JPH05192466A - ステッチデータ作成装置 - Google Patents

ステッチデータ作成装置

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JPH05192466A
JPH05192466A JP23285392A JP23285392A JPH05192466A JP H05192466 A JPH05192466 A JP H05192466A JP 23285392 A JP23285392 A JP 23285392A JP 23285392 A JP23285392 A JP 23285392A JP H05192466 A JPH05192466 A JP H05192466A
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晃 奥野
Terukichi Kubota
照吉 久保田
Keiichi Ito
敬一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柄作成機等を用いることなく、ティーチング
データから回転付ジグザグ模様の拡大、縮小等が可能な
ステッチデータを作成する。 【構成】 タブレット22からx軸,y軸方向の移動量
を読み込み、回転センサ25から回転角θを読み込むと
共に、振り幅センサ27から振り幅Wを読み込むことに
よりティーチングデータを制御ユニット41で作成し、
このティーチングデータを変換演算部42で刺繍柄の拡
大、縮小等が可能なステッチデータに変換演算し、フロ
ッピーディスク装置43等で記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば回転付ジグザグ
ミシン等の刺繍機で刺繍柄を実現するためのステッチデ
ータを作成するのに用いて好適なステッチデータ作成装
置に関し、特に、ティーチングデータから刺繍柄の拡
大、縮小等が可能なステッチデータを作成するようにし
たステッチデータ作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、刺繍用の下糸が配置される基台
と、該基台上に設けられ、前記下糸側と対向する位置で
上糸側の刺繍針を上,下に往復動させ、かつ所要の振り
幅で揺動させる刺繍機のヘッドと、該ヘッドの下側に位
置して前記基台上に移動可能に設けられ、駆動源により
該基台上でx軸方向およびy軸方向に駆動される移動枠
と、該移動枠内で刺繍布を展張した状態で保持し、該移
動枠に設けた回転源により、該移動枠内で刺繍布と共に
回転される回転枠とから構成してなる回転付ジグザグミ
シンは、例えば特開昭63−203188号公報等で知
られている。
【0003】この種の回転付ジグザグミシンでは、刺繍
機のヘッドにより刺繍針を所要の振り幅で揺動させつつ
上,下に往復動させるときに、移動枠をx軸,y軸方向
に駆動すると共に、該移動枠内で刺繍布を回転枠と共に
回転させるようにしているから、刺繍針の振り幅に応じ
たジグザグ模様に回転を加えた刺繍柄を前記刺繍布上に
実現でき、複雑な刺繍柄を比較的短時間で作成できると
いう利点がある。
【0004】そして、この種の回転付ジグザグミシンに
は、移動枠のx軸,y軸方向の移動量を検出する位置検
出手段と、移動枠に対する回転枠の回転角を検出する回
転角検出手段と、刺繍針の振り幅を検出する振り幅検出
手段とが設けられ、前記刺繍柄を繰り返し再現するのに
先立って、通常「例示学習」方式といわれているティー
チング作業が行われる。
【0005】即ち、このティーチング作業時には、熟練
者であるオペレータが移動枠および回転枠を手動で移
動、回転させながら、往復動する刺繍針の振り幅を調整
することにより、所望の刺繍柄を作成するときに、前記
各検出手段からそれぞれの信号を読み込んで移動枠の位
置、回転枠の回転角および刺繍針の振り幅等を記憶し、
この記憶したデータに基づいて前記駆動源や回転源等を
作動させて、熟練者と同様の刺繍柄を繰り返し再現させ
るようにしている。
【0006】一方、刺繍用の下糸が配置される基台と、
該基台上に設けられ、前記下糸側と対向する位置で上糸
側の刺繍針を上,下に往復動させる刺繍機のヘッドと、
該ヘッドの下側に位置して前記基台上に移動可能に設け
られ、駆動源により該基台上でX軸およびY軸方向に駆
動される移動枠とを備え、該移動枠上に展張した状態で
保持した刺繍布にステッチデータに基づいた刺繍柄を実
現する構成としてなる本縫いミシン(以下、他の従来技
術という)も知られている。
【0007】そして、この種の本縫いミシンを駆動制御
するためのステッチデータは図12に示す柄作成機を用
いて通常作成される。
【0008】図において、1は柄作成機としてのタブレ
ットを示し、該タブレット1は、作画エリア2A上に刺
繍原図としてのドラフト3が貼り付けられたボード2
と、作画エリア2Aに隣接して該ボード2上に設けられ
たステッチ条件選択手段としてのメニューシート4と、
ボード2上のドラフト3から該ドラフト3の輪郭を読み
取る読み取り手段としてのカーソル5とから大略構成さ
れ、該カーソル5にはドラフト3の輪郭を読み取る場合
に選択的に押下される複数の押ボタン(図示せず)が設
けられている。
【0009】ここで、タブレット1を用いてドラフト3
に対応したステッチデータを作成する場合には、まずド
ラフト3の輪郭線3A,3B等をカーソル5で読み取
る。そして、メニューシート4で縫目模様をジグザグ模
様として選択すると共に、糸密度、縫い目の最大長等を
選択することにより、図13に例示するようにステッチ
データを作成する(ただし、本縫いミシンのステッチデ
ータには図13中の振り幅W0 、回転角θ0 〜θk およ
び針中心N1 〜Nk に該当するデータは存在しな
い。)。
【0010】即ち、図12に示す刺繍柄の開始点N0 を
カーソル5により指定し、ボード2上のドラフトの座標
を図13のA−B座標とした場合に、開始点N0 を原点
(0,0)としたX−Y座標が設定される。そして、こ
の開始点N0 に続く針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,
