) ここに σj : 芯材樹脂の降伏応力 L : フランジ長さ H : 樹脂層厚 T : 金属板全厚(2枚の合計)
【0010】
【作 用】本発明らは、積層金属板のフランジアップ時
の板ずれが発生する機構を鋭意解明した結果、以下のよ
うな知見を得た。図2は積層金属板の側面図で、1、2
は金属板で1は曲げ加工における内側、2は外側に当た
る。3は樹脂層である。(a)はフランジアップ加工
前、(b)はフランジアップ加工後の状態を示し、Lは
フランジ長さ、ΔLは板ずれ量である。
【0011】積層金属板のフランジアップ時の板ずれ
は、図2(b)より明らかなように、基本的には金属板
1、2の曲げ行路差に起因する。つまり曲げ加工の外側
に当たる金属板2が、板厚差だけ長い曲げ半径により、
内側金属板1に比較しておよそΔLに相当する量だけフ
ランジ長さが不足するのである。したがって、トータル
の積層金属板の板厚が増加すればするほど、曲げ行路差
は増大し、これは金属板1、2の厚みおよび材質に差を
設けても、全板厚が変わらない限り一定である。一方、
寸法的な状況は一定であっても、芯材樹脂による拘束力
を強化することにより、板ずれを抑制することができ
る。この拘束力は樹脂の降伏強度ならびにフランジ長さ
に関係する。
【0012】以上から、トータル板厚とフランジ長さに
応じて、使用する芯材樹脂の降伏応力(Yp ) を規制す
ることが好ましいことがわかる。そこで、条件をさまざ
まに変化させて実験を行い、つぎの式 (1)によりZを
定義すると、 Z = (σj ・L)/(H + T/2) ・・・(1) ここに σj : 芯材樹脂の降伏応力 L : フランジ長さ H : 樹脂層厚 T : 金属板全厚(2枚の合計) 板ずれ量ΔLとこのZとは図1に示すように対応する関
係にあり、視覚上フランジアップにおける板ずれ量の許
容限度を 200μm とすると、Zの値を 200以上とすれば
よいことがわかった。なお、分母をトータル板厚(H
+ T)でなく上記のように(H + T/2)とした
のは、樹脂層厚Hに比較して一般に金属板全厚が1桁程
度大きいことを考慮したためである。
【0013】なお、Zの値の上限は、加工上の理由から
は特に定める必要はないが、製品において必要とされる
板厚、制振性等により自ずから限度は定まるものと考え
られる。フランジ長さLや樹脂層厚H、金属板全厚Tが
選択、あるいは変更可能の場合はこれらにより(1)式
を満足するように条件を変更すればよいが、これらの寸
法的な変更のできないときは、樹脂の種類を変更すれば
よい。
【0014】そこで、 Z ≧ 200 ・・・(2) とおいて(1)式に代入し、変形すると、 σj ≧ 200(H + T/2)/L ・・・(3) となるから、(3)式に従って樹脂を選定すればよい。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例ならびに比較例につい
て、(1)式によるZの値ならびにフランジアップ加工
後の板ずれ量の測定結果について説明する。まず、使用
した試験片の製造方法は、各種板厚のスキン材(金属
板)の片面に種々の降伏強度を有するポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂を所定厚とな
るよう塗布し、オーブンで予熱ののち熱間ロールにより
貼り合わせて積層金属板とし、冷却後、 100mm×50mm
に剪断してサンプルとし、端面をフランジアップ加工し
て、板ずれ量を読み取り顕微鏡にて測定した。
【0016】以上の結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1に見るように、(1)式に定義したパ
ラメータZの値が 200以上となるように樹脂を選定すれ
ば、フランジアップ加工後の板ずれ量は 200μm 以内と
なり、良好な結果が得られることがわかる。なお、上記
実施例では金属板として鋼板を使用したが、本発明は鋼
板をはじめ、ステンレス板、アルミニウム板等各種金属
板が適用できることは、いうまでもない。樹脂も、降伏
応力が上記条件を満足するものであれば、例示した樹脂
に限定されるものではない。
【0019】
【発明の効果】本発明の加工方法によれば、フランジア
ップ加工時の板ずれ量を実用上支障のない範囲に抑制す
ることができ、積層金属板の適用範囲が拡大されること
により、保健衛生ならびに環境保全の改善をはかること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるパラメータZと、フランジア
ップ加工時の板ずれ量との関係を示すグラフである。
【図2】フランジアップ加工と板ずれ量との関係を説明
する側面図である。
【符号の説明】
1、2 金属板 3 樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の金属板を芯材樹脂層を介して圧着
    してなる積層金属板をフランジアップ加工するに際し、
    次式に定義するパラメータZの値が200以上となるよ
    うに加工条件を決定することを特徴とする積層金属板の
    フランジアップ加工方法。 Z = (σj ・L)/(H + T/2) ここに σj : 芯材樹脂の降伏応力 L : フランジ長さ H : 樹脂層厚 T : 金属板全厚(2枚の合計)
JP4008945A 1992-01-22 1992-01-22 積層金属板のフランジアップ加工方法 Pending JPH05192992A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4008945A JPH05192992A (ja) 1992-01-22 1992-01-22 積層金属板のフランジアップ加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4008945A JPH05192992A (ja) 1992-01-22 1992-01-22 積層金属板のフランジアップ加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05192992A true JPH05192992A (ja) 1993-08-03

Family

ID=11706811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4008945A Pending JPH05192992A (ja) 1992-01-22 1992-01-22 積層金属板のフランジアップ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05192992A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4823208A (en) * 1986-07-25 1989-04-18 Hitachi, Ltd. Multi slice level signal circuit

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4823208A (en) * 1986-07-25 1989-04-18 Hitachi, Ltd. Multi slice level signal circuit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1360079A1 (en) A vehicle door and a method to make such a door
JPH05192992A (ja) 積層金属板のフランジアップ加工方法
JP2000257441A (ja) 遮蔽材
EP0995511A2 (en) Layered material and method for manufacturing same
JPH0686898U (ja) 低騒音プレス機械
JP3473868B2 (ja) スプリングバック矯正方法
JPH07100987A (ja) 制振金属パイプ
JP2853397B2 (ja) トルクコンバーター用羽根部品の製造方法
JPH0737659B2 (ja) プレス成形時の耐バリ性、絞り性に優れた冷延鋼板およびその製造方法
JP7513893B2 (ja) ビームの製造方法
JPH1121633A (ja) パネルの成形方法
JPH0631852A (ja) 制振金属パイプ
JP2002125293A (ja) スピーカーフレーム
JP3293491B2 (ja) 高速深絞り成形時の耐加工剥離性に優れた樹脂複合型制振金属板
JPH0358595B2 (ja)
JP2732206B2 (ja) 刃物用クラッド材料の製造方法
JPS61171336A (ja) プレス成形性に優れたラミネ−ト金属板
JPS62174144A (ja) 制振性に優れたラミネ−ト金属板
JPS61159223A (ja) 複合金属板の曲げ加工方法
JPS63153126A (ja) プレス成形性に優れた制振鋼板
JPH04173241A (ja) 曲げ特性に優れた複合型制振金属板
JP2020032606A (ja) 車両用パネル
JP2002066637A (ja) 成形品の寸法精度に優れたプレス成形方法
JPH02197323A (ja) 複合型積層鋼板のv曲げ加工方法
JPS62183335A (ja) 制振性に優れたラミネ−ト金属板