JPH05192746A - アーク融解した金属材料をインゴット状に鋳造するための方法と装置 - Google Patents

アーク融解した金属材料をインゴット状に鋳造するための方法と装置

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JPH05192746A
JPH05192746A JP4144153A JP14415392A JPH05192746A JP H05192746 A JPH05192746 A JP H05192746A JP 4144153 A JP4144153 A JP 4144153A JP 14415392 A JP14415392 A JP 14415392A JP H05192746 A JPH05192746 A JP H05192746A
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molten metal
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JP4144153A
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Robert D Lillquist
ロバート・デビット・リルクイスト
Gordon B Hunter
ゴードン・ブルース・ハンター
Richard G Menzies
リチャード・ゴードン・メンズィーズ
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D23/00Casting processes not provided for in groups B22D1/00 - B22D21/00
    • B22D23/06Melting-down metal, e.g. metal particles, in the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】合金の凝固を制御するプラズマアーク溶解によ
るインゴットの鋳造法の提供。 【構成】溶融した金属材料をインゴットモールド28に
輸送し、キャスティングモールド内の溶融金属プール4
0の上面温度と温度分布をイメージングラジオメータ4
8で測定する。このラジオメータはインゴットモールド
を包囲する不活性ガス充填チャンバの外に、のぞき窓4
6を通してインゴットプール表面が見られるように配置
されている。少なくともプラズマアークトーチ44を使
用してアークをインゴットプール表面に向かわせ、その
強度を選択的に調節し、同時にアークの照射を選択的な
位置に配置して、望ましい所定のモールドプール表面温
度と温度分布を維持することにより、凝固したインゴッ
ト中に予め選定された冶金学的組織が得られるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマアーク融解
(PAM)およびインゴット鋳造操作において合金(特
にNi基超合金)の凝固を制御するのに使用される方法
と装置に係る。
【0002】
【従来の技術】ある種の用途、特にニッケル基超合金イ
ンゴットがよく使われる航空宇宙用途では、望ましいイ
ンゴット組織は構造上の欠陥をもたないものである。こ
の意味で用いる場合の欠陥という用語には、ラップ、湯
境い、多孔質巣、不均一な結晶粒度、および、割れや不
均一な機械的特性に至る化学的偏析が包含されるがこれ
らに限られることはない。PAM法により、インゴット
組織を制御し、凝固するインゴットに対する入熱を制御
することによって欠陥を最小化または排除する手段が提
供される。このようなインゴットのさらに望ましい特徴
は最終部品の結晶粒度より大きい酸化物の介在物をもた
ないことであり、このような介在物はその部品の低サイ
クル疲れ特性に悪影響を及ぼすものである。いくつかの
PAM法では介在物が溶融金属と共にインゴットモール
ドに入る前に酸化物介在物を溶融金属から浮き上がらせ
ることが可能である。
【0003】PAM法で溶融合金を生成させるには3つ
の基本的な方法、すなわちドリップ融解、非消耗電極融
解および炉床融解が広く使用されている。一般にこれら
の方法で形成される最終製品はキャスティングモールド
(鋳造用金型)内で溶融金属から凝固するインゴットで
ある。ドリップ融解法ではフィードストック電極(アー
クを使用して融解させる)を用い、溶融金属の液滴が鋳
造されるインゴットの上面上に落下する。非消耗電極融
解法で使用するフィードストックは、キャスティングモ
ールド内の溶融金属中に直接導入されるか、または回転
式スカルるつぼ中に導入され、融解させられてインゴッ
トの上面上にバッチ式に注がれる。比較として、炉床融
解法ではプラズマアークで融解させるフィードストック
を用い、溶融金属は水平のトラフまたは炉床に集め、炉
床の表面上に向けられる別のプラズマアークを使用する
ことによって炉床内で液体として維持する。次にこの溶
融金属をインゴットモールド上に配置された鋳込切欠き
に移す。これらの方法のいずれにおいても、別のアーク
を使用してモールド内の金属の上面を加熱し、凝固と凝
固しつつあるインゴットの冷却とに影響を及ぼすことが
できるということは業界で公知である。インゴットの所
望の合金凝固組織および表面状態を作り出すにはインゴ
ットの適正な冷却が必要である。
【0004】電子ビーム融解(EBM)法はPAM法と
似ているが、EBM法はプラズマアークでなくて電子ビ