…Sk をそれぞれX−Y座標上で指定することにより、
ドラフト3の輪郭に対応したジグザグ模様をなすステッ
チデータを作成し、テープパンチャ等を用いてテープ
(図示せず)上にパンチングデータとして記憶させるよ
うにしている。
【0011】かくして、このパンチングデータとしての
ステッチデータに基づき前記本縫いミシンを駆動制御す
る場合には、まずパンチングデータをテープリーダ(図
示せず)で読み取る。そして、この読み取ったデータに
基づいて前記移動枠をX軸,Y軸方向に移動させ、刺繍
針を開始点N0 から針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3,
…Sk へと順次運針させることにより、前記ドラフト3
の輪郭に対応したジグザグ模様をなす刺繍柄を刺繍布に
実現させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回転付ジグザグミシンでは、移動枠をx
軸,y軸方向に移動させつつ、該移動枠内で刺繍布を回
転枠と共に回転させるようにしているから、刺繍針の振
り幅に応じたジグザグ模様に回転を加えた刺繍柄を、例
えば図12に示すドラフト3の如き回転付ジグザグ模様
を刺繍布上に短時間で実現できるという利点がある。
【0013】しかし、この場合には、熟練者であるオペ
レータがティーチング作業により、いわゆるティーチン
グデータを作成し、このデータに基づいて移動枠、回転
枠および刺繍針を駆動するものであるから、ティーチン
グ作業による刺繍柄を単純に再現することは可能である
ものの、この刺繍柄を拡大、縮小または変形したり、位
置を変更したりするのが難しく、刺繍柄を高品質に再現
することができないという問題がある。
【0014】一方、他の従来技術による本縫いミシンで
は、タブレット1によって作成したステッチデータを適
宜に編集することにより、刺繍柄を拡大、縮小または変
形したり、位置を変更したりして刺繍柄を再現すること
が可能である。しかし、この本縫いミシンの場合には、
刺繍針を所望の振り幅で揺動できない上に、刺繍布を回
転させる回転枠等を備えていないために、図12に例示
したドラフト3のような回転付ジグザグ模様を作成する
ときに、移動枠をX軸,Y軸方向に比較的大きく移動さ
せなければならず、刺繍柄の作成に比較的時間がかか
り、回転付ジグザグミシンのように短時間で刺繍柄を実
現できないという問題がある。
【0015】そこで、本発明者は、図12に示すタブレ
ット1を用いてX−Y座標に加え、振り幅Wおよび回転
角θを備えた下記の如きステッチデータを作成し、この
ステッチデータに基づき回転付ジグザグミシンを作動さ
せることを検討した。
【0016】即ち、図13に示す刺繍柄の開始点N0 を
X−Y座標の原点(0,0)として設定した場合、針落
ち点S0 は開始点N0 に対して振り幅W0 /2を有し、
回転角θ0 となっているから、開始点N0 を、
【0017】
【数1】N0 (0,0,θ0 ,W0 ) としてテープパンチャ等の記憶手段でテープに記憶させ
る。
【0018】次に、針中心N1に対して振り幅W1 /2
をもった第1の針落ち点S1 は回転角θ1 となってお
り、この針中心N1 のX,Y座標を(X1 ,Y1 )とす
ると、針中心N1 は、
【0019】
【数2】N1 (X1 ,Y1 ,θ1 ,W1 ) として前記テープに記憶される。
【0020】また、第2の針落ち点S2 は針中心N2 に
対して振り幅W2 /2、回転角θ2となり、第3の針落
ち点S3 は針中心N3 に対して振り幅W3 /2、回転角
θ3となる。そして、針中心N2 ,N3 のX,Y座標を
(X2 ,Y2 ),(X3 ,Y3 )とすると、針中心N1
から針中心N2 ,N3 へのX軸,Y軸方向での移動量Δ
X2 ,ΔY2 、ΔX3 ,ΔY3 は、
【0021】
【数3】ΔX2 =X2 −X1 , ΔY2 =Y2 −Y1 ΔX3 =X3 −X2 , ΔY3 =Y3 −Y2 となっているから、針中心N2 ,N3 は、
【0022】
【数4】N2 (ΔX2 ,ΔY2 ,θ2 ,W2 ) N3 (ΔX3 ,ΔY3 ,θ3 ,W3 ) として前記テープに記憶される。
【0023】また、針落ち点Sk を針中心Nk に対して
振り幅Wk /2、回転角θk とすると、このときの針中
心Nk は、
【0024】
【数5】Nk (ΔXk ,ΔYk ,θk ,Wk ) ただし、ΔXk =Xk −Xk-1 ΔYk =Yk −Yk-1 として前記テープに記憶される。
【0025】そして、これらの開始点N0 ,針中心N1
,N2 ,N3 ,…Nk からなるステッチデータとして
のパンチングデータをテープリーダ等で読み取り、回転
付ジグザグミシンの作動を制御するようにすれば、回転
付ジグザグ模様を比較的短時間で実現でき、刺繍柄の拡
大、縮小または変形等も可能となる。
【0026】しかし、タブレット1を用いて前記数1,
数2および数4に示す如きステッチデータを作成するに
は、タブレット1上で刺繍柄を数ブロックに分割して輪
郭点をカーソル5で指示し、それぞれの針落ち点の振り
幅Wおよび回転角θ等を別途に演算しなければならな
ず、これが無い限りは回転付きジグザグミシンにはかけ
られないために、ドラフトの作成、パンチング等に多大
な労力を費やすという問題がある。
【0027】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はティーチング作業で作成したデ
ータに基づいてステッチデータを作成することにより、
回転付ジグザグ模様等を短時間で再現でき、刺繍柄の拡
大、縮小または変形等を簡単に行ないうるようにしたス
テッチデータ作成装置を提供することを目的としてい
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成は、回転枠に展張した状態
で保持した刺繍布を手動で回転させつつx軸,y軸方向
に移動させ、刺繍針を所望の振り幅で駆動することによ
り、前記刺繍布に所望の刺繍柄を作成するティーチング
用刺繍機と、該ティーチング用刺繍機に設けられ、前記
