JPH05188197A - 酸性溶液からのネプツニウムの回収装置 - Google Patents

酸性溶液からのネプツニウムの回収装置

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JPH05188197A
JPH05188197A JP545992A JP545992A JPH05188197A JP H05188197 A JPH05188197 A JP H05188197A JP 545992 A JP545992 A JP 545992A JP 545992 A JP545992 A JP 545992A JP H05188197 A JPH05188197 A JP H05188197A
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JP
Japan
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neptunium
scavenger
solution
valence
acidic solution
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Pending
Application number
JP545992A
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English (en)
Inventor
Tomotaka Nakamura
友隆 中村
Tetsuo Fukazawa
哲生 深沢
Kenichiro Yoneda
賢一郎 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラスフィルタ1によって複数段に仕切られ、
その各段に白金族触媒3とネプツニウム捕集材4が交互
に充填されたカラム2の液導入口5からネプツニウムを
含む酸性溶液が連続的に供給される。ネプツニウムは白
金族触媒3との接触により4価に原子価調整され、ネプ
ツニウム捕集材4により溶液中から分離される。ネプツ
ニウムを分離した溶液は液導出口6からその他の処理設
備等へ送られる。一方、分離性能が低下したネプツニウ
ム捕集材4は捕集材回収口7から回収され、同時に捕集
材導入口8より新たな捕集材が供給される。 【効果】分離が容易な4価への原子価調整と捕集材によ
る分離が同一装置内で連続的にできるため、簡単なシス
テムで、短時間にネプツニウムを溶液中から回収でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用済み核燃料再処理
により発生する放射性硝酸廃液中からネプツニウムの分
離回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、一般的な方法として酸化剤ある
いは還元剤を用いてネプツニウムを錯形成性の高い6価
あるいは4価に予め原子価調整した後に別の装置、例え
ば、抽出機を用いて分離操作を行っていた。この場合、
分離工程として2段階の過程を経る。一方、特開平1−1
64724 号公報ではネプツニウムの6価への原子価調整剤
としての光触媒,捕集材としてのイオン交換体あるいは
抽出溶媒及びネプツニウム溶液の三者を容器中で混合し
て、外部から光を照射することにより原子価を6価に調
整しつつ溶液中からネプツニウムを分離できるとしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来方法では、
光照射が必要であることから装置が複雑になるうえ電力
消費量が大きい。またイオン交換体を捕集材として用い
た場合には処理後の光触媒とイオン交換体を分離回収す
るための固−固分離設備を考慮しなくてはならず工程が
複雑になる問題があった。またバッチ処理のため多量溶
液を処理するのに時間がかかる点も懸念される。
【0004】本発明の目的は、光照射のような外的な操
作とそれに伴う特殊設備及び原子価調整剤とネプツニウ
ム捕集材の分離のための付加的な設備を必要とせず、し
かも高速且つ高効率にネプツニウムを酸性溶液中から分
離する装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、複数段の
カラムのそれぞれ別の段に白金族元素を成分とする触媒
とネプツニウム捕集材とを同時に充填し、このカラムに
ネプツニウムを含んだ溶液をカラム内に通過させること
により達成される。
【0006】
【作用】溶液中のネプツニウムはその溶液条件に応じて
3価から6価の原子価をとる。このうち、5価のネプツ
ニウム(NpO2+)はその低い錯形成力のため、イオン
交換体や有機抽出溶媒を用いた分離が極めて困難であ
る。しかし、酸化あるいは還元により6価,4価に原子
価調整すれば有機溶媒等への分配係数が著しく増大する
ことが知られており、特に再処理廃液中では5価が大部
分であるため、ネプツニウムの分離では原子価調整が必
要となる。
【0007】ネプツニウムの4価への原子価調整は、白
金族元素を成分とする触媒とネプツニウム溶液とを接触
させることで達成される。すなわち、白金族元素は水素
発生反応に対して活性な触媒であり、適当な電子供与体
(還元剤)が存在するネプツニウム含有酸性溶液に白金
族触媒を共存させると、触媒表面上での水素イオンの還
元により水素原子が生成され、この水素原子がネプツニ
ウム5価の4価への還元試薬として作用するものであ
り、従来の6価への原子価調整に必要な光照射のような
外的操作は必要としない。この白金族触媒とネプツニウ
ムの捕集剤とを同時に充填したカラムに5価のネプツニ
ウムを含んだ酸性溶液を通過することにより、ネプツニ
ウムを錯形成力の高い4価に原子価調整しつつネプツニ
ウムを溶液中から捕集材へ移行させることができる。
【0008】また、白金族触媒自体は溶液処理に伴って