ームを使用する点と不活性ガスの代わりに真空中で実施
する点がPAM法と異なっている。EBMドリップ法で
均一な細粒インゴットを製造する方法はすでに提案され
ている。一例として、ひとつのアプローチでは、インゴ
ットの上面温度を、合金の固相線温度より低いが溶融金
属液滴とインゴット表面との間の冶金学的接合を促進す
る温度より高く維持して行なう連続鋳造法を使用する。
このプロセスでは、ドリップ速度と析出パターンを制御
するのに使用するインゴット表面温度の測定手段を使用
しない。またこのプロセスでは、インゴット上面への入
熱適用は一般に望ましくないとみなされている。これは
おそらく、ドリップ速度と析出パターンを制御するため
に表面温度を直接測定する手段がないためであろう。合
金の固相線温度またはそれ以下の温度を使用する結果、
生成する製品は真のインゴット鋳造品ではなく、組織中
に細孔や酸化物介在物のような混入物を形成する冶金学
的に接合された凝固した液滴の堆積物である。
【0005】許容可能な表面状態と共に所望の内部組織
を有するインゴットを製造する目的でEBM炉床法もす
でに提案されているが、この方法は完全に成功してはい
ない。このような従来の方法では通常溶融プール表面の
目視観察が行なわれ、別々の位置の温度測定は二色高温
計によって行なわれているが、オペレータはこのような
情報を使用して、所望のインゴット凝固組織を得る目的
で所望のプール表面温度を作り出すために電子ビーム出
力および照射パターンを手操作で制御しようとしてい
た。このプロセスモニタリング法は今日までに、所望の
インゴット凝固組織を生成させるためにビーム出力と照
射パターンを制御する際に必要な精度を達成するには不
適切であることが立証されている。
【0006】EBMまたはPAM炉床法によるインゴッ
ト鋳造に関する以前のひとつのアプローチにおけるプロ
セスの目的は、モールドの中心のプール表面温度を合金
の液相線温度より少し低い温度に維持しつつプールの端
の温度を合金液相線温度より少し高く維持することであ
る。この前者の温度はインゴットの凝固が始まる「種
晶」として機能する固体のクリスタリットを作り出すた
めに選択され、後者の温度はインゴットの端で湯境いま
たはラップが形成されるのを防ぐために選択されたもの
である。このプロセスの利点は、クリスタリットの生成
は温度が合金の液相線より実際に低いことを示す目で分
かる指示となるので、中央のプール温度を目で監視する
ことができることである。しかしながら、上で論じたよ
うに、プール表面温度の目視観察と手動制御では、所望
の凝固組織を有するインゴットを製造するのに必要とさ
れる程度の制御精度が得られない。
【0007】この方法の欠点は、この方法を実施する際
にインゴットプール表面に生じる温度勾配によりプール
内に許容できないくらい速い流体対流も生起するという
ことである。この速いプール対流は、望ましくない酸化
物介在物を表面から取込んで凝固するインゴット中に閉
込める可能性がある。さらに、この方法では表面に生じ
る温度勾配の結果、凝固したインゴット中のミクロ組織
が不均一になる。このアプローチに関連して注目されて
いる別の欠点は、使用するプール温度が液相線より低い
と非常に浅いインゴットプールが明らかとなり、生成す
る凝固組織はビームやアーク加熱の形態でかけられるエ
ネルギの小さい変化に極めて敏感であり、そのためこの
プロセスは的確に実施・制御するのがさらに困難にな
る。
【0008】電子ビームの入熱特性が比較的狭い面積な
ので入熱の精密な空間的制御は可能であるが、溶融金属
表面の大面積を均一な温度に維持することは困難であ
る。さらに、電子ビームを使用するのに必要となる高真
空のため除熱が制限され、しかも合金元素の選択的蒸発
が起こる。PAM法においては不活性雰囲気によって除
熱はより効率良くでき、おそらくより浅いプールが生成
して満足のいく凝固組織が生成する。またこの不活性ガ
ス雰囲気は合金元素の蒸発も低下させ、所望のインゴッ
ト組成を達成するのがより容易になる。またPAMは、
アークを使用することによって、EBMに特徴的な入熱
分布より広い入熱分布も示す。
【0009】
【発明の目的】したがって、本発明の主たる目的は、イ
ンゴット中に所定の望ましい凝固組織を生成させるため
に凝固を精密に制御して、溶融金属材料をインゴットの
形態に鋳造するための装置を提供することである。本発
明のもうひとつの目的は、上部溶融プール表面温度を測
定して表面全体の温度分布に関連した画像を提供するよ
うに配置されたイメージングラジオメータ(画像形成用
放射計)をPAM炉床またはドリップ融解装置と組合せ
て使用することである。
【0010】本発明のさらに別の目的は、上部溶融プー
ル表面温度を精密に測定・監視(モニタ)し、上部溶融
プール表面にアークを向かわしめて上部溶融プール表面
の実質的に全体に亙って実質的に均一な温度を維持する
ことを含む、溶融金属材料をインゴットの形態に鋳造す
るための方法を提供することである。本発明のさらに別
の目的は、イメージングラジオメータによって上部溶融
プール表面温度を測定し、表面全体の温度分布に関連し
た画像をイメージングラジオメータにより生成せしめ、
溶融プール表面全体に実質的に均一な温度を維持するた
めに前記画像を使用して上部溶融プール表面の方に向か
うアークの照射強度および面積を制御する、溶融金属材
料をインゴット形態に鋳造するための方法を提供するこ
とである。
【0011】
【発明の概要】本発明の上記目的とその他の目的は、プ
