JPH05190661A - 電力用半導体集積回路装置 - Google Patents

電力用半導体集積回路装置

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JPH05190661A
JPH05190661A JP4204766A JP20476692A JPH05190661A JP H05190661 A JPH05190661 A JP H05190661A JP 4204766 A JP4204766 A JP 4204766A JP 20476692 A JP20476692 A JP 20476692A JP H05190661 A JPH05190661 A JP H05190661A
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power semiconductor
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Yoshihiro Yamaguchi
好広 山口
Akio Nakagawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】素子分離に要する面積を小さくして小型化を図
った電力用半導体集積回路装置を提供することを目的と
する。 【構成】誘電体分離半導体基板に複数の電力用半導体出
力素子及びこれらを制御駆動する回路を集積形成してな
る電力用半導体集積回路装置であって、装置の接地電位
と異なる基準電位端子を持つ半導体出力素子及び回路の
うち、同じ基準電位を有するものがそれぞれ一つの誘電
体分離された島状半導体領域21〜26に形成され、且
つこの島状半導体領域21〜26に形成された半導体出
力素子及び回路の間に低ライフタイム領域が設けられて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体分離半導体基板
を用いて構成される電力用半導体集積回路装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電力用半導体素子をその制御駆動回路と
共に集積回路化して、電力用装置の小型化,高信頼化,
低コスト化を図ることが行われている。出力素子として
IGBTを用いた直流モータを駆動するインバータ回路
を例にとって、そのような従来技術を説明する。
【0003】図6は、インバータ回路の構成である。こ
のインバータ回路は、直流電源1、3相インバータを構
成する6個の出力素子(IGBT)2u〜2z、ダイオ
ード3u〜3z、上段出力素子2u〜2wを駆動する駆
動回路4u〜4w、下段出力素子2x〜2zを駆動する
駆動回路4x〜4z、駆動回路4u〜4wに制御信号を
供給するレベルシフト回路5u〜5w、駆動回路4x〜
4z及びレベルシフト回路5u〜5wに制御信号を供給
する制御回路6、駆動回路4u〜4zに電力を供給する
電力供給回路7du〜7dw及び7cu〜7cw、電流
検出抵抗8、過電流検出回路及びその出力により駆動回
路を停止させる回路を含む過電流保護回路9、過熱検出
回路及びその出力により駆動回路を停止させる回路を含
む過熱保護回路10、装置の電圧を検出する回路11、
過電圧検出回路及びその出力により駆動回路を停止させ
る回路を含む過電圧保護回路12、これらの駆動回路,
制御回路及び保護回路部に電力を供給する直流電源13
により構成されている。
【0004】このインバータ回路の動作を簡単に説明す
ると、モータM内に設けられたロータ位置検出回路によ
りロータの位置が検出され、この検出信号が制御回路6
に入る。これにより制御回路6からは、ロータの位置に
対応した上段及び下段の出力素子を駆動するための制御
信号が出力される。上段の駆動回路4u〜4wには、レ
ベルシフト回路5u〜5wを介してこの制御信号が供給
される。駆動回路に制御信号が入力されると、これに対
応した出力素子がターンオンして、モータMの巻線に電
流が流れロータが回転する。上段の駆動回路4u〜4w
の電力供給は、下段の出力素子2x〜2zがターンオン
したときに行われる。
【0005】このようなインバータ回路を集積回路化す
るためには、電位の変動する素子及び回路間を絶縁分離
する必要がある。集積回路の素子分離法には、pn接合
分離が多く用いられるが、電力用の高耐圧素子を集積形
成するには、pn接合分離では分離に要する面積が非常
に大きいものとなり、また出力素子にオン電圧の低いバ
イポーラ素子を用いることができない。この問題を解決
するためには、誘電体分離半導体基板を用いることが望
ましい。
【0006】図7は、そのような誘電体分離半導体基板
の構造例を示している。これは、鏡面研磨された第1の
シリコン基板51と第2のシリコン基板52を、間に酸
化膜53を介在させた状態で直接接着して得られる。第
2の基板52は、分離溝54によって複数の島状半導体
領域55に分離されて、ここに出力素子や駆動回路が形
成される。分離溝54には、側面に酸化膜を形成して多
結晶シリコン56が埋込み形成される。
【0007】図8は、このような誘電体分離基板を用い
て、図6のインバータ回路を集積回路化した例を示して
いる。破線で囲んだ部分が電力用集積回路装置01であ
る。高耐圧の素子2u〜2z、3u〜3z、7u〜7
z、及び高電位にある回路4u〜4w,11がそれぞれ
太線で囲んだように一つの誘電体分離された島状半導体
領域に形成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな誘電体分離構造を用いても、高耐圧素子や高電位の
ある回路がそれぞれ別々の島状半導体領域に形成される
ために、分離に要する面積が未だ大きい。これは従来、
分離のための基準が明確にされていなかったためで、分
