JPH05192777A - 銅クラッド鋼板の製造方法 - Google Patents

銅クラッド鋼板の製造方法

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JPH05192777A
JPH05192777A JP804092A JP804092A JPH05192777A JP H05192777 A JPH05192777 A JP H05192777A JP 804092 A JP804092 A JP 804092A JP 804092 A JP804092 A JP 804092A JP H05192777 A JPH05192777 A JP H05192777A
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JP
Japan
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rolling
clad
copper
steel sheet
temperature
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Application number
JP804092A
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English (en)
Inventor
Ryuji Ogata
龍二 緒方
Yukio Konuma
幸夫 小沼
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】剪断応力が向上したクラッド鋼板を安定して製
造する。 【構成】母材としての鋼板1、1’に合わせ材としての
銅板2、2’をインサート材を介さずに真空中で直接重
合わせてクラッド組立体を構成し、さらにそのようにし
て形成された2つのクラッド組立体を対向させ、その対
向面に剥離材3を介在させるとともにスペーサー4を介
在せしめ溶接Wした後、このクラッド組立体を圧延開始
温度880〜980℃とし、1パス当たりの圧下率が1
0%未満、850℃以下での累積圧下率が30%以上と
なるように圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアモーターカーの
リアクションプレート等に使用される圧延法による銅ク
ラッド鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、主なクラッド鋼板の製造方法とし
て、圧延法、爆着法、肉盛法などがあり、それぞれ一長
一短がある。その中でも圧延法は広幅・長尺の鋼板の量
産が可能であり、接合部の加工硬化がない等長所があ
り、大量生産に向き、現在クラッド鋼板製造法の主流と
なっている。
【0003】このいわゆる圧延クラッド鋼板の製造にお
いては、接合面の清浄度、圧下比、圧延圧力および圧延
温度等が圧着の進行に影響を及ぼす主要な因子として挙
げられるが、これらのうち、従来技術においては接合面
の清浄度等の特性のみが注目されてきた。
【0004】すなわち、接合面にメッキを施す方法や、
クラッド組立時に接合面を真空に保持する方法(特開昭
55-100890 号公報、特開昭63-132787 号公報等)などの
新方法も検討されてきているが、その多くは製造コスト
を高くするものであった。また、組み立て後の圧延方法
においても、組み立て体表面と内面の温度差を規定して
圧延する特開昭58-77785号、特開昭58-96816号公報、特
開昭60-244491 号公報等に記載の技術が提案されている
が、本発明者らの追試によれば、やはり徒に製造工程を
複雑にし、コストを上昇させるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧延法によ
るクラッドにおける母材と合わせ材との圧着に影響を及
ぼす主因子は圧延圧力と圧延温度である。圧延圧力は、
合わせ材と母材との機械的接合に必要であり、また、圧
延温度は機械的に接合した部分でさらに十分な接合強度
を得るため、接触点での原子拡散を迅速に進行させるの
に必要となる。
【0006】しかし、この両者は相反する因子である。
つまり、圧延温度が高くなれば圧延スラブのものの変形
抵抗が小さくなり、圧延圧力は低下する。逆に圧延圧力
を高くして強圧下圧延を実施した場合、図1または図2
に示すスペーサーが破れ、クラッド鋼板としての製造を
不可能としてしまうことがあるなどの問題があった。
【0007】かかる相反する関係に着目して、圧延温度
