JPH05186313A - 化粧用スティック - Google Patents

化粧用スティック

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JPH05186313A
JPH05186313A JP4175783A JP17578392A JPH05186313A JP H05186313 A JPH05186313 A JP H05186313A JP 4175783 A JP4175783 A JP 4175783A JP 17578392 A JP17578392 A JP 17578392A JP H05186313 A JPH05186313 A JP H05186313A
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JP
Japan
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biopolymer
thickening
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glyceryl
oil
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JP4175783A
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Patrick J Dunphy
パトリツク・ジヨセフ・ダンフイ
Paul Dunnett
ポール・ダネツト
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Unilever NV
Original Assignee
Unilever NV
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 唇の湿潤効果を改善し、皮膚保護用有効成分
を唇に展着させ得る組成物を提供する。 【構成】 油と水と水相の粘度を向上させる高分子増粘
／ゲル化剤とを含む油中水エマルジョン型リップスティ
ック組成物。高分子増粘／ゲル化剤が、増粘性バイオポ
リマー、増粘性合成バイオポリマー、熱硬化性バイオポ
リマー、低温硬化性バイオポリマー、化学的硬化性バイ
オポリマーまたはそれらの混合物から成ることを特徴と
する

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧用組成物、特に、
ヒトの皮膚に塗布される皮膚用組成物に係る。本発明組
成物は特に、唇に保護及び／または治療及び／または彩
色用の薄膜を与える唇用製品として特に適当である。従
って本発明は、使用感、湿潤性、保護性及び回復性など
の諸特性が向上した改良リップスティックに係る。
【０００２】
【従来の技術】メーキャップ製品、例えばリップスティ
ック製品の従来の製造方法では、脂肪及び／または油
を、顔料及び／またはレーキ及びその他の非水性成分と
共に、通常はろうから成る基剤に添加し、諸成分が完全
に混合するように溶融させ、次いで型に流込み、冷却す
ることによって所望の形状の成形物を得る。
【０００３】市販のリップスティックの製造において
は、リップスティック配合物が水を含まないのが普通で
ある。従って、唇に塗布されたリップスティックは、化
粧用クリーム、特に唇湿潤用クリームのような別の皮膚
保護製品と同様の潤滑性及び柔軟性を必ずしも有してい
ない。
【０００４】従って、上記の皮膚保護製品と同様の湿潤
性を有しており、それ故に従来の無水リップスティック
よりも優れたリップスティックの出現を待望しているユ
ーザーも少なくはない。
【０００５】英国特許第１４４２４２６号（Ｓｈｉｓｅ
ｉｄｏ）は、５０％以下の水と１〜１０％のグリセロー
ル、マンニトール、ズルシトール及び炭水化物のような
ポリヒドロキシゲルと、１〜５％の非イオン性界面活性
剤と、少なくとも２０％の化粧品用基剤とを含む油中水
型エマルジョンから成るヒト皮膚用の化粧用スティック
を製造することを提案している。
【０００６】該特許に記載の配合物は、適当な化粧用ス
ティックを形成することはできるが、特にリップスティ
ックとして塗布する際のスティックの伸び、硬さ及び総