離領域面積の一層の低減が望まれている。
【0009】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たので、誘電体分離の基準を明確にすることによって分
離に要する面積を小さくした電力用半導体集積回路装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体分離半
導体基板に複数の電力用半導体出力素子及びこれらを制
御駆動する回路を集積形成してなる電力用半導体集積回
路装置において、装置の接地電位と異なる基準電位端子
を持つ半導体出力素子及び回路のうち、同じ基準電位を
有するものが一つの誘電体分離された島状半導体領域に
形成されていることを特徴とする。
【0011】また本発明は、上記構成に加えて、島状半
導体領域に形成された半導体出力素子及び回路の間に低
ライフタイム領域或いは高濃度不純物領域が形成されて
いることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、装置の接地電位と異なる基準
電位端子を持つ半導体出力素子及び回路のうち、同じ基
準電位を有するものを一つの誘電体分離された島状半導
体領域に形成しているので、誘電体分離される素子及び
回路が必要最小限に抑えられ、従って電力用半導体集積
回路装置の小型化が可能になる。また、島状半導体領域
に形成された半導体出力素子及び回路の間に低ライフタ
イム領域或いは高濃度不純物領域を形成することによ
り、オン状態にある出力素子からオフ状態にある素子に
キャリアが拡散してオフ状態にある素子が誤動作するの
を防止することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施例に係わるイ
ンバータ回路の集積回路構成を示す図である。従来の図
8と構成要素は同じであり、対応する構成要素には図8
と同一符号を付してある。集積回路装置01を構成する
誘電体分離基板の構造も従来の図7と同じである。
【0015】この実施例では、上段の出力素子2u〜2
w、ダイオード3u〜3w、駆動回路4u〜4w及びコ
ンデンサ7u〜7wがそれぞれ各相毎に用意された3つ
の島状半導体領域21,22及び23に形成されてい
る。そして、1つの島状半導体領域、例えば島状半導体
領域21に形成された出力素子2u,ダイオード3u,
駆動回路4u及びコンデンサ7cuの間には、図2に示
すように低ライフタイム領域57が設けられている。こ
の低ライフタイム領域57は、電子線照射等の荷電粒子
の照射、或いは金,白金等の重金属拡散等の手段によっ
て形成される。また、この低ライフタイム領域57の代
わりに、図3に示すように高濃度不純物領域58を形成
してもよい。
【0016】下段の出力素子2x〜2z及びダイオード
3x〜3zは、まとめて別の一つの島状半導体領域24
に形成されている。そして、これら出力素子2x,ダイ
オード3x,出力素子2y,ダイオード3y,出力素子
2z,ダイオード3zの間には、図2又は図3に示すよ
うな低ライフタイム領域或いは高濃度不純物領域が設け
られている。電力供給回路のダイオード7du〜7dw
がさらに別の島状半導体領域25に形成され、このダイ
オード7du,7dv,7dwの間にも低ライフタイム
領域或いは高濃度不純物領域が設けられている。装置の
電圧を検出する回路11も一つの島状半導体領域26に
形成されている。
【0017】ここで用いられている素子又は回路を一つ
の島状半導体領域にまとめる基準は、装置の接地電位と
は異なる基準電位端子を持ち、かつ同じ基準電位を有す
るものが一つの島状半導体領域に形成される、というも
のである。即ち、上段の出力素子2u〜2w及びこれに
付随する素子や回路の基準電位は、相間で変動するため
に、相毎に3つの分離された島状半導体領域21〜23
に形成されている。そして、1つの島状半導体領域に形
成された出力素子,ダイオード,駆動回路及びコンデン
サの間には低ライフタイム領域或いは高濃度不純物領域
が設けられている。
【0018】これは、いずれかの出力素子(IGBT)
或いはダイオードがオン状態にあるとき、島状半導体領
域の低濃度層の蓄積したキャリアがオフ状態にある出力
素子(IGBT),ダイオード或いは駆動回路の領域ま
で拡散するのを防止するためである。この低ライフタイ
ム領域或いは高濃度不純物領域がない場合は、キャリア
がオフ状態にある出力素子(IGBT),ダイオード或
いは駆動回路の領域まで拡散し、これらの出力素子,ダ
イオード,駆動回路の誤動作を引き起こす。
【0019】下段の出力素子2x〜2z及びダイオード
3x〜3zは、電流を検出する抵抗8に発生する電位差
により接地電位から浮いた基準電位になるが、相間の電
位差はないため一つの島状半導体領域24に形成されて
いる。そして、出力素子2x,ダイオード3x,出力素
子2y,ダイオード3y,出力素子2z,ダイオード3
zの間にも同上の理由により、図2又は図3に示すよう
な低ライフタイム領域或いは高濃度不純物領域が設けら
れている。
【0020】電力供給回路のダイオード7du〜7dw
は、直流電源13により浮いた共通の基準電位を有する
ため一つの島状半導体領域25に形成されている。装置
の電圧を検出する回路11も、装置に接地電位からは浮
いた電位状態になるので、島状半導体領域26に形成さ
れている。
【0021】本実施例の場合、同じ基準電位を有するも
のを一つの誘電体分離された島状半導体領域に形成して
いるので、誘電体分離される素子及び回路が必要最小限
に抑えられる。従って、電力用半導体集積回路装置01
での島状半導体領域の数は、従来の図8と比較しておよ
そ1/3となり、分離領域の面積が小さくなって集積回
路装置全体の小型化が図られる。また、島状半導体領域
に形成された半導体出力素子及び回路の間に低ライフタ
