JPH05186533A - 無水マレイン酸−アルキルビニルエーテル共重合体の製造法 - Google Patents

無水マレイン酸−アルキルビニルエーテル共重合体の製造法

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JPH05186533A
JPH05186533A JP28361391A JP28361391A JPH05186533A JP H05186533 A JPH05186533 A JP H05186533A JP 28361391 A JP28361391 A JP 28361391A JP 28361391 A JP28361391 A JP 28361391A JP H05186533 A JPH05186533 A JP H05186533A
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vinyl ether
copolymer
maleic anhydride
polymerization
ketone
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JP28361391A
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Hiroaki Shimizu
博昭 清水
Yuji Yagi
勇治 八木
Kazuhiko Hosaka
和彦 保坂
Seiji Tanaka
誠司 田中
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Denka Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F222/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof
    • C08F222/04Anhydrides, e.g. cyclic anhydrides
    • C08F222/06Maleic anhydride

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 無水マレイン酸とアルキルビニルエーテルを
ラジカル共重合させるに際し、溶媒として直鎖状のケト
ンを除く炭素数6〜7個の分枝状脂肪族ケトンまたは炭
素数8個以上の脂肪族ケトンを用いることを特徴とする
無水マレイン酸とアルキルビニルエーテルの共重合体の
製造方法。 【効果】 本発明に直鎖状のケトンを除く炭素数6〜7
個の分枝状脂肪族ケトンまたは炭素数8個以上の脂肪族
ケトンを用いることにより、沈澱重合となると共に重合
懸濁液中の固形分含有量が30〜35重量%まで安定な
懸濁液となる。また、生成共重合体が反応器壁や撹拌翼
に付着することがなく、さらに脱液乾燥工程においても
共重合体が溶解、融解することがないため非常に取扱い
易く、工業的規模で好適に共重合体を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無水マレイン酸とアル
キルビニルエーテルの共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無水マレイン酸とアルキルビニル
エーテルの共重合体の製造は、ラジカル重合により行わ
れている。この重合は種々の実施態様により、例えば無
溶媒で、溶液重合として又は沈澱重合として行うことが
できる。例えば米国特許4370454 号によれば、溶媒を添
加することなく撹拌される粉末床中で無水マレイン酸と
メチルビニルエーテルを共重合させること、そして西独
特許540101号明細書によれば、無水マレイン酸とアルキ
ルビニルエーテルとの溶液重合に適する溶媒が開示され
ている。沈澱重合法としては、米国特許3553183 号明細
書には、ベンゼンを溶媒として使用することが開示され
ている。また、特開平1-149810号公報には、溶媒として
飽和カルボン酸及び1価の飽和アルコールからの少なく
とも5個の炭素原子を有するエステルを使用することが
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、溶媒としてベ
ンゼンを使用することは、約20重量%の単量体濃度まで
しか重合体の微細懸濁液が得られないという事実があ
り、より高い濃度では塊の形成が起こり、このものは撹
拌機及び重合装置の壁への共重合体の固着を生じるとい
う欠点を有していた。この欠点を適当な分散剤を用いて
減少する試みとして、英国特許1063056 号明細書には、
塊状固着防止剤の存在下に共重合を行うことが提案され