合的な使用感に関して敏感なユーザーの要求を満たすこ
とができない。従って、これらの化粧用スティックの特
性にはまだ改良の余地がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記の欠点を是正し、特に唇の湿潤効果を改善し、
皮膚保護用有効成分を唇に展着させ得る組成物を提供す
ることである。
【０００８】発明者等は、任意に１種または複数の界面
活性化合物と組み合わせて高分子増粘ゲル化剤を構造化
剤として使用することによって、すぐれた油中水型化粧
用組成物、例えばリップスティックが得られることを知
見した。
【０００９】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、油と水
と組成物の水相の粘度を向上させる高分子増粘／ゲル化
剤とを含み、高分子増粘／ゲル化剤が、増粘性バイオポ
リマー、増粘性合成バイオポリマー、熱硬化性バイオポ
リマー、低温硬化性バイオポリマー及び化学的硬化性バ
イオポリマー及びそれらの混合物から成ることを特徴と
する油中水エマルジョン型リップスティック組成物を提
供する。
【００１０】本発明の特に好ましい特徴によれば、組成
物が更に乳化剤を含む。
【００１１】本発明は、消費者が感知できる改良された
使用快適性を組成物に与える特殊な構造化剤系を含む改
良された化粧用組成物、特にリップスティックに係る。
【００１２】特殊な構造化剤系は、上記のごとき使用快
適性を改良する機能を果たすだけでなく、本文中に記載
したような湿潤性、緩和性及びその他の特性の改良に役
立つ有効成分を唇に展着させる機能を果たす。
【００１３】任意に、組成物は１種または複数の乳化剤
を含有し得る。本発明の組成物の物理的構造は正確には
わかっていないが、油中水型エマルジョンであると考え
られている。１種または複数の乳化剤を含む系ではこの
ようなエマルジョンが得られることは予測し易い。しか
しながら、このような乳化剤を含む系においても、１種
または複数の任意に用いてよい乳化剤を含まない系にお
いても、組成物中の高分子増粘／ゲル化剤は、水を乳化
状態で保持する機械的に安定なマトリックスを与える作
用を有すると考えられる。
【００１４】高分子増粘／ゲル化剤 本発明は、構造化剤として高分子増粘及び／またはゲル
化剤を使用する。
【００１５】適当な高分子増粘及び／またはゲル化剤の
いくつかの系列を以下に示す： −増粘したゲル構造を与える十分な量のキサンタンガ
ム、澱粉及び化学的改質澱粉、グアーガム、イナゴマメ
ガム、アルギン酸ナトリウム及びカゼイン酸ナトリウム
のような増粘性バイオポリマー、 −イナゴマメガムまたはグアーガムとキサンタンガムと
の混合物のようなバイオポリマーの公知の相乗性混合
物、 −カーボポル（Ｃａｒｂｏｐｏｌ）のような増粘／ゲル
化性合成バイオポリマー、 −卵アルブミンのようなゲル化または熱硬化性バイオポ
リマー、 −ゼラチンまたは寒天のような低温硬化性バイオポリマ
ー、 −規定の融点を有する化学的硬化性バイオポリマー。こ
の場合、化学的硬化性バイオポリマーに適量の化学試
薬、例えば（カラゲナンガムの場合には）適当なレベル
のカリウムまたはナトリウムイオンを添加することによ
って、種々の化学的硬化性バイオポリマーの融点を所望
のレベルに調整できることが知られている。
【００１６】従って、使用される化学的硬化性バイオポ
リマーの融点を変更することによって、化粧用組成物の
使用感、特に唇に塗布したときの感触を変えることが可
能である。
【００１７】化学的硬化性バイオポリマーの例、及び、
その濃度が化学的硬化性バイオポリマーの融点を決定す
る化学試薬の例を以下に示す：化学的硬化性バイオポリマー 化学 試薬 カッパカラゲナン カリウムまたはナトリウムイオン イオタカラゲナン カリウムまたはカルシウムイオン アルギン酸塩 カルシウムイオン ペクチン 糖 低メトキシペクチン カルシウムイオン 更に、相分離系に基づく混合バイオポリマー組成物を使
用してもよい。これらの例としては、酵素改質澱粉（例
えばＰＡＳＥＬＬＩ（商標））とゼラチンとの混合物が
ある。
【００１８】１種または複数のこれらの高分子増粘及び
／またはゲル化剤を構造化剤として使用し得る。系の高
分子増粘ゲル化剤の総量は、化粧用組成物の総量の０.
