JPH05188948A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH05188948A
JPH05188948A JP4019478A JP1947892A JPH05188948A JP H05188948 A JPH05188948 A JP H05188948A JP 4019478 A JP4019478 A JP 4019478A JP 1947892 A JP1947892 A JP 1947892A JP H05188948 A JPH05188948 A JP H05188948A
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長谷部  雅彦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動伴奏を制御するためのマニュアル演奏の
制約をできるだけ減少させ、かつ自動伴奏パターンをマ
ニュアル演奏の状態に応じてダイナミックに変化させる
ことのできる電子楽器を提供することを目的とする。 【構成】 演奏者の演奏について第1の演奏状態が検出
されたとき、自動伴奏の伴奏パタ−ンをそれまでの伴奏
パタ−ンとは異なる第1のバリエ−ションパタ−ンに移
行させるとともに、所定の第1のタイミングにてもとの
伴奏パタ−ンに戻すようにする。また、第1のバリエ−
ションパタ−ンによる自動伴奏中に、第2の演奏状態が
検出されたとき、伴奏パターンを第1のバリエ−ション
パタ−ンとは異なる第2のバリエ−ションパタ−ンに移
行させ、所定の第2のタイミングにてもとの伴奏パタ−
ンに戻すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動伴奏機能を有し
かつ演奏者のマニュアル演奏の状態に応じて自動伴奏の
伴奏パターンをダイナミックに変化させることのできる
電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動伴奏をマニュアル演奏の
状態に応じて変化させることにより自動伴奏の単調さを
改善した電子楽器あるいは自動リズム演奏装置が知られ
ている。例えば、実公昭60−16960号には、マニ
ュアル演奏において所定の演奏状態を検出したときに、
自動伴奏のパタ−ンをそれまでのものから異なったもの
へと切換える電子楽器の自動リズム演奏装置が開示され
ている。この自動リズム演奏装置は、演奏者の演奏状態
(例えば鍵タッチなど)を評価して、その演奏状態が変
わるごとに自動伴奏のパタ−ンを変更するものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来技
術によれば、常に演奏者のマニュアル演奏に基づいて自
動伴奏を制御するため、逆に演奏者のマニュアル演奏が
制約されるという不都合があった。例えば、自動伴奏の
伴奏パタ−ンを定常パタ−ン→バリエ−ションパタ−ン
→定常パタ−ンと変化させたいとき、演奏者はまずバリ
エ−ションパタ−ンに移行させるマニュアル演奏をし、
その後、定常パタ−ンに移行させる演奏をしなければな
らない。すなわち演奏者は、電子楽器に所望の自動伴奏
を行なわせるためにはどのようなマニュアル演奏を行な
わなければならないかを常に考慮しなければならなかっ
た。そのため、思いどおりの演奏ができないこともあっ
た。
【0004】さらに上記従来技術では、バリエ−ション
パタ−ンを用いた自動伴奏中に別のバリエ−ションパタ
−ンなどに移行させることはできなかった。
【0005】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、自動伴奏を制御するためのマニュアル演奏の制
約をできるだけなくし、かつ自動伴奏パターンをマニュ
アル演奏の状態に応じてダイナミックに変化させること
のできる電子楽器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明に係る電子楽器は、演奏者により演奏操作
される演奏入力操作子と、前記演奏入力操作子への演奏
入力を検出する入力検出手段と、前記入力検出手段によ
り検出された演奏入力に応じて演奏音を発生する演奏音
発生手段と、前記入力検出手段により検出された演奏入
力から、所定の第1の演奏状態および第2の演奏状態を
検出する状態検出手段と、所定の伴奏パタ−ンで自動伴
奏を行なう自動伴奏手段と、前記状態検出手段により第
1の演奏状態が検出されたとき、前記自動伴奏手段にお
ける伴奏パタ−ンをそれまでの伴奏パタ−ンとは異なる
第1のバリエ−ションパタ−ンに移行させるとともに、
所定の第1のタイミングにてもとの伴奏パタ−ンに戻す
ように制御し、かつ前記第1のバリエ−ションパタ−ン
による自動伴奏中に、前記第2の演奏状態が検出された
ときは伴奏パターンを前記第1のバリエ−ションパタ−
ンとは異なる第2のバリエ−ションパタ−ンに移行さ
せ、所定の第2のタイミングにて前記もとの伴奏パタ−
ンに戻す制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】所定の伴奏パタ−ンにしたがって自動伴奏を行
なっているときに所定の第1の演奏状態(演奏者による
マニュアル演奏)を検出すると、伴奏パターンは第1の
バリエ−ションパタ−ンに移行する。この第1のバリエ
−ションパタ−ンは、所定のタイミングで自動的にもと
の伴奏パターンに戻る。また、もとに戻る前すなわち第
1のバリエ−ションパタ−ンにしたがって自動伴奏が行
なわれている途中で、さらに第2のマニュアル演奏状態
を検出すると、さらに異なる第2のバリエ−ションパタ
−ンにしたがう自動伴奏が行なわれる。この第2のバリ
エ−ションパタ−ンも、所定のタイミングで自動的に前
記もとの伴奏パターンに戻る。
【0008】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
【0009】図1は、この発明の一実施例に係る電子楽
器のブロック構成を示す。この電子楽器は、パッド装置
1、検出回路3、パネルスイッチ部4、パネルスイッチ
インターフェース7、表示回路8、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)9、リードオンリメモリ(ROM)1