ラズマアーク融解(PAM)炉床またはドリッププロセ
スによって溶融金属材料をインゴット形態で鋳造するた
めの装置であって、イメージングラジオメータを使用し
てキャスティングモールド内の溶融プールの上面温度を
測定し、表面全体の温度分布に関連する画像を得るか、
またはこの温度分布を示すシグナルを得るという装置を
提供することによって達成される。本発明の装置は、所
定の溶融プール表面温度分布を達成または維持するため
に溶融プール表面にアークを向かわしめるのに使用され
る1個または複数個のプラズマアークトーチを具備して
いる。この温度分布は前記イメージングラジオメータに
よって監視・確認される。
【0012】本発明の方法では、モールド中で溶融金属
材料をインゴット状に鋳造するように設計されたPAM
炉床またはドリッププロセスが提供される。この方法
は、溶融プールの上面温度分布を測定し、予め選択され
た所望の温度分布を溶融プール表面上で維持するため
に、溶融プール表面に向けられたアークを選択的に配置
すると共にその強度を調節するというステップを含んで
いる。本発明の方法の重要な局面として、溶融プール表
面の実質的に全体に亙って実質的に均一な温度分布を維
持する。この温度は、インゴット状に鋳造される金属材
料の合金液相線温度より少し高く維持するのが好まし
い。
【0013】本発明の装置と方法の別の特徴として、モ
ールド内で溶融プール表面に近接して配置された黒体放
射基準線源を使用することによって、炉の運転中のぞき
窓の透過損失の測定とイメージングラジオメータの校正
精度の周期的チェックとが可能になる。また、アークを
溶融プール表面の所望の面積または領域に向けさせてそ
のアークの強度を調節するために使用するプラズマアー
クトーチ制御システムをイメージングラジオメータの出
力と有効に(機能するように)接続する。検出された温
度分布のビデオディスプレイを使用して、予め決められ
た表面温度プロフィールを維持するために溶融プール表
面の特定領域にアークを向かわせる際のオペレータの補
助とすることができる。あるいは、イメージングラジオ
メータの出力とプラズマアークトーチ制御とをカップル
させて、出力シグナルを受信する手段およびアークの配
向と強度を自動的に制御する手段にうまく機能するよう
に接続してもよい。
【0014】本発明の以上の特徴およびその他の特徴と
それに付随する利点は当業者には明らかであると思われ
るが、本発明は、添付の図面を参照した本発明の好まし
い態様に関する以下の詳細な説明からさらに容易に理解
できるであろう。なお、図面中、類似の部品は類似の参
照符号で示してある。
【0015】
【詳細な説明】まず図1を参照すると、本発明を実施す
るのに適したPAM炉床装置の代表例が概略的に示され
ている。炉床10は、水その他の冷却液が循環できる冷
却パイプ14を有する炉床底12からなっている。この
具体例の炉床底は、詳細には後述するように、溶融金属
材料をインゴットモールドに輸送する手段である。炉床
の入口端では、精練してインゴットに鋳造されることに
なる合金のバー16が、矢印Aで示してあるように炉床
に向かって公知のやり方で連続的に移動させられる。炉
床10に供給される原料は、インゴットに鋳造される材
料の小片や成形塊のような粒状形態であってもよい。
【0016】第一の指向性可変入熱デバイス18、好ま
しくは通常のプラズマアークトーチ18が炉床上方に取
付けられており、これを使用して炉床底12まで伸びて
いる合金バー16の端を加熱して融解させて、溶融合金
材料流20が炉床中に流入して溶融材料のプール22を
形成する。炉床底12に冷却パイプ14(この中を冷却
液が流れる)を設ける目的は、炉床底12の内面に材料
の固体スカル24を形成して、この炉床底が溶融材料に
よって劣化されるのを防ぐと共に溶融材料が炉床底から
汚染物を拾い上げる可能性を最小にすることである。
【0017】プラズマアークトーチ26に代表される指
向性可変入熱デバイスをもうひとつ使用して、材料を溶
融状態に維持すると共にインゴットモールド28に材料
を供給するのに望ましい所定の温度に維持することがで
きる。注意すべきことだが、プラズマアークトーチ1
8、26は合金バー16を融解させると共に溶融プール
を維持するための熱源として使われているので、図1に
示した炉床底12とモールド28は当業者に周知の方法
で図1に概略が示されている不活性ガスを充填したハウ
ジング30内に封入されている。
【0018】合金バー16を融解させる炉床端と反対側
の端には炉床壁の開口の形態の鋳込みリップ32が設け
られている。この鋳込みリップ32により溶融金属材料
の炉床からインゴットモールド28中への流出が可能に
なり、このモールド内で溶融金属の表面からの放射冷却
と不活性ガスによる対流およびインゴットモールド28
を介する伝導の結果金属材料が凝固してインゴット34
になる。インゴットモールド28は、モールドを冷却す
るために水のような冷却流体を運搬する冷却チューブ3
6をもっている。インゴット34はモールド28の底の
開口29を通して下向きに公知の方法で矢印Bの方向
に、好ましくは連続したほぼ一様の速度で引出される。
またこの引出し速度は、インゴットの凝固前面がモール
ドの表面に向かって上昇するのと大体同じ速度が好まし
い。
【0019】すでに指摘したように、炉床を出てモール
ドに入る溶融金属材料の温度は、合金の液相線温度より
高い温度、たとえば液相線温度より30〜100℃高い
