JPH0518822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はフレキシブルなプリント配線板をスペ
ーサを挟んで折り曲げ重ね合わせ、上下の電極を
対向させるキーボードスイツチに関するものであ
る。

［従来の技術］ 第５図に示すようなフレキシブルなプリント配
線板１は、容易に２つ折りができるように、折線
２の部分に細孔３，３，３を切欠き形成し、この
折線２を中心にして対称的に電極４ａ…４ｎ，５
ａ…５ｎをそれぞれ設けるとともに配線６を施こ
す。このプリント配線板１を、第６図に示すよう
にスペーサ７を挟んで折線２の位置で折りたた
み、基板８、表面シート９とともに一体に接着
し、スイツチケース１０に収納して組立てる。す
ると、相対する電極４ａ，５ａ、…４ｎ，５ｎが
それぞれスペーサ７の孔１１を通して対峙し、表
面シート９の上から指先で押圧すると相対する電
極４ａ，５ａ、…が短絡してスイツチとなる。

［考案が解決しようとする問題点］ このようなキーボードスイツチはフレキシブル
なプリント配線板１を折りたたむときに、指先と
か第７図のようにへら１２などで潰すようにしで
いたが、フレキシブルなプリント配線板１は折り
たたんだとき連結部１２を通る配線６部分が断ち
切れないように弾性の高い材料を使つているた
め、折りたたんだ後も折れ線２の付近に第６図の
ような膨らみが生じこれが表面シート９をも膨ら
ませて極めて見苦しいという問題点があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は以上のような問題点を解決するために
なされたもので、薄膜状のフレキシブルな配線板
に、折れ線を中心として略対称的な位置に設けた
電極群と、これらの電極間を接続する配線を施し
てプリント配線板を形成し、このプリント配線板
を絶縁性スペーサを挟んで前記２個の電極が互い
に接離するように向い合せて折りたたんで表面シ
ートとともに貼着したものにおいて、前記プリン
ト配線板の折線をわずかに裏面側にずらして折曲
した先端部が下向きになるようにしたものであ
る。

［作用］ フレキシブルなプリント配線板を折りたたん
で、表面シート、スペーサ、基板などと一緒に接
着する場合、プリント配線板の折れ線がわずかに
裏面板にずらして折りたたむと、折曲した先端部
が下向きになる。このため、表面シートが浮上る
ことがない。

［実施例］ 第１図ないし第４図に基づいて本考案の実施例
を説明する。なお、従来例と同一部分は同一符号
とする。

まず第２図は本考案によるフレキシブルなプリ
ント配線板１である。この配線板１は電極群４ａ
…４ｎ，５ａ…５ｎ、配線６、端子１３を施こし
た後に折りたたんむため、折りたたんだとき配線
６が切断しないように弾性の高い樹脂などででき
た薄膜基板が用いられる。前記電極群４ａ…と５
ａ…とは、折れ線２で折りたたんだとき互いに、
対をなすように対峙し、また、略折れ線２に沿つ
て細孔３，３，３が形成され、この細孔３，３，
３の間の連結部１２，１２を配線６が通るが、こ
の連結部分は折りたたみで断線しないように第５
図のように補強配線１４が施こされる。また、電
極群４ａ…４ｎ，５ａ…５ｎと端子部１３だけが
残されて絶縁性塗膜で被覆される。前記折れ線２
の位置は通常折りたたまれる中央線１５よりやや
裏面側にずらして設定される。すなわち、巾_Wの
プリント配線板１を、その両端面１６，１７が一
致するように折りたたむ場合には、通常中間点
_Ｗ／２が折れ線となるが、本考案における折れ線
２は裏面側となる方向へわずかな距離ｄだけずら
して切り込み１８を形成する。この切り込み１８
の先端部は裂け防止孔１９が設けられる。

このような構成において、第１図に示すよう
に、最下部に２つ折りのプリント配線板１の巾よ
りやや狭い基板８をおき、その上にプリント配線
板１を電極５ａが上向きになるようにのせ、さら
に、電極４ａ…，５ａ…部分が孔１１のあいた絶
縁性スペーサ７をのせ、このスペーサ７の上にプ
リント配線板１を折りたたみ最上部にオン、オ
フ、電源、釦番号などを印刷した表面シート９を
重ね、それぞれの間に接着剤を塗布して全体を接
着する。このとき、プリント配線板１は折れ線２
で折りたたまれるが、折れ線２が裏面側にややず
れているため、第１図のように先端部２０が下向
きとなり、ほとんど上方へ膨らむことがない。

このようにして接着されたものは、スイツチケ
ース１０に収納取付けられる。

第３図は本考案の他の実施例を示すもので、こ
の例では、第２図の細孔３，３，３を省き、切り
込み１８を折れ線２と一致させたもので、このよ
うにすると折りたたんだときプリント配線板１の
上面側が下面側より突出する部分を生じる。この
突出する部分を少くするには第４図に示すよう
に、プリント配線板１の連結部１２の折れ線１８
だけを中心線１５からずらし、他は中心線１５と
一致せしめればよい。

［考案の効果］ 本考案は以上のように構成したので、フレキシ
ブルなプリント配線板を折りたたんでキーボード
スイツチを構成したとき、折りたたんだ部分の表
面シートが膨らむことなく、またプリント配線板
を折りたたむとき、きつちりと押し潰すように折
りたたまなくともよいので、配線板や配線を断ち
切つてしまうこともないなどの効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるキーボードスイツチの一
実施例を示す断面図、第２図ないし第４図は本考
案に用いたフレキシブルなプリント配線板の展開
図、第５図は従来のプリント配線板の展開図、第
６図は従来のキーボードスイツチの断面図、第７
図はプリント配線板の折りたたみの状態説明図で
ある。 １……プリント配線板、２……折れ線、３……
細孔、４ａ〜、５ａ〜……電極、６……配線、７
……スペーサ、８……基板、９……表面シート、
１０……スイツチケース、１１……孔、１２……
連結部、１３……端子部、１４……補強配線、１
５……中心線、１６，１７……端面、１８……切
り込み、１９……裂け防止孔、２０……先端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薄膜状のフレキシブルな配線板に、折れ線を中
   心として略対称的な位置に設けた電極群と、これ
   らの電極間を接続する配線を施してプリント配線
   板を形成し、このプリント配線板を絶縁性スペー
   サを挟んで前記２個の電極が互いに接離するよう
   に向い合せて折りたたんで表面シートとともに貼
   着したものにおいて、前記プリント配線板の折線
   をわずかに裏面側にずらして折曲した先端部が下
   向きになるようにしたことを特徴とするキーボー
   ドスイツチ。