ている。この塊状固着防止剤としてポリスチレン、ポリ
アクリル酸ブチルエステル、ポリビニルイソブチルエー
テル及び種々の他の単独重合体及び共重合体が知られて
いる。また、米国特許3532771 号明細書には、無水マレ
イン酸とアルキルビニルエーテルとをベンゼン中で共重
合させる際に粒子の接着を防止するために、特別のポリ
アルキレングリコールビニルエーテルが用いられる。
【0004】しかし、これらの方法で得られた重合体
は、塊状固着防止剤やポリアルキレングリコールビニル
エーテルが添加されるため、本来の共重合体とは溶解性
等において異なる挙動を示すので、用途が限定されてし
まうという欠点を有していた。さらに、特開平1-149810
号公報で使用されている溶媒では、重合懸濁液中の固形
分含有量が30重量%以上になると、溶媒が共重合体粒子
に吸収され、見かけ上溶媒の無い状態となり、撹拌及び
ろ過が不可能となり、工業的規模で共重合体を製造する
ことは困難であるという欠点を有していた。そのほか、
ベンゼン及びハロゲン化炭化水素例えば塩化メチレン、
又は1,1,1-トリクロルエタンは沈澱重合として進行する
ことが知られているが、これら溶媒は生態学的に問題の
ある溶媒である。ここで固形分含有量を30重量%以上
にする目的は、下記(1)(2)起因している。(1) 工業的規
模で生産を行うためには、製造プロセス及び生産性向上
が重要である。(2) メチルビニルエーテル−無水マレイ
ン酸共重合体の製造プロセスとしては、溶媒中で懸濁重
合を行い、更に濾過により共重合体と溶媒を分離する方
法が工程上最も簡便で好ましいが、懸濁液状で取り扱え
る共重合体固形分濃度は、重合缶内の固着が生じない約
20重量%が限界であり、生産性の向上のためには、重
合缶内の固着が無く、30重量%以上の共重合体固形分
濃度で安定に操業できる重合方法が望まれている。
【0005】そこで、本発明者らは、鋭意検討した結
果、生態学的に問題のある溶媒の使用が避けられ、そし
て他の添加剤も使用しないで作業することができ、かつ
重合懸濁液中の固形分含有量が30〜35重量%で安定
に製造でき、ろ過ができる無水マレイン酸とアルキルビ
ニルエーテルの共重合体の製造方法を見いだし本発明を
完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、無
水マレイン酸とアルキルビニルエーテルを溶媒中でラジ
カル共重合させるに際し、溶媒として直鎖状のケトンを
除く炭素数6〜7個の分枝状脂肪族ケトンまたは炭素数
8個以上の脂肪族ケトンを用いることを特徴とする無水
マレイン酸とアルキルビニルエーテルの共重合体の製造
方法である。以下さらに本発明について詳しく説明す
る。
【0007】本発明に用いられるアルキルビニルエーテ
ルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニル
エーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシル
ビニルエーテル及びオクタデシルビニルエーテルが挙げ
られる。その中でもメチルビニルエーテルが特に好まし
い。種々のアルキルビニルエーテルの混合物も使用され
る。
【0008】重合は、通常のラジカル生成剤により開始
され、例えば次のものが開始剤として用いられる。アシ
ルパーオキシド例えばジアセチルパーオキシド、ジベン
ゾイルパーオキシド及びジラウリルパーオキシド、パー
エステル例えばビバリン酸三級ブチルパーエステル及び
2-エチルヘキサン酸三級ブチルパーオキシド、パーオキ
シド例えばジ三級ブチルパーオキシド、パーカーボネー
ト例えばジシクロヘキシルパーオキシジカーボネートな
らびにアゾ化合物例えば2,2'- アゾビスイソブチロニト
リル、2,2'- アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリ
ル)、1,1'- アゾビス(1-シクロヘキサンカーボニトリ
ル)及びジメチル−2,2'- アゾビス(イソブチレート)
等である。使用される開始剤の量は、共重合に用いられ
る無水マレイン酸の0.005 〜5 重量%、好ましくは0.01
〜1 重量%である。
【0009】無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
はよく知られているように1:1のモル比で重合して、
厳密な交互共重合体を与える。無水マレイン酸とアルキ
ルビニルエーテルの使用割合はいかなる割合であっても
よいが、無水マレイン酸の完全な反応率を達成するため
には、無水マレイン酸1モルに対してアルキルビニルエ
ーテルを1モル以上使用することが好ましい。本発明に