１〜１０％、好ましくは０.２〜３％の範囲でよい。
【００１９】乳化剤系 組成物はまた任意に、組成物の外観及び安定性に貢献す
る１種または複数の異なる乳化剤から成る乳化剤系を含
有し得る。
【００２０】好ましい乳化剤はリン脂質、グリセリド誘
導体またはその混合物であるが、いかなる種類の乳化剤
も使用できる。
【００２１】例えばリン脂質の３つの系列として、ホス
ホグリセリド、リゾホスホグリセリド及びより小さいが
重要なスフィンゴミエリンの系列がある。また、２種以
上のこれらのリン脂質の混合物を使用し、一緒に乳化剤
系を構成させてもよい。
【００２２】ホスホグリセリドの例としては、 −ホスファチジルコリン、 −ホスファチジルエタノールアミン、 −ホスファチジルセリン、 −ホスファチジルイノシトール、 −ジスホスファチジルグリセロール、 −一般式
【００２３】
【化１】
【００２４】で示されるアンモニウムホスファチド（例
えばｃｈｏｃｏｔｈｉｎ ＹＮ（商標））、 −より多くの飽和脂肪酸を含有する卵のリゾリン脂質及
びリン脂質（例えばＯｖｏｔｈｉｎ １６０（商標）、
またはＣ10〜Ｃ20の飽和脂肪酸を有する合成類似体、 −モノ−及び／またはジ−アルキル−並びにモノ−及び
／またはジ−アルケニルホスフェートまたはそれらの混
合物、例えばジセチル及びジオレイルホスフェート及び
オレト−ｎ−ホスフェート（ｎ＝３〜５０）、 −１つの脂肪アシル鎖がアミド結合を介してスフィンゴ
シンの窒素に結合し、スフィンゴシンがコリンまたは別
の塩基のホスホリル基に結合することによって形成され
たスフィンゴミエリン、 −スフィンゴミエリンの前端のホスホリル塩基（ホスホ
リルベースヘッドグループ）が欠失したセラミド、 −スフィンゴミエリンの前端のホスホリル塩基の代わり
に多糖基を含むセレブロシド及びガングリオシド、 −１′位がエーテル結合アルク−１−エニル鎖で占めら
れたプラスマローゲン、 −２分子のジアシルグリセロールホスファチジドが１分
子のグリセロールによって結合されたカルジオリピン及
びその混合物、がある。
【００２５】最も好ましいホスホグリセリドは、レシチ
ン、特に大豆レシチンとして知られたものであり、これ
は、上記に例示した特定のホスホグリセリドの混合物を
含む。
【００２６】リゾホスホグリセリドの例としては、 −リゾホスファチジルコリン、 −リゾホスファチジルエタノールアミン、 −リゾホスファチジルセリン、 −リゾホスファチジルイノシトール及びそれらの混合物
がある。
【００２７】使用され得る別の好ましい乳化剤はグリセ
リド誘導体である。また、２種以上のグリセリド誘導体
乳化剤の混合物を、任意にリン脂質のような別の乳化剤
と組み合わせて、使用することも可能である。
【００２８】好ましいグリセリル誘導体を以下に示す： ｉ）アルカノエート基が２〜２０個の炭素原子を有し、
任意に１つ以上のヒドロキシル基を有する分枝状または
非分枝状のグリセリルモノアルカノエート、例えば、グ
リセリルカプリレート、グリセリルカプレート、グリセ
リルラウレート、グリセリルミリステート、グリセリル
パルミテート、グリセリルステアレート、グリセリルイ
ソステアレート；または、アルケノエート基が３〜２０
個の炭素原子を有し、任意に１つ以上のヒドロキシル基
を有し、１〜４個の二重結合を有する分枝状または非分
枝状のグリセリルモノアルケノエート、例えば、グリセ
リルオレエート、グリセリルリノレエート、グリセリル
リシノレエート；のようなモノアシル（主として１−置
換）グリセロール、 ii）アルカノエート基の各々が２〜２０個の炭素原子を
有し、任意に１つ以上のヒドロキシル基を有し、各々が
分枝状または非分枝状のグリセリルジアルカノエート、
例えば、グリセリルジアセテート、グリセリルジブタノ
エート、グリセリルジラウレート；または、アルケノエ
ート基の各々が３〜２０個の炭素原子を有し、１〜４個
の二重結合を有し、任意に１つ以上のヒドロキシル基を
有する分枝状または非分枝状のグリセリルジアルケノエ
ート、例えば、グリセリルジオレエート、グリセリルジ