0、中央処理装置(CPU)11、タイマ12、音源回
路13、ディジタル/アナログ(D/A)変換器14、
およびサウンドシステム15を備えている。検出回路
3、パネルスイッチインターフェース7、表示回路8、
RAM9、ROM10、CPU11、タイマ12および
音源回路13は、バスライン16により相互に接続され
ている。
【0010】パッド装置1は複数のパッド2を備えてい
る。各パッドには打楽器音(例えば、スネアドラムやシ
ンバルなど)がそれぞれ割当てられている。いずれかの
パッドが押打(オン)されたとき、検出回路3はパッド
種類(パッド2のうちのオンされたパッドを特定する情
報)および押打の強さを検出し、それらを示すノートナ
ンバおよびベロシティを出力する。これらのデータはバ
スライン16を介してCPU11に取込まれる。
【0011】パネルスイッチ部4は、自動伴奏の実行を
スタート/ストップさせるためのスタート/ストップス
イッチ5、自動伴奏のパターンにフィルインパターンを
挿入するためのフィルインスイッチ6、およびその他の
スイッチを有する。パネルスイッチ部4のいずれかのス
イッチが操作されると、その操作結果がインターフェー
ス7およびバスライン16を介してCPU11に入力
し、CPU11でそのスイッチの操作に応じた制御が実
行される。
【0012】CPU11はこの電子楽器の全体の制御を
行なう。特にCPU11は、演奏者の演奏(パッド2の
オン)を検出してその検出結果に応じた楽音発生を音源
回路13に指示するとともに、演奏者による演奏の状態
を検出し、自動伴奏の伴奏パターンをその演奏状態に応
じた伴奏パターンに切換える処理を行なう。さらに、所
定のタイミングで伴奏パターンをもとに戻す処理を行
う。
【0013】RAM9には、各種のレジスタやフラグが
割当てられている。ROM10には、CPU11が実行
するプログラムおよび自動伴奏のパターンデータなどが
格納されている。タイマ12はタイマ割込用に用いるタ
イマであり、CPU11から指示された時間間隔で割込
信号を発生する。
【0014】音源回路13は、CPU11からの指示に
基づき楽音信号(ディジタルデータ)を生成してD/A
変換器14に出力する。この楽音信号はD/A変換器1
4でアナログ信号に変換されサウンドシステム15に入
力する。これにより楽音が発音される。
【0015】次に、この実施例の電子楽器の動作の概要
を説明する。この電子楽器では、演奏者によるパッド2
のオンに応じて打楽器音を発音する。また、自動伴奏機
能を備えている。自動伴奏が実行されていない状態でス
タート/ストップスイッチ5を押下すると自動伴奏がス
タートする。すなわち、所定の伴奏パターンが繰返し読
出され、その伴奏パターンにしたがって自動伴奏音が発
音される。自動伴奏が実行されている状態でスタート/
ストップスイッチ5を押下すると自動伴奏がストップす
る。
【0016】この電子楽器の自動伴奏に用いる伴奏パタ
ーンには以下のようなものがある。 ノーマルパターン:伴奏パターンの基本形である。ス
タート/ストップスイッチ5を押下したときにスタート
する自動伴奏では、常にノーマルパターンが用いられ
る。 第1バリエーションパターン:自動伴奏に変化をつけ
るために用いられる伴奏パターンである。この実施例で
は、連続した2拍(4分音符で2拍)以内に8打以上の
パッドオンを検出したとき、または演奏者がパッドを強
打し検出回路3から出力されるベロシティが最大値とな
る状態を1回検出したとき、第1バリエーションパター
ンに移行する。以下、この第1バリエーションパターン
への移行条件をVP1条件と呼ぶ。 第2バリエーションパターン:第1バリエーションパ
ターンの自動伴奏にさらに変化をつけるために用いられ
る伴奏パターンである。連続した2拍以内に12打以上
のパッドオンを検出したとき、またはベロシティが最大
値となる状態を2回連続して検出したとき、第2バリエ
ーションパターンに移行する。以下、この第2バリエー
ションパターンへの移行条件をVP2条件と呼ぶ。
【0017】これらの伴奏パターンに係るパターンデー
タは、それぞれ2小節分がROM10に格納されてい
る。パターンデータの詳細は図3を参照して後述する。
第1バリエーションパターンおよび第2バリエーション
パターンが、ノーマルパターンに戻るのは、これらのパ
ターンが終わるタイミングすなわちこれらのパターンデ
ータの最後のデータまで処理したタイミングである。こ
れらのパターンデータは2小節分であるから、バリエー
ションパターンに移行した後の最初の偶数番目の小節の
終わりでノーマルパターンに戻ることとなる。
【0018】さらに、この電子楽器では上記の3つの伴
奏パターンのほか、それぞれに対するフィルインパター
ンを有している。すなわち、ノーマルパターンに対する
ノーマルフィルインパターン、第1バリエーションパタ
ーンに対する第1バリエーションフィルインパターン、
および第2バリエーションパターンに対する第2バリエ
ーションフィルインパターンの3つのフィルインパター
ンを有している。これらのフィルインパターンは、それ
ぞれもとのパターンによる自動伴奏の途中に挿入される
伴奏パターンである。
【0019】フィルインパターンの挿入はフィルインス
イッチ6の押下により行なわれる。例えば、ノーマルパ
ターンで自動伴奏されているときにフィルインスイッチ
6を押下すると、ノーマルフィルインパターンが挿入さ
れる。他のフィルインパターンについても同様である。
また、いずれかのフィルインパターンで自動伴奏がなさ
れているときに、上述したあるいはのバリエーショ
ンパターンへの移行の条件VP1またはVP2が満たさ
れたときは、フィルインパターン間で伴奏パターンが移
行する。例えば、ノーマルフィルインパターンで自動伴
奏されているときに、上記に示したVP1条件を満た
す演奏者の演奏がなされたとき、伴奏パターンは第1バ
リエーションフィルインパターンに移行する。
【0020】フィルインパターンに係るパターンデータ
は、それぞれ1小節分がROM10に格納されている。
フィルインパターンデータの詳細は図3を参照して後述
する。各フィルインパターンが、もとのパターンに戻る
のは、これらのフィルインパターンが終わるタイミング
すなわちこれらのフィルインパターンデータの最後のデ
ータまで処理したタイミングである。これらのフィルイ