刺繍布のx軸,y軸方向移動量、回転角および前記刺繍
針の振り幅から前記刺繍柄に対応したティーチングデー
タを前記刺繍針の針中心に対する前記回転枠の枠中心の
データとして作成するティーチングデータ作成手段と、
該ティーチングデータ作成手段で作成したデータを前記
回転枠の枠中心に対する刺繍針の針中心のデータとなる
ステッチデータに変換するデータ変換手段と、該データ
変換手段で変換されたステッチデータを記憶するデータ
記憶手段とからなる。
【0029】
【作用】上記構成により、ティーチング用刺繍機で作成
したティーチングデータをタブレット等の柄作成機で作
成したデータと同様に刺繍柄の拡大、縮小または変形等
が可能なステッチデータに変換でき、このステッチデー
タを例えばテープパンチャ等のデータ記憶手段でテープ
上にパンチングデータとして記憶させることができる。
そして、このパンチングデータ等に基づき刺繍柄の拡
大、縮小または変形等を行った状態で回転付ジグザグ刺
繍機を駆動制御するようにすれば、適宜に拡大、縮小ま
たは変形された所望の刺繍柄を実現することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図11に
基づき説明する。
【0031】図において、10はティーチング用刺繍機
としてのティーチング専用刺繍機、11は該刺繍機10
の本体を構成する基台を示し、該基台11は複数の脚部
12,12,…と、該各脚部12上に設けられた支持板
13とからなり、該支持板13の中央部には後述する刺
繍針16用の挿通穴(図示せず)が長円形状に形成され
ている。そして、この挿通穴の下側には下糸用のボビン
(図示せず)等が配設され、この下糸は刺繍針16側の
上糸とからむようにして上糸を緊張状態に保持する。
【0032】14は支持板13上に設けられた刺繍機の
ヘッドを示し、該ヘッド14は前記下糸側と対向する位
置で針軸15を介して上糸側の刺繍針16を上,下に往
復動させると共に、該刺繍針16を図3に示す如く針軸
15の支点15Aを中心にして左右方向(x軸方向)に
振り幅Wをもって揺動させるようになっている。
【0033】17は基台11の支持板13上に移動可能
に設けられた移動枠を示し、該移動枠17は図2に示す
如く略長方形の板状に形成され、その内側には後述の回
転枠20が回転可能に配設されている。そして、該移動
枠17の下面側には支持板13上を転動するボール等の
転動子(図示せず)が設けられ、該移動枠17は各転動
子を介して支持板13上を円滑に移動するようになって
いる。ここで、該移動枠17は平行リンク機構を有した
ガイドアーム19により、支持板13上で左,右方向
(x軸方向)および前後方向(y軸方向)に案内され、
このx軸方向およびy軸方向にのみ移動可能となってい
る。
【0034】20は移動枠17内に回転可能に配設され
た回転枠を示し、該回転枠20は円形のリングとして形
成され、移動枠17内で軸受(図示せず)等を介して円
滑に回転されるようになっている。そして、該回転枠2
0内には円形のリングからなる刺繍枠(図示せず)によ
り刺繍布21が展張した状態で保持され、該刺繍布21
は回転枠20の枠中心Cを中心として回転枠20と共に
回転される。
【0035】22は基台11の支持板13から後方へと
張出して該支持板13に固定されたタブレットを示し、
該タブレット22はカーソル23のカーソル中心23A
を検出することにより、移動枠17の移動量をx軸方向
およびy軸方向の位置として検出する。ここで、カーソ
ル23はカーソルアーム24の先端に設けられ、該カー
ソルアーム24の基端は移動枠17の後端側に固着され
ている。そして、オペレータが移動枠17を手動でx
軸,y軸方向に移動させると、カーソル23はこれに追
従してx軸,y軸方向にタブレット22上で移動するか
ら、該タブレット22はカーソル23のカーソル中心2
3Aを移動枠17のx軸,y軸方向の位置として検出
し、その検出信号は後述の制御ユニット41に入力され
る。
【0036】25は回転枠20に隣接して移動枠17上
に設けられた回転角検出手段としての回転センサを示
し、該回転センサ25はオペレータが回転枠20を手動
で回転させるときに、移動枠17に対する回転枠20の
回転角θを検出し、その検出信号は制御ユニット41へ
入力される。
【0037】26は支持板13の下面側に設けられた制
御レバーを示し、該制御レバー26はオペレータが膝頭
等で該レバー26を矢示D方向に押動することにより、
この押動量に応じて図3に示す刺繍針16の振り幅Wを
可変に制御する。そして、該刺繍針16の振り幅Wはヘ
ッド14の背面側に設けた振り幅検出手段としての振り
幅センサ27により検出され(図2参照)、その検出信
号は制御ユニット41へ入力される。
【0038】28は基台11の下端側に設けられた速度
制御ペダルを示し、該制御ペダル28はオペレータによ
って踏み込み操作され、その踏み込み量に応じて主軸モ
ータ(図示せず)の回転速度を制御する。そして、ヘッ
ド14の刺繍針16は針軸15と共にこの主軸モータの
回転速度に応じて上下方向に往復動するから、制御ペダ
ル28の踏み込み量に応じて刺繍柄の作成速度が制御さ
れる。29は支持板13の下側に位置して制御ユニット
41の前面側に設けられたスイッチボックスを示し、該
スイッチボックス29にはメインの電源スイッチ29
A、前記主軸モータの始動スイッチ29B、停止スイッ
チ29Cおよび始動スイッチ29Bの投入時に点灯する
ランプ29D等が設けられている。
【0039】30は支持板13上に設けられた制御パネ
ルを示し、該制御パネル30には図4に示す如く、ティ
ーチング作業等の開始時に押下されるスタートボタン3
1と、刺繍糸(上糸)の糸替え時等に押下されるストッ
プボタン32と、前記刺繍柄の作成速度を高速、低速の
二段階に切換える速度切換ボタン33と、刺繍柄の作成
終了時に押下されるエンドボタン34と、刺繍糸(上
糸)の色替え時に手動で回転されることにより、刺繍糸
の色選択を指令する色替えツマミ35と、該色替えツマ
ミ35による色選択後に押下され、色設定を行う設定ボ
タン36と、後述のフロッピーディスク装置43等への