リノレエート；のようなジアシル（１,２−または１,３
−ジ置換）グリセロール、 iii）２〜５個の線状結合したグリセリル単位を有し、
２〜２０個の炭素原子を有し任意に１つ以上のヒドロキ
シル基を各々が有する分枝状または非分枝状の１個また
は２個のアシル基が前記グリセリル単位に結合されたポ
リグリセリルエステル、例えば、ポリグリセリルリシノ
レエート、及びジグリセロール−１,６−ジオレエー
ト。
【００２９】その他の好ましいグリセロール誘導体を以
下に示す： −前記のモノ及びジアシル型のグリセロールエーテル誘
導体、例えばＣＨ2ＯＨ.ＣＨＯＨ.ＣＨ2ＯＸ。その例と
しては、Ｘ＝ＣＨ3（ＣＨ2）17（ｂａｔｙｌ ａｌｃｏ
ｈｏｌ）及びＸ＝ＣＨ3（ＣＨ2）15ＣＨ＝ＣＨ（ｓｅｌ
ａｃｈｙｌ ａｌｃｏｈｏｌ）がある。
【００３０】−中性プラスマローゲンが１′−アルク−
１−エニルである混合アシル、エーテル誘導グリセロー
ル、２′３′ジアシルグリセロール、 −飽和及び不飽和のアルキル／アルケニル及びアシル／
アセチル鎖を有する多価エーテル及びエステル；エチレ
ン、プロピレン、ブチレン及びポリエチレングリコール
のモノ、ジ及びその他の誘導体、 −ソルビトール、グルコース、マンニトール及びショ糖
のような多価アルコールの上記同様の誘導体、 −アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤。
【００３１】グリセリド誘導乳化剤の特に好ましい例
は、グリセリルカプレート、グリセリルラウレート、グ
リセリルオレエート、グリセリルリノレエート、グリセ
リルイソステアレート、グリセリルジリノレエート、グ
リセリルジカプレートである。
【００３２】グリセリル誘導乳化剤は、１種以上の純粋
グリセリドを含有し得るが、通常は、植物油または種子
油のような天然油に由来のグリセリドを使用するのがよ
り有利である。これらの油としては例えば、ヒマワリ種
子油、大豆油、パーム核油及びパーム油がある。特に好
ましい油は、ヒマワリ種子油及びパーム油のモノグリセ
リド、並びに大豆油のモノ−及びジ−グリセリドであ
る。
【００３３】乳化剤の別の例は、グリセリルシトレー
ト、セチルシトレート、セチルラクテート、セチルリシ
ノレエートのような脂肪アルコールとヒドロキシ酸との
エステルである。
【００３４】組成物中の乳化剤の総量は、組成物全体の
０〜３５％、好ましくは０.２〜１５％、より好ましく
は０.２〜１０％、最も好ましくは０.５〜５％である。
【００３５】乳化剤がリン脂質から成る場合、組成物中
のリン脂質の量は好ましくは、組成物の０.１〜１０重
量％、極めて好ましくは０.２〜５重量％である。
【００３６】乳化剤がグリセリド誘導体から成る場合、
組成物中のグリセリド誘導体の量は好ましくは、組成物
の０.２〜１０重量％、極めて好ましくは０.２〜５重量
％である。
【００３７】高分子増粘ゲル化剤に加えて組成物中に１
種以上の乳化剤が存在するとき、化粧用組成物の安定性
及び効果が増強されることが知見された。
【００３８】油 本発明の化粧用組成物はまた、本明細書中、「油」と呼
ぶ油状成分を含む。
【００３９】選択された油は通常は、室温（即ち２０
℃）で液体であり、１種類の油でもよくまたは２種以上
の油の混合物でもよい。適当な油の例は、カプリル酸ト
リグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、イソステア
リン酸トリグリセリド、アジピン酸トリグリセリド、プ
ロピレングリコールミリスチルエーテルアセテート ラノリン油、ポリブテン、イソプロピルパルミテート、
イソプロピルミリステート、ジエチルセバケート、ジイ
ソプロピルアジペート、ヘキサデシルステアレート、セ
チルオレエート、オレイルアルコール、ヘキサデシルア
ルコール、小麦の麦芽油、水素化植物油、ペトロラタ
ム、改質ラノリン、分枝状炭化水素、アルコール及びエ
ステル、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ
油、パーム核油、ナタネ油、ヒマワリ種子油、ホホバ
油、月見草油、アボカド油、鉱油、揮発性及び非揮発性
のシリコーン油である。
【００４０】本発明の化粧用組成物中に存在する油の量
は、通常はエマルジョン型化粧用組成物の２〜９７重量
％、好ましくは３０〜９０重量％である。
【００４１】結晶質脂質成分 組成物は好ましくは少なくとも１種の結晶質脂質成分を
含む。好ましい系列の結晶質脂質成分は、ろう、トリグ
リセリド及び炭化水素であり、特にろうが好ましい。
【００４２】ろう ろうの例としては、カンデリラろう、オゾケライトろ
う、カルナバろう、密ろう、鯨ろう、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ラノリンがある。
【００４３】本発明の化粧用組成物中に結晶質脂質成分
が存在するときは、該成分の量は組成物の３０重量％以
下、通常は１〜２５重量％、好ましくは５〜２０重量％
である。
【００４４】結晶質脂質成分がろうである場合、ろうの
融点は、５０〜８０℃の範囲、より好ましくは、５５〜
７５℃の範囲である。
【００４５】水及びその他の水溶性成分 本発明の化粧用組成物は更に水を含有している。水は化
粧用組成物中に存在するすべての水溶性成分の溶媒とし
て機能する。
【００４６】本発明の化粧用組成物中に存在する水の量
は、１〜９５％、好ましくは２〜５０％、より好ましく
は２〜３５％である。しかしながら、本発明の構造化剤
系は、含水量が組成物の１０％以上のレベルであるよう
なリップスティック組成物で使用するために特に適当で
あることが知見された。
【００４７】更に、グリセロールまたはソルビトールの
ような多価アルコールを水相の約１０〜７５重量％のレ
ベルで添加するか及び／または飽和または不飽和の分枝
状または非分枝状のＣ10〜Ｃ20の脂肪酸好ましくはＣ16
及びＣ18の脂肪酸（パルミチン酸及びステアリン酸）に
基づくラメラ形成モノグリセリドを添加することによっ
て水相の特性を有利に改質できることが知見された。
【００４８】皮膚保護用有効成分 本発明の化粧用エマルジョンは、皮膚、特に乾いたまた
は傷んだ皮膚、特に唇の状態を改善するためまたは治療
的もしくは薬剤的効果を与えるための皮膚保護用有効成
分を任意に含有し得る。例えば、本発明の唇手入れ用組
成物、特にリップスティックには、以下の皮膚保護用有
効成分を以下の量で使用し得る。
【００４９】 組成物の ％ｗ／ｗ 酸化亜鉛 １〜２ β−グリシレチン酸 ０.１〜１ カミルレ油 ０.１〜１ イチョウ抽出物 ０.１〜１ ピログルタミン酸、塩またはエステル ０.５〜５ ヒアルロン酸ナトリウム ０.１〜５ 本発明の化粧用組成物中に皮膚保護用有効成分が存在す
るとき、その量は通常は化粧用組成物の０.０００１〜
１０重量％であろう。概して、いかなる皮膚保護用有効
成分も、ヒト皮膚に局所塗用する製品の慣用の使用量で
よい。
【００５０】その他の成分 本発明の化粧用組成物はまた、リップスティックまたは
その他の皮膚保護用製品で慣用の別の成分を任意に含有
し得る。
【００５１】別の成分の例は、香料、酸化防止剤、着色
用染料及び顔料のような着色剤、保湿剤、殺菌剤、遮光
剤、脂質成分及びビタミンである。
【００５２】顔料が存在する場合、特に好ましい顔料
は、カルシウム、バリウム及びアルミニウムレーキ、酸
化鉄、二酸化チタン、及びマイカである。
【００５３】特に好ましい保湿剤はグリセロール、ソル
ビトール及びその他のポリオールである。
【００５４】特に好ましい殺菌剤はトリクロサン（Ｔｒ
ｉｃｌｏｓａｎ）である。
【００５５】特に好ましい遮光剤は、オクチルメトキシ
シンナメート及びブチルメトキシジベンゾイルメタンで
ある。
【００５６】特に好ましい脂質成分はセラミド及びリポ
ソームである。
【００５７】特に好ましいビタミンはビタミンＡ、Ｃ、
Ｄ及びＥとレチノイン酸である。
【００５８】製品形態 本発明の組成物は、適当なアプリケータによって唇に塗