ンパターンデータは1小節分であるから、フィルインパ
ターンに移行したのち小節の終わりに至ったとき、もと
のパターンに戻ることとなる。
【0021】図2は、この電子楽器の動作説明のための
概念図であり、動作の一例を示す。この図において、線
分21,22は自動伴奏の時間的な流れを示す。分割し
てある各小区間はそれぞれ1小節の区間であり、各区間
に付されたM1,M2,M3,…,M16はそれぞれそ
の区間が自動伴奏の第1小節、第2小節、第3小節、
…、第16小節であることを表す。偶数番目の小節の終
わりすなわち奇数番目の小節の始めの位置の小節区切り
線は若干大きくして示してある。これらの位置は、上述
したように第1および第2のバリエーションパターンが
自動的にノーマルパターンに戻る位置である。
【0022】図中、「ノーマル」、「バリ1」、「バリ
2」、「ノーマルフィルイン」、および「バリ1フィル
イン」の記述は、それぞれノーマルパターン、第1バリ
エーションパターン、第2バリエーションパターン、ノ
ーマルフィルインパターン、および第1バリエーション
フィルインパターンによる自動演奏が実施されているこ
とを示す。
【0023】この図の例では、まずスタート/ストップ
スイッチ5が押下されて自動伴奏がスタートし、第1お
よび第2小節M1,M2の区間ではノーマルパターンに
よる自動伴奏が実施されている。第3小節M3でノーマ
ルパターンによる自動伴奏が実施されている途中で、第
1バリエーションパターンに移行する演奏操作すなわち
VP1条件を満たす演奏操作が検出され、第1バリエー
ションパターンによる自動演奏に移行している。
【0024】この第1バリエーションパターンの自動演
奏は、第4小節M4の終わりまで実施される。第5小節
M5に入るタイミングで自動的にノーマルパターンに戻
る。次に、第5小節M5以降はノーマルパターンによる
自動伴奏が実行され、第6小節M6の途中でVP1条件
を満たす演奏操作が検出され、第1バリエーションパタ
ーンによる自動演奏に移行している。
【0025】この第1バリエーションパターンによる自
動演奏は、第6小節M6の終わりまで実施される。第7
小節M7に入るタイミングで自動的にノーマルパターン
に戻る。次に、第7小節M7はノーマルパターンによる
自動伴奏が行なわれ、その途中でVP1条件を満たす演
奏操作が検出され、第1バリエーションパターンの自動
演奏に移行している。さらに、第1バリエーションパタ
ーンによる自動演奏が行なわれている第8小節M8の途
中でVP2条件を満たす演奏操作が検出され、第2バリ
エーションパターンによる自動演奏に移行している。
【0026】この第2バリエーションパターンによる自
動演奏は、第8小節M8の終わりまで実施される。第9
小節M9に入るタイミングで自動的にノーマルパターン
に戻る。次に、第9小節M9以降はノーマルパターンに
より自動伴奏が実行され、第10小節M10の途中でフ
ィルインスイッチ6が押下されている。フィルインスイ
ッチ6の押下により、ノーマルフィルインパターンが挿
入されている。さらに、ノーマルフィルインパターンに
よる自動伴奏が行なわれている第10小節M10の途中
でVP1条件を満たす演奏操作が検出され、第1バリエ
ーションフィルインパターンの自動演奏に移行してい
る。
【0027】この第1バリエーションフィルインパター
ンによる自動演奏は、第10小節M10の終わりまで実
施される。第11小節M11に入るタイミングで自動的
にノーマルパターンに戻る。次に、ノーマルパターンに
よる自動伴奏が行なわれている第13小節M13の途中
でVP1条件を満たす演奏操作が検出され、第1バリエ
ーションパターンによる自動演奏に移行し、第14小節
M14の途中でフィルインスイッチ6が押下されてい
る。これにより、第1バリエーションフィルインパター
ンが挿入され、再び第15小節M15でノーマルパター
ンに戻る。第16小節M16の途中でスタート/ストッ
プスイッチ5が押下されて自動伴奏が終了している。
【0028】図3(a)は、ROM10に格納されてい
る伴奏パターンデータのデータフォーマットを示す。伴
奏パターンデータは、8つのトラックT1〜T8のデー
タにより構成される。伴奏パターンデータは、アドレス
部31およびパターンデータ部32を有する。
【0029】アドレス部31には、8つのトラックT1
〜T8のトラックデータ部TD1〜TD8の先頭アドレ
スTAD1〜TAD8およびフィルイン用トラックデー
タ部FD1〜FD8の先頭アドレスFAD1〜FAD8
が格納されている。アドレス部31に引き続いて設けら
れているパターンデータ部32には、トラックT1のト
ラックデータ部TD1およびフィルイン用トラックデー
タ部FD1、トラックT2のトラックデータ部TD2お
よびフィルイン用トラックデータ部FD2、…、トラッ
クT8のトラックデータ部TD8およびフィルイン用ト
ラックデータ部FD8の順に各トラックデータ部が並べ
られている。
【0030】図3(b)は、一例としてトラックT1の
トラックデータ部TD1の詳細を示す。このトラックデ
ータ部TD1は、ヘッダ部33とパターンデータ本体部
34を有する。ヘッダ部33には、3つのフラグV0,
V1,V2が設けられている。V0はノーマルフラグ、
V1は第1バリエーションフラグ、V2は第2バリエー
ションフラグである。これらのフラグの詳細は図4を参
照して後述する。
【0031】パターンデータ本体部34は、タイミング
データ、ノートナンバおよびベロシティデータの組デー
タ35が複数並べられて構成されている。1組の組デー
タ35により、1つの打楽器音が特定される。タイミン
グデータは打楽器音を発音するタイミングを示す。ノー
トナンバは打楽器音の種類を特定する。ベロシティデー
タは音量を示す。36は小節の区切りを示す小節線デー
タである。
【0032】他のトラックT2〜T8のトラックデータ
部TD2〜TD8も同様に構成されている。また、トラ
ックT1〜T8のフィルイン用トラックデータ部FD1
〜FD8も同様に構成されている。
【0033】トラックデータ部TD1〜TD8のそれぞ
れのパターンデータ本体部は、ノーマルパターン、第1
バリエーションパターンまたは第2バリエーションパタ
ーンにしたがう自動演奏において用いられるパターンデ
ータである。トラックデータ部TD1〜TD8のそれぞ