と圧下または圧延圧力との相関を規定する提案は未だな
されていない。
【0008】そこで、本発明の主たる課題は、十分な接
合強度または剪断強度をもった銅クラッド鋼板を安定し
て得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、母材として
の鋼に合わせ材としての銅をインサート材を介さずに直
接重ね合わせてクラッド組立体を構成し、前記重合面を
真空中に維持した状態で、このクラッド組立体を加熱し
て圧延開始温度880〜980℃とし、1パス当たりの
圧下率が10%未満で複数回圧延し、850℃以下では
その850℃以下での累積圧下率が30%以上となるよ
うに圧延することで解決できる。
【0010】
【作用】本発明では、クラッド組立体は真空中に維持さ
れ、非酸化性雰囲気下として圧延されるので、銅と鋼と
の接合界面の接合の妨げとなる酸化皮膜の発生を防止で
きる。
【0011】また、圧延開始温度を880〜980℃と
高温に加熱し、1パス当たり10%未満の圧下率で軽圧
下し、高温下でパス数を従来より増やしているから、銅
がスペーサーを突き破ることなく、接合界面での金属間
の機械的接合を容易に促進することができる。
【0012】さらに、850℃以下の変形抵抗の増加し
た時点で、累積圧下率を30%以上として圧延圧力を高
めることにより、接合界面における原子レベルでの接合
を容易にさせ、高い剪断応力を得ることができる。
【0013】以下本発明ついて具体的に詳説する。母材
となる鋼板と合わせ材となる銅は、接合面の酸化皮膜を
除去した後、高真空容器内で、図1に示す完全サンドイ
ッチ組立体として、あるいは図2に示すセミサンドイッ
チ組立体として溶接により構成される。
【0014】図1における完全サンドイッチ型の複合ス
ラブにおいて、1、1’は母材としての鋼板であり、
2、2’は合わせ材としての銅板であり、Niなどのイ
ンサート材を介在させることなく直接重ね合わされてい
る。ただし、銅板2、2’の相対向する面間には、圧延
後に相互に分離可能なようにTiやFe等の剥離材3が
介装されている。鋼板1、1’の端部相互間にスペーサ
ー4、4が設けられ、このスペーサー4、4と鋼板1、
1’の接触面の外側部分は、高真空中、たとえば10-2
Torr以上、望ましくは10-3Torr以上、最適には10-4
Torr以上で、電子ビーム溶接またはレーザービーム溶接
などにより溶接Wされている。
【0015】また、図2に示すセミサンドイッチ型の複
合スラブにおいては、母材としての鋼板1の上面に合わ
せ材としての銅板2が載置され、その上面に剥離材3を
介して、ダミー鋼板5が設けられている。4はスペーサ
ーである。
【0016】なお、合わせ材としての銅中の酸素量は、
0.06重量%以下、特には0.008 重量%以下であることが
望ましい。銅中の酸素量があまり多いと、圧延過程で接
合面に浮上し、酸化皮膜形成の一因となるからである。
【0017】本発明では、上記組立体の圧延条件を規定
している。そこで、本発明における圧延条件の数値限定
理由について説明する。 (加熱温度)加熱温度を880 〜980 ℃としたのは、銅の
融点が1083℃近傍であり、980 ℃を超えると、軟化しや
すく、圧延時、スペーサーを破ることがあり、安定して
製造すすることが困難であるためである。一方、880 ℃
未満の場合、厚スラブの圧延において、軽圧下、多パス
の条件で圧延する際に、温度低下が著しく成形が困難に
なる場合があり、安定製造を阻害する。そこで、加熱温
度の下限はより好ましくは930 ℃である。
【0018】(900 ℃以上での圧下率)また、圧延時、
高温下で軟質化した銅の不安定挙動および異常変形を避
けるため、軽圧下とするのが望ましく、種々試験を行っ
た結果、900 ℃以上で1パス当たり10%未満の圧下率と
することが必要であり、10%を超える圧下率とすると、
銅板がスペーサーを破る危険性が高くなる。
【0019】(850 ℃以下での累積圧下率)さらに、接
合界面の剪断応力を向上させるために、圧延時の圧延圧
力を増加させることが必要であるが、圧延の際、温度低
下による鋼板の硬化、変形抵抗が増加するため、低温下
で圧下量を規定することにより、十分な剪断応力、密着
強さを有することが明らかとなった。その際、特に、85
0 ℃以下での累積圧下率を30%以上と限定することによ
り、十分な剪断応力、密着力を生じることが確認でき
た。この条件を満足すると、実際の用途上必要とされる
150 N/mm2 以上の剪断応力を確保できる。ただし、いう
までもなくこの場合でも、上記同様スペーサーの破れ防
止上、1パス当たりの圧下率は10%未満である必要があ