温度に過熱されているのが好ましい。業界で公知の方法
により、鋳込みリップ32における材料の温度をモニタ
するために高温計を備えておくのが好ましい。この温度
の読みを使用して、プラズマアークトーチ18、26を
必要に応じて、手作業により、または、たとえば高温計
およびプラズマアークトーチコントロールとうまく機能
するように接続された自動制御システムを用いて制御す
ることができる。
【0020】鋳込みリップ32からモールドに供給され
る溶融金属材料38はモールドの頂部で溶融金属のプー
ル40を形成する。モールドの内面に近い部分は、モー
ルドの冷却チューブ36に近いため、プールの中央部分
より速く凝固する傾向がある。プラズマアークトーチ4
4として概略的に図示されている1個以上の指向性可変
入熱デバイスが設けられており、これを使用してプール
の表面温度を制御することによりインゴットの凝固を制
御して、インゴット中に望ましい所定の凝固組織が生成
するようにする。
【0021】ここまで記載してきたPAMプロセスと装
置は従来のものとほとんど同じである。図2を参照する
と図1のPAM炉のモールドセクション(以下に詳細に
説明する)が示されている。図1にも示されているよう
に、不活性ガスを充填したハウジング30がこのセクシ
ョンを包囲している。1個のプラズマアークトーチ44
が不活性ガスを充填したハウジングまたはチャンバに配
置されており、溶融金属材料のプール40の表面にアー
クを向かわせるようになっている。
【0022】不活性ガスを充填したチャンバ30の頂部
にのぞき窓46が設けられていて、イメージングラジオ
メータ48によりインゴットモールド28内の金属の上
面を観察できるようになっている。のぞき窓は従来から
PAM炉内で使われて来ており、石英、サファイヤ、そ
の他類似の耐熱性窓材を含有しているのが好ましい。こ
のイメージングラジオメータ48(詳細は後述する)と
イメージングラジオメータのセンサに基づく融解温度コ
ントロールとは本発明の譲受人に譲渡されている米国特
許第4,656,311号(援用してその開示内容が本
明細書中に含まれるものとする)に開示されているタイ
プのものが好ましい。イメージングラジオメータ48は
のぞき窓の外側に、好ましくは、反射その他の偽光源の
影響を制限するためにラジオメータの視線が溶融体プー
ル40の表面とほぼ垂直に交わるような位置に設置され
ている。
【0023】チャンバ30の内部には、インゴットモー
ルド28に隣接してラジオメータ48の視野内に黒体放
射基準線源50がある。ミクロン・インストルメンツ・
モデル・ブラックボディ(Mikron Instruments Model Bl
ackbody)を修正して運転中のPAM炉床炉内部で作動す
るようにすることができ、これは基準放射線源50とし
て使用するのに適するであろう。この黒体によって、イ
メージングラジオメータ48の校正精度を周期的にチェ
ックする手段が得られ、またイメージングラジオメータ
は炉の運転中のぞき窓46のウィンドウ透過率の変化を
検出して補償することができる手段を具備することにな
る。このような透過率の変化はコンデンセイションその
他の損失メカニズムによって生じ得る。また、浸漬熱電
対52が、合金放射率のスポット校正をするのに使用で
きる位置に配置されているのも好ましい。図2にはこの
熱電対52がその下げられた作動位置に示されている。
この熱電対は合金を汚染する危険性があるので、熱電対
によって校正を実施するのは融解処理工程の始まりか終
了後またはサンプルの収集と関連してだけに限定するの
が好ましい。いずれにしても、イメージングラジオメー
タを使用すると、表面全体に亙って温度を連続的に測定
できるので、浸漬熱電対を頻繁に使用する必要がなくな
る。
【0024】図2に示した好ましい具体例では温度検知
手段48がイメージング赤外ラジオメータの形態をとっ
ている。プール表面40の画像を形成するには、単一の
検出器および機械的走査手段または混成構造体(たとえ
ば一列に並べた検出器と機械的走査手段または二次元電
子走査検出器アレイ)を使用することができる。さら
に、各種レンズ60を使用して、モールドおよび周囲の
対象物に対していろいろな視野を選択することができ
る。たとえば、システムの校正をするとき、プール表面
40、黒体放射基準線源50および浸漬熱電対52の画
像を同時に表わすためには広角レンズを使用することに
なろう。望遠レンズを使用して特定の興味ある領域を選
択的に拡大することができる。
【0025】一般に、好ましい具体例におけるイメージ
ングラジオメータおよびその付属光学系、フィルタ(5
6、58、62)およびのぞき窓46の波長応答は、約
3ミクロンより短い波長を排除してプラズマのバックグ
ラウンド放射線による干渉を最小にするように要素・部
品を選択して調整する。そのような好ましいひとつのセ
ンサシステムは米国特許第4,656,331号(本発
明の譲受人に譲渡されている)に開示されている。低温
に冷却した赤外光検出器用材料、たとえばアンチモン化
インジウム、ケイ化白金または水銀の各種ドーピング、
テルル化カドミウムが高感度と高速度のために検出器5
4として好ましい。しかし、本発明者らの認識による
と、それより感度の低い検出器材料(たとえば、焦電結
晶)も、分光応答要件が満たされれば、本発明の実施態
様によっては使用できるであろう。スペクトルバンドフ
ィルタ56は、ロングパスフィルタの形状で約3ミクロ
ン未満の波長を排除するものが好ましい。ニュートラル