れのパターンデータ本体部には2小節分のデータが格納
されており、したがってパターンデータ本体部中には小
節線データ36が1つ入ることになる。
【0034】これに対し、フィルイン用トラックデータ
部FD1〜FD8のそれぞれのパターンデータ本体部
は、ノーマルフィルインパターン、第1バリエーション
フィルインパターンまたは第2バリエーションフィルイ
ンパターンにしたがう自動演奏において用いられるパタ
ーンデータである。フィルイン用トラックデータ部FD
1〜FD8のそれぞれのパターンデータ本体部には1小
節分のデータが格納されており、したがってパターンデ
ータ本体部中に小節線データ36は含まれない。
【0035】次に、上述の3つのフラグV0,V1,V
2について説明する。これらのフラグとしては、それぞ
れ「0」または「1」の値が保持されている。ノーマル
パターンにしたがって自動演奏を行なうとき、CPU1
1(図1)は、8つのトラックT1〜T8のトラックデ
ータ部TD1〜TD8のノーマルフラグV0を参照する
(後述するように、実際の処理上はこれらのフラグ値を
RAM9の所定領域にコピーしておきそれを参照してい
る)。そして、ノーマルフラグV0が「1」であるトラ
ックデータ部のパターンデータ本体部にしたがって、所
定の打楽器音などの楽音を発生する。ノーマルフラグV
0が「0」のトラックデータ部については発音されな
い。
【0036】第1バリエーションフラグV1および第2
バリエーションフラグV2も同様である。すなわち、第
1バリエーションパターンの自動演奏時には第1バリエ
ーションフラグV1が「1」のトラックデータが用いら
れ、第2バリエーションパターンの自動演奏時には第2
バリエーションフラグV2が「1」のトラックデータが
用いられる。
【0037】また、トラックT1〜T8のフィルイン用
トラックデータ部FD1〜FD8のノーマルフラグV
0、第1バリエーションフラグV1および第2バリエー
ションフラグV2も同様の意味を有するフラグである。
すなわち、ノーマルフィルインパターンの自動演奏時に
はノーマルフラグV0が「1」のフィルイン用トラック
データが用いられ、第1バリエーションフィルインパタ
ーンの自動演奏時には第1バリエーションフラグV1が
「1」のフィルイン用トラックデータが用いられ、第2
バリエーションフィルインパターンの自動演奏時には第
2バリエーションフラグV2が「1」のフィルイン用ト
ラックデータが用いられる。
【0038】図4は、3つのフラグV0,V1,V2の
組合わせの例である。これは、トラックT1〜T8のト
ラックデータ部TD1〜TD8それぞれのフラグV0,
V1,V2を取出して表にしたものである。このような
フラグの設定がなされている電子楽器において、ノーマ
ルパターンにしたがう自動演奏では、トラックT1,T
2,T3のパターンが用いられる。また、第1バリエー
ションパターンにしたがう自動演奏では、トラックT
1,T2,T4,T5のパターンが用いられる。第2バ
リエーションパターンにしたがう自動演奏では、トラッ
クT6,T7,T8のパターンが用いられる。
【0039】ここで各トラックには所定の打楽器音など
の楽音が割当てられている。なお、1つのトラックには
1つの打楽器音を割当ててもよいし、複数の打楽器音を
割当ててもよい。打楽器音でなく他の種々の音色の楽音
あるいはそれらの組合せとしてもよい。
【0040】このように、伴奏パターンを複数のトラッ
クにより保持し、ノーマルパターン、第1バリエーショ
ンパターンおよび第2バリエーションパターンのそれぞ
れの自動演奏において、所定のトラックを共通に用いる
ようにしているので、自動伴奏のためのパターンデータ
の記憶領域が節約できる。また、各トラックは種々に組
み合わせることができるので、新しいバリエーションパ
ターンの作成が容易である。さらに、共通に用いるトラ
ックがないパターンを作成する場合も、そのパターンの
トラックデータを付加してそのヘッダ部のフラグを適宜
設定するなどにより容易に作成でき、汎用性に富む。
【0041】次に、この実施例の電子楽器で用いている
レジスタおよびフラグなどを説明する。これらのレジス
タおよびフラグの記憶領域はRAM9に確保されてい
る。 (a)RUN:自動伴奏のランフラグである。「1」で
自動伴奏が実行されている状態を、「0」で停止されて
いる状態を示す。 (b)CLOCK:現在小節内のどのタイミングにいる
か、その現タイミングを示す値を格納するクロックレジ
スタである。この電子楽器では、1小節を96の等時間
区間に分割した各タイミングの位置を「0」から「9
5」で表しており、クロックレジスタCLOCKの値も
この「0」から「95」の値で表される。図3(b)に
示したタイミングデータも、このCLOCKの尺度で表
された「0」から「95」の値をとる。
【0042】(c)FILL:フィルインパターンで自
動伴奏されているか否かを示すフィルインフラグであ
る。「1」でフィルインパターンで自動伴奏されている
状態を、「0」でフィルインでないパターンで自動伴奏
されている状態を示す。 (d)MEAS:現在の小節位置が自動伴奏がスタート
してから奇数番目の小節のとき「0」、偶数番目の小節
のとき「1」をとる小節フラグである。上述したように
ノーマルパターンやバリエーションパターンでは2小節
分のパターンデータを有し、2小節単位で処理されるこ
とがあるため、現在の小節位置が前半部(奇数番目)か
後半部(偶数番目)かを認識できるように当フラグを設
けている。
【0043】(e)COUNT:拍フラグである。この
実施例の電子楽器は4/4拍子で自動伴奏が行なわれる
ようになっており、1小節は4分音符が4つ分の長さを
有する。この拍フラグCOUNTは、現在のタイミング
が小節内の第1拍目および第3拍目の4分音符の区間で
あるとき「1」、第2拍目および第4拍目の4分音符の
区間であるとき「0」をとる。 (f)Vij(i=1〜8,j=0〜2):各トラック
を発音するかしないかを示す値を格納する24個のトラ
ック有効フラグである。iはトラックを特定する。すべ
てのトラックTiに関して、トラック有効フラグVi0
,Vi1 ,Vi2にトラックTiのトラックデータ部T
Diの3つのフラグV0,V1,V2の値がコピーされ
る。フィルインパターンで自動伴奏されるときには、す