布できるスティックの形態を有している。
【００５９】例えば、化粧用組成物がスティックの場
合、水相は通常は組成物の２〜５０容量％、好ましくは
５〜１５容量％を構成し、ろう成分を含む油相は組成物
の９８〜５０容量％、好ましくは９５〜８５容量％を構
成するであろう。
【００６０】油中水エマルジョン型リップスティックの
形態の本発明の特に好ましい実施態様は：、 ｉ）３０〜９７重量％の油と、 ii）１〜２５重量％のろうと、 iii）１〜２０重量％の水と、 iv）０.２〜３％の高分子増粘／ゲル化剤と、 ｖ）０.２〜５％の乳化剤系と、 vi）十分な量の顔料とを含む。
【００６１】組成物の使用 本発明のリップスティック組成物は、唇の手入れ、特に
理想的な光沢または艶のある仕上がりで口紅を持続的ま
たは半持続的に塗るための理想的な製品である。組成物
はまた、風雨を伴う厳しい天候または強い日射を防御す
るための保護用化粧品で唇を手入れするために使用され
得る。
【００６２】従って、リップスティック組成物は、唇に
装飾用及び／または保護用薄膜を与える慣用のホルダー
またはアプリケータを使用して従来同様に塗布し得る。
【００６３】実施例 以下の方法でリップスティック配合物を調製した。配合
組成を詳細に示す。
【００６４】１.油相（Ａ）を構成するろう、油及び本
発明で使用してよい乳化剤の混合物を密封容器に入れて
全体が溶融するまで温度９０℃に加熱して攪拌した。
【００６５】２.得られた溶融物を７５〜８０℃に冷却
し、真空下に攪拌して空気を除去した。
【００６６】３.水とその他の水溶性成分と高分子増粘
及び／またはゲル化剤とから成る製品の水相（Ｂ）を、
高分子増粘及び／またはゲル化剤の機能が賦活されるよ
うに穏やかに（例えば約７５〜８０℃に）加熱した。次
に、攪拌を継続しながら混合物を溶融油相（Ａ）にゆっ
くりと添加し、混合物を５〜１０分間ホモジナイズし
た。
【００６７】４.ヒマシ油に分散させた顔料及び香料
（Ｃ）を最後に添加し、形成された油中水型エマルジョ
ンを冷却する前に脱泡した。
【００６８】５.脱泡したエマルジョンを最後に型に流
込み、冷却してリップスティックを形成した。
【００６９】実施例１ 常温硬化性バ イオポリマー（ゼラチン）を用いたリップスティック配合物 組成物の％ｗ／ｗ ろう カンデリラろう ６.４ オゾケライトろう ３.２ 密ろう ４.０ カルナバろう ０.４ ラノリン ４.８油 カプリル酸／カプリン酸トリグリセリド ６.０ プロピレングリコールミリスチルエーテルアセテート ６.０ ラノリン油 ２.４ ポリブテン ０.８ Ｓｏｆｔｉｓａｎ ６４９（＊） ９.２ イソプロピルパルミテート １２.０乳化剤系 リン脂質（大豆レシチン） １.０ ヒマワリ油モノグリセリド ４.０水相 ゼラチン（２７０ブルーム度［ストレングス］） ０.３６ 水 ９.６４ *−Ｓｏｆｔｉｓａｎ ６４９はイソステアリン酸とア
ジピン酸との天然脂肪酸エステルの混合物、例えばＨｕ
ｌｓｅである。
【００７０】ヒマシ油に分散した顔 料 二酸化チタン ５.０ 着色剤 ３.４ ヒマシ油 ２１.４実施例２ 化学的硬化性バイオポリマーを用いたリップスティック
配合物 この配合物は、水相が、 から成る以外は実施例１に等しい。
【００７１】このリップスティックは、融点約３５℃で
ある。しかしながら、水相中の塩化カリウムの量を加減
することによってリップスティックの正確な融点を、例
えば２５℃〜約６５℃の範囲で容易に調整できる。配合
物中のイオタまたはカッパカラゲナンを、所望の融点を
有するリップスティック配合物を与える別のカラゲナン
に代えてもよい。
【００７２】実施例３ 増粘バイオポリマーを用いたリップスティック配合物 この配合物は、水相が、 から成る以外は実施例１に等しい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・ダネツト イギリス国、ベツドフオードシヤー・エ ヌ・ケー・44・３・キュー・エス、ウイリ ントン、サンデー・ロード・37、バーデ ン・コテージ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 油と水と水相の粘度を向上させる高分子