る。
【0020】(その他)また仕上温度は760 ℃以上が好
ましく、この仕上げ温度とすることにより、表面性状が
良好で、かつ圧延機に過大な負担をかけることなくクラ
ッド鋼板を製造できる。900 ℃以上のパス回数として
は、素材および製品寸法などに左右されるが、好ましく
は10パス以上である。850 ℃以下でのパス数として、好
ましくは4〜6パスである。予め鋼板と銅板との接合面
を真空中に維持しておくのに、たとえば特開昭63−1327
87号公報に示されているように、スペーサーを貫通して
吸気管を設けて、大気中で組み立てた後に、その吸気管
を介して真空ポンプにより排気して真空化を図るように
してもよい。
【0021】なお、本発明にいう銅としては、純銅のほ
か、銅合金も含む。また、鋼板としては、炭素鋼、Cr
−Mo鋼や低温用Ni鋼などの低合金鋼、10%以上のC
rを含むフェライトステンレス鋼、CrとNiを含有す
るオーステナイトステンレス鋼などの全ての鋼を挙げる
ことができる。
【0022】
【実施例】次に、具体的な実施例により、本発明の効果
を明らかにする。この実施例は、図3に示す寸法の完全
サンドイッチ組立体を、圧延後の各母材の厚み16mm、各
銅板の厚み5mmとし、全体の圧下比を4.38としたもので
ある。
【0023】まず、表1には、各パスでの圧延温度条件
と圧下率とを示した7種の圧延スケジュール(No.1〜
7)を示した。このうち、No. 1〜3は実施例を示し、
No.4〜7は比較例を示している。すなわち、No. 4、
5は高温強圧下により銅板がスペーサーを突き破り、圧
延不可能となった例、No. 5〜7は、850℃以下で軽
圧下した例をそれぞれ示している。
【0024】
【表1】
【0025】次に上記実施例、比較例で製造した銅クラ
ッド鋼板について、各種温度下における剪断応力を試験
した結果を表2に示す。ただし、剪断力の単位はN/mm2
である。
【0026】
【表2】
【0027】上記表2より、本発明法によれば剪断応力
が明らかに向上していることがわかる。また、特に、8
50℃以下での圧下率を変化させて、得られるクラッド
鋼板の剪断応力を試験した結果を、図4に示した。この
図3より明らかなように、本発明範囲では実際上の要求
に合致する上記150 N/mm2 以上の剪断応力が得られるこ
とが判明した。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、剪断応力
が向上したクラッド鋼板を安定して製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る完全サンドイッチ型のクラッド組
立体の断面図である。
【図2】本発明に係るセミサンドイッチ型のクラッド組
立体の断面図である。
【図3】実施例に供した寸法共に示した組立体の断面図
である。
【図4】850 ℃以下の圧下率と剪断応力との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1、1’…鋼板(母材)、2、2’…銅板(合わせ
材)、3…剥離材、4…スペーサー、5…ダミー鋼板、
W…溶接部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母材としての鋼に合わせ材としての銅をイ
    ンサート材を介さずに直接重ね合わせてクラッド組立体
    を構成し、前記重合面を真空中に維持した状態で、この
    クラッド組立体を加熱して圧延開始温度880〜980
    ℃とし、1パス当たりの圧下率が10%未満で複数回圧
    延し、850℃以下ではその850℃以下での累積圧下
    率が30%以上となるように圧延することを特徴とする
    銅クラッド鋼板の製造方法。
JP804092A 1992-01-21 1992-01-21 銅クラッド鋼板の製造方法 Pending JPH05192777A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102319732A (zh) * 2011-09-07 2012-01-18 三明天尊不锈钢复合科技有限公司 金属复合板的真空轧制方法
CN103878176A (zh) * 2014-03-12 2014-06-25 森港机械刀片有限公司 一种工具钢与不锈钢的真空热轧复合方法
CN104117539A (zh) * 2014-06-28 2014-10-29 济钢集团有限公司 一种厚板轧机复合制坯自动轧制工艺

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