べてのトラックTiに関して、トラック有効フラグVi
0 ,Vi1 ,Vi2 にトラックTiのフィルイン用トラ
ックデータ部FDiの3つのフラグV0,V1,V2の
値がコピーされる。
【0044】(g)VAR1:現在自動演奏で用いられ
ているパターンを表すパターンインジケータである。
「0」でノーマルパターン、「1」で第1バリエーショ
ンパターン、「2」で第2バリエーションパターンであ
ることを示す。なお、これらのパターンについてのフィ
ルインパターンも含む。 (h)VMAX:ベロシティが最大となるパッドオンが
連続して2回あったことを検出するための回数レジスタ
である。 (i)TIMINGi(i=1〜8):各トラックごと
のタイミングデータをセットする8個のタイミングレジ
スタである。 (j)TIMEi(i=1,2):連続する2拍の間の
押打回数(演奏者によるパッドオンの回数)を格納する
2つの押打回数レジスタである。
【0045】なお、上記の記号はレジスタそのものを示
すとともに、そのレジスタに記憶されたデータをも示す
ものとする。例えばTIME1というときは、押打回数
レジスタを表すとともに、そのレジスタに記憶されたデ
ータである押打回数をも表すものとする。
【0046】次に、図5から図14のフローチャートを
参照して、この電子楽器の動作を詳しく説明する。
【0047】図5は、この電子楽器のメインルーチンを
示す。まず、電子楽器の動作がスタートすると、ステッ
プS1で各レジスタの初期化などのイニシャライズを行
なう。特に、ランフラグRUNは「0」とし自動伴奏停
止状態としておく。次に、ステップS2でパッド処理
(図11)をコールし、ステップS3でスイッチ処理
(図6)をコールし、ステップS4でその他の処理を行
なった後、ステップS2に戻る。そして、ステップS2
からの処理を繰返す。
【0048】図6は、図5ステップS3のスイッチ処理
ルーチンを示す。スイッチ処理ルーチンにおいては、ま
ずステップS11でパネルスイッチ部4のいずれかのス
イッチにオンイベントがあるかどうか判別する。オンイ
ベントがある場合は、ステップS12でオンされたスイ
ッチに対応する処理を実行しリターンする。ステップS
11でオンイベントがない場合はそのままリターンす
る。
【0049】図7は、図6のスイッチ処理ルーチンのス
テップS12のうち、スタート/ストップスイッチ5が
オンされたときに実行されるスタート/ストップスイッ
チ処理ルーチンを示す。スタート/ストップスイッチ処
理ルーチンでは、まずステップS21でランフラグRU
Nが「0」かどうか判別する。ランフラグRUNが
「0」のときは、自動伴奏をスタートさせるために、ス
テップS22に進む。ステップS21でランフラグRU
Nが「1」のときは、自動伴奏をストップさせるため
に、ステップS26でランフラグRUNに「0」をセッ
トし、リターンする。
【0050】ステップS22で各トラックのパターンデ
ータをアクセスするためのポインタ(8個)にトラック
データ部TD1〜TD8のパターンデータ本体部の先頭
アドレスをそれぞれセットする。次に、ステップS23
でヘッダ読出し処理(図8)を行ない、ステップS24
でタイミング読出し処理(図9)を行なう。
【0051】ヘッダ読出し処理は、あらかじめ各トラッ
クT1〜T8のトラックデータ部TD1〜TD8の3つ
のフラグV0,V1,V2を読出して、24個のトラッ
ク有効フラグVijにセットしておく処理である。ま
た、タイミング読出し処理は、あらかじめ各トラックT
1〜T8のトラックデータ部TD1〜TD8のパターン
データ本体部の最初のタイミングデータを読出して、8
個のタイミングレジスタTIMINGiにセットしてお
く処理である。
【0052】ステップS24の後、ステップS25で各
レジスタおよびフラグを初期設定する。すなわち、ラン
フラグRUNに「1」を設定し、さらに、パターンイン
ジケータVAR1、クロックCLOCK、フィルインフ
ラグFILL、小節フラグMEAS、拍フラグCOUN
T、および2つの押打回数レジスタTIMEiに「0」
を設定する。その後、リターンする。
【0053】図8は、図7ステップS23のヘッダ読出
し処理ルーチンを示す。ヘッダ読出し処理ルーチンで
は、まずステップS31でワークレジスタiに「1」を
セットし、ステップS32でトラックTiのトラックデ
ータ部TDiの3つのフラグV0,V1,V2を読出し
てトラック有効フラグVi0 ,Vi1 ,Vi2 にセット
する。そして、ステップS33でワークレジスタiを歩
進し、ステップS34でワークレジスタiが「9」に至
ったかどうか判別する。未だ「9」に至っていないとき
はステップS32に戻り、次のトラックについてのヘッ
ダ読出し処理を行なう。ステップS34でワークレジス
タiが「9」に至ったときは、リターンする。
【0054】図9は、図7ステップS24のタイミング
読出し処理ルーチンを示す。タイミング読出し処理ルー
チンでは、まずステップS41でワークレジスタiに
「1」をセットし、ステップS42でトラックTiのト
ラックデータ部TDiのパターンデータ本体部の最初の
タイミングデータを読出して、タイミングレジスタTI
MINGiにセットする。そして、ステップS43でワ
ークレジスタiを歩進し、ステップS44でワークレジ
スタiが「9」に至ったかどうか判別する。未だ「9」
に至っていないときはステップS42に戻り、次のトラ
ックについてのタイミング読出し処理を行なう。ステッ
プS44でワークレジスタiが「9」に至ったときは、
リターンする。
【0055】図10は、図6のスイッチ処理ルーチンの
ステップS12のうち、フィルインスイッチ6がオンさ
れたときに実行されるフィルインスイッチ処理ルーチン
を示す。フィルインスイッチ処理ルーチンでは、まずス
テップS51でランフラグRUNが「1」かどうか判別
する。ランフラグRUNが「1」でないときは、自動伴
奏が停止状態になっているということだから、何もせず
にリターンする。
【0056】ランフラグRUNが「1」のときは、ステ
ップS52で各トラックのパターンデータをアクセスす
るためのポインタ(8個)にフィルイン用トラックデー
タ部FD1〜FD8のパターンデータ本体部の先頭アド
レスをそれぞれセットする。ここで用いる8個のポイン
タは図7のステップS22で用いているポインタと同じ