使用する溶媒は、直鎖状のケトンを除く炭素数6〜7個
の分枝状脂肪族ケトンまたは炭素数8個以上の脂肪族ケ
トンである。本発明に使用する溶媒は、例えばメチルイ
ソブチルケトン、メチルt−ブチルケトン、ジイソプロ
ピルケトン、イソアミルメチルケトン、2−メチル−3
−ヘキサノン、3−メチル−2−ヘキサノン、エチルイ
ソブチルケトン、2−オクタノン、3−オクタノン、4
−オクタノン、2,5−ジメチル−3−ヘキサノン、2
−メチル−3−ヘプタノン、2−メチル−4−ヘプタノ
ン、5−メチル−3−ヘプタノン、6−メチル−2−ヘ
プタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、4−ノナノ
ン、5−ノナノン、5−メチル−2−オクタノン、ジイ
ソブチルケトン、2−デカノン、3−デカノン、4−デ
カノン、2−ウンデカノン、3−ウンデカノン、4−ウ
ンデカノン、5−ウンデカノン、6−ウンデカノン、2
−ドデカノン、3−ドデカノン、5−ドデカノン、2−
メチル−4−ウンデカノンなどが挙げられる。以上に該
当する溶媒ならば特に制限はないが、炭素数の多い脂肪
族ケトンの使用は価格が高く実用的でない点を考慮し
て、本発明に使用するケトンの炭素数は9個以下が好ま
しく、メチルイソブチルケトンが特に好ましい。炭素数
5個以下のケトンまたは炭素数6〜7個の直鎖状ケトン
は、生成物の無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
の共重合体が溶媒に溶解するためろ別できない欠点を有
する。炭素数6〜7個の分岐状脂肪族ケトンまたは炭素
数8個以上の脂肪族ケトンの使用量は、共重合体固形分
濃度により決定される。得られる共重合体固形分濃度
は、15〜40重量%に調節できるが、好ましくは20
〜35重量%に調節するのが好ましい。
【0010】共重合は常法により行われる。条件は個々
には共重合体がどのような分子量を有すべきかに依存す
る。低又は中程度の分子量を有する共重合体を製造する
場合には、溶媒中に無水マレイン酸の溶液及び開始剤を
装入しておき、そしてアルキルビニルエーテル及び開始
剤を特定の時間をかけて分添供給することが好ましい。
又、一般の連鎖移動剤の使用も可能である。分子量は既
知の手段で単量体濃度、開始剤量、単量体供給速度及び
温度の変化により変えることができる。高分子量を有す
る共重合体を製造する場合には、アルキルビニルエーテ
ルを分添供給するのではなく、無水マレイン酸、溶媒、
開始剤及びアルキルビニルエーテルを一括投入し重合を
行う。重合温度は20〜180℃までの広い範囲で変え
ることができる。重合圧力には特に制限はない。
【0011】溶媒としてベンゼンを用いると、塊状固着
防止剤及び特別なポリアルキレングリコールエーテルを
併用する場合にだけ30重量%の共重合体を含有する重
合懸濁液が得られるが、本発明の場合にはこれら添加剤
の不使用においても、30〜35重量%の共重合体懸濁
液を安定に製造することが可能であり、その際重合体は
塊となることがなく、重合装置の壁又は撹拌機に粘着す
ることもない。本発明の方法においては共重合体は比較
的大きい粒子の形すなわち、平均粒子径1〜50μm で
得られるので、共重合体粒子を例えばろ過により重合体
懸濁液から容易に収得することができる。共重合体の乾
燥は常法により行うことができ、その場合は重合の際に
得られる懸濁液がそのままで、又はろ過後の溶媒で湿っ
たフィルターケーキが用いられる。このためには普通の
乾燥装置、例えばロール乾燥器、ベルト乾燥器、かい形
乾燥器、噴霧乾燥器又は流動床乾燥器を使用できる。
【0012】得られた共重合体は、種々の用途に利用で
きる中間体である。例えば無水マレイン酸及びアルキル
ビニルエーテルからの共重合体をアルコールと反応させ
ることにより、ヘアスプレーの結合剤として用いられる
反応生成物が得られる。前記の共重合体を苛性ソーダ液
で完全に又は部分的に中和することにより対応するナト
リウム塩が得られ、このものは1〜10重量%の量で洗
剤の添加物として用いられる。共重合体の遊離酸(水溶
液中での加水分解により得られる)ならびに共重合体の
アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、練り歯磨き
に用いられる。架橋された共重合体、例えば無水マレイ
ン酸、メチルビニルエーテルとブタンジオールジアクリ
レートからの共重合体は、繊維用捺染のりの濃化剤とし
て用いられる。尚、共重合体の分子量はGPC(Gel Pe
rmeation Chromatography )を使用し測定した。それぞ
れの分子量は、ジメチルホルムアミド中の共重合体の0.