フィルタ58を使用して、検知した放射線の強度をイメ
ージングラジオメータの能力の範囲内のレベルまで低下
させる。回転可能な直線偏向フィルタ46を挿入・調節
してプール表面40からの反射に起因する測定誤差を最
小にすることもできる。
【0026】アークプラズマのバックグラウンド放射線
強度がプール表面から放出される熱放射の強度に対して
小さい場合には他の波長領域を使用すると有利であるこ
とがある。そのような情況が生ずるのは、たとえば、ア
ークとその反射像が、イメージングラジオメータによっ
て表面温度をモニタしている溶融体プールの位置にない
ときである。アーク長を短くしてヘリウムおよび水素の
ような特定の気体を使用すると、可視および近赤外の波
長領域での減少したアーク放射強度並びにすでに述べた
ように3ミクロンより長い赤外波長域に見られる概して
低い強度に寄与しうる。これらの情況において、600
〜1100ナノメータバンドの部分で有効なイメージン
グラジオメータ波長応答を示す検出器と付属光学系は本
発明の良好な熱検知手段を含むことになる。そのような
システムのひとつで、本発明の譲受人に譲渡されている
米国特許第4,687,344号に開示されているシス
テムでは、好ましい場合、本発明の熱検知手段に示され
ているように配列された検出手段54ならびにシグナル
プロセッシング手段(64、78)およびフィルタ手段
(56、58)としてシリコン電荷注入デバイス平面検
出器アレイを使用している。
【0027】ビデオシグナルはイメージングラジオメー
タ48(溶融体プール40の表面に焦点を結ぶ)の出力
であり、検出された放射率情報に相当する。このシグナ
ルは米国規格(EIA RS−170)または欧州規格
に合致したもので、直接表示してもよいしさらに処理し
てもよい。ビデオシグナルを直接表示する代わりに、図
2に示してあるようにビデオアナライザ64に供給す
る。このビデオアナライザはビデオモニタ66上に連続
したグラフシグナル強度(すなわち、対象物の温度およ
び温度分布)ディスプレイまたはオーバレイを提供する
のが好ましい。ビデオアナライザ64は必要に応じて校
正・調節して、イメージングラジオメータで測定される
標的対象物(溶融体プール40)の放射強度とビデオア
ナライザのグラフディスプレイおよび出力シグナルとの
間の直接の対応を確立しなければならない。ビデオモニ
タ66は、溶融体またはモールドプール40の全表面に
亙る分布を灰色色調または疑似色で示す全視野画像67
を使用し、さらに測定された現実の温度のグラフプロフ
ィール69を表示することによって温度と温度分布を表
示するのが好ましい。
【0028】本発明で使用するのに特に適したビデオア
ナライザは米国コロラド州ボールダー(Boulder)のコロ
ラド・ビデオ(Colorado Video)製のモデル321型ビデ
オアナライザ(Model 321 Video Analyzer)である。好ま
しいことにこのビデオアナライザは、一対のカーソル6
8(ひとつは水平でひとつは垂直)をモニタ66上に表
示された画像の上に向かわせてモニタ上に表示された画
像中の特定の点または画素の強度(測定された温度)を
狙って抜出すため、かつその抜出された強度に比例する
電圧を1個以上の所定の外部デバイスに供給するための
手動外部手段も提供する。図2に示してあるように、プ
ラズマアークトーチコントロールコンピュータ70が備
わっており、ビデオアナライザ64に接続されていて、
検出された画素強度に対応する電圧シグナルをビデオア
ナライザ出力チャンネル72を介して受信する。ビデオ
アナライザ64は、図2でチャンネルライン74、76
で表わされている別の入出力チャンネルをもっているの
が好ましい。これらのチャンネルはカーソルアドレスシ
グナルをコンピュータ70のような外部デバイスに供給
し、外部デバイス(この場合はコンピュータ70であ
る)からのカーソル位置決めシグナルを受信するように
なっている。
【0029】図2に示した構成ではビデオアナライザを
通過するビデオシグナルをさらに処理するためにビデオ
カラー量子化器78を備えていることができる。このビ
デオカラー量子化器を使用すると、ユーザがセットした
個々のグレースケール強度レベルが段階色調の色として
ビデオモニタ上に表示される。ビデオアナライザのグレ
ー色調表示により、通常、標的対象物中の詳細な空間的
細部の定義が改良される一方、ビデオカラー量子化器で
生成する疑似色強度で作図された表示は、プラズマアー
クトーチのパラメータを制御・調節して溶融体プール表
面のより大きい面積を共通の温度(単一の同じ色調の色
でディスプレイ中に示される)にする際に有用である。
本発明で使用するのに適した市販のビデオカラー量子化
器はコロラド・ビデオ・モデル(Colorado Video Model)
606である。
【0030】オペレータのコントロールコンソール80
は、溶融体プール40の表面で所定の温度プロフィール
を維持するためにプラズマアークトーチパラメータ(た
とえば、電力または強度、不活性ガス流およびアーク照
射パターン)を制御する際に使用するように設けられて
いる。もしPAM炉を厳密に自動化された状態で運転し
ようとするならば、このコントロールコンソールは装置
から省いてもよい。コントロールコンソール80は、コ
ントロールコンソールからのコマンドをトーチ44に中
継するプラズマアークトーチコントロールコンピュータ
につながれている。オペレータはこのコントロールを操