ものである。次に、ステップS53でヘッダ読出し処理
を行なう。このヘッダ読出し処理は、図8に示したが、
ここでは各トラックT1〜T8のフィルイン用トラック
データ部FD1〜FD8の3つのフラグV0,V1,V
2が読出され、24個のトラック有効フラグVijにセ
ットされる。
【0057】次に、ステップS54でワークレジスタi
に「1」をセットし、ステップS55でトラックTiの
フィルイン用トラックデータ部FDiのパターンデータ
本体部の中から、現タイミングCLOCKより大きい値
のタイミングデータをサーチして読出し、タイミングレ
ジスタTIMINGiにセットする。現タイミングCL
OCKより大きい値のタイミングデータをサーチするの
は、小節の途中でフィルインスイッチがオンされたとき
に、現タイミング以降で発音すべき伴奏データを探すた
めである。
【0058】そして、ステップS56でワークレジスタ
iを歩進し、ステップS57でワークレジスタiが
「9」に至ったかどうか判別する。未だ「9」に至って
いないときはステップS55に戻り、次のトラックにつ
いてステップS55以降の処理を行なう。ステップS5
7でワークレジスタiが「9」に至ったときは、ステッ
プS58でフィルインフラグに「1」をセットし、リタ
ーンする。
【0059】図11は、図5ステップS2のパッド処理
ルーチンを示す。パッド処理ルーチンにおいては、まず
ステップS61でパッドのオンがあるか否か判別する。
パッドのオンがないときは、そのままリターンしパッド
処理は行なわない。ステップS61でパッドのオンがあ
るときは、ステップS62でオンされたパッドのノート
ナンバおよびベロシティを取込み、ステップS63でそ
のノートナンバおよびベロシティとノートオン信号を音
源回路13へ出力する。これにより、演奏者のパッドの
押打に応じた打楽器音が発生される。
【0060】次に、ステップS64でワークレジスタi
に「1」をセットし、ステップS65で押打回数TIM
Eiに「1」を加算する。そして、ステップS66で押
打回数TIMEiが「12」に至ったか否かを判別する
(上記VP2条件の判別)。押打回数TIMEiが「1
2」に至っていないときは、ステップS67で押打回数
TIMEiが「8」に至ったか否かを判別する(上記V
P1条件の判別)。押打回数TIMEiが「8」に至っ
ていないときは、ステップS71に進む。
【0061】ステップS67で押打回数TIMEiが
「8」に至っているとき(上記VP1条件が満たされた
とき)は、ステップS68でパターンインジケータVA
R1が「0」か否かすなわち現在自動演奏されているの
はノーマルパターンであるか否か判別する。パターンイ
ンジケータVAR1が「0」でないときは、ステップS
71に進む。パターンインジケータVAR1が「0」の
ときは、ノーマルパターンを第1バリエーションパター
ンに移行させるため、ステップS69でパターンインジ
ケータVAR1に「1」をセットし、ステップS71に
進む。
【0062】ステップS66で押打回数TIMEiが
「12」に至っているとき(上記VP2条件が満たされ
たとき)は、第1バリエーションパターンを第2バリエ
ーションパターンに移行させるため、ステップS70で
パターンインジケータVAR1に「2」をセットし、ス
テップS71に進む。なお、ステップS66からS70
に進む時点では、それ以前に必ずステップS67,S6
8,S69の処理が行なわれているはずであるから、第
1バリエーションパターンになっている。
【0063】次に、ステップS71でワークレジスタi
を歩進し、ステップS72でワークレジスタiが「3」
に至ったかどうか判別する。未だ「3」に至っていない
とき(i=2のとき)はステップS65に戻り、ステッ
プS65以降の処理を行なう。ステップS72でワーク
レジスタiが「3」に至ったときは、ステップS73に
進む。
【0064】ステップS73でこのパッドオンにおける
ベロシティが「127」であるか否か判別する。「12
7」はベロシティの最大値である。ベロシティが最大値
でないときは、ステップS74で回数レジスタVMAX
に「0」をセットしてリターンする。ステップS73で
ベロシティが最大値であるときは、ステップS75で回
数レジスタVMAXの値が「1」であるか否か判別す
る。
【0065】ステップS75で回数レジスタVMAXの
値が「1」でないときは、ベロシティ最大を1回検出し
た(VP1条件が満たされた)ということであるから、
ステップS76でパターンインジケータVAR1が
「0」か否かすなわち現在自動演奏されているのはノー
マルパターンであるか否か判別する。パターンインジケ
ータVAR1が「0」でないときは、そのままリターン
する。パターンインジケータVAR1が「0」のとき
は、ノーマルパターンを第1バリエーションパターンに
移行させるため、ステップS77でパターンインジケー
タVAR1に「1」をセットしさらに回数レジスタVM
AXに「1」をセットして、リターンする。
【0066】ステップS75で回数レジスタVMAXの
値が「1」のときは、2回連続してベロシティ最大を検
出した(VP2条件が満たされた)ということであるか
ら、第1バリエーションパターンを第2バリエーション
パターンに移行させるため、ステップS78でパターン
インジケータVAR1に「2」をセットし、リターンす
る。なお、ステップS75からS78に進む時点では、
それ以前に必ずステップS76,S77の処理が行なわ
れているはずであるから、第1バリエーションパターン
になっている。
【0067】図12および図13は、この電子楽器の割
込み処理ルーチンを示す。この割込み処理ルーチンは、
1小節の時間区間を96個の時間に分割した各タイミン
グ(すなわち4分音符当り24回)で実行される。割込
みの時間間隔は、演奏者が任意に設定したテンポに応じ
て定められる。
【0068】割込み処理ルーチンにおいては、まずステ
ップS81でランフラグRUNが「1」かどうか判別す
る。ランフラグRUNが「1」でないときは、自動伴奏
が停止状態になっているということだから、何もせずに
リターンする。
【0069】ランフラグRUNが「1」のときは、ステ
ップS82でワークレジスタjに「1」をセットし、ス
テップS83で現タイミングCLOCKとタイミングデ
ータTIMINGjが等しいか否か判別する。等しくな