書き込み指令を出力する指令ボタン37等とが設けられ
ている。
【0040】また、制御パネル30には右上側の角隅部
に位置してオリジンスイッチ38が設けられ、該オリジ
ンスイッチ38は制御パネル30の前面よりも奥の方に
配設され、オペレータが誤操作するのを防止するように
なっている。そして、該オリジンスイッチ38はティー
チング作業に先立って、タブレット22上の原点位置を
決定するときに、例えばドライバー等の工具先端で押下
され、この原点位置を制御ユニット41に記憶させる。
また、39は電源スイッチ29Aの投入等により点灯す
る電源ランプを示している。
【0041】40は制御パネル30の上側に設けられた
ディスプレイを示し、該ディスプレイ40はティーチン
グ作業によるティーチングデータを後述の如く変換演算
することにより作成したステッチデータ等を表示し、オ
ペレータ等にデータを確認させるようにしている。この
場合、該ディスプレイ40は回転枠20に相当する丸枠
表示、ステッチ情報のファンクションX,YまたはΔ
X,ΔY,θ,Wの表示およびステッチ数の表示等を行
ない、フロッピーディスク装置43やパンチング装置4
4等にデータを出力するときは出力途中の位置を画面上
に+(トンボマーク)等で表示する。
【0042】41は支持板13の下側で基台11の左側
面等に設けられるティーチングデータ作成手段としての
制御ユニットを示し、該制御ユニット41はマイクロコ
ンピュータ等によって構成され、その入力側は図5に示
す如くタブレット22,回転センサ25,振り幅センサ
27,速度制御ペダル28,スイッチボックス29およ
び制御パネル30等に接続され、出力側は前記主軸モー
タおよび後述の変換演算部42等に接続されている。そ
して、該制御ユニット41はタブレット22,回転セン
サ25および振り幅センサ27等からの信号に基づき後
述のティーチングデータ作成処理等を行なう。
【0043】42は制御ユニット41に付設されたデー
タ変換手段としての変換演算部を示し、該変換演算部4
2はマイクロコンピュータ等によって構成され、その入
力側は図5に示す如く制御ユニット41に接続され、出
力側はディスプレイ40,データ記憶手段としてのフロ
ッピーディスク装置43およびテープパンチャ等のパン
チング装置44等に接続されている。そして、該変換演
算部42は制御ユニット41で作成したティーチングデ
ータを後述の如くステッチデータに変換演算し、このス
テッチデータをディスプレイ40で表示させると共に、
フロッピーディスク装置43またはパンチング装置44
でフロッピーディスク(図示せず)または図10に示す
テープ45に記憶させる。
【0044】次に図11中で、46は前記変換演算部4
2で変換演算されたステッチデータで刺繍を再現する回
転付ジグザグ刺繍機としての回転付ジグザグミシンを示
し、該ミシン46は従来技術で述べた回転付ジグザグミ
シンとほぼ同様に、マイクロコンピュータ等からなるミ
シン制御部47を備えているものの、該ミシン制御部4
7はその入力側がキーボード48、フロッピーディスク
装置49、テープリーダ50および編集機51等に接続
されている。また、該ミシン制御部47は出力側が、ミ
シン46のヘッドで刺繍針(いずれも図示せず)を往復
動させるための主軸モータ52、前記刺繍針を針軸(図
示せず)と共に振り幅Wで揺動させるための針軸揺動モ
ータ53、ミシン46の移動枠(図示せず)をX軸およ
びY軸方向に移動させるためのX軸モータ54およびY
軸モータ55、前記移動枠上で刺繍布を展張した状態に
保持した回転枠(図示せず)を回転させるための枠回転
モータ56および表示器57等に接続されている。
【0045】そして、ミシン制御部47はフロッピーデ
ィスクまたはテープ等に記憶された前記ステッチデータ
をフロッピーディスク装置49またはテープリーダ50
等から読み込み、読み込んだステッチデータに基づき主
軸モータ52、針軸揺動モータ53、X軸モータ54、
Y軸モータ55および枠回転モータ56等を駆動制御す
ることにより、回転枠に展張した状態で保持した刺繍布
上で刺繍針を運針させつつ、ステッチデータに対応した
刺繍柄を実現させる。また、このステッチデータを編集
機51に読み取らせることにより、ステッチデータを拡
大、縮小または適宜に変形させて編集し直すことも可能
であり、編集後のステッチデータを表示器57で表示さ
せて確認しつつ、所望の刺繍柄を刺繍布上で実現させる
ことができる。
【0046】本実施例によるステッチデータ作成装置お
よび回転付ジグザグミシン46は上述の如き構成を有す
るもので、次にその動作について説明する。
【0047】まず、ティーチング専用刺繍機10を用い
てティーチングデータを作成する場合には図1、図2に
例示する如く、回転枠20の枠中心C上にヘッド14か
ら垂下する刺繍針16を芯出し治具(図示せず)等を使
用して配置させ、この状態で制御パネル30のオリジン
スイッチ38を操作することにより、タブレット22上
でカーソル23のカーソル中心23Aが置かれた位置を
x−y座標に関する原点位置(0,0)として初期設定
する。そして、この初期設定の完了後に、刺繍針16に
上糸を通し、熟練者であるオペレータが刺繍布21上に
所望の刺繍柄を作成することにより下記のようにティー
チング作業を行なう。
【0048】この場合、前述した図12、図13に示す
ドラフト3の輪郭に対応したジグザグ模様をなす刺繍柄
を例に挙げ、図6ないし図8を参照して説明する。な
お、図7中ではティーチング作業時に針落ち点S0 ,S
1 ,S2 ,S3 の順番で刺繍針16を運針させるとき
に、オペレータが回転枠20を矢印の順でそれぞれ枠移
動させた状態を個別に例示している。
【0049】まず、前記原点位置(0,0)では開始点
N0 の位置にある回転枠20の枠中心Cを枠中心C0 の
位置まで移動させるべく、移動枠17を回転枠20と共
にx軸方向に図7中の移動量x0 だけ平行移動させる。
この状態では刺繍針16は開始点N0 の位置にある。そ
して、振り幅W0 で刺繍針16を揺動させると、刺繍針
16は開始点N0 から振り幅W0 /2なる針落ち点S0
で運針を開始し、このときの回転角θは零であるから、