作して、アークの出力または強度を変調すると共に不活
性ガス流およびモールドプール表面のアーク照射パター
ンを調節するようなコマンドを作成する。
【0031】アーク照射パターンは、関連する分野の当
業者にはよく知られている手段によって指令することが
できる。そのような手段の例は不活性ガス流の変調、ア
ークの磁気偏向およびトーチの位置の機械的調節であ
る。機械的なトーチ位置調節は図2に横送り手段84、
傾斜手段86および延長手段88として描かれている。
ここで、溶融金属材料をインゴット上に鋳造するために
本発明の方法を実施する際の装置の作動について説明す
る。この方法では一般に、金属材料を加熱して融解さ
せ、底にインゴット引出し用の開口をもっているモール
ド手段すなわちインゴットモールド28に輸送する。さ
らに、イメージングラジオメータを使用してモールドプ
ール40の表面温度と温度分布を測定し、表面温度分布
を制御して望ましい所定の温度と分布を達成する。この
制御を実施するには、アークをモールドプール表面に向
けさせるように位置している少なくともひとつのプラズ
マアークトーチの強度を選択的に位置決めすると共に選
択的に変調する。そして、冷却して凝固したインゴット
をモールドから取出す。望ましい所定の表面温度と温度
分布は、凝固したインゴット中に所定の望ましい冶金学
的組織が生成するように選択する。
【0032】金属材料の加熱、融解および輸送はPAM
炉床融解法、またPAMドリップ融解法(これも本発明
の実施の際に使用することができる)の業界で広く知ら
れている。また、好ましい態様ではないが、本発明を実
施する際に、不活性ガスを充填したチャンバまたは真空
チャンバ内で行なう非消耗性電極電気アーク法を利用す
ることもできる。
【0033】本発明の特徴は、合金インゴット中に望ま
しい所定の冶金学的組織を得るために凝固していくイン
ゴットの溶融体プール表面の温度を制御する際に図2に
関連して説明したイメージングラジオメータ48とその
付属部品を使用することである。本発明の好ましい態様
に従う溶融金属材料の鋳造法は主としてニッケル基超合
金のインゴット製造を目的とするものであるが、本方法
は他の金属材料、たとえばチタン基合金、ジルコニウム
基合金、ニオブ基合金、コバルト基合金、鉄基合金、お
よび金属間アルミ化物合金でも実施することができる。
【0034】溶融体プール40の表面全体に亙って実質
的に均一な温度を維持することは本発明方法の重要な一
面である。本発明により、インゴットモールド28内の
溶融体プール40の表面における温度の変化は、凝固速
度が種々変化するために凝固組織の変化に至るばかりで
なく、モールドプールの過大な対流を引き起こす(この
結果、一般に酸化物その他の望ましくない介在物がイン
ゴット中に混入する)ことが確認された。酸化物は一般
にモールドプール表面上に浮き上がる傾向があり、プー
ルに過大な対流が生じていると表面下にひきずり込まれ
て捕えられることがある。
【0035】本発明の第二の重要な面は、モールドプー
ルの表面の温度を、インゴット状に鋳造される合金の液
相線温度より高温に維持すると望ましいということであ
る。表面温度を合金の液相線より高く維持することによ
って、溶融金属材料と凝固過程のインゴットの凝固前面
は、液相線より高い温度で実質的に均一な表面温度を維
持する際にプラズマアークトーチによって加えられるエ
ネルギすなわち熱に対して感受性がづっと低い。
【0036】モールドプールの表面全体に亙って実質的
に均一な温度分布を維持することが望ましいが、湯境い
の生成を低減または排除するために、かつ溶融金属が溶
融金属プールの端のモールド表面で凝固しインゴット全
体の均一な引出しまたは引抜きを妨げるときに起こるイ
ンゴット表面の引裂きや割れを最小化または防止するた
めに、モールドの端で多少高い温度を維持する必要があ
ることがある。モールドプールの中央領域の温度は合金
の液相線より0〜10℃高く維持するのが好ましいが、
本発明の方法は合金の液相線より30℃まで高い温度、
そしてそれ以上のモールドプール温度を用いて実施する
ことが可能であろう。モールドプールの端の温度は中央
領域の温度以上の温度に維持するのが好ましい。しか
し、過大な流体対流を防ぐために、モールドプールの中
央領域と端との温度差は充分に小さくする。
【0037】イメージングラジオメータはモニタ上にグ
レー調または疑似色でモールドプール表面全体の画像を
連続的にモニタすると共に生成するので、イメージング
ラジオメータ48により上記の重要な局面が両方とも達
成できる。イメージングラジオメータは合金から放出さ
れる赤外領域(約700ナノメータ以上)の放射線を検
出するので、表面温度および表面温度分布を測定する際
に目視決定できる条件に依存しない。従来公知のプロセ
スではオペレータによりモニタされる可視指標に対する
依存性のため、そのプロセスで使用するモールドプール
温度が一般に合金の液相線温度より低いことが必要とさ
れていた。
【0038】本発明の方法においては表面温度分布の自
動制御または手動制御のいずれを使用してもよい。手動
制御されたPAM炉の場合オペレータは、所望の溶融体
プール温度と実質的に均一な温度分布を達成して維持す
る際にビデオモニタ66ディスプレイを用いてプラズマ
アークトーチ44の作動パラメータ、主としてアーク出
力とトーチの動きのパターンを調節する。
【0039】またPAM炉はコンピュータ70とリアル
タイムセンサ(図示してない)によってプラズマアーク