いときは、現タイミングで発音すべき自動伴奏音はない
ということだから、ステップS90に進む。
【0070】ステップS83で現タイミングCLOCK
とタイミングデータTIMINGjが等しいときは、現
タイミングで発音すべき自動伴奏音があるということだ
から、ステップS84でパターンインジケータVAR1
の値を判別する。そして、パターンインジケータVAR
1の値が「0」すなわち現在ノーマルパターンまたはノ
ーマルフィルインパターンで自動伴奏されているときは
ステップS85へ、VAR1の値が「1」すなわち第1
バリエーションパターンまたは第1バリエーションフィ
ルインパターンのときはステップS86へ、VAR1の
値が「2」すなわち第2バリエーションパターンまたは
第2バリエーションフィルインパターンのときはステッ
プS87へ、それぞれ進む。
【0071】ステップS85でトラック有効フラグVj
0 が「1」か否か判別する。トラック有効フラグVj0
が「1」のときは、そのトラックTjのパターンデータ
を発音するということだから、ステップS88に進む。
トラック有効フラグVj0 が「1」でないときは、ステ
ップS89に進む。
【0072】ステップS86でトラックTjのトラック
有効フラグVj1 が「1」か否か判別する。トラック有
効フラグVj1 が「1」のときは、そのトラックTjの
パターンデータを発音するということだから、ステップ
S88に進む。トラック有効フラグVj1 が「1」でな
いときは、ステップS89に進む。
【0073】ステップS87でトラックTjのトラック
有効フラグVj2 が「1」か否か判別する。トラック有
効フラグVj2 が「1」のときは、そのトラックTjの
パターンデータを発音するということだから、ステップ
S88に進む。トラック有効フラグVj2 が「1」でな
いときは、ステップS89に進む。
【0074】次に、ステップS88でトラックTjのパ
ターンデータ本体部からノートナンバとベロシティとを
読出して音源回路13へ出力し、ステップS89に進
む。ここで読出されるノートナンバとベロシティは、あ
らかじめ図7ステップS22または図10ステップS5
2でポインタが設定されていたデータであり、現タイミ
ングで発音されるべきデータである。次に、ステップS
89で次のタイミングデータを読出しタイミングレジス
タTIMINGjにセットし、ステップS90に進む。
【0075】ステップS90でワークレジスタjを歩進
し、ステップS91でワークレジスタjが「9」に至っ
たかどうか判別する。未だ「9」に至っていないときは
ステップS83に戻り、次のトラックについてステップ
S83からの処理を行なう。ステップS91でワークレ
ジスタjが「9」に至ったときは、ステップS92に進
む。
【0076】ステップS92で現タイミングCLOCK
が「0」「24」「48」「72」にいずれかであるか
否かすなわち拍の切れ目であるか否か判別する。現タイ
ミングが拍の切れ目でないときは、ステップS97に進
む。拍の切れ目であるときは、ステップS93で拍フラ
グCOUNTを反転し、ステップS94でこの拍フラグ
COUNTが「0」か否か判別する。拍フラグCOUN
Tが「0」のときはステップS95で押打回数レジスタ
TIME1を「0」クリアし、拍フラグCOUNTが
「0」でないとき(すなわち「1」のとき)はステップ
S96で押打回数レジスタTIME2を「0」クリアす
る。ステップS95,S96の後、ステップS97に進
む。
【0077】上記ステップS92,S93の処理によ
り、現タイミングが小節内の第1拍目または第3拍目に
あるときCOUNT=0となり、現タイミングが小節内
の第2拍目または第4拍目にあるときCOUNT=1と
なる。そして、押打回数レジスタTIME1およびTI
ME2(前述した図11のパッド処理のステップS65
でパッドの押打回数がカウントアップされていくところ
のレジスタ)は、小節内の第1拍目または第3拍目に入
ったときTIME1が「0」に初期化され、小節内の第
2拍目または第4拍目に入ったときTIME2が「0」
に初期化される。したがって、押打回数レジスタTIM
E1は小節内の第1拍目および第2拍目の連続する2拍
または第3拍目および第4拍目の連続する2拍における
押打回数のカウントに用いられ、押打回数レジスタTI
ME2は小節内の第2拍目および第3拍目の連続する2
拍または第4拍目および次の小節の第1拍目の連続する
2拍における押打回数のカウントに用いられることにな
る。
【0078】次に、ステップS97で現タイミングCL
OCKが「95」か否かすなわち1小節の終りに至った
かどうかを判別する。現タイミングCLOCKが「9
5」でないときは、ステップS98で現タイミングCL
OCKを「1」カウントアップし、リターンする。1小
節の終りのタイミングになったときは、ステップS99
で現タイミングCLOCKを「0」に初期化し、ステッ
プS100で各トラックのパターンデータをアクセスす
るためのポインタ(8個)にトラックデータ部TD1〜
TD8のパターンデータ本体部の先頭アドレスをそれぞ
れセットする。次に、ステップS101でヘッダ読出し
処理(図8)を行なう。
【0079】このヘッダ読出し処理では、各トラックT
1〜T8のトラックデータ部TD1〜TD8の3つのフ
ラグV0,V1,V2が読出され、24個のトラック有
効フラグVijにセットされる。
【0080】次に、ステップS102で小節フラグME
ASが「1」か否かすなわち偶数番目の小節にあるか
(MEAS=1)奇数番目の小節にあるか(MEAS=
0)を判別する。奇数番目の小節にあるときは、ステッ
プS103でフィルインフラグFILLが「1」か否か
すなわち現在フィルインパターンの自動伴奏が行なわれ
ているか否かを判別する。フィルインパターンの自動伴
奏でないときは、ステップS106に進む。フィルイン
パターンの自動伴奏であるときは、フィルインパターン
をノーマルパターンに戻すため、ステップS107でパ
ターンインジケータVAR1に「0」をセットし、ステ
ップS108でタイミングサーチ処理(図14)を行な
う。
【0081】このタイミングサーチ処理は、ノーマルパ
ターンのパターンデータの小節線データをサーチし、そ
の次のデータにポインタをセットする処理である。奇数
番目の小節の終りでフィルインパターンが終了したとき