イム領域或いは高濃度不純物領域を設けているので、オ
ン状態にある出力素子からオフ状態にある素子へのキャ
リアの拡散を抑制し、オフ状態にある素子が誤動作する
のを未然に防止することができる。
【0022】図4は、第2の実施例である。図1の実施
例と異なる点は、下段のダイオード3x〜3zのアノー
ド電位を装置の接地電位に接続していることである。こ
の場合、ダイオード3x〜3zは誘電体分離された島状
半導体領域に入れる必要はなく、従って出力素子2x〜
2zが入れられた島状半導体領域24とは別に形成され
ている。これにより、下段の出力素子2x〜2zが形成
される島状半導体領域24の面積が小さいものとなる。
【0023】ここで、島状半導体領域24に入れられた
出力素子2x,2y,2zの間には低ライフタイム領域
或いは高濃度不純物領域が設けられている。また、ダイ
オード3x〜3zはそれぞれを取り囲むように低ライフ
タイム領域或いは高濃度不純物領域が設けられている。
【0024】図5は、第3の実施例である。この実施例
では、下段の出力素子2x〜2zとして、電流検出機能
を持ったIGBTを用いている。出力素子2x〜2z及
びダイオード3x〜3zそれぞれを取り囲むように低ラ
イフタイム領域或いは高濃度不純物領域が設けられてい
る。この場合、電流検出用抵抗が不要となり、下段の出
力素子2x〜2z及びダイオード3x〜3zの基準電位
端子は装置の接地電位に接続することができる。従っ
て、先の実施例における誘電体分離された島状半導体領
域24が要らなくなり、分離に要する面積は一層小さく
なる。
【0025】以上の実施例では、直流モータを駆動する
インバータ回路の集積化を説明したが、本発明はこれに
限られず、他の各種電力用集積回路装置に同様に適用す
ることが可能である。また、実施例では2枚の半導体基
板を直接接着して得られる誘電体分離半導体基板を用い
たが、他の方法で得られる誘電体分離半導体基板を用い
た場合にも有効である。その他、本発明はその要旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、信頼
性を損なうことなく、誘電体分離された島状半導体領域
の数を減らして小型化を図った電力用半導体集積回路装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わる電力用半導体集積回路装
置の構成を示す図。
【図2】島状半導体領域に低ライフタイム領域を設けた
素子構造断面を示す図。
【図3】島状半導体領域に高濃度不純物領域を設けた素
子構造断面を示す図。
【図4】第2の実施例に係わる電力用半導体集積回路装
置の構成を示す図。
【図5】第3の実施例に係わる電力用半導体集積回路装
置の構成を示す図。
【図6】直流モータ駆動用インバータ回路の構成を示す
図。
【図7】誘電体分離半導体基板の構成例を示す図。
【図8】従来の電力用半導体集積回路装置の構成を示す
図。
【符号の説明】
01…半導体集積回路装置、 1…直流電源、 2u〜2w,2x〜2z…出力素子、 3u〜3w,3x〜3z…ダイオード、 4u〜4w,4x〜4z…駆動回路、 5u〜5w…レベルシフト回路、 6…制御回路、 7du〜7dw…電力供給回路ダイオード、 7cu〜7cw…電力供給回路コンデンサ、 8…電流検出抵抗、 9…過電流保護回路、 10…加熱保護回路、 11…電圧検出回路、 12…過電圧保護回路、 13…直流電源、 21〜26…島状半導体領域。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体分離半導体基板に、複数の電力用半
    導体出力素子及びこれらを制御駆動する回路を集積形成
    してなる電力用半導体集積回路装置において、 装置の接地電位と異なる基準電位端子を持つ半導体出力
    素子及び回路のうち、同じ基準電位を有するものが一つ
    の誘電体分離された島状半導体領域に形成されているこ
    とを特徴とする電力用半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】誘電体分離半導体基板に、複数の電力用半
    導体出力素子及びこれらを制御駆動する回路を集積形成
    してなる電力用半導体集積回路装置において、 装置の接地電位と異なる基準電位端子を持つ半導体出力
    素子及び回路のうち、同じ基準電位を有するものが一つ
    の誘電体分離された島状半導体領域に形成され、且つこ
    の島状半導体領域に形成された半導体出力素子及び回路
    の間に低ライフタイム領域或いは高濃度不純物領域が形
    成されていることを特徴とする電力用半導体集積回路装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5767562A (en) * 1995-08-29 1998-06-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Dielectrically isolated power IC
JP2020061429A (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 三菱電機株式会社 半導体装置

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US5767562A (en) * 1995-08-29 1998-06-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Dielectrically isolated power IC
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