トーチ44を自動制御する能力をもっていてもよい。自
動作動モードの場合、イメージングラジオメータセンサ
システムは、観察した領域の選択された位置において検
出された強度(温度)に関連するシグナルをプラズマア
ークトーチコントロールハードウェアに提供する能力を
もっていなければならない。これは、ビデオアナライザ
64によってコンピュータ70に供給されるシグナル7
2と類似のシステムによって達成することができ、イメ
ージングラジオメータ48によって検出される情報を自
動的または選択的に走査して観察した領域内の位置にお
ける強度シグナルを得る。
【0040】こうして、アーク出力または強度とトーチ
の動きパターンを手動または自動の作動モードで調節す
ることによってほぼ等温の金属上面を達成することがで
きる。一般に、放射と不活性ガスの対流および伝導によ
るプールからの熱損失を補償するために常にいくらかの
入熱が必要である。インゴットの凝固前面において放出
される溶融熱は下方のインゴットに伝達される熱を補償
する以上である。水冷したインゴットモールド28を介
する伝導により失われる熱はトーチの動きを金属プール
40の端の方にシフトすることによって補償することが
でき、すでに指摘したように、端では多少高い温度を維
持して湯境いの生成とインゴットをモールドから引出し
または引抜きする間のインゴット表面の引裂きまたは割
れを最小化または防止するのが望ましいであろう。表面
温度および分布を制御する際にさらに考慮することは、
PAM炉床装置を使用するとき、モールド中に注がれる
溶融金属は一般にプールの残りより高い温度であり、し
たがってこの領域で必要になるアーク電力はより少ない
ということである。
【0041】本発明の方法を実施する際に生成するイン
ゴットは、より堅実で再現性のある内部組織と表面品質
をもっている。本方法でニッケル基合金を使用する場
合、達成することができる所望の冶金学的組織の例とし
ては、等軸デンドライト微結晶粒子組織、柱状デンドラ
イト結晶粒組織、および等軸デンドライト微結晶粒子を
有する領域と柱状デンドライト結晶粒組織を含む領域と
を含む組織がある。チタン基合金を用いて達成すること
ができる好ましい冶金学的組織としては、等軸結晶粒組
織、柱状結晶粒組織、ならびに等軸および柱状の結晶粒
組織の領域の組合せがある。
【0042】本発明の装置と方法では他の市販または注
文のイメージングラジオメータを使用することができる
ものと認識されたい。ただし、それらのラジオメータは
PAMプロセスと適合する波長領域で作動し、このタイ
プの装置に使用されるのぞき窓材料と適合できなければ
ならない。900〜3000ナノメータの範囲またはそ
の一部の近赤外波長に感受性の検出器を使用する市販の
イメージングラジオメータは、好ましくはないが本発明
で使用することができよう。また、前記の好ましいイメ
ージングラジオメータの代わりに、分光応答要件が満た
されれば、より感受性の低い検出器材料、たとえば焦電
結晶、または可視波長で作動する荷電結合デバイス、荷
電注入デバイス、ビジコンおよびその他の半導体もしく
は真空管テレビジョン様カメラを使用するセンサを使用
することができる。
【0043】また、イメージングラジオメータのセンサ
システムでビデオアナライザおよびビデオカラー量子化
器によって果たされる機能は、ビデオ・フレーム・グラ
バ(Video Frame Grabber)(すなわち、内部ディジタル
フレーム貯蔵能力を有するビデオアナログ・ディジタル
変換器)およびビデオ画像処理用コンピュータ内で作動
するかまたはプロセスコントロールコンピュータと一体
化された適当なソフトウェアによっても遂行することが
できるものと認識される。
【0044】以上の説明は本発明の好ましい態様に従う
種々の詳細と特定の特徴を包含しているが、これは単に
例示のためのものであると考えられたい。さまざまな修
正と適応は本発明の思想と範囲から逸脱することなく当
業者に明らかとなろう。したがって、本発明の範囲は添
付の特許請求の範囲に基づいて決定すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPAM炉床装置の代表的具体例を示す
概略断面図である。
【図2】本発明の好ましい具体例に従ったPAM炉のモ
ールドセクション、イメージングラジオメータおよび付
属部品の概略図である。
【符号の説明】
10 炉床、 14 冷却パイプ、 16 合金バー(原料)、 18、26、44 プラズマアークトーチ、 22 溶融合金材料プール、 24 固体スカル、 28 インゴットモールド、 30 不活性ガスを充填したハウジング(チャンバ)、 34 インゴット、 38 溶融金属材料、 40 溶融金属プール、 46 のぞき窓、 48 イメージングラジオメータ、 50 黒体放射基準線源、 52 熱電対、 54 検出器、 64 ビデオアナライザ、 66 ビデオモニタ、 68 カーソル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード・ゴードン・メンズィーズ アメリカ合衆国、オハイオ州、ワイオミン グ、ウエスト・ヒル・レーン、15番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した金属材料をインゴットの形態に
    鋳造するための装置であって、 中に導入された溶融金属材料を閉込め収容するためのモ
    ールド手段であり、該溶融金属材料を冷却することによ