1重量%溶液を用い測定された。分子量の基準としてス
チレンを使用した。
【0013】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明について具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。実施例1 撹拌機、及び還流冷却器が装備された1.5リットル容
のガラスオートクレーブを用いた。反応を空気遮断下で
実施できるようにするため、オートクレーブに、真空接
続部及び窒素導管を接続した。重合容器の加熱は、水浴
上で行った。無水マレイン酸127gを投入し、オート
クレーブを閉じ、真空置換後、窒素を導入し常圧に戻し
た。次いでメチルイソブチルケトン397g及びメチル
ビニルエーテル150gを投入し、無水マレイン酸が溶
解するまで約15分間撹拌した。この混合物を60℃に
加熱し、ラウロイルパーオキサイド1g及びメチルイソ
ブチルケトン100gから成る開始剤液の30mlを加
え、5時間重合させた。その際、反応混合物を60℃に
保つように、水浴の温度を制御した。開始剤液を添加
後、約15分程度で濁りが生じ重合開始が認められた。
最初は、希薄液状の白色の懸濁液は、反応時間が進むに
つれて次第に粘稠になり、全ての無水マレイン酸が反応
した後、過剰のメチルビニルエーテルを蒸発させた。残
留する重合体液は、容易に反応器より取り出せ、撹拌翼
及び反応器壁への付着は少なく、又容易に取り除けた。
得られた重合懸濁液を吸引ろ過し、真空乾燥器を用い5
0℃で乾燥した。白色の粉末が197g得られた。結果
を表1に示す。
【0014】実施例2 実施例1と同様に操作し、ただしメチルイソブチルケト
ンの代わりにジイソブチルケトンを用いた。白色の粉末
が186g得られた。結果を表1に示す。
【0015】実施例3 実施例1と同様に操作し、ただしメチルイソブチルケト
ンの代わりに2−オクタノンを用いた。白色の粉末が1
78g得られた。結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】比較例1 実施例1と同じ装置に無水マレイン酸40.2gを投入
し、オートクレーブを閉じ、真空置換後、窒素を導入し
常圧に戻した。次いでメチルn−プロピルケトン496
g及びメチルビニルエーテル47.6gを投入した。無
水マレイン酸が溶解するまで15分間撹拌した。この混
合物を60℃に加熱し、ラウロイルパーオキサイド1g
及びメチルn−プロピルケトン100gから成る開始剤
液の44mlを加え、5時間重合させた。その際反応混合
物を60℃に保つように、水浴の温度を制御した。反応
は溶液重合となり、得られた重合溶液はろ過ができなか
った。重合溶液を直接、真空乾燥器に入れ50℃で乾燥
した。透明塊状の共重合体が60g得られた。結果を表
1に示す。
【0018】比較例2 比較例1と同様に操作し、ただしメチルn−プロピルケ
トンの変わりにメチルn−ブチルケトンを用いた。重合
は懸濁液状で進行するが、重合終了後、懸濁液を冷却す
ると透明溶液となり、得られた重合溶液は、ろ過ができ
なかった。重合溶液を直接、真空乾燥器に入れ50℃で
乾燥した。透明塊状の共重合体が59g得られた。結果
を表1に示す。
【0019】比較例3 比較例1と同様に操作し、ただしメチルn−プロピルケ
トンの変わりにジエチルケトンを用いた。重合は懸濁液
状で進行するが、重合が進むにつれて次第に懸濁液は透
明塊状となり、オートクレーブ下部に沈降した。透明塊
状物を取り出し50℃真空乾燥器に入れ乾燥した。透明
塊状の共重合体が60g得られた。結果を表1に示す。
【0020】比較例4 実施例1と同じ装置に無水マレイン酸127gを投入