    増粘／ゲル化剤とを含み、前記高分子増粘／ゲル化剤
    が、増粘性バイオポリマー、増粘性合成バイオポリマ
    ー、熱硬化性バイオポリマー、低温硬化性バイオポリマ
    ー及び化学的硬化性バイオポリマーまたはそれらの混合
    物から成ることを特徴とする油中水エマルジョン型リッ
    プスティック組成物。
  2. 【請求項２】 増粘／ゲル化剤が組成物の０.１〜１０
    重量％を構成していることを特徴とする請求項１に記載
    のリップスティック組成物。
  3. 【請求項３】 増粘／ゲル化剤が、キサンタンガム、澱
    粉、化学的改質澱粉、グアーガム、イナゴマメガム、ア
    ルギン酸ナトリウム、カゼイン酸ナトリウムまたはそれ
    らの混合物から成る増粘性バイオポリマーであることを
    特徴とする請求項１または２に記載のリップスティック
    組成物。
  4. 【請求項４】 増粘／ゲル化剤が、カーボポルから成る
    増粘性合成バイオポリマーであることを特徴とする請求
    項１または２に記載のリップスティック組成物。
  5. 【請求項５】 増粘／ゲル化剤が卵アルブミンから成る
    熱硬化性バイオポリマーであることを特徴とする請求項
    １または２に記載のリップスティック組成物。
  6. 【請求項６】 増粘／ゲル化剤がゼラチンまたは寒天か
    ら成る低温硬化性バイオポリマーであることを特徴とす
    る請求項１または２に記載のリップスティック組成物。
  7. 【請求項７】 増粘／ゲル化剤がカッパカラゲナン、イ
    オタカラゲナン、アルギン酸塩、ペクチンまたは低メト
    キシペクチンから成る化学的硬化性バイオポリマーであ
    ることを特徴とする請求項１または２に記載のリップス
    ティック組成物。
  8. 【請求項８】 更に、３５重量％以下の乳化剤を含むこ
    とを特徴とする請求項１から７のいずれか一項に記載の
    組成物。
  9. 【請求項９】 乳化剤がリン脂質、グリセリド誘導体ま
    たはそれらの混合物から成ることを特徴とする請求項８
    に記載のリップスティック組成物。
  10. 【請求項１０】 リン脂質乳化剤がレシチンであること
    を特徴とする請求項９に記載のリップスティック組成
    物。
  11. 【請求項１１】 グリセリド誘導体から成る乳化剤が、
    イソグリセリルカプレート、グリセリルラウレート、グ
    リセリルオレエート、グリセリルリノレエート、グリセ
    リルイソステアレート、グリセリルジリノレエートまた
    はグリセリルジカプレートから成ることを特徴とする請
    求項９に記載のリップスティック組成物。
  12. 【請求項１２】 グリセリル誘導体が、ヒマワリ種子油
    もしくはパーム油のモノグリセリドまたは大豆油のモノ
    −もしくはジグリセリドであることを特徴とする請求項
    ９に記載のリップスティック組成物。
  13. 【請求項１３】 組成物が更に３０％以下のろうを含有
    していることを特徴とする請求項１から１２のいずれか
    一項に記載のリップスティック組成物。
  14. 【請求項１４】 組成物が２〜３０％の水を含有してい
    ることを特徴とする請求項１から１３のいずれか一項に
    記載のリップスティック組成物。
  15. 【請求項１５】 油中水エマルジョン型リップスティッ
    ク組成物の構造化剤として使用されることを特徴とする
    増粘性バイオポリマー、増粘性合成バイオポリマー、熱
    硬化性バイオポリマー、低温硬化性バイオポリマーまた
    は化学的硬化性バイオポリマーから成る増粘／ゲル化
    剤。
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