    り該金属材料を凝固させてインゴットを形成するための
    冷却手段を有しており、さらに、該インゴットを該モー
    ルド手段から徐々に取出すことができるように底部に開
    口を有している、該モールド手段と、該モールド手段の
    上部が当該イメージングラジオメータの視野内にあるよ
    うな所定の位置に配置されており、モールド手段の該上
    部に配置された該溶融金属材料の上部モールドプール表
    面の温度および温度分布を測定することができるイメー
    ジングラジオメータと、 該上部モールドプール表面上にアークを向かわせるため
    の少なくともひとつのプラズマアークトーチ手段であ
    り、該アークの強度を調節する手段および該アークを該
    上部モールドプール表面上の予め選定された領域に向か
    わせる手段を含んでいる、該トーチ手段と、 該アークの強度の該調節を選択的に制御すると共に該上
    部モールドプール表面の予め選定された領域に該アーク
    を向かわせる該操作を選択的に制御するための制御手段
    であり、該イメージングラジオメータにより測定された
    温度分布と予め定められた温度分布との間の差に応答し
    てシグナルを生成する手段を有している、該制御手段
    と、 該モールド手段および該モールド手段中に該溶融金属材
    料を導入するための手段を包囲している、不活性ガスを
    充填したチャンバであり、該チャンバ上に設置された少
    なくとも第一ののぞき窓を有しており、該少なくともひ
    とつのプラズマアークトーチ手段の有効な操作に適した
    所定の内圧を維持するようになっている、該不活性ガス
    充填チャンバとを含む装置。
  2. 【請求項2】 該イメージングラジオメータが該上部モ
    ールドプール表面の表面温度分布を示すビデオシグナル
    を生成し、該制御手段が該ビデオシグナルを受信して該
    温度分布を示す画像をビデオモニタ上に生成するための
    ビデオアナライザ手段を含んでいる、請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 該イメージングラジオメータが該不活性
    ガス充填チャンバの外部に配置されており、該イメージ
    ングラジオメータが該不活性ガス充填チャンバ上に配置
    された該第一ののぞき窓を通して該上部モールドプール
    表面温度分布を測定する、請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 さらに、該溶融金属材料を該モールド手
    段に輸送して該溶融金属材料を該モールド手段中に導入
    するように配置された炉床手段を含んでいる、請求項1
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 さらに、炉の運転中該イメージングラジ
    オメータを周期的に校正するための手段を含んでおり、
    該校正手段が黒体放射基準線源を含んでいる、請求項1
    記載の装置。
  6. 【請求項6】 溶融した金属材料をインゴットの形態に
    鋳造するための方法であって、(a)前記溶融金属材料
    を前記インゴットを収容するモールド手段に輸送し、
    (b)溶融金属材料の上面モールドプール温度を示す放
    射率および前記上面モールドプールの温度分布をその全
    面に渡って測定し、(c)予め選択された冶金学的組織
    を前記インゴット中に生成させるために、前記測定され
    た表面温度を予め定められた値に維持すると共に前記測
    定された表面温度分布を予め定められた表面温度分布に
    維持するべく、前記モールドプール表面上のアークの照
    射位置を選択的に決定すると同時に前記アークの強度を
    選択的に調節し、(d)前記モールド手段から熱を除去
    することによって前記溶融金属材料を凝固させてインゴ
    ット状にし、(e)前記凝固したインゴットを前記モー
    ルド手段から徐々に取出すことからなる方法。
  7. 【請求項7】 前記表面温度の前記予め定められた値が
    前記金属材料の液相線より高い温度である、請求項6記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記予め定められた表面温度分布が前記
    モールドプール全面に渡り実質的に一様な温度からな
    る、請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記予め定められた表面温度分布が前記
    モールドプール表面の中央部分における実質的に一様な
    温度および前記モールドプールの端における前記一様な
    温度より高い温度からなり、前記モールドプールの前記
    中央部分と前記端との間の温度差が充分に小さくて前記
    モールドプール内における過度の流体対流が防止され
    る、請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記金属材料がニッケル基合金、チタ
    ン基合金、ジルコニウム基合金、ニオブ基合金、コバル
    ト基合金、鉄基合金または金属間アルミニウム化物合金
    である、請求項6記載の方法。
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