その機能が低下するものではないので捕集材の交換だけ
を随時行えばよく、本発明では従来法のように触媒と捕
集材を混合するのではなく、両者をカラムのそれぞれ別
の段に独立に充填する構成にすることで、触媒と捕集材
の分離操作なしに容易に捕集材の交換が行える。以上に
示した本発明によれば、光照射のような外的な操作とそ
れに伴う特殊設備を必要とせず、また連続的な操作が可
能なため高速にネプツニウムを分離でき回収できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0010】〈実施例1〉図1はネプツニウムを含んだ
溶液からネプツニウムを分離するための装置の一実施例
を示したものである。
【0011】ステンレス等の金属材料で構成されたカラ
ム4はガラスフィルタあるいは金属焼結フィルタの仕切
り板1で複数段に分割されており、その各段に白金族触
媒2とイオン交換体からなるネプツニウム捕集材3が交
互に充填されている。このカラムにネプツニウムを含ん
だ酸性溶液が液導入口5より連続的に供給される。この
溶液はカラム4の内部を通過し最終的に液導出口6から
回収されるが、カラム内を通過する間に白金族触媒との
接触により錯形成力が高い4価に原子価調整され、この
4価のネプツニウムはイオン交換体からなる捕集材3に
より溶液中から捕集される。よって液導出口6からはネ
プツニウムフリーの溶液が連続的に回収されるものであ
る。ここで、連続処理に伴う捕集材3の捕集性能低下が
極限に達した場合には、捕集材回収口7から捕集材を回
収すると同時に捕集材供給口8から新たな捕集材が充填
される。充填形態に係る別の方法としてカラム4の中央
部にのみ仕切り板1を設置し、その上部に白金族触媒2
を下部にネプツニウム捕集材3を充填したものにしても
ネプツニウム分離の目的は達成される。また捕集材はイ
オン交換体の代わりに4価のネプツニウムを抽出しうる
有機溶媒を含浸させた固体粒子であってもよい。その選
択は捕集材の捕集能力と溶液の処理量から決定される。
また使用する白金族触媒の形状は限定されないが、還元
効率に係る触媒表面積を高めるために微粒子または海面
状のものが好ましい。
【0012】本実施例によれば溶液の連続処理が可能な
ため多量溶液から短時間でネプツニウムを分離できる。
【0013】〈実施例2〉図2に再処理放射性硝酸廃液
中からネプツニウムを分離するための工程図を示したも
のである。
【0014】再処理施設から発生した5価のネプツニウ
ムを含む放射性硝酸廃液は廃液貯槽9に導入される。こ
こから溶液調整槽10に一定量送られ、同時に濃硝酸供
給タンク11及びヒドロキシルアンモニウム供給タンク
12より所定量の硝酸及びヒドロキシルアンモニウムが
供給される。硝酸の供給は酸度調整のためであり、一方
のヒドロキシルアンモニウムは、5価のネプツニウムの
4価への還元物質である水素原子を生成するために必要
な電子の供与体として作用するものである。これら三種
の溶液は撹拌装置13により混合される。この混合液は
ポンプ14を介して実施例1で示したネプツニウム分離
のためのカラム4へ連続的に供給される。このときの流
量はポンプ14によって制御されるが、これはカラム内
の白金族触媒量,溶液の酸度,ヒドロキシルアンモニウ
ム濃度及びヒータ15で決まるカラム内温度に依存する
ネプツニウム5価の還元速度との関係から決定するもの
である。ネプツニウムが分離された廃液は、カラム4の
塔低部から導出され廃液受器16に送られた後、濃縮,
固化,貯蔵等の然るべき設備に供給される。
【0015】本実施例によれば、廃液中に含まれる放射
性核種のうち、特に毒性が強く半減期が最も長いネプツ
ニウムを廃液中から分離できることから、廃液の処理,
処分に係る負担を軽減でき、また廃棄物の管理期間の大
幅な短縮及びそれに係る費用の削減を可能とする効果が
ある。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、分離が容易な4価への
原子価調整と捕集材による分離が同一装置内で連続的に
できるので、短時間でネプツニウムを溶液中から回収で
きる効果がある。また従来法の光照射のような外的な操
作及びそれに伴う特殊設備、並びに触媒と捕集材の分離
設備を必要としないため装置の簡略化、設備に係る費用
の削減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例を示す系統図。
【符号の説明】
1…仕切り板、2…白金族触媒、3…ネプツニウム捕集
材、4…カラム、5…液導入口、6…液導出口、7…捕
集材回収口、8…捕集材供給口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白金族元素を成分とする触媒とネプツニウ
    ムの捕集材を複数段のカラムのそれぞれ別の段に同時に
    充填し、ネプツニウムを含んだ酸性溶液を通過させ、ネ
    プツニウムの原子価を4価へ調整しつつ捕集材により溶
    液中からネプツニウムを分離することを特徴とする酸性
    溶液からのネプツニウムの回収装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の前記捕集材がイオン交換
    体か抽出溶媒を含浸させた粒子のどちらか一方である酸
    性溶液からのネプツニウムの回収装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の酸性溶液が使用済み核燃
    料の再処理設備から発生する放射性硝酸廃液である酸性
    溶液からのネプツニウムの回収装置。
JP545992A 1992-01-16 1992-01-16 酸性溶液からのネプツニウムの回収装置 Pending JPH05188197A (ja)

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