このときの枠中心C0 を、
【0050】
【数6】C0 (x0 ,0,0,W0 ) として制御ユニット41の記憶エリア41Aに記憶させ
る。
【0051】次に、刺繍針16が針中心N1 の位置に合
うように移動枠17を回転枠20と共に移動させ、回転
枠20を回転角θ=θ1 ′だけ回転して枠中心Cを図7
中の枠中心C1 に配置し、振り幅W1 に設定すると、刺
繍針16は針中心N1 から実際には振り幅W1 /2なる
針落ち点S1 で運針され、このときの針中心N1 に対す
る枠中心C1 の座標位置はx−y座標上で(x1 ,y1
)となり、回転角θはθ1 ′となっているから、枠中
心C1 を、
【0052】
【数7】C1 (Δx1 ,Δy1 ,θ1 ′,W1 ) ただし、Δx1 =x1 −x0 Δy1 =y1 −0 として記憶エリア41Aに記憶させる。
【0053】その後同様にして、刺繍針16が針中心N
2 ,N3 の位置に合うように移動枠17を回転枠20と
共に図7の矢印の順で移動させ、回転枠20を矢示E方
向に回転角θ=θ2 ′,θ3 ′だけ順次回転して枠中心
Cを図7中の枠中心C2 ,C3 に配置し、それぞれ振り
幅W2 ,W3 に設定することにより、針中心N2 ,N3
に対する枠中心C2 ,C3 を、
【0054】
【数8】C2 (Δx2 ,Δy2 ,θ2 ′,W2 ) ただし、Δx2 =x2 −x1 Δy2 =y2 −y1 C3 (Δx3 ,Δy3 ,θ3 ′,W3 ) ただし、Δx3 =x3 −x2 Δy3 =y3 −y2 として記憶エリア41Aに記憶させる。
【0055】また、図8に示す如く刺繍針16が針中心
Nk の位置に合うように回転枠20をx軸、y軸方向に
枠移動させつつ、矢示E方向に回転角θ=θk ′だけ回
転させて枠中心Cを枠中心Ck に配置し、振り幅Wk と
することにより、針中心Nkに対する枠中心Ck を、
【0056】
【数9】Ck (Δxk ,Δyk ,θk ′,Wk ) ただし、Δxk =xk −xk-1 Δyk =yk −yk-1 として記憶エリア41Aに記憶させる。
【0057】即ち、ティーチング作業において刺繍針1
6の振り幅Wが零の状態では、刺繍針16が開始点N0
の位置にあり、その後この刺繍針16の位置に針中心N
1 ,N2 ,N3 ,…Nk を順次配置するときには、回転
枠20を回転角θ=θ1 ′,θ2 ′,θ3 ′,…θk ′
だけ順次矢示E方向に回転させつつ、移動枠17をx
軸,y軸方向に移動させるようになるから、刺繍針16
を針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,…Sk で運針させ
るときには、回転枠20の枠中心C0 ,C1 ,C2 ,C
3 ,…Ck は図6中に示す如く順次移動されるのであ
り、このときに針中心N、即ち図6中の開始点N0 から
観た枠中心C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,…Ckのデータと
して前記数6〜9の如く順次作成され、記憶エリア41
Aに記憶されたものが針中心Nに対する枠中心Cのティ
ーチングデータC(Δx,Δy,θ′,W)となる。
【0058】しかし、このティーチングデータC(Δ
x,Δy,θ′,W)は図6中に示す通り、x−y座標
の原点となる開始点N0 から観た枠中心C0 ,C1 ,C
2 ,C3 ,…Ck のデータであるから、このデータに基
づいて拡大、縮小または変形等を行ったとしても、その
刺繍柄は針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,…Sk がな
す刺繍柄を拡大、縮小または変形したものとは全く対応
せず、場合によっては刺繍模様自体が完全に崩れてしま
うことになる。
【0059】そこで、本発明者等はこのティーチングデ
ータC(Δx,Δy,θ′,W)、即ち針中心N(開始
点N0 )に対する枠中心C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,…C
k のデータを、枠中心C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,…Ck
から開始点N0 を含む針中心N1 ,N2 ,N3 ,…Nk
を観たデータ、即ちX′−Y′座標上での枠中心C(図
6中の枠中心C0 )に対する開始点N0 を含む針中心N
1 ,N2 ,N3 ,…Nk のデータとして変換するように
したものである。
【0060】この場合、X′−Y′座標の原点となる枠
中心C、例えば図8中の枠中心Ckに対する針中心Nk
のX′−Y′座標データ(Xk ′,Yk ′)は、枠中心
CkをCk (xk ,yk ,θk ′,Wk )としてデータ
表示すると、図9に示す如く点Ck ,E,Fがなす直角
三角形、点F,G,Nk がなす直角三角形、点Nk ,
P,Qがなす直角三角形および点Q,R,Ck がなす直
角三角形はそれぞれ相似関係にあり、回転角θk ′の三
角関数を用いることにより、
【0061】
【数10】 Xk ′=xk cosθk ′−yk sinθk ′ Yk ′=xk sinθk ′+yk cosθk ′ として求めることができるから、この数10に基づき針
中心Nk のX′−Y′座標上でのデータは、
【0062】
【数11】Ck (xk ,yk ,θk ′,Wk )→Nk
(Xk ′,Yk ′,θk ′,Wk ) として変換演算される。
【0063】そして、これと同様に針中心Nk-1 のX′
−Y′座標上でのデータも、
【0064】
【数12】Ck-1 (xk-1 ,yk-1 ,θk-1 ′,Wk-1
)→Nk-1 (Xk-1 ′,Yk-1 ′,θk-1 ′,Wk-1
) として変換演算されるので、針中心Nk は枠中心Ck の
データから、
【0065】
【数13】Ck (Δxk ,Δyk ,θk ′,Wk )→N
k (ΔXk ′,ΔYk ′,θk ′,Wk ) ただし、ΔXk ′=Xk ′−Xk-1 ′ ΔYk ′=Yk ′−Yk-1 ′ として変換演算される。なお、k=1,2,3,…として針中心
N1 ,N2 ,N3 ,…についても同様に変換演算され