は、2小節分あるノーマルパターンの後半の小節から自
動伴奏を行なうようにするため、タイミングサーチ処理
を行なっている。
【0082】ステップS108の後、ステップS109
でフィルインフラグFILLを「0」にリセットして、
ステップS106に進む。
【0083】ステップS102で現在偶数番目の小節の
終りにあるときは、伴奏パターンをノーマルパターンに
戻すため、ステップS104でパターンインジケータV
AR1に「0」をセットし、ステップS105でタイミ
ング読出し処理(図9)を行ない、ステップS106に
進む。ステップS106で小節フラグMEASを反転さ
せ、リターンする。
【0084】図14は、図13ステップS108のタイ
ミングサーチ処理ルーチンを示す。タイミングサーチ処
理ルーチンでは、まずステップS111でワークレジス
タjに「1」をセットし、ステップS112でトラック
Tjのトラックデータ部TDiのパターンデータ本体部
から小節線データをサーチしその次の最初のタイミング
データを読出して、タイミングレジスタTIMINGj
にセットする。そして、ステップS113でワークレジ
スタjを歩進し、ステップS114でワークレジスタj
が「9」に至ったかどうか判別する。未だ「9」に至っ
ていないときはステップS112に戻り、次のトラック
についてのタイミングサーチ処理を行なう。ステップS
114でワークレジスタiが「9」に至ったときは、リ
ターンする。
【0085】なお、上記実施例ではパッドを有する電子
楽器を例として説明したが、これに限らず、本発明は、
鍵盤など他の演奏入力操作子を有する電子楽器にも適用
できる。また、マニュアル演奏により発音される楽音お
よび自動伴奏音は打楽器音に限らず、ベース音やコード
音を用いてもよい。マニュアル演奏により発音される楽
音と自動伴奏音とで音色を異ならせてもよい。さらに本
発明は、上記実施例の伴奏パターンに限らず、例えばイ
ントロパターンやエンディングパターンに適用してもよ
い。
【0086】上記実施例では、ノーマルパターンやバリ
エーションパターンによる自動伴奏において、トラック
ごとにそのトラックを再生するか否かを示すフラグを持
たせているが、パターンの種類ごとにどのトラックを再
生するかを示す情報を記憶させておいてもよい。例え
ば、第1バリエーションのときはトラックT1,T2,
T4,T5を再生するといったデータを設定しておき、
バリエーションの指定があった時点でこれを参照するよ
うにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、所定の第1の演奏状態を検出するとそれまでの伴奏
パタ−ンとは異なる第1のバリエ−ションパタ−ンに移
行し、所定の第1のタイミングにてもとの伴奏パタ−ン
に戻すようにしているので、自動伴奏の単調さが改善さ
れるとともに、バリエーションパターンからもとに戻す
ために演奏者の意図に反したマニュアル演奏をする必要
がない。また、第1のバリエ−ションパタ−ンに移行し
た後に、所定の第2の演奏状態を検出すると前記第1と
は異なった第2のバリエ−ションパタ−ンに移行するの
で、伴奏パタ−ンの単調さをさらに取り除くことができ
る。このとき、第1の演奏状態と第2の演奏状態とは異
なっているので、演奏者が意識的に第1のバリエ−ショ
ンパタ−ンと第2のバリエ−ションパタ−ンとを使い分
けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る電子楽器のブロッ
ク構成図
【図2】 実施例の電子楽器の動作説明のための概念図
【図3】 伴奏パターンデータのデータフォーマット図
【図4】 フラグV0,V1,V2の組合わせの例
【図5】 実施例の電子楽器のメインルーチンのフロー
チャート
【図6】 スイッチ処理ルーチンのフローチャート
【図7】 スタート/ストップスイッチ処理ルーチンの
フローチャート
【図8】 ヘッダ読出し処理ルーチンのフローチャート
【図9】 タイミング読出し処理ルーチンのフローチャ
ート
【図10】 フィルインスイッチ処理ルーチンのフロー
チャート
【図11】 パッド処理ルーチンのフローチャート
【図12】 割込み処理ルーチンのフローチャート
【図13】 割込み処理ルーチンのフローチャート(続
き)
【図14】 タイミングサーチ処理ルーチンのフローチ
ャート
【符号の説明】
1…パッド装置、2…パッド、3…検出回路、4…パ
ネルスイッチ部、5…スタート/ストップスイッチ、6
…フィルインスイッチ、7…パネルスイッチインターフ
ェース、8…表示回路、9…ランダムアクセスメモリ
(RAM)、10…リードオンリメモリ(ROM)、1
1…中央処理装置(CPU)、12…タイマ、13…音
源回路、14…ディジタル/アナログ(D/A)変換
器、15…サウンドシステム、16…バスライン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者により演奏操作される演奏入力操
    作子と、 前記演奏入力操作子への演奏入力を検出する入力検出手
    段と、 前記入力検出手段により検出された演奏入力に応じて演
    奏音を発生する演奏音発生手段と、 前記入力検出手段により検出された演奏入力から、所定
    の第1の演奏状態および第2の演奏状態を検出する状態
    検出手段と、 所定の伴奏パタ−ンで自動伴奏を行なう自動伴奏手段
    と、 前記状態検出手段により第1の演奏状態が検出されたと
    き、前記自動伴奏手段における伴奏パタ−ンをそれまで
    の伴奏パタ−ンとは異なる第1のバリエ−ションパタ−
    ンに移行させるとともに、所定の第1のタイミングにて
    もとの伴奏パタ−ンに戻すように制御し、かつ前記第1
    のバリエ−ションパタ−ンによる自動伴奏中に、前記第
    2の演奏状態が検出されたときは伴奏パターンを前記第
    1のバリエ−ションパタ−ンとは異なる第2のバリエ−
    ションパタ−ンに移行させ、所定の第2のタイミングに
    て前記もとの伴奏パタ−ンに戻す制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする電子楽器。
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