し、オートクレーブを閉じ、真空置換後、窒素を導入し
常圧に戻した。次いで酢酸イソプロピル397g及びメ
チルビニルエーテル150gを投入し、無水マレイン酸
が溶解するまで15分間撹拌した。この混合物を60℃
に加熱し、ラウロイルパーオキサイド1g及び酢酸イソ
プロピル100gから成る開始剤液の18mlを加え、5
時間重合させた。その際、反応混合物を60℃に保つよ
うに、水浴の温度を制御した。開始剤液を添加後、約1
5分程度で濁りが生じ重合開始が認められた。最初は希
薄状の白色の懸濁液は、反応時間が進むにつれて次第に
粘稠となり、重合終了時には、溶媒が生成した共重合体
に吸収され、見かけ上溶媒が無くなった。過剰のメチル
ビニルエーテルを蒸発させ、オートクレーブを開放し、
溶媒を吸収した共重合体を掻き出した。得られた重合物
はろ過ができなかった。この重合物を直接真空乾燥器に
入れ50℃で乾燥した。白色の粉末が194g得られ
た。結果を表1に示す。
【0021】比較例5 実施例1と同じ装置に無水マレイン酸127gを投入
し、オートクレーブを閉じ、真空置換後、窒素を導入し
常圧に戻した。次いで2−ヘプタノン397g及びメチ
ルビニルエーテル150gを投入した。無水マレイン酸
が溶解するまで約15分間撹拌した。この混合物を60
℃に加熱し、ラウロイルパーオキサイド1g及び2−ヘ
プタノン100gから成る開始剤液の18mlを加え、5
時間重合させた。その際反応混合物を60℃に保つよう
に、水浴の温度を制御した。開始剤液を添加後、重合溶
液は反応時間が進むにつれて次第に粘稠となったが、白
色の懸濁は見られなかった。重合終了時には透明で粘稠
な溶液が得られた。過剰のメチルビニルエーテルを蒸発
させ、オートクレーブを開放し、溶媒を減圧下で留去し
て得られた重合物を真空乾燥器に入れ50℃で乾燥し
た。白色の塊状物が194g得られた。結果を表1に示
す。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明に直鎖状のケ
トンを除く炭素数6〜7個の分枝状脂肪族ケトンまたは
炭素数8個以上の脂肪族ケトンを用いることにより、生
態学的に問題のある溶媒の使用が避けられ、反応モノマ
ーに対して良溶媒であり、生成共重合体に対しては、極
めて貧溶媒であるので沈澱重合となると共に重合懸濁液
中の固形分含有量が30〜35重量%まで安定な懸濁液
となり、この液はろ過ができる。また、生成共重合体が
反応器壁や撹拌翼に付着することがない。さらに、脱液
乾燥工程においても共重合体が溶解、融着することがな
いため非常に取扱い易く、工業的規模で生産性を向上さ
せ好適に共重合体を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 誠司 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水マレイン酸とアルキルビニルエーテ
    ルを溶媒中でラジカル共重合させるに際し、溶媒として
    直鎖状のケトンを除く炭素数6〜7個の分枝状脂肪族ケ
    トンまたは炭素数8個以上の脂肪族ケトンを用いること
    を特徴とする無水マレイン酸とアルキルビニルエーテル
    の共重合体の製造方法。
JP28361391A 1991-04-03 1991-10-03 無水マレイン酸−アルキルビニルエーテル共重合体の製造法 Pending JPH05186533A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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