る。
【0066】また、図6に示す針落ち点S0 ,S1 ,S
2 ,S3 ,…Sk からなるジグザグ模様は図13に示す
X−Y座標を回転角θ0 だけ回転させたX″−Y″座標
上で前記移動量x0 に該当する寸法分だけX″軸、即ち
図6中のX′軸に沿って平行移動させたジグザグ模様と
同一であり、前記回転角θ1 ′,θ2 ′,θ3 ′,…θ
k ′は図13に示す回転角θ0 ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,…
θk に対して、
【0067】
【数14】θ1 ′=θ1 −θ0 θ2 ′=θ2 −θ0 θ3 ′=θ3 −θ0 θk ′=θk −θ0 なる関係にあるから、前記数6〜9等からなるティーチ
ングデータC(Δx,Δy,θ′,W)を、前記数1
3,14に基づき、
【0068】
【数15】 C(Δx,Δy,θ′,W)→N(ΔX,ΔY,θ,
W) として前記数1〜5等からなる枠中心Cに対する針中心
NのステッチデータN(ΔX,ΔY,θ,W)として変
換演算部42で変換演算を行なう。
【0069】このように枠中心Cのティーチングデータ
C(Δx,Δy,θ′,W)を針中心Nのステッチデー
タN(ΔX,ΔY,θ,W)に変換演算することによ
り、図6に例示する針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,
…Sk からなるティーチング柄を、図12、図13に例
示した針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,…Sk からな
る刺繍柄の如くタブレット1を用いてドラフト3を描写
するようにしたものと同様に作成することができる。ま
た、刺繍位置の変更も前記移動量x0 に該当するオフセ
ット値を変更することにより可能であり、回転角θも各
針数毎に前記回転角θ0 に該当するオフセット値を加算
または減算することにより可能であり、このことは任意
の位置、角度から刺繍を開始することが可能であること
を意味する。
【0070】そして、変換演算したステッチデータN
(ΔX,ΔY,θ,W)から針落ち点S0 ,S1 ,S2
,S3 ,…Sk が求められ、これらは図1に示す如く
ディスプレイ40上で表示されると共に、フロッピーデ
ィスク装置43またはパンチング装置44でフロッピー
ディスクまたはテープ45に、例えば3〜7バイトのデ
ータとして書き込まれる。
【0071】ここで、パンチング装置44によりテープ
45に書き込まれた開始点N0 、針中心N1 ,N2 ,…
からなるステッチデータN(ΔX,ΔY,θ,W)をパ
ンチングデータとして図10に例示するに、ファンクシ
ョンデータF1 ,F2 ,F3,F4 ,F5 は適宜に組合
せることによって刺繍柄の作成速度信号、ストップ信号
または色選択信号として用いられ、図4に示す制御パネ
ル30の操作によって設定される。また、ファンクショ
ンデータX,YはX軸データ、Y軸データの極性を示
し、さらに、図13に示す針落ち点S0 ,S2 の如く刺
繍針を左振りするときには回転角θの上位データの6ビ
ット目(ファンクションデータYの位置)がパンチング
される。そして、ファンクションデータのEBマークは
各ステッチデータの始まりを指定している。また、ビッ
ト0〜6は2進法で1,2,4,8,16,32,64
となり、X軸、Y軸方向の移動量および振り幅Wを0〜
6.4mmとして指定し、回転角θを下位データ0〜
6.4°、上位データ12.8〜204.8°として指
定している。
【0072】そして、開始点N0 ではステッチデータが
前記数1の如く、X0 =0,Y0 =0,θ0 =25°,
W0 =5.0mmとすると、例えばファンクションデー
タF1 ,F4 がパンチングされることにより、刺繍糸
(上糸)の色選択等が指定され、EBマークでデータの
始まりが指定されると共に、回転角θ0 、振り幅W0 に
該当するビットがパンチングされる。また、この場合、
刺繍針は開始点N0 から針落ち点S0 へとW0 /2=
2.5mmだけ左側に振って運針されるので、回転角θ
0 の上位データの6ビット目がパンチングされ、開始点
N0 は全体として6バイドデータとして構成される。
【0073】次に、針中心N1 ではステッチデータが前
記数2の如く、X1 =0.2mm,Y1 =0.3mm,
θ1 =30°,W1 =5.1mmとすると、例えばファ
ンクションデータに変更がない場合はEBマークのみが
パンチングされ、移動量X1,Y1 、回転角θ1 および
振り幅W1 に該当するビットがパンチングされる。そし
て、この場合、刺繍針は針中心N1 から針落ち点S1 へ
とW1 /2=2.55mmだけ右側に振って運針される
ので、回転角θ1 の上位データの6ビット目をパンチン
グすることなく、右振りとして指定する。また、針中心
N2 ではステッチデータが前記数4の如く、ΔX2 =
0.2mm,ΔY2 =0.3mm,θ2 =35°,W2
=5.3mmとすると、これらの値に基づき図10に示
す如くパンチングが行なわれる。
【0074】なお、これらのステッチデータN(ΔX,
ΔY,θ,W)のうち、振り幅Wが零のときには回転角
θも不要となるので、振り幅W、回転角θのデータが省
略され、ファンクションデータおよび移動量ΔX,ΔY
からなる3バイトデータとしてステッチデータは構成さ
れる。また、回転角θが12.8°以上のときには回転
角θの上位データがビット0〜4の範囲で12.8〜2
04.8°としてパンチングされる。一方、振り幅Wが
12.8mm以上のときには振り幅Wの上位データがビ
ット0〜4の範囲で使用され、この場合にはステッチデ
ータN(ΔX,ΔY,θ,W)が7バイトデータとして
構成される。
【0075】かくして、テープ45またはフロッピーデ
ィスク等に3〜7バイトデータとして書き込まれた枠中
心C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,…に対する開始点N0 を含
む針中心N1 ,N2 ,…のステッチデータN(ΔX,Δ
Y,θ,W)は回転付ジグザグミシン46(図11参
照)のミシン制御部47にテープリーダ50またはフロ
ッピーディスク装置49等を介して読み込まれる。そし
て、ミシン制御部47は読み込んだステッチデータN
(ΔX,ΔY,θ,W)に基づき、主軸モータ52、針
軸揺動モータ53、X軸モータ54、Y軸モータ55お
よび枠回転モータ56等を駆動制御し、刺繍針を振り幅
Wで揺動させつつ上,下に往復動させると共に、移動枠
をX軸,Y軸方向に移動量ΔX,ΔY(実際には針中心
Nの移動量ΔX,ΔYから枠中心Cのデータとして逆演
算される相当量Δx,Δy)だけ移動させ、刺繍布を保
持した回転枠を回転角θだけ回転させることにより、図
6に例示した針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,…Sk
等からなるジグザグ模様と同様の刺繍柄を繰り返し再現
できる。
【0076】ここで、図6に示すx−y座標上での枠中
心C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,…CkのデータからX−Y
座標(X′−Y′座標)上での開始点N0 を含む針中心
N1,N2 ,N3 ,…Nk のデータ、即ちティーチング
データC(Δx,Δy,θ′,W)をステッチデータN
(ΔX,ΔY,θ,W)に変換演算して刺繍を実現する
が、この場合、開始点N0 は(0,0,θ0 ,W0 )と
なり、開始点N0 から枠中心C0 までの前記移動量x0
はティーチング時の値に制限されるものではなく、この
移動量x0 なる値を回転付ジグザグミシン46側で刺繍
開始前に任意に設定すれば、同様の刺繍柄を再現でき
る。
【0077】さらに、刺繍布を刺繍開始前に移動枠と回
転枠で任意位置に移動し、任意の開始点N0 (X0 ,Y
0 ,θ0 ,W0 )から刺繍を開始しても、ティーチング
時の値にこれらの任意のオフセット値X0 ,Y0 ,θ0
が加算されたものとして、回転付きジグザグミシン46
側で刺繍開始前にこれらの任意のオフセット値X0 ,Y
0 ,θ0 を加減算し、以後の針落ち点S0 ,S1 ,S2
,S3 ,…Sk はこれらの任意のオフセット値は忘れ
たかの如く、図13中の針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S
3 ,…Sk がなす刺繍柄と同様の刺繍柄をデータ通りに
運針して再現できる。
【0078】また、ステッチデータN(ΔX,ΔY,
θ,W)を編集機51に読み取らせ、刺繍柄を拡大、縮
小または変形させたりして編集し直すことも可能であ
り、編集後のデータは表示器57で表示して確認できる
と共に、このデータに基づき回転付ジグザグミシン46
を作動させて編集後の刺繍柄を刺繍布上で再現させるこ
とができる。この場合、編集機51に替えて、ステッチ
データN(ΔX,ΔY,θ,W)専用の編集装置を別途
用意し、この編集装置でステッチデータを回転付ジグザ
グミシン46に読み込ませる前に、拡大、縮小または変
形等の編集作業を行なうようにしてもよい。
【0079】従って、本実施例によれば、ティーチング
専用刺繍機10を用いてティーチングデータC(Δx,
Δy,θ′,W)を針中心に対する枠中心のデータとし
て作成し、このティーチングデータC(Δx,Δy,
θ′,W)を枠中心に対する針中心のステッチデータN
(ΔX,ΔY,θ,W)として変換演算した後に、この
ステッチデータN(ΔX,ΔY,θ,W)をフロッピー
ディスク装置43またはパンチング装置44等でフロッ
ピーディスクまたはテープ45等に記憶させるようにし
たから、従来技術で述べた図12に示す柄作成機として
のタブレット1等を使用することなく、刺繍柄の拡大、
縮小または変形等が可能なステッチデータN(ΔX,Δ
Y,θ,W)を短時間で容易に作成でき、回転付ジグザ
グミシン46によりこのステッチデータに基づく刺繍柄
を高品質に再現できる。
【0080】また、このステッチデータを編集機51等
に読み込ませることにより、刺繍柄の拡大、縮小または
変形等を容易に行なうことができる上に、このステッチ
データを別途のタブレット1等で作成したステッチデー
タと組合せて付加価値の高い刺繍柄を作成することも可
能となる。
【0081】さらに、ティーチング専用刺繍機10は移
動枠17および回転枠20に駆動源や回転源等を設ける
ことなく、これらを手動で操作するようにしているか
ら、移動枠17および回転枠20を軽量化でき、オペレ
ータは軽い操作でティーチング作業をスムーズに行なう
ことができる。そして、移動枠17のx軸,y軸方向移
動量をタブレット22を用いて高精度に検出でき、ティ
ーチング作業による刺繍柄の品質を向上できると共に、
その後に回転付ジグザグミシン46等を用いて再現させ
る刺繍柄の品質も高めることができる。
【0082】さらにまた、ディスプレイ40等にマウス
(図示せず)を接続すれば、表示した刺繍柄の位置を移
動したり、拡大、縮小して刺繍柄の修正を行なうことも
可能である。また、制御ユニット41から変換演算後の
ステッチデータN(ΔX,ΔY,θ,W)を回転付ジグ
ザグミシン46等に通信回線等でデータ転送することも
可能である。
【0083】なお、前記実施例では、ティーチングデー
タC(Δx,Δy,θ′,W)を数10〜数15の演算
式に基づきステッチデータN(ΔX,ΔY,θ,W)に
変換演算するものとして述べたが、例えばCk (xk ,
yk ,θk ′,Wk )としてデータ表示される枠中心C
k のx−y座標データ(xk ,yk )は実際には、
【0084】
【数16】xk =x0 +Δx1 +Δx2 +…+Δxk-1 yk =y0 +Δy1 +Δy2 +…+Δyk-1 ただし、y0 =0 として求めらるものであり、ステッチデータN(ΔX,
ΔY,θ,W)のうち、例えば針中心Nk のX−Y座標
での差分値データ(ΔXk ,ΔYk )はこの数16およ
び前記数10〜数15の演算式に基づいて、
【0085】
【数17】 ΔXk =Xk −(X0 +ΔX1 +ΔX2 +…+ΔXk-1 ) ΔYk =Yk −(Y0 +ΔY1 +ΔY2 +…+ΔYk-1 ) ただし、Y0 =0 として求められ、前記数10の三角関数を用いた演算で
小数点二桁以降の値を四捨五入したときの累積誤差が出
来るかぎり小さくなるように演算を行うのがよい。
【0086】また、前記実施例では、ティーチング専用
刺繍機10によりティーチング作業を行なうものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、従来からティーチン
グ作業に使用されている回転付ジグザグミシン等をティ
ーチング用刺繍機として用いてもよい。
【0087】さらに、前記実施例では、ステッチデータ
N(ΔX,ΔY,θ,W)をフロッピーディスク装置4
3等のデータ記憶手段でフロッピーディスクに記憶させ
るものとして述べたが、これに替えて、ハードディスク
装置等の種々のデータ記憶手段を採用するようにしても
よいことは勿論である。
【0088】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、ティ
ーチング用刺繍機で作成したティーチングデータを回転
枠の枠中心に対する針中心のステッチデータに変換し、
記憶させる構成としたから、柄作成機等を使用すること
なく、刺繍柄の拡大、縮小または変形等が可能なステッ
チデータを短時間で容易に作成でき、このステッチデー
タに基づく刺繍柄を回転付ジグザグミシン等で高品質に
再現できる上に、刺繍柄の拡大、縮小等の編集作業を容
易に行なうことができ、編集後の刺繍柄を繰り返し再現
できる等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるティーチング専用刺繍機
を示す正面図である。
【図2】ヘッドの一部を破断して示す図1の拡大平面図
である。
【図3】針軸および刺繍針の振り幅を示す説明図であ
る。
【図4】図1に示す制御パネルの拡大図である。
【図5】実施例によるステッチデータ作成装置を示す制
御ブロック図である。
【図6】ティーチングによる刺繍柄の作成状態を示す枠
中心および針中心等の説明図である。
【図7】ティーチングにより刺繍柄を作成するときに針
中心に対して回転枠および枠中心を順次移動させる状態
を示す説明図である。
【図8】ティーチングにより刺繍柄を作成した状態を示
す枠中心および針中心等の説明図である。
【図9】枠中心に対する針中心の関係を示す説明図であ
る。
【図10】テープに書き込まれたステッチデータを示す
説明図である。
【図11】回転付ジグザグミシンを示す制御ブロック図
である。
【図12】従来技術によるタブレットを示す正面図であ
る。
【図13】図12に示すドラフトの一部を拡大して示す
針中心および針落ち点等の説明図である。
【符号の説明】
10 ティーチング専用刺繍機 11 基台 14 ヘッド 16 刺繍針 17 移動枠 20 回転枠 21 刺繍布 22 タブレット 25 回転センサ 26 制御レバー 27 振り幅センサ 41 制御ユニット(ティーチングデータ作成手段) 42 変換演算部(データ変換手段) 43 フロッピーディスク装置(データ記憶手段) 44 パンチング装置(データ記憶手段) 46 回転付ジグザグミシン N0 開始点 N1 ,N2 ,N3 ,Nk 針中心 S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,Sk 針落ち点 C0 ,C1 ,C2 ,C3 ,Ck 枠中心 θ 回転角 W 振り幅
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】
【数16】 として求めらるものであり、ステッチデータN(ΔX,
ΔY,θ,W)のうち、例えば針中心NkのX−Y座標
での差分値データ(ΔXk,ΔYk)はこの数16およ
び前記数10〜数15の演算式に基づいて、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転枠に展張した状態で保持した刺繍布
    を手動で回転させつつx軸,y軸方向に移動させ、刺繍
    針を所望の振り幅で駆動することにより、前記刺繍布に
    所望の刺繍柄を作成するティーチング用刺繍機と、該テ
    ィーチング用刺繍機に設けられ、前記刺繍布のx軸,y
    軸方向移動量、回転角および前記刺繍針の振り幅から前
    記刺繍柄に対応したティーチングデータを前記刺繍針の
    針中心に対する前記回転枠の枠中心のデータとして作成
    するティーチングデータ作成手段と、該ティーチングデ
    ータ作成手段で作成したデータを前記回転枠の枠中心に
    対する刺繍針の針中心のデータとなるステッチデータに
    変換するデータ変換手段と、該データ変換手段で変換さ
    れたステッチデータを記憶するデータ記憶手段とから構
    成してなるステッチデータ作成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5438942A (en) * 1991-10-16 1995-08-08 Nippon Denpa Co., Ltd. Turning zigzag embroidery machine
US7980188B2 (en) 2006-03-14 2011-07-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Cloth-holder frame transfer apparatus for sewing machine
EP2781638A3 (en) * 2013-03-21 2014-11-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and embroidery frame

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US9163344B2 (en) 2013-03-21 2015-10-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and